東京都薬用植物園の記事の続きです。相変わらず漢方薬原料植物や民間薬原料植物の辺りを彷徨っています。気になる植物が多すぎて、なかなか抜け出せません。

カイケイジオウ Rehmannia glutinosa forma huechingensis
漢方では根を「地黄」と呼んで利用するそうです。いかにもなゴマノハグサ科植物の花。カイケイジオウは基本種のアカヤジオウ(R. glutinosa)の異名扱いのようです。

ニッケイ(肉桂) Cinnamomum okinawaense
楠(C. officinarum)は割りとどこでも見られますが、ニッケイは見ませんね。シナモンの仲間ですが、根の樹皮を民間療法で利用するそうです。説明によると沖縄・徳之島の原産ですが、C. sieboldiiとして中国南部・インドシナ半島の原産とする説もあるそうです。
しかし、Wikipediaでは中国・インドシナ半島原産のC. loureiriiとされたものの、C. sieboldiiとして独立したとあります。この学名は江戸時代にシーボルトが日本で採取したニッケイの標本を元に命名されたものということです。

一応、キュー王立植物園のデータベースを確認しましたが、現在の学名はC. sieboldiiのようです。C. okinawaenseは「配置がない名前」とのことで、南西諸島の植物とされてはいるものの、何を指しているかは不明のようです。ですから、C. okinawaenseはニッケイの異名とされていません。また、C. loureiriiは出てきませんでしたがベトナム原産のC. loureiroiという種はあります。どうやら、C. loureiriiは誤記でC.loureiroiが正しいそうです。

クララ Sophora flavescens
妙な外見と名前の植物ですが、マメ科と聞いて納得しました。近年、花木として流通しているニュージーランド原産の「リトルベイビー」と同じソフォラ属です。ただ、クララは樹木ではなく多年草です。「クララ」は「眩草(くららぐさ)」から来ており、根はクラクラするほど苦いことに由来するとのことです。漢方では「苦参」(くじん)と呼ばれるそうです。

ハナスゲ Anemarrhena asphodeloides
中国原産で解熱などに利用される漢方原料。生薬としては「知母」と言うそうです。江戸時代に渡来した多年生です。

複雑な花色の美しい花を咲かせますが、残念ながらまだ蕾でした。

チャノキ Camellia sinensis
いわゆるお茶の木。実はちゃんとチャノキを見たのは初めてです。

カメリア属、つまりは椿の仲間です。葉はそれほど椿感はありません。晩秋に椿に似た花を咲かせるそうです。

ラシャカキグサ Dipsacus fullonum subsp. sativus
畑に植えられた野菜に見えますが、頭状果序で羅紗を起毛させるために利用した植物ということです。栽培種でオニナベナに由来すると考えられています。

まだ蕾ですが、イガイガの頭状果序を予感させます。オニナベナのイガは直線的ですが、ラシャカキグサは鉤爪状とのこと。起毛させるのに便利な変異が選抜されてきたのでしょう。

ベンケイソウ Hylotelephium erythrostictum
(Sedum erythrostictum)
「景天」と呼ばれ腫れ物や虫刺されに外用する民間薬としての利用があったそうです。
EcheveriaやSedum、Kalanchoeなどの仲間はベンケイソウ科に分類されますが、ベンケイソウ科の由来である実際のベンケイソウ自体は見たことがありませんでした。

オオベンケイソウ Sedum spectabile
ベンケイソウの名札はHylotelephium属なのに、オオベンケイソウはSedum属なのはやや謎ですが、現在はHylotelephiumです。
漢方薬原料植物はそろそろ終わりで、次は民間薬原料や製剤原料植物をメインに見ていきましょう。
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カイケイジオウ Rehmannia glutinosa forma huechingensis
漢方では根を「地黄」と呼んで利用するそうです。いかにもなゴマノハグサ科植物の花。カイケイジオウは基本種のアカヤジオウ(R. glutinosa)の異名扱いのようです。

ニッケイ(肉桂) Cinnamomum okinawaense
楠(C. officinarum)は割りとどこでも見られますが、ニッケイは見ませんね。シナモンの仲間ですが、根の樹皮を民間療法で利用するそうです。説明によると沖縄・徳之島の原産ですが、C. sieboldiiとして中国南部・インドシナ半島の原産とする説もあるそうです。
しかし、Wikipediaでは中国・インドシナ半島原産のC. loureiriiとされたものの、C. sieboldiiとして独立したとあります。この学名は江戸時代にシーボルトが日本で採取したニッケイの標本を元に命名されたものということです。

一応、キュー王立植物園のデータベースを確認しましたが、現在の学名はC. sieboldiiのようです。C. okinawaenseは「配置がない名前」とのことで、南西諸島の植物とされてはいるものの、何を指しているかは不明のようです。ですから、C. okinawaenseはニッケイの異名とされていません。また、C. loureiriiは出てきませんでしたがベトナム原産のC. loureiroiという種はあります。どうやら、C. loureiriiは誤記でC.loureiroiが正しいそうです。

クララ Sophora flavescens
妙な外見と名前の植物ですが、マメ科と聞いて納得しました。近年、花木として流通しているニュージーランド原産の「リトルベイビー」と同じソフォラ属です。ただ、クララは樹木ではなく多年草です。「クララ」は「眩草(くららぐさ)」から来ており、根はクラクラするほど苦いことに由来するとのことです。漢方では「苦参」(くじん)と呼ばれるそうです。

ハナスゲ Anemarrhena asphodeloides
中国原産で解熱などに利用される漢方原料。生薬としては「知母」と言うそうです。江戸時代に渡来した多年生です。

複雑な花色の美しい花を咲かせますが、残念ながらまだ蕾でした。

チャノキ Camellia sinensis
いわゆるお茶の木。実はちゃんとチャノキを見たのは初めてです。

カメリア属、つまりは椿の仲間です。葉はそれほど椿感はありません。晩秋に椿に似た花を咲かせるそうです。

ラシャカキグサ Dipsacus fullonum subsp. sativus
畑に植えられた野菜に見えますが、頭状果序で羅紗を起毛させるために利用した植物ということです。栽培種でオニナベナに由来すると考えられています。

まだ蕾ですが、イガイガの頭状果序を予感させます。オニナベナのイガは直線的ですが、ラシャカキグサは鉤爪状とのこと。起毛させるのに便利な変異が選抜されてきたのでしょう。

ベンケイソウ Hylotelephium erythrostictum
(Sedum erythrostictum)
「景天」と呼ばれ腫れ物や虫刺されに外用する民間薬としての利用があったそうです。
EcheveriaやSedum、Kalanchoeなどの仲間はベンケイソウ科に分類されますが、ベンケイソウ科の由来である実際のベンケイソウ自体は見たことがありませんでした。

オオベンケイソウ Sedum spectabile
ベンケイソウの名札はHylotelephium属なのに、オオベンケイソウはSedum属なのはやや謎ですが、現在はHylotelephiumです。
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