サボテン科全体を分子系統により分類した論文の続きです。引き続きJurriaan M. de Vosらの2025年の論文、「Phylogenomics and classification of Cactaceae based on hundreds of nuclear genes」をご紹介します。本日はCactus亜科Cereus連の解説と、Cereus亜連のUebelmannia亜連とAylostera亜連、Rebutia亜連、Gymnocalycium亜連を見ていきます。
Cactus亜科の分子系統(連レベル)
本日はCereus連を扱います。
┏Lymanbensonieae
┏┫
┃┗Copiapoeae
┃
┫┏Cacteae
┃┃
┗┫┏Phyllocacteae
┃┃
┗┫ ┏Fraileeae
┃┏┫
┃┃┗Rhipsalideae
┗┫
┃┏Notocacteae
┗┫
┗Cereeae
★Cereus連(※1)
※1: Melocacteae、Harrisieae、Trichocereeae、Brownningieae、Echinopsideae、Acanthocalycieaeをを含む。
Cereus連の分子系統(亜連レベル)
本日はUebelmannia亜連とAylostera亜連、Rebutia亜連、Gymnocalycium亜連を扱います。
┏Aylosterinae
┃
┫┏Rebutiinae
┃┃
┃┃ ┏Gymnocalyciinae
┗┫┏┫
┃┃┗Cereinae
┗┫
┃┏Reicheocactinae
┗┫
┗Trichocereinae
ごく稀に着生(Echinopsis arboricola)する、小型で球形の単生から群生、あるいは象徴的な柱状や燭台状まで多種多様です。多くの場合、頭状部が明確に変化し(Cephalium)、花は多様です。
Cereus連は分布がほぼ南米に限定されている単系統のクレードです。CereusやHarrisa 、Melocactus、Pilosocereusの中のごく少数の種が中米やメキシコ、カリブ海地域、米国のフロリダまで広がっています。
Cereus連の種の多様性の大部分は、Cereus亜連とTrichocereus亜連に属します。形態は多様で、矮性の孤立した球形のものから柱サボテンまで連続しています。いくつかの系統では生殖する茎部分(Cephalia)が顕著です。ブラジル原産のCereus亜連では先端あるいは環状のCephaliumが見られ、Cereus亜連やTrichocereus亜連のいくつかの系統では側方にCephaliumが見られます。側方のCephaliumは、MicranthocereusやEspostoaの形態学上の「鍵」である特徴として、繰り返し使用されてきました。しかし、それらは平行進化によるものでしかありません。
著者らのデータでは、Cereus連の最初の分岐はAylostera亜連です。次に分岐するRebutia亜連は謎を抱えており、不確定なものです。これは、円柱状や枝分かれした樹木状のBrowningiaや、小型で球形のRebutiaやWeingartiaといった極端な多様性が関係していると考えられます。
Uebelmanniaはブラジル北東部カンポ・ルペストレ植生に生えます。UebelmanniaはそのタイプであるU. gutmiferaが顕著なゴム道(gum duct)を有する特異的な茎を持ちます。
著者らは解析していませんが、Silvaら(2020)やZappiら(2024)はUebelmanniaをCereus連の早期の分岐における単属のクレードと位置付けており、その根拠とする論文がいくつかあります。歴史的にUebelmanniaは、Barthlott & Hunt(1993)はNotocactus連に、Taylor & Zappi(2004)はTrichocereus連に分類されてきました。
種数が豊富なCereus亜連とTrichocereus亜連は、従来の分類では単一属の最古のクレードのパターンを共有します。Cereus亜連のGymnocalyciumをGymnocalycium亜連とし、Trichocereus亜連のReicheocactusをReicheocactus亜連とすることを提案します。
☆Uebelmannia亜連
含まれる属: Uebelmannia
属のタイプであるU. gutmiferaは黄色の花や球形な姿から、当初はParodiaとして記載されました。分布はブラジルのミナス・ジェライス州中心部に限定されます。
☆Aylostera亜連
含まれる属: Aylostera(※2)
※2: Digitorebutia、Mediolobiviaを含む。
Aylostera亜連、Rebutia亜連の分子系統
Aylostera亜連
┏Aylostera einstenii
┃ (=Rebutia einstenii)
┏┫┏Aylostera pygmaea
┃┗┫(=Digitorebutia haagei)
┃ ┗Aylostera(Rebutia)fiebrigii
┃ (=Rebutia fiebrigii)
┃ Rebutia亜連
┃ ┏Rebutia minuscula
┫┏┫
┃┃┃┏Browningia candelaris
┃┃┗┫
┃┃ ┃┏Weingartia fidana
┃┃ ┗┫
┃┃ ┃┏Weingartia steinbachii
┃┃ ┗┫(=Sulcorebutia steinbachii)
┃┃ ┃┏Weingartia
┃┃ ┗┫ neocumingii
┃┃ ┗Weingartia neocumingii
┃┃ subsp. pulquinensis
┃┃ (=Gymnorebutia pulquinensis)
┃┃ ┏Gymnocalycium亜連
┗┫┏┫
┃┃┗Cereus亜連
┗┫
┃┏Reicheocactus亜連
┗┫
┗Trichocereus亜連
広義のRebutiaの多様性は、Ritzら(2007)により明らかとされており、Mostiら(2011)やRitzら(2016)により裏付けられています。広義のRebutiaとは、Anderson(2001, 2005)ではAylosteraやDigitorebutia、Mediolobiviaを含み、Huntら(2006)ではCintiaやWeingartiaを含むものでした。AylosteraとRebutiaを別の属として認識することは、Aylosteraは6〜8花粉片で狭義のRebutiaは3花粉片であるという花粉の形態の違いと整合性があります。
AylosteraはRitzら(2016)により詳細に研究されており、Aylosteraに合致する3系統群に分けられます。2つの系統はDigitorebutiaとMediolobiviaに相当します。ちなみに、著者らはA. einsteiniiを解析しましたが、Ritzらはこれを属のタイプであるA. aureifloraの異名と見なしました。この結果は著者らの分析により裏付けられています。広義のAylosteraは、Mediolobivia(A. einsteinii) + (狭義のAylostera + Digitorebutia)という分岐となりましたが、サンプル数が多いRitzら(2016)では(Mediolobivia + Aylostera) + Digitorebutiaとされています。
☆Rebutia亜連(※3)
含まれる属: Browningia(※4)、Rebutia(狭義)、Weingartia(※5)
※3: Browningiinaeを含む。※4: Azureocereus、Gymnanthocereus、Gymnocereusを含むが、Leptocereus亜連のCastellanosiaを含まない。※5: Cintia、Gymnorebutia、Sulcorebutiaを含む。
狭義のRebutia、Browningia、WeingartiaからなるRebutia亜連は、もっとも謎めいた系統群です。Lendelら(2006)とRitzら(2007)の暫定的なデータにより初めて明らかとなりましたが、Schlumpberger & Renner(2012)の系統にも見られます。
RebutiaとWeingartiaの矮性で球形の形態と、Browningiaの枝分かれした樹木状の形態との間の相違点は極めて顕著です。著者らの系統やRitzら(2007)の系統の支持が低いのは、BrowningiaがRebutiaやWeingartiaに対し長く孤立して進化したためであると考えられます。GymnanthocereusやAzureocereus、Gymnocereusを含む解析が行われることを期待します。また、Schlumberger + Renner(2012)は、Lasiocereus fulvusをBrowningia-Rebutia-Weingartiaクレードの姉妹種としましたが、著者らは属のタイプであるL. fulvusをTrichocereusに属する種であると特定しました。
広義のWeingartiaの単系統性は、Browningia-Rebutia-Weingartiaクレードの姉妹種としています。これは、Ritzら(2007)やMostiら(2011)の研究とは対照的に、著者らのデータでは裏付けられています。

Rebutia perplexa
春の多肉植物・サボテン展示会、川口緑地センター樹里庵(2025年4月)
☆Gymnocalycium亜連
含まれる属: Gymnocalycium(※6)
※6: Brachycalyciumを含む。
Gymnocalyciumはブラジル南部やウルグアイからパラグアイ、ボリビア、南部はパタゴニア地方までアルゼンチンに至る、南米東部の平野およびアンデス山脈斜面に分布します。近年の研究ではGymnocalyciumは単系統であることは一致していますが、属の内部の分類はそれぞれ異なります。また、GymnocalyciumのCereus連内の位置付けは依然として議論が続いています。Ritzら(2007)はGymnocalyciumをTrichocereus亜連の姉妹群としましたが、その根拠は薄いとしています。GymnocalyciumはCereus連の中でも非常に孤立しているため、単属の亜連であるGymnocalycium亜連を提案します。

Gymnocalycium friedrichii LB 2178

Gymnocalycium spegazzinii subsp. cardenasianum
最後に
以上が論文の簡単な要約です。
本日はウエベルマンニア(ユーベルマニア)亜連、アイロステラ亜連、レブチア亜連、ギムノカリキウム亜連についてでした。
ウエベルマンニアは外見的な特異性そのままに、分離された亜連としています。しかし、著者らはサンプリングしていないため、分子系統にはありません。
レブチアは分離されてわずか3種からなる小属です。遺伝的に2群に分けられるため、片方はアイロステラになりました。しかも、2属に分けられるだけではなく、亜連レベルで異なるという見解には驚かされます。
ギムノカリキウムはまとまりのある単系統群です。属内分類もある程度は傾向が解析されています。以前、当該論文を記事にしたことがありますので、そちらもご参照下さい。
ちなみに、本論文は案を提唱している段階ですので、現在認められている分類ではないことに注意が必要です。今回扱った範囲の現在の属分類を一応お示しします。
Uebelmannia(4種)
Aylostera(27種、Cylindrorebutia、Digitorebutia、Echinolobivia、Echinorebutia、Mediolobivia、Rebulobivia、Setirebutiaを含む)
Browningia(11種、Azureocereus、Gymnanthocereus、Gymnocereusを含む)、Rebutia(3種、Eurebutiaを含む)、Weingartia(34種、Neogymnantha、Spegazzinia、Bridgesia、Cintia、Gymnantha、Gymnorebutia、Sulcorebutiaを含む)
Gymnocalycium(67種、Brachycalyciumを含む)
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┃┗Copiapoeae
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┃┃┗Rhipsalideae
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┃┏Notocacteae
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┗Cereeae
★Cereus連(※1)
※1: Melocacteae、Harrisieae、Trichocereeae、Brownningieae、Echinopsideae、Acanthocalycieaeをを含む。
Cereus連の分子系統(亜連レベル)
本日はUebelmannia亜連とAylostera亜連、Rebutia亜連、Gymnocalycium亜連を扱います。
┏Aylosterinae
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┫┏Rebutiinae
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┃┃ ┏Gymnocalyciinae
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┃┃┗Cereinae
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┃┏Reicheocactinae
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┗Trichocereinae
ごく稀に着生(Echinopsis arboricola)する、小型で球形の単生から群生、あるいは象徴的な柱状や燭台状まで多種多様です。多くの場合、頭状部が明確に変化し(Cephalium)、花は多様です。
Cereus連は分布がほぼ南米に限定されている単系統のクレードです。CereusやHarrisa 、Melocactus、Pilosocereusの中のごく少数の種が中米やメキシコ、カリブ海地域、米国のフロリダまで広がっています。
Cereus連の種の多様性の大部分は、Cereus亜連とTrichocereus亜連に属します。形態は多様で、矮性の孤立した球形のものから柱サボテンまで連続しています。いくつかの系統では生殖する茎部分(Cephalia)が顕著です。ブラジル原産のCereus亜連では先端あるいは環状のCephaliumが見られ、Cereus亜連やTrichocereus亜連のいくつかの系統では側方にCephaliumが見られます。側方のCephaliumは、MicranthocereusやEspostoaの形態学上の「鍵」である特徴として、繰り返し使用されてきました。しかし、それらは平行進化によるものでしかありません。
著者らのデータでは、Cereus連の最初の分岐はAylostera亜連です。次に分岐するRebutia亜連は謎を抱えており、不確定なものです。これは、円柱状や枝分かれした樹木状のBrowningiaや、小型で球形のRebutiaやWeingartiaといった極端な多様性が関係していると考えられます。
Uebelmanniaはブラジル北東部カンポ・ルペストレ植生に生えます。UebelmanniaはそのタイプであるU. gutmiferaが顕著なゴム道(gum duct)を有する特異的な茎を持ちます。
著者らは解析していませんが、Silvaら(2020)やZappiら(2024)はUebelmanniaをCereus連の早期の分岐における単属のクレードと位置付けており、その根拠とする論文がいくつかあります。歴史的にUebelmanniaは、Barthlott & Hunt(1993)はNotocactus連に、Taylor & Zappi(2004)はTrichocereus連に分類されてきました。
種数が豊富なCereus亜連とTrichocereus亜連は、従来の分類では単一属の最古のクレードのパターンを共有します。Cereus亜連のGymnocalyciumをGymnocalycium亜連とし、Trichocereus亜連のReicheocactusをReicheocactus亜連とすることを提案します。
☆Uebelmannia亜連
含まれる属: Uebelmannia
属のタイプであるU. gutmiferaは黄色の花や球形な姿から、当初はParodiaとして記載されました。分布はブラジルのミナス・ジェライス州中心部に限定されます。
☆Aylostera亜連
含まれる属: Aylostera(※2)
※2: Digitorebutia、Mediolobiviaを含む。
Aylostera亜連、Rebutia亜連の分子系統
Aylostera亜連
┏Aylostera einstenii
┃ (=Rebutia einstenii)
┏┫┏Aylostera pygmaea
┃┗┫(=Digitorebutia haagei)
┃ ┗Aylostera(Rebutia)fiebrigii
┃ (=Rebutia fiebrigii)
┃ Rebutia亜連
┃ ┏Rebutia minuscula
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┃┃┃┏Browningia candelaris
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┃┃ ┃┏Weingartia fidana
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┃┃ ┃┏Weingartia steinbachii
┃┃ ┗┫(=Sulcorebutia steinbachii)
┃┃ ┃┏Weingartia
┃┃ ┗┫ neocumingii
┃┃ ┗Weingartia neocumingii
┃┃ subsp. pulquinensis
┃┃ (=Gymnorebutia pulquinensis)
┃┃ ┏Gymnocalycium亜連
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┃┃┗Cereus亜連
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┃┏Reicheocactus亜連
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┗Trichocereus亜連
広義のRebutiaの多様性は、Ritzら(2007)により明らかとされており、Mostiら(2011)やRitzら(2016)により裏付けられています。広義のRebutiaとは、Anderson(2001, 2005)ではAylosteraやDigitorebutia、Mediolobiviaを含み、Huntら(2006)ではCintiaやWeingartiaを含むものでした。AylosteraとRebutiaを別の属として認識することは、Aylosteraは6〜8花粉片で狭義のRebutiaは3花粉片であるという花粉の形態の違いと整合性があります。
AylosteraはRitzら(2016)により詳細に研究されており、Aylosteraに合致する3系統群に分けられます。2つの系統はDigitorebutiaとMediolobiviaに相当します。ちなみに、著者らはA. einsteiniiを解析しましたが、Ritzらはこれを属のタイプであるA. aureifloraの異名と見なしました。この結果は著者らの分析により裏付けられています。広義のAylosteraは、Mediolobivia(A. einsteinii) + (狭義のAylostera + Digitorebutia)という分岐となりましたが、サンプル数が多いRitzら(2016)では(Mediolobivia + Aylostera) + Digitorebutiaとされています。
☆Rebutia亜連(※3)
含まれる属: Browningia(※4)、Rebutia(狭義)、Weingartia(※5)
※3: Browningiinaeを含む。※4: Azureocereus、Gymnanthocereus、Gymnocereusを含むが、Leptocereus亜連のCastellanosiaを含まない。※5: Cintia、Gymnorebutia、Sulcorebutiaを含む。
狭義のRebutia、Browningia、WeingartiaからなるRebutia亜連は、もっとも謎めいた系統群です。Lendelら(2006)とRitzら(2007)の暫定的なデータにより初めて明らかとなりましたが、Schlumpberger & Renner(2012)の系統にも見られます。
RebutiaとWeingartiaの矮性で球形の形態と、Browningiaの枝分かれした樹木状の形態との間の相違点は極めて顕著です。著者らの系統やRitzら(2007)の系統の支持が低いのは、BrowningiaがRebutiaやWeingartiaに対し長く孤立して進化したためであると考えられます。GymnanthocereusやAzureocereus、Gymnocereusを含む解析が行われることを期待します。また、Schlumberger + Renner(2012)は、Lasiocereus fulvusをBrowningia-Rebutia-Weingartiaクレードの姉妹種としましたが、著者らは属のタイプであるL. fulvusをTrichocereusに属する種であると特定しました。
広義のWeingartiaの単系統性は、Browningia-Rebutia-Weingartiaクレードの姉妹種としています。これは、Ritzら(2007)やMostiら(2011)の研究とは対照的に、著者らのデータでは裏付けられています。

Rebutia perplexa
春の多肉植物・サボテン展示会、川口緑地センター樹里庵(2025年4月)
☆Gymnocalycium亜連
含まれる属: Gymnocalycium(※6)
※6: Brachycalyciumを含む。
Gymnocalyciumはブラジル南部やウルグアイからパラグアイ、ボリビア、南部はパタゴニア地方までアルゼンチンに至る、南米東部の平野およびアンデス山脈斜面に分布します。近年の研究ではGymnocalyciumは単系統であることは一致していますが、属の内部の分類はそれぞれ異なります。また、GymnocalyciumのCereus連内の位置付けは依然として議論が続いています。Ritzら(2007)はGymnocalyciumをTrichocereus亜連の姉妹群としましたが、その根拠は薄いとしています。GymnocalyciumはCereus連の中でも非常に孤立しているため、単属の亜連であるGymnocalycium亜連を提案します。

Gymnocalycium friedrichii LB 2178

Gymnocalycium spegazzinii subsp. cardenasianum
最後に
以上が論文の簡単な要約です。
本日はウエベルマンニア(ユーベルマニア)亜連、アイロステラ亜連、レブチア亜連、ギムノカリキウム亜連についてでした。
ウエベルマンニアは外見的な特異性そのままに、分離された亜連としています。しかし、著者らはサンプリングしていないため、分子系統にはありません。
レブチアは分離されてわずか3種からなる小属です。遺伝的に2群に分けられるため、片方はアイロステラになりました。しかも、2属に分けられるだけではなく、亜連レベルで異なるという見解には驚かされます。
ギムノカリキウムはまとまりのある単系統群です。属内分類もある程度は傾向が解析されています。以前、当該論文を記事にしたことがありますので、そちらもご参照下さい。
ちなみに、本論文は案を提唱している段階ですので、現在認められている分類ではないことに注意が必要です。今回扱った範囲の現在の属分類を一応お示しします。
Uebelmannia(4種)
Aylostera(27種、Cylindrorebutia、Digitorebutia、Echinolobivia、Echinorebutia、Mediolobivia、Rebulobivia、Setirebutiaを含む)
Browningia(11種、Azureocereus、Gymnanthocereus、Gymnocereusを含む)、Rebutia(3種、Eurebutiaを含む)、Weingartia(34種、Neogymnantha、Spegazzinia、Bridgesia、Cintia、Gymnantha、Gymnorebutia、Sulcorebutiaを含む)
Gymnocalycium(67種、Brachycalyciumを含む)
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