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カテゴリ:多肉植物 > パキポディウム

パキポディウムには沢山の種類がありますが、その中でもロスラツム系は亜種が沢山あり一大グループを形成します。そんなロスラツム系の中でも亜種グラキリウスが人気で、現地球が盛んに輸入されています。最近では亜種カクチペスの実生苗も大型園芸店では、まれに販売されるようになりました。多肉植物の即売会に行けば亜種マカイエンセも入手は可能です。しかし、ロスラツムそのものである亜種ロスラツムは何故か話題に挙がりません。不思議です。まあ、単に流行りではないというだけかもしれませんけど。まあ、そんなロスラツムを入手した事もあり、とにかくそんなロスラツムについて少し調べてみました。

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Pachypodium rosulatum subsp. rosulatum

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やや縦長に育ちます。
ロスラツムの学名は1882年に命名されたPachypodium rosulatum Bakerです。マダガスカルのパキポディウムでは、一番早くに命名されました。

ロスラツムには亜種があります。
①カクチペスは1895年にPachypodium cactipes K.Schum.と命名されましたが、2004年にはロスラツム亜種のPachypodium rosulatum subsp. cactipes (K.Schum.) Lüthyとなりました。
②マカイエンセは2004年にPachypodium makayense Lavranosと命名されましたが、同年にロスラツム亜種のPachypodium rosulatum subsp. makayense (Lavranos) Lüthyとされました。
③グラキリウスは1934年にPachypodium rosulatum var. gracilius H.Perrierと命名されましたが、1999年にはPachypodium gracilius (H.Perrier) Rapan.、2004年にはPachypodium rosulatum subsp. gracilius (H.Perrier) Lüthyとされました。
④ビカラーは1997年にPachypodium bicolor Lavranos & Rapanarivoと命名されましたが、2004年にPachypodium rosulatum subsp. bicolor (Lavranos & Rapanarivo) Lüthyとされました。
⑤ベマラヘンセは2004年に命名されたPachypodium rosulatum subsp. bemarahense Lüthy & Lavranosです。

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Pachypodium rosulatum subsp. cactipes

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Pachypodium rosulatum subsp. makayense

また、ロスラツム変種ドラケイは、1907年にPachypodium drakei Costantin & Bois、1972年(publ. 1973)にはPachypodium rosulatum var. drakei (Costantin & Bois) Margr.とされました。しかし、現在はロスラツムと同種とされています。
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Pachypodium rosulatum var. drakei

また、かつてロスラツムの変種とされたことがあるものの、現在では独立種とされているパキポディウムもあります。
ホロンベンセは1922-1923年(publ. 1924)にPachypodium horombense Poiss.と命名されましたが、1973年にPachypodium rosulatum var. horombense (Poiss.) G.D.Rowleyとする意見もありましたが、現在では認められておりません。
また、イノピナツムは1996年にPachypodium inopinatum Lavranosと命名されましたが、1998年にPachypodium rosulatum var. inopinatum (Lavranos) G.D.Rowleyとする意見もありましたが、現在では認められておりません。


パキポディウム属の分子系統(抜粋)
            ┏━━━P. ebruneum
            ┃
            ┃┏━━P. brevicaule subsp. brevicaule
        ┏╋┫
        ┃┃┗━━P. densiflorum
        ┃┃
        ┃┗━━━P. horombense
        ┃
    ┏┫┏━━━P. inopinatum
    ┃┣┫
    ┃┃┗━━━P. brevicaule subsp. leucoxantum
    ┃┃
    ┃┗━━━━P. rosulatum subsp. bicolor
┏┫
┃┃┏━━━━P. rosulatum subsp. gracilius
┃┣┫
┃┃┗━━━━P. rosulatum subsp. cactipes
┫┃
┃┗━━━━━P. rosulatum subsp. makayense

┃┏━━━━━P. rosulatum subsp. rosulatum
┗┫
    ┗━━━━━P. rosulatum subsp. bemarahense

上の分子系統はロスラツムの近縁種の部分を抜粋し、簡略化したものです。亜種ロスラツムに最も近縁なのは亜種ベマラヘンセです。他のロスラツム亜種は異なる枝にありやや離れます。亜種マカイエンセ、亜種カクチペス、あるいは亜種グラキリウスは、もしかしたら分岐の根元にあるのかも知れず、一概にロスラツム系ではないとは言えないのかもしれません。しかし、素人目には独立種とした方が自然に思えます。さらに、亜種ビカラーに至っては、見てお分かりの通りブレビカウレ(恵比寿笑い)やデンシフロラム(シバの女王の玉櫛)に近縁に見えます。
2004年にLüthyにより、5種のパキポディウムがロスラツムの亜種とされました。それから18年たちました。そろそろ見直す時期に来ているようにも思えますが、どうでしょうかね? 



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パキポディウム・サウンデルシイはモザンビーク、ジンバブエ、南アフリカ、スワジランドに分布するパキポディウム属の一種です。「白馬城」という名前の方が有名かもしれませんが、パキポディウムの中ではあまり流通していない種類です。やはり、パキポディウム属と言えばマダガスカル原産種がメインで、アフリカ大陸産のパキポディウムは人気はいまいちかもしれません。まあ、アフリカ大陸産でも、P. succulentumやP. bispinosumは最近園芸店でも実生苗を見かけるようになってきましたが、白馬城は残念ながら見かけませんね。私は昨年冬に五反田TOCで開催されたビッグバザールで偶然入手しました。別にパキポディウムを買いに行ったわけではないのですが、たまたまパキポディウムの苗が沢山あったのでついつい買ってしまいました。

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細かいトゲが枝に出る

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トゲは2本セットで長く伸びる。

白馬城の学名は1892年に命名されたPachypodium saundersii N.E.Br.です。1973年のにはPachypodium lealii subsp. saundersii (N.E.Br.) G.D.Rowley、つまりレアリイの亜種とする意見もありましたが、現在では認められておりません。ただし、レアリイと白馬城が近縁であることは、遺伝子解析の結果から正しいとされています。

他のアフリカ大陸産のパキポディウムであるP. succulentumやP. bispinosumとはトゲの付きかたが異なり、むしろマダガスカル原産パキポディウムに近く見えます。ただし、他のアフリカ大陸産と枝の出方は似ています。もしかしたら、南アフリカ南部産パキポディウムとマダガスカル原産パキポディウムをつなぐ存在なのかもしれませんね。



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多肉植物は手持ちの維持だけで長く離れていたので知らなかったのですが、ここ何年か多肉ブームがあったようです。すでにブームの最盛期は過ぎたようですが、多肉人口自体は増えたようです。最近は現地球だけではなく実生苗も園芸店やイベントで沢山並ぶ様になりました。
昨年はパキポディウムの小苗をじわじわ集めたりしましたが、元より全種類集めようという意図はありません。昔入手した実生デンシフロラムを長く育てていましたから、パキポディウム自体に愛着があります。園芸店やイベントでパキポディウムの可愛らしい苗を見ると、ついつい買ってしまうのです。そんなこんなで、去年入手したのが「魔界玉」こと"Pachypodium makayense"です。
マカイエンセは国内ではそれほど流通していないようで、園芸店では見かけないパキポディウムです。私は五反田TOCのビッグバザールで入手しましたが、特に探していたわけではないにも関わらずたまたま目に入ったもので、なんとも非常に幸運でした。

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魔界玉はマダガスカル南部のTulear州のMakay山に分布します。
このMakay山から、"魔界"玉と命名されたのでしょう。

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トゲは赤味を帯びます。新しいトゲはより赤味が強いのですが、古いトゲの色が抜けただけなのかもしれません。強光で赤味が増したら面白いのですがね。まだ、よくわかりません。

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意外にもパキポディウムには毒があるようですが、パキポディウム属はキョウチクトウの仲間ですから、良く考えたら当たり前のことなのかもしれません。

魔界玉の学名は2004年にはじめて命名されましたから、かなり新しい種と言えます。この時は独立種と考えられ、Pachypodium makayense Lavranosとされました。しかし、同年にロスラツムの亜種、つまりはPachypodium rosulatum subsp. makayense (Lavranos) Lüthyとされ、これが現在の正式な学名です。
しかし、遺伝子解析の結果では、魔界玉はP. rosulatum subsp. rosulatumよりもP. densiflorumやP. brevicauleと近縁とされています。今後、パキポディウム属の分類は大きく変わる可能性があります。

多肉ブームで現地球が沢山輸入されましたが、最近では国内実生苗も沢山売られています。多肉植物に力を入れている園芸店では、P. succulentumやP. bispinosumあたりはカクタス長田さんの実生苗がミニ多肉としてあったりします。五反田TOCのビッグバザールでは、P. inopinatumが沢山あって驚きました。他にもP. makayenseや新種のP. enigmaticumまで実生苗が販売されていて驚きます。流石にP. saundersiiやP. windsoliiあたりは少ないものの、入手可能です。園芸店の入荷情報をチェックして、P. brevicalyx、P. brevicaule subsp. leucoxantumあたりは入手しました。何の気なしに園芸店を覗いて見つけたのは、P.
 eburneum、P. densiflorum、P. horombense、P. rosulatumあたりです。他にも縦長に育つタイプのパキポディウムは販売されていますが、いまいち食指が動きません。当分は手持ちの管理に専念することとします。
そういえば、パキポディウム属の分類を調べた面白い論文を見つけましたから、明日の記事にする予定です。



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サキュレンタムPachypodium succulentumは南アフリカ原産のパキポディウムです。天馬空という名前もあります。
パキポディウムはマダガスカル原産の種類が多く、デンシフロルムPachypodium densiflorum、恵比寿笑いPachypodium brevicaule、ロスラツムPachypodium rosulatum、グラキリウスPachypodium graciliusなど有名種はだいたいそうです。マダガスカル原産ではない、南アフリカなどアフリカ南部原産の種類はサキュレンタム、ビスピノスムPachypodium bispinosum、光堂Pachypodium namaquanum、白馬城Pachypodium saundersii、レアリィイPachypodium lealiiなどがあります。この中ではサキュレンタムに近いのは、遺伝子解析の結果ではビスピノスムです。
マダガスカル原産種のパキポディウムは枝は太く、花が咲くと3つに別れます。しかし、サキュレンタムやビスピノスムは細い枝がヒョロヒョロ伸びます。


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2021年10月
購入時。すぐに植え替えました。


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2022年2月
購入から4ヶ月後。葉が緑色のまま、パラパラ落ちるのでとても心配になりました。根腐れの恐れもありました。

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2022年5月
かなり心配していたのですが、根の状態を確認するために4月に植え替えました。良く見ると、鉢がひし形にゆがんでいました。抜いてみたところ、塊根が巨大化しており、鉢底に当たっていました。どうも、鉢がゆがんでいたのは、塊根が大きくなりすぎていたようです。葉が緑色のまま落ちたのは、それが原因のような気もします。大きい鉢に植え替えて、塊根も少し出しました。しかし、秋から冬の間にこんなに生長するとは想定外です。生長著しいので、来年も植え替える必要があるかもしれません。近縁種のP. bispinosumも育てていますが、こうなっていないか心配です。

サキュレンタムの学名が最初に命名された時はパキポディウムではありませんでした。1782年に命名されたEchites succulentus L.fil.です。ちなみにパキポディウム属は1830年の創設で、この時にPachypodium succulentum (L.fil.) Sweetとされました。これが、現在学術的に認められている正式な学名です。同じく1830年にBelonites succulentus (L.fil.) E.Mey.も命名されましたが、認められておりせん。また、Pachypodium succulentum Steud.も知られていますが、こちらは由来がよく分からない学名で、当然ながら認められていない学名です。
サキュレンタムにはその他にも、沢山の異名があります。命名から早い順に、1830年に命名されたPachypodium tuberosum Lindl.、1837年に命名されたPachypodium tomentosum G.Don、1840年に命名されたEchites tuberosus Haw. ex SteudBarleria rigida Spreng. ex Schultdl.、1932年に命名されたPachypodium griquense L.BolusPachypodium jasminiflorum L.Bolusが知られています。



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パキポディウム・デンシフロルム(Pachypodium densiflorum)が開花しました。我が家のパキポディウム13種類の中では一番早い開花です。

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花茎はまだ7本。

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一番花。

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つぼみはパラソルの様。


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2020年の3月にザ・ガーデン本店ヨネヤマプランテーションへ行きましたが、その時に恵比寿笑いの白花種を購入しました。
ラベルには小さくレウコキサンツムとあります。恵比寿笑いの亜種です。学名は、Pachypodium brevicaule subsp. leucoxanthumです。

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2020年3月
購入時。まだ、恵比寿笑いらしさのない小苗です。用土がカチカチでしたから、すぐに植え替えました。

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2020年11月
なんとなく、恵比寿笑い感が出てきました。葉はもりもり出て、他のパキポ苗より元気なくらいでした。11月なので葉はだいぶ落ちています。

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2021年9月
だいぶ太ってきました。葉色がいまいちで、少し肥料不足かもしれません。

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2022年1月
すっかり葉は落ちました。今年、植え替え時かも知れません。
そろそろ花が見たいところです。

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カクチペスはマダガスカル原産のパキポディウムです。ロスラツムの変種(Pachypodium rosulatum subsp. cactipes)とされることが多いようです。しかし、Gbifでアクセプトされた学名はPachypodium cactipesとされています。

さて、そんなカクチペスを手に入れたのは2020年の3月、ザ・ガーデン本店ヨネヤマプランテーションでした。多肉植物BIG即売会があり、なにやらパキポディウムが沢山あったのでついつい買ってしまいました。
時期的には買い時ではないのですけどね。

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2020年3月
すぐに引き抜いて根の状態を確認して、植え替えました。その後、無事に葉が出てきて一安心。

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2020年11月
8ヶ月後。生長し一回り大きくなりました。
寒くなり葉はだいぶ落ちています。

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2021年9月
2年で枝分かれしました。
上に伸びるより、どんどん太くなります。

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2021年12月
すっかり葉は落ちました。
どんどん太くなります。将来が楽しみです。
来年は花が咲いてくれると嬉しいのですが、まだ早いでしょうかね?

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