我が家の多肉植物たちをご紹介してきましたが、ご紹介記事としては今年は本日が最後です。明日は今年最後の論文のご紹介で、年末は2023年のブログを振り返るつもりです。さて、今年最後の我が家の多肉植物たちをご紹介しましょう。

231222003349995
Pachypodium windsorii
ウィンドゥソリイの生長は割とゆっくりです。P. baroniiの変種とされてきましたが、現在は独立しています。まあ、初めて記載された時は独立種だったわけですから、独立種→バロニイの変種→独立種と言うサイクルです。相変わらず、と言うか未だに2004年のLüthyの分類が基本になっているのは気に食わないのですが、仕方ありません。パキポディウムの分類はいずれ大幅に変更される可能性が高いと思いますが、何故か新しい研究成果が少ないのでしばらくは変わらないでしょう。

231222003638824
Euphorbia moratii
今年のモラティイは猛烈に育ちました。弱々しい苗でしたが、幹の太さは3倍くらいになっています。しかし、画像検索で出てくるモラティイはピンク色の花を咲かせるものが多いようです。私のモラティイは何故か黄色系の花が咲くので、何か誤っているような気もします。しかし、検索すると黄花のモラティイと言われるものもあるようです。そこで、マダガスカルの自生地の画像も見ましたが、まさかの白花でした。これらの花色の違いはただの地域変異に過ぎないのか、何かが混同されているのか、よく分かりません。詳しく調べてみるつもりです。

231222004147348
Euphorbia venefica
誰が呼んだか猛毒三兄弟が長男、E. veneficaです。非常に毒性が強いと言われています。三兄弟は命名年から、長男E. venefica、次男E. poissonii、三男E. unispinaの順番です。E. venenificaと呼ばれがちですが、これは本来はE. veneficaと命名されたのに、この名前を引用した研究者たちが何故かことごとくE. venenificaと誤記し続けたことが原因です。ちなみに、E. veneficaとE. unispinaは葉の形が異なるだけで、お互いの変異の幅と分布が重なるため区別出来ないと言われています。要するに長男と三男は同一人物だと言うのです。ただ、未だにキュー王立植物園のデータベースでは、E. unispinaは別種とされたままです。さらなる研究が待たれます。
231222004215932
ちなみに、この強いトゲがポイゾニイとの違いの1つです。

231222010525814
Gasteria verrucosa
非常に美しいガステリアです。ガステリアの生長は非常に遅いのですが、丈夫で育てやすい植物です。
ヴェルコサは現在ではGasteria carinata var. verrucosaとされているようです。しかし、この名前を聞くとKumara plicatilisの命名を巡るゴタゴタを思い出して少々嫌な気分になります。以下の記事の論文は非常にややこしく、読むのにも記事を書くのにも苦労しました。まあ、全部Medikusが悪いと言うことにしておきましょう。


231222013025046
Haworthiopsis reinwardtii f. kaffirdriftensis
カフィルドゥリフテンシスは中々生長しません。しかし、H. reinwardtiiと言えば「鷹の爪」と呼ばれる硬葉系ハウォルチアです。この鷹の爪にはカフィルドィリフテンシス以外にも品種(f.)や変種(var.)はありますが、どう違うのかよく分かりません。もともとワンコインの多肉植物でしたが、どうもこのシリーズは名前が異なることが度々あるため、イマイチ信用が置けません。


ブログランキング参加中です。
クリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村