私はハウォルチアをいくつか育てていますが、基本的に硬葉系、つまりは現在のHaworthiopsisばかりです。硬葉系ハウォルチアのイボイボした連中が好みです。しかし、相変わらず本物のファスキアタ(H. fasciata)は見かけず、アテヌアタ(H. attenuata)系統ばかりです。まあ、アテヌアタはアテヌアタで改良が進み、コレクションするのにうってつけです。何だかんだで、私もアテヌアタを見かけるとついつい買ってしまいます。さて、そっくりさんとして有名なファスキアタとアテヌアタが、まあまあ集まりましたから、箸休め的な軽い記事にしてみました。
十二の巻
日本では昔からありますが、有名な割に由来がよく分からない多肉植物です。日本で作出された園芸品種と言われています。葉の内側にイボがある特徴からは、十二の巻がアテヌアタ系とするのが妥当でしょう。しかし、純粋なアテヌアタとも考えにくいため、アテヌアタ系としておくのが穏当かも知れません。十二の巻は若干外見が異なるいくつかのタイプがあることから、おそらくは交配種なのでしょう。最近は大柄の荒々しいバンドの品種も十二の巻の名前で販売されていますが(次の十二の巻)、交配種を十二の巻と称しているだけで、本来の十二の巻ではない気がします。
十二の巻
バンドが荒々しく入るタイプ。実は従来の十二の巻の方が、均整がとれて美しい姿となります。最近はこちらのタイプも十二の巻として販売されています。
松の雪
アテヌアタのバンドがつながらず、細かく散るタイプ。私の手持ち個体は、やや均整が乱れた姿です。
アテヌアタ 特アルバ
アテヌアタの選抜品で、バンドは太く強いのですが、どうにも姿が乱れてしまいます。
スーパーゼブラ
バンドが太いアテヌアタ系の品種です。通常の十二の巻に一番近いバランスの良い姿です。ラベルにはH. fasciataとありますが、葉の内側にもイボがあるためアテヌアタ系でしょう。純粋なアテヌアタではなく十二の巻の選抜品種なのでしょう。
Haworthiopsis attenuata f. tanba
アテヌアタの矮性品種。品種改良されたものではなく、野生の個体が由来です。
Haworthiopsis fasciata DMC05265
次はファスキアタです。フィールドナンバー付き。バンドはよく見るとつながっていません。
Haworthiopsis fasciata fa.vanstaadenensis
ファスキアタの矮性品種。野生の個体が由来みたいですが、あまり情報がありません。イボは小さくまばらです。
思うこととして、本来のアテヌアタは葉が開いた形なのではないかということです。私の手持ちでは、特アルバと松の雪、f. tanbaは純粋なアテヌアタですが、葉は開きます。しかし、十二の巻は葉があまり開かないため、あるいはファスキアタの血も入っているのかも知れません。ただ、特徴的には葉の内側にイボがあるため、アテヌアタ系のように見えます。単純に良型の個体を選抜しただけの可能性もありますが、なにせ十二の巻の誕生は非常に昔のことですから真相は誰にも分からないでしょう。しかし、由来が分からないにも関わらず、十二の巻は非常に優れた園芸品種です。丈夫でちゃんと育てれば大変美しいものですが、その丈夫さ故に室内でインテリア代わりにされて徒長していたり、野外で放置されてカリカリに干上がっている十二の巻を見るのは悲しくもあります。
去年、神代植物公園で開催された多肉植物展へ行きましたが、素晴らしい仕上がりの十二の巻がありました。普及種であっても、ちゃんと育てればこれだけの貫禄が出るのです。このような素晴らしい十二の巻を育てられるようになりたいものです。
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日本では昔からありますが、有名な割に由来がよく分からない多肉植物です。日本で作出された園芸品種と言われています。葉の内側にイボがある特徴からは、十二の巻がアテヌアタ系とするのが妥当でしょう。しかし、純粋なアテヌアタとも考えにくいため、アテヌアタ系としておくのが穏当かも知れません。十二の巻は若干外見が異なるいくつかのタイプがあることから、おそらくは交配種なのでしょう。最近は大柄の荒々しいバンドの品種も十二の巻の名前で販売されていますが(次の十二の巻)、交配種を十二の巻と称しているだけで、本来の十二の巻ではない気がします。
十二の巻
バンドが荒々しく入るタイプ。実は従来の十二の巻の方が、均整がとれて美しい姿となります。最近はこちらのタイプも十二の巻として販売されています。
松の雪
アテヌアタのバンドがつながらず、細かく散るタイプ。私の手持ち個体は、やや均整が乱れた姿です。
アテヌアタ 特アルバ
アテヌアタの選抜品で、バンドは太く強いのですが、どうにも姿が乱れてしまいます。
スーパーゼブラ
バンドが太いアテヌアタ系の品種です。通常の十二の巻に一番近いバランスの良い姿です。ラベルにはH. fasciataとありますが、葉の内側にもイボがあるためアテヌアタ系でしょう。純粋なアテヌアタではなく十二の巻の選抜品種なのでしょう。
Haworthiopsis attenuata f. tanba
アテヌアタの矮性品種。品種改良されたものではなく、野生の個体が由来です。
Haworthiopsis fasciata DMC05265
次はファスキアタです。フィールドナンバー付き。バンドはよく見るとつながっていません。
Haworthiopsis fasciata fa.vanstaadenensis
ファスキアタの矮性品種。野生の個体が由来みたいですが、あまり情報がありません。イボは小さくまばらです。
思うこととして、本来のアテヌアタは葉が開いた形なのではないかということです。私の手持ちでは、特アルバと松の雪、f. tanbaは純粋なアテヌアタですが、葉は開きます。しかし、十二の巻は葉があまり開かないため、あるいはファスキアタの血も入っているのかも知れません。ただ、特徴的には葉の内側にイボがあるため、アテヌアタ系のように見えます。単純に良型の個体を選抜しただけの可能性もありますが、なにせ十二の巻の誕生は非常に昔のことですから真相は誰にも分からないでしょう。しかし、由来が分からないにも関わらず、十二の巻は非常に優れた園芸品種です。丈夫でちゃんと育てれば大変美しいものですが、その丈夫さ故に室内でインテリア代わりにされて徒長していたり、野外で放置されてカリカリに干上がっている十二の巻を見るのは悲しくもあります。
去年、神代植物公園で開催された多肉植物展へ行きましたが、素晴らしい仕上がりの十二の巻がありました。普及種であっても、ちゃんと育てればこれだけの貫禄が出るのです。このような素晴らしい十二の巻を育てられるようになりたいものです。
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