本日は久しぶりに読んだ本の話をしましょう。本はまあそれなりに読んではきましたが、植物関連の本というとそれほどは出版されないため、なかなか良い本には巡り会えないものです。さて、前置きはこれくらいにして、本題に入りましょう。本日、ご紹介するのは、2024年に淡交社より出版された、湯浅浩史 / 著、『秘境、辺境、異文化 世界の絶景植物』です。


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絶景に生える植物
本書は著者が世界60カ国以上を廻り撮影した、絶景に生える植物と解説からなります。絶景ということで僻地になりがちではありますが、地元の人々には身近にあるものの我々には珍しい植物も沢山紹介されています。


僻地と言えば多肉植物
さて、私の興味の範囲は多肉植物に限らず植物全般ではありますが、一応はサボテンと多肉植物のブログということになっていますから、先ずはサボテンと多肉植物を取り上げましょう。
有名どころでは、マダガスカルのバオバブ(Adansonia)や、南アフリカの樹木アロエ(Aloidendron)を始めとするアロエ類、ソノラ砂漠の、弁慶柱(Carnegiea gigantea)、チリのCopiapoaやアタカマ柱(Leucostele atacamansis)、メキシコのバハ・カリフォルニア半島の観峰玉(Fouquieria columnaris)やPachycereusなどの素晴らしい自生地の写真があります。また、キューバのMelocactusやエチオピアのジャイアントロベリア(Lobelia bambuseti)、ボリビアのウユニ塩湖の中にある島に生えるパサカナ柱(Leucostele atacamensis subsp. pasacana)、オマーンの乳香樹(Boswellia)、キルギスのRosulariaなどややマニアックなもの、インドに自生する柱サボテン状のユーフォルビア(Euphorbia antiquorum)、ベネズエラのギアナ高地に自生する巨大なキク科植物Chimantaea、コロンビアの高地に生えるやはり巨大なキク科植物Espeletiaあたりは私も知らない多肉植物でした。
それなりに長く植物好きで色々調べてきたはずですが、未だに知らないことばかりです。そして何より写真が素晴らしいですね。まさに絶景ですが、それだけではなく自生地の環境や野生個体の本来的な姿は大変勉強になります。

多様な在り方
もちろん、絶景は多肉植物の独占事項ではなく、植物は実に様々な様体で現れ、我々の目を愉しませてくれます。例えば、ギリシャのミケーネ遺跡に咲く野生のシクラメン(Cyclamen)や、大樹の気根に呑み込まれるアンコール遺跡、ブータンのシャクナゲ、キルギスの花園など、実に多様です。
個人的には、5月は堀切菖蒲園に行ったこともあり、アルメニアのアイリスは実に興味が惹かれました。日本でアヤメ属(Iris)と言えば、カキツバタやアヤメ、ハナショウブが代表的ですから、水辺の植物といった感があります。しかし、アルメニアでは草原や石がゴロゴロしている乾いた土地に生える姿は、実に奇妙な感じがしてしまいます。しかも、驚くべきことに首都のはずれに自生しており、地元の人々にとっては当たり前の光景なのでしょう。
とまあ、このように実に様々な植物とその自生地での姿が素晴らしい写真により、提示されます。とにかく、世界中の植物の全く異なる在り方は、植物の多様性の高さを実感する契機です。そして、写真を眺めているだけで楽しい1冊でした。



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