去年の8月にサボテンの新種について調べた記事をあげました。論文が出たばかりで、まだ新種として認定されていないものもありました。ということで、去年の記事を振り返ります。現在ではどうなっていますでしょうか。また、あれからの1年間で新たに発表された新種のサボテンはあるのでしょうか。以下、去年の記事のコピーです。変わった部分は【追記】としています。いくつかの新種には画像リンクを貼りました。
1753年にCarl von LinneがサボテンをCactus属と命名した時には、すでにヨーロッパでもサボテンが栽培されていました。それから、沢山のサボテンが命名されてきましたが、未だに新種のサボテンが見つかっています。最近見つかったサボテンはなんだろうかと思って、少し調べてみました。と言っても、すべての新種を調べた訳ではなく、検索してすぐに出てきたものだけです。しかし、それでも2010年以降に限っても、それなりの種類は見つかりました。主に論文のAbstractだけをサラッと読んだだけですから、あまり詳しい内容は分かりません。ですから、簡単に見ていきましょう。
2011年
★【追記】メキシコのTamaulipas州からマミラリアの新種、Mammillaria cielensisが記載されました。しかし、現在はM. zubleraeの異名となっています、
2012年
★アルゼンチンのブエノスアイレス州からウチワサボテンの新種、Opuntia ventanensisが記載されました。しかし、現在ではOpuntia fragilisの異名とされています。
2013年
★ペルー南部からボルジカクタスの新種、Borzicactus hoxeyiが記載されました。しかし、2014年にLoxanthocereus属になり、Loxanthocereus hoxeyiとなりました。
2014年
★ペルー北部からエスポストアの新種、Espostoa cremnophilaが記載されました。
★メキシコのオアハカ州からウェベロケレウスの新種、Weberocereus alliodorusが記載されました。【追記】2018年にSelenicereus alliodorusとする意見もありましたが、認められておりません。
★メキシコのタマウリパス州からマミラリアの新種、Mammillaria huntianaが記載されました。しかし、現在ではM. roseoalbaの異名とされています。
★【追記】メキシコのZacatecasからオプンチアの新種、Opuntia gallegianaが記載されました。
★【追記】米国のアリゾナ州からオプンチアの新種、Opuntia diploursinaが記載されました。
★【追記】米国のカリフォルニア州からキリンドロプンティアの新種、Cylindropuntia chuckwallensisが記載されました。
★【追記】ブラジルのリオデジャネイロ州からリプサリスの新種、Rhipsalis flagelliformisが記載されました。
2015年
★アルゼンチンのコルドバ州からギムノカリキウムの新種、Gymnocalycium campestreが記載されました。
https://identify.plantnet.org/k-world-flora/species/Gymnocalycium%20campestre%20%C5%98epka/data
★メキシコ中央部でツルビニカルプスの新種、Turbinicarpus heliaeが記載されました。 しかし、2021年にKadenicarpus属になり、Kadenicarpus heliaeとされています。
★【追記】メキシコ中部からオプンチアの新種、Opuntia delafuentinaが記載されました。
★【追記】メキシコのバハ・カリフォルニア州で、7種類のウチワサボテンの新種が記載されました。それは、Opuntia clarkiorum、Cylinderopuntia libertadensis、Cylinderopuntia waltoniorum、Cylinderopuntia cedrosensis、Cylinderopuntia alcahes var. gigantensis、Cylinderopuntia alcahes var. mcgillii、Cylinderopuntia ganderi var. catavinensisです。このうち、3つの変種は2019年に新種を記載した著者自身により亜種に変更されています。
2017年
★エルサルバドルでディソカクタスの新種、Disocactus salvadorensisが記載されました。
★メキシコのCoahuila州からウチワサボテンの新種、Corynopuntia deinacanthaとCorynopuntia halophilaが記載されました。しかし、2018年に2種類ともGrusonia属になり、Grusonia deinacantha、Grusonia halophilaとされています。実は、Corynopuntia属は消滅し、すべてGrusonia属となっています。
★【追記】ドミニカ共和国南西部のPedernales州からレプトケレウスの新種、Leptocereus demissusが記載されました。
★【追記】ハイチからケレウスの新種、Cereus haitiensisが説明されました。しかし、この名前は非合法名(nom. illeg.)とされ、認められませんでした。これは、1926年にすでにC. haitiensisが命名されていたため、名前が重複してしまうことからと考えられます。ちなみに、現在ではSerrulatocereus serruliflorusの異名となっています。
2018年
★メソアメリカ地域からデアミアの新種、Deamia montalvoaeが記載されました。
★メキシコのオアハカ州からテロカクタスの新種、Thelocactus tepelmemensisが記載されました。
https://www.thelocactus.cactus-mall.com/Species_Files/tepelmemensis.html
★【追記】メキシコ原産のStenocereus griseus複合体から、Stenocereus huastecorumが分離されました。しかし、未だに未記載種となっています。
★【追記】キューバ西部のPinar del Rio州のカルスト石灰岩の崖からレプトケレウスの新種、Leptocereus assurgens var. albellusとLeptocereus chrysotyriusが記載されました。L. assurgens var. albellusは、2020年にL. assurgens subsp. albellusとなっています。また、同じく2020年にL. albellusとする意見もありました。同じく2020年にL. chrysotyriusはL. assurgens subsp. chrysotyriusとされました。
2019年
★メキシコ南部からケファロケレウスの新種、Cephalocereus parvispinusが記載されました。
https://inaturalist.ca/taxa/1133501-Cephalocereus-parvispinus
★メキシコのヌエボレオン州からツルビニカルプスの新種、Turbinicarpus boedekerianusが記載されました。
https://uk.inaturalist.org/taxa/858375-Turbinicarpus-boedekerianus
2020年
★ペルーからリマンベンソニアの新種、Lymanbensonia choquequiraensisが記載されました。
★メキシコのハリスコ州からアカントケレウスの新種、Acanthocereus paradoxusが記載されました。
★メキシコのシナロアからコケミエアの新種、Cochemiea thomasiiが記載されました。【追記】2021年にMammillaria thomasiiとする意見もありましたが、認められておりません。
★メキシコからマミラリアの新種、Mammillaria breviplumosaが記載されました。しかし、現在ではM. sanchez-mejoradae subsp. breviplumosaの異名とされています。
★分類が曖昧だったEchinocereus pulchellus複合体が整理され、Echinocereus acanthosetusとEchinocereus sharpiiが新種として分離されました。
★【追記】ドミニカ共和国のアンティル諸島原産のLeptocereus weingartianus複合体から、新種のLeptocereus velozianusが分離されました。また、2021年にNeoabbottia velozianaとする意見もありましたが認められておりません。
2021年
★メキシコのハリスコ州南部からアカントケレウスの新種、Acanthocereus atropurpureusが記載されました。
★メキシコのバハ・カリフォルニア半島からウチワサボテンの新種、Opuntia sierralagunensisとOpuntia caboensisが記載されました。
★ドミニカ共和国やハイチに自生するPilosocereusはP. polygonusとされてきましたが、新種のPilosocereus brevispinus、Pilosocereus excelsus、Pilosocereus samanensisに分解されました。
2022年
★ニカラグアからデアミアの新種、Deamia funisが記載されました。
★メキシコのサン・ルイス・ポトシ州からマミラリアの新種、Mammillaria morentinianaが説明されました。しかし、キュー王立植物園のデータベースにはまだ記載がありません。新種であるか否か、正式に審査されるのはこれからのようです。【追記】現在、M. morentianaはThe International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2024.により新種として認定されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1433006-Mammillaria-morentiniana
★分類が曖昧だったMammillaria fittkaui複合体を分析し、ハリスコ州原産のMammillaria arreolaeを新種として説明しました。しかし、こちらもまだキュー王立植物園に記載はありません。【追記】現在、M. arreolataはThe International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2024.により新種として認定されました。
https://uk.inaturalist.org/taxa/1427658-Mammillaria-arreolae/browse_photos
★【追記】メキシコのBajioからステノカクタスの自然交雑種であるStenocactus × irregularisが記載されました。
2023年
★ペルーからウチワサボテンの新種、Cumulopuntia mollispinaが説明されました。【追記】現在、C. mollispimaはThe International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2024.により新種として認定されました。
★ブラジルからパロディアの新種、Parodia flavaが説明されました。【追記】まだ未記載種のようです。
★ブラジルのリオグランデ・ド・スル州西部からパロディアの新種、Parodia hofackerianaが説明されました。【追記】現在、P. hofackerianaはThe International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2024.により新種として認定されました。また、2023年にNotocactus hofackerianusとする意見もありましたが認められておりません。ちなみに、NotocactusはParodiaに吸収され、属としては消滅しました。
★【追記】ホンジュラスのCelaque山国立公園からアカントセレウスの新種、Acanthocereus lempirensisが記載されました。
https://uk.inaturalist.org/taxa/1491587-Acanthocereus-lempirensis
★【追記】ブラジル東部の半乾燥地からタキンガの新種、Tacinga paiaiaが説明されました。まだ、未記載種のようです。
★【追記】メキシコのGuanajuatoからマミラリアの新種、Mammillaria monochrysacanthaが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1500362-Mammillaria-monochrysacantha
★【追記】ケレウス属の遺伝子を解析し、ブラジルのミナスジェライス州とバイーア州原産のCereus ingensと、ブラジル北部原産のCereus gerardiが分離されました。しかし、まだ未記載種のようです。
2024年
2024年に公表された新種は、まだ未記載種となっています。これから、審査されることになります。
★【追記】ブラジル北東部のCeara州からタキンガの新種、Tacinga mirimが説明されました。いままで、より大型のT. palmadoraと混同されてきました。
★【追記】コロラド州西部からスクレロカクタスの新種、Sclerocactus dawsoniaeが説明されました。S. glaucusより小型でトゲが少なく、遺伝的にも異なります。
https://guatemala.inaturalist.org/taxa/1551384-Sclerocactus-dawsoniae
★【追記】メキシコのBajio地域からマミラリアの新種、Mammillaria ariasiiが説明されました。M. hahnianaに似ています。
https://www.inaturalist.org/taxa/1543654-Mammillaria-ariasii/browse_photos
★【追記】メキシコのSan Luis Potosi州からオプンチアの新種、Opuntia fortanelliが説明されました。
★【追記】ユーベルマニア属の分子系統解析により、Ubelmannia nudaが分離されました。ブラジルのGerais州の原産で、遺伝的にはU. pectiniferaに近縁です。半地下生など珍しい特徴を持ちます。
https://www.cactuspro.com/forum/read.php?1,921125
最後に
以上が調べた限りの最近の新種のサボテンです。検索が不十分だったのでいくつか追加しました。また、2024年にも、8月までで既に5種類もの新種のサボテンが発表されています。しかし、まだ確認段階で正式に認められるのは来年以後になるでしょう。園芸的に見るならば、ユーベルマニアの新種はかなりインパクトが大きく感じます。今後、園芸市場に出回るでしょうか?
さて、今年に発表された種は、これから検証されて、将来的に正式にデータベースに記載されていく可能性があります。せっかく調べたのですから、これからは毎年チェックしていきたいですね。
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1753年にCarl von LinneがサボテンをCactus属と命名した時には、すでにヨーロッパでもサボテンが栽培されていました。それから、沢山のサボテンが命名されてきましたが、未だに新種のサボテンが見つかっています。最近見つかったサボテンはなんだろうかと思って、少し調べてみました。と言っても、すべての新種を調べた訳ではなく、検索してすぐに出てきたものだけです。しかし、それでも2010年以降に限っても、それなりの種類は見つかりました。主に論文のAbstractだけをサラッと読んだだけですから、あまり詳しい内容は分かりません。ですから、簡単に見ていきましょう。
2011年
★【追記】メキシコのTamaulipas州からマミラリアの新種、Mammillaria cielensisが記載されました。しかし、現在はM. zubleraeの異名となっています、
2012年
★アルゼンチンのブエノスアイレス州からウチワサボテンの新種、Opuntia ventanensisが記載されました。しかし、現在ではOpuntia fragilisの異名とされています。
2013年
★ペルー南部からボルジカクタスの新種、Borzicactus hoxeyiが記載されました。しかし、2014年にLoxanthocereus属になり、Loxanthocereus hoxeyiとなりました。
2014年
★ペルー北部からエスポストアの新種、Espostoa cremnophilaが記載されました。
★メキシコのオアハカ州からウェベロケレウスの新種、Weberocereus alliodorusが記載されました。【追記】2018年にSelenicereus alliodorusとする意見もありましたが、認められておりません。
★メキシコのタマウリパス州からマミラリアの新種、Mammillaria huntianaが記載されました。しかし、現在ではM. roseoalbaの異名とされています。
★【追記】メキシコのZacatecasからオプンチアの新種、Opuntia gallegianaが記載されました。
★【追記】米国のアリゾナ州からオプンチアの新種、Opuntia diploursinaが記載されました。
★【追記】米国のカリフォルニア州からキリンドロプンティアの新種、Cylindropuntia chuckwallensisが記載されました。
★【追記】ブラジルのリオデジャネイロ州からリプサリスの新種、Rhipsalis flagelliformisが記載されました。
2015年
★アルゼンチンのコルドバ州からギムノカリキウムの新種、Gymnocalycium campestreが記載されました。
https://identify.plantnet.org/k-world-flora/species/Gymnocalycium%20campestre%20%C5%98epka/data
★メキシコ中央部でツルビニカルプスの新種、Turbinicarpus heliaeが記載されました。 しかし、2021年にKadenicarpus属になり、Kadenicarpus heliaeとされています。
★【追記】メキシコ中部からオプンチアの新種、Opuntia delafuentinaが記載されました。
★【追記】メキシコのバハ・カリフォルニア州で、7種類のウチワサボテンの新種が記載されました。それは、Opuntia clarkiorum、Cylinderopuntia libertadensis、Cylinderopuntia waltoniorum、Cylinderopuntia cedrosensis、Cylinderopuntia alcahes var. gigantensis、Cylinderopuntia alcahes var. mcgillii、Cylinderopuntia ganderi var. catavinensisです。このうち、3つの変種は2019年に新種を記載した著者自身により亜種に変更されています。
2017年
★エルサルバドルでディソカクタスの新種、Disocactus salvadorensisが記載されました。
★メキシコのCoahuila州からウチワサボテンの新種、Corynopuntia deinacanthaとCorynopuntia halophilaが記載されました。しかし、2018年に2種類ともGrusonia属になり、Grusonia deinacantha、Grusonia halophilaとされています。実は、Corynopuntia属は消滅し、すべてGrusonia属となっています。
★【追記】ドミニカ共和国南西部のPedernales州からレプトケレウスの新種、Leptocereus demissusが記載されました。
★【追記】ハイチからケレウスの新種、Cereus haitiensisが説明されました。しかし、この名前は非合法名(nom. illeg.)とされ、認められませんでした。これは、1926年にすでにC. haitiensisが命名されていたため、名前が重複してしまうことからと考えられます。ちなみに、現在ではSerrulatocereus serruliflorusの異名となっています。
2018年
★メソアメリカ地域からデアミアの新種、Deamia montalvoaeが記載されました。
★メキシコのオアハカ州からテロカクタスの新種、Thelocactus tepelmemensisが記載されました。
https://www.thelocactus.cactus-mall.com/Species_Files/tepelmemensis.html
★【追記】メキシコ原産のStenocereus griseus複合体から、Stenocereus huastecorumが分離されました。しかし、未だに未記載種となっています。
★【追記】キューバ西部のPinar del Rio州のカルスト石灰岩の崖からレプトケレウスの新種、Leptocereus assurgens var. albellusとLeptocereus chrysotyriusが記載されました。L. assurgens var. albellusは、2020年にL. assurgens subsp. albellusとなっています。また、同じく2020年にL. albellusとする意見もありました。同じく2020年にL. chrysotyriusはL. assurgens subsp. chrysotyriusとされました。
2019年
★メキシコ南部からケファロケレウスの新種、Cephalocereus parvispinusが記載されました。
https://inaturalist.ca/taxa/1133501-Cephalocereus-parvispinus
★メキシコのヌエボレオン州からツルビニカルプスの新種、Turbinicarpus boedekerianusが記載されました。
https://uk.inaturalist.org/taxa/858375-Turbinicarpus-boedekerianus
2020年
★ペルーからリマンベンソニアの新種、Lymanbensonia choquequiraensisが記載されました。
★メキシコのハリスコ州からアカントケレウスの新種、Acanthocereus paradoxusが記載されました。
★メキシコのシナロアからコケミエアの新種、Cochemiea thomasiiが記載されました。【追記】2021年にMammillaria thomasiiとする意見もありましたが、認められておりません。
★メキシコからマミラリアの新種、Mammillaria breviplumosaが記載されました。しかし、現在ではM. sanchez-mejoradae subsp. breviplumosaの異名とされています。
★分類が曖昧だったEchinocereus pulchellus複合体が整理され、Echinocereus acanthosetusとEchinocereus sharpiiが新種として分離されました。
★【追記】ドミニカ共和国のアンティル諸島原産のLeptocereus weingartianus複合体から、新種のLeptocereus velozianusが分離されました。また、2021年にNeoabbottia velozianaとする意見もありましたが認められておりません。
2021年
★メキシコのハリスコ州南部からアカントケレウスの新種、Acanthocereus atropurpureusが記載されました。
★メキシコのバハ・カリフォルニア半島からウチワサボテンの新種、Opuntia sierralagunensisとOpuntia caboensisが記載されました。
★ドミニカ共和国やハイチに自生するPilosocereusはP. polygonusとされてきましたが、新種のPilosocereus brevispinus、Pilosocereus excelsus、Pilosocereus samanensisに分解されました。
2022年
★ニカラグアからデアミアの新種、Deamia funisが記載されました。
★メキシコのサン・ルイス・ポトシ州からマミラリアの新種、Mammillaria morentinianaが説明されました。しかし、キュー王立植物園のデータベースにはまだ記載がありません。新種であるか否か、正式に審査されるのはこれからのようです。【追記】現在、M. morentianaはThe International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2024.により新種として認定されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1433006-Mammillaria-morentiniana
★分類が曖昧だったMammillaria fittkaui複合体を分析し、ハリスコ州原産のMammillaria arreolaeを新種として説明しました。しかし、こちらもまだキュー王立植物園に記載はありません。【追記】現在、M. arreolataはThe International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2024.により新種として認定されました。
https://uk.inaturalist.org/taxa/1427658-Mammillaria-arreolae/browse_photos
★【追記】メキシコのBajioからステノカクタスの自然交雑種であるStenocactus × irregularisが記載されました。
2023年
★ペルーからウチワサボテンの新種、Cumulopuntia mollispinaが説明されました。【追記】現在、C. mollispimaはThe International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2024.により新種として認定されました。
★ブラジルからパロディアの新種、Parodia flavaが説明されました。【追記】まだ未記載種のようです。
★ブラジルのリオグランデ・ド・スル州西部からパロディアの新種、Parodia hofackerianaが説明されました。【追記】現在、P. hofackerianaはThe International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2024.により新種として認定されました。また、2023年にNotocactus hofackerianusとする意見もありましたが認められておりません。ちなみに、NotocactusはParodiaに吸収され、属としては消滅しました。
★【追記】ホンジュラスのCelaque山国立公園からアカントセレウスの新種、Acanthocereus lempirensisが記載されました。
https://uk.inaturalist.org/taxa/1491587-Acanthocereus-lempirensis
★【追記】ブラジル東部の半乾燥地からタキンガの新種、Tacinga paiaiaが説明されました。まだ、未記載種のようです。
★【追記】メキシコのGuanajuatoからマミラリアの新種、Mammillaria monochrysacanthaが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1500362-Mammillaria-monochrysacantha
★【追記】ケレウス属の遺伝子を解析し、ブラジルのミナスジェライス州とバイーア州原産のCereus ingensと、ブラジル北部原産のCereus gerardiが分離されました。しかし、まだ未記載種のようです。
2024年
2024年に公表された新種は、まだ未記載種となっています。これから、審査されることになります。
★【追記】ブラジル北東部のCeara州からタキンガの新種、Tacinga mirimが説明されました。いままで、より大型のT. palmadoraと混同されてきました。
★【追記】コロラド州西部からスクレロカクタスの新種、Sclerocactus dawsoniaeが説明されました。S. glaucusより小型でトゲが少なく、遺伝的にも異なります。
https://guatemala.inaturalist.org/taxa/1551384-Sclerocactus-dawsoniae
★【追記】メキシコのBajio地域からマミラリアの新種、Mammillaria ariasiiが説明されました。M. hahnianaに似ています。
https://www.inaturalist.org/taxa/1543654-Mammillaria-ariasii/browse_photos
★【追記】メキシコのSan Luis Potosi州からオプンチアの新種、Opuntia fortanelliが説明されました。
★【追記】ユーベルマニア属の分子系統解析により、Ubelmannia nudaが分離されました。ブラジルのGerais州の原産で、遺伝的にはU. pectiniferaに近縁です。半地下生など珍しい特徴を持ちます。
https://www.cactuspro.com/forum/read.php?1,921125
最後に
以上が調べた限りの最近の新種のサボテンです。検索が不十分だったのでいくつか追加しました。また、2024年にも、8月までで既に5種類もの新種のサボテンが発表されています。しかし、まだ確認段階で正式に認められるのは来年以後になるでしょう。園芸的に見るならば、ユーベルマニアの新種はかなりインパクトが大きく感じます。今後、園芸市場に出回るでしょうか?
さて、今年に発表された種は、これから検証されて、将来的に正式にデータベースに記載されていく可能性があります。せっかく調べたのですから、これからは毎年チェックしていきたいですね。
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