ユーフォルビア・オベサ・ドットコム

カテゴリ:多肉植物 > ユーフォルビア

私はユーフォルビアをチマチマ集めたりしていますが、ユーフォルビア属と近縁とされるモナデニウム属にはあまり興味がありませんでした。というのも、ユーフォルビア属自体があまりにも多様で種類が多いため、モナデニウム属まで手が回らないためです。そのため、モナデニウムを調べたりもしないので、あまりイメージがありませんでした。しかし、2013年に発表された『Phylogenetics, morphological evolution, and classification of Euphorbia subgenus Euphorbia』という論文を紹介する記事を書いた時に、モナデニウム属がユーフォルビア属に含まれているということを書きました。私も論文を読んで初めて知ったのですが、その際に論文に出てくる旧モナデニウム属の種類を調べたところ、その多様な姿に驚かされました。

以前の記事はこちら。
しかし、その時の論文が初めてモナデニウム属がユーフォルビア属に含まれることを明らかにした論文であるかはわかりません。まだちゃんと読んでいないのですが、2006年のPeter Burynsらの『A New Subgeneric Classhfication for Euphorbia (Euphorbiaceae) in Southern Africa Based on ITS and psbA-trnH Sequence Data』において既に述べられているみたいです。他にも根拠論文はあるかもしれませんから、もう少し調べてみるつもりです。

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幹だけではなく、葉裏の葉脈にもトゲがあるのは面白く感じます。

以前、園芸店に鉢を買いに行った際、変わった多肉植物を見つけました。手に取ると、なんとモナデニウムで、ラベルには"Monadenium magnificum"とありました。私の古いイメージではモナデニウムはM. schubeiの様な姿を想定していたので、なにやら驚いた記憶があります。私にとっては初めてのモナデニウムですが、これは非常に面白い植物だと思いました。

2013年の『Phylogenetics, morphological evolution, and classification of Euphorbia subgenus Euphorbia』では、E. magnificaの遺伝子解析による分子系統は以下の通りです。近縁種はタンザニア原産です。

            ┏━E. magnifica
        ┏┫
        ┃┗━E. neoarborescens 2
    ┏┫
    ┃┗━━E. neoarborescens 1
┏┫
┃┗━━━E. spectabilis

┗━━━━E. neococcinea


E. magnificaは高さ1.5~2メートルくらいになるそうですから、旧モナデニウムの中ではかなり大型になります。一応は低木扱いとなるみたいです。塊根性。

さて、上の方で述べた通りモナデニウム属はユーフォルビア属に変更となりました。学名は1940年にMonadenium magnificum E.A.Bruceでしたが、2006年にはEuphorbia magnifica Burynsとなりました。良く見ると種小名の語尾も変更されています。ラテン語では、"-um"は単数形で"-a"は複数形らしいのですが、文法上のことでしょうから残念ながら私にはさっぱりわかりません。
しかし、モナデニウム属は個性的ですから、学術的にはユーフォルビア属でもやはり区別しておきたい思いがあります。ラベルには"Monadenium magnificum"の学名を記入しています。まあ、ユーフォルビア属に変更となったことを理解していればいいことだけですから、ラベルはわかりやすさ優先です。
しかし、学名は統合したり分離したりすることもありますから、元のラベルの表記は残しておかないと、後々訳がわからなくなるかもしれません。


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以前、笹蟹丸と紅キリンの関係について記事にしました。

この記事では、笹蟹丸Euphorbia pulvinataと紅キリンEuphorbia aggregataは同種であり、E. aggregataという学名はE. pulvinataの異名であるというものでした。
これは、海外のサイトを色々探った時に出てきた情報です。園芸サイトだけではなく、学術的な植物のデータを収集しているような幾つかのサイトでも、やはり2種は同種であるとありました。最終的には、『GBIF』(Global Biodiversity Information Facility)という学術的な情報に基いて、学名を収集しているサイトの情報を確認しました。
しかし、『World Checklist of Vascular Plants』というイギリス王立植物園が主宰するサイトの情報においては、E. pulvinataとE. aggregataはそれぞれ別種とされています。このサイトの情報は、正式な学名と異名について、出されている学術論文を参考にして検討する学術雑誌を出しており、新しい情報があれば改定されたりします。GBIFもWorld Checklist of Vascular Plantsを根拠としていますから、GBIFは情報が古いのかもしれません。

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笹蟹丸
Euphorbia pulvinata Marloth, 1910

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紅キリン
Euphorbia aggregata A.Berger, 1907 publ. 1906


ここで、疑問が湧きます。では、E. pulvinataとE. aggregataが同種であるという情報はどこから来たのでしょうか? 調べたところ、2012年に南アフリカの植物学者であるPeter Vincent Bruynsによる『Nomenclature and typification of southern African species of Euphorbia』という論文から来ているようです。驚いたことに、実は既に読んだことがある論文でした。World Checklist of Vascular Plantsでもこの論文を根拠としているユーフォルビアもありますから、内容をチェックしたことがあったのです。この論文の内容は、南アフリカに分布するユーフォルビアの種類と学名の妥当性を検討するというものです。問題のE. aggregataは"除外された名前"とされています。一体どういう意味なのでしょうか?
この論文においてE. aggregataは、E. pulvinataやE. feroxと同種ではないかを確認する必要があるとあります。あるいは、E. aggregataはカルー東部の広い範囲に分布し、E. pulvinataやE. feroxとの中間体である懸念を指摘しています。果たしてこの擬義が如何にして解消されたのかは私にはわかりませんが、とにかくこの論文のE. aggregataに関する記述は認められていません。その根拠を探して論文を探してみましたが、残念ながら見つけられませんでした。様々なサイトではE. aggregataについて異名の疑いを示してはいるものの、現在ではE. aggregataを承認する形となっています。

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勇猛閣
Euphorbia ferox Marloth, 1913

それでも気になるのは、やはりその根拠です。Bruynsの論文の当該部分を否定するならば、当然ながら議論があるはずです。しかし、よくよく考えて見ると、Bruynsの"懸念"が何らかの根拠に基づいているのか、その考え方の妥当性自体に誤りがないのかはわかりません。そもそもこの懸念が議論に値するものであるのかどうかすらわかりません。単純に妥当性なしとされただけのことかもしれません。とはいえ、それも確証はないため気になっている部分ですから、今後も論文の調査は行っていくつもりです。



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逆鱗竜は南アフリカ原産の非常に丈夫なユーフォルビアです。ただし、引き締まった美しい姿を維持するのは中々困難なように思えます。
逆鱗竜はとにかく生長が早く、冬でも日中暖かいと生長を始めてしまいます。しかし、冬は日照が不足勝ちなので、節が伸びたようなだらしない姿になってしまいます。それだけならいいのですが、日照の多い真夏でも徒長してしまうので困っています。
一応、ホリダと同じように育てていますから、割と厳しめなはずなんですけどね。

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逆鱗竜の実生苗。こちらは真夏に徒長してしまいました。
幹の下部と比べて上部の鱗片が縦長になっています。無遮光で雨に当てない栽培ですが、週1回の水やりでもこうなってしまいました。それこそ、用土が完全に乾いたらではなく、限界まで水をやらない方がいいのかもしれません。


逆鱗竜の学名は1804年に命名されたEuphorbia clandestina Jacq.です。
分類学的には、ユーフォルビア属(Euphorbia)、アティマルス亜属(Subgenus Athymalus)、アンタカンタ節(Section Anthacanthae)、フロリスピナ亜節(Subsection Florispinae)、トレイシア列(Series Treisia)ということになります。トレイシア列と言えば、逆鱗竜
に良く似たE. bubalina(昭和キリン)、E. pubiplans、E. clava(式部)などが含まれます。

フロリスピナ亜節の分子系統(抜粋)
    ┏━━━━━━━━Series Meleuphorbia
    ┃
    ┃        ┏━━━━━E. pillansii
    ┃    ┏┫
    ┃    ┃┗━━━━━E. pseudoglobosa 2
    ┃┏┫
    ┃┃┃┏━━━━━E. pseudoglobosa 1
    ┃┃┗┫
    ┃┃    ┗━━━━━E. mammillaris 2
    ┃┃
    ┣┫    ┏━━━━━E. heptagona 2
    ┃┃┏┫
    ┃┃┃┗━━━━━E. heptagona 1
    ┃┣┫
┏┫┃┗━━━━━━E. susannae
┃┃┃
┃┃┃┏━━━━━━E. clandestina
┃┃┗┫
┃┃    ┗━━━━━━E. pubiglans
┃┃
┃┃┏━━━━━━━E. bubalina 2
┃┃┃
┃┣╋━━━━━━━E. bubalina 1
┃┃┃
┃┃┗━━━━━━━E. clava
┃┃
┃┗━━━━━━━━Series Rhizanthium

┗━━━━━━━━━Series Hystrix

メレウフォルビア列(Series Meleuphorbia)とされた、E. heptagona(紅彩閣)、E. susannae(瑠璃晃)、E. pillansii、E. pseudoglobosa(稚児キリン)も分子系統では近縁であるように見えます。とても不思議です。



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ギラウミニアナはマダガスカル原産の花キリンの仲間です。花は地味で花キリン感は薄いのですが、木質の幹からトゲが出るあたりはいかにも花キリンです。私は入手してからまだ2年ですが、いまだに育て方に迷いがあります。ネットの情報では、ギラウミニアナの育て方と言いながら多肉植物の基本的な育て方が記載されており、ギラウウミニアナの育て方ではないように見受けられます。

そういえば、私は"guillauminiana"を「グイラウミニアナ」とラテン語読みしてしまいますが、なんで「ギラウミニアナ」と呼ばれているのでしょう? この種小名はフランスの植物学者であるAndré Louis Joseph Edmond Armand Guillauminに対する献名ですが、このGuillauminはフランス語ではおそらく「ギヨマン」と読むみたいですから、名前の読みかたならば「ギヨマニアナ」ですね。まあ、読み方なんて本来はどうでもいい話ですから、なんと読んでも一緒なんですけどね。以降、個人的なこだわりで、例によってラテン語読みのグイラウミニアナでいかせていただきます。

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2020年3月。園芸店で冬を越した苗で、根鉢が崩れて用土が半分くらいしかない状態でした。しかし、大特価の半額お値引き品という札に釣られて、ついつい購入してしまいました。今にして思えば危険な賭けでした。グイラウミニアナは寒さに弱いと聞きますから、そのままお亡くなりになる可能性も大でしたからね。

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2020年6月。購入時、すぐに植え替えましたが、それからわずか3ヶ月で開花しました。葉色も良く順調です。

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2022年8月。2年経って枝分かれしていますが、葉色の薄さが気になります。今年は異常な暑さで日差しが強すぎて多肉たちにもダメージがありましたが、おそらくはグイラウミニアナもその影響があったのでしょう。

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ただし、水やりについては良くわかりません。花キリンはやや水多めの方がいいような気もしますが、グイラウミニアナはどうでしょうか? 枝のつまった形の良いグイラウミニアナにするためには、あまりじゃぶじゃぶ水やりしない方がいいような気もしますが…

そういえば、グイラウミニアナは花キリンEuphorbia miliiの仲間と言われています。2013年にユーフォルビア属の遺伝子解析したPhylogenetics, morphological evolution, and classification of Euphorbia subgenus Euphorbia』という論文では、花キリン類はゴニアステマ節に分類されています。そこでは20種類ほど花キリン類を調べているようですが、残念ながらグイラウミニアナは調べていません。一応の証拠が欲しいので、マダガスカルのユーフォルビアを調べた2014年の『Insights on the Evolution of Plant Succulence from a Remarkable in Madagascar (Euphorbia)』という論文では、グイラウミニアナは噴火竜Euphorbia viguieriと近縁とあります。むしろ、近縁に見えるEuphorbia milii系とはそれほど近縁ではないようです。面白いですね。しかし、いずれにせよグイラウミニアナは花キリン類=ゴニオステマ節であることは間違いないと言えます。

グイラウミニアナの学名は1942年に命名されたEuphorbia guillauminiana Boiteauです。Boiteauはフランスの植物学者であるPierre Louis Boiteauのことです。Boiteauはマダガスカルのハンセン病療養所で働いていましたが、やがて現地語を学んだことにより、現地の伝統医療を知り薬草を研究しました。やがて、かつてマダガスカルに存在したメリナ王国の女王の親類の植物学者であるAlbert Rakoto Ratsimamangaと協力し、マダガスカルの薬草の研究所であるIMRAを設立しました。Boiteauは戦乱によりフランスに帰国しましたが、IMRAは現在も活動しているそうです。



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4月に東京五反田TOCで開催された、春のサボテン・多肉植物のビッグバザールに行った際に、サピニーという名前のユーフォルビアの苗を入手しました。購入したブースの生産者さんは、大変状態の良い優れた苗を毎回持ってきてくれますから、ついつい私も毎回購入してしまいます。
さて、そんなサピニーですが、ネットで現在地してみても恐ろしいほど情報がありません。多少、販売情報はあるようですが、私の購入した苗と同サイズのサピニーが数倍の値段で売られていたりします。なんか怪しいですね。
あと、海外のネット上のフォーラムでは、サピニーは海外でも非常に珍しいみたいですね。中々ヨーロッパでも入手は困難なようです。
個人的に「サピニー」より「サピニイ」のほうがしっくりくるので、これより「サピニイ」表記で行きます。

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まだ小さい苗ですが、高さ1mほどになるそうです。

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トゲのある木質の茎がありますが、まだトゲは出ていません。

ネットでサピニイの画像を探していたら、ふと"猛毒三兄弟"こと、Euphorbia poissonii、Euphorbia venenifica、Euphorbia unispinaと似ている様な気がしました。そこで、分布を調べてみたら面白いことがわかりました。ポイソニイは西アフリカのギニア湾沿い、ユニスピナはギニア湾沿いから東に長くチャド・スーダンまでの西アフリカから東アフリカ、ベネニフィカは東アフリカ、サピニイは中央アフリカとなっています。分布が広いユニスピナ以外は、一部重なりながらも分布がアフリカの東部・中央部・西部にわかれているのが、分布域を拡げながら進化した様子が見受けられます。
ここで、2013年に発表された『Phylogenetics, morphological evolution, and classification of Euphorbia subgenus Euphorbia』という論文を見てみます。この論文では遺伝子を解析していますが、サピニイの分子系統は以外の通りです。

             ┏━━E. sudanica
         ┏┫
         ┃┗━━E. venenifica
     ┏┫
     ┃┗━━━E. unispina
 ┏┫
 ┃┗━━━━★E. sapinii
 ┫
 ┗━━━━━E. resinifera

ユーフォルビアの全種類を調べた訳ではありませんから、ポイソニイは入っていませんがおそらくは近縁でしょう。また、調べていないだけで、他にも近縁種があるかもしれません。
さて、一番根元にあるレシニフェラは普通の柱サボテン様の多肉ユーフォルビアで、サピニイやポイソニイには似ていませんね。もしかしたら、レシニフェラ(の祖先)からサピニイ(の祖先)が進化した時に、サピニイやポイソニイの様な形態に進化したのかもしれません。
しかし、不思議なこともあります。レシニフェラはモロッコ原産ですが、この仲間がモロッコからモーリタニアやマリに分布を拡げながら進化したとすると、モーリタニアからギニア湾を通って東アフリカに達するスダニカがレシニフェラに近縁な様にも思えます。しかし、レシニフェラに一番近縁なのは中央アフリカ原産のサピニイです。地理的にずいぶん離れています。どういうことなのでしょうか?
考えられるのは2つ。1つは、
マリにも分布するポイソニイがレシニフェラとサピニイの間を埋めている可能性です。もう1つは、レシニフェラ自体がサピニイの祖先と別れたときには、モロッコではない地域に分布しており、レシニフェラに進化した際にモロッコ原産となった場合です。この謎はすべての近縁種を調査してはじめてわかるのでしょう。今後の研究に期待。

サピニイの学名は1908年に命名されたEuphorbia sapinii De Wild.です。De Wild.はベルギーの植物学者・菌類学者の
Émile Auguste Joseph De Wildemanのことです。De Wildemanはコンゴの植物相の研究で知られています。サピニイの名前は中央アフリカで植物の収集をしていたフランスの植物学者である、Adolphe Sapinに因んで命名されました。



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瑠璃晃は南アフリカ原産のユーフォルビアです。実際には「瑠璃晃」ではなくて、「スザンナエ」あるいは「ドラゴンボール」なんて名前で売られていたりします。瑠璃晃はトゲはなくイボが沢山ありますが、このイボは色々なタイプがあり、太さや密度、先端のとがり具合まで様々で多様性があります。
私もそんな瑠璃晃を育てていますが、鉢が窮屈になったので4月末に植え替えましたが、根が硬く長いため少し浮き上がった様な感じになってしまいました。仕方がないので、5月中頃に深い鉢に再度植え替えました。まあ、本来はこうもコロコロ植え替えないほうがいいわけで、生長に悪影響を与える可能性大です。しかし、我が家の瑠璃晃は意にも介さない風情です。強いですね。


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4月末。いかにも窮屈そうです。右はインターテクスツム。

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年の量がすごいです。

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実は少し浮いています。

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5月中頃に再度植え替え。

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現在の様子。

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強光を浴びて良い色合いになっています。

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そういえば、花は小さいものの結構派手に咲きます。

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開花後、一部の花柄が枯れないで残りましたが、何故か花柄の先端から子を吹いています。奇妙な増えかたですね。

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そして、再度植え替えてから1ヶ月半で鉢底から根がはみ出てきました。わざわざ縦長の鉢に植えたのに、根の生長がとても早いみたいです。

瑠璃晃と言えば、次々と子を吹いて群生するものです。しかし、我が家の瑠璃晃はほとんど子を吹かず、ほぼ単頭です。おそらくは強光と乾燥しすぎることが原因の様な気がします。しかし、面白いので子はある程度のサイズになったら外して、単頭でどこまで大きくなるか試してみるつもりです。現在、ちょうど直径6cmです。

瑠璃晃は1929年に命名されたEuphorbia susannae Marlothです。Marlothはドイツ語生まれで南アフリカで働いたHermann Wilhelm Rudolf Marlothのことです。海外のサイトを見ると、"suzannae"ではなくて"susannae"だから気を付けようみたいなことが書いてあったりします。海外では間違われやすいのでしょうか?



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レイストネリはナミビアとアンゴラのごく狭い地域に自生するユーフォルビアです。見た目からして地味なためか、基本的に売っていませんし、ネットの情報も国内だとほぼありません。海外のサイトでは多少の情報はありますが、それでもあまりないようです。
海外のサイトの情報だと、ナミビア北西とアンゴラ南西のKunene川付近に自生するとあります。もう少し詳しい情報はないかと調べていたら、1998年に出た『Euphorbia leistneri (Euphorbiaceae), a new species from the Kaokoveld (Namibia)』というレイストネリについて書かれた論文を発見しました。著者はR.H.Archerとあります。レイストネリは1998年に命名されたEuphorbia leistneri R.H.Archerですから、この論文がレイストネリが命名され世界に知られた第一報ということになります。ということで、この論文を簡単に紹介していきたいと思います。

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Euphorbia leistneri

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徐々に木質化していきます。

南アフリカのプレトリア国立植物園にある低木状ユーフォルビアであるE. leistneriは、ナミビアのKaokoveld北部のEpupa滝の近くで1976年にO.A.Leistner博士により収集されました。ただし、これはE. monteiroi(柳葉キリン)と間違われていたようです。レイストネリの名前は発見者のLeistner博士に対する献名です。

レイストネリの特徴は、まばらに枝分かれする低木です。葉は時計回りに螺旋状に10~20枚で、緑色の楕円形で25~30mm × 70~90mm。茎は細かい赤みを帯びた淡い緑色、葉の付け根に色素沈着があります。現地では12月から1月に開花し4月に種子を採取したとあります。花の特徴は分類学上では大変重要なので長々と解説してありますが、ここでは割愛させていただきます。

Kaokoveldは人里離れた山岳地帯で、116種の固有種あるいは固有種に近い植物が生えています。レイストネリはKunene川のEpupa滝の近くの狭い地域に非常に稀です。1997年の調査では200平方メートルの狭いエリアでしか見つからず、地元の住民に聞いても他では見たことがないとのことです。論文ではKunene川の両岸の更なる調査が必要としています。


現在、Kunene川では水力発電計画により自生地が消滅する可能性があり、今後地球上から野生のレイストネリが失われてしまうかもしれません。大変悲しいことですが、役に立たない植物より地元の人々の生活を優先するのは仕方のないことです。特にそれを遠く離れた便利な生活を享受している先進国の人間が批判することほど、地元の人々からしたら傲慢かつこれ程お門違いな話はないでしょう。もし、どうにかしたいのであれば、現地に行って保護活動をして、現地の人々が発電所開発で享受出来たはずの恩恵を、別の手段で代替するしかありません。まあ、そんな人はいませんから、どうにもならないでしょうね。


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7月初めに新羽駅(横浜)近くにあるヨネヤマプランテイションで開催されたBIG多肉植物即売会で、ゴットレベイという原種花キリンを購入しました。モジャモジャと絡み付くような細長い葉と、鮮烈な赤い花で花キリンとしても非常に特徴的です。

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購入時。細長い葉と赤く花が特徴。

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植え替えましたが、ようやく新しいトゲが出てきました。雨に当てない無遮光栽培。

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神代植物公園の大温室のゴットレベイの大群生株。ここまで育てるのに、どれくらいの年数がかかっているのでしょうね。右側から塊根性のウリ植物Xerosicyosの蔓が伸びてきて絡み付いていますが、蔓を少しカットするか空いている方へ誘引してあげて欲しいですね。

そういえば、ゴットレベイは花キリンですから、やはりマダガスカルの原産です。野生株は園芸用に採取されておりますが、現在個体数は問題ないレベルのようです。
ゴットレベイの学名は1992年に命名されたEuphorbia gottlebei Rauhです。Rauhはドイツの生物学者、植物学者、作家のWerner Rauhです。Rauhはアナナス科と多肉植物の専門家で、アフリカや中南米へ毎年のように調査に訪れ、アナナスやマダガスカルの植物についての本を出版しています。


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フィリプシオイデスは、最近少しずつ国内でも販売されるようになってきた、ソマリア原産のユーフォルビアです。去年の冬にあった千葉のイベントで入手しましたが、購入時はトゲが弱くあまり特徴が分からない雰囲気でしたが、最近になってようやく良いトゲが出てきました。しかし、標高1300~1500mに生えるソマリアものですから、これからの暑い季節は苦手でしょうね。

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2021年12月。購入時。
蕾付きでしたが、全体的にトゲは弱いみたいです。


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花はとても小さいので、接写はこれが限界です。

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2022年7月。良いトゲが出てきました。子吹きもして、これからが楽しみです。

フィリプシオイデスの学名は1992年に命名されたEuphorbia phillipsioides S.Carterです。S.Carterはイギリスのユーフォルビア、モナデニウムを専門とする植物学者のSusan Carter Holmesです。Carterは国際ユーフォルビア協会(IES)の会長です。
そういえば、フィリプシオイデスの"-oides"は「~に似た、~の様な、~状の」という意味です。これは、「phillipsi + oides」、つまりEuphorbia phillipsiae(=Euphorbia golisana)に似ているという意味となります。フィリプシオイデスもフィリプシアエも同じソマリア原産で分布も同じです。フィリプシアエは1903年の命名ですが、どうやらフィリプシオイデスと混同され勝ちだったようです。それから89年後にようやく区別されました。

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Euphorbia phillipsiae
フィリプシアエのトゲは赤く、トゲが白いフィリプシオイデスとは異なります。しかし、トゲの形や生えかたは同じです。



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以前、池袋の鶴仙園に行った降り、サボテンハウス(?)の端の方にミニ多肉があり、良く見るとユーフォルビアでした。中にEuphorbia richardsiaeがあり、これははじめて見ました。さらに"オンコクラーダ"なるユーフォルビアもあり、悩みつつも購入しました。
さて、かつてユーフォルビア属の分類を調べた事があり、こういう棒状のユーフォルビアは結構種類があり、どれも良く似ていることが分かりました。ですから、見分けがつかないのにコレクションするのもどうかという思いがあり、手を出してきませんでした。しかし、実際に育てて見ないとわからない部分もあると思い直して、購入に至りました。


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調べて見ると、ユーフォルビア・アルアウディイの亜種オンコクラダであることが分かりました。しかし、基本種のアルアウディイと亜種オンコクラダの違いは何かというといまいち分かりません。オンコクラダは枝が節毎に膨れるので、そこが違いなのでしょうか?
私の入手した株も良く日に当てて育てれば膨れるのでしょうか? まだ分かりません。

そういえば、オンコクラダはマダガスカル原産みたいです。ここで一つ思い付いたのは、このように棒状の形態に特殊化した多肉ユーフォルビアはマダガスカル島の固有なのではないかということです。例えば、花キリンの仲間、つまりユーフォルビア亜属ゴニオステマ節は基本的にマダガスカル原産の固有種です。オンコクラダの形態は類似種含めて、マダガスカル島で特殊化したものなのでしょうか。調べてみました。

ユーフォルビア属の分類の記事はこちら。

オンコクラダはユーフォルビア亜属デウテロカリィ節です。デウテロカリィ節はアルアウディイ、アルアウディイ亜種オンコクラダ、ケドロルム(E. cedrorum)があります。ケドロルムもマダガスカルの固有種です。なるほど、まさにマダガスカルで特殊化した様に見えます。しかし、棒状ユーフォルビアはデウテロカリィ節だけではありません。有名種はユーフォルビア亜属ティルカリ節に含まれます。

ティルカリ節と言えば、緑珊瑚=ミルクブッシュ(E. tirucalii)や形は異なりますが近縁のトナカイ角=銀角珊瑚(E. stenoclada)、硬葉キリン=ヘラサンゴ(E. xylophylloides)が有名です。ミルクブッシュは東アフリカ原産とも言われますが、生け垣などとして各地で植えられたため、世界中で野生化しており、必ずしも東アフリカ原産とは言えないようです。原産地不明とする方が良いでしょう。ヘラサンゴ、トナカイ角はマダガスカル原産です。他のティルカリ節であるE. analalavensis、E. arahaka、E. kamponii、E. enterophora、E. fiherensisはやはりマダガスカル原産です。しかし、E. gregariaは南アフリカ・ナミビア原産、ヘラサンゴに似たE. enterophoraはソコトラ島原産で、マダガスカル原産ではありません。各地で棒状に進化した可能性もありますが、マダガスカルで棒状に進化した後、各地に広がったとする方が自然です。もちろん、アフリカ大陸で棒状ユーフォルビアが誕生して、マダガスカル島に伝播して急激に種分化した可能性も存在します。

さて、外見が似ているからと言って近縁であるとは、必ずしも言えません。しかし、ともにほとんどがマダガスカル固有種であることから、デウテロカリィ節とティルカリ節は近縁である可能性は大でしょう。そういえば、ユーフォルビア亜属ブラジリエンセ節には夜光キリン(E. phosphorea)という棒状ユーフォルビアがあり、節の名前の如くブラジル原産です。さらに、ブラジリエンセ節には夜光キリンの他にも、E. attastomaやE. sipolisiiがありやはりブラジル原産です。しかし、外見上はデウテロカリィ節やティルカリ節とは、やや雰囲気が異なります。近縁関係は不明ですが、南米で特殊化したユーフォルビアかもしれません。


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生長を開始して先端が枝分かれしました。

アルアウディイのとオンコクラダの学名は1903年に命名されたEuphorbia alluaudii DrakeEuphorbia oncoclada Drakeとされました。しかし、オンコクラダは1976年にアルアウディイの亜種Euphorbia alluaudii subsp. oncoclada (Drake) F.Friedmann & Cremersとなりました。

そういえば、ミルクブッシュを緑珊瑚という風に、この手の棒状のユーフォルビアを◯◯珊瑚と呼んだりします。私は勝手に珊瑚系ユーフォルビアなんて呼んでいます。オンコクラダは私が入手したはじめての珊瑚系ユーフォルビアです。これからどう育つのか楽しみです。



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最近、ホームセンターなどで"インコンスタンチア"という多肉ユーフォルビアを売っていたりします。私もホームセンターで入手しました。外見上は紅彩閣とか勇猛閣に良く似ています。ネット上でも、あまり情報はないようです。
そんな折り、2012
年に発表された『Normenclature and typification of southern African species of Euphorbia Bothalia』という論文を読んでいたところ、蒼蛮閣が自然交雑種であるとあり、前にその事を記事にしました。そして、この論文にはインコンスタンチアについても記述がありましたので、ついでに記事にしてみました。

蒼蛮閣についての記事はこちら。

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インコンスタンチア
学名は一般的にEuphorbia inconstantiaとされています。論文によると、インコンスタンチアは紅彩閣とポリゴナの交雑種とされています。この論文を承けて『The World Checklist of Vascular Plants』において、インコンスタンチアの学名はEuphorbia ×inconstantiaとされるようです。自生地で自然におきた属内交雑種ですね。
さて、ではその交雑親を見てみましょう。


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紅彩閣 Euphorbia heptagona
紅彩閣の学名はヘプタゴナです。しかし、紅彩閣はE. enoplaとされることが多く、一般的にエノプラという名前で売られています。
エノプラの命名は1860年ですが、ヘプタゴナの命名は1753年です。命名は早い方が優先ですから、ヘプタゴナが正式な学名となり、エノプラは異名(シノニム)です。
ちなみに、紅キリンE. aggregataがエノプラの名前で売られることがあったみたいですが、あまり似ていません。

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紅キリン Euphorbia aggregata
紅キリンは関係ありません。

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ポリゴナ Euphorbia polygona
ホリダE. polygona var. horridaはよく売っていますが、ポリゴナはあまり見ませんね。現在ではホリダはポリゴナの変種とされています。
私のポリゴナは生長点が傷付いたため生長が止まりましたが、その代わりにやたらと仔吹きしています。

そう言われて見れば、インコンスタンチアのトゲは、形は紅彩閣ですが、ホリダのトゲの様に節くれだっています。自然交雑種というのも、割りと納得かもしれませんね。


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先日、なにやら"クラビコーラ"なる名札が付いたユーフォルビアを入手しました。どうやら、"クラビコーラ"ではなく、クリビコラ(Euphorbia clivicola)が正しい名前のようです。原産地は南アフリカのKuwZulu-Natal、Northen Provinces、スワジランドの限られた地域だそうです。
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Euphorbia clivicola
入手時の写真ですが、園芸店で手に取った時に大きさの割りに安いなあとまず思いました。しかし
、少し調べると生長は遅いみたいですね。このサイズでも結構育てるのに結構時間がかかっていそうです。
帰宅してからまじまじと眺めると、のっぺりとしていて妙にメリハリがないというか、何だか雑な雰囲気でしたね。
どうやら、地下の大きい塊根から無数の枝を伸ばすタイプのようです。ネット検索で出てくる海外の株は、生育して沢山の枝が密集して広がり、まるで巨大なタコものユーフォルビアのようです。ちゃんと育てれば素晴らしいユーフォルビアになる可能性を秘めた種類のようです。

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地下がどうなっているのか気になって、植え替えがてら見てみることにしました。すると、根はかなり太く強い感じでした。まあ、根の量が多いので鉢はギチギチでした。
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植え替え後。右に置いた元の鉢がえらく小さく見えますね。根が太るタイプなので大きめの鉢に植えました。

クリビコラの学名は1951年に命名されたEuphorbia clivicola R.A.Dyerです。R.A.Dyerはイギリスの植物学者のTurner Thiselton Dyerのことです。Dyerは進化論で知られるチャールズ・ダーウィンと、植物分類で著名なジョージ・ベンサムの推薦でイギリス王立協会のフェローに選ばれたそうです。

最後に大変残念な情報です。
クリビコラの原産地の保全状況は非常に悪化しており、南アフリカでは絶滅危惧種に指定されています。1986年にパーシーファイフ自然保護区に1500個体ありましたが、1996年には165個体、2005年には58個体、最近の調査ではたったの10個体しか発見出来ませんでした。クリビコラはポロクワネ郊外の都市部にも自生しており、1986年には都市部に3000個体ありましたが、2005年には651個体だそうです。
自然保護区のクリビコラはアンテロープ(レイヨウ)の踏みつけや害虫、火災により減少しています。都市部のクリビコラは廃棄物の投棄やネズミの害によるものとされています。
クリビコラは多肉ユーフォルビアには珍しく雄株・雌株に分かれていない両性花だそうです。この場合、一株で種子が採れますから、生育が遅いとは言うものの繁殖は難しくないでしょう。ですから、増やすのは簡単ですから栽培品はいくらでも増やせます。しかし、栽培品と自生株は異なります。自生株は産地ごとに外見的ないし遺伝的な特徴が大なり小なり違いがあります。しかし、栽培品は産地を無視して育生されがちですから、栽培品を自然に還すことはよほど慎重でなければなりません。例えば、研究機関の栽培室で産地情報が正式に記載された系統が維持されているならば野生に還すこともできるかもしれませんが。
それと、意外にも原産地からの輸入株であっても、由来が確実とは言えないようです。自生地のナーセリーでは、園内に来る蜂などによって野生株(別種を含む)との交雑がおきているそうです。ましてや我々栽培家の育生株は、その多くは様々な産地由来の個体が交配されてきて、しかも園芸的価値が高い個体が選抜されてできたものです。野生株とはまったくの別ものでしょう。
クリビコラは野生株の園芸上の価値が高いわけではありません。ですから、盗掘による被害はないのでしょう。しかし、逆に価値がない植物は、悲しいかな中々保護対象にはなりません。自然保護区にあっても、保護活動の対象でなければ元通りにはなりません。保護活動には人も金もかかりますから、簡単には出来ません。例えば、クジラの保護活動なら億単位の寄付金が集まりますが、役に立たない地味なクリビコラの保護活動に寄付金を出す人はいませんからね。ゴリラの保護活動ですら資金が集まらず、ゴリラの研究者が観光客向けのゴリラ観察ツアーを開催して、そのお金でレンジャーを雇って保護活動しているくらいです。地味な植物となればなおのこと、その程度の資金さえ集められないでしょう。本当に難しい問題です。



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去る昨年の12月、"クラビラマ"なる名札の付いたユーフォルビアについて記事にしました。この時の記事は単純に育ってきたぞ、というだけの内容でしたが、その後わかったことがありましたから記事にしました。


事の経緯は、2020年の2月にふらふらと多肉植物に引き寄せられて、ガーデンセンター横浜に遊びにいった時の事です。何やら見慣れない多肉植物があったので購入しましたが、上述の如く"クラビラマ"という名前のユーフォルビアでした。
調べると、これはEuphorbia curviramaであり、"蒼蛮閣"なる名前もあることがわかりました。まあ、その時は、"クラビラマ"というよりは、"クルビラマ"だよなぁなんて思ったりしましたが。

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蒼蛮閣 

しかし、2012年に発表された『Normenclature and typification of southern African species of Euphorbia Bothalia』という論文を見ていたら、中々面白いことが書いてありました。何でも、クルビラマは属内交雑種と考えられているとあります。これは、誰かが交配してできた園芸品種ではなくて、原産地で自然と交雑が起きているということのようです。交雑の親は、Euphorbia caerulescensEuphorbia triangularisとされています。これを根拠として、『The World Checklist of Vascular Plants』は、クルビラマの学名をEuphorbia ×curvirama R.A.Dyerとしています。「×」は交配を示す記号です。

いやはや、知らないことばかりで困ってしまいますね。いや、私が無知なだけかもしれませんが、探すと新しい論文が沢山出ていて目が滑ります。これからも、ちまちま情報を集めて記事にしていきたいと考えております。




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去年の冬のTOCビッグバザールで購入した"闘牛角"を紹介します。南アフリカ原産のユーフォルビアで、枯れた枝が残り荒々しい風貌となります。野生株のその堂々とした姿は、まさに多肉ユーフォルビアの王様にふさわしい姿と言えます。
分類はトウダイグサ(ユーフォルビア)科トウダイグサ(ユーフォルビア)属リザンチウム亜属アンタカンタ節ですが、いわゆるタコものとかメデュソイドとか呼ばれる奴です。

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闘牛角

タコものユーフォルビアは一般的にやや遮光気味に育てた方が綺麗に仕上がります。あまり日照が強いと枝があまり伸びず、枝の寿命が短いことから枝の数も少なくなり何となくみすぼらしい見た目になり勝ちです。
しかし、闘牛角は枯れた枝が残り、トゲの様に見えるところが最大のポイントです。あまり枝が伸びると、枝が枯れた時にトゲに見えず荒々しい風貌を再現出来ません。枝が短いと鋭い尖った形となり、美しい闘牛角となります。
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購入時。細い枝がひょろひょろ伸びています。これでは、いいトゲになりません。

そういえば購入時、カイガラムシが付いていました。ミリ単位のサイズのなんかかさぶたみたいな奴です。特に殺虫剤は使わず、つまようじで毎週ちまちま除去しました。これがマミラリアとか本体に手が出せないタイプのサボテンだったらそんなことは出来ないでしょうけれど、大抵のユーフォルビアは形的に物理攻撃が有効だったりします。すぐにいなくなりました。簡単簡単。

闘牛角は多肉ユーフォルビアには珍しい冬型ということですから、耐寒性はまあまああるのかもしれませんが、多肉ユーフォルビアの定めとして冬の完全屋外栽培は難しいでしょう。逆に暑さには弱く真夏は水を切りたくなりますが、ユーフォルビアは完全断水すると根が弱るのである程度は水やりは必要です。

さて、闘牛角の学名は1904年(1904 Publ. 1905)に命名された、Euphorbia schoenlandii Paxです。Paxはドイツの植物学者であるFerdinand Albin Paxのことです。
そういえば、闘牛角には歓喜天というそっくりさんがいて、亜種あるいは変種と考える場合もあるそうですが、現在では別種とされています。歓喜天は枯れた枝が残らないなどの違いがあります。ちなみに、歓喜天の学名は1800年に命名されたEuphorbia fasciculata Thunb.ですが、実は闘牛角より100年以上も命名が早い大先輩だったりします。




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峨眉山は交配で生まれたとされている多肉ユーフォルビアです。一応、鉄甲丸 × 瑠璃晃と言われていますね。本当かなぁ?

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2020年1月、購入時。
"Euphorbia gabisan"というラベルはちょっと面白いですね。いや、それは学名ではなくて園芸名です。どちらかと言えば、普通に漢字で「峨眉山」と書いてくれた方がわかりやすい気もします。

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2021年12月、植え替えて室内へ。
だいぶ大きくなりました。2020年の春に一度植え替えたのですが、今年の11月に部屋に取り込む際に一回り大きい鉢に植え替えました。鉢からえらいはみ出たので、植え替えの時期ではないのに仕方なく…。
まあ、峨眉山は丈夫なので大丈夫でしょう。

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2022年6月。
もう鉢からはみ出してます。これは始末に終えない。これって無限に拡大していくパターンかな? そうしたら植え替えするほど元気になって、拡がるんじゃないかということに気がつきました。正直、スペースの問題もありますから、仔をある程度は整理して形を保つのも1つの手でしょう。
峨眉山は丈夫だから問題ないかもしれませんが、増えすぎた仔が鉢に蓋をする形になってしまい、根本が蒸れやすくなり腐る可能性も出てきます。昔、群生するタイプのマミラリアでかなりの大群生株に育てていて調子に乗っていたら、実際にこれをやらかしたことがあります。
そういえば仔は全部外し、中心の親株だけの単頭で大きくしようとしているブログを過去に見たことがあります。本来は群生するのが
峨眉山の特徴というか見所ですが、見せ所を自分で開拓するやり方は思いの外面白く感じました。見習って1つ仔を外して単頭栽培してみてもいいかもしれません。

そう言えば、私がよく見るLLIFLEという海外のサイトでは、峨眉山はEuphorbia cv.Cocklebur、あるいはEuphorbia ×japonicaと言われているようです。日本で作られた品種であることは海外でも知られているようで、日本が誇る代表的なユーフォルビア品種と言えます。
通称はCocklebur(オナモミ)、Pineapple(パイナップル)だそうです。まあ、わからないでもない感じがします。


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峨眉山の親疑惑① 鉄甲丸 Euphorbia bupleurifolia

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峨眉山の親疑惑② 瑠璃晃 Euphorbia susannae

一応、峨眉山は鉄甲丸と瑠璃晃の交配種と言われていますが、実際のところはわかりません。それが別に間違っているのと主張しているわけではなく、確かめる手段がないだけです。遺伝子を調べればわかりますが、ただの一園品種(しかもユーフォルビア)を調べてくれる研究者はいないでしょうから。
現在、入手できる峨眉山は仔をおろして増やされたものでしょう。その場合、ソメイヨシノが上野公園の1本の桜の枝を継ぎ木して増やしたように、流通している峨眉山はクローンかもしれません。なぜ、クローンで増やすかというと、交配するごとに微妙に遺伝子の混ざり具合が変わりますから、外見も1個体ごとに違いが出るからです。実際、見かける峨眉山はみな見た目は均一です。まあ、峨眉山の場合は実生しなくても簡単に増やせるから、という理由がクローンがメインである原因なのでしょう。例えば、パキポディウムの恵比寿大黒なんかは枝を挿し木というわけにもいきませんから実生するわけですが、個体ごとの多様性は大ですよね。まあ、パキポディウムは交配しなくても実生は見た目的にかなり差があるみたいですけどね。



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アノプリア(Euphorbia anoplia)は、緑のジグザグ模様が特徴的なユーフォルビアです。
しかし、アノプリアは謎の多い植物でもあります。


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アノプリア

一般的には、Euphorbia anopliaと言われておりますが、Gbifで学名検索してみるとポリゴナの変種とあります。実はホリダがポリゴナの変種であるという論文が2014年に出て、多くの趣味家を驚かせました。しかし、私はポリゴナとホリダが同じ寄生植物に寄生されるなど共通点が多いので、それほどの驚きはありませんでした。
現在のポリゴナ系のアクセプトされた学名は11変種あります。しかし、残念ながら流通している様々なタイプのポリゴナやホリダの園芸品種が、どの変種にあたるのかはよくわかりません。あるいは、流通している品種はポリゴナやホリダの選抜品種あるいは交配系なのかもしれません。

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すごい勢いで仔吹きします。

ポリゴナの学名は1803年に命名されたEuphorbia polygona Haw.です。1860年にはホリダが命名されEuphorbia horrida Boiss.とされましたが、2014年にEuphorbia polygona var. horrida (Boiss.) D.H.Schnabelとなりました。同様にアノプリアは1923年にEuphorbia anoplia Stapfと命名されましたが、2013年にEuphorbia polygona var. anoplia (Stapf) D.H.Schnabelとされました。


アノプリアはポリゴナの兄弟みたいなものですね。と言うよりも、どちらかと言えばホリダに似ている気がします。
海外ではジグザグ模様からか、ジッパープラントなんて呼ばれているようです。南アフリカ原産と書かれていたり、タンザニア・ジッパープラントという名前からタンザニア原産だとか言われたりしております。
ただし、調べても栽培品しかないようで、自生地の写真はまったくありませんでした。

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仔を外して植え付けましたが、高さ2cmくらいで花が咲き仔を吹きます。すでに成熟しているということなのでしょうか。

アノプリアの形態をよくよく観察してみます。ホリダと比較して、全体に小型でトゲもほとんどなく、白粉もありません。これは、栽培品の中から出現した突然変異の矮性品種なのではないかということです。
学術標本も、野生株の標本もない様子です。現時点においては、ポリゴナ系(というよりホリダ)の品種なのだろうと私は考えております。


ホリダについての記事はこちら。


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先日、五反田TOCで開催された夏のサボテン・多肉植物のビッグバザール前に、うっかり鶴仙園で散財したわけですが、はじめてみたユーフォルビアを入手しました。その名も"E. リカルドシアエ"というマラウイ原産のユーフォルビアです。

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Euphorbia richardsiae

多肉ユーフォルビアは南アフリカからエチオピアまでのインド洋側に多いように見受けられます。花キリンはマダガスカル島原産ですが、多くの多肉ユーフォルビアは南アフリカ原産です。さらに、南アフリカ周辺の、モザンビーク、スワジランド、レソトあたりもまああります。
マラウイはモザンビーク、タンザニア、ザンビアに囲まれた内陸国家ですが、やはりインド洋側です。しかし、やはりマラウイはユーフォルビア原産国としては珍しい方です。

しかし、国内外含めてリカルドシアエはあまり情報がありません。あまり、育てている人がいないのかもしれませんね。まあ、レアというわけではないけれど、特に人気がありわけではないから売れないので生産者も作らないという、多肉ユーフォルビアにはよくあるパターンなのでしょう。ですから、レアでもないのにあまり手に入らないというこの手のユーフォルビアは、普及種以外の宿命として今後の一期一会を期待するしかありませんね。


リカルドシアエの学名は1977年に命名されたEuphorbia richardsiae L.C.Leachです。L.C.Leachはローデシアの植物分類学者のLeslie Charles "Larry" Leachのことです。



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バイオエンシス(Euphorbia baioensis)は、ある意味ではホリダなどよりサボテン感が強いユーフォルビアです。サボテンの金紐の仲間にも見えますが、ケニアに自生するユーフォルビアです。
バイオエンシスという名前ですが、流行りのバイオテクノロジーではなくて、バイオエンシスが初めて発見されたケニアのベイオ山(Mount Baio)から来ているようです。


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痩せた悲しい姿。
2020年2月に購入しましたが、ホームセンターで日を浴びることが出来ずに、随分と貧相になっていました。哀れに思い購入しましたが、根腐れはしていない様なので、植え替えて遮光せずに育ててきました。


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2020年11月、復活!
バイオエンシスは非常に丈夫ですので、上の9ヶ月後の写真を見ていただけるとわかりますが、簡単に復活しました。地面から仔も吹いてきましたので、上部はカットの後に挿し木して、姿を整えても良いかもしれません。

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2022年6月。仔が沢山吹いてきましたから、窮屈なので植え替えました。小さい鉢に植えていましたから、根詰まり気味で明らかに生長が鈍っていました。

バイオエンシスを簡単に調べてみると、あまり情報はありませんが、海外のサイトではUSDAゾーンが10b~11bとありました。10bで1.7~4.4℃ですから、耐霜性はないようですね。冬は室内栽培が無難です。
※USDAゾーンはアメリカで作物が育つ気温を示した温度マップです。非常に便利なので、観葉植物などの育成にも利用されています。


バイオエンシスの学名は1982年に命名された、Euphorbia baioensis S.Carterです。S.Carterはユーフォルビアとモナデニウムの専門家であるSusan Carter Holmesのことです。なんでも、国際ユーフォルビア協会(IES)の会長なんだそうです。



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墨キリン(Euphorbia canariensis)は、多肉ユーフォルビアでは珍しいスペインのカナリア諸島原産。
多肉ユーフォルビアは南アフリカ、マダガスカル原産のものが多く、それ以外だとモザンビーク、タンザニア、ケニア、ソマリア、エチオピアとインド洋側の原産が基本で、大西洋側はあまりありません。モロッコ原産の大正キリン(Euphorbia officinarum=Euphorbia echinus)と墨キリンは普及種ですが、多肉ユーフォルビアの分布域では珍しいと言えます。


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2020年2月、購入。
初めて行った鶴仙園(池袋店)で購入しました。ホムセン多肉に慣れていたので、冬でも完全に管理されて状態の良い株ばかりで驚いた記憶があります。


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2021年12月。
2年近く育てて上の様に、整然と真っ直ぐ伸びました。暖かいと冬でも生長します。しかし、鉢が小さいなぁ…


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冬に出た新しいトゲ
11月に室内に取り込みましたが、12月になっても生長して新しいトゲが出来ています。アメリカのハーディネス・ゾーンであるUSDAゾーン は9~12らしいので、要するにマイナス6.9℃まで耐えられるはずですが、冒険はしない主義なので私は冬は室内です。過去に様々な多肉植物で手痛い失敗をしてきたもので…

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鉢が小さすぎてバランスが悪いので、2022年5月初めに植え替えました。今までは左の鉢に植えてあったわけで、よくもまあ倒れなかったこと。次の植え替えではバランスを考えて、重い焼き鉢である朱泥鉢ですかね。

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美しい新トゲ。渋い肌色との調和が見所。

墨キリンの学名は1753年に命名されたEuphorbia canariensis L.です。L.はスウェーデンの博物学者・生物学者・植物学者のCarl von Linneのことです。現在の二名式学名は1753年にリンネが「Species Plantarum」を出版し提唱しました。ですから、その1753年に命名されたユーフォルビア属、そして墨キリンは実に由緒正しき学名なのです。
ちなみに1788年に命名された
Euphorbia tribulioides Lam.がありますが、現在学術的には認められていません。また、1838年に命名されたTorfasadis canariensis (L.) Raf.、1882年に命名されたTithymalus canariensis (L.) H.Karst.も知られていますが、現在は存在しない属名です。

原産地では高さ3~4m、分岐して150本をこえる枝を出すそうですが、栽培状態だとどうなんでしょうか? 今のところ枝分かれする気配はありませんが…
墨キリンはカナリア諸島の溶岩の斜面に生えるだけあって、乾燥に強い上、なんと耐塩性があるそうです。なんでも、カナリア諸島では墨キリンを乾燥させて薪にしていたと言いますが、有毒のユーフォルビア燃やして大丈夫なんですかね?
そういえば、テレビでカナリア諸島について放映してましたけど、日本の遠洋マグロ漁船がカナリア諸島までいくそうです。日本の漁師たちも、巨大な墨キリンが斜面に生える不思議な光景を見てるんでしょうね。うらやましい限りです。観光地としても有名らしいので、一度行ってみたいものですね。



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狗奴子キリン、あるいは巌流島と呼ばれている多肉ユーフォルビアですが、あまり使われていない名前です。学名から来ている「クンチー」の名前のほうが一般的かもしれません。ちなみに「狗奴子」は「くなこ」読むみたいですが、意味はよくわかりません。魏志倭人伝に出てくる「狗奴国」から来ているような気もしますが、じゃあなんで狗奴国にちなんだのかと言われると、さすがに返答に窮しますけど。
地上は多肉質の枝が沢山出ますが、地下には太く白い根があります。鑑賞のために根が見える様に、少し浅植えして育てられます。
クンチーは南アフリカ、モザンビーク、スワジランド原産です。


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2020年1月、購入時の写真。枝は少な目。
某横浜の温室持ちの大型ホムセンで購入。あそこの古い多肉は死にかけばっかりで、ネジラミとカイガラムシが蔓延してます。当時は物珍しさに通ってましたが、今にして思うと我ながらアホでしたね。
あと、そこで買った珍しいアロエがアロエダニに感染していたようで、育てていたアロエにも感染して20種類くらいお亡くなりになるという恐怖体験があったので、行かなくなりました。まあ、今はどうなっているかわかりませんが…


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2022年2月、だいぶ枝が増えました。購入時に同じ鉢に植え替えてます。

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大根のような太い根が出ます。

クンチーを育てている人のブログを見ると、強光に当てると真っ赤になるとあります。しかし、私の育てているクンチーは、真夏に遮光しないで育てても、ほとんど赤くなりません。何故かは良くわかりません。
また、乾かし気味で締めて育てていますから、枝の伸びは良くありません。しかし、根の伸びは良いので根詰まり気味です。今年は植え替えしなくちゃ…、ということで2年振りに引っこ抜いて見ました。

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2022年5月。
塊根がえらく太ってました。地上部分はあまり伸びないのに、すごいですね。特に右の1本は鉢底に当たって曲がってしまいました。
枝が伸びないのに塊根が太るのは、もしかしたら冬でも植物用ライトを当てて、ミニ扇風機で強制的に乾かしているせいかもしれません。光合成の養分が全て塊根に行ったのでしょうか。


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植え替え後。縦長の鉢に植えたのですが、そのうちまた鉢底に塊根が当たりそうなので、塊根を出しました。塊根をカットする人もいるみたいですが、心情的に切りたくない…

クンチーの育て方は無遮光で雨に当てないで、週1回の水やりだけ。他にはなにもしません。いやあ、楽チンでいいですね。
と言いたい所ですが、逆にクンチーが、というよりは多肉ユーフォルビアは冬の管理の方が重要です。サボテンなどは断水することにより、耐寒性が大幅にアップしますが、多肉ユーフォルビアは断水すると根をやられてしまいます。私も経験があるのですが、枯れはしませんがほぼ生長が止まり新根も伸びずという状態になります。ですから、ユーフォルビアは断水で耐寒性アップ作戦はあまり期待できません。2週間に1回は水をやりたいところですが、冬は室内とはいえ気温は低く、空気の流れがないので中々鉢の水分が乾きません。特に塊根性の多肉植物は長期間の低温多湿で腐りやすくなります。ですから、私はミニ扇風機をタイマーに接続して、1日8時間くらい風を当てています。この場合、水やりから数日で鉢が乾きますから、根腐れのリスクは大幅に減らすことが可能です。

学名はEuphorbia knuthii Paxです。1904年にPax、つまりはFerdinand Albin Paxが命名しました。Paxはドイツの植物学者で、エングラーの分類体系で著名なHeinrich Gustav Adolf Engleと植物分類学に関する研究書を執筆しています。


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ユーフォルビアは傷付いたりすると、白い乳液をだします。この乳液は毒性があるので気を付けましょうというのは、ユーフォルビア栽培の基本情報です。
そんなユーフォルビアの中でも、その毒性が高いことで有名な2種類を紹介します。

①矢毒キリン
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2020年2月、鶴仙園にて購入。

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2020年5月。美しい新トゲ。

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大分生長しました。

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矢毒キリン Euphorbia virosa

矢毒キリンは、アンゴラ、ナミビア、南アフリカ原産で、アフリカのサン族が矢じりに塗って狩りをしたと言われております。だから矢毒キリンという名前なわけですが、ただ本当に矢毒に使われたのかどうかは、いまいちわかりません。毒性が強いのは本当のようです。
八大竜王という名前もあるそうですが、なぜ八大竜王なのかよくわかりませんが。

野生動物は基本的に矢毒キリンを食べないそうですが、クロサイだけは食べるらしいです。すごいなクロサイ。また、矢毒キリンの花の蜜を求めて蜂がよく来るそうで、その蜂蜜は当然ながら毒があり、口にすると口内や喉が焼ける様に痛むらしいです。まあ、日本でも蜂が野生のトリカブトの蜜を集めて…、なんてこともあるそうですから、さもありなんですね。
英語名はPoison Tree(毒の木)、あるいはPoisonous spurge(有毒のトウダイグサ)。割りと直球な名前で面白いですが、やはり海外でも毒性の高さは有名なんですね。

矢毒キリンの育て方は、かなり簡単。遮光しないで乾かしぎみに管理するだけです。雨には当てない方がいいかもしれません。柱状のユーフォルビアは生長が早いものが多いですが、矢毒キリンの生長は相対的にゆっくり。耐寒性はよくわかりません。私は戸外栽培する勇気がないので、冬は室内です。まあ、多肉ユーフォルビアは基本的に寒さに弱いので、冬は室内に取り込んだ方が安全でしょうね。

矢毒キリンの学名は1799年に命名されたEuphorbia virosa Willd.です。Willd.はドイツの植物学者・薬剤師・植物分類学者であるCarl Ludwig Willdenowのことです。Willdenowは植物地理学の創始者とされ、フンボルト海流やフンボルトペンギンでお馴染みのFriedrich von Humboldtの師なんだそうです。

②ポイゾニィ
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2021年10月、鶴仙園にて購入。

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2022年6月。
冬の間に葉は少しずつ落ちて、ついには坊主に。外に出しても動きがなかったのですが、ようやく新葉が出てきました。


ユーフォルビア・ポイゾニィは、ギニア~ナイジェリアまでの熱帯西アフリカが原産で、分布は不規則で局所的なんだとか。また、名前はpoison(毒)から来ている様に思えますが、植物学者のポアソン(Henri Louis Poisson)にちなんでつけられたということです。
ポイゾニィはユーフォルビアでも最強クラスの毒性を持つことで有名です。非常によく似たユニスピナ(Euphorbia unispina)、ベネニフィカ(Euphorbia venenifica)と合わせて、猛毒三兄弟と言われているとかいないとか。

その毒性にも関わらずアフリカでは有用植物として利用されており、乳液を集めて農薬として農家が使用するとか、家畜を囲む生け垣として利用するらしいです。毒性があって食べられないからこそ、生け垣になるというのも面白いですね。さらに、乳液を薬として利用するという話もありますが、猛毒なのに一体全体どうやって使っているのか気になります。
海外のWikiには、シナプス(神経の受容体)に結合して激しい痛みをもたらすとか、シナプスと乳液の成分が結合してシナプスが死滅するとか物騒なことが書いてありました。薬として利用するには、命懸けの様な気もしますが…
しかし、これだけ人に利用されているのなら、今の分布は本来の自然分布ではないかもしれませんね。ギニア湾沿いの国々に広く分布しておりますが、人から人へ伝播したのかも知れません。アフリカには遊牧民もいますから伝播も速そうです。さらに、あそこら辺は昔から交易も盛んな地域でしたから、文化の伝達もスムーズでしょう。

英語名はCandle Plant(ロウソクの植物)、Cylindrial Euphorbia(円筒状のユーフォルビア)。写真では茎はまだ短くて分かりにくいですが、白い木質の茎が特徴です。英語名もそれにちなんだものでしょう。

ポイゾニィの育て方はまだよくわかりませんが、まあ普通の多肉ユーフォルビアの育て方で行きます。私は基本的にユーフォルビアは無遮光栽培していますから、矢毒キリンに準ずることにします。

ポイゾニィの学名は1902年に命名されたEuphorbia poissonii Paxです。Paxはドイツの植物学者であるFerdinand Albin Paxのことです。

終わりに
そういえば、矢毒キリンもポイゾニィも鶴仙園(池袋の方)で購入しました。鶴仙園のブログを見て、ユーフォルビアが入荷したら休みの日に朝イチで買いに行きました。ユーフォルビアは大人気多肉ではないので、そんなに早く売れないとは思いつつ売れてしまわないか気が気じゃない感じでした。まあ、鶴仙園は回転が早いから油断するとあっという間に売れてしまうのが怖いところ。しかし、多肉植物の中でもユーフォルビアは、特に一期一会感が強いのでゲットできたことは実にラッキーでした。

ユーフォルビアの乳液は有毒なので、扱いにはやや気を付ける必要がありますが、基本的には乳液が付いたらすぐに洗い流すだとか、園芸用の手袋するだとかするだけで問題ありません。基本的に即効性の毒ではないし、乳液の付いた手で目をこすったり、傷口に乳液がついたりしなければ大丈夫。それほど神経質になる必要はありません。
しかし、矢毒キリンやポイゾニィは特に毒性が高いので、注意が必要でしょう。例えば紅彩閣なんかはトゲが柔らかいので、少し触れただけで乳液が出て始末に終えませんが。まあ、矢毒キリンはトゲも硬く基本的には乳液が出る場面には遭遇しないでしょうけど。もし、胴切りして丈を詰めるとかするならば、大量の乳液が出ますから、乳液が飛び散って目に入るといけませんから眼鏡やゴーグルをした方が安心です。
ポイゾニィは多肉質の葉がいずれ落ちますから、割りばしで回収するなどして、直接触れない様にします。私自身の経験では、多肉植物を移動したりしていると、他のユーフォルビアのトゲにポイゾニィの葉が触れて、傷がついて乳液が出ることがあるため要注意です。

こんな、脅す様な事を散々いっておいてなんですが、ユーフォルビア流行らないかなぁ。流行れば珍しい種類も入手しやすくなるんですけどね。実際、園芸店でも隅に追いやられ勝ちなので…


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ユーフォルビア・オベサは南アフリカ原産の、多肉植物です。サボテンのようでサボテンではない植物として有名です。最近では硬貨サイズの苗が園芸店に並ぶようになりました。

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Euphorbia obesa
オベサは若い内はやや扁平な球形ですが、やがて縦長に育ちます。このように木質化したオベサをオールドオベサと呼ぶらしいのですが、これは基本的にただの老化現象です。若い株の方のオベサの方がオベサらしさがあって美しいものですが、オールドオベサも貫禄があって良いものです。
ただし、あまり小さい内に老化現象が起きている株は、生長が鈍くなっている証拠ですから、根詰まりが起きているかもしれません。


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オベサはいかにもユーフォルビアらしい、目立たない緑色の花を条件が良ければ一年中咲かせます。しかし、多肉ユーフォルビアは、その多くの種類が雌雄異株なので通常は種は出来ません。オベサも同様で雌雄が揃っていないと種子は出来ません。ただし、オベサは非常に種子が大きいため、発芽率が良く、しかも生長が早く丈夫なので簡単に増やすことが出来ます。ですから、売っている1~2cmのオベサが数千円で売られているのは、さすがに高価過ぎるのではないかと思いますが…

オベサは非常に丈夫で、ある程度のサイズになれば氷点下にも耐えられます。しかし、オベサの冬の戸外栽培の最大の問題は水やりです。
多肉ユーフォルビアは冬でもある程度は水をやる必要があります。完全に断水すると根の動きが完全に止まってしまい、その後何年も生長しなくなったりします。だから、冬季に室内に取り込んで生長が止まった多肉ユーフォルビアでも、最低でも2週間に1回は水をあげます。
しかし、オベサは縦長になるくらい大きくなると鉢が大きくなりますから、なかなか乾きにくくなります。この冬の低温と多湿はオベサだけではなく、多肉ユーフォルビアに共通の弱点です。
私が育てていた初代のオベサは、これで根腐れを起こして枯れてしまいました。今のオベサは2代目ですが、苗のうちは冬は室内管理、ある程度大きくなってきたら冬でも霜除け程度としていました。しかし、さすがにこのサイズになると、そろそろ危ないので去年の冬は室内管理に戻しました。鉢の水分が無くなり乾ききったら、水をやるという管理方法です。部屋の温度によりますが、私の部屋では月に2~3回の水やりでした。

オベサの学名は1903年に命名されたEuphorbia obesa Hook.f.です。Hook.f.はイギリスの植物学者であるSir Joseph Dalton Hookerのことです。Hookerは南極やインドなどで調査を行い、植物標本を収集しました。進化論で知られるダーウィンの友人として知られており、資料の整理や情報提供をしたとされています。元々は自然選択説に対して批判的でしたが、ダーウィンが進化論を発表した時には、アカデミアで最初にダーウィンの自然選択説を支持したということです。
オベサには他に異名があり、1799年に命名されたEuphorbia cucumerina Willd.が知られています。また、オベサとは別種、あるいはオベサの亜種とされることもあるシンメトリカは、1941年にEuphorbia symmetrica A.C.White, R.A.Dyer & B.Sloaneと命名されました。1998年にはEuphorbia obesa subsp. symmetrica (A.C.White, R.A.Dyer & B.Sloane) G.D.Rowleyとする意見もありましたが、現在ではシンメトリカはオベサの品種とされているようです。

ここで一つ疑問が湧きます。学名にはルールがあり、先に命名された名前に優先権があります。命名された年はEuphorbia obesa1903年Euphorbia cucumerina1799年ですから、オベサの正式な学名はククメリナであるはずです。しかし、「The Warld Checklist of Vascular Plants」によると、正式な学名はEuphorbia obesaとされ、Euphorbia cucumerinaは異名と表記されています。これは一体どういうことなんでしょうか?
「A morphology based taxonomy revision of Euphorbia polygona species complex」(2013)によると、E. cucumerinaはドイツの植物学者であるCarl Ludwig Willdenowが、1781年12月から1784年6月までの2回の南アフリカ旅行中で作成されたメモとイラストのみで説明されました。E. cucumerinaは現在でも有効な種として引用されますが、結局のところその正体は不明です。Euphorbia cucumerinaとして採取あるいは撮影された個体は皆無で、記録は曖昧でスケッチから推測しか出来ません。要するによく分からないということです。一応は、Euphorbia obesaあるいはEuphorbia stellispinaのよく伸長した株ではないかという推測はされますが、それ以上のことは言えません。
ですから、その様な曖昧な情報だけで正式な学名とすることは出来ません。しかも、本当にE. obesaを指し示しているかすら怪しいとなると、命名が早くても正式な学名として採用するわけにはいかないというのは、正しいでしょう。
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Euphorbia stellispina
トゲは出たり出なかったりするので、トゲがないとオベサに似た雰囲気になるかもしれません。


さて、オベサについて少し調べて見ましたが、思いの外面白い情報がありました。オベサの様に珍しくもない、一般的なユーフォルビアであってもエピソードが満載となると、ユーフォルビアの収集と栽培も俄然楽しくなります。これからも、ユーフォルビアを楽しんでいきたいものです。


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チビ花キリンはマダガスカル原産のユーフォルビアです。ユーフォルビア・デカリーの名前で売られていることが多いようです。
以前書いた生長記録の記事はこちら。
チビ花キリンは本来は塊根を持つコーデックスとされていますが、売られているチビ花キリンには塊根はありません。これは、売られているチビ花キリンは挿し木で増やされたものだからです。一般的にコーデックスは種から育てた実生株のみ生じるとされています。ですから、挿し木株のチビ花キリンには塊根は出来ないというのは当たり前の話です。
しかし、最近植え替えしたところ、面白いことがわかったので色々考えてみました。

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かなり繁っています。

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抜いてみると、太いうどんの様な節くれだった根が渦を巻くようにパンパンに詰まっていました。
しかし、このうどん根は茎から直接出ていて、本来の根とは生えかたが違います。うどん根からはあまり細い根は出ないので、栄養や水分を吸収する能力は低い様な気がします。しかも、うどん根の先から葉が出てきます。思ったのですが、うどん根は根ではなくて、根茎なのでは? ということです。基本的にこれ以上は太くならないので、生やしておく意味はありません。うどん根はバッサリ取り除きました。

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うどん根を除去した跡。うどん根は地上の茎から出て、地中に潜っていることがわかります。
うどん根を除去してから気がついたのですが、地下に塊根が出来ています。まだ小さいのですが、うどん根とは明らかに別物です。


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取り除いたうどん根。これを植えれば簡単に増やせます。

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植え替え後。
大分すっきりしました。塊根を大きくしていきます。

以上のことから、挿し木でも塊根は出来ます。とは言うものの、実生とは異なりパキポディウムの様な丸い塊根にはならないでしょう。しかし、丈夫で生長が良いので、数年で見られる塊根が見られる様な気がします。思ったより根の太りかたは良いようですから、楽しみですね。

チビ花キリンの学名は1934年に命名された、Euphorbia decaryi Guillauminです。Guillauminはフランスの植物学者である
André Louis Joseph Edmond Armand Guillauminのことです。そういえば、Euphorbia guillauminianaは、フランスの植物学者であるPierre Louis BoiteauがGuillauminに対する献名として命名しました。

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私のメインとしてそだてている多肉植物のユーフォルビア属は、1753年にCarl von Linneが命名しました。つまりは、Euphorbia L.です。
現在の二名式学名は1753年にリンネが「Species Plantarum」を出版し提唱しました。ですから、その1753年に命名されたユーフォルビア属は実に由緒正しき属名と言えます。

多肉ユーフォルビアは、その多くが南アフリカやマダガスカル原産ですから、調査する学者も割りと決まった人が多いと思います。育てているユーフォルビアを調べていると、同じ名前を目にします。多肉ユーフォルビアを命名した代表的な学者を挙げてみます。あと、私が育てているユーフォルビアの学名も記してみました。

①L.
スウェーデンのCarl von Linne。
E. mammillaris、E. caput-medusae、E. officinarum、E. canariensis、E. heptagonaなど。

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Euphorbia mammillaris L.

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Euphorbia officinarum L.
(=Euphorbia echinus Hook.f. & Coss.)


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Euphorbia canariensis L.

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Euphorbia heptagona L.
(=Euphorbia enopla Boiss)


②A.Berger
ドイツのAlwin Berger。
E. submamillaris、E. cooperi、E. pseudocactusなど。
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Euphorbia cooperi N.E.Br. ex A.Berger

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Euphorbia submamillaris (A.Berger) A.Berger

③Boiteau
フランスのPierre Louis Boiteau。
E. neohumbertii、E. pachypodioides、E. guillauminianaなど。
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Euphorbia pachypodioides Boiteau

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Euphorbia neohumbertii Boiteau

④Rauh.
ドイツのWerner Rauh。
E. bongolavensis、E. tulearensis、E. ambovombensis、E. cylindrifolia、E. rossii
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Euphorbia cylindrifolia Marn.Lap. & Rauh

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Euphorbia tulearensis (Rauh) Rauh

⑤R.A.Dyer
南アフリカのRobert Allen Dyer。
E. tortirama、E. grandialata、E. inconstantia、E. curviramaなど。
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Euphorbia glandialata R.A.Dyer

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Euphorbia curvirama R.A.Dyer

⑥Marloth
ドイツのHermann Wilhelm Rudolf Marloth。
E. pseudoglobosa、E. ferox、E. pulvinata、E. susannaeなど。
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Euphorbia susannae Marloth

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Euphorbia ferox Marloth

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Euphorbia pulvinata Marloth

⑦N.E.Br.
イギリスのNicholaus Edward Brown。
E. phillipsiae、E. franaganii、E. clavigeraなど。
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Euphorbia franaganii N.E.Br.

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Euphorbia phillipsiae N.E.Br.

⑧S.Carter
イギリスのSusan Carter Holmes。
E. makallensis、E. phillipsioides、E. baioensisなど。
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Euphorbia makallensis S.Carter

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Euphorbia baioensis S.Carter

⑨Willd.
ドイツのCarl Ludwig Willdenow。調べていたら良く出てくる名前ですが、異名や旧名の命名者として出てくる名前です。
E. stellata、E. virosaなど。
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Euphorbia stellata Willd.

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Euphorbia virosa Willd.

⑩Pax
ドイツのFerdinand Albin Pax。
E. knuthii、E. schoenlandii、E. poissoniiなど。
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Euphorbia knuthii Pax

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Euphorbia poissonii Pax

⑪その他にも、Mill.、Haw.、Boiss、L.C.Leach、Sweetは、やはりWilld.と同じく旧名・異名として、良く見る名前です。
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Euphorbia inermis Mill.

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Euphorbia stellispina Haw.

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Euphorbia polyacantha Boiss

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Euphorbia debilispina L.C.Leach

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Euphorbia silenifolia Sweet


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怪魔玉は交配により生まれたユーフォルビアです。丈夫で育てやすいおすすめの入門種です。

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2020年1月
ホームセンターで購入。


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2022年5月
2年たって大分大きくなりました。根元の細い部分が購入時の太さですから、かなり太くなりました。


怪魔玉は鉄甲丸(Euphorbia bupleurifolia)と鱗宝(Euphorbia mammillaris)の交配種と言われていますが、峨眉山と鉄甲丸(Euphorbia bupleurifolia)の交配種とされることもあります。峨眉山は鉄甲丸(Euphorbia bupleurifolia)と瑠璃晃(Euphorbia susannae)の交配種とされています。しかし、これらはそう言われているだけで、本当にそうかはわかりません。何せ確認の方法がありませんからね。
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鉄甲丸 Euphorbia bupleurifolia

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峨眉山

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瑠璃晃 Euphorbia susannae

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鱗宝の斑入り品種の白樺キリン
Euphorbia mammillaris cv. Variegata

そういえば、怪魔玉には蘇鉄キリンというそっくりさんがあります。蘇鉄キリンは怪魔玉と鉄甲丸の交配種と言われています。
蘇鉄キリンと怪魔玉の違うは、葉の付け根が赤いとかなる葉の大きさが違うとか言われますが、育てかた次第な部分が大です。あと、どうやら蘇鉄キリンにしろ怪魔玉にしろ数系統ある様子ですから、これらの見分け方も正しいかはわかりません。そうなると、もはや見分ける必要がないような気もします。

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数年前から育てている蘇鉄キリンらしきユーフォルビア。


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地むぐり花キリン(プリムリフォリア)の変種ベガルディイは、マダガスカル原産のユーフォルビアです。プリムリフォリアはいわゆるプリムラ、つまりサクラソウ属Primulaのような葉という意味です。プリムリフォリアは白花ですが、変種ベガルディイの花はピンク色です。

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2020年4月、ファーマーズガーデン三郷店で購入。地下の塊根はほとんど太っていませんでした。

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2022年5月。塊根は非常に太り巨大化していました。

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Euphorbia primulifolia var. begardii
咲き始めの花は色が薄い。

ベガルディイの学名は1984年に命名された、Euphorbia primulifolia var. begardii Cremersです。また、プリムリフォリアは1881年に命名されたEuphorbia primulifolia Bakerです。Cremersはフランスの植物学者である、George Cremersのことです。


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姫キリンは学名をEuphorbia submamillarisとされるユーフォルビアです。一般的に自然に自生しない園芸品種あるいは交配種とされます。しかし、それは本当なのでしょうか? 

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姫キリン Euphorbia submamillaris

姫キリンの学名は1907年(publ. 1906)に命名された、Euphorbia submamillaris (A.Berger) A.Bergerです。これは、最初は1902年に命名されたEuphorbia cereiformis var. submamillaris A.Bergerでしたが、ケレイフォルミスの変種から独立して別種とされたわけです。

ここで、タイプ標本を見てみましょう。タイプ標本とは新たに学名をつけるための学術論文で使用された標本で、その種の学名の基準となる標本です。姫キリンの場合、イギリスのキュー王立植物園所蔵の標本がタイプ標本です。情報を見ると、South Africa, La Mortolaとあります。なんと普通に南アフリカで採取されているのです。ニューヨーク植物園の標本も、やはり南アフリカで採取されています。
自生地の写真は残念ながらなかったのですが、鱗宝Euphorbia mammillarisを調べていたときに、面白い写真を発見しました。以下のサイトのページを見てください。
https://www.gbif.org/occurrence/2860168244
これは姫キリンの写真ではないでしょうか? 明らかに、マミラリスとは特徴が異なります。
これは、2020年に南アフリカのSandra Falangaという研究者が、西ケープのWalvis street, De Bakko, Mossel Bayで撮影した生態写真です。マミラリス画像の中に紛れていました。撮影者が間違って同定したのでしょうか。まあ、マミラリスの変異の幅に過ぎないかもしれませんが…
以上のことから、姫キリンは南アフリカ原産のユーフォルビアであり、園芸品種や交配種ではないと私は考えています。いかがでしょうか?


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ミルクトロンと呼ばれる白いユーフォルビアを、最近よく見ます。白樺キリンとも呼ばれますが、いったい何者なのでしょうか。

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白樺キリン(ミルクトロン)
Euphorbia mammillaris cv. Variegata

白樺キリンは鱗宝の突然変異で生まれた斑入りの白化個体といわれています。鱗宝の学名はEuphorbia mammillarisです。ですから、白樺キリンはEuphorbia mammillaris cv.  Variegataとなります。cv.はcultivarの略ですが、学名では栽培品種を意味します。cv.は交配種の意味と書かれていることもありますが、これは間違いです。栽培品種は栽培していると現れる突然変異です。具体的には、斑入りになったり、花の色がかわったり、トゲが無くなったりします。ようするに、突然変異個体を固定した園芸品種ということです。また、野生状態で発見された突然変異はcv.ではないので注意が必要です。Variegataは斑入り品種のことです。見た目に反してアルビノではなく、内部には葉緑体があります。

白樺キリンを調べていたら、白樺キリンや鱗宝はEuphorbia mammillarisではなく、Euphorbia fimbriataであるというネットの記事を発見しました。マミラリスとフィンブリアタは分枝、トゲ、太さが異なり、混同されがちとあります。Euphorbia fimbriataで検索すると、海外のサイトでもマミラリスとは別種としてフィンブリアタが紹介されています。そこで、詳しく調べて見ることにしました。
調べた結果すぐにわかったこととして、Euphorbia fimbriataは現在学術的に認められている学名ではないということです。認められているのはEuphorbia mammillarisです。
しかし、別種とされていたという情報はどこから来たのでしょう。海外のサイトでは、Euphorbia fimbriata Scop.と書かれています。わざわざ学名を命名した発表者のScop.を表記したのには意味があります。実はEuphorbia fimbriata B.Heyne ex Rothという学名があるためです。同じ学名は存在し得ないので、どちらかが間違いです。さらに詳しく調べて見ました。

まず、Euphorbia fimbriata Scop.からです。どうもこちらは、Euphorbia nyikae var. neovolkensiiの異名とされることもあるようです。ニカエはタンザニアあたりに自生する柱状のユーフォルビアです。鱗宝・白樺キリンとは似ても似つかない姿の、高さ20mに達する大型種です。ではなぜニカエの異名が鱗宝・白樺キリンの学名とされたのでしょうか。ここら辺の詳しい事情はわかりません。しかし、どうやら学術的にも混乱しているようです。Euphorbia fimbriata Scop.で調べると、フランスの国立自然史博物館やイギリスのキュー王立植物園の所蔵標本では、標本の外見はニカエではなくマミラリスでした。さらに調べると、学術的にもマミラリスをフィンブリアタと呼ぶこともあったようです。フィンブリアタがニカエの異名という方が、どうやら何らかの誤記載なのではないでしょうか。まあ、いずれにせよ、Euphorbia fimbriataは現在では使われていない学名であるということです。
ちなみに、Euphorbia fimbriata B.Heyne ex Rothは、Euphorbia laciniataの異名です。ラキニアタはインド原産の草本で、多肉植物ではありません。ですから、Euphorbia fimbriataなる学名は存在しないのです。

さて、鱗宝・白樺キリンの学名がEuphorbia fimbriataではなく、Euphorbia mammillarisであることがわかりましたので、学名についてさらに調べて見ました。白樺キリンの原種である鱗宝の学名は、1753年に命名されたEuphorbia mammillaris L.です。マミラリスにはその他にも沢山の異名があります。
異名は1788年に命名されたEuphorbia fimbriata Scop.、1803年に命名されたEuphorbia enneagona Haw.、1814年に命名されたEuphorbia erosa Willd.、1902年に命名されたEuphorbia mammillaris var. submammillaris A.Berger、1932年に命名されたEuphorbia platymammillaris Croizat、1933年に命名されたEuphorbia latimammillaris Croizat、1940年に命名されたEuphorbia scopoliana Steud.が知られています。これだけ異名がある理由はわかりませんが、想像は出来ます。生息地の写真を見ると、マミラリスはかなり変異の幅が大きく、別種のように見える個体があります。ですから、この大きく個体差が複数の命名につながったのではないでしょうか。


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稚児キリンは南アフリカ原産のユーフォルビアです。玉鱗宝Euphorbia globosaと似ているので、pseudoglobosaという学名です。pseudo-とは、「偽の」という意味です。

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Euphorbia pseudoglobosa

稚児キリンの様なくびれを重ねて育つタイプのユーフォルビアは、非常に徒長しやすくきれいに育てることは難しいと言えます。
ユーフォルビアは寒さに弱いので、室内に取り込みます。サボテンなどは水をやらないことにより、耐寒性が上がります。ですから、ユーフォルビアもと考えてしまいますが、一般的に多肉ユーフォルビアは、完全に水を切ると根がやられてしまいがちです。そこで、冬でも最低、2週間に1回は水やりしたほうがよいといわれています。
しかし、問題は日中部屋が暖かくなったりすると、生長をはじめてしまいということです。冬の日照は弱いので、どうしても徒長してしまいます。冬は気温が低く室内は空気の動きも少ないので、水やりをするとなかなか鉢の水分が蒸発せず、ずっと湿りっぱなしとなることも徒長の原因です。
私は冬は植物用ライトを当てて、日中は扇風機で風を当てています。この方法だと3~4日で鉢は乾きますし、写真の様に徒長しません。

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塊根が出来ます。挿し木苗でも塊根が形成されます。

稚児キリンの学名は1929年に命名された、Euphorbia pseudoglobosa Marlothです。異名として、1931年に命名されたEuphorbia frickiana N.E.Br.、1935年に命名されたEuphorbia juglans Comptonがあります。


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ユーフォルビア・ボンゴラベンシスはマダガスカル原産の乾燥地に生える高さ1mほどになる低木です。
亜乾性林に生えますが、それほど乾燥に強いタイプではないようです。強光線も嫌うようですから、真夏は遮光したほうが安全でしょう。

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Euphorbia bongolavensis
節からのみ分岐する特徴的で面白い育ちかたです。日本のミツマタや沈丁花と似た枝振りです。この分枝の仕方はデニソフォルビア節の特徴みたいですね。ボンゴラベンシスは発見が割と新しい珍種ですが、長田カクタスさんが販売していますから、今後は国内では普及種になるかもしれません。
原産地のマダガスカルでは、生息群がたったの2つしかないらしく、自然状態の絶滅が危惧されています。ボンゴラベンシスの場合、園芸用の採取ではなく原生林の伐採が原因でしょう。環境の保護は、生息地に住む住民の生活域と重なる場合、とても難しいものとなります。


ボンゴラベンシスの学名は1993年に命名された、Euphorbia bongolavensis Rauhです。Rauhはドイツの植物学者であるWerner Rauhのことです。


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先のTOCビッグバザールで購入したユーフォルビア・スバポダが開花しました。植え替えしたにも関わらず、ノーダメージみたいです。

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Euphorbia subapoda

実は埋まっていてわかりませんが、地中に塊根があります。一般的に塊根は埋めておいたほうが早く太ります。ですから、まだ塊根が細いので、しばらくは埋めておきます。
さて、花を見ると明らかに花キリンの仲間ですね。分類としては、トウダイグサ科トウダイグサ属トウダイグサ亜属ゴニオステマ節となります。このとき、トウダイグサ=ユーフォルビアなので注意。スバポダは花に丸みがありますから、下向きで開かないチビ花キリン系とは異なる系統なのでしょう。
まあ、葉を見るだけで地むぐり花キリンEuphorbia purimulifoliaと近縁なのがわかります。

学名は1887年に命名された、Euphorbia subapoda Baill.です。1946年に命名されたEuphorbia quartziticola Leandriは、シノニム(異名)とされています。
Baillはフランスの植物学者・医師の、Henri Ernest Baillonのことです。Baillonはフランス植物学会の設立メンバーで、植物学事典の著者として知られています。


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ユーフォルビアの中でも屈指の強刺を持つ勇猛閣をご紹介。最近は寂しいことに勇猛閣ではなく、学名からフェロックスの名前で売られているようです。
ネットでは希少種とか言って販売していたりしますが、ホームセンターでも売っていたりする、昔から知られている普及種です。枝を切って挿し木すれば、無限に増やせます。


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Euphorbia ferox

最近、明らかに生長が鈍っています。おそらくは植え替えしていないせいです。最低、2年に1回は植え替えしたほうがいいでしょう。
しかし、強いトゲは出ています。直ぐに徒長してしまいますから、遮光はしていません。先端が先細りしたり、枝がモヤシみたいに細長く伸びたり、強いトゲが出なくなりますから、なるべく強光線に当ててやりたいものです。私は冬も室内で植物用ランプをガンガン当ててます。

分類はトウダイグサ科トウダイグサ属(=ユーフォルビア属)リザンチウム亜属アンタカンタ節フロリスピナ亜節メレウフォビア列です。
勇猛閣は紅キリンや笹蟹丸に近縁とされています。紅キリンと笹蟹丸は見た目は異なりますが同じ学名で、いわゆるEuphorbia pulvinataです。Euphorbia pulvinataは南アフリカの広い範囲に
ケープ州、オレンジ自由州、トランスバールからレソトまで分布し、姿はかなりの多様性があり、サイズやトゲの強さも様々です。紅キリンはEuphorbia aggregataとされてきましたが、現在はEuphorbia pulvinataの1タイプとされています。紅キリンも勇猛閣もケープ州のカルー原産で、よく似ています。勇猛閣もEuphorbia aggregataの亜種あるいは変種とされることもあります。

勇猛閣の学名は1913年に命名された、Euphorbia ferox Marloth.です。1915年に命名されたEuphorbia alternicolor N.E.Br.Euphorbia capitosa N.E.Br.は異名とされています。また、1941年には紅キリンの変種とするEuphorbia aggregata var. alternicolor (N.E.Br.) A.C.White, R.A.Dyer & B.Sloaneとする意見もありました。学名はあくまで現在の研究段階を反映したもので、研究の進展により変更されてきました。今後、学名はどうなるのでしょうか?



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独特の形のトゲをもつユーフォルビア・コルムナリスを入手しました。ソマリア原産ということで、栽培難易度は高そうです。ソマリア原産の多肉植物やコーデックスは、一般的にソマリアものと呼ばれ、高地に生えるため日本の高温多湿に弱い傾向がありますから。
そんなコルムナリスですが、自生地では過放牧や乾燥地の農業につきものの塩害により、残念ながらほぼ絶滅状態とのことです。


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Euphorbia columnaris

どうやらかなり腐りやすい様で、接木により維持されていることが多いようです。寒さにかなり弱いとのことですが、おそらくは夏の加湿のほうが危険でしょう。自根では生長が著しく遅いといわれますが、こればかりは育ててみないとわかりません。ユーフォルビアは根はしっかりしているのに、急に生長が止まったりしますからね。

コルムナリスの学名は、1964年に命名されたEuphorbia columnaris P.R.O.Ballyです。Ballyはスイスの植物分類・分類学者のPeter René Oscar Ballyのことです。



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先日の春のサボテン・多肉植物のビッグバザールで、購入した白雲巒岳をご紹介。
白雲巒岳はジンバブエ原産の柱状の多肉ユーフォルビアです。

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白雲巒岳 Euphorbia confinalis subsp. rhodesiaca
非常に美しい斑が入ります。柱状の多肉ユーフォルビアの最高峰と言えます。


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新しいトゲは赤黒く強烈な印象を与えます。

名札には「ユーフォルビア コンフィナリス ローデシカ」とありましたが、これはEuphorbia confinalis subsp. rhodesicaのことです。白雲巒岳の名前から、巒岳Euphorbia abyssinicaの斑入りかと思ってしまいますが、全く違う別種です。

学名は1951年に命名されたEuphorbia confinalis R.A.Dyerの亜種である、Euphorbia confinalis subsp. rhodesiaca L.C.Leachとして1966年に命名されました。subsp. rhodesicaとされ勝ちですが、正確にはローデシカではなくローデシアカです。L.C.Leachは、ローデシアの植物分類学者のLeslie Charles Leachのことです。



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2020年の2月にジョイフル本田千葉ニュータウン店にいきましたが、その時にキリンドゥリフォリア、いわゆる筒葉ちび花キリンを購入しました。
筒葉ちび花キリンは、名前の通り「筒状の葉」を持つ「小さい花キリン」です。マダガスカル原産で、アンボボンベンシスとともにキツネザルの住む森の下生えです。

よく似た花をつける筒葉ちび花キリンの仲間の記事はこちら。


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2020年2月。購入時。葉色は緑色でした。

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花は目立たない。

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2022年3月、枝も増え塊根も一回り大きくなりました。

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良く日に当てると、葉は赤くなります。寒さに弱いので冬に室内に取り込みますが、どうしても日照不足になり勝ちです。深い緑色は本来の葉色ですが、葉が明るい緑色になっていたら日照不足かもしれません。基本的に多肉ユーフォルビアは強光を好むものが多く、例えばハウォルチアなんかの感覚で育てると徒長してしまいます。室内栽培は乾きにくいので、乾燥を好む多肉ユーフォルビアは腐りやすいので注意が必要です。

室内で葉が明るい緑色の状態=日照不足ですから、春なって外に出したらあっという間に日焼けして葉が落ちるかもしれません。ですから、冬に日照不足で外に出すなら、いきなり直射日光に当てないで、遮光しながら慣らしていくしかありませんね。また、もし葉が日焼けして落ちても、あわてて遮光する必要はないような気がします。枝や塊根は日焼けしませんから、ノーダメージですからね。そのまま置いておけば、新しい葉が生えてきますし、直射日光に耐えられるはずです。筒葉ちび花キリンは基本的に強い植物ですから。

筒葉ちび花キリンの学名は1961年に命名された、Euphorbia cylindrifolia Marn.-Lap. & Rauhです。ちび花キリン(デカリー)の1934年と比べると遅い感じもしますが、アンボボンベンシスの1987年、トゥレアレンシスの1988年に比べれば早い発見でしょう。いずれにせよ、多肉ユーフォルビアは18世紀には命名された種類が多いので、ちび花キリンの仲間の発見は最近と言えます。


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大正キリンはモロッコ原産の多肉ユーフォルビアです。海胆キリンという呼び方もあるようです。
多肉ユーフォルビアはアフリカ大陸の東側、南アフリカから紅海沿岸までに多いため、大西洋側でしかも地中海に近いモロッコ原産は割りと珍しいのではないでしょうか。しかし、日本では普及種かつ簡単に増やせるので、ミニ多肉植物としてワンコインで売っていたりします。
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2020年1月、オザキフラワーパークで購入しました。なんと、398円という安さ。

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2020年11月。たった10ヶ月で急成長しました。上に着いているゴミみたいなものは、花ガラ。

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2020年8月。花は赤い。

地味なイメージだが…
大正キリンは地味というか、多肉ユーフォルビアの中ではあまり特徴がないため、逆に多肉ユーフォルビアの中でもサボテンによく似ているような気がします。
普及種の悲しさで、安いためホームセンターでしなびていたり、買われても放置されたあげく、冬に外でお亡くなりになるイメージがあります。しかし、ちゃんと育てれば、高さ1メートルになり、枝分かれして貫禄ある立派な姿となります。安い普及種とバカにしたものではありません。


学名
ネットや図鑑では、大正キリンの学名はEuphorbia echinusとされていますが、これは実は誤りです。大正キリンの正式な学名は、1753年にかのカール・フォン・リンネにより命名されたEuphorbia officinarum L.という由緒正しい名前があります。
しかし、なぜか1874年に命名されたEuphorbia echinus Hook.f. & Coss.が使われ勝ちなのが現状です。先に命名された学名が優先ですから、Euphorbia officinarumが学術的に認められている学名です。
同じく1882年に命名されたTithymalus officinarum (L.) H.Karst.という、属名自体が現存しない異名もありました。
また、1874年に命名されたEuphorbia beaumieriana Hook.f. & Coss.は、Euphorbia officinarumと同一種であるとされました。これは情報がなくて詳細不明なのですが、Euphorbia hernandez-pachecoi Caball.という謎の学名も提唱されたようですが、当然ながら認められていません。


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ロッシーはマダガスカル原産の塊根性花キリンで、塊根からトゲトゲの枝が伸びます。細長い葉が特徴です。
それほどメジャーではないようで、あまり売っているのを見ないですね。


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2021年9月、シマムラ園芸で購入。
根の状態を見るために、すぐに植え替えました。


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2021年12月、室内に取り込みました。開花中で、花色は赤系統です。
塊根性ということで、乾燥に強い=加湿に弱いと判断しました。ですから、雨に当てない様にして、乾かしぎみで管理しています。ちなみに、無遮光栽培です。

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塊根が出来ます。

ロッシーの学名は1967年に命名された、Euphorbia rossii Rauh & Buchlohです。
ロッシーのややこしいところは、そっくりさんがいることです。トゲトゲの枝と細長い葉を持つ花キリンは、ロッシーの他に2種類います。そっくりさんはEuphorbia capuroniiEuphorbia genoudianaですが、共に花は緑色なので区別がつきます。カプロニーのほうは塊根ははなさそうですが、カプロニーもゲノウディアナもあまり情報がありません。国内ではあまり流通していないのかもしれません。おまけですが、さらにややこしいのが、このE. capuroniiと似た名前のEuphorbia viguieri var. capuronianaという多肉ユーフォルビアがいて、なぜかvar. capuroniiと誤表記されがちだったりします。
また、Euphorbia aaron-rossiiという名前が似ているユーフォルビアもありますが、こちらは多肉植物ではありませんし、まったく見た目は似ていません。


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マカレンシスはエチオピア原産の多肉ユーフォルビアです。ミニ多肉のコーナーに混じって、ホームセンターや園芸店にあったりなかったりします。国内でもよく流通しており、特に珍しい種類ではありません。
ただ、マカレンシスに関しては調べてもあまり情報が出てきません。珍しい種類で育てている人が少ないならわかりますが、海外でも画像は沢山出てくるのに、原産地の情報すら出てきません。とても不思議です。


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マカレンシス

検索して出てくる画像を見ていると、あまり大きくならない印象があります。根元から叢生するタイプかもしれません。
肌は艶消し状で、少しざらざらします。トゲはありますが、あまり強くありません。

マカレンシスの学名は1981年に命名された、Euphorbia makallensis S.Carterです。S.Carterはイギリスの植物学者・分類学者である、Susan Carter Holmesのことです。Susan Carter Holmesはトウダイグサ科、特にユーフォルビア属とモナデニウム属(現在はユーフォルビア)を専門としており、200種類以上のユーフォルビア、約20種類のアロエを発見したそうです。Susan Carter Holmesは国際ユーフォルビア協会(IES)の会長なんだそうです。

似ている多肉ユーフォルビアの記事はこちら。

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トルチラマは南アフリカ原産の多肉ユーフォルビアです。塊根から多肉質の太くねじれた枝を出すのが特徴です。

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トルチラマ
このトルチラマはまだ入手したばかりなので、枝のねじれはあまり強くありません。強い日に当てていれば、枝は強くねじれるはずです。塊根も太っていくはずですから、将来が楽しみです。


トルチラマは1937年に命名された、Euphorbia tortirama R.A.Dyerです。また、Euphorbia cactus var. tortiramaという柱サボテン状の多肉ユーフォルビアもあるため、間違わないようにしないといけません。命名者のR.A.Dyerは、南アフリカの植物学者・分類学者であるRobert Allen Dyerのことです。Dyerはヒガンバナ科と多肉植物を専門としていたようです。


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シレニフォリアは南アフリカ原産の多肉ユーフォルビアです。冬型のコーデックスで栽培難易度は高く、長期間の維持は難しいとされているようです。
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私は去る2020年の4月に、三郷のファーマーズガーデンという園芸店で購入しました。園芸店で冬を越した株、しかも葉もない状態でしたから、果たして育てる以前に葉が出てくるのか自体が賭けでした。
直ぐに植え替えをしたところ、根には問題がない様子でしたが、難物だからわからないなぁなんて思ったりしました。しかし、やがて葉が出て来てほっとしたのを覚えています。それから、約2年間育ててきましたが、何となく特徴がわかってきました。

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2021年11月。
葉の出る時期など育て方は鉄甲丸に似ていますが、異なる部分もあります。鉄甲丸の葉は柔らかく長持ちしないタイプですが、シレニフォリアの葉は硬く長持ちします。
夏の蒸し暑さを嫌うところは鉄甲丸と同じですが、鉄甲丸と異なり幹で光合成できないため、鉄甲丸より葉が重要でしょう。シレニフォリアの長持ちする葉は、葉を作るためにも鉄甲丸よりも相応のコストがかかっていますから、葉が出て直ぐに枯れるということを繰り返していると、幹がしぼんでしまいます。葉がないと光合成できないため、消耗してしまうわけです。
しかし、春先の天気次第では葉が急に枯れ混んだりしますから、エネルギー収支がマイナスになってしまいます。とにかく、葉を枯らさないことが重要です。真夏の管理は悩ましいところです。
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2022年3月。
新しい葉が伸びるとともに、古い葉はすべて枯れ落ちました。
植え替えの時にやや深植えしたので、購入時よりも小さく見えますが、サイズは変わっておりません。

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幹肌は地上から出ている部分はひび割れてきます。乾燥や紫外線に耐えるためにコルク質が厚くなっているのでしょう。亀甲竜と同じですね。
購入時からほぼサイズに違いがないため、かなり生長は遅いみたいです。しかし、幹が縮む感じもありませんから、維持は出来ているみたいです。


分類
シレニフォリアはユーフォルビア属のなかでも、リザンチウム亜属アンタカンタ節フロリスピナ亜節リザンチウム列に分類されます。多肉ユーフォルビアのなかではマイナーな分類群に所属します。

学名
シレニフォリアの学名は
1821年に命名された、Tithymalus silenifolius Haw.が最初です。しかし、1826年にユーフォルビア属に移されて、Euphorbia silenifolia (Haw.) Sweetとされました。これが、現在学術的に認められている学名です。
最初の命名者である
Haw.はイギリスの昆虫学者・植物学者・甲殻類学者であるAdrian Hardy Haworthのことです。フランスの植物学者であるHenri August Duvalはハウォルチア属(Haworthia)を創設しましたが、これはHaworthに対する献名として命名されました。
シレニフォリアをユーフォルビア属に移動させたSweetは、イギリスの植物学者、園芸家、鳥類学者の、Robert Sweetのことです。Sweetは王立植物園であるキューガーデンを批判したことから、植物を盗んだとしてキューガーデンから訴えられましたが、裁判では無罪となりました。なにやら、役人が冤罪をふっかけてきたみたいで、そのことが認められたようです。
1860年に詳細な経緯はわかりませんが、Klotzsch & Garckeにより4種類、つまりはTithymalus attenuatus Klotzsch & GarckeTithymalus bergii Klotzsch & GarckeTithymalus ellipticus Klotzsch & GarckeTithymalus longipetiolatus Klotzsch & Garckeが提唱されました。現在ではすべてシレニフォリアと同一種とされていますが、シレニフォリアを細分化しようとしたのでしょうか?
また、1986年にEuphorbia mira L.C.Leachが命名されましたが、これはシレニフォリアと同一種であるとされて、現在は認められていない学名です。
実は、シレニフォリアは1800年にEuphorbia elliptica Thunb.という学名がつけれています。学名は先に命名された小種名が優先ですから、こちらの学名に正統性があるように思えます。しかし、1788年にショウジョウソウに対してEuphorbia elliptica Lam.が命名されているのです。Euphorbia ellipticaは先に命名されたショウジョウソウが優先ですから、シレニフォリアの学名とは認められませんでした。


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グランディアラタ(グランディアラータ)は、南アフリカ原産の多肉ユーフォルビアです。
グランディアラタをはじめとした柱サボテンに似た多肉ユーフォルビアは沢山の種類がありますが、皆良く似ており間違って呼ばれることも多いようです。

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グランディアラタ Euphorbia grandialata
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ぺらぺら

見分けるポイントはありますが、まずは種類の判別に関係ない部分をあげていきます。まず、①斑の有無と②トゲの強さは種類の判別に全く関係ありません。
同じ種類でも、斑は個体ごとに違う模様が入りますし、そもそも斑がない個体もあります。ネットではこの斑の有無と模様の類似により、種類を判別していると思われる節が多々見られますが、基本的に誤りです。
トゲの強さは生長により変化します。日照の強さによっても変化しますから、あまり参考にはなりません。

見分けるポイントは、①稜数、②断面、③トゲのつき方でしょう。
稜の数は生長により変化します。若い枝や小さい株は稜数が少ないことが多いです。しかし、生長すれば稜数は安定します。グランディアラタは4稜が基本ですが、購入個体はまだ3稜です。
断面の形は非常に重要です。例えば4稜の場合、上からみて正方形になるものと、稜の肉が薄く十字形、あるいはその中間があります。グランディアラタは非常に稜が薄く厚みがありません。
トゲは縦に真っ直ぐ並ぶものと、うねるように左右にズレながらつくものとがあります。グランディアラタは真っ直ぐ直線的にトゲが並びます。

キリン冠と呼ばれ勝ちですが、キリン冠はEuphorbia grandicornisのことですから誤りでしょう。キリン冠は稜がうねるようにトゲがつきますから、判別は簡単です。
春駒Euphorbia pseudocactusはトゲが縦に並ぶので一見して似ていますが、断面が肉厚でほぼ四角形です。稜が薄いグランディアラタとは異なります。
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キリン冠 Euphorbia grandicornis
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春駒 Euphorbia pseudocactus
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春駒は肉厚

グランディアラタの学名は1937年に命名された、Euphorbia grandialata R.A.Dyerです。R.A.Dyerは南アフリカの植物学者・分類学者である、Robert Allen Dyerのことです。Dyerはヒガンバナ科と多肉植物を専門としていたようです。
そう言えば、grandialataは「大きな翼を持つ」という意味だそうです。薄い稜を翼に見立てたのかもしれません。


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鯨鬚キリンはエチオピア・スーダン・エリトリア・ソマリア・イエメンといった、紅海沿岸域を原産とする多肉ユーフォルビアです。
名前は並んだトゲの様子から来たのかもしれません。英語名はFish-bone cactusですが、「魚の骨」というのは上手い表現です。まあ、cactus (サボテン)とありますが、サボテンではなくてユーフォルビアなんですけどね。

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鯨鬚キリン

原産地では生け垣としたりするそうです。高さ1.5mほどになるそうですが、検索して出てきた画像を見ると結構太くなりそうです。
また、薬用とするとありますが、なんでも刻んでミルクや水に入れて飲むとあります。大なり小なり毒性があるユーフォルビアを食べるのは、かなり抵抗がありますが…
その用途ですが、Albizia anthelminticaというネムノキ科の樹木と同じとあります。調べてみると、その樹木は駆虫薬あるいは淋病薬として利用されるそうです。この場合、同じというのは駆虫薬としてなのか淋病薬としてなのか、その両方なのかはよくわかりません。ニュアンス的には代替品として同じ使い方の様な気がします。
また、スーダンではサソリ刺しに利用するそうです。毒で毒を制す的なことなのでしょうか?

鯨鬚キリンの学名は1860年に命名された、Euphorbia polyacantha Boissです。Boissはスイスの著名な植物学者・探検家・数学者である、Pierre Edmond Boissierのことです。Boissierは広くヨーロッパ内と、地中海沿岸のアフリカや中東において調査を行いました。Boissierに献名された動植物も沢山あるようです。
また、認められていない学名ですが、1868年に命名されたEuphorbia thi Schweinf.という奇妙な名前もあります。Schweinf.はロシア帝国領ラトビアのリガ生まれのドイツ人である、Georg August Schweinfurthのことです。Schweinfurthは探検家・植物学者・民族学者として知られております。1863-1866年に紅海沿岸とナイル川を何度も往復して調査しました。鯨鬚キリンもこの時に見つけたのでしょう。残念ながら鯨鬚キリンはBoissierにより8年前に命名済みでしたから、せっかく命名したのに認められませんでした。その後、東アフリカの内陸部の探険を行いました。かなりの大探険だったようです。何やら1冊本が書けそうな人生を送ったみたいですね。
あと、私自身よく理解していないのですが、Euphorbia infausta N.E.Br.も鯨髭キリンの異名として出てくるわけです。しかし、Euphorbia infausta N.E.Br.はメロフォルミスやバリダの仲間の"インファウスタ"の学名としても出てくるのです。鯨髭キリンは1912年で、"インファウスタ"は1915年とあるため、N.E.Br.が同じく名前の学名を、違う年に別の種類に命名したということでしょうか?謎が深まります。

似た多肉ユーフォルビアの記事はこちら。



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最近、インファウスタという名前の多肉ユーフォルビアを見ることがあります。オベサの様な姿から弱々しい花茎が微妙に伸びます。一体、何者なのでしょうか?

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インファウスタ

インファウスタの情報は調べてもあまり出てきません。Gbifで学術的にどうなっているのか検索すると、Euphorbia infausta N.E.Br.と出てきました。この学名は1915年の命名のようです。
しかし、GbifによるとインファウスタはEuphorbia meloformis Aitonの一つのタイプに過ぎないと考えらているようです。また、E. meloformisの品種(form)とする考え方もあり、1999年にはEuphorbia meloformis f. falsa (N.E.Br.) Marxと命名されましたが、正式名称とはなりませんでした。この学名は1915年に命名されたEuphorbia falsa N.E.Br.から来ているようです。
E. meloformisの自生地の写真を見ていると、かなりの個体差があることがわかります。その中にはインファウスタの様な外見のタイプも見受けられます。私は当初、インファウスタは交配種なのではないかと疑っていましたが、E. falsaの名前で南アフリカで採取された標本があるため交配種ではないようです。個人的には、E. meloformisはあまりにも個体ごとの変異幅が大きすぎるため、将来的には独立種なり変種なりに整理されていくと嬉しいのですが、どうでしょうかね? バリダ(Euphorbia valida
)ですら、学術的には認められていない現状からすると望み薄でしょうか。


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デブリスピナはザンビア・タンザニア原産の多肉ユーフォルビアです。標高1200mという高度に自生します。その割には日本の蒸し暑い夏で弱る様な雰囲気はありません。
デブリスピナの特徴は、その渋い色合いとざらざらした感触の肌です。トゲは刺さるというよりは引っかかるといった感じで痛くはありません。分岐しながら節が連なるような面白い育ちかたをします。あまり背は高くならないようで、せいぜい20cm程度だそうです。むしろ、根元から分岐して叢生するタイプかもしれません。
その渋い肌色と、触った時の角質化した様な硬さを鑑みるに、かなりの強光線に耐えられる様な気がします。実際に私は真夏でも無遮光で栽培していますが、日焼けはしていません。逆に言えるのは日照が不足すれば、すぐに徒長してしまう可能性もあります。生長はゆっくりしているみたいですので、じっくりと硬く絞めて育てていきたいと思っております。


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デブリスピナ

デブリスピナの学名は1991年に命名された、Euphorbia debilispina L.C.Leachです。
L.C.Leachはローデシアの植物学者の、Lealis Charles Leachのことです。Leachはアマチュアでしたが、自己資金でユーフォルビアやアロエを研究しました。かなりの豪腕ぶりだったみたいです。

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群星冠は南アフリカ原産のトゲが特徴的な多肉ユーフォルビアです。名前の通り星の冠を被った様な姿に魅力があります。
ちょうど、今年の正月位からツボミが綻んできましたので、開花からその美しいトゲが出るまでを追ってみました。


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1月3日。つぼみが膨らんできました。
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1月10日。花が咲き始めました。
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1月22日。花茎が伸びてやや赤味を帯びてきました。萼が尖ってきています。これが将来のトゲになります。
※下のほうのトゲが細いことにも注目。

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1月30日。トゲが急激に伸び始めました。雄しべは枯れ落ち始めています。
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2月11日。トゲが伸びて立派になりました。相対的に花は目立ちません。花は枯れかけています。
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2月26日。強いトゲが出ています
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子株からもトゲが出ていてかわいらしい。

群星冠は寒暖差の激しい地域に自生しており、夏は45℃、冬はマイナス5℃になるそうです。そのため、基本的に寒さに弱い多肉ユーフォルビアの中では、例外的に耐寒性があります。しかし、割りとお値段は高めでしたから、私は戸外栽培する勇気はありません。
さて、群星冠はその個性的なトゲが最大の鑑賞ポイントですが、このトゲは基本的に花の時期だけに出るものです。おそらくは、開花は1年に一回なのでしょう。バリダの様に開花し続ければ良いのですが、そうではないのでどうしてもトゲがまばらに生えています。
解決策は簡単で、トゲが出てから次のトゲが出るまで、あまり生長させなければよいのです。つまり、なるべく強い光に当てて、乾燥気味に管理し、肥料も少なめという育て方です。上から3枚目の画像を見ると、下のほうのトゲは細いことがわかります。これは販売時からあったトゲです。私が育てはじめてから出た上のほうの太く強いトゲは、硬く締めて育てた証です。生長は遅くなりますが、強いトゲに覆われた美しい群星冠に育てられるはずです。


群星冠の学名は1826年(publ. 1827)に命名された、Euphorbia stellispina Haw.です。Haw.はイギリスの昆虫学者・植物学者・甲殻類学者であるAdrian Hardy Haworthのことです。フランスの植物学者であるHenri August Duvalはハウォルチア属(Haworthia)を創設しましたが、これはHaworthに対する献名として命名されました。
また、1915年に命名されたEuphorbia astrispina N.E.Br.という学名もあります。しかし、こちらは同種であるとされて現在では認められていない学名です。


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アエルギノーサが開花しました。多肉ユーフォルビアではお馴染みの小さく地味な花です。まあ、色的には目立つほうかもしれませんが。
アエルギノーサはこれも多肉ユーフォルビアでは一般的な南アフリカ原産です。高さは普通は30cmほどらしいです。思いの外、コンパクトに育つ様です。


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開花中のアエルギノーサ。トゲが柔らかいのが特徴で、触ると簡単に曲がってしまいます。

学名は1935年に命名されたEuphorbia aerginosa Schweickです。Schweickは、ドイツの植物学者であるHerold Georg Wilhelm Johannes Schweickerdtのことです。Schweickerdtはドイツで生まれた翌年に両親が南アフリカに移住したため、南アフリカで育ちました。やがて、ドイツに留学して研究者となり、南アフリカの植物を研究しました。最後は南アフリカに帰って来て亡くなった様です。


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鉄甲丸は南アフリカ原産の多分ユーフォルビアです。マツカサの様な本体から柔らかい葉が伸びる不思議な見た目で、非常に人気があります。原産地では薬用とするために、乱獲されて非常に減っているそうで心配です。
鉄甲丸はリザンチウム亜属アンタカンタ節フロリスピナ亜節ヒストリクス列に分類されます。ヒストリクス列はEuphorbia loricataやEuphorbia multifoliaといったあまり見ない種類の仲間となります。

我が家の鉄甲丸は育てかたを間違ったせいで、おかしなことになっています。我が家では、多肉ユーフォルビアに関しては基本的に遮光しません。鉄甲丸もホリダなどと並べて育てた結果、葉が全て枯れ落ちました。新しい葉が出ても、すぐに日焼けして枯れてしまいます。そのため、この1年というもの、まったく葉がない松ぼっくり状態でした。葉がなくても光合成してそうなので、枯れはしないだろうとたかをくくっていた部分はあります。まあ、でもさすがに懲りたので、今年は遮光することにします。夏場の蒸れに弱く通風が大事ては聞いていましたが、ここまで強光線を苦手とするとは思いませんでした。
鉄甲丸の生態写真を海外の研究機関のデータベースで見ましたが、岩場の割れ目のやや陰になった場所や、乾燥した草原で他の草に埋もれる様に生えている様子です。なるほど、直射日光を嫌う訳です。


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2022年2月。久しぶりに葉が出てきました。室内の植物用ライトを当てていますが、真下に置いていないせいか、葉のダメージはないようです。

鉄甲丸の学名は1797年に命名されたEuphorbia bupleurifolia Jacq.です。Jacq.はオランダ生まれの植物学者である、Nicholaus Joseph Freidherr von Jacquinのことです。Jacquinは神聖ローマ帝国の皇帝フランツ1世の命により西インド諸島や中央アメリカへ派遣され、珍しい植物・動物・鉱物の収集を行いました。
また、異名として1812年に命名されたTithymalus bupleurifolia (Jacq.) Haw.、1862年に命名されたEuphorbia proteifolia Boissがありますが、現在では認められていない学名です。


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タコものユーフォルビアの代表格、カプトメデューサを入手しましたので、少し調べてみました。

一般的にカプトメデューサの名前で流通していますが、天荒竜という名前もあるようです。すごい名前は多肉ユーフォルビアではお馴染みですが…
小種名である"caput-medusae"は、「メデューサの頭」の意味です。英語ではMedusa's-headですから、そのままですね。タコものユーフォルビアをメデュソイドと呼ぶように、名前からしてカプトメデューサは代表的な種なように思えますが、なぜかあまり売っていない様です。入手しやすいタコものは、金輪際(E. procumbens、※E. gorgonisはシノニム)、孔雀丸(E. franaganii)、九頭竜(E. inermis)あたりですが、何が違うのかわかりません。生長が遅いとか、タコものらしい姿になるまで時間がかかるとか、何か理由があるのでしょう。


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まだ小さな苗でメデューサの様な枝は出ていません。これからの生長が楽しみです。
ユーフォルビア属内分類は、当然の如くリザンチウム亜属アンタカンタ節のメドゥセア亜節です。しかし、メドゥセア亜節=タコものユーフォルビアの系統関係はどうなっているんでしょうね。気になります。

カプトメデューサの学名は、1753年に命名されたEuphorbia caput-medusae L.が正式名称です。かのカール・フォン・リンネが命名した由緒正しき多肉ユーフォルビアです。
1797年には、Euphorbia tuberculata Jacq.、1915年にはEuphorbia marlothiana N.E.Brと命名されましたが、カプトメデューサと同種であるとされ、現在では認められていない異名(シノニム)として扱われています。
ただし、Euphorbia tuberculataは緑仏塔の学名です。カプトメデューサは枝が垂れるくらい長く伸びますが、緑仏塔は枝が短く上向きに立ち上がります。現在、緑仏塔はカプトメデューサと同種であるというのが学術的な公式見解ですが、将来的には別種となる可能性もあります。今後の研究に期待しましょう。
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緑仏塔


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去る2020年2月、鶴仙園池袋店で多肉ユーフォルビアの瑠璃塔を購入しました。分岐して高さ6mを越える、南アフリカ・スワジランド原産のユーフォルビアです。特段珍しくないのですが、国内だと植物園などでしか目にしない様な気がします。まあ、大きく育ちますから、温室地植え向きということもあって、一般的に育てたい人があまりいないのでしょう。
英語名はCandelabra treeで、分岐する様子からついた名前でしょう。
瑠璃塔はユーフォルビアなので傷付くと有毒の乳液を出しますが、アフリカでは瑠璃塔の毒を利用して魚を取るそうです。魚がマヒするらしいのですが、それを食べても大丈夫なんですかね?
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2020年2月。鶴仙園さんで購入。
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2020年5月
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2020年11月

そう言えばネット情報では、4~6稜とありますが、私の瑠璃塔は8稜なんですよね。柱状多肉ユーフォルビアは似ている種類が多く、何かと混同されがちなのであてになりませんが。
柱状多肉ユーフォルビアでも墨キリンの様に真っ直ぐ育つものもありますが、瑠璃塔は季節変化により太さが変わります。そのため、細いところと太いところがあって、大きくなると段々が出来て不思議な見た目になります。
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2022年2月。段差が出来ます。

学名はEuphorbia cooperi N.E.Br. ex A.Bergerです。N.E.Br. ex A.Bergerの"ex"は、命名がN.E.Br.で発表したのがA.Bergerであることを示します。命名された年も、"1907 publ. 1906"となっているのもその事情を示しているのでしょう。
N.E.Br.はイギリスの多肉植物の分類学者であるNicholas Edward Brownのことで、A.Bergerはドイツの植物学者・園芸家であるAlwin Bergerのことです。


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閃紅閣は一般的にはフルティコーサの名前で知られる多肉ユーフォルビアです。紅海を挟んだサウジアラビアとイエメンの原種です。アラビア半島まで分布している多肉ユーフォルビアは割りと珍しいみたいです。

生長記録
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閃紅閣。2020年、購入時の写真。
あまり状態が良くないのか、少し痩せた感じがします。トゲは目立ちますが良くみるとまばらです。

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2022年1月。良く日に当てたのでどっしりとして貫禄が出てきました。全体的に大きくなったため、相対的にトゲは目立ちません。仔も増えて大きくなりました。

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花は黄色。

栽培方法
一般論として、万年青や椿の様に濃い緑色の植物は、日陰でも良く育ちます。多肉植物では濃い緑色のものは日焼けしやすい傾向があります。これは絶対ではありませんが、注意するに越したことはありません。また、白い粉を吹いていると、強光線から防御する働きもありますから、自生地は日照が強い地域なのだろうと推察します。そう考えると、閃紅閣は明るい緑色で、肌は白い粉に覆われていますから、強い日照が必要でしょう。ですから、真夏でも遮光せずに育ててきました。先細りせずに太くなったのは、健全な栽培の証拠です。
水は用土が乾ききるまでは、あげないほうが安全でしょう。これだけ高度に多肉化していますから、水の遣り過ぎで根腐れしてしまうことのほうが怖く感じます。
多肉ユーフォルビアは全般的に寒さに弱いので、冬は室内に取り込んだほうが良いでしょう。ただし、冬でも明るい窓際に置いて、よく日に当てたほうが良いようです。室内が暖かければ生長してしまいますから、日照不足で徒長してしまいます。生長が止まった場合でも、室内の日陰に置いていた場合、春になって外に出すと急激に日焼けしてしまうこともあるため、やはりなるべく日照は確保するべきと言えます。

2つのタイプがある?
閃紅閣の学名はフルティコーサの呼び方通り、Euphorbia fruticosaなのですが、調べてみるととても不思議なことがあります。フルティコーサで検索すると、上の写真の様な姿の個体が出てきます。しかし、Euphorbia fruticosaで検索すると、国内のサイトはフルティコーサで検索した場合と変わらないのですが、海外のサイトを見ると様相が一変します。まったく上の写真と異なるのです。海外ではEuphorbia fruticosaは強いトゲが一列に並んでびっしりと生えているのです。到底、同種には見えません。一体どういう事なのでしょうか?
検索を続けてわかったことは、私の所有株はEuphorbia fruticosa var. inermisと呼んでいるサイトもあるということです。inermisとはなんでしょうか?
inermisはラテン語で、「○○のない」という意味です。この場合は「武器のない」という意味から派生して、「トゲのない」という意味なのでしょう。そう言えば、九頭竜はEuphorbia inermisですが、まさにトゲはありません。ということは、私の写真の個体はEuphorbia fruticosaのトゲがない変種ということになります。ただし、写真を見ると普通にトゲがあるということが気がかりです。


共通点と差異
ここで一旦整理しましょう。
すべての共通点は、肌に白い粉を吹いてやや青白く見えることです。

フルティコーサと検索して出てくるのは、①トゲはないかまばら、②稜の頂点は丸い、③稜は厚い、④稜のイボ状の頂点にトゲが生える、の四点です。トゲ以外はほぼ同じに見えます。
海外のサイトのEuphorbia fruticosaは、①トゲは強く密、②稜の頂点は鋭角、③稜は薄い、④トゲは一列に隙間なく並ぶ、の四点です。
私の写真は、まさに①トゲはまばら、②稜の頂点は丸い、③稜は厚い、④稜のイボ状の頂点にトゲが生える、とフルティコーサで検索をかけた場合と同様です。
var. inermisのトゲについては、個体差の範囲内なのかもしれません。なぜなら、トゲ以外の特徴にまったく違いが無いからです。むしろ、トゲの強い原種との差のほうが、圧倒的に大きく見えます。学名の「トゲのない」は、原種と比較した場合にはトゲがあってもまばらなので、そこを表現したのではないでしょうか。
まとめると、日本のサイトのものは、Euphorbia fruticosa var. inermisで、海外のサイトに多いのはEuphorbia fruticosaの原種であるということです。

閃紅閣と閃光閣
閃紅閣のことを、「閃紅閣/閃光閣」と表記されることもあるようです。しかし、閃光閣はEuphorbia knobeliiに付けられた名前です。閃光閣はその名前の通り、稲妻の閃光の様な模様が入ります。
では、閃紅閣はどうでしょうか? フルティコーサにはパッと見では紅色の要素はありません。花も黄色です。新しいトゲは赤いのですが、それほど目立つわけではありません。紅海沿岸に原産地があることに因んだ可能性もありますが、これ以上は良くわかりません。
とりあえず言えることは、フルティコーサに「閃光」要素は、おおよそ見当たらないということだけです。

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閃光閣

学名について
閃紅閣の学名はEuphorbia fruticosa Forssk.で1775年に命名されました。Forsskはフィンランドの探検家・東洋学者・博物学者である、Peter Forsskålのことです。Forsskålはリンネの弟子で、調査地のイエメンでマラリアで亡くなったそうです。1763年、31歳のことでした。
Forsskålが亡くなってから12年後に、Forsskålの調査と研究成果をまとめたFlora Aegyptiaco-Arabica」が出版されました。Euphorbia fruticosaもこの本により、命名され新種として登録されました。
気を付けたいのは、1847年に命名されたEuphorbia fruticosa Edgew.という学名です。こちらは、Euphorbia cuneataというコーデックスの異名です。当然ながらこちらは学術的に認められている学名ではありません。ややこしいのですが、間違わない様にしましょう。

さて、日本で流通している閃紅閣は、Euphorbia fruticosa var. inermisであると想定しました。しかし、このvar. inermisは学術的に登録された名前ではないようです。詳細な情報がありません。単純に学術的な研究がなされていないだけかもしれませんが、あるいは園芸種である可能性もあります。栽培品の中からトゲが疎な突然変異が生まれることは、あり得ることです。多肉ユーフォルビアでは、ポリゴナ/ホリダ系のアノプリアが恐らくは矮性のトゲ無し変異種ですから、可能性はありそうです。



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