1753年にCarl von LinneがサボテンをCactus属と命名した時には、すでにヨーロッパでもサボテンが栽培されていました。それから、沢山のサボテンが命名されてきましたが、未だに新種のサボテンが見つかっています。最近見つかったサボテンはなんだろうかと思って、少し調べてみました。と言っても、すべての新種を調べた訳ではなく、検索してすぐに出てきたものだけです。しかし、それでも2010年以降に限っても、それなりの種類は見つかりました。主に論文のAbstractだけをサラッと読んだだけですから、あまり詳しい内容は分かりません。ですから、簡単に見ていきましょう。
2012年
アルゼンチンのブエノスアイレス州からウチワサボテンの新種、Opuntia ventanensisが記載されました。しかし、現在ではOpuntia fragilisの異名とされています。
2013年
・ペルー南部からボルジカクタスの新種、Borzicactus hoxeyiが記載されました。しかし、2014年にLoxanthocereus属になり、Loxanthocereus hoxeyiとなりました。
2014年
・ペルー北部からエスポストアの新種、Espostoa cremnophilaが記載されました。
・メキシコのオアハカ州からウェベロケレウスの新種、Weberocereus alliodorusが記載されました。
・メキシコのタマウリパス州からマミラリアの新種、Mammillaria huntianaが記載されました。しかし、現在ではM. roseoalbaの異名とされています。
2015年
・アルゼンチンのコルドバ州からギムノカリキウムの新種、Gymnocalycium campestreが記載されました。
・メキシコ中央部でツルビニカルプスの新種、Turbinicarpus heliaeが記載されました。 しかし、2021年にKadenicarpus属になり、Kadenicarpus heliaeとされています。
2017年
・エルサルバドルでディソカクタスの新種、Disocactus salvadorensisが記載されました。
・メキシコのCoahuila州からウチワサボテンの新種、Corynopuntia deinacanthaとCorynopuntia halophilaが記載されました。しかし、2018年に2種類ともGrusonia属になり、Grusonia deinacantha、Grusonia halophilaとされています。実は、Corynopuntia属は消滅し、すべてGrusonia属となっています。
2018年
・メソアメリカ地域からデアミアの新種、Deamia montalvoaeが記載されました。
・メキシコのオアハカ州からテロカクタスの新種、Thelocactus tepelmemensisが記載されました。
2019年
・メキシコ南部からケファロケレウスの新種、Cephalocereus parvispinusが記載されました。
・メキシコのヌエボレオン州からツルビニカルプスの新種、Turbinicarpus boedekerianusが記載されました。
2020年
・ペルーからリマンベンソニアの新種、Lymanbensonia choquequiraensisが記載されました。
・メキシコのハリスコ州からアカントケレウスの新種、Acanthocereus paradoxusが記載されました。
・メキシコのシナロアからコケミエアの新種、Cochemiea thomasiiが記載されました。
・メキシコからマミラリアの新種、Mammillaria breviplumosaが記載されました。しかし、現在ではM. sanchez-mejoradae subsp. breviplumosaの異名とされています。
・分類が曖昧だったEchinocereus pulchellus複合体が整理され、Echinocereus acanthosetusとEchinocereus sharpiiが新種として分離されました。
2021年
・メキシコのハリスコ州南部からアカントケレウスの新種、Acanthocereus atropurpureusが記載されました。
・メキシコのバハ・カリフォルニア半島からウチワサボテンの新種、Opuntia sierralagunensisとOpuntia caboensisが記載されました。
・ドミニカ共和国やハイチに自生するPilosocereusはP. polygonusとされてきましたが、新種のPilosocereus brevispinus、Pilosocereus excelsus、Pilosocereus samanensisに分解されました。
2022年
・ニカラグアからデアミアの新種、Deamia funisが記載されました。
・メキシコのサン・ルイス・ポトシ州からマミラリアの新種、Mammillaria morentinianaが説明されました。しかし、キュー王立植物園のデータベースにはまだ記載がありません。新種であるか否か、正式に審査されるのはこれからのようです。
・分類が曖昧だったMammillaria fittkaui複合体を分析し、ハリスコ州原産のMammillaria arreolaeを新種として説明しました。しかし、こちらもまだキュー王立植物園に記載はありません。
2023年
2023年に記載された新種は、まだキュー王立植物園のデータベースには記載がありません。
・ペルーからウチワサボテンの新種、Cumulopuntia mollispinaが説明されました。
・ブラジルからパロディアの新種、Parodia flavaが説明されました。
・ブラジルのリオグランデ・ド・スル州西部からパロディアの新種、Parodia hofackerianaが説明されました。
以上が調べた限りの最近の新種です。しかし、よく考えたら新種が書かれたサイトとかありそうですね。海外ではそういうデータを集めたようなサイトも多いですし。まあ、でも論文から直に名前を抽出して、データベースと照合して、自分で確かめた内容ですから、勉強になったと思うことにしました。今年に発表された種は、これから検証されて、将来的に正式にデータベースに記載されていく可能性があります。せっかく調べたのですから、これからは注視していきたいですね。
※追記
2024年バージョンの記事を挙げましたから、そちらもご参照下さい。いくつかの情報を追加しています。
https://euphorbia-obesa.com/archives/26481044.html
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2012年
アルゼンチンのブエノスアイレス州からウチワサボテンの新種、Opuntia ventanensisが記載されました。しかし、現在ではOpuntia fragilisの異名とされています。
2013年
・ペルー南部からボルジカクタスの新種、Borzicactus hoxeyiが記載されました。しかし、2014年にLoxanthocereus属になり、Loxanthocereus hoxeyiとなりました。
2014年
・ペルー北部からエスポストアの新種、Espostoa cremnophilaが記載されました。
・メキシコのオアハカ州からウェベロケレウスの新種、Weberocereus alliodorusが記載されました。
・メキシコのタマウリパス州からマミラリアの新種、Mammillaria huntianaが記載されました。しかし、現在ではM. roseoalbaの異名とされています。
2015年
・アルゼンチンのコルドバ州からギムノカリキウムの新種、Gymnocalycium campestreが記載されました。
・メキシコ中央部でツルビニカルプスの新種、Turbinicarpus heliaeが記載されました。 しかし、2021年にKadenicarpus属になり、Kadenicarpus heliaeとされています。
2017年
・エルサルバドルでディソカクタスの新種、Disocactus salvadorensisが記載されました。
・メキシコのCoahuila州からウチワサボテンの新種、Corynopuntia deinacanthaとCorynopuntia halophilaが記載されました。しかし、2018年に2種類ともGrusonia属になり、Grusonia deinacantha、Grusonia halophilaとされています。実は、Corynopuntia属は消滅し、すべてGrusonia属となっています。
2018年
・メソアメリカ地域からデアミアの新種、Deamia montalvoaeが記載されました。
・メキシコのオアハカ州からテロカクタスの新種、Thelocactus tepelmemensisが記載されました。
2019年
・メキシコ南部からケファロケレウスの新種、Cephalocereus parvispinusが記載されました。
・メキシコのヌエボレオン州からツルビニカルプスの新種、Turbinicarpus boedekerianusが記載されました。
2020年
・ペルーからリマンベンソニアの新種、Lymanbensonia choquequiraensisが記載されました。
・メキシコのハリスコ州からアカントケレウスの新種、Acanthocereus paradoxusが記載されました。
・メキシコのシナロアからコケミエアの新種、Cochemiea thomasiiが記載されました。
・メキシコからマミラリアの新種、Mammillaria breviplumosaが記載されました。しかし、現在ではM. sanchez-mejoradae subsp. breviplumosaの異名とされています。
・分類が曖昧だったEchinocereus pulchellus複合体が整理され、Echinocereus acanthosetusとEchinocereus sharpiiが新種として分離されました。
2021年
・メキシコのハリスコ州南部からアカントケレウスの新種、Acanthocereus atropurpureusが記載されました。
・メキシコのバハ・カリフォルニア半島からウチワサボテンの新種、Opuntia sierralagunensisとOpuntia caboensisが記載されました。
・ドミニカ共和国やハイチに自生するPilosocereusはP. polygonusとされてきましたが、新種のPilosocereus brevispinus、Pilosocereus excelsus、Pilosocereus samanensisに分解されました。
2022年
・ニカラグアからデアミアの新種、Deamia funisが記載されました。
・メキシコのサン・ルイス・ポトシ州からマミラリアの新種、Mammillaria morentinianaが説明されました。しかし、キュー王立植物園のデータベースにはまだ記載がありません。新種であるか否か、正式に審査されるのはこれからのようです。
・分類が曖昧だったMammillaria fittkaui複合体を分析し、ハリスコ州原産のMammillaria arreolaeを新種として説明しました。しかし、こちらもまだキュー王立植物園に記載はありません。
2023年
2023年に記載された新種は、まだキュー王立植物園のデータベースには記載がありません。
・ペルーからウチワサボテンの新種、Cumulopuntia mollispinaが説明されました。
・ブラジルからパロディアの新種、Parodia flavaが説明されました。
・ブラジルのリオグランデ・ド・スル州西部からパロディアの新種、Parodia hofackerianaが説明されました。
以上が調べた限りの最近の新種です。しかし、よく考えたら新種が書かれたサイトとかありそうですね。海外ではそういうデータを集めたようなサイトも多いですし。まあ、でも論文から直に名前を抽出して、データベースと照合して、自分で確かめた内容ですから、勉強になったと思うことにしました。今年に発表された種は、これから検証されて、将来的に正式にデータベースに記載されていく可能性があります。せっかく調べたのですから、これからは注視していきたいですね。
※追記
2024年バージョンの記事を挙げましたから、そちらもご参照下さい。いくつかの情報を追加しています。
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コメント
コメント一覧 (1)
植物おじさん
が
しました