5月に行った東京都薬用植物園の記事の続きです。お目当てのご禁制品(ケシ)の花はすでに見たわけですが、とにかく気になる植物が沢山あります。かつて図鑑でみたあの植物が…! という感動で写真を撮りまくりました。

フジバカマ(藤袴) Eupatorium fortunei
よく聞く植物ですが初めて見ました。秋の七草で、ありふれた植物でしたが、草地の減少により現在は準絶滅危惧(NT)となってしまいました。全草を生薬とし、「蘭草」と呼んだそうです。
古い時代に中国から渡来した帰化植物とされてきましたが、現在では日本の固有種で中国の個体は帰化植物とみなされているようです。学名はE. fortuneiが一般的でしたが、現在はE. japonicumとされています。

ラフマ(羅布麻) Apocynum venetum
中国では古くから葉をお茶代わりに用い、ラフマ茶、ヤンロン茶(燕龍茶)と呼んだそうです。ただし、根は有毒とのこと。かの「さまよえる湖」たるロプノール(羅布泊)に多く、繊維を採っていたことから「羅布麻」と呼ばれたようです。

スイカズラ(吸葛) Lonicera japonica
ケシの檻の隣にありますが、非常に強い甘い香りを周囲に漂わせていました。葉や茎を忍冬、花を金銀花と呼んで漢方に利用するそうです。

なるほど、「金銀花」という名前に納得しました。

クコ(枸杞) Lycium chinense
漢方の原料植物。杏仁豆腐に乗っているのがクコの実です。

セイヨウニンジンボク Vitex agnus-castus
ヨーロッパでは果実を月経不順などに民間薬として利用してきたそうです。プリニウスの『博物誌』にも記載があるとのことで、その利用は恐ろしく古いようですね。

リクチメン(陸地綿) Gossypium hirsutum
いわゆる「綿」で、もっとも一般的な綿です。アオイ科であるというのは知りませんでした。

ノグルミ(野胡桃) Platycarya strobilacea
胡桃と言っても食用にはならない胡桃です。

花穂が出ていました。

古い実が付いていましたが、イガイガした形で一般的な胡桃のイメージとは異なりますね。

イブキトラノオ Polygonum bistorta
根茎を「拳参」と呼んで民間薬として利用しているそうです。現在はBistorta officinalisとなっています。これは、旧・タデ属(Polygonum)が分割されたためです。園内には分割された属の植物もあり、ツルドクダミ(Reynoutria)がありましたね。
本日はここまでとしましょう。次回は製剤原料植物や海外の植物を見ていきます。
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フジバカマ(藤袴) Eupatorium fortunei
よく聞く植物ですが初めて見ました。秋の七草で、ありふれた植物でしたが、草地の減少により現在は準絶滅危惧(NT)となってしまいました。全草を生薬とし、「蘭草」と呼んだそうです。
古い時代に中国から渡来した帰化植物とされてきましたが、現在では日本の固有種で中国の個体は帰化植物とみなされているようです。学名はE. fortuneiが一般的でしたが、現在はE. japonicumとされています。

ラフマ(羅布麻) Apocynum venetum
中国では古くから葉をお茶代わりに用い、ラフマ茶、ヤンロン茶(燕龍茶)と呼んだそうです。ただし、根は有毒とのこと。かの「さまよえる湖」たるロプノール(羅布泊)に多く、繊維を採っていたことから「羅布麻」と呼ばれたようです。

スイカズラ(吸葛) Lonicera japonica
ケシの檻の隣にありますが、非常に強い甘い香りを周囲に漂わせていました。葉や茎を忍冬、花を金銀花と呼んで漢方に利用するそうです。

なるほど、「金銀花」という名前に納得しました。

クコ(枸杞) Lycium chinense
漢方の原料植物。杏仁豆腐に乗っているのがクコの実です。

セイヨウニンジンボク Vitex agnus-castus
ヨーロッパでは果実を月経不順などに民間薬として利用してきたそうです。プリニウスの『博物誌』にも記載があるとのことで、その利用は恐ろしく古いようですね。

リクチメン(陸地綿) Gossypium hirsutum
いわゆる「綿」で、もっとも一般的な綿です。アオイ科であるというのは知りませんでした。

ノグルミ(野胡桃) Platycarya strobilacea
胡桃と言っても食用にはならない胡桃です。

花穂が出ていました。

古い実が付いていましたが、イガイガした形で一般的な胡桃のイメージとは異なりますね。

イブキトラノオ Polygonum bistorta
根茎を「拳参」と呼んで民間薬として利用しているそうです。現在はBistorta officinalisとなっています。これは、旧・タデ属(Polygonum)が分割されたためです。園内には分割された属の植物もあり、ツルドクダミ(Reynoutria)がありましたね。
本日はここまでとしましょう。次回は製剤原料植物や海外の植物を見ていきます。
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