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カテゴリ:多肉植物 > コーデックス

ダシリリオンはそもそもあまり流通していませんが、最近では実生苗がまれに販売されることもあります。そんな中、もっとも流通しているDasylirion longissimumは、じつはDasylirion quadrangulatumであるという記事を最近書きました。そもそもが海外での混乱がそのまま日本に波及した形なのですが、国内でそのことが話題に挙がることはないみたいですので、気にはなっています。

私は先ずDasylirion longissimumという名札が付いたDasylirion quadrangulatumを入手した後、正しい名札が付いたD. quadrangulatumを入手したので、結局はD. quadrangulatumを2株入手しただけでした。残念。
しかし、基本的にD. longissimum(本当はD. quadrangulatum)以外のダシリリオンはまあ見ないわけです。五反田TOCで開催されたサボテン・多肉植物のビッグバザールで、明らかD. quadrangulatumではないダシリリオンを見つけたので購入しました。それが、ダシリリオン・ベルランディエリです。


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葉は青白くトゲがあります。葉の断面が平たいことに注意。

ベルランディエリは葉の長さは120cmになり、葉はワックス状で青くトゲは不規則につきます。花茎は3.5メートルになるそうです。マイナス14℃に耐えるそうですから、ある程度のサイズになれば完全戸外栽培も可能でしょう。ベルランディエリは非常に美しい葉色を持ちますから、これからの生長が楽しみです。

ベルランディエリの学名は1879年に命名されたDasylirion berlandieri S.Watsonです。S.Watsonはアメリカの植物学者であるSereno Watsonです。種小名はフランスの植物学者であるJean-Louis Berlandierに対する献名です。Berlandierは1943年にメキシコのeast of MonterreyではじめてDasylirion berlandieriを発見しました。

ダシリリオンについては以下の記事もご参考までに。

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パキポディウムには沢山の種類がありますが、その中でもロスラツム系は亜種が沢山あり一大グループを形成します。そんなロスラツム系の中でも亜種グラキリウスが人気で、現地球が盛んに輸入されています。最近では亜種カクチペスの実生苗も大型園芸店では、まれに販売されるようになりました。多肉植物の即売会に行けば亜種マカイエンセも入手は可能です。しかし、ロスラツムそのものである亜種ロスラツムは何故か話題に挙がりません。不思議です。まあ、単に流行りではないというだけかもしれませんけど。まあ、そんなロスラツムを入手した事もあり、とにかくそんなロスラツムについて少し調べてみました。

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Pachypodium rosulatum subsp. rosulatum

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やや縦長に育ちます。
ロスラツムの学名は1882年に命名されたPachypodium rosulatum Bakerです。マダガスカルのパキポディウムでは、一番早くに命名されました。

ロスラツムには亜種があります。
①カクチペスは1895年にPachypodium cactipes K.Schum.と命名されましたが、2004年にはロスラツム亜種のPachypodium rosulatum subsp. cactipes (K.Schum.) Lüthyとなりました。
②マカイエンセは2004年にPachypodium makayense Lavranosと命名されましたが、同年にロスラツム亜種のPachypodium rosulatum subsp. makayense (Lavranos) Lüthyとされました。
③グラキリウスは1934年にPachypodium rosulatum var. gracilius H.Perrierと命名されましたが、1999年にはPachypodium gracilius (H.Perrier) Rapan.、2004年にはPachypodium rosulatum subsp. gracilius (H.Perrier) Lüthyとされました。
④ビカラーは1997年にPachypodium bicolor Lavranos & Rapanarivoと命名されましたが、2004年にPachypodium rosulatum subsp. bicolor (Lavranos & Rapanarivo) Lüthyとされました。
⑤ベマラヘンセは2004年に命名されたPachypodium rosulatum subsp. bemarahense Lüthy & Lavranosです。

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Pachypodium rosulatum subsp. cactipes

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Pachypodium rosulatum subsp. makayense

また、ロスラツム変種ドラケイは、1907年にPachypodium drakei Costantin & Bois、1972年(publ. 1973)にはPachypodium rosulatum var. drakei (Costantin & Bois) Margr.とされました。しかし、現在はロスラツムと同種とされています。
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Pachypodium rosulatum var. drakei

また、かつてロスラツムの変種とされたことがあるものの、現在では独立種とされているパキポディウムもあります。
ホロンベンセは1922-1923年(publ. 1924)にPachypodium horombense Poiss.と命名されましたが、1973年にPachypodium rosulatum var. horombense (Poiss.) G.D.Rowleyとする意見もありましたが、現在では認められておりません。
また、イノピナツムは1996年にPachypodium inopinatum Lavranosと命名されましたが、1998年にPachypodium rosulatum var. inopinatum (Lavranos) G.D.Rowleyとする意見もありましたが、現在では認められておりません。


パキポディウム属の分子系統(抜粋)
            ┏━━━P. ebruneum
            ┃
            ┃┏━━P. brevicaule subsp. brevicaule
        ┏╋┫
        ┃┃┗━━P. densiflorum
        ┃┃
        ┃┗━━━P. horombense
        ┃
    ┏┫┏━━━P. inopinatum
    ┃┣┫
    ┃┃┗━━━P. brevicaule subsp. leucoxantum
    ┃┃
    ┃┗━━━━P. rosulatum subsp. bicolor
┏┫
┃┃┏━━━━P. rosulatum subsp. gracilius
┃┣┫
┃┃┗━━━━P. rosulatum subsp. cactipes
┫┃
┃┗━━━━━P. rosulatum subsp. makayense

┃┏━━━━━P. rosulatum subsp. rosulatum
┗┫
    ┗━━━━━P. rosulatum subsp. bemarahense

上の分子系統はロスラツムの近縁種の部分を抜粋し、簡略化したものです。亜種ロスラツムに最も近縁なのは亜種ベマラヘンセです。他のロスラツム亜種は異なる枝にありやや離れます。亜種マカイエンセ、亜種カクチペス、あるいは亜種グラキリウスは、もしかしたら分岐の根元にあるのかも知れず、一概にロスラツム系ではないとは言えないのかもしれません。しかし、素人目には独立種とした方が自然に思えます。さらに、亜種ビカラーに至っては、見てお分かりの通りブレビカウレ(恵比寿笑い)やデンシフロラム(シバの女王の玉櫛)に近縁に見えます。
2004年にLüthyにより、5種のパキポディウムがロスラツムの亜種とされました。それから18年たちました。そろそろ見直す時期に来ているようにも思えますが、どうでしょうかね? 



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フォウクィエリアをぼちぼち集めています。まあ、あまり熱心に探しているわけではなくて、イベントなどで苗があったら買うかもしれないくらいの勢いです。私の好きなユーフォルビアやギムノカリキウム、ハウォルチオプシスといった面々が最優先ですから、まあ後回しですね。あと、何故か私は現地球が少し苦手です。完成された現地球より、苗から育てたいという気持ちがあるからかもしれません。苗は現地球の様な迫力はありませんが、大抵の植物は苗の頃は生長著しいので、日々生長して変化していく様子を見る楽しみがあります。そんな中で、数年前はフォウクィエリアと言えば立派な現地球が売られることが多かったように思われます。しかし、最近では苗も少しずつ見かけます。特にFouquieria digdtiiやFouquieria macdougaliiはある程度は量産されているようで、苗が園芸店にもまれにですが並ぶようになりました。


Fouquieria macdougaliiは一般的には、「マクドガリー」と呼ばれているようです。例によってうるさい事を言いますが、この読み方について少し調べて見ました。私はラテン語読みで「マクドウガリイ」と読みますが、語源にさかのぼる派もいるそうなので、語源も調べて見ました。まあ、見た感じから人名だろうと思いましたがやはりそうで、砂漠植物の研究者であるD.T.MacDougalに対する献名でした。"MacDougal"は「マクドウガル」あるいは「マクドゥーガル」と読むのが一般的らしいので、語源にこだわるなら「マクドウガリー・マクドウガリイ」あるいは「マクドゥーガリー・マクドゥーガリイ」となります。

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Fouquieria macdougalii
葉の形がFouquieria diguetiiと異なり矢じり型で、葉柄が長く伸びます。

マクドウガリイはメキシコのソノラ砂漠に自生します。岩の多い平原や斜面、丘の中腹、溶岩地、メサ(卓状大地)、砂地といった様々な種類の土壌に生えます。
Fouquieriaを現地では"ocotillo"と呼ぶことから、Fouquieria属を"ocotillo family"と称することもあります。マクドウガリイは"Tree ocotillo"と呼ばれ、砂漠の代表的な灌木の一つです。現地ではBursera confusa、Olneya tesota、Cercidium praecox、Cercidium microphyllum、Prosopis velutina 等とともに砂漠の植生の主要構成メンバーなんだそうです。自生地にはサボテンも生えており、Lophocereus schottii、Stenocereus thurberi、Stenocereus alamosensisが見られます。

マクドウガリイの学名は1903年に命名されたFouquieria macdougalii Nashです。Nashはアメリカの植物学者であるGeorge Valentine Nashのことで、ニューヨーク植物園のキュレーターでした。Nashはバハマ、南フロリダ、ハイチで植物の調査を行いました。

そう言えば、フォウクィエリアは真っ赤な非常に目立つ花を咲かせますが、ハチドリによって受粉するそうです。そこで、思い出したのは、南アフリカではガステリアがタイヨウチョウにより受粉するということです。北アメリカとアフリカと大きく離れた場所で、それぞれの土地で花の蜜を主要な餌とすると鳥がいて、それぞれの土地でその鳥に受粉を依存する多肉植物がいるという偶然に驚かされます。フォウクィエリアとガステリア、ハチドリとタイヨウチョウはまったく近縁ではないことも自然の妙を感じさせますね。


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あれは確か2020年のことだったと思いますが、園芸店でたまたま火星人を見かけました。「火星人」とは塊根植物の名前で、本当に火星人が出没したわけではありません。私が見た火星人は、水で膨らむタイプの種まきポットに植えられていて、3cmくらいの鉢に植えられていました。火星人自体はそれほど珍しくありませんが、火星人は巨大に育ちますから、塊根が1cmくらいの小苗は初めてだったので購入しました。まあ、ワンコインだったこともありますが…
まあ、とにかく種まきポットは水はけ等もろもろ良くないので、直ぐに植え替えました。しかし、何故か大量のネジラミが蔓延っており辟易しました。

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今年、植え替えましたが、これは植え替え前。何故か斜めに傾いてます。

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根詰まりの度合いが激しく、鉢を破壊しないと抜くことが出来ませんでした。抜く時に塊根を痛めて乳液が出てしまいました。しかし、塊根が太るのが早い。
あと、ネジラミは根絶していました。


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現在の様子。蔓が暴れていますが、あまり勢いはありません。もう少し遮光強めにした方がいいのでしょうか?

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しかし、火星人の画像を検索すると、塊根の形が縦長に育ったものと、丸く育ったものとがあります。この違いは何が原因でしょうか? 良くわかりません。

火星人はかつてはガガイモ科とされていましたが、現在はキョウチクトウ科に吸収されました。科以下については良くわかりません。NCBI Taxonomy browserでは、Asclepiadoidead、Asclepiadeae、Fockeeaeとされているみたいです。これは、果たしてガガイモ亜科、ガガイモ連、フォッケア(フォクケア)亜連でいいのでしょうか? いまいち自信がありません…
ちなみに、FockeeaeはFockea属とCibirhiza属からなります。

火星人の学名は1895年に命名されたFockea edulis (Thunb.) K.Schum.です。K.Schum.はドイツの植物学者でサボテンの研究で知られるKarl Moritz Schumannのことです。サボテン同好学会(後のドイツ・サボテン学会)の会長でした。
Fockea属とされるまでの経過は以外の通りです。

1794年 Pergularia edulis Thunb.
1819年 Echites edulis (Thunb.) Thunb.
1842年 Chymocormus edulis (Thunb.) Harv.
1895年 Fockea edulis (Thunb.) K.Schum.


ちなみに、火星人には他にも異名があります。
1838年 Brachystelma macrorrhizum E.Mey.
1844年 Fockea cylindrica R.A.Dyer
1933年 Fockea glabra Decne.


Fockea属は1839年に創設されました。Chymocormus属も提唱されましたが、わずか3年差で早く命名されたFockea属が正式な属名となりました。
1839年 Fockea Endl.
1842年 Chymocormus Harv.
かつてFockea属と命名された種は18種類あるとされていたみたいですが、どんどん種が統合されて現在では6種類になりました。F. edulisは南アフリカ原産ですが、ほかの5種は南アフリカからケニアやタンザニアなどのアフリカ大陸東側に分布します。

一応、Fockea属の全種類の命名年と学名のリストを示します。
1839年 Fockea capensis Endl.
1893年 Fockea angustifolia K.Schum.
              Fockea multiflora K.Schum.
1895年 Fockea edulis (Thunb.) K.Schum.
1908年 Fockea comaru (E.Mey.) N.E.Br.
1916年 Fockea sinuata (E.Mey.) Druce




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人は見たいものしか見ないとは、なるほど上手いことを言ったものです。私は割とアクティブに園芸店を巡ってきましたが、今まであまりダシリリオンを目にしたことはありませんでした。しかしある時、園芸店の入荷情報をチェックしていたら、ダシリリオンが入荷したというお知らせがありました。調べて見ると中々面白い植物のようです。早速、購入しましたが、それから1年と立たずにダシリリオンをさらに2種類見かけて購入するに至りました。ここでふと思ったわけです。今まで行った園芸店で、本当にダシリリオンは売っていなかったのだろうかと。興味のある多肉植物はそれなりに詳しく目がいきますが、知らない多肉植物は目に入っても素通りしていただけなのではないかと。一度、ダシリリオンに興味を持ち入手していますから、私のダシリリオンに対する感度が上がっただけかもしれません。見ているがその実は見えていなかった、そんな気がして少し気恥ずかしくなります。

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Dasylirion longissimum名義のダシリリオン。
シマムラ園芸で購入。

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Dasylirion quadrangulatum名義のダシリリオン。
五反田TOCのビッグバザールで購入。Ruchiaさんの販売している実生苗。
ともに、古い葉が少し枯れ混んだので、まだ小さな内は乾かし過ぎないようにした方がよさそうです。
まだ何者かわからない苗ですが、太い幹を持つコーデックスになります。それまでに何十年かかるかわかりませんが…


ここで気になる情報に気付きました。 国内の販売サイトでM's plantsというアガヴェなどの多肉専門店の解説では、Dasylirion longissimumの名前で販売されているダシリリオンは、実はDasylirion quadrangulatumであるというのです。具体的にはD. longissimumはトゲがあり、D. quadrangulatumにはトゲがないということです。その専門店も種子に記載された名前で販売していますが、こういう風に言われていますよという情報を教えてくれているわけです。
私の所有するダシリリオンも、間違いなのでしょうか?
しかし、国内ではまったく情報がありません。海外ではどうなのでしょう。

海外の情報を探ってみましたが、日本国内とは異なりこの問題は話題となっているようです。海外でも混乱しているみたいです。というよりも、海外で混乱状態なので、海外の種子を購入している日本国内でも同じ混乱が連鎖的に起きているといった方が正しいようです。
海外の趣味家のフォーラムでは、世界中の多肉植物ファンが盛んにやり取りをしています。そのフォーラムの中で、D. quadrangulatumの葉にはトゲがなく断面は四角形で、D. longissimumの葉にはトゲがあり断面は四角形ではないとしています。また、D. longissimumは灰色がかるという表現をされていますが、これは青白いということでしょう。

そもそも、D. quadrangulatumとD. longissimumはどうやら混同されてきたようです。海外の"LLIFLE"というサイトでは、2001年にColin WalkerがD. longissimumとD. quadrangulatumは同種であるとしたとあります。しかし、別種であるという意見もあり、論争があったようです。今でもD. longissimumとD. quadrangulatumは同種であると書いてあるサイトがあるのは、このことが原因なのでしょう。ただし、それぞれの分布域は重ならないともあります。


また、アリゾナ大学のHPを見ていたら、D. quadrangulatumはトゲがないため、植栽に向くとありました。やはり、ここでも国内の情報とは逆になっています。

"World Flora Online"というサイトでは、それぞれの詳細情報が記述されていました。
まずは、D. quadrangulatumですが、葉の基部はスプーン型で耳状のフラップがあり、葉は80~90cmくらいでトゲはないが、葉縁は細かい鋸歯状とのことです。断面は基部では菱形で先端では正方形です。葉に光沢はないそうです。
対するD. longissimumは、葉の基部はスプーン型ですが耳状のフラップはありません。葉は80~140cmくらいで、葉の基部にはトゲがあり、やはり葉縁には弱い鋸歯があります。葉は時々光沢があるそうです。


情報を色々探っていくと、どうやらその元となった論文があるみたいです。1998年に発表されたのは、アメリカの植物学者であるDavid J BoglerによるThree new species of Dasylirion (Nolinaceae) from Mexico and a clarification of the D. longissimum complex』という論文です。混乱するD. quadrangulatumとD. longissimumを再定義しているらしいのですが、有料の学術雑誌なので内容はまったくわかりません。非常に残念です。しかし、2017年に発表された『La Familia Nolinaceae en el. estado de Nuevo Leon』という論文では、1998年の論文も資料の1つとして参照としながら、D. quadrangulatumとD. longissimumのややこしい事情も解説しています。しかし、この論文はスペイン語で書かれているため、まったく読めませんでした。仕方ないので機械翻訳しましたが、専門用語が多いせいか翻訳がうまく行かなくて割とめちゃくちゃな文章でしたので、解読には大変難儀しました。

ここからは論文の内容を抜粋して紹介します。ただし、論文では色々省略して論旨だけを淡々と書いているせいかわかりにくいので、私が情報を少し足しています。
フランスの植物学者であるCharles Antoine Lemaileは1856年にD. longissimumを命名しましたが、地域情報や標本なしの栽培植物に基づいているらしく、命名に問題があるようです。さらに、アメリカの植物学者であるSereno Watsonは、1879年にD. quadrangulatumを記述しており、これは不思議なことにLemaileのD. longissimumの記述に良く適合します。
イングランドの植物学者であるSir Joseph Dalton Hookerは、1900年にD. longissimumとD. quadrangulatumの両種を認識しており、詳細な説明とイラストを残しています。また、アメリカの植物学者であるWilliam Treleaseは、1911年にD. longissimum Nomen Confusem、つまりは「混同名」を宣言しました。
しかし、アメリカの植物学者であるDavid J Boglerは1994年にD. longissimumは2種類あることを資料と個体群からレビューしました。そこで、D. quadrangulatumを種として復元し、混同名をD. longissimumに宣言して、Querétaro、Hidalgo、San Luis Potosiの個体群を新種のD. treleaseiと命名しました。しかし、1998年にBoglerはD. treleaseiを破棄し、D. longissimumを復元しました。

というわけで、D. longissimumとD. quadrangulatumは別種であり、それぞれの学名は有効なものとなっております。

さて、それでは私の入手個体はどうなのでしょうか? D. longissimum名義でも実際に販売され普及しているのはD. quadrangulatumであるというのは、ヨーロッパ、アメリカ、日本においても実情は同じです。シマムラ園芸で購入したD. longissimumはD. quadrangulatumの可能性が高そうです。輸入種子がそうなっている以上は、そのままの名前で売るならそうなるでしょう。
では、RuchiaさんのD. quadrangulatumは、逆にD. longissimumなのでしょうか? しかし、外見的特徴ではD. longissimumらしさはありません。まだ幼弱な小苗ですから、特徴が出ていない可能性もありますが、現状ではD. quadrangulatumの名札通りな気もします。しかし、そうなるとRuchiaさんはD. quadrangulatumをちゃんと認識出来ていることになります。すごいですね。

しかし、なんと言ってもまだ苗ですから、まだまだこれからです。5年10年と育てて、じっくり観察していきたいと思います。


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パキポディウム・サウンデルシイはモザンビーク、ジンバブエ、南アフリカ、スワジランドに分布するパキポディウム属の一種です。「白馬城」という名前の方が有名かもしれませんが、パキポディウムの中ではあまり流通していない種類です。やはり、パキポディウム属と言えばマダガスカル原産種がメインで、アフリカ大陸産のパキポディウムは人気はいまいちかもしれません。まあ、アフリカ大陸産でも、P. succulentumやP. bispinosumは最近園芸店でも実生苗を見かけるようになってきましたが、白馬城は残念ながら見かけませんね。私は昨年冬に五反田TOCで開催されたビッグバザールで偶然入手しました。別にパキポディウムを買いに行ったわけではないのですが、たまたまパキポディウムの苗が沢山あったのでついつい買ってしまいました。

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細かいトゲが枝に出る

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トゲは2本セットで長く伸びる。

白馬城の学名は1892年に命名されたPachypodium saundersii N.E.Br.です。1973年のにはPachypodium lealii subsp. saundersii (N.E.Br.) G.D.Rowley、つまりレアリイの亜種とする意見もありましたが、現在では認められておりません。ただし、レアリイと白馬城が近縁であることは、遺伝子解析の結果から正しいとされています。

他のアフリカ大陸産のパキポディウムであるP. succulentumやP. bispinosumとはトゲの付きかたが異なり、むしろマダガスカル原産パキポディウムに近く見えます。ただし、他のアフリカ大陸産と枝の出方は似ています。もしかしたら、南アフリカ南部産パキポディウムとマダガスカル原産パキポディウムをつなぐ存在なのかもしれませんね。



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ウンカリナ・ロエオエスリアナはマダガスカル原産の塊根植物で、一般に「ウンカリーナ・ルーズリアナ」の名前で流通しているみたいです。国内でロエオエスリアナはウンカリナ属唯一の普及種となっています。
 
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ロエオエスリアナは最大2mほどになるそうですが、我が家の個体はまだ高さ10cm位の苗です。

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塊根は地下で育ちますが、鉢底に着いてしまうと良くないので長い鉢に植え替えました。

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葉は矢じり型でビロードの様な毛に被われます。

ロエオエスリアナはマダガスカル南西部、Tolanaro地区ToliaraあるいはAnosyの2箇所の極狭い地域に自生します。海抜100~500mの石灰岩地に生える熱帯性の低木です。
生息地は狭い様ですが、観賞用に普及しており、簡単に増やすことが出来ます。種子の発芽率はあまり高くないようですが、種子は容易に得られるとのことです。

ロエオエスリアナは乾燥地の植物ですが、乾かしぎみにして育てると葉が直ぐに落ちてしまいます。乾かさないで、多肉植物として育てない方が良く育ちます。早く育てようと思えば、温かい季節だけ地植えすると良いそうです。冬は寒さに弱いので、抜き取ってそのまま植えないで新聞紙などでくるんで暖かいところに置いておけばいいそうです。私は早く育てたいとは思わないので、鉢栽培でゆっくり育てていきます。

ロエオエスリアナの学名は1996年に命名されたUncarina roeoesliana Rauhです。Rauhは国際的に著名なドイツの生物学者、植物学者、作家のWerner Rauhのことです。Rauhは毎年のようにアフリカや中南米を調査し、マダガスカルの多肉のについての著作があります。

私は"Uncarina roeoesliana"を「ロエオエスリアナ」とラテン語読みしますが、一般には「ルーズリアナ」という名前で流通しています。"roeoesli"はどう考えても「ルーズリ」とは読まないわけで、何やら不思議です。また、"roseoesliana"と誤記されているのを見たことがありますから、そこから「ローゼリアナ」→「ルーズリアナ」と変化した可能性もあります。
ちなみに、実はこの"roeoesliana"は、スイスの植物学者でマダガスカルのパキポディウム属の研究で知られる
Walter Röösliに対する献名です。ですから、この"ösli"を「ルーズリ」と読んだのかもしれません。ただし、この"ö"は"o"とはまったく別のものでOとEの中間、一般には「エー」と発音します。ですから、"ösli"は「レーズリ」が正しいので、人名の発音によるのならば「レーズリアナ」とすべきでしょう。

ここで一つ、基本的にどうでもよくて、かつ大変つまらない話をします。学名の読み方は学者でも色々です。おそらくは学会単位で派閥があり、動物系学会では英語読み、植物系学会ではラテン語読みします。正直なことを言ってしまうと、学名は生物界の情報を収集・整理・分類するためのもので、基本的に書き文字の表記のためのものです。ですから、そもそも読み方の正解はないわけで、その正統性の主張なんてずいぶんと馬鹿らしいと思ってしまいます。
私個人はラテン語読みが好みです。これは、基本的な法則がわかっていれば誰でも読むことが出来るからです。例えば、人名や地名から来ている学名は由来する元々の名前に遡って発音したくなりますが、実際のところは由来がわからなかったり、著名人ならいざ知らずあまり有名ではない学者やアマチュアの発見者に対する献名、18世紀とか古い時代の人名の発音など、発音が不明なケースは非常に多いのです。さらに、アフリカや南米などの地名の読み方、あるいは現地の人の呼び方から来ていたりする場合は、まったく読み方がわからないパターンもあります。ですから、それらを元の意味を考慮せずに読めるラテン語読みは非常に便利です。

さて、最大の問題は英語読みでしょう。英語ではない学名を英語読みするというのは、そもそも意味がわかりませんが、動物系学者は使用しています。しかし、基本的に学会に関係する学者しか読み方がわからない慣習みたいなものですから、英語読みは我々アマチュアには縁のないものです。閉じた学術世界でのみ通じる暗号なので、一般には知る方法もありません。その様なものを我々アマチュアは使う必要性は特にないように思えます。
個人的には、科学とは法則性を見つけ出し、そこから導きだされた原理・原則にのっとるものですから、ただの慣習を科学とは呼ばないのでは?という疑問があります。

しかし、既に述べましたように、学名の読み方なんてどうでもいいことです。各人が読みたいように読めばいいのです。私はラテン語読みしますが、それも所詮はただの好みの問題に過ぎません。もちろん、英語読みが好みならそれも大いに結構。ですから、他人様に対して、ラテン語読みしなさいとは口が裂けても言えません。実はということでもありませんが、園芸店や生産者さんで我々が多肉植物を購入した時に、挿してある名札に学名をカタカナで書いてあったりしますが、ある意味これが一番普及している読み方となります。まあ、別にこれでいい気もしますが。何より普及していますから、他の人に一番通じやすい読み方ですからね。私のように面倒なことをぐちゃぐちゃ考えるのも、大概間抜けな話かもしれません。


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多肉植物は手持ちの維持だけで長く離れていたので知らなかったのですが、ここ何年か多肉ブームがあったようです。すでにブームの最盛期は過ぎたようですが、多肉人口自体は増えたようです。最近は現地球だけではなく実生苗も園芸店やイベントで沢山並ぶ様になりました。
昨年はパキポディウムの小苗をじわじわ集めたりしましたが、元より全種類集めようという意図はありません。昔入手した実生デンシフロラムを長く育てていましたから、パキポディウム自体に愛着があります。園芸店やイベントでパキポディウムの可愛らしい苗を見ると、ついつい買ってしまうのです。そんなこんなで、去年入手したのが「魔界玉」こと"Pachypodium makayense"です。
マカイエンセは国内ではそれほど流通していないようで、園芸店では見かけないパキポディウムです。私は五反田TOCのビッグバザールで入手しましたが、特に探していたわけではないにも関わらずたまたま目に入ったもので、なんとも非常に幸運でした。

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魔界玉はマダガスカル南部のTulear州のMakay山に分布します。
このMakay山から、"魔界"玉と命名されたのでしょう。

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トゲは赤味を帯びます。新しいトゲはより赤味が強いのですが、古いトゲの色が抜けただけなのかもしれません。強光で赤味が増したら面白いのですがね。まだ、よくわかりません。

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意外にもパキポディウムには毒があるようですが、パキポディウム属はキョウチクトウの仲間ですから、良く考えたら当たり前のことなのかもしれません。

魔界玉の学名は2004年にはじめて命名されましたから、かなり新しい種と言えます。この時は独立種と考えられ、Pachypodium makayense Lavranosとされました。しかし、同年にロスラツムの亜種、つまりはPachypodium rosulatum subsp. makayense (Lavranos) Lüthyとされ、これが現在の正式な学名です。
しかし、遺伝子解析の結果では、魔界玉はP. rosulatum subsp. rosulatumよりもP. densiflorumやP. brevicauleと近縁とされています。今後、パキポディウム属の分類は大きく変わる可能性があります。

多肉ブームで現地球が沢山輸入されましたが、最近では国内実生苗も沢山売られています。多肉植物に力を入れている園芸店では、P. succulentumやP. bispinosumあたりはカクタス長田さんの実生苗がミニ多肉としてあったりします。五反田TOCのビッグバザールでは、P. inopinatumが沢山あって驚きました。他にもP. makayenseや新種のP. enigmaticumまで実生苗が販売されていて驚きます。流石にP. saundersiiやP. windsoliiあたりは少ないものの、入手可能です。園芸店の入荷情報をチェックして、P. brevicalyx、P. brevicaule subsp. leucoxantumあたりは入手しました。何の気なしに園芸店を覗いて見つけたのは、P.
 eburneum、P. densiflorum、P. horombense、P. rosulatumあたりです。他にも縦長に育つタイプのパキポディウムは販売されていますが、いまいち食指が動きません。当分は手持ちの管理に専念することとします。
そういえば、パキポディウム属の分類を調べた面白い論文を見つけましたから、明日の記事にする予定です。



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Fouquieriaはかつて私の憧れだった植物です。私が学生の頃、当時の最新の園芸書に記載されたFouquieriaの写真、おそらくは現地球ですが、そのあまりの美しさに驚きました。しかし、当時は国内でFouquieriaは販売されておらず、今にして想えば海外のナーセリーから個人輸入するしかない時代でした。まだ学生だった私は個人輸入なんて思い付かず、写真を見て嘆息するに留まっていました。その後は園芸趣味から離れていたのですが、近年の多肉ブームでFouquieriaも園芸店やイベントでちらほら見かけるようになりました。私は育っていく過程や、育て方の試行錯誤が楽しい方なので苗が好ましいのですが、最近の多肉ブームではどうやら現地球が多かったみたいです。しかし、ここ2年ほどは国内実生苗も少しずつ手に入るようになりました。大変喜ばしいことです。
そんな中、一番最初に入手したFouquieriaの苗が、Fouquieria diguetiiです。
そういえば、Fouquieriaはフーキエリアとかフォーキエリアとか読み方は本やサイトによりまちまちですが、私の個人的な好みで、以降はラテン語読みで'Fouquieria"は「フォウクィエリア」、"diguetii"はディグエッティーではなく「ディグエティイ」でいかせていただきます。

ディグエティイはメキシコ原産のフォウクィエリアの仲間です。P
alo Adánと呼ばれ、バハ・カリフォルニア半島の南側やソノラ砂漠に自生する、乾燥地に生える灌木です。ディグエティイは赤い筒状の大変目立つ花を咲かせますが、ハチドリが蜜を吸いに来て受粉する鳥媒花ということです。

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購入時。

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最近のディグエティイ

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育て方は自分でも良くわかっていない部分があり、試行錯誤中です。
乾燥地の灌木なので、昨年は乾かし気味にしていましたが、葉が枯れてポロポロ落ちてしまいました。まあ、直ぐに新しい葉は出てきますが長持ちしません。新しい葉が出ては枯れるを繰り返しました。そんな状態ですから、ほとんど茎は伸びませんし太くもなりません。
そんなことがありましたから、今年は水やりをほぼ毎日行っています。ただし、暑すぎるせいかそれでも乾上がってしまうみたいで、育ちはいまいちでした。仕方がないので、ハウォルチアの遮光棚に置いたところ、綺麗な葉が出てきました。とは言うもののでやはり日照不足らしく、他のフォウクィエリアは枝が伸びるもののトゲが出ないので、これは徒長が疑われます。ディグエティイは枝は伸びていませんが、やはり日照不足なのかもしれません。
他の方はどうやっているのだろうと気になってフォウクィエリアを検索すると、なんと腰水栽培している人もいるようです。ちゃんと日に当てていれば徒長はしないようです。私は根腐れが怖くて出来ませんが。しかし、砂漠の植物だろうになぜこんなに乾燥に弱いのか不思議です。フォウクィエリアは乾燥地の植物の癖に根がやたらに繊細だったりするわけで、どうやって自生地で乾燥に耐えているのでしょうかね? どうにも不思議です。
対策となるかはわかりませんが、、乾きにくくするだけなら、普通の花木を鉢栽培するみたいに、大きい鉢に用土たっぷりで植えて乾きにくくしてしまえばいいだけのことかもしれません。

フォウクィエリア属は1823年に命名されたFouquieria formosaがはじめてですが、同じく1823年にBronnia spinosa、後のFouquieria fasciculataが命名されたいます。まあ、F. fasciculataは1819年にCantua fasciculataが最初の命名でした。
ディグエティイの学名は1925年に命名されたFouquieria diguetii (Tiegh.) I.M.Johnst.です。面白いことに、ディグエティイの初命名は1899年のBronnia diguetii Tiegh.Bronnia thiebautii Tiegh.です。同年に同じ命名者に命名されていますから、2種類あると考えられたのかもしれません。種小名は命名が早いものが受け継がれますが、"diguetii"と"thiebautii"は命名はおそらく同時ですが、なぜ"diguetii"が選ばれたのかはわかりません。また、1903年に命名されたFouquieria peninsularis Nashは、ディグエティイと同種とされ、現在は異名(シノニム)とされています。


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ザミア・フルフラケアZamia furfuraceaの花芽があがってきました。花芽が伸びはじめてから咲くまでを記事にしようと思っていましたが、中々咲かないのでまだ咲きませんが記事にします。

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フラッシュも一段落し、新葉が美しい季節です。良く見ると塊根の先端が膨らんでいます。まさか、また新芽かと思いきや…

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これは蕾ですね。小苗を入手してから10年以上育てていますが、初めてのことです。植え替えした方が生長が早いのは知っていますが、5年おきくらいのタイミングでしか植え替えをしないので生長は遅いでしょうけど。

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7月16日。まだまだ小さい。

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7月24日

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8月6日。だいぶ膨らんで、茎が伸びてきました。
しかし、茎はまだ伸びる感じですから、まだまだ咲きません。とは言うものの、交配相手がいないので咲いても種は取れませんけどね。

そういえば、ソテツと言えばクロマダラソテツシジミという名前の、ソテツの若葉を食害するシジミ蝶がいます。もともとは東南アジア原産でしたが、2007年くらいから関西でも定着したみたいです。しかし、温暖化の影響かいつの間にやら、最近では神奈川、東京、埼玉、千葉あたりでも発見されています。私の所有ソテツたちもいつかやられないか心配です。
しかし、昆虫マニアの人達がその蝶を探しているみたいですが、どうやらソテツとヤシの区別がついていないらしく、近所のソテツ(どう見てもヤシ)では見られないとか書いてありました。まあ、そりゃあヤシにはつかないでしょうね。興味がない人には同じようなものなのでしょうか?




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蒼角殿は不思議な球根植物です。緑色の巨大な球根から、モジャモジャした鞭の様な葉(正確には茎で葉はないらしい)と長い蔓を伸ばします。アフリカの自生地では蔓が岩場を這うように伸びるため、"climing onion"、つまり「登攀タマネギ」という愉快な名前で呼ばれているようです。

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分球しましたが、左は蔓が真夏なのに出ていますが、右は休眠中。冬型とされますが蔓は真夏に出たりもします。同じ環境で並べて育てていても、春~夏は何故か蔓が出たり出なかったりします。不思議ですね。

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3つに別れたので、一つは独立させました。こちらも蔓が伸びてます。

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冬に目立たない緑の花が良く咲きます。

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結実。増やす予定もないので、採種はしませんでした。

ボウィエアは南アフリカの東ケープ州からリンポポ州、ジンバブエ、ザンビア、タンザニア、ウガンダ、ケニア、モザンビーク、マラウイ、アンゴラで確認されています。

蒼角殿の学名は1867年に命名されたBowiea volubilis Harv. ex Hook.f.です。
しかし、このBowiea属にはBowiea myriacantha(=Aloe myriacantha)やBowiea africana(=Aloe bowiea)など、現在ではアロエ属とされているグラスアロエを含んでいました。というより、Bowiea myriacanthaやBowiea africanaは1824年にHaworthにより命名されたものの、5年後の1829年にはアロエ属となり、一度は消滅したようです(Bowiea Haw.)。その後、1867年に蒼角殿の学名としてBowiea volubilisとして復活したわけです(Bowiea Harv. ex Hook.f.)。
今ではBowiea属は蒼角殿1種類のみですが、Bowiea属自体が蒼角殿のために創設された属です。そんな経緯のためか、1911年にOphiobostryx volubilis (Harv. ex Hook.f.) Skeels、1918年にSchizobasopsis volubilis (Harv. ex Hook.f.) J.F.Macbr.が提唱されましたが、現在では認められておりません。しかし、一度使われたBowiea 属を再利用していますから、属名を変更するのは割りと合理性があるような気もしますが…

そういえば、蒼角殿にはガリエペンシスとキリマンドスカリカという仲間がいます。ガリエペンシスは1983年にBowiea gariepensis van Jaarsv.と命名されましたが、1987年(publ 1988)にはBowiea volubilis subsp. gariepensis (van Jaarsv.) Bruryns.とされ現在ではこれが正式な学名です。ガリエペンシスは白花で蔓の色合いも異なり、別種に見えるのですがね。キリマンドスカリカは1934年にBowiea kilimandscharica Mildbr.と命名されましたが、現在ではBowiea volubilis var. volubilisと同種とされているようです。キリマンドスカリカは球根が小さいタイプです。
あと、大蒼角殿という名前も聞いたことがありますから調べて見ましたが、蒼角殿の大きいやつだとか、ガリエペンシスのことだとか色々言われているみたいです。どうやら、最近ではガリエペンシスを大蒼角殿の名前で販売しているようです。




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夏のサボテン・多肉植物のビッグバザールで、Fouquieria ochoterenaeを入手しました。Fouquieriaはメキシコ原産の乾燥地に生える灌木です。

過去にフォークィエリアの種類についてまとめた記事はこちら。

何故かこのFouquieria ochoterenaeをオコチョロ(ocotillo)と勘違いしてしまっていました。一般的にオコチョロとはFouquieria splendensのことで、尾紅寵(おこちょう)とも呼びます。しかし、オコチョロで調べると、メキシコの砂漠に生えるFouquieriaの灌木をオコチョロと呼ぶという解説に行き当たりました。よくよく調べるとFouquieria自体が"ocotillo family"などと呼ばれていることが分かりました。要するに、地元ではFouquieriaの種を区別せずにまとめて"ocotillo"と呼んでいるらしいのです。
ですから、オコチョロ(ocotillo)とはFouquieria属の灌木の呼び名で、尾紅寵はFouquieria splendensの園芸名ということなのでしょう。
さて、どうもそういうことらしいので、我が家の"ocotillo family"を紹介します。


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Fouquieria ochoterenae
ビッグバザール購入品。生長は早いみたいです。

学名は1942年に命名されたFouquieria ochoterenae Mirandaです。

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Fouquieria formosa
今年の夏のヨネヤマプランテイションのイベント購入品。まだ、良く分かりませんが、葉質的には丈夫そうです。

学名は1823年に命名されたFouquieria formosa Kuntです。

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Fouquieria macdougalii
去年の秋のヨネヤマプランテイションのイベント購入品。丈夫みたいですが、育ちはいまいち。
学名は1903年に命名されたFouquieria macdougalii Nashです。1911年に命名されたFouquieria jaboncillo Loesは、現在はマクドウガリィと同種とされています。


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Fouquieria diguetii
2年前に入手しましたが、乾かしぎみにし過ぎて中々育ちません。
ディグエティイが最初に命名されたのは1899年で、Bronnia diguetii Tiegh.Bronnia thiebautii Tiegh.の2種類あるとされました。しかし、この2種は同種として、1925年のFouquieria diguetii (Tiegh.) I.M.Johnst.となりました。また、1903年に命名されたFouquieria peninsularis (Tiegh.) Nashは、現在は異名とされています。

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Fouquieria colummaris
観峰玉の苗。夏のビッグバザールで入手しました。葉ダニにやられて現在回復中。
観峰玉が最初に命名されたのは1863年のIdria colummaris Kelloggです。しかし、1885年にイドリア属からフォークィエリア属になり、Fouquieria colummaris (Kellogg) Kellogg ex Curranとなりました。1886年に命名されたFouquieria gigantea Orcuttは、現在は異名とされています。

フォークィエリアの育て方は、実のところ私にも良く分かっていない部分があります。実際のところ、ユーフォルビアと同じ管理をすると葉がポロポロ落ちてしまうので、どうやらあまり乾かしすぎない方が良いみたいです。さらに、私が育てているのは小さい苗ですから、ことさら乾燥には耐えられないのでしょう。しかし、それでも新しい葉は直ぐに出てきますから、丈夫ではあるみたいです。我が家の"ocotillo family"の中では古株のディグエティイはそんな経緯でここまできたものですから、あまり生長していません。今年から始めた新しい管理方法で上手く育ってくれればいいのですが…


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先日、なにやら"クラビコーラ"なる名札が付いたユーフォルビアを入手しました。どうやら、"クラビコーラ"ではなく、クリビコラ(Euphorbia clivicola)が正しい名前のようです。原産地は南アフリカのKuwZulu-Natal、Northen Provinces、スワジランドの限られた地域だそうです。
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Euphorbia clivicola
入手時の写真ですが、園芸店で手に取った時に大きさの割りに安いなあとまず思いました。しかし
、少し調べると生長は遅いみたいですね。このサイズでも結構育てるのに結構時間がかかっていそうです。
帰宅してからまじまじと眺めると、のっぺりとしていて妙にメリハリがないというか、何だか雑な雰囲気でしたね。
どうやら、地下の大きい塊根から無数の枝を伸ばすタイプのようです。ネット検索で出てくる海外の株は、生育して沢山の枝が密集して広がり、まるで巨大なタコものユーフォルビアのようです。ちゃんと育てれば素晴らしいユーフォルビアになる可能性を秘めた種類のようです。

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地下がどうなっているのか気になって、植え替えがてら見てみることにしました。すると、根はかなり太く強い感じでした。まあ、根の量が多いので鉢はギチギチでした。
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植え替え後。右に置いた元の鉢がえらく小さく見えますね。根が太るタイプなので大きめの鉢に植えました。

クリビコラの学名は1951年に命名されたEuphorbia clivicola R.A.Dyerです。R.A.Dyerはイギリスの植物学者のTurner Thiselton Dyerのことです。Dyerは進化論で知られるチャールズ・ダーウィンと、植物分類で著名なジョージ・ベンサムの推薦でイギリス王立協会のフェローに選ばれたそうです。

最後に大変残念な情報です。
クリビコラの原産地の保全状況は非常に悪化しており、南アフリカでは絶滅危惧種に指定されています。1986年にパーシーファイフ自然保護区に1500個体ありましたが、1996年には165個体、2005年には58個体、最近の調査ではたったの10個体しか発見出来ませんでした。クリビコラはポロクワネ郊外の都市部にも自生しており、1986年には都市部に3000個体ありましたが、2005年には651個体だそうです。
自然保護区のクリビコラはアンテロープ(レイヨウ)の踏みつけや害虫、火災により減少しています。都市部のクリビコラは廃棄物の投棄やネズミの害によるものとされています。
クリビコラは多肉ユーフォルビアには珍しく雄株・雌株に分かれていない両性花だそうです。この場合、一株で種子が採れますから、生育が遅いとは言うものの繁殖は難しくないでしょう。ですから、増やすのは簡単ですから栽培品はいくらでも増やせます。しかし、栽培品と自生株は異なります。自生株は産地ごとに外見的ないし遺伝的な特徴が大なり小なり違いがあります。しかし、栽培品は産地を無視して育生されがちですから、栽培品を自然に還すことはよほど慎重でなければなりません。例えば、研究機関の栽培室で産地情報が正式に記載された系統が維持されているならば野生に還すこともできるかもしれませんが。
それと、意外にも原産地からの輸入株であっても、由来が確実とは言えないようです。自生地のナーセリーでは、園内に来る蜂などによって野生株(別種を含む)との交雑がおきているそうです。ましてや我々栽培家の育生株は、その多くは様々な産地由来の個体が交配されてきて、しかも園芸的価値が高い個体が選抜されてできたものです。野生株とはまったくの別ものでしょう。
クリビコラは野生株の園芸上の価値が高いわけではありません。ですから、盗掘による被害はないのでしょう。しかし、逆に価値がない植物は、悲しいかな中々保護対象にはなりません。自然保護区にあっても、保護活動の対象でなければ元通りにはなりません。保護活動には人も金もかかりますから、簡単には出来ません。例えば、クジラの保護活動なら億単位の寄付金が集まりますが、役に立たない地味なクリビコラの保護活動に寄付金を出す人はいませんからね。ゴリラの保護活動ですら資金が集まらず、ゴリラの研究者が観光客向けのゴリラ観察ツアーを開催して、そのお金でレンジャーを雇って保護活動しているくらいです。地味な植物となればなおのこと、その程度の資金さえ集められないでしょう。本当に難しい問題です。



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アデニア・グラウカ(Adenia glauca)は、トケイソウ科のコーデックスです。幻蝶カズラの園芸名があります。葉の形を蝶に見立てているのかもしれませんが、私にはヤモリの手の形に見えます。
アデニア・グラウカは南アフリカ原産で、枝はつる性となり長く伸びます。
私は500円玉くらいの小苗を入手して10年?くらいですが、塊茎の生長はゆっくりです。

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2020年11月。塊茎。これでもずいぶん大きくなってます。

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ツルはあまり伸びませんでした。

今までは室内栽培だったのですが、去年はよかれと思って外に出したら、塊茎が少し日焼けしてしまいました。そこで、玄関の窓の部分で育ててみました。

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2021年11月。夜に見るとおしゃれ

つるは真っ直ぐ育たず垂れてしまうので、つるが伸びるたびにテープでガラスに枝を接着しました。
結局、11月頃には、私の背丈を超す高さまで育ちました。
アデニアの仲間は寒さに大変弱いので、12月に玄関から自室に移動しました。つるが長過ぎて邪魔なので、大胆にカットしました。なんとなく、休眠すると思っていたのですが、新しいつるが伸びてきてしまいました。もう12月なので、そのうち生長は止まってしまうと思いますが…

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意外にも冬に新しいつるが出ました。

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2022年6月。玄関に移動しました。

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ツルを伸ばしたお陰か、塊茎が一回り大きくなった気がします。去年の日焼け跡はすっかり消えて、美しい緑色を取り戻しました。アデニア・グラウカはツルは徒長しても塊茎は徒長しないので、塊茎の日焼け防止とツルを伸ばすために軟光線で育てます。強光線だとツルもあまり伸びなかったりします。

アデニア・グラウカの学名は1892年に命名されたAdenia glauca Schinzです。異名として同じく1892年に命名されたModecca glauca Schinzがありますが、なぜ同じ年に同じ命名者によって別の属に命名されているのか不思議です。
 それぞれの属について調べてみると、Modecca Lam.は1797年、Adenia Forssk.は1775年に命名されているようです。正確にはわかりませんが、おそらくはModeccaとして命名されたものの、命名年の早いAdeniaが正当な属名となったため、Adeniaとして訂正されたのではないでしょうか。
ちなみにアデニア属はおおよそ100種類程度はある感じですね。1種類ずつ詳細を確認すれば正確な種数はわかりますが、さすがに手間がかかりすぎるため調べていません。
Schinzはスイスの植物学者・探検家であるHans Schinzのことです。Schinzは当時ドイツ領だった南西アフリカで調査と探検を行いました。
アデニア属の命名者であるForssk.は、フィンランドの探検家・東洋学者・博物学者である
Peter Forsskålのことです。なんでもForsskålはCarl von Linneの使徒なんだそうです。Forsskålはイエメンでの調査中、マラリアで亡くなったそうです。31歳のことでした。




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ダシリリオン属 Dasylirionは、キジカクシ科のスズラン亜科の植物です。トックリランやノリナ、サンスベリアに近い仲間です。
生長すると太いソテツの様な渋い幹から、細長い葉が沢山伸びて独特の姿となります。

そんなダシリリオンですが、たまたまダシリリオンの一種であるロンギシマムを入手しました。

ダシリリオン自体が一般的ではありませんが、ロンギシマムはその中でもまだ流通しているほうです。他の種類は入手できないだろうと思っていたのですが、春のサボテン・多肉植物のビッグバザールで、ダシリリオンを2種類見かけて仰天しました。
そこで、ダシリリオンは何種類あるのかを調べてみました。以前、ダシリリオン・ロンギシマムを入手したときに調べた限りでは11種類を確認しましたが、詳しく調べると学術的に認められているダシリリオンは26種類ありました。まあ、議論はありますし、今後変更はあるかもしれませんが。
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Dasylirion longissimum

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Dasylirion berlandieri

ダシリリオン属は1838年に、ドイツの植物学者であるJoseph Gerhard Zuccariniが創設しました。この時に、はじめてダシリリオン属とされたのはYucca serratifoliaでした。Yucca serratifoliaの学名は1830年の命名ですから、命名後わずか8年でユッカ属ではないとZuccariniは気が付いたということになります。
正式な学名だけではなく、異名や旧名も併記していきます。

1, Dasylirion acrotrichum (Schielde) Zucc., 1843
アクロトリクムは異名が多いようです。このアクロトリクムという種小名は、1829年に命名されたYucca acrotricha Schieldeから来ているようです。さらには、1840年にはRoulinia acrotricha (Schielde) Brongn.とする意見もあったようです。
さらに、1840年に命名されたRoulinia gracilis Brongn.は、1845年にはDasylirion gracile (Brongn.) Zucc.とされましたが、現在ではアクロトリクムと同種であるとして認められていません。1880年にはBarbacenia gracilis (Brongn.) Bakerとする意見もありました。
さらに、1911年に命名されたDasylirion robustum Gorl. ex Trel.は、やはりアクロトリクムと同種とされています。

2, Dasylirion berlandieri S.Watson, 1879

3, Dasylirion bromeliifolium Lem., 1846

4, Dasylirion cedrosanum Trel., 1911
1911年に命名されたDasylirion palmeri Trel.は、ケドゥロサヌムと同種とされています。

5, Dasylirion durangense Trel., 1911
D. wheeleriの変種であるとする意見もあります。1991年に命名されたDasylirion wheeleri var. durangense (Trel.) Laferr.ですが、現在では独立種とされています。

6, Dasylirion filiforme, 1895
フィリフォルメはあまり情報がありません。やや不確実かもしれません。
 
7, Dasylirion gentryi Bogler, 1998

8, Dasylirion glaucophyllum Hook., 1858
異名として、1872年に命名されたDasylirion glaucum Carriere、1872年に命名されたDasylirion serratifolium Baker、1889年に命名されたBonapartea glauca (Carriere) W.Watsonがあります。

9, Dasylirion juncaefolium hort. ex W.Watson, 1889

10, Dasylirion leiophyllum Engelm. ex Trel., 1911
異名として、1943年に命名されたDasylirion heteracanthium I.M.Johnst、Dasylirion stewartii I.M.Johnstがあります。


11, Dasylirion longissimum Lem., 1856

12, Dasylirion longistylum J.F.Macbr., 1918

13, Dasylirion lucidum Rose, 1906

14, Dasylirion micropterum Villarreal,A.E.Estrada & Encina, 2016

15, Dasylirion miquihuanense Bogler, 1998

16, Dasylirion occidentalis Bogler ex Hochstatter, 2011

17, Dasylirion palaciosii Rzed., 1955

18, Dasylirion parryanum Trel., 1911
1879年に命名されたDasylirion acrotrichum var. parryanum (Trel.) Boglerから独立しました。

19, Dasylirion quadrangulatum S.Watson, 1879
異名として、1906年に命名されたDasylirion juncifolium Rehneltがあります。

20, Dasylirion sereke Bogler, 1998

21, Dasylirion serratifolium (Karw. ex Schult & Schult.f.) Zucc., 1838
1830年に命名されたYucca serratifolia Karw. ex Schult. & Schult.f.という旧名があります。また、1840年に命名されたRoulinia serratifolia (Karw. ex Schult. & Schult.f.) Brongn.がありますが認められていません。

22, Dasylirion simplex Trel., 1911

23, Dasylirion texanum Scheele, 1850

24, Dasylirion treleasei (Bogler) Hochstatter, 2011
1998年に命名されたDasylirion longissimum var. treleasei Bogler から独立しました。

25, Dasylirion viridiflorum Graessner, 1937

26, Dasylirion wheeleri S.Watson ex Rothr., 1878






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狗奴子キリン、あるいは巌流島と呼ばれている多肉ユーフォルビアですが、あまり使われていない名前です。学名から来ている「クンチー」の名前のほうが一般的かもしれません。ちなみに「狗奴子」は「くなこ」読むみたいですが、意味はよくわかりません。魏志倭人伝に出てくる「狗奴国」から来ているような気もしますが、じゃあなんで狗奴国にちなんだのかと言われると、さすがに返答に窮しますけど。
地上は多肉質の枝が沢山出ますが、地下には太く白い根があります。鑑賞のために根が見える様に、少し浅植えして育てられます。
クンチーは南アフリカ、モザンビーク、スワジランド原産です。


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2020年1月、購入時の写真。枝は少な目。
某横浜の温室持ちの大型ホムセンで購入。あそこの古い多肉は死にかけばっかりで、ネジラミとカイガラムシが蔓延してます。当時は物珍しさに通ってましたが、今にして思うと我ながらアホでしたね。
あと、そこで買った珍しいアロエがアロエダニに感染していたようで、育てていたアロエにも感染して20種類くらいお亡くなりになるという恐怖体験があったので、行かなくなりました。まあ、今はどうなっているかわかりませんが…


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2022年2月、だいぶ枝が増えました。購入時に同じ鉢に植え替えてます。

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大根のような太い根が出ます。

クンチーを育てている人のブログを見ると、強光に当てると真っ赤になるとあります。しかし、私の育てているクンチーは、真夏に遮光しないで育てても、ほとんど赤くなりません。何故かは良くわかりません。
また、乾かし気味で締めて育てていますから、枝の伸びは良くありません。しかし、根の伸びは良いので根詰まり気味です。今年は植え替えしなくちゃ…、ということで2年振りに引っこ抜いて見ました。

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2022年5月。
塊根がえらく太ってました。地上部分はあまり伸びないのに、すごいですね。特に右の1本は鉢底に当たって曲がってしまいました。
枝が伸びないのに塊根が太るのは、もしかしたら冬でも植物用ライトを当てて、ミニ扇風機で強制的に乾かしているせいかもしれません。光合成の養分が全て塊根に行ったのでしょうか。


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植え替え後。縦長の鉢に植えたのですが、そのうちまた鉢底に塊根が当たりそうなので、塊根を出しました。塊根をカットする人もいるみたいですが、心情的に切りたくない…

クンチーの育て方は無遮光で雨に当てないで、週1回の水やりだけ。他にはなにもしません。いやあ、楽チンでいいですね。
と言いたい所ですが、逆にクンチーが、というよりは多肉ユーフォルビアは冬の管理の方が重要です。サボテンなどは断水することにより、耐寒性が大幅にアップしますが、多肉ユーフォルビアは断水すると根をやられてしまいます。私も経験があるのですが、枯れはしませんがほぼ生長が止まり新根も伸びずという状態になります。ですから、ユーフォルビアは断水で耐寒性アップ作戦はあまり期待できません。2週間に1回は水をやりたいところですが、冬は室内とはいえ気温は低く、空気の流れがないので中々鉢の水分が乾きません。特に塊根性の多肉植物は長期間の低温多湿で腐りやすくなります。ですから、私はミニ扇風機をタイマーに接続して、1日8時間くらい風を当てています。この場合、水やりから数日で鉢が乾きますから、根腐れのリスクは大幅に減らすことが可能です。

学名はEuphorbia knuthii Paxです。1904年にPax、つまりはFerdinand Albin Paxが命名しました。Paxはドイツの植物学者で、エングラーの分類体系で著名なHeinrich Gustav Adolf Engleと植物分類学に関する研究書を執筆しています。


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ユーフォルビアは傷付いたりすると、白い乳液をだします。この乳液は毒性があるので気を付けましょうというのは、ユーフォルビア栽培の基本情報です。
そんなユーフォルビアの中でも、その毒性が高いことで有名な2種類を紹介します。

①矢毒キリン
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2020年2月、鶴仙園にて購入。

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2020年5月。美しい新トゲ。

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大分生長しました。

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矢毒キリン Euphorbia virosa

矢毒キリンは、アンゴラ、ナミビア、南アフリカ原産で、アフリカのサン族が矢じりに塗って狩りをしたと言われております。だから矢毒キリンという名前なわけですが、ただ本当に矢毒に使われたのかどうかは、いまいちわかりません。毒性が強いのは本当のようです。
八大竜王という名前もあるそうですが、なぜ八大竜王なのかよくわかりませんが。

野生動物は基本的に矢毒キリンを食べないそうですが、クロサイだけは食べるらしいです。すごいなクロサイ。また、矢毒キリンの花の蜜を求めて蜂がよく来るそうで、その蜂蜜は当然ながら毒があり、口にすると口内や喉が焼ける様に痛むらしいです。まあ、日本でも蜂が野生のトリカブトの蜜を集めて…、なんてこともあるそうですから、さもありなんですね。
英語名はPoison Tree(毒の木)、あるいはPoisonous spurge(有毒のトウダイグサ)。割りと直球な名前で面白いですが、やはり海外でも毒性の高さは有名なんですね。

矢毒キリンの育て方は、かなり簡単。遮光しないで乾かしぎみに管理するだけです。雨には当てない方がいいかもしれません。柱状のユーフォルビアは生長が早いものが多いですが、矢毒キリンの生長は相対的にゆっくり。耐寒性はよくわかりません。私は戸外栽培する勇気がないので、冬は室内です。まあ、多肉ユーフォルビアは基本的に寒さに弱いので、冬は室内に取り込んだ方が安全でしょうね。

矢毒キリンの学名は1799年に命名されたEuphorbia virosa Willd.です。Willd.はドイツの植物学者・薬剤師・植物分類学者であるCarl Ludwig Willdenowのことです。Willdenowは植物地理学の創始者とされ、フンボルト海流やフンボルトペンギンでお馴染みのFriedrich von Humboldtの師なんだそうです。

②ポイゾニィ
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2021年10月、鶴仙園にて購入。

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2022年6月。
冬の間に葉は少しずつ落ちて、ついには坊主に。外に出しても動きがなかったのですが、ようやく新葉が出てきました。


ユーフォルビア・ポイゾニィは、ギニア~ナイジェリアまでの熱帯西アフリカが原産で、分布は不規則で局所的なんだとか。また、名前はpoison(毒)から来ている様に思えますが、植物学者のポアソン(Henri Louis Poisson)にちなんでつけられたということです。
ポイゾニィはユーフォルビアでも最強クラスの毒性を持つことで有名です。非常によく似たユニスピナ(Euphorbia unispina)、ベネニフィカ(Euphorbia venenifica)と合わせて、猛毒三兄弟と言われているとかいないとか。

その毒性にも関わらずアフリカでは有用植物として利用されており、乳液を集めて農薬として農家が使用するとか、家畜を囲む生け垣として利用するらしいです。毒性があって食べられないからこそ、生け垣になるというのも面白いですね。さらに、乳液を薬として利用するという話もありますが、猛毒なのに一体全体どうやって使っているのか気になります。
海外のWikiには、シナプス(神経の受容体)に結合して激しい痛みをもたらすとか、シナプスと乳液の成分が結合してシナプスが死滅するとか物騒なことが書いてありました。薬として利用するには、命懸けの様な気もしますが…
しかし、これだけ人に利用されているのなら、今の分布は本来の自然分布ではないかもしれませんね。ギニア湾沿いの国々に広く分布しておりますが、人から人へ伝播したのかも知れません。アフリカには遊牧民もいますから伝播も速そうです。さらに、あそこら辺は昔から交易も盛んな地域でしたから、文化の伝達もスムーズでしょう。

英語名はCandle Plant(ロウソクの植物)、Cylindrial Euphorbia(円筒状のユーフォルビア)。写真では茎はまだ短くて分かりにくいですが、白い木質の茎が特徴です。英語名もそれにちなんだものでしょう。

ポイゾニィの育て方はまだよくわかりませんが、まあ普通の多肉ユーフォルビアの育て方で行きます。私は基本的にユーフォルビアは無遮光栽培していますから、矢毒キリンに準ずることにします。

ポイゾニィの学名は1902年に命名されたEuphorbia poissonii Paxです。Paxはドイツの植物学者であるFerdinand Albin Paxのことです。

終わりに
そういえば、矢毒キリンもポイゾニィも鶴仙園(池袋の方)で購入しました。鶴仙園のブログを見て、ユーフォルビアが入荷したら休みの日に朝イチで買いに行きました。ユーフォルビアは大人気多肉ではないので、そんなに早く売れないとは思いつつ売れてしまわないか気が気じゃない感じでした。まあ、鶴仙園は回転が早いから油断するとあっという間に売れてしまうのが怖いところ。しかし、多肉植物の中でもユーフォルビアは、特に一期一会感が強いのでゲットできたことは実にラッキーでした。

ユーフォルビアの乳液は有毒なので、扱いにはやや気を付ける必要がありますが、基本的には乳液が付いたらすぐに洗い流すだとか、園芸用の手袋するだとかするだけで問題ありません。基本的に即効性の毒ではないし、乳液の付いた手で目をこすったり、傷口に乳液がついたりしなければ大丈夫。それほど神経質になる必要はありません。
しかし、矢毒キリンやポイゾニィは特に毒性が高いので、注意が必要でしょう。例えば紅彩閣なんかはトゲが柔らかいので、少し触れただけで乳液が出て始末に終えませんが。まあ、矢毒キリンはトゲも硬く基本的には乳液が出る場面には遭遇しないでしょうけど。もし、胴切りして丈を詰めるとかするならば、大量の乳液が出ますから、乳液が飛び散って目に入るといけませんから眼鏡やゴーグルをした方が安心です。
ポイゾニィは多肉質の葉がいずれ落ちますから、割りばしで回収するなどして、直接触れない様にします。私自身の経験では、多肉植物を移動したりしていると、他のユーフォルビアのトゲにポイゾニィの葉が触れて、傷がついて乳液が出ることがあるため要注意です。

こんな、脅す様な事を散々いっておいてなんですが、ユーフォルビア流行らないかなぁ。流行れば珍しい種類も入手しやすくなるんですけどね。実際、園芸店でも隅に追いやられ勝ちなので…


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海外ではコーデックスとして扱われている植物が、日本ではコーデックスとして扱われていなかったりします。その代表例がミラビリス・ヤラパです。

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ミラビリス・ヤラパ Mirabilis jalapa

ミラビリス・ヤラパとは何かというと、ただのオシロイバナのことです。実は地下に大きな塊根ができるため、海外ではコーデックスとして鑑賞されます。私は「世界の多肉植物3070種」の記載を見てはじめて知りました。日本ではあちこちに生えていて、勝手に増える帰化雑草ですから、わざわざ栽培するというのはなんとも不思議な気がします。原産地は熱帯アメリカのようですが、世界中の熱帯から温帯域に広がっています。
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しかし、こんなものでも売れるみたいですね。ネットでは、"ミラビリス・ヤラパ"の名前で1~2万円で売られていたりして驚きます。そこら辺に生えている大型のオシロイバナを掘り起こして売れば、大儲け出来そうですか…。まあ、実際のところ、オシロイバナの生長は早いので数年で見られる塊根になります。乾燥地の植物でもありませんし、多肉植物ではないので、普通の観葉植物とか野菜の土に植えて、肥料と水をドシドシやればぐんぐん巨大化します。根の生長が激しいので、毎年植え替えたほうが早く育ちます。私は丈夫なのをいいことに、何年も植え替えせずに、根詰まりで腐らせたりしましたが…

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オシロイバナは日本では一年草扱いです。しかし、道路脇にかなり繁って大きく育っているオシロイバナを見ますが、これは冬を越している様な気がします。もちろん葉や茎は冬に枯れますが、地下の塊根は枯れない株もあるのでしょう。やはり、種からではあれほどの急成長は難しいのではないでしょうか。とは言え、鉢に植えたオシロイバナを外で冬越しさせるのは、かなりリスキーです。地面に埋まっている方が、寒さの影響を受けにくくなります。
しかし、一般的に 鉢植えよりも地植えの方が育ちが良く、塊根の太りも良好です。また、塊根は亀甲竜の様に埋まっている方が早く大きくなるため、塊根が小さい内は地面に埋めて育てるのが良いでしょう。安全策を採るならば、冬は掘り起こして鉢に植えて室内管理した方がいいかもしれません。もちろん、最初から鉢植えで育てても良いのです。この場合、生長は遅くなりますが、オシロイバナは塊根の生長が早いので、鉢植えでも見られるようになります。私も鉢植えで、ゆっくり育てています。

そういえば、オシロイバナはMirabilis属ですが、この「ミラビリス」とは、「素晴らしい」という意味となります。「ミラビリス」は種小名で良くみますね。ネットで検索すると良くヒットするのは、Phyllanthus mirabilisみたいですが、一番有名なのはWelwitschia mirabilisでしょうか。まあ、意味が「素晴らしい」ですから、植物に限らず、様々な動植物の学名で使用されています。私はEchinarachnius mirabilisという学名のウニの仲間(スカシカシパン)の化石を思い出したりしました。
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Welwitschia mirabilis

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Echinarachnius mirabilis

オシロイバナの学名は、1753年に命名されたMirabilis jalapa L.です。異名は沢山あって、どうやら50以上ありそうです。基本的には属名の変更があったり、種を分けようとしたみたいですが、現在ではすべて認められておりません。代表的な異名をあげてみます。
カール・フォン・リンネの命名した正式学名Mirabilis jalapaは上記のように1753年ですが、1759年にやはりリンネがMirabilis dichotoma L.という学名を命名しています。これは、オシロイバナにも複数種あると考えたのでしょう。現在は認められていませんが、このMirabilis dichotomaは受け継がれます。1766年に命名されたJalapa dichotoma (L.) Crantzや、1802年に命名されたNyctago dichotoma (L.) D.C.です。Jalapa属やNyctago属は現在使用されていない属名ですが、Nyctago属はMirabilis jalapaから来ている1805年に命名されたNyctago jalapa (L.) D.C.や、Mirabilis属からきたとおぼしき1805年命名のNyctago mirabilis A.St.-Hil.が知られています。他にもMirabilis属やJalapa属として命名された学名は沢山ありますが割愛します。変わったところでは、1840年に命名されたTrimista leavigata Raf.がありますが、Trimista属もまた現存しない属名です。

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チビ花キリンはマダガスカル原産のユーフォルビアです。ユーフォルビア・デカリーの名前で売られていることが多いようです。
以前書いた生長記録の記事はこちら。
チビ花キリンは本来は塊根を持つコーデックスとされていますが、売られているチビ花キリンには塊根はありません。これは、売られているチビ花キリンは挿し木で増やされたものだからです。一般的にコーデックスは種から育てた実生株のみ生じるとされています。ですから、挿し木株のチビ花キリンには塊根は出来ないというのは当たり前の話です。
しかし、最近植え替えしたところ、面白いことがわかったので色々考えてみました。

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かなり繁っています。

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抜いてみると、太いうどんの様な節くれだった根が渦を巻くようにパンパンに詰まっていました。
しかし、このうどん根は茎から直接出ていて、本来の根とは生えかたが違います。うどん根からはあまり細い根は出ないので、栄養や水分を吸収する能力は低い様な気がします。しかも、うどん根の先から葉が出てきます。思ったのですが、うどん根は根ではなくて、根茎なのでは? ということです。基本的にこれ以上は太くならないので、生やしておく意味はありません。うどん根はバッサリ取り除きました。

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うどん根を除去した跡。うどん根は地上の茎から出て、地中に潜っていることがわかります。
うどん根を除去してから気がついたのですが、地下に塊根が出来ています。まだ小さいのですが、うどん根とは明らかに別物です。


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取り除いたうどん根。これを植えれば簡単に増やせます。

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植え替え後。
大分すっきりしました。塊根を大きくしていきます。

以上のことから、挿し木でも塊根は出来ます。とは言うものの、実生とは異なりパキポディウムの様な丸い塊根にはならないでしょう。しかし、丈夫で生長が良いので、数年で見られる塊根が見られる様な気がします。思ったより根の太りかたは良いようですから、楽しみですね。

チビ花キリンの学名は1934年に命名された、Euphorbia decaryi Guillauminです。Guillauminはフランスの植物学者である
André Louis Joseph Edmond Armand Guillauminのことです。そういえば、Euphorbia guillauminianaは、フランスの植物学者であるPierre Louis BoiteauがGuillauminに対する献名として命名しました。

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サキュレンタムPachypodium succulentumは南アフリカ原産のパキポディウムです。天馬空という名前もあります。
パキポディウムはマダガスカル原産の種類が多く、デンシフロルムPachypodium densiflorum、恵比寿笑いPachypodium brevicaule、ロスラツムPachypodium rosulatum、グラキリウスPachypodium graciliusなど有名種はだいたいそうです。マダガスカル原産ではない、南アフリカなどアフリカ南部原産の種類はサキュレンタム、ビスピノスムPachypodium bispinosum、光堂Pachypodium namaquanum、白馬城Pachypodium saundersii、レアリィイPachypodium lealiiなどがあります。この中ではサキュレンタムに近いのは、遺伝子解析の結果ではビスピノスムです。
マダガスカル原産種のパキポディウムは枝は太く、花が咲くと3つに別れます。しかし、サキュレンタムやビスピノスムは細い枝がヒョロヒョロ伸びます。


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2021年10月
購入時。すぐに植え替えました。


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2022年2月
購入から4ヶ月後。葉が緑色のまま、パラパラ落ちるのでとても心配になりました。根腐れの恐れもありました。

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2022年5月
かなり心配していたのですが、根の状態を確認するために4月に植え替えました。良く見ると、鉢がひし形にゆがんでいました。抜いてみたところ、塊根が巨大化しており、鉢底に当たっていました。どうも、鉢がゆがんでいたのは、塊根が大きくなりすぎていたようです。葉が緑色のまま落ちたのは、それが原因のような気もします。大きい鉢に植え替えて、塊根も少し出しました。しかし、秋から冬の間にこんなに生長するとは想定外です。生長著しいので、来年も植え替える必要があるかもしれません。近縁種のP. bispinosumも育てていますが、こうなっていないか心配です。

サキュレンタムの学名が最初に命名された時はパキポディウムではありませんでした。1782年に命名されたEchites succulentus L.fil.です。ちなみにパキポディウム属は1830年の創設で、この時にPachypodium succulentum (L.fil.) Sweetとされました。これが、現在学術的に認められている正式な学名です。同じく1830年にBelonites succulentus (L.fil.) E.Mey.も命名されましたが、認められておりせん。また、Pachypodium succulentum Steud.も知られていますが、こちらは由来がよく分からない学名で、当然ながら認められていない学名です。
サキュレンタムにはその他にも、沢山の異名があります。命名から早い順に、1830年に命名されたPachypodium tuberosum Lindl.、1837年に命名されたPachypodium tomentosum G.Don、1840年に命名されたEchites tuberosus Haw. ex SteudBarleria rigida Spreng. ex Schultdl.、1932年に命名されたPachypodium griquense L.BolusPachypodium jasminiflorum L.Bolusが知られています。



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地むぐり花キリン(プリムリフォリア)の変種ベガルディイは、マダガスカル原産のユーフォルビアです。プリムリフォリアはいわゆるプリムラ、つまりサクラソウ属Primulaのような葉という意味です。プリムリフォリアは白花ですが、変種ベガルディイの花はピンク色です。

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2020年4月、ファーマーズガーデン三郷店で購入。地下の塊根はほとんど太っていませんでした。

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2022年5月。塊根は非常に太り巨大化していました。

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Euphorbia primulifolia var. begardii
咲き始めの花は色が薄い。

ベガルディイの学名は1984年に命名された、Euphorbia primulifolia var. begardii Cremersです。また、プリムリフォリアは1881年に命名されたEuphorbia primulifolia Bakerです。Cremersはフランスの植物学者である、George Cremersのことです。


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稚児キリンは南アフリカ原産のユーフォルビアです。玉鱗宝Euphorbia globosaと似ているので、pseudoglobosaという学名です。pseudo-とは、「偽の」という意味です。

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Euphorbia pseudoglobosa

稚児キリンの様なくびれを重ねて育つタイプのユーフォルビアは、非常に徒長しやすくきれいに育てることは難しいと言えます。
ユーフォルビアは寒さに弱いので、室内に取り込みます。サボテンなどは水をやらないことにより、耐寒性が上がります。ですから、ユーフォルビアもと考えてしまいますが、一般的に多肉ユーフォルビアは、完全に水を切ると根がやられてしまいがちです。そこで、冬でも最低、2週間に1回は水やりしたほうがよいといわれています。
しかし、問題は日中部屋が暖かくなったりすると、生長をはじめてしまいということです。冬の日照は弱いので、どうしても徒長してしまいます。冬は気温が低く室内は空気の動きも少ないので、水やりをするとなかなか鉢の水分が蒸発せず、ずっと湿りっぱなしとなることも徒長の原因です。
私は冬は植物用ライトを当てて、日中は扇風機で風を当てています。この方法だと3~4日で鉢は乾きますし、写真の様に徒長しません。

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塊根が出来ます。挿し木苗でも塊根が形成されます。

稚児キリンの学名は1929年に命名された、Euphorbia pseudoglobosa Marlothです。異名として、1931年に命名されたEuphorbia frickiana N.E.Br.、1935年に命名されたEuphorbia juglans Comptonがあります。


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先のTOCビッグバザールで購入したユーフォルビア・スバポダが開花しました。植え替えしたにも関わらず、ノーダメージみたいです。

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Euphorbia subapoda

実は埋まっていてわかりませんが、地中に塊根があります。一般的に塊根は埋めておいたほうが早く太ります。ですから、まだ塊根が細いので、しばらくは埋めておきます。
さて、花を見ると明らかに花キリンの仲間ですね。分類としては、トウダイグサ科トウダイグサ属トウダイグサ亜属ゴニオステマ節となります。このとき、トウダイグサ=ユーフォルビアなので注意。スバポダは花に丸みがありますから、下向きで開かないチビ花キリン系とは異なる系統なのでしょう。
まあ、葉を見るだけで地むぐり花キリンEuphorbia purimulifoliaと近縁なのがわかります。

学名は1887年に命名された、Euphorbia subapoda Baill.です。1946年に命名されたEuphorbia quartziticola Leandriは、シノニム(異名)とされています。
Baillはフランスの植物学者・医師の、Henri Ernest Baillonのことです。Baillonはフランス植物学会の設立メンバーで、植物学事典の著者として知られています。


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2020年の2月にジョイフル本田千葉ニュータウン店にいきましたが、その時にキリンドゥリフォリア、いわゆる筒葉ちび花キリンを購入しました。
筒葉ちび花キリンは、名前の通り「筒状の葉」を持つ「小さい花キリン」です。マダガスカル原産で、アンボボンベンシスとともにキツネザルの住む森の下生えです。

よく似た花をつける筒葉ちび花キリンの仲間の記事はこちら。


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2020年2月。購入時。葉色は緑色でした。

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花は目立たない。

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2022年3月、枝も増え塊根も一回り大きくなりました。

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良く日に当てると、葉は赤くなります。寒さに弱いので冬に室内に取り込みますが、どうしても日照不足になり勝ちです。深い緑色は本来の葉色ですが、葉が明るい緑色になっていたら日照不足かもしれません。基本的に多肉ユーフォルビアは強光を好むものが多く、例えばハウォルチアなんかの感覚で育てると徒長してしまいます。室内栽培は乾きにくいので、乾燥を好む多肉ユーフォルビアは腐りやすいので注意が必要です。

室内で葉が明るい緑色の状態=日照不足ですから、春なって外に出したらあっという間に日焼けして葉が落ちるかもしれません。ですから、冬に日照不足で外に出すなら、いきなり直射日光に当てないで、遮光しながら慣らしていくしかありませんね。また、もし葉が日焼けして落ちても、あわてて遮光する必要はないような気がします。枝や塊根は日焼けしませんから、ノーダメージですからね。そのまま置いておけば、新しい葉が生えてきますし、直射日光に耐えられるはずです。筒葉ちび花キリンは基本的に強い植物ですから。

筒葉ちび花キリンの学名は1961年に命名された、Euphorbia cylindrifolia Marn.-Lap. & Rauhです。ちび花キリン(デカリー)の1934年と比べると遅い感じもしますが、アンボボンベンシスの1987年、トゥレアレンシスの1988年に比べれば早い発見でしょう。いずれにせよ、多肉ユーフォルビアは18世紀には命名された種類が多いので、ちび花キリンの仲間の発見は最近と言えます。


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小松波、あるいは姫紅小松と呼ばれる南アフリカ原産のコーデックスを入手しました。以前から本では気になっていたのですが、実際に目にするのは初めてでした。ラベルは小松波と書いてありましたが、ネットではあまり使われていない名前みたいですね。よく使われる姫紅小松は、小さな紅色の花が咲くので、合っていて良い名前の様な気がします。

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姫紅小松

姫紅小松の学名は、1824年に命名されたMesembryanthemum bulbosum Haw.から始まりました。1934-1935年に命名されたMesembryanthemum intonsum Eckl. & Zeyh.は認められていない学名です。
1926年にはメセンブリアンテムム属からトリコディアデマ属に移され、Trichodiadema bulbosum (Haw.) Schwantesとされました。Schwantesはドイツの考古学者・植物学者の
Martin Heinrich Gustav Schwantes のことです。植物学者としては、ハマミズナ科を専門としていました。

ちなみに、姫紅小松は挿し木ができます。しかも、ちゃんと塊根ができるようです。姫紅小松は盆栽の様に、伸びすぎた枝をカットして形を整えます。カットした枝を、試しに挿し木して見ようと思います。



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パキポディウム・デンシフロルム(Pachypodium densiflorum)が開花しました。我が家のパキポディウム13種類の中では一番早い開花です。

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花茎はまだ7本。

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一番花。

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つぼみはパラソルの様。


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ロッシーはマダガスカル原産の塊根性花キリンで、塊根からトゲトゲの枝が伸びます。細長い葉が特徴です。
それほどメジャーではないようで、あまり売っているのを見ないですね。


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2021年9月、シマムラ園芸で購入。
根の状態を見るために、すぐに植え替えました。


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2021年12月、室内に取り込みました。開花中で、花色は赤系統です。
塊根性ということで、乾燥に強い=加湿に弱いと判断しました。ですから、雨に当てない様にして、乾かしぎみで管理しています。ちなみに、無遮光栽培です。

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塊根が出来ます。

ロッシーの学名は1967年に命名された、Euphorbia rossii Rauh & Buchlohです。
ロッシーのややこしいところは、そっくりさんがいることです。トゲトゲの枝と細長い葉を持つ花キリンは、ロッシーの他に2種類います。そっくりさんはEuphorbia capuroniiEuphorbia genoudianaですが、共に花は緑色なので区別がつきます。カプロニーのほうは塊根ははなさそうですが、カプロニーもゲノウディアナもあまり情報がありません。国内ではあまり流通していないのかもしれません。おまけですが、さらにややこしいのが、このE. capuroniiと似た名前のEuphorbia viguieri var. capuronianaという多肉ユーフォルビアがいて、なぜかvar. capuroniiと誤表記されがちだったりします。
また、Euphorbia aaron-rossiiという名前が似ているユーフォルビアもありますが、こちらは多肉植物ではありませんし、まったく見た目は似ていません。


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トルチラマは南アフリカ原産の多肉ユーフォルビアです。塊根から多肉質の太くねじれた枝を出すのが特徴です。

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トルチラマ
このトルチラマはまだ入手したばかりなので、枝のねじれはあまり強くありません。強い日に当てていれば、枝は強くねじれるはずです。塊根も太っていくはずですから、将来が楽しみです。


トルチラマは1937年に命名された、Euphorbia tortirama R.A.Dyerです。また、Euphorbia cactus var. tortiramaという柱サボテン状の多肉ユーフォルビアもあるため、間違わないようにしないといけません。命名者のR.A.Dyerは、南アフリカの植物学者・分類学者であるRobert Allen Dyerのことです。Dyerはヒガンバナ科と多肉植物を専門としていたようです。


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シレニフォリアは南アフリカ原産の多肉ユーフォルビアです。冬型のコーデックスで栽培難易度は高く、長期間の維持は難しいとされているようです。
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私は去る2020年の4月に、三郷のファーマーズガーデンという園芸店で購入しました。園芸店で冬を越した株、しかも葉もない状態でしたから、果たして育てる以前に葉が出てくるのか自体が賭けでした。
直ぐに植え替えをしたところ、根には問題がない様子でしたが、難物だからわからないなぁなんて思ったりしました。しかし、やがて葉が出て来てほっとしたのを覚えています。それから、約2年間育ててきましたが、何となく特徴がわかってきました。

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2021年11月。
葉の出る時期など育て方は鉄甲丸に似ていますが、異なる部分もあります。鉄甲丸の葉は柔らかく長持ちしないタイプですが、シレニフォリアの葉は硬く長持ちします。
夏の蒸し暑さを嫌うところは鉄甲丸と同じですが、鉄甲丸と異なり幹で光合成できないため、鉄甲丸より葉が重要でしょう。シレニフォリアの長持ちする葉は、葉を作るためにも鉄甲丸よりも相応のコストがかかっていますから、葉が出て直ぐに枯れるということを繰り返していると、幹がしぼんでしまいます。葉がないと光合成できないため、消耗してしまうわけです。
しかし、春先の天気次第では葉が急に枯れ混んだりしますから、エネルギー収支がマイナスになってしまいます。とにかく、葉を枯らさないことが重要です。真夏の管理は悩ましいところです。
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2022年3月。
新しい葉が伸びるとともに、古い葉はすべて枯れ落ちました。
植え替えの時にやや深植えしたので、購入時よりも小さく見えますが、サイズは変わっておりません。

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幹肌は地上から出ている部分はひび割れてきます。乾燥や紫外線に耐えるためにコルク質が厚くなっているのでしょう。亀甲竜と同じですね。
購入時からほぼサイズに違いがないため、かなり生長は遅いみたいです。しかし、幹が縮む感じもありませんから、維持は出来ているみたいです。


分類
シレニフォリアはユーフォルビア属のなかでも、リザンチウム亜属アンタカンタ節フロリスピナ亜節リザンチウム列に分類されます。多肉ユーフォルビアのなかではマイナーな分類群に所属します。

学名
シレニフォリアの学名は
1821年に命名された、Tithymalus silenifolius Haw.が最初です。しかし、1826年にユーフォルビア属に移されて、Euphorbia silenifolia (Haw.) Sweetとされました。これが、現在学術的に認められている学名です。
最初の命名者である
Haw.はイギリスの昆虫学者・植物学者・甲殻類学者であるAdrian Hardy Haworthのことです。フランスの植物学者であるHenri August Duvalはハウォルチア属(Haworthia)を創設しましたが、これはHaworthに対する献名として命名されました。
シレニフォリアをユーフォルビア属に移動させたSweetは、イギリスの植物学者、園芸家、鳥類学者の、Robert Sweetのことです。Sweetは王立植物園であるキューガーデンを批判したことから、植物を盗んだとしてキューガーデンから訴えられましたが、裁判では無罪となりました。なにやら、役人が冤罪をふっかけてきたみたいで、そのことが認められたようです。
1860年に詳細な経緯はわかりませんが、Klotzsch & Garckeにより4種類、つまりはTithymalus attenuatus Klotzsch & GarckeTithymalus bergii Klotzsch & GarckeTithymalus ellipticus Klotzsch & GarckeTithymalus longipetiolatus Klotzsch & Garckeが提唱されました。現在ではすべてシレニフォリアと同一種とされていますが、シレニフォリアを細分化しようとしたのでしょうか?
また、1986年にEuphorbia mira L.C.Leachが命名されましたが、これはシレニフォリアと同一種であるとされて、現在は認められていない学名です。
実は、シレニフォリアは1800年にEuphorbia elliptica Thunb.という学名がつけれています。学名は先に命名された小種名が優先ですから、こちらの学名に正統性があるように思えます。しかし、1788年にショウジョウソウに対してEuphorbia elliptica Lam.が命名されているのです。Euphorbia ellipticaは先に命名されたショウジョウソウが優先ですから、シレニフォリアの学名とは認められませんでした。


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デブリスピナはザンビア・タンザニア原産の多肉ユーフォルビアです。標高1200mという高度に自生します。その割には日本の蒸し暑い夏で弱る様な雰囲気はありません。
デブリスピナの特徴は、その渋い色合いとざらざらした感触の肌です。トゲは刺さるというよりは引っかかるといった感じで痛くはありません。分岐しながら節が連なるような面白い育ちかたをします。あまり背は高くならないようで、せいぜい20cm程度だそうです。むしろ、根元から分岐して叢生するタイプかもしれません。
その渋い肌色と、触った時の角質化した様な硬さを鑑みるに、かなりの強光線に耐えられる様な気がします。実際に私は真夏でも無遮光で栽培していますが、日焼けはしていません。逆に言えるのは日照が不足すれば、すぐに徒長してしまう可能性もあります。生長はゆっくりしているみたいですので、じっくりと硬く絞めて育てていきたいと思っております。


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デブリスピナ

デブリスピナの学名は1991年に命名された、Euphorbia debilispina L.C.Leachです。
L.C.Leachはローデシアの植物学者の、Lealis Charles Leachのことです。Leachはアマチュアでしたが、自己資金でユーフォルビアやアロエを研究しました。かなりの豪腕ぶりだったみたいです。

似た多肉ユーフォルビアの記事はこちら。


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鉄甲丸は南アフリカ原産の多分ユーフォルビアです。マツカサの様な本体から柔らかい葉が伸びる不思議な見た目で、非常に人気があります。原産地では薬用とするために、乱獲されて非常に減っているそうで心配です。
鉄甲丸はリザンチウム亜属アンタカンタ節フロリスピナ亜節ヒストリクス列に分類されます。ヒストリクス列はEuphorbia loricataやEuphorbia multifoliaといったあまり見ない種類の仲間となります。

我が家の鉄甲丸は育てかたを間違ったせいで、おかしなことになっています。我が家では、多肉ユーフォルビアに関しては基本的に遮光しません。鉄甲丸もホリダなどと並べて育てた結果、葉が全て枯れ落ちました。新しい葉が出ても、すぐに日焼けして枯れてしまいます。そのため、この1年というもの、まったく葉がない松ぼっくり状態でした。葉がなくても光合成してそうなので、枯れはしないだろうとたかをくくっていた部分はあります。まあ、でもさすがに懲りたので、今年は遮光することにします。夏場の蒸れに弱く通風が大事ては聞いていましたが、ここまで強光線を苦手とするとは思いませんでした。
鉄甲丸の生態写真を海外の研究機関のデータベースで見ましたが、岩場の割れ目のやや陰になった場所や、乾燥した草原で他の草に埋もれる様に生えている様子です。なるほど、直射日光を嫌う訳です。


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2022年2月。久しぶりに葉が出てきました。室内の植物用ライトを当てていますが、真下に置いていないせいか、葉のダメージはないようです。

鉄甲丸の学名は1797年に命名されたEuphorbia bupleurifolia Jacq.です。Jacq.はオランダ生まれの植物学者である、Nicholaus Joseph Freidherr von Jacquinのことです。Jacquinは神聖ローマ帝国の皇帝フランツ1世の命により西インド諸島や中央アメリカへ派遣され、珍しい植物・動物・鉱物の収集を行いました。
また、異名として1812年に命名されたTithymalus bupleurifolia (Jacq.) Haw.、1862年に命名されたEuphorbia proteifolia Boissがありますが、現在では認められていない学名です。


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オペルクリカリアはマダガスカル原産のウルシ科の植物です。オペルクリカリア・パプキスはコーデックスとして有名です。私もオペルクリカリア属を入手したので、オペルクリカリア属について調べてみました。
オペルクリカリア属は現在、9種類あります。


オペルクリカリア属はマダガスカルの植物専門のフランスのJoseph Marie Henry Alfred Parrier dela Bâthieが、1944年に提唱した属名です。学名では、Operculicarya H. Perrierと表記されます。
1944年にH.Perrierは3種類のオペルクリカリア属を命名しました。しかし、そのうちの1種類であるOperculicarya monstruosa H.Perrierは、1962年にCommiphora monstruosa (H.Perrier) Capronとなり、オペルクリカリア属から外されました。

1944年
 O. decaryi H.Perrier
 O. hyphaenoides H.Perrier
1975年
O. gummifera (Sprague) Capron
 ※
Poupartia gummifera Spragueは旧学名
1995年
O. pachypus Eggli
O. borealis Eggli
O. hirsutissima Eggli
2006年
O. multijuga Randrian. & Lowry
O. capuronii Randrian & Lowry
2015年 
O. calcicola Randrian & Lowry

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オペルクリカリア・ボレリアリス
オペルクリカリア・ボレリアリスは、あまり流通していない種類の様です。
1995年にOperculicarya borealis Eggliと命名されました。Eggliはスイスの植物学者・ノンフィクション作家のUrs Eggliのことです。Eggliはクラッスラ、サボテン、スベリヒユの専門家です。
オペルクリカリア・ボレリアリスはオペルクリカリア属の中でも寒さに弱いそうです。生長はかなり遅いらしく、なかなか太くなりそうにありません。




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ダシリリオン・ロンギシマムを入手しました。
一見して、ススキノキ科のブラックボーイ(Xanthorrhoea)と似ていますが、ダシリリオンはキジカクシ科となります。また、ブラックボーイはオーストリア原産ですが、ダシリリオンはメキシコ原産です。
ダシリリオンはキジカクシ科のスズラン亜科で、スズラン亜科にはトックリラン(Beaucarnea)、Nolina、ドラセナ(Doracaena)、サンスベリア(Sansevieria)、ヤブラン(Liliope)、ジャノヒゲ(Ophipogon)などが含まれます。また、ダシリリオン(Dasylirion)は11種類あるそうです。
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ダシリリオン・ロンギシマム

育て方は、海外のサイトによると、「水遣りを多くすると早く育つが、頭に水をかけるとすぐに腐る」とあります。どうやら雨には当てないほうが安全な様です。
霜にも強いらしく、マイナス10度くらいまでは耐えられるとのことです。とはいえ、入手時期的に今急に外に出したら、寒暖差でダメージがありそうです。やはり、秋から徐々に慣らすのが耐寒性を高めるコツでしょう。成株は寒さに強くても、苗は寒さに弱いパターンも多いので、ある程度のサイズになるまでは冬は室内で管理するつもりです。
恐ろしく生長が遅いブラックボーイよりも、ダシリリオンのほうが圧倒的に生長が早い様です。早く特徴である美しい幹をみたいものです。

学名は1856年にDasylirion longissimum Lem.と命名されています。Lem.は、フランスの植物雑誌編集者・植物画家・植物学者であるCharles Antoine Lemaireのことです。Lemaireはサボテンの研究で知られています。


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飛竜は南アフリカ原産の多肉ユーフォルビアです。
地上は平たい形の多肉質でトゲが並び、地下は大きい塊根があります。
塊根は自生地では本来地下に埋まっているものですが、栽培する時は鑑賞用に露出させます。

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2020年1月、購入時の写真です。初めて行ったオザキフラワーパークで入手しました。春に植え替えました。

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2022年2月の姿です。
塊根は小さい様に見えますが、見えているのは頭の部分だけで、ほぼ埋まっていて見えません。亀甲竜などのイモと同様、塊根は埋めておいたほうが早く大きくなります。とは言うものの、私は塊根を埋めて大きくしたかった訳ではありません。飛竜の塊根は日焼けしやすいと言われているため、日焼けが怖くて塊根を出せなかっただけです。特に埋まっていた塊根を初めて出した年は、恐らく日焼けしやすいでしょう。植え替えの度に少しずつ、様子を見ながら露出部分を増やして行こうかと考えています。


飛竜の学名は1799年に命名されたEuphorbia stellata Willd.です。Willd.は、ドイツの植物学者・薬剤師・植物分類学者のCarl Ludwig Willdenowのことです。Willdenowは植物地理学の創始者とされており、博物学者のフンボルトの師だそうです。
また、飛竜はシノニム(異名)が沢山あります。1827年に命名されたEuphorbia squarrosa Haw. 、1860年に命名されたEuphorbia micracantha Boiss. 、あまり使われた形跡がない1855年に命名されたEuphorbia mamillosa Lem.の3つが異名の代表格です。これ以外にも異名はいくつかあるみたいですが、ほぼ使われたこともなく、まったく学術的に認められたことがない学名です。命名は早いほうが正当なので、Euphorbia stellataが正式な学名です。



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アンボボンベンシスは、マダガスカル原産のユーフォルビアです。いわゆる花キリンの仲間(ゴニオステマ節)で、その中でもデカリィやキリンドゥリフォリア、トゥレアレンシスに近いことは花の形状が共通するのでわかります。
アンボボンベンシスは塊根を持ち、葉が縮れるのが特徴です。

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2020年3月、購入時の写真です。今は亡きファーマーズガーデン西新井で入手した一鉢。

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2022年2月の姿。生長は非常に緩やかです。
購入時と比較すると、枝が低く這うように伸びています。塊根も丸味を帯びてきました。
何より葉の厚みが増して、葉の縮れが強くなりました。この葉の厚みと縮れが、健全な生長の証です。
アンボボンベンシスは日照不足になると、特徴である葉の縮れが無くなり、葉は薄くなってペラペラになってしまいます。なるべく日に当てて、間延びしてひょろひょろにした株にならない様にしたいものです。

アンボボンベンシスは生長は遅いものの、非常に丈夫です。私は遮光せず、週1回の水遣りで育てています。
冬は寒さに弱いので室内栽培です。室温が10度程度を保てるのならば、葉は落ちません。その場合、冬でも生長してしまいますから、どうしても日照不足になってしまいます。私のアンボボンベンシスは、冬は植物用ライトを当てていますから問題ありませんが、用土が乾きづらいのでミニ扇風機で風を当てて2~3日で乾くようにしています。

さて、アンボボンベンシスという長く読みづらい名前ですが、これは原産地の地名であるAmbovombeから来ています。アンボボンベンシスの自生状況は、Alluaudia-Didierea林に生えるみたいです。AlluaudiaやDidiereaはトゲトゲの灌木で、キツネザルが飛び回っている場所ですね。
学名はEuphorbia ambovombensis Rauh & Razaf.です。1987年の命名なので、割りと発見されたのは新しい方ですね。Rauhは、ドイツの生物学者・植物学者・作家のWerner Rauh のことです。そう言えば、トゥレアレンシスもキリンドゥリフォリアもRauhによるものでした。
Razaf.は、Alfred Razafindratsiraのことで、マダガスカルで園芸農園を営む園芸家とのことです。なんでも、2014年に新発見されたパキポディウム・エニグマティクムが、初めて見つかったのがRazafindratsiraの農園の所有株だったそうです。


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トゥレアレンシスは、分類学的に花キリンに近いユーフォルビアです。葉は縮れた風となり密につきます。枝はあまり伸びずにコンパクトで形良くまとまりまるマダガスカル原産の人気種です。

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2020年6月、購入しました。
葉も少なく、非常に弱々しい感じです。
2021年の春に植え替えました。

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2022年1月。
日照強めで育てたため、特徴である葉の縮れ具合がいい感じです。植え替えの効果か、葉も増えました。

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反対側。幹も太ってきて、やや貫禄が出てきました。間延びしないように、日照強めで水を辛めにして育てていきたいと思っています。
花は一年中咲いていますが、小さく地味な色合いなせいもあり、目立ちません。

おそらく、トゥレアレンシスはデカリィに含まれていたのだと思います。つまり、学名はEuphorbia decaryi Guillauminです。デカリィは1934年に命名されています。
1978年にカプ-サインテマリエンシスの枝の短い変種と見なされました。学名は、Euphorbia cap-saintemariensis var. tulearensis Rauhです。Rauhは、ドイツの生物学者・植物学者・作家のWerner Rauh のことで、かなりの大物学者みたいです。世界中で調査していたようですが、専門はアナナスと多肉植物で、マダガスカルの植物に関する研究書を書いています。調査地は1950年:モロッコ、1954年:ペルー、エクアドル、1956年:ペルー、1959/1960:マダガスカル、タスマニア、ケニア、1961年:アフリカ、マダガスカル、1963年:マダガスカル、コモロ、1964年:南アフリカ、1966年:メキシコ、1967年:ペルー、1968年:南アフリカ、1969年:マダガスカル、コモロ、1970年:メキシコ、ペルー、1971年:アメリカ、1973年:エクアドル、ガラパゴス諸島ペルー、ブラジル、1974年:メキシコ、1975年:ブラジル、コロンビア、エクアドル、ペルー、パナマ、1976年:ペルー、ボリビア、チリ、1977年:米国グアテマラ、コスタリカ、パナマ、1978年:インドネシア、パプアニューギニア、フィリピン、1979年:南アフリカ、ナミビア、1980年:メキシコ、ペルー、エクアドル、1981年:ブラジル、1982年:米国、パナマ、ドミニカ共和国、1983年:エクアドル、ペルー、アルゼンチン、1984年:ベネズエラ、ドミニカ共和国、パナマ、1985年:アメリカ、メキシコ、ペルー、1986年:ブラジル、1994年:マダガスカルと膨大です。旅に生きた学者と言えます。
1988年にトゥレアレンシスは、Euphorbia tulearensis (Rauh) Rauhと、Rauh自身の手で単独種として独立しました。


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アロエ・ディコトマ
かつて、最大のアロエと言えばアロエ・ディコトマでした。アロエ・ディコトマは樹齢80年以上生きて、高さ7mを越えて育ちます。まさに、世界最大のアロエです。
ただし、現在はアロエ属は分割されて、アロエ・ディコトマはアロイデンドロン属の所属となりました。それでも、旧・アロエ属と旧・ハウォルチア属、アストロロバ属、ガステリア属をまとめたアロエ類のなかでは、やはり最大種であることには変わりありません。

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2020年11月。小苗を購入しました。名札はアロエ・ディコトマでした。まだ、ディコトマらしさはありませんね。
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2022年1月末。特徴である幹が少しだけ見えてきました。力強い根張りにも目が行きます。

和名は?
そう言えば、アロエは○○錦という名前が多くあります。サボテンでは最後に「錦」がつくと斑入り品種のことなんですけど、アロエでは斑入りとは関係なく「錦」が使われています。アロエ・ディコトマも、皇滋錦なる名前もありますが、まったく使われていませんね。同様に矢筒の木タカロカイも流通していない名前です。
英語ではQuiver treeで「震えの木」の意味で、サン族が矢筒を作るからだという説明がされていますが、何でそれが「震えの木」に繋がるのかは良くわかりません。

学名の変遷
アロエ・ディコトマは、1776年にAloe dichotoma Massonとして命名されました。ちなみに、1804年に命名されたAloe ramosa Haw.は、ディコトマと同種であるとして、この学名は使用されておりません。
また、1811年にRhipidodendrum dichotomum  (Masson) Willd.とする考え方もありました。学名はラテン語なので、rhipidoは扇、dendrumは樹木のことです。つまり、「扇状の樹木」の意味です。割りと特徴をとらえていますが、ディコトマをアロエ属から独立させる意見は主流派にはならなかった様です。使われていない学名です。
最終的には、2013年に遺伝子解析により、アロエ・ディコトマはアロエ属から独立し、Aloidendron dichotomum (Masson) Klopper & Gideon F.Sm.となりました。

生態
ディコトマの自生地はナミビアから南アフリカにかけてです。
花穂は巨大で、鳥やヒヒが蜜を求めて訪れるそうです。自生地ではハタオリドリがディコトマに巣を作って、異様な見た目になります。
若いツボミは食べられるそうで、アスパラガスの様な味らしいのですが、果たして本当なのか気になります。確かめようがないので、どうしようもないのですが。私のディコトマに花芽が着くのは、果たして何十年後の話なのか…。まあ、無理でしょうけど。


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パキポディオイデスは、一見してパキポディウムに見えますが、実はユーフォルビアの仲間です。名前は「パキポディウムに似た」という意味です。
分類的には、花キリンが所属するトウダイグサ亜属のゴニオステマ節です。花の雰囲気からは、噴火竜などに近いのかもしれません。マダガスカル原産。

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2020年2月、購入時。葉はまだない。

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2020年4月、美しい葉が出てきました。

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パキポディウムの苗たちに混ぜると一見似ています。

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2022年1月末。良いトゲが出ています。

そう言えば、私のパキポディオイデスはいつも葉の枚数が少ないんですよね。新しい葉が一枚出ると、古い葉が一枚落ちる感じです。おそらくは、水を切りすぎているのでしょうけれど、蒸れて腐る心配があるため、なかなか水多目って出来ないんですよね。困った…

学名は、Euphorbia pachypodioidesで、1942年の命名です。1946年にEuphorbia antankaraという名前もつけられましたが、これはE. pachypodioidesと同じものだったため、異名とされました。正式な学名はEuphorbia pachypodioides Boiteauです。
Boiteauは、フランスの植物学者のPierre Louis Boiteauのことです。ボワトーは軍役でマダガスカルに渡ったあと、マダガスカルのハンセン病療養所で働き、マダガスカルの伝統医学の薬草研究を行ったそうです。


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アフリカ亀甲竜=亀甲竜
亀甲竜は南アフリカ原産の冬型コーデックスです。最近ではメキシコ原産のメキシコ亀甲竜なども入ってきているからか、亀甲竜もアフリカ亀甲竜の名前で売られていることがあります。

名前の由来
英語ではTortoise plant(亀植物)、Elefant foot(象の足)、ホッテントットのパンと呼ばれていますが、よく特徴をあらわしています。亀甲竜の名前も、うまい命名ですね。学名のDioscorea elephantipesも、elephantipesは「象の足」の意味ですから、やはり見た目のイメージはみんな同じみたいです。
また、ホッテントットのパンは、現地では食用にされることからついた名前でしょう。

タイプはあるのか?
亀甲竜はネットでは、2つのタイプがあるのかも?という疑問があるようです。最近販売されている亀甲竜には、割れ目がない黒っぽい球状のものがあります。これをみて、異なるタイプなのではという疑問につながったようです。
実は、これは単純にイモを地中に埋めて育てられていただけです。地中に埋めて育てたほうがイモが早く育つので、業者は地中に埋めて育てて大きくなったら掘り出して、イモが見えるように植えて販売しているのです。
地中から出すと乾燥からイモを守るために、コルク層が発達し始めます。それが生長とともにひび割れて行きます。ですので、2つのタイプがあるわけではなく、育て方次第なのです。
ちなみに、コルク層がない掘り出し個体は、確実に国内実生なので、輸入物は嫌だという人は参考になります。

私の亀甲竜
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亀甲竜 Dioscorea elephantipes
私が育てている亀甲竜は、地中に埋めないで小さいまま育てているため、生長が遅くなかなか大きくなりません。しかし、サイズの割にはコルク層が発達しています。このままゆっくり育てていきます。

こぼれ話
亀甲竜はDioscorea属ですが、これはいわゆるヤマノイモ属です。ですから、食用のヤマノイモはDioscorea japonica、ナガイモはDioscorea batatas(D. polystachya)など、亀甲竜と同じDioscoreaの仲間です。


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