9月に行った東京薬科大学の薬用植物園の記事の続きです。まだ温室の入口付近でウロウロしています。

マチン Strychnos nux-vomica
毒性の高さで有名なストリキニーネを含有する樹木。ストリキニーネは医療用にも利用されますが、中毒量と薬効量が近いため使いにくいようです。インド、スリランカからベトナム、マレーシアあたりの原産。

パナマソウ Carludovica palmata
パナマ帽の原料のパナマソウです。分類がよく分からない謎めいた植物でしたが、遺伝的にはタコノキに近縁とのこと。植物園でパナマソウを見るのは4カ所目になります。中南米の原産。

トンキンニッケイ Cinnamomum cassia
いわゆるシナモンですが、使われているのは上物であるセイロンニッケイではなく、トンキンニッケイ=シナニッケイが一般的です。
あと、今更ですがシナニッケイの学名がよく分からないことに気が付きました。実はC. cassiaという名前の植物は複数あり、非合法名です。一般的にはC. cassia (L.) J. Presl.ですが、これはスリランカシナモン(Neolistea cassia)の異名です。スリランカシナモンはスリランカとインドの原産ですから、シナニッケイとは関係がなさそうです。ちなみに、Wikipediaや日本薬学会はこの表記でした。次にC. cassia Nees ex Blumeですが、現在ではインドネシアンシナモン(C. burmanni)の異名となっています。東京薬科大学の薬用植物園の名札ではC. cassia Blumeとなっていましたが、おそらくこれを指しているのでしょう。最後はC. cassia (L.) D. Don.です。これは、熊本大学薬学部など、いくつかのサイトで見かけました。しかし、これはキュー王立植物園のデータベースに名前がありません。GBIF(地球規模生物多様性情報機構)では、N. cassia (L.) Kosterm.の異名としています。要するに、これらはvon Linneが1753年に命名したLaurus cassia L.から来ているのでしょう。しかし、流通しているシナモンは「真のシナモン」たるC. verumと代替品であるC. cassiaが代表的でしょう。スリランカシナモン(N. cassia)が大量に流通しているとは思えません。
さて、Pei Chenらの2014年の論文では、シナモンの成分を分析していますが、この手の論文には珍しくシナモンの種について言及があります。流通するシナモンは主に4種で、C. verumと偽って他種が混ぜものというか、逆に少しだけC. verumが入れてあるというようなことが書いてありました。C. verum以外の他の3種とは、C. cassia、C. burmanni、C. loureiroiです。このC. cassiaはC. aromaticumのことで、Chinese cinnamonと呼ばれるとありました。まあ、流通量と分布から考えると、C. burmanniかC. aromaticumですが、論文では明確に区別していますからシナニッケイの正体はC. aromaticumなのでしょうね。

コウトウノボタン(マルバルノボタン)
Melastoma malabathricum
ノボタンの仲間。残念ながら花はありませんでした。コウトウノボタンはアルミニウムを過剰に蓄積するため、土壌汚染の処理に利用出来るかも知れません。インドから中国南部、東南アジア、ニューギニア島、オーストラリアあたりの原産。

サチャインチ Plukenetia volubilis
果実はナッツとして食用ですが、葉や果実は有毒で加熱する必要があります。現在はP. verrucosaの異名となっているようです。南米の原産。

レンブ Syzygium samaragense
面白い果実がなりますが、まだ見たことがありません。フトモモ属はオーストラリア原産のものが多いため、近縁のオージープランツブームでも園芸店で見かける機会が増えたかも知れません。インド、東南アジア、ニューギニア島あたりの原産。

ホシアザミ Hippobroma longiflora
ホシアザミの花が咲いていました。ジャマイカの原産ですが、世界中の熱帯に帰化しています。白い乳液には強烈な毒性があるとされ、ネームプレートにも赤字で「猛毒」の表記がありました。
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マチン Strychnos nux-vomica
毒性の高さで有名なストリキニーネを含有する樹木。ストリキニーネは医療用にも利用されますが、中毒量と薬効量が近いため使いにくいようです。インド、スリランカからベトナム、マレーシアあたりの原産。

パナマソウ Carludovica palmata
パナマ帽の原料のパナマソウです。分類がよく分からない謎めいた植物でしたが、遺伝的にはタコノキに近縁とのこと。植物園でパナマソウを見るのは4カ所目になります。中南米の原産。

トンキンニッケイ Cinnamomum cassia
いわゆるシナモンですが、使われているのは上物であるセイロンニッケイではなく、トンキンニッケイ=シナニッケイが一般的です。
あと、今更ですがシナニッケイの学名がよく分からないことに気が付きました。実はC. cassiaという名前の植物は複数あり、非合法名です。一般的にはC. cassia (L.) J. Presl.ですが、これはスリランカシナモン(Neolistea cassia)の異名です。スリランカシナモンはスリランカとインドの原産ですから、シナニッケイとは関係がなさそうです。ちなみに、Wikipediaや日本薬学会はこの表記でした。次にC. cassia Nees ex Blumeですが、現在ではインドネシアンシナモン(C. burmanni)の異名となっています。東京薬科大学の薬用植物園の名札ではC. cassia Blumeとなっていましたが、おそらくこれを指しているのでしょう。最後はC. cassia (L.) D. Don.です。これは、熊本大学薬学部など、いくつかのサイトで見かけました。しかし、これはキュー王立植物園のデータベースに名前がありません。GBIF(地球規模生物多様性情報機構)では、N. cassia (L.) Kosterm.の異名としています。要するに、これらはvon Linneが1753年に命名したLaurus cassia L.から来ているのでしょう。しかし、流通しているシナモンは「真のシナモン」たるC. verumと代替品であるC. cassiaが代表的でしょう。スリランカシナモン(N. cassia)が大量に流通しているとは思えません。
さて、Pei Chenらの2014年の論文では、シナモンの成分を分析していますが、この手の論文には珍しくシナモンの種について言及があります。流通するシナモンは主に4種で、C. verumと偽って他種が混ぜものというか、逆に少しだけC. verumが入れてあるというようなことが書いてありました。C. verum以外の他の3種とは、C. cassia、C. burmanni、C. loureiroiです。このC. cassiaはC. aromaticumのことで、Chinese cinnamonと呼ばれるとありました。まあ、流通量と分布から考えると、C. burmanniかC. aromaticumですが、論文では明確に区別していますからシナニッケイの正体はC. aromaticumなのでしょうね。

コウトウノボタン(マルバルノボタン)
Melastoma malabathricum
ノボタンの仲間。残念ながら花はありませんでした。コウトウノボタンはアルミニウムを過剰に蓄積するため、土壌汚染の処理に利用出来るかも知れません。インドから中国南部、東南アジア、ニューギニア島、オーストラリアあたりの原産。

サチャインチ Plukenetia volubilis
果実はナッツとして食用ですが、葉や果実は有毒で加熱する必要があります。現在はP. verrucosaの異名となっているようです。南米の原産。

レンブ Syzygium samaragense
面白い果実がなりますが、まだ見たことがありません。フトモモ属はオーストラリア原産のものが多いため、近縁のオージープランツブームでも園芸店で見かける機会が増えたかも知れません。インド、東南アジア、ニューギニア島あたりの原産。

ホシアザミ Hippobroma longiflora
ホシアザミの花が咲いていました。ジャマイカの原産ですが、世界中の熱帯に帰化しています。白い乳液には強烈な毒性があるとされ、ネームプレートにも赤字で「猛毒」の表記がありました。
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