Fouquieriaはメキシコの砂漠に生える灌木です。F. columnarisやF. fasciataは幹が太る塊茎植物として園芸用に栽培されます。しかし、ほとんどのFouquieriaは塊茎植物ではありませんから、それほど人気があるという訳ではありません。
そう言えば、私が入手したFouquieriaはいつの間にやら8種類になりました。最近は様々な多肉植物の苗が流通していますから、人気があろうがなかろうが、あちこちのイベントに行っていると簡単に集まってしまうのです。私の育てているFouquieriaはすべて苗で、小さい代わりに何より安価でしたから、コレクションするにもハードルが低くていいですね。さて、Fouquieriaはここ数年はよく目にしますが、あまり育てている人の話はネットでも聞きませんし、花が咲いたという話もありません。それなりに流通しているはずですから不思議です。単純にFouquieria好きが少ないので、話題に出にくいだけかも知れませんけどね。
実はFouquieriaは乾くとすぐに葉をポロポロ落としてしまうので、困っていました。去年は頻繁に水やりしてみましたが、暑い日には乾くのが早いせいかやはり葉が落ちてしまいました。砂漠に生える植物なのにおかしな話です。基本的に塊茎や塊根がないため、なぜ砂漠に生えることが出来るのか不思議です。根も細く細かいため、とても乾燥に強く見えません。いったい、どのような手段で砂漠に生えることが出来ているのでしょうか? 今後、調べてみたいですね。
という訳で、あまりにも育たないので、仕方なくFouquieriaはすべて腰水栽培しています。私のライフサイクルでは、水やりはせいぜい週2回くらいしか出来ませんから仕方がなくです。しかし、驚くべきことに、今のところFouquieriaたちは大変調子がよく、葉が勢いよく出てきました。
腰水栽培中。
Fouquieriaは遺伝子を解析されており、種同士の遠近が明らかとなっています。それは、2018年に発表された『Recent radiation and dispersal of an ancient lineage : The case of Fouquieria (Fouquiericeae, Ericales) in American deserts』という論文で、Fouquieriaの遺伝的な系統関係を調べています。ちなみに、Fouquieriaは現在11種類が認められていますが、この論文ではF. burrageiは調べていないようです。(◎は私が育てているFouquieria)
┏━━◎F. ochoterenae
┏┫
┃┗━━◎F. leonilae
┏┫
┃┗━━━◎F. diguetii
┃
┏┫ ┏━◎F. splendens
┃┃┏━┫
┃┗┫ ┗━F. shrevei
┏━━┫ ┃
┃ ┃ ┗━━━◎F. macdougalii
┃ ┃
┏┫ ┗━━━━━◎F. formosa
┃┃
┃┗━━━━━━━━◎F. columnaris
┫
┃ ┏━F. purpusii
┃ ┏┫
┗━━━━━━┫┗━◎F. fasciculata 1
┃
┗━━◎F. fasciculata 2
Fouquieria columnaris
コルムナリスは「観峰玉」という名前もあります。かつては、Idria属とする意見もありましたが、遺伝的解析の結果で、完全にFouquieriaに含まれることが確定しました。しかし、葉が薄く柔らかいせいかハダニが付きやすくてやや難儀しています。
Fouquieria splendens
スプレンデンスは先月入手したばかりです。葉のない状態でしたが、外に出して腰水したら急激に葉が出てきました。葉はコルムナリスによく似ていて薄く柔らかいのですが、少し幅がなく細長い雰囲気があります。面白いことに、遺伝的には他のFouquieriaよりコルムナリスに近縁という訳ではありません。シュレヴェイに近縁です。
Fouquieria macdougalii
小さく丸い葉に覆われたマクドウガリイですが、葉は薄く柔らかいものです。スプレンデンスに近縁です。
Fouquieria diguetti
ディグエティイは、葉柄が長くスプーン型の葉が特徴です。葉はやや厚みがあります。レオニラエやオコテレナエに近縁です。
Fouquieria formosa
フォルモサは、葉に厚みがあり硬い方です。葉は小さいものの、長さに対して幅は広く丸く見えます。
Fouquieria leonilae
レオニラエは小型種の割に葉は大きいようです。室内で出た葉は外に出したら陽焼けしましたが、遮光はしません。灌木は葉が陽焼けしても、強光に適応した新しい葉が出て来ますから問題はありません。オコテレナエに近縁です。
Fouquieria fasciculata
ファスキクラタの葉は厚みがあり硬い方です。葉に光沢があるのは、表面にケチクラ層が発達しているからです。クチクラは葉の耐久性を高め、病害虫に対して抵抗性が高くなります。プルプシイに近縁です。
Fouquieria ochoterenae
オコテレナエも葉に光沢がありますから、葉は厚みがあり硬い方です。レオニラエに近縁です。
以上のように8種類のFouquieriaの葉を比べてみましたが、意外にも葉の特徴は遺伝的な遠近とは無関係でした。本当は花や枝振り、トゲについても比較したいところですが、まだ苗なのでまだ出来ません。
Fouquieriaは赤色の変わった形の花が咲き、ハチドリが蜜を吸いに訪れるそうです。ぜひ、花を拝みたいところです。しかし、花が咲くまでにどれくらいかかるでしょうか? F. leonilaeは小型種で、早く花が咲くと海外の園芸雑誌にありました。非常に楽しみです。
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そう言えば、私が入手したFouquieriaはいつの間にやら8種類になりました。最近は様々な多肉植物の苗が流通していますから、人気があろうがなかろうが、あちこちのイベントに行っていると簡単に集まってしまうのです。私の育てているFouquieriaはすべて苗で、小さい代わりに何より安価でしたから、コレクションするにもハードルが低くていいですね。さて、Fouquieriaはここ数年はよく目にしますが、あまり育てている人の話はネットでも聞きませんし、花が咲いたという話もありません。それなりに流通しているはずですから不思議です。単純にFouquieria好きが少ないので、話題に出にくいだけかも知れませんけどね。
実はFouquieriaは乾くとすぐに葉をポロポロ落としてしまうので、困っていました。去年は頻繁に水やりしてみましたが、暑い日には乾くのが早いせいかやはり葉が落ちてしまいました。砂漠に生える植物なのにおかしな話です。基本的に塊茎や塊根がないため、なぜ砂漠に生えることが出来るのか不思議です。根も細く細かいため、とても乾燥に強く見えません。いったい、どのような手段で砂漠に生えることが出来ているのでしょうか? 今後、調べてみたいですね。
という訳で、あまりにも育たないので、仕方なくFouquieriaはすべて腰水栽培しています。私のライフサイクルでは、水やりはせいぜい週2回くらいしか出来ませんから仕方がなくです。しかし、驚くべきことに、今のところFouquieriaたちは大変調子がよく、葉が勢いよく出てきました。
腰水栽培中。
Fouquieriaは遺伝子を解析されており、種同士の遠近が明らかとなっています。それは、2018年に発表された『Recent radiation and dispersal of an ancient lineage : The case of Fouquieria (Fouquiericeae, Ericales) in American deserts』という論文で、Fouquieriaの遺伝的な系統関係を調べています。ちなみに、Fouquieriaは現在11種類が認められていますが、この論文ではF. burrageiは調べていないようです。(◎は私が育てているFouquieria)
┏━━◎F. ochoterenae
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┃┗━━◎F. leonilae
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┃┗━━━◎F. diguetii
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┃┗━━━━━━━━◎F. columnaris
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┃ ┏━F. purpusii
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┗━━━━━━┫┗━◎F. fasciculata 1
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┗━━◎F. fasciculata 2
Fouquieria columnaris
コルムナリスは「観峰玉」という名前もあります。かつては、Idria属とする意見もありましたが、遺伝的解析の結果で、完全にFouquieriaに含まれることが確定しました。しかし、葉が薄く柔らかいせいかハダニが付きやすくてやや難儀しています。
Fouquieria splendens
スプレンデンスは先月入手したばかりです。葉のない状態でしたが、外に出して腰水したら急激に葉が出てきました。葉はコルムナリスによく似ていて薄く柔らかいのですが、少し幅がなく細長い雰囲気があります。面白いことに、遺伝的には他のFouquieriaよりコルムナリスに近縁という訳ではありません。シュレヴェイに近縁です。
Fouquieria macdougalii
小さく丸い葉に覆われたマクドウガリイですが、葉は薄く柔らかいものです。スプレンデンスに近縁です。
Fouquieria diguetti
ディグエティイは、葉柄が長くスプーン型の葉が特徴です。葉はやや厚みがあります。レオニラエやオコテレナエに近縁です。
Fouquieria formosa
フォルモサは、葉に厚みがあり硬い方です。葉は小さいものの、長さに対して幅は広く丸く見えます。
Fouquieria leonilae
レオニラエは小型種の割に葉は大きいようです。室内で出た葉は外に出したら陽焼けしましたが、遮光はしません。灌木は葉が陽焼けしても、強光に適応した新しい葉が出て来ますから問題はありません。オコテレナエに近縁です。
Fouquieria fasciculata
ファスキクラタの葉は厚みがあり硬い方です。葉に光沢があるのは、表面にケチクラ層が発達しているからです。クチクラは葉の耐久性を高め、病害虫に対して抵抗性が高くなります。プルプシイに近縁です。
Fouquieria ochoterenae
オコテレナエも葉に光沢がありますから、葉は厚みがあり硬い方です。レオニラエに近縁です。
以上のように8種類のFouquieriaの葉を比べてみましたが、意外にも葉の特徴は遺伝的な遠近とは無関係でした。本当は花や枝振り、トゲについても比較したいところですが、まだ苗なのでまだ出来ません。
Fouquieriaは赤色の変わった形の花が咲き、ハチドリが蜜を吸いに訪れるそうです。ぜひ、花を拝みたいところです。しかし、花が咲くまでにどれくらいかかるでしょうか? F. leonilaeは小型種で、早く花が咲くと海外の園芸雑誌にありました。非常に楽しみです。
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