今年は何かと忙しく、中々本を読む時間が取れませんでした。毎月、駅ナカの書店で新書を中心に新刊を買っていますが、今年は新刊本すら消化しきれない始末です。例年は新刊本だけでは足りずに、神保町の古本まつりで購入した古書も読んでいましたが、今年はほとんど古書は読んでいません。まあ、新型コロナの流行で古本まつりも中止になり、再開された去年はタイミングが悪く参加出来ませんでしたから、例年通りなら古書が枯渇していたかも知れません。ちょうど良いような気もしますが、古本まつりは好きなのでそれに関係なく行きたいわけですけどね。
今年は多少なりともブックレビューをいくつかしましたが、基本的に植物関連の本のみです。しかし、実際には植物関連以外の本の方が沢山読んでいます。まあ、植物関連の本なんてそれほどポンポン出ませんからね。さて、そんな今年の読んだ本のベスト10です。あくまでも私の個人的な好みに過ぎませんし、すべての本を読んだわけでもありませんから、まあそれほど意味があるランキングでもありませんが、しばしお付き合い下さい。
1位『ダーウィンの呪い』
千葉聡 / 著, 講談社現代新書
進化論とは毀誉褒貶あるもので、中々捉えどころがないものです。単に進化論と言った場合、必ずしも「ダーウィンの進化論」とは限らず、「ラマルクの進化論」だったり、他の論者の進化論であるかも知れません。そのため、一般的には様々な説がごった煮になってしまっています。ですから、ネット上などでもダーウィンの進化論ではない進化論を批判することにより、ダーウィンを否定すると言う不可思議な言説が非常に多いように思われます。意外にダーウィンの進化論を正しく理解している人は少ないのかも知れません。
さて、本書ですが、主に社会ダーウィニズムに焦点を当てています。そもそも、ダーウィンの進化論を人間の社会に当てはめるのは大きな間違いです。ダーウィンの進化論は偶然に起こることです。あくまで、その一時的な環境に適応することか進化であり、より優れたものになると言う考えではありません。ある環境に適応して進化しても、環境が変わってしまえば他の環境に適応した生物に生態的地位を奪われ、やがて絶滅するだけです。何が優れているかなど分かりませんし、環境が変われば求められる能力も異なるのです。
社会ダーウィニズムは本来のダーウィンの進化論にはない、より優れていることほど素晴らしいと言う考えを持ち込みました。それは、やがて優生学につながる危険思想です。ダーウィンの進化論のドライな科学的理論が、社会ダーウィニズムではウェットな個人の思想や願望を前面に押し出した怪しげなものに変貌しました。ある環境に対する適応ではなく、論者の理想の人間像になることが優れていると言う話にすり替わったのです。あくまで個人の思想でしかないものが、全人類の進むべき道となったと言えば、その非常識さが分かると言うものです。
2位『シィエスのフランス革命』
山﨑耕一 / 著, NHKブックス
フランス革命と言えば、岩波ジュニア新書の『フランス革命: 歴史における劇薬』(1997年)でしょう。何冊かフランス革命の概説本を読ましたが、入手書としてこれ程優れたものはありません。しかし、その先と言うと中々に適当な本がないものです。その点、本書は実に良い本です。
フランス革命と言えばロベスピエール独裁と言われがちですが、必ずしもそうとは言えないようです。ロベスピエール以外の名前は、出て来ても中心にならず、入れ替わり立ち替わりといった感じになりがちです。しかし、本書はフランス革命の始まりから、エマニュエル=ジョセフ・シィエスを中心に経過を追っています。シィエスはフランス革命初期に出した『第三身分とは何か』と言う政治パンフレットで知られていますが、あまり著名とは言い難い人物です。しかし、政治や憲法の理論家として、フランス革命の間、活発に活動しました。テルミドール独裁では大人しくしてやり過ごし、やがて来るナポレオンの台頭に対しても代表的な政治家として対峙します。このような掘り下げにより、手垢に塗れたフランス革命史に新たな生命を吹き込み、実に豊穣な世界が提示されます。非常に優れた本です。
3位『道徳的に考えるとはどういうことか』
大谷弘 / 著, ちくま新書
新書とは何かと言うと、実は入門書だったりします。その分野に分け入り前に基本知識や、考え方の基本を学ぶことが出来ます。その点において、本書は大変優れた入門書と言えるでしょう。本書の特徴は、1つの内容の深堀りではなく、様々な問題があり様々な考えがあると言うことを、読者に提示しています。ですから、本書を読んで様々な問題が解決しそれを理解出来るとは考えない方が良いかも知れません。示された論点を、議論された著作を読んで、我々も考えてみることこそが重要なのだと思います。
4位『現代フランス哲学』
渡名喜庸哲 / 著, ちくま新書
構造主義やポスト構造主義に関する入門書は随分と読んできました。まあ、入門書を沢山読んだところで、何が分かるのだと言われてしまえばそれまでです。しかし、示された考え方には、同意するにせよ批判するにせよ、私に豊かな思想的愉悦を与えてくれます。
まず、構造主義、ポスト構造主義に関しては、決まった面子ばかりが取り上げられてしまっております。その点、本書は中心人物以外も取り上げられており、大変勉強になります。また、ポスト構造主義後の思想を詳しく概説しています。全体としてどのような思想的流れがあり、それを次世代がどのように受け取ったのか大変明示的です。哲学は完成しておらず、常に緊張し絶え間なく進んでいくものであると、改めて認識しました。最近では哲学書はあまり手に取りませんが、また勉強してみても良いかもと思わせてくれる本です。
5位『もっと菌根の世界』
齋藤雅典 / 編著, 築地書館
2020年に出版された『菌根の世界』の続刊です。前巻で取り上げられなかった部分を解説しています。植物のその大半は菌類と共生関係を結んでおり、菌根と呼ばれる構造を作ります。この菌根はあれば便利どころではなく、なくてはならないものです。その歴史も植物が地上に上陸した時点まで遡るかも知れないのです。以前に書評を書いていますから、詳しくは以下のリンクをご参照下さい。
6位『アマゾン五〇〇年』
丸山浩明 / 著, 岩波新書
アマゾンと聞けば未開な熱帯雨林を想起しますが、その世界史における歴史は古いものです。そして、ヨーロッパ諸国の欲望が渦巻いた土地でもあります。始まりとなるヨーロッパ諸国の黄金を巡る欲望は、やがて植民地支配による富の搾取へ、やがて米国が白人国家とするために黒人を廃棄するためのゴミ箱にと、実に身勝手な玩具扱いでした。全く持って散々たる有り様ですが、このような毒々しい歴史だけではなく、当たり前ですがこの後も歴史は続きます。
本書では日本人のブラジル植民についてもかなり詳細に解説されます。排日論や黄禍論により大変な苦労があったことが分かります。読んでいて、ブラジル移民を描いた北杜夫の『輝ける碧き空の下で』を思い出しました。さらに、アマゾン開拓を託され、未開のジャングルに挑んだ、通称「ゴム兵」たちの悲惨な末路も語られます。そして、収穫したゴムを運ぶ鉄道の敷設も、マラリアなどによる大変な数の犠牲者の上で、完成しました。しかし、鉄道の開通時にはすでにゴム産業は下火になり、鉄道会社は破産し沢山の死者により完成した線路は虚しくジャングルに還ったのです。
7位『大塩平八郎の乱』
藪田貫 / 著, 中公新書
大塩平八郎の乱は、大坂東町奉行所の元与力であった大塩平八郎が、飢饉に対し嘆願しても聞き入られず、それどころか大坂町奉行は米を買い漁り、将軍就任祝いに幕府に米を送るなどのあまりの無法ぶりに乱をおこしたものです。実際には大塩平八郎の乱は、直接的には大した影響はありませんでした。しかし、長く平和が続いた江戸時代の、綻びの目の始まりを告げるものだったのかも知れません。大塩平八郎の義憤は、圧政に苦しむ民草の声を真摯に聞いたものです。現代の金の問題に沸く腐敗政治家たちにも、この本を読んで襟を正して欲しいものです。
8位『「利他」の生物学』
鈴木正彦・末光隆志 / 著, 中公新書
自然界には様々な関係性が見られます。例えば、食う・食われるといった捕食関係や、餌や住処を巡るニッチ競争が代表的です。しかし、自然界には様々な共生関係もまた沢山見られるのです。本書はあらゆる生物を対象としていますが、植物に関する、虫媒花や菌根の話もあります。
人間には関係ない話だろうとお思いの方もおられるかも知れませんが、我々の細胞にはもともと細菌だったミトコンドリアがエネルギー生産を行っており、胎盤を形成する遺伝子はウイルス由来のものです。我々もまた、他の生物との共生関係なくては生まれて来なかったのだと、再確認するべきであろうと思います。
9位『海のアルメニア商人』
重松伸司 / 著, 集英社新書
これは思わぬ視点から歴史を見た本です。様々な勢力に囲まれたアルメニアは度重なる侵略を受け、アルメニア人は世界中に散らばりました。彼らは商人となり、世界中を旅して回ります。歴史の端々に無名のアルメニア商人の存在がチラチラと映りこみます。シルクロード交易からインド交易へ、やがて海路を廻り日本にまで到達しているのです。私の知の枠組みに変更を迫るような素晴らしい本でした。
10位『オットー大帝』
三佐川亮宏 / 著, 中公新書
これは中々の力作です。丹念にオットーの生涯を追っています。異民族の度重なる侵入や、度々おこる親族の反乱、3度に渡るイタリア遠征など、出来事には事欠きません。苦境は常に隣にあります。そのすべてに打ち勝ち、大帝と呼ばれるに至る長い道のりを、我々読者も辿ることになります。何故、オットー大帝は大帝と呼ばれるのか、一読をお勧めします。
最後に
さて、この1年は一応は多肉植物に塗れていましたが、あまり他に手が回らない忙しい年でもありました。そのせいで、今年は70冊程度しか読めませんでした。新刊本もまだ10冊以上積み上がったままです。今年の神田神保町古本まつりで購入した本にも、まだ手が出せていない体たらくです。来年はもう少し本を読む時間が取れると良いのですがね。
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今年は多少なりともブックレビューをいくつかしましたが、基本的に植物関連の本のみです。しかし、実際には植物関連以外の本の方が沢山読んでいます。まあ、植物関連の本なんてそれほどポンポン出ませんからね。さて、そんな今年の読んだ本のベスト10です。あくまでも私の個人的な好みに過ぎませんし、すべての本を読んだわけでもありませんから、まあそれほど意味があるランキングでもありませんが、しばしお付き合い下さい。
1位『ダーウィンの呪い』
千葉聡 / 著, 講談社現代新書
進化論とは毀誉褒貶あるもので、中々捉えどころがないものです。単に進化論と言った場合、必ずしも「ダーウィンの進化論」とは限らず、「ラマルクの進化論」だったり、他の論者の進化論であるかも知れません。そのため、一般的には様々な説がごった煮になってしまっています。ですから、ネット上などでもダーウィンの進化論ではない進化論を批判することにより、ダーウィンを否定すると言う不可思議な言説が非常に多いように思われます。意外にダーウィンの進化論を正しく理解している人は少ないのかも知れません。
さて、本書ですが、主に社会ダーウィニズムに焦点を当てています。そもそも、ダーウィンの進化論を人間の社会に当てはめるのは大きな間違いです。ダーウィンの進化論は偶然に起こることです。あくまで、その一時的な環境に適応することか進化であり、より優れたものになると言う考えではありません。ある環境に適応して進化しても、環境が変わってしまえば他の環境に適応した生物に生態的地位を奪われ、やがて絶滅するだけです。何が優れているかなど分かりませんし、環境が変われば求められる能力も異なるのです。
社会ダーウィニズムは本来のダーウィンの進化論にはない、より優れていることほど素晴らしいと言う考えを持ち込みました。それは、やがて優生学につながる危険思想です。ダーウィンの進化論のドライな科学的理論が、社会ダーウィニズムではウェットな個人の思想や願望を前面に押し出した怪しげなものに変貌しました。ある環境に対する適応ではなく、論者の理想の人間像になることが優れていると言う話にすり替わったのです。あくまで個人の思想でしかないものが、全人類の進むべき道となったと言えば、その非常識さが分かると言うものです。
2位『シィエスのフランス革命』
山﨑耕一 / 著, NHKブックス
フランス革命と言えば、岩波ジュニア新書の『フランス革命: 歴史における劇薬』(1997年)でしょう。何冊かフランス革命の概説本を読ましたが、入手書としてこれ程優れたものはありません。しかし、その先と言うと中々に適当な本がないものです。その点、本書は実に良い本です。
フランス革命と言えばロベスピエール独裁と言われがちですが、必ずしもそうとは言えないようです。ロベスピエール以外の名前は、出て来ても中心にならず、入れ替わり立ち替わりといった感じになりがちです。しかし、本書はフランス革命の始まりから、エマニュエル=ジョセフ・シィエスを中心に経過を追っています。シィエスはフランス革命初期に出した『第三身分とは何か』と言う政治パンフレットで知られていますが、あまり著名とは言い難い人物です。しかし、政治や憲法の理論家として、フランス革命の間、活発に活動しました。テルミドール独裁では大人しくしてやり過ごし、やがて来るナポレオンの台頭に対しても代表的な政治家として対峙します。このような掘り下げにより、手垢に塗れたフランス革命史に新たな生命を吹き込み、実に豊穣な世界が提示されます。非常に優れた本です。
3位『道徳的に考えるとはどういうことか』
大谷弘 / 著, ちくま新書
新書とは何かと言うと、実は入門書だったりします。その分野に分け入り前に基本知識や、考え方の基本を学ぶことが出来ます。その点において、本書は大変優れた入門書と言えるでしょう。本書の特徴は、1つの内容の深堀りではなく、様々な問題があり様々な考えがあると言うことを、読者に提示しています。ですから、本書を読んで様々な問題が解決しそれを理解出来るとは考えない方が良いかも知れません。示された論点を、議論された著作を読んで、我々も考えてみることこそが重要なのだと思います。
4位『現代フランス哲学』
渡名喜庸哲 / 著, ちくま新書
構造主義やポスト構造主義に関する入門書は随分と読んできました。まあ、入門書を沢山読んだところで、何が分かるのだと言われてしまえばそれまでです。しかし、示された考え方には、同意するにせよ批判するにせよ、私に豊かな思想的愉悦を与えてくれます。
まず、構造主義、ポスト構造主義に関しては、決まった面子ばかりが取り上げられてしまっております。その点、本書は中心人物以外も取り上げられており、大変勉強になります。また、ポスト構造主義後の思想を詳しく概説しています。全体としてどのような思想的流れがあり、それを次世代がどのように受け取ったのか大変明示的です。哲学は完成しておらず、常に緊張し絶え間なく進んでいくものであると、改めて認識しました。最近では哲学書はあまり手に取りませんが、また勉強してみても良いかもと思わせてくれる本です。
5位『もっと菌根の世界』
齋藤雅典 / 編著, 築地書館
2020年に出版された『菌根の世界』の続刊です。前巻で取り上げられなかった部分を解説しています。植物のその大半は菌類と共生関係を結んでおり、菌根と呼ばれる構造を作ります。この菌根はあれば便利どころではなく、なくてはならないものです。その歴史も植物が地上に上陸した時点まで遡るかも知れないのです。以前に書評を書いていますから、詳しくは以下のリンクをご参照下さい。
6位『アマゾン五〇〇年』
丸山浩明 / 著, 岩波新書
アマゾンと聞けば未開な熱帯雨林を想起しますが、その世界史における歴史は古いものです。そして、ヨーロッパ諸国の欲望が渦巻いた土地でもあります。始まりとなるヨーロッパ諸国の黄金を巡る欲望は、やがて植民地支配による富の搾取へ、やがて米国が白人国家とするために黒人を廃棄するためのゴミ箱にと、実に身勝手な玩具扱いでした。全く持って散々たる有り様ですが、このような毒々しい歴史だけではなく、当たり前ですがこの後も歴史は続きます。
本書では日本人のブラジル植民についてもかなり詳細に解説されます。排日論や黄禍論により大変な苦労があったことが分かります。読んでいて、ブラジル移民を描いた北杜夫の『輝ける碧き空の下で』を思い出しました。さらに、アマゾン開拓を託され、未開のジャングルに挑んだ、通称「ゴム兵」たちの悲惨な末路も語られます。そして、収穫したゴムを運ぶ鉄道の敷設も、マラリアなどによる大変な数の犠牲者の上で、完成しました。しかし、鉄道の開通時にはすでにゴム産業は下火になり、鉄道会社は破産し沢山の死者により完成した線路は虚しくジャングルに還ったのです。
7位『大塩平八郎の乱』
藪田貫 / 著, 中公新書
大塩平八郎の乱は、大坂東町奉行所の元与力であった大塩平八郎が、飢饉に対し嘆願しても聞き入られず、それどころか大坂町奉行は米を買い漁り、将軍就任祝いに幕府に米を送るなどのあまりの無法ぶりに乱をおこしたものです。実際には大塩平八郎の乱は、直接的には大した影響はありませんでした。しかし、長く平和が続いた江戸時代の、綻びの目の始まりを告げるものだったのかも知れません。大塩平八郎の義憤は、圧政に苦しむ民草の声を真摯に聞いたものです。現代の金の問題に沸く腐敗政治家たちにも、この本を読んで襟を正して欲しいものです。
8位『「利他」の生物学』
鈴木正彦・末光隆志 / 著, 中公新書
自然界には様々な関係性が見られます。例えば、食う・食われるといった捕食関係や、餌や住処を巡るニッチ競争が代表的です。しかし、自然界には様々な共生関係もまた沢山見られるのです。本書はあらゆる生物を対象としていますが、植物に関する、虫媒花や菌根の話もあります。
人間には関係ない話だろうとお思いの方もおられるかも知れませんが、我々の細胞にはもともと細菌だったミトコンドリアがエネルギー生産を行っており、胎盤を形成する遺伝子はウイルス由来のものです。我々もまた、他の生物との共生関係なくては生まれて来なかったのだと、再確認するべきであろうと思います。
9位『海のアルメニア商人』
重松伸司 / 著, 集英社新書
これは思わぬ視点から歴史を見た本です。様々な勢力に囲まれたアルメニアは度重なる侵略を受け、アルメニア人は世界中に散らばりました。彼らは商人となり、世界中を旅して回ります。歴史の端々に無名のアルメニア商人の存在がチラチラと映りこみます。シルクロード交易からインド交易へ、やがて海路を廻り日本にまで到達しているのです。私の知の枠組みに変更を迫るような素晴らしい本でした。
10位『オットー大帝』
三佐川亮宏 / 著, 中公新書
これは中々の力作です。丹念にオットーの生涯を追っています。異民族の度重なる侵入や、度々おこる親族の反乱、3度に渡るイタリア遠征など、出来事には事欠きません。苦境は常に隣にあります。そのすべてに打ち勝ち、大帝と呼ばれるに至る長い道のりを、我々読者も辿ることになります。何故、オットー大帝は大帝と呼ばれるのか、一読をお勧めします。
最後に
さて、この1年は一応は多肉植物に塗れていましたが、あまり他に手が回らない忙しい年でもありました。そのせいで、今年は70冊程度しか読めませんでした。新刊本もまだ10冊以上積み上がったままです。今年の神田神保町古本まつりで購入した本にも、まだ手が出せていない体たらくです。来年はもう少し本を読む時間が取れると良いのですがね。
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