以前、アロエとユーフォルビアについて、ワシントン条約(CITES)の附属書に記載された種を取り上げたことがあります。本日は、アメリカ大陸の主にメキシコから米国に分布するAgaveについてご紹介したいと思います。参考にしたのは、2018年に発行されたCITES2018です。早速、見てみましょう。
Agaveは250種以上からなり、うち2種類はCITESに記載されています。
・Agave parvifloraは附属書Iに記載されており、国際的な取引は禁止されています。直径15〜25cmの小型のロゼットを形成し、ワックス状にコーティングされ、白くマーキングされた濃い緑色の葉を持ちます。葉の縁には白いフィラメントがあります。花茎は高さ1.8mになり、淡い黄色の花を咲かせます。
A. parvifloraは観葉植物として栽培されます。分布はアリゾナ州南部とメキシコのソノラ砂州北部に限られるため、米国とメキシコの両方の法律で保護されています。
CITESの貿易データベースによると、A. parvifloraは生きた植物と種子が取引されています。ワシントン条約の許可した栽培場で栽培されたA. parvifloraの、主な輸出国はタイとドイツです。単に栽培個体の主な輸出国はオランダで、次がドイツとメキシコです。種子は米国から中国、日本、カナダ、オランダ、台湾、チェコ共和国へ輸出されています。
・Agave victoriae-reginaeは附属書IIに記載されています。葉は10〜15cmで、最大50cm程度の小型種です。緑色の葉の縁に沿って独特の白いマーキングがあります。葉はコンパクトな螺旋状のロゼットを形成します。花茎は高さ4mほどで、赤味がある様々な色の花を咲かせます。
A. victoriae-reginaeは観葉植物として人気があり、乾燥地の造園に利用されます。最も耐寒性が強いにも関わらず、湿潤な温帯地域での造園には適していません。
A. victoriae-reginaeの取引は人工的に繁殖させた植物で、生産量は少数です。主な輸出国はイタリア、スペイン、タイ、オランダです。
Agave victoriae-reginae
『The Gardener's chronicle』(1875年)より
以上がCITES2018のAgaveの項目です。A. parvifloraは「姫乱れ雪」、A. victoriae-reginaeは「笹の雪」として日本でも良く知られた小型種です。Agaveはワシントン条約に記載され、国際取引が規制されている種は少ないようです。ただ、原産地における野生植物の違法採取はどの程度多く脅威なのかが気になります。
日本ではアガヴェは流行真っ盛りと言った感もありますが、タイプ違いや園芸種が人気なようで、現地球を求める動きは見られません。より強いトゲの個体を求めたり、美しい覆輪がある品種が出来たりと、園芸的にも発展しているようです。最近では特に若い人たちが積極的に実生を行っているようですが、この流れは原産地の植物の保全の観点からも推奨出来ます。
ブログランキング参加中です。
クリックしていただけますと嬉しく思います。
にほんブログ村
にほんブログ村
Agaveは250種以上からなり、うち2種類はCITESに記載されています。
・Agave parvifloraは附属書Iに記載されており、国際的な取引は禁止されています。直径15〜25cmの小型のロゼットを形成し、ワックス状にコーティングされ、白くマーキングされた濃い緑色の葉を持ちます。葉の縁には白いフィラメントがあります。花茎は高さ1.8mになり、淡い黄色の花を咲かせます。
A. parvifloraは観葉植物として栽培されます。分布はアリゾナ州南部とメキシコのソノラ砂州北部に限られるため、米国とメキシコの両方の法律で保護されています。
CITESの貿易データベースによると、A. parvifloraは生きた植物と種子が取引されています。ワシントン条約の許可した栽培場で栽培されたA. parvifloraの、主な輸出国はタイとドイツです。単に栽培個体の主な輸出国はオランダで、次がドイツとメキシコです。種子は米国から中国、日本、カナダ、オランダ、台湾、チェコ共和国へ輸出されています。
・Agave victoriae-reginaeは附属書IIに記載されています。葉は10〜15cmで、最大50cm程度の小型種です。緑色の葉の縁に沿って独特の白いマーキングがあります。葉はコンパクトな螺旋状のロゼットを形成します。花茎は高さ4mほどで、赤味がある様々な色の花を咲かせます。
A. victoriae-reginaeは観葉植物として人気があり、乾燥地の造園に利用されます。最も耐寒性が強いにも関わらず、湿潤な温帯地域での造園には適していません。
A. victoriae-reginaeの取引は人工的に繁殖させた植物で、生産量は少数です。主な輸出国はイタリア、スペイン、タイ、オランダです。
Agave victoriae-reginae
『The Gardener's chronicle』(1875年)より
以上がCITES2018のAgaveの項目です。A. parvifloraは「姫乱れ雪」、A. victoriae-reginaeは「笹の雪」として日本でも良く知られた小型種です。Agaveはワシントン条約に記載され、国際取引が規制されている種は少ないようです。ただ、原産地における野生植物の違法採取はどの程度多く脅威なのかが気になります。
日本ではアガヴェは流行真っ盛りと言った感もありますが、タイプ違いや園芸種が人気なようで、現地球を求める動きは見られません。より強いトゲの個体を求めたり、美しい覆輪がある品種が出来たりと、園芸的にも発展しているようです。最近では特に若い人たちが積極的に実生を行っているようですが、この流れは原産地の植物の保全の観点からも推奨出来ます。
ブログランキング参加中です。
クリックしていただけますと嬉しく思います。
にほんブログ村
にほんブログ村
コメント