ユーフォルビア・オベサ・ドットコム

2025年07月

なんと、いつの間にやら7月が終わってしまいます。なにやら、バタバタしていたらあっという間でした。まあ、でも7月は小石川植物園へ行ったり、2件の多肉植物の販売イベントに行ったり、久しぶりに鶴仙園へ行ったり充実していたと言えばしていたのでしょう。さて、硬葉系ハウォルチアがチラホラ開花しているのでご紹介しましょう。やや、ショックを受ける出来事もありました。


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H. scabra var. morrisiae  VA 6451
フィールドナンバーつきのスカブラ変種モリシアエが開花しました。
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味のある見た目です。
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花は細長く痩せ型で、あまり開きません。


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H. fasciata DMC 05265
フィールドナンバーつきのファスキアタも開花しています。十二の巻ではなく、本物のファスキアタです。
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株が非常に充実しています。ロゼットの美しさでは、ファスキアタ>十二の巻>アテヌアタでしょうね。
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花はやや大型で、よく開裂します。


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H. triangularis
トリアングラリスが開花しました。しかし、トリアングラリスという名前のハウォルチアは存在しません。ハウォルチア属自体が創設される前はハウォルチアもアロエ属とされていました。トリアングラリスはその時代にAloe triangularisと命名された植物です。しかし、ハウォルチアに含まれる種がハウォルチア属に分離されていきましたが、トリアングラリスはハウォルチアにはなりませんでした。ですから、Haworthia triangularisという名前は園芸名でしかありません。
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では何かというと、H. viscosaとされているようです。ヴィスコサにしては大型で肌のざらつきがありませんが、タイプ違いくらいの扱いなのかも知れません。
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花は痩せ型で、花弁3枚が長く巻いています。花茎が非常に細く白かったですね。


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Astroloba spiralis
スピラリスが開花しました。アストロロバの花は初めてなので、楽しみにしていました。ハウォルチアとは異なる特徴的な花を咲かせます。

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しかし、どういう訳か典型的なハウォルチアの花です。おかしいですね。よくよく見ていたら、H. pungensに似ていることに気が付きました。我が家のプンゲンス(次の写真)と見分けがつきません。まあ、種子の名前が間違っていたのでしょう。多肉植物の世界ではよくあることです。しかし、アストロロバはあまり販売していないため、とても残念です。


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H. pungens
なんということでしょう…


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5月に行ってきた東京都薬用植物園の記事の続きです。温室を廻っています。
さて、東京都薬用植物園の記事も長々と続いてきましたが、いつの間にやら7月も終わりになってしまいました。しかし、今回で終わります。ちょうど小石川植物園に行ってきましたから、そちらにバトンタッチします。



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パラミツ(波羅蜜) Artocarpus heterophyllus
世界最大の果実を持つクワ科植物。ジャックフルーツの名前でも知られていますね。食用となる果実は最大30kgにもなると言います。

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まだ若い果実がなっていました。神代植物公園では鉢植えのパラミツに小さな実がついていましたが、こちらのパラミツはどこまで育つでしょうか。


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Aristolochia moupinensis
中国原産のウマノスズクサの仲間。ちょうど、特徴的なパイプのような花を咲かせていました。淮通、南木香と呼ばれ漢方薬とされますが、ウマノスズクサの仲間はアリストロキア酸を含むため腎臓障害を引き起こす可能性があります。


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ショウベンノキ Turpinia ternata
ミツバウツギ科の小高木。とんでもない名前の由来は、枝を切ると水が出るかららしいのですが、それでもどうかと思いますが…。四国から九州、琉球列島に分布します。

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初めて花を見ました。ショウベンノキ自体は新宿御苑でも見ています。


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植物園の温室にはつきもののビカクシダ。なかなか良いサイズです。「Platycerium sp.」とあったので、種類は分かりません。


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カカオノキ Theobroma cacao
カカオの果実がなっていました。去年は筑波実験植物園でカカオの花を見て、新宿御苑と夢の島熱帯植物館で果実を見ています。カカオノキは植物園では割りと遭遇する熱帯植物です。

 
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ホウライショウ Monstera deliciosa
いわゆるモンステラですが、同じモンステラでも観葉植物として普及しているM. adansoniiと異なり巨大です。


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チョウジ(丁子) Syzygium aromaticum
香辛料のクローブはチョウジの蕾を利用したものです。フトモモ科植物ですから、ブラシ状の面白い花を咲かせます。モルッカ諸島の原産で、大航海時代の香辛料貿易の主要産物の1つ。


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ヤコウボク(夜香木) Cestrum nocturnum
ヤコウボクが開花していました。夜に香るから夜香木というそうです。世界中の熱帯で野生化してしまい、駆除困難な植物とされています。ナス科。



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イランイランノキ Cananga odorata
香水の材料として有名なイランイランノキの花が咲いていました。花は目立たないため、分かっていないとなかなか気が付きません。まだ花は咲き始めですかね。板橋区立熱帯環境植物館でも花を見たことがあります。


以上、5月に行ってきた東京都薬用植物園の記事でした。栽培が禁止されているケシの花を見られるということで見に行きましたが、図鑑では見たことがあるけれど実物は初めてという植物が沢山ありました。個人的に気になっているシナモン類や御柳、ハシリドコロあたりは見れて良かったですね。あと、何気にセイヨウトチノキの花を初めて見ました。植栽されているのは、何故かベニバナトチノキばかりでしたから、ちょっと嬉しかったですね。


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日曜日に東京ビッグサイトで「UNIQUE PLANTS FESTA」というイベントが開催されたので行って参りました。何でも、日本サボテン狂人会の創立60周年記念のイベントということです。主催はサボテンの会なんでしょうけど、様々な業者が集まるようでしたから見に行くことにしました。


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新橋駅からゆりかもめで20分くらいでしょうか。東京ビッグサイト駅に到着しました。駅から出ると磯の香りが漂います。椰子の並木がありましたが、海辺には椰子が似合いますね。花も咲いていました。


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入場料は割りと高めの1000円でした。まあ、場所代が高いのかも知れませんね。


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さて、9時少し過ぎてから会場に到着しましたが、ちょうど待機列が解消されるタイミングでした。しかし、会場は恐ろしく広く、私が行ったイベントでは出店数も過去に記憶にないレベルで驚きました。会場が広く通路も広いので、それほど人混みが出来る感じではなく、割りとゆったり見ることが出来ました。

さて、内容に関しては色々ありましたね。まあ、大抵のものはあったのでしょう。BBと比べると、サボテンか目立ちましたね。イベントではあまり見かけないフェロカクタスが大量に並ぶ光景もありました。また、多肉植物のイベントではお馴染みの、パキポディウム苗やエケベリア、アガヴェも大量にありました。ハウォルチアは専門店もあり、あちこちで見かけました。ユーフォルビアも豊富で、けっこう珍しいものも沢山ありました。

取り敢えず、入口に近いラフレシアリサーチで花キリンを購入して、あとはゆっくり見て廻りました。今月は連休に園芸店をハシゴして資金難でしたから、今回は3000円以内のものを最大3点と決めて来ました。ですから、1つでも記念で買えば今回のミッションはクリアくらいの心持ちでしたね。その後は、海外の蘇鉄の苗と安い挿し木のPencil-Stemのユーフォルビアを購入して終了です。まあ、気になるものは他にもありましたが、ここまでとしました。

今回のイベントは割りとあちこちから業者が来ているようで、ラインナップが豊富で変わったものもありましたね。あと、実生1年生の苗が数万円という店もまあまああり、バブルだなぁなんて思いました。他にはサイケデリックな鉢屋もいくつか出店があり、ビカクシダ、海外のシダ、アリ植物、タンクブロメリアなんかもありましたね。

さて、では購入品をご紹介しましょう。


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Euphorbia razafindratsirae
よいサイズのラザフィンドゥラトシラエがあったので、ついつい購入。産毛の生えた柔らかい葉が特徴。ラフレシアリサーチの苗。サイズの割りにとても安価。



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Cycas siamensis
シアメンシスはかなりの安価でした。シアメンシスはタイプがいくつかあり、小苗のうちはよく分かりません。将来のお楽しみとしましょう。滋賀県のあいとう松田農園の苗。
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この毛が葉に生えてくれたらいいんですけどね。


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Euphorbia schimperi
またまた、Pencil-Stemのユーフォルビアです。挿し木なので格安です。こういうタイプのユーフォルビアは世界中にあり、集め甲斐があります。このスキムペリはアラビア半島とその対岸のアフリカあたりの原産で、Pencil-Stemではこの地域は初めてです。Pencil-Stemと言えばマダガスカルとブラジルですが、北米とカナリア諸島原産のものは入手済みです。あとは、オーストラリアのPencil-Stemが気になりますね。


ということで、なかなかのビッグイベントでしたね。私は1時間ちょいくらいで一回りして、そのまま帰りました。毎度、イベントは長居しません。さて、今回はラインナップや出店が異なり面白かったですね。資金が余ったので安いサボテンを買っても良かったのですが、サボテンはすっかり忘れており、フライレアでも買えばよかったと帰ってから思いました。


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小石川植物園に行ってきた記事の続きです。まだ園内に入ったばかりでしたが、西に向けてひたすら歩きます。


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チャンチンモドキ Choerospondias axillaris
雌雄異株で、この樹は雄株とのこと。ウルシ科。九州からヒマラヤ、東南アジア北部の原産で、ブータンとネパールでは果実を食用とするようです。絶滅危惧IB類。


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イヌシデ(犬四手) Carpinus tschonoskii
明るい樹皮が、暗い林内に浮かび上がるかのようでした。イヌシデは沢沿いに生える植物で、攪乱地を好むようですからパイオニア・プラント的な性質があるのかもしれません。日本、韓国、中国南部の原産。


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メタセコイア Metasequoia glyptostroboides
メタセコイア林。まだ若いですね。過去に見た中では、筑波実験植物園のメタセコイアがとにかく巨大で印象的でしたね。「アケボノスギ」とも呼ぶようです。中国原産。



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モミジイチゴ(紅葉苺) Rubus palmatus var. coptophyllus
モミジのような葉の苺の意味ですが、一般的には黄苺として知られ液果は食用。現在、変種は認められていないため、R. palmatusが正式な学名です。日本と朝鮮半島の原産。



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薄暗い林床に天南星が生えていました。カラスビシャク(烏柄杓、Pinellia ternata)かと思いましたが、全体的に大柄なのでオオハンゲ(大半夏、Pinellia tripartita)でしょうか。


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クルミ(Juglans sp.)がなっていました。食用とするのは種子の仁です。仮実を剥いで中を見てみないと種類はよく分かりません。


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ヘツカニガキ Sinoadina racemosa
アカネ科の樹木。葉にはダニ室があるとのこと。ダニ室は肉食性のダニが住むための空間で、ハダニなどがつくと肉食性のダニが食べてくれるシステムです。Sinoadina属はAdina属に吸収されたため、現在の学名はAdina racemosaです。日本、中国南部、台湾、ミャンマー、タイの原産。


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小さな小川にかかる石橋。


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なにやら、巨大なシダが生えていました。おそらく、2mを超える高さです。シダ植物は同定が難しいので、種類はさっぱり分かりません。


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サボテンや多肉植物の共通点と言えば、乾燥地への適応やその結果としての多肉質な葉や茎、塊茎や塊根があります。さらに、不思議と乾燥地にはトゲで武装した植物が多いような気がします。新大陸の代表はサボテンですが、AgaveやFouquieria、Dyckiaにもトゲがあります。アフリカにはサボテン様のEuphorbiaやPachypodium、Aloe、Alluaudiaなどがあります。恐らく水分が少ない乾燥地では、水分を豊富に含む多肉植物は優れた餌でしょう。ですから、草食動物からの食害を防ぐために、トゲで武装したり毒を溜め込んだりするのでしょう。
さて、多肉植物好きとしては、サボテンや多肉植物のトゲは気になる存在です。それは研究者も同様で、サボテンのトゲについては幾つもの論文が出ています。私もサボテンのトゲの機能についての研究や、トゲを介した霧の水分の集積の論文について、過去に記事にしています。しかし、トゲそのものや草食動物との関係について考察したものはありませんでした。そこで、本日は植物のトゲそのものが動物に対して警告を発している可能性を指摘したSimcha Lev-Yadunの2001年の論文、『Aposematic (Warning) Coloration Associated with Thorns in Higher Plants』をご紹介しましょう。


植物は警告するか?
動物ではよく知られた現象である警告色は、植物ではほとんど注目されてきませんでした。橙色や黄色、白地に黒い模様などの動物は、捕食者にとって危険な存在です。それは、捕食者がその色を不快な性質と関連付けて学習するからです。しかし、植物の目立つトゲの役割りについては報告がありません。植物の警告色については、シロツメクサ(Trifolium repens)を食べるヒツジが、白紋のある葉より無紋の葉を好むことを明らかとした報告(Cahn & Harper, 1976)があるくらいです。


サボテンのトゲの様々な色
サボテン科の多くの種においてカラフルなトゲが見られ、その多くは多色です。通常のトゲ(thorn)は褐色、黄色、赤色、白色、灰色、ピンク色、黒色、黄褐色です。
Benson(1982)は174種のサボテンをリストアップしました。そのうち、80.5%にあたる140種が色のついたトゲを持ち、33.9%にあたる59種が色のついた芒刺(glochid)を持つとしています。トゲが1色であるのは8種、2色は39種、3色は48種、4色は24種、5色は14種、6色は5種、7色は2種でした。芒刺は、褐色もものが13種、赤色が7種、黄色が28種、黄褐色が10種、灰色が1種でした。
Preston-Mafham(1994)は973種のサボテンを掲載しており、そのうち862種には白い模様が、6種には褐色/黒色の模様がありました。トゲはカラフルな縞模様や白い縞模様により目立つことはよくあります。


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刈穂玉(Ferocactus gracilis)
刈穂玉の鮮烈な紅色の強刺。
筑波実験植物園にて(2025年2月)。



アガヴェのトゲの様々な色
アガヴェ属(Agave)の葉には、尖端にトゲがあるもの(※)と、葉縁に鋸歯があるものの2種類のトゲがあります。多くのアガヴェの葉には、鋸歯に加えてトゲや鋸歯の視認性を高める縞模様があります。葉縁の鋸歯は褐色、赤みがかった色、灰色、黒色、白色、黄色のいずれかでした。
Gentry(1982)は194種のアガヴェをリストアップしました。そのうち、112種が葉の頂端にトゲを持ち、86種は葉縁にトゲを持っていました。47種は葉縁に縞模様がありました。



(※) 葉の尖端にのみトゲがある吹上のようなアガヴェは、Echinoagaveとして独立しアガヴェから分離されました。


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Agave utahensis var. eborispina
ウタヘンシス変種エボリスピナの飴色の強刺。
神代植物公園の多肉植物展示にて(2022年5月)。


アロエのトゲの様々な色
アロエ属(Aloe)のトゲは、白色、赤色、黒色、黄色など色彩豊かです。多くのアロエは白色の模様を持ち、多くの種は色彩豊かです。Reynolds(1969)は137種のアロエを取り上げており、そのうち133種は葉縁にトゲを持っています。さらに、94種には色のついたトゲを持ち、37種は葉縁に白色のトゲを持っていました。13種は葉縁にトゲはあるものの葉に白色の斑点はなく、50種には葉に葉縁に色のついたトゲがあり白色の斑点を持ち、3種には葉に白色の斑点はあるものの葉縁にトゲはなく、42種には葉縁に色のついたトゲはあるものの葉に白色の斑点はなく、2種には葉縁に色のついたトゲを持ち葉には色のついた斑点を持ちます。


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Aloe flutteana
白色のトゲと斑点がよく目立ちます。


ユーフォルビアのトゲの様々な色
ユーフォルビアは色鮮やかなトゲや、トゲな付随する白色や白っぽい斑点、あるいは白色の模様は一般的です。Sajeva
& Costanzo(1994)は80種のユーフォルビアをリストアップしており、そのうちの60%にあたる48種が色のついたトゲを有しています。13種はトゲの縁に白色の模様を持ち、9種はトゲの縁に他の色の模様があります。



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Euphorbia 
ユーフォルビアはこのような斑が全体的に入るものも珍しくありません。


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Euphorbia poissonii
ユーフォルビアの新トゲは鮮やかな赤色のものは一般的です。



トゲの色はベネフィットするか?
植物のトゲの色彩や模様は広範囲に見られ、おそらくは中立的あるいはランダムな現象ではありません。動物の警告色と同様に適応的価値があると著者は考えます。
目立つトゲは草食動物がその記号を記憶し、その記号を有した植物を避ける傾向があるため、植物にとって警告色は有益であると考えられます。目立つトゲの生成と維持にかかるコストが、草食動物の食害の減少のコストより低いならば、そのような突然変異の選択に有利に働きます。草食動物が警告色を示す個体を避けて警告色がない個体を食べるならば、警告色のある個体とそうではない個体との間の競争が減少します。
色鮮やかなトゲや模様を生み出すにはコストがかかりますが、それが複数の目的を果たす場合はそのコストは低減するでしょう。例えば、サボテンで白い毛やフェルトが日中の極端な温度変化を制御し生長点を保護する役割りを果たしています。
生物学的なシグナル伝達の評価は複雑です。植物の鮮やかな色が非警告的な記号を果たしている場合、例えば花粉媒介者や果実食動物へのサインであったり、植物の温度低下などにも利用されているからです。したがって、植物の色やトゲはそれを有することを示すだけではなく、「注意を向けている」を示すことも出来ます。警告色は植物を食べる草食動物により維持されます。



最後に
以上が論文の簡単な要約です。
この論文はトゲの色についての調査結果を参照しているだけで、実際にそれが草食動物に対して如何なる作用を及ぼすのかについては明らかではありません。あくまでも仮説であり、実証する必要があります。しかし、考え方としては面白く、わざわざコストをかけている以上は何らかの効果がある可能性は高いでしょう。
さて、著者である
Simcha Lev-Yadunの植物の警告色に関する一連の論文は面白いので、しばらくは年代順にご紹介する予定です。


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久々の植え替えです。例年の植え替えは終わりましたが、購入品はその都度植え替えていきます。というわけで、今年の植え替えは今回で161鉢となりました。


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Commiphora mafaidoha
この間のヨネヤマプランテイションのイベントで購入したマダガスカル原産のコミフォラ。

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鉢が異様に小さいので、上モノのサイズからすると根は少ないですね。
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植え替え後。プレステラ90に植えました。少し変わった見た目のコミフォラです。これからが楽しみです。


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H. attenuata var. glabrata EVJ 16840
こちらも、ヨネヤマプランテイションのイベントで購入しました。あたり見かけないアテヌアタ変種グラブラタです。
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そのままの鉢に植えようとしましたが、根はかなり多いのでサイズアップが必要です。既に子を吹いていますね。
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植え替え後。プレステラ90に植えました。群生するタイプのようです。


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Beaucarnea hookeri
こちらは、ヨネヤマプランテイションの帰りに寄ったコーナン港北インター店での購入品。いわゆる、Calibanus hookeri。
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まだ、塊根はでき始めといったところですね。根は太く強いものです。
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植え替え後。プレステラ90に植えました。まだ塊根が小さいので、少し埋め気味にしました。まだまだこれからです。


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Beaucarnea gracilis
こちらもヨネヤマプランテイションでの購入品。レクルバタではなくグラキリスです。
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根は大変豊富でした。
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植え替え後。プレステラ90に植えました。塊根は割れ始めています。どのように育つのでしょうか。


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光琳玉 Gymnocalycium spegazzinii subsp. cardenasianum
鶴仙園で購入した光琳玉も植え替えてしまいます。

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根はなかなか良さそうです。
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植え替え後。プレステラ90に植えました。過去に1株、南米病でやられているので、気を付けなければ。


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同じく鶴仙園にて購入した『芍薬』を植え替えます。
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根が渦巻いています。なかなか鉢から抜けずにいたら、花が落ちてしまいました。まあ、エキノプシスの花は短命なのでまあいいでしょう。また新しい花が咲きますし。
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根はほぐして半分程度切りました。
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植え替え後。プレステラ105に植えました。子が吹いていますが、子株が育ってきたら駄温鉢に植え替えます。


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イベントに行ったばかりですが鶴仙園に行ってきました。実に久しぶりで、GW以来で今年は2回目です。何か変わったものはあるでしょうか。


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よく晴れて気温は35℃と大変な猛暑です。汗を拭きながら多肉植物をみて廻りました。
さて、今回の鶴仙園は、まずパキポディウム苗が各種沢山ありました。さらに、アガヴェもまあまああり、エキノアガヴェとなったAgave albopilosa =Echinoagave albopilosaもありました。あと、いつもは鶴仙園に来ると硬葉系ハウォルチアを買いがちですが、今回はあまり硬葉系はありませんでした。そういえば、ガステリアのイベントがあったせいか、ガステリアの園芸品種もかなりの数が並んでいました。そして、夏は花サボテンが沢山入荷していますから、今回はサボテンを中心に見てみました。



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光琳玉 Gymnocalycium spegazzinii subsp. cardenasianum
いい感じの光琳玉が入っていたので購入しました。そういえば、光琳玉自体、あまり園芸店やイベントでは見かけません。鶴仙園で見たのもここ数年では初めてです。しかし、先日行ったヨネヤマプランテイションのイベントで、光琳玉の選抜品が並んでいたので流通し始めているのかも知れません。まあ、私は安い普通の株で十分ですけどね。


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芍薬
エキノプシス系交配種。芍薬丸(=スミレ丸)ではなく「芍薬」という品種です。トリコケレウスやロビビア、レブチアあたりをすべてエキノプシスに統合する謎の流れがありましたが、近年遺伝子解析により再分割されました。この鮮やかな紅色は、近縁のロビビアやレブチアから来ているのでしょうか?


というわけで、鶴仙園に行って参りました。珍しくサボテンを買いましたが、プシス系の交配種は鮮やかで良いですね。放置栽培出来ますから管理も楽ですし。少しづつ集めてもいいかなあと思っています。
この三連休はあちこち行って、色々買ってしまいました。サボテン×2、リュウゼツラン×2、硬葉系ハウォルチア×1、コミフォラ×1とまあ色々買いましたね。しかし、なんと今週末にもイベントが開催されます。7月27日(日)に東京ビッグサイトで「UNIQUE PLANTS FESTA」という日本サボテン狂人会の創立60周年記念企画とのことです。行けたら当日の様子をリポートしたいと思っております。


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横浜のヨネヤマプランテイションのイベントに行ってきたわけですが、そのまま横浜市営バスに乗り近くにあるコーナン港北インター店に行ってきました。ここのコーナンは大きな温室があり圧倒的な物量を誇るため、変わったものがあるかもしれません。ですから、いつもヨネヤマプランテイションのイベントの帰りにはこのコーナンに寄るのが定番になっています。


前回行ったの様子はこちら。

というわけで、ヨネヤマプランテイションに到着しました。バスがなかなか来なくてだいぶ遅れました。


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季節的に外にも多肉植物が出てきましたが、ややヘタリ気味かも知れません。室内にも多肉植物は充実しており、まあよく見る一般的なラインナップは大体網羅している感じでした。しかし、このコーナンはサイズが大きい(そして高い)多肉植物もけっこうあったりします。あと、Aloe susannaeなどの去年あたりにイベントで出てきたような多肉植物もありました。なにやら見覚えのあるラベルがけっこうありましたね。アガヴェも割りとありましたが、まったく見ていないのでラインナップは不明です。特に気になるものはなかったのですが、ちょうど良いサイズのトックリランの仲間とカリバヌスの小苗があったので、記念に購入しました。


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Calibanus hookeri
たにっくん工房の苗。実は4号鉢くらいのサイズのものもあり、しかもこの小さな実生苗の倍程度の安価で非常にお得だったのですが、苗から育てたいのでこちらにしました。本来的に高くはないのですが、なんというかねぇ…
ちなみに、遺伝子解析によると、Calibanus属はBeaucarnea属に含まれることが決定的で、C. glassianusに一番近縁なのはB. compactaで、次にC. hookeriと近縁です。というわけで、現在の学名はBeaucarnea hookeriになりました。



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Beaucarnea gracilis
HALKA SUCCULENTの苗。トックリランは珍しくもありませんから、今までわざわざ入手しませんでしたが、何となく買ってみました。しかし、帰ってからよく見るとB. recurvataではなくB. gracilisであることに気が付きました。ロクにラベルも見ないで買ったので驚きました。なんか少し珍しいですね。



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廃車に多肉植物を植えたワイルドな寄せ植え。


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Alluaudiaもかなりのサイズ。


以上が三連休初日の外出でした。暑いので出掛けるのも面倒になりますが、既に恒例行事と化しているためなんだかんだで行ってしまいました。今回はそれほど私好みのラインナップではありませんでしたが、まあ楽しかったですね。流石に疲れるので三連休の2日目は家で大人しくしていますが、最終日の昨日は久しぶりに鶴仙園に行きました。そちらの様子は明日、記事にしましょう。


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新羽駅の近くにあるヨネヤマプランテイションで開催された「多肉植物BIGフェア」へ行って参りました。この三連休の開催です。今年は4月にも開催されましたが、私も参加して矮性のアガヴェと花がかわいい小型サボテンを買いました。内容の充実ぶりは毎度異なりますが、今回はどうでしょうか?


前回のイベントの様子はこちら。



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よく晴れて暑い日になりました。9時半ちょっと前にヨネヤマプランテイションに到着しました。外売り場はまだ開いていませんが、多肉植物のイベントの日は建物が先に開場しています。


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外売り場には大型のアガヴェが並んでいます。


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立派なAdenium somalense。


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海外産の大きな蘇鉄もありました。


さて、既に目敏い多肉植物ファンが、それなりに押しかけていました。私の好きなユーフォルビアもそれなりにありましたが、残念ながら手持ちにあるものばかりなので今回は購入しませんでした。記憶にある限りでは、立派な白ホリダが目を引きましたが、相変わらず群星冠やE. hedyotoidesなんかもありました。そういえば、どういう訳か最近になって闘牛角(E. schoenlandii)の小苗があちこちに並ぶようになりました。そして、小苗とは思えない高額っぷり。他のイベントでもそんな感じでしたから、ブームでも来ているのでしょうか。私はブーム前に安く買ったので驚きです。花キリンはE. cap-saintemariensisやE. tulearensisは見かけましたね。サボテンはあまり種類はありませんでしたが、まあそれなりにありました。中でも選抜品の光琳玉が目につきました。他にはパキポディウム苗やオペルクリカリア苗、ボスウェリア、アガヴェあたりですかね。あと、登録票がついたエンセファラルトスの小さな苗が並んでいました。私が気になったのは、コミフォラです。何種類かありましたが、少し変わった葉のものが目についたので購入しました。あと、変わったH. attenuataがあったので、こちらも購入しました。最近、アテヌアタのタイプ違いばかり買っている気がします。


以下、購入品。
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コミフォラ マファイドーハ
カクタス長田のコミフォラ苗シリーズです。山椒みたいな葉はコミフォラのイメージと少し異なりますね。学名は、「Commiphora mafaidoha」。なんと、マダガスカルのコミフォラでした。変わってるのも納得です。


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H. attenuata var. glabrata EVJ 16840
鶴仙園で毎年コラボイベントを開催しているPlant's Workの硬葉系ハウォルチア。変種グラブラタは初でしたが、さらに驚きのフィールドナンバーつき。園芸店のラインナップじゃないですよね。ちなみに、EVJは初めてでしたが、なんと採取者はErnst Jacobus van Jaasveldですよ。論文はいつも読ませていただいており、いくつか記事にさせていただいております。


というわけで、久しぶりにヨネヤマプランテイションに行ってきました。最近、流通し始めたコミフォラの実生苗はともかく、矮性のアテヌアタは量産品ではないでしょうから、これは正に一期一会ですね。まあ、人気が出るようなものではありませんから、それほどの価値はありません。価格的にも安上がりでした。さてさて、このまま横浜市営バスに乗りコーナン港北インター店を目指します。その様子は明日に記事にしましょう。


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2021年の新種の花キリンであるEuphorbia spannringiiとEuphorbia fuscocladaを最近ご紹介しました。参照したのはThomas Haevermans & Wilbert L. A. Hetterscheidの2021年の論文、『Taxonomic changes and new species in Malagasy Euphorbia (Euphorbiaceae)』です。論文中では13種の花キリンの新種の記載と、レクトタイプを1種、ネオタイプを2種、エピタイプを1種、さらには複数の異名(Synonym)を提案しています。さて、本日はその中からEuphorbia makayensisについて見ていきます


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Euphorbia makayensis
2023年の5月に開催された木更津Cactus & Succulentフェアにて購入しました。



新種・マカイエンシス
Euphorbia makayensis Haev. & Hett., sp. nov.
Euphorbia亜属Goniostema節に属し、E. psammiticolaおよびE. leandrianaに類似します。しかし、E. makayensisは、若いトゲの上の部分が非常に細く柔軟ですぐに消失する点において、類似の2種とは異なります。さらに、E. makayensisの花被片の先端は丸みを帯び内壁は滑らかですが、E. psammiticolaでは花被片の先端が鋭角で内壁には5列の針状毛が垂直に並ぶ点が異なります。また、E. makayensisは花序の花被片が最大8個ですが、E. leandrianaでは2〜32個です。


特徴
高さ50〜100cmの低木で、幹は多肉質で雌雄同株です。主茎は直径4cmまでで、樹皮は灰褐色で滑らかです。まばらに枝分かれし、枝は直径2〜3cmでトゲに覆われます。葉は落葉性で全縁、樹齢によりサイズが異なります。葉柄は短く(1mm)赤みを帯びています。
葉身は4〜10cm × 1〜3cmで倒披針形です。基部は細長く、先端は亜鋭形〜円形ですが尖端は尖ります。辺縁は赤みを帯び無毛です。一次脈および二次脈は表側で目立ち、主脈は葉裏に顕著です。葉は緑色かわずかに灰白色で、若い時は鮮やかな赤色を帯びる。
托葉刺(stipular spines)は単純で基部は膨らみ、あるいは葉の基部の下に1本の短い副刺(
accesory spines)があります。
花序は二叉花序で長さ約10cmで、1つの枝に3〜4個の花序が同時につきます。亜頂生で3回二叉に分岐し、花序あたり4〜8個のCyathiaが出来ます。花柄の表面には粘着性があり、鮮やかな赤みがかるピンク色です。


最後に
以上が論文の簡単な要約です。
花は咲き始めで苞が開ききっていないため、残念ながら記事には載せられませんでした。過去の写真は探す手間がかかりすぎるため断念しました。というわけで、花の写真はありません。悪しからず。


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7月も半ばですが、猛暑が続いています。多肉植物たちは元気ですが、一部の花キリンは水分不足で葉が丸まってしまいます。頻繁な水やりが必要なようです。


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Pachypodium densiflorum
デンシフロルムは相変わらずずっと咲いています。


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Euphorbia waringiae
ワリンギアエが開花しています。冬にハダニにやられましたが、ようやく復活しました。


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Euphorbia mlanjeana
ムランジェアナがぐんぐん育っています。



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Euphorbia gorgonis
ゴルゴニスの開花が始まりました。



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Copiapoa hypogaea
ヒポガエアも開花中。サボテンはタイミングが合わなくて、いつも蕾と花ガラばかり見ているので、花を見られてラッキーでした。


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Aloe saundersiae
サウンデルシアエが開花しました。

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あまり多肉質にならない小型アロエです。
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アロエには珍しい淡いピンク色。



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そろそろ植物園に行きたいところですが、この暑さですから温室はさぞしんどいだろうと躊躇するところです。しかし、屋外メインならまだ何とかということで、小石川植物園に行ってきました。通称・小石川植物園、正式には東京大学大学院理学系研究科附属植物園ですが、一般的には通称で通っていますし東京大学の案内も小石川植物園です。
開場する9時頃に入口に到着しましたが、朝から29℃と暑い1日でした。入口で500円の入場券を購入し、受付のおばちゃんらの行ってらっしゃいの声を聞きながら進みます。

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センジュラン(千寿蘭) Yucca aloifolia
まず目に入るのが、ユッカの大群落です。丈夫で冬の寒さにも強いため、庭にも植栽されます。


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キンポウラン(金宝蘭) Yucca aloifolia f. marginata
斑入りのセンジュラン。



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ソテツ(蘇鉄) Cycas revoluta
こちらは、「精子発見の蘇鉄」。裸子植物である蘇鉄に精子があることを、1896年に当時東京大学の助教授であった池野成一郎により世界で初めて発見しました。これは、世界的な業績です。

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覗き込むと花が見えました。


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染井吉野 Cerasus × yedoensis
立派な染井吉野がありました。染井吉野は桜の代表的な園芸品種です。染井吉野の寿命は短いと言われますが、街路樹とは異なり植物園では巨大化しますね。環境が良いからでしょうか。ちなみに、何故かCerasus属となっていますが、一般的にはPrunus属ですよね。
話は変わって、染井吉野と言えば韓国が起源を主張しています。しかし、染井吉野は江戸時代に作出された園芸品種なので、園芸品種が古来から韓国に生えていたという主張は無理があります。さらに言えば、論争は桜は1種しかないような雰囲気で主張されますが、実際には桜の仲間は世界中に広く分布し数百もの種類がありますから、起源を主張する意味はそもそもありません。それぞれの地域に異なる種が分布する。それだけです。


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Podocarpus sp.
名前は分かりませんが、優美な槙がありました。
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イヌマキ(犬槙、Podocarpus macrophyllus)やコウヤマキ(高野槙、Sciadopitys verticillata)とは明らかに異なります。海外の槙なのでしょう。この槙がある小道から西に入ります。


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中は鬱蒼としており、都会の喧騒は届きません。鳥の鳴き声と虫の音だけが響きます。アオキ(青木、Aucuba japonica)とシュロ(棕櫚、Trachycarpus fortunei)が沢山生えていますが、これらは鳥により運ばれた種子に由来するものでしょう。


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ウラシマソウのネームプレートがありますが、笹とイヌビワ(犬枇杷、Ficus erecta)に占拠されています。イヌビワはやはり鳥により運ばれて増えているようです。これは、ホソバイヌビワと呼ばれるタイプでしょうか。


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ゆっくりと森の中を進みます。


というわけで、小石川植物園に行ってきました。都内とは思えぬ広い森林があり、散策するのに最適ですね。温室をゴール地点と定め、ゆっくり1周していきます。小石川植物園の記事は続きます。


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本日はアデニアを特集しましょう。とは言っても、塊根性のアデニアは葉がないので、木立ち性のタイプだけです。まあ、アデニアは集め始めたばかりなので、小苗ばかりですけどね。


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Adenia isaloensis
いかにもなアデニアっぽい葉がかわいいです。そういえば、栽培品では縦長の塊根を見かけますが、野生個体は潰れたような形の丸々とした塊茎です。乾燥で枝は枯れて、主幹だけが太っていくのかも知れませんね。


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Adenia venenata
樹木性が高そうなヴェネナタです。野生個体の写真を見るとボテッとしたしずく型の塊茎となるようです。


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Adenia keramantus
カラマントゥスの葉は、あまりアデニア感がありませんね。
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幹が割れています。よく育っているようで嬉しいですね。


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Adenia olaboensis
オラボエンシスは葉が細かく切れ込んでかわいらしいですね。このサイズで樹皮がしっかり出来ていますから、アデニアには珍しくコルク層が発達するのかも知れません。


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Adenia fruticosa
フルティコサは急激にツルを伸ばしています。A. glaucaに少し似ていますね。


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Adenia stylosa
葉が赤みがかり美しいスティロサです。植え替え時に棚から落としてしまい、枝が折れてしまいました。


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5月に行った東京都薬用植物園の記事の続きです。温室にはいりましたが、数は少ないものの多肉植物もありました。


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シャボンロカイ Aloe saponaria
また、「蘆薈(ロカイ)」とは古い呼び名ですね。蘆薈とはアロエの古い呼び方ですが、シャボンロカイに関してはこれが標準和名なのでしょうか。「明鱗錦」という園芸名もあるようですね。さて、切り口を水に漬けると泡立つことから、「saponica(石鹸)」、「soap aloe」、「シャボンロカイ」というようです。海外では化粧品原料とされることもあるそうです。
学名に関してはA. maculataに含まれるとされがちなようですね。たしかに、A. saponaria var. latifoliaやA. saponaria var. luteostriataがA. maculata var. maculataの異名に、A. saponaria var. ficksburgensisがA. maculata subsp. ficksburgensisとなっています。しかし、A. saponica自体はA. microstigma subsp. microstigmaの異名となっています。同様にA. saponica var. minorやA. saponica var. obsburaもA. minorstigma subsp. minorstigmaの範疇に含まれるようです。



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Aloe africana(左)
背が高くなる大型のアロエ。「喜望峰蘆薈」の名前もあるようです。整然としていないややだらしない葉が特徴とのこと。南アフリカ原産。右のアロエはA. feroxとの雑種。


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Aloe ciliaris
ヤブ状に育つアロエの仲間というか、現在はAloiampelosとなっているキリアリスです。アロイアンペロスは現在7種類が認められていますが、手持ちに3種類あるのでアロイアンペロスのうち4種類見たことになります。そういえば、植物園でアロイアンペロスは新宿御苑でA. tenuiorを見たくらいですから、あまり植物園向きではないのかも知れません。まあ、地味ですし。南アフリカ原産。



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ホホバ Simmondsia chinensis
砂漠の灌木であるホホバ(jojoba)です。化粧品原料のホホバオイルがとれます。筑波実験植物園や東京農業大学バイオリウムにもありましたね。「chinensis」=「中国の」という名前ですが、米国南部からメキシコの原産。


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Stephania venosa
ステファニアのイモがゴロゴロと鉢に植わっていました。マラリアの治療などにも利用されるそうです。東南アジア地域、特に島嶼部に広く分布します。


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温室では巨大化しがちなブーゲンビリアです。
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つる植物ですが、見事な幹がありました。


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ムユウジュ(無憂樹) Saraca asoca
インドボダイジュとサラノキと合わせて仏陀三大聖樹の1つ。無憂樹は夢の島熱帯植物館でも見かけましたが、花は始めて見ました。ところで、Wikipediaでは無憂樹はS. asocaですがシノニム(異名)がS. indicaとありました。しかし、現在では2種は別種ということになっているようです。夢の島熱帯植物館の無憂樹はS.indicaでしたが、S. asocaもS. indicaも無憂樹ということになるのでしょうか?


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Ochna kirkii
「ミッキーマウスノキ」という名前でも知られる、オクナ科の樹木。上手い具合に実が付けば、それっぽく見えるのかも知れません。ケニア、タンザニア、モザンビーク原産。



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6月は何かと予定が被ったため割りと大人しくしていましたが、7月はあちこち出かけるつもりです。しかし、暑い日が続いています。熱中症に気を付けなければいけませんね。というわけで、植物園やら園芸店やらを見て回ります。それはそうと、本日も我が家の多肉植物の様子を少しご紹介しましょう。


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リアトリスが咲いています。


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Cycas debaoensis
デバオエンシスの葉が展開中です。くるくる巻いていてまるでシダのようです。



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Euphorbia geroldii
ゲロルディイは去年の春に購入しましたが、なかなか環境適応出来なかったのかあまり花は咲きませんでした。しかし、今年は暖かくなる前からずっと咲き続けています。



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Euphorbia heterodoxa
ヘテロドクサは冬に室内で日焼けしてしまったので、全体的に白っちゃけてギリギリ生きている感がありました。しかし、どうにか復活し新しい葉が出ています。



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Euphorbia begardii
プリムリフォリア系のベガルディイですが、葉はあまり出ずに花ばかり咲いています。プリムリフォリアは開花は一段落して葉を茂らせているのとは対照的です。


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Euphorbia guillauminiana
グイラウミニアナにいつの間にやら実が出来ていました。花は目立たないため開花していることにすら気が付きませんでした。
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よくよく見れば沢山花が咲いていました。


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Pachypodium densiflorum
デンシフロルムが次々と開花しています。




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5月に行った東京都薬用植物園の記事の続きです。いよいよ温室に入りましたが、シナモンの仲間(Cinnamomum)が沢山ありました。シナモンの仲間は食用だけではなく、肉桂として漢方薬とされますから、薬用植物園らしいと言えます。


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クミスクチン Orthosiphon aristatus
「ネコノヒゲ」の名前で園芸植物として栽培されます。「クミスクチン茶」の名前でお茶にされるそうです。南アジアから東南アジア、オセアニアまで広く分布します。



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イヌニッケイ Cinnamomum iners
広く東南アジアに分布するイヌニッケイですが、セイロンニッケイの代替品とされているようで、和名の「イヌ」にしろ、種小名の「iner」にしろ、何かしら劣ったニュアンスを帯びます。
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葉は細長く、シナモンに典型的な三行脈。
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結実していました。


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レンブ(蓮霧) Syzygium samarangense
愉快な形の食用となる果実をつける果樹です。まだ蕾のようですね。ハケのようなフトモモ科に典型的な花を咲かせるようです。


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セイロンニッケイ Cinnamomum verum
本家本元の「真のシナモン」。ちょうど、新しい葉が美しいですね。セイロン島の原産。


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マルバニッケイ(丸葉肉桂) Cinnamomum daphnoideis
九州から沖縄にかけて分布するCinnamomum。葉が丸くニッケイっぽくありませんが、三行脈があり全体的にシナモンの香りがします。



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ジャワケイヒ Cinnamomum burmanni
ジャワニッケイとも呼ぶようです。シナニッケイとともに経皮として漢方薬とされます。
シナモン、あるいは経皮と呼ばれるクスノキ科植物、つまりはCinnamomum属は、植物園巡りを始めてから注目している植物の1つです。上に出てきたイヌニッケイやセイロンニッケイ、マルバニッケイ、そしてジャワケイヒもCinnamomum属です。園内の有用植物区にはニッケイ(C. sieboldii)も植栽されていました。そのため、東京都薬用植物園は、沢山のCinnamomumがあり個人的に非常に愉しませてくれました。ちなみに、他の植物園では、板橋区立熱帯環境植物館でセイロンニッケイ、新宿御苑でシナニッケイ(C. cassia)、あと忘れてはならないのが公園によく植栽されているクスノキ(C. officinarum)ですね。いや、クスノキは2023年にCamphora属になったので除外しましょう。しかし、割りと短期間に6種類のシナモンを見ることが出来ましたが、シナモンに着目していたからこそだと思っています。


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ダンドク(檀特) canna indica
カンナの仲間であるダンドクが開花していました。C. coccineaともいわれますが、現在はC. indicaの異名となっています。ネームプレートにはC. indica var. rubraと表記されていましたが、現在C. indicaには変種は認められていないようです。


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ジャカランダ Jacaranda acutifolia
小さなジャカランダが咲いていました。「キリモドキ」という名前もあるようで、確かに少し桐の花穂に雰囲気が似ていますね。ジャカランダはノウゼンカズラ科で桐の仲間ではありませんが、ツルがないのであまりノウゼンカズラ感はありません。しかし、個々の花は確かにノウゼンカズラに似ていますね。




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とりあえず、通常の植え替えイベントは本日で終了します。後は購入品をその都度植え替えるくらいですかね。というわけで、今年の植え替えは今回で155鉢となりました。


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十二の巻の結節が激しいタイプ。十二の巻は交配種ですから、様々な顔が現れます。ちなみに、2023年の春にコーナン港北インター店にて購入しました。
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根の状態は良さそうです。
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植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。購入時に根が干からびて枯れていたり、アブラムシが新芽に湧いて新芽がやられたり紆余曲折ありましたが、今は子株も出て実に元気です。


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H. woolleyi GM 079
フィールドナンバーつきのウォオレイも植え替えます。ちなみに、2022年の秋に鶴仙園にて開催されたイベントで購入しました。
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根は弱いですね。
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植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。


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Euphorbia woodii
最近、流通し始めたタコものユーフォルビアのウォオディイ(ウーディー)です。ロクに枝もないほんの小さな実生でしたから、ずいぶんとよく育ちました。ちなみに、2023年の春にビッグバザールにて購入しました。

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根は非常に豊富でした。塊根も充実しています。
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植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。


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Gasteria disticha
ディスティカの花茎から高芽が出たので、2023年の9月に外して挿し木しました。なかなか生長しませんでしたが、最近ようやく良い葉が出てきました。
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根はよく発達しています。
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植え替え後。プレステラ75に植えました。


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Euphorbia magnifica
Monadenium magnificumの名前で入手しましたが、モナデニウム属がユーフォルビア属に編入されたため、現在はユーフォルビア属です。2022年の夏にシマムラ園芸で挿し木苗を購入しましたが、異様に小さな鉢に植えられており、ぎゅうぎゅうに詰まり固まった根鉢を崩せぬまま植え替えしました。しかし、2023年の冬に根腐れを起こしました。やはり、根鉢を崩さかったのが良くなかったようです。2024年の6月に生きている穂先を挿し木しましたが、果たして根は出ているでしょうか?
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根は豊富で非常に良好でした。なんと塊根が出来ています。購入時はあれほど根が豊富だったのに塊根はありませんでした。不思議ですね。
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植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。塊根は木質化し幹肌は荒れ性なので、なかなか面白そうです。塊根はまだ小さいので埋めておきますが、見られるようになったら露出させる予定です。



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梅雨というほど雨が降らない夏ですが、とにかく暑くて参ってしまいます。植物たちを見に行くだけで、滝のような汗をかいてしまいます。しかし、暑さの最中でも多肉植物たちは元気で、花を咲かせるものもあります。というわけで、我が家の多肉植物たちの様子を少しご紹介しましょう。


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Euphorbia moratii
モラティイが咲き始めました。
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なかなか絶妙な色合いですか、環境によって色合いは変わるようです。


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Haworthiopsis scabra
ダルマ型のスカブラですが、去年枯れた(と思ったので)放置していたら不思議なことに復活しました。真っ黒になって、カリカリに乾いて水を吸わなくなったわけですが、ここ1ヶ月でみるみるうちに緑色になり葉も膨らみました。


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Gasteria vlokii
ヴロキイは初開花ですかね。
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花は小型。しかし、赤みが強いですね。


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Gasteria ellaphieae
エラフィエアエも開花。
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花はやや膨らむ形。


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Aloe fleuretteana
フレウレテアナは日照を浴びて色付いています。
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いつの間にか花が咲いていました。


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天守閣 × Astrolista bicarinata
天守閣が開花しています。

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Astroloba skinneriとされがちな天守閣でしが、スキンネリではなくビカリナタが正しいようです。さらに言えば、Astroloba corrugata × Tulista pumilaの属間雑種なので、「× Astrolista」という交配属表記となります。
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花は先端が窄まる形



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5月に行ってきた東京都薬用植物園の続きです。長々と記事を続けてきましたが、いよいよ温室に入ります。

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温室の入口。


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クジャクサボテン Epiphyllum sp.
クジャクサボテンは属内交配種で、交配が繰り返された結果、由来がよく分からなくなっています。


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Paphiopedilum chamberlainianum
パフィオが咲いていました。現在はP. victoria-reginaと同種ということになっています。スマトラ島の原産。



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キンリョウヘン(金稜辺) Cymbidium floribundum
中国〜ベトナム原産のキンビディウム(シンビジューム)ですが、非常に古い時代に入ってきたようです。明治時代に流行があり、沢山の園芸品種が作られたそうです。


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Perilepta dyeriana
ウラムラサキと呼ばれるカラーリーフ。しかし、ウラムラサキという名前はキノコの和名で使用されているようですから、あまり相応しくないように思われます。ちなみに、現在の学名はStrobilanthes auriculata var. dyerianaとなっています。バングラデシュ、タイ、ミャンマーの原産。
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花も咲いていました。


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インドジャボク Rauvolfia serpentina
インドジャボクはインドの伝統医学であるアーユルヴェーダで利用されるキョウチクトウ科植物。
ちなみに、ネームプレートでは「Rauwolfia」となっていますが、正しくは「Rauvolfia」ですね。しかし、ウェブ上ではマチマチで、公益社団法人日本薬学会や近畿大学薬学部薬用植物園、東北大学薬学部附属薬用植物園などでは「Rauwolfia」、公共財団法人国際緑化推進センターや熊本大学薬学部植物園では「Rauvolfia」と意見が分かれています。これは、RauvolfiaがLeonhard Rauwolfに捧げられた名前だからかも知れません。しかし、Rauvolfiaの名前は古典ラテン語表記の「Leon. Rauvolfio」から来ているため、わざわざ現代語訳して「Rauwolfia」に直す必要はないようです。


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胡蝶蘭(Phalaenopsis)も咲いていました。


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クワッシア Quassia amara
クアッシアとも書かれます。スリナムニガキ、アメリカニガキという名前もあるようです。大変に苦い成分を含み、健胃薬とされます。

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花はとじた形で、先端から花蕊が突き出しています。


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ホウライアオキ Rauvolfia verticillata
ホウライアオキと言いますが、赤から黒色にかわる果実がアオキっぽいだけで、近縁ではありません。先ほど出てきたインドジャボクの仲間です。

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小さな花が咲いていました。



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2021年の新種の花キリンであるEuphorbia spannringiiを最近ご紹介しました。参照したのはThomas Haevermans & Wilbert L. A. Hetterscheidの2021年の論文、『Taxonomic changes and new species in Malagasy Euphorbia (Euphorbiaceae)』です。論文中では13種の花キリンの新種の記載と、レクトタイプを1種、ネオタイプを2種、エピタイプを1種、さらには複数の異名(Synonym)を提案しています。さて、本日はその中からEuphorbia fuscocladaについて見ていきます。


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Euphorbia fuscoclada Haev. & Hett.
2023年10月にタナベフラワーにて購入しました。


新種・フスコクラダ
Euphorbia fuscoclada Haev. & Hett., sp. nov.
Euphorbia亜属Goniostema節に属します。枝の直径が1.5 cmになるE. splendensより強健で、枝の直径は2.5cmになります。樹皮は光沢のある暗赤褐色で、枝の上部に短芽が発達しています。葉は無柄または半無柄です。対するE. splendensの樹皮は灰色で、短芽は欠如しているか極めて稀で、葉柄があり区別出来ます。


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深い紅色のトゲがあります。


特徴
高さ1m、直径2mまで生長する低く茂ったトゲのある植物で、雌雄同株です。主に主枝の基部から分岐し、上部はそれほど多く分岐しません。枝は半直立しますが、まれに直立して周囲の植物に支えられます。樹皮は半光沢から鈍く、暗褐色で古い部分は灰色がかってきます。葉は主枝の先端と短芽に集まり、無柄から準無柄です。主枝の先端の葉は1〜3cm × 2〜7cmで、広倒卵形から長楕円形です。トゲは目立たない列をなすかランダムで、長さ10〜15mmで頑丈、基部はわずかに膨らみ、若い時は暗黒褐色ですがすぐに灰色になります。花序は通常は枝先に単独でつき、長さ10cmほどになり、2〜4回二叉に分岐し、4〜16個の花を咲かせます。花軸は赤褐色です。


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幹は次第に灰色がかってきます。


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しかし、水に濡れると内部の鮮やかな暗赤褐色が透けて現れます。


最後に
以上が論文の簡単な要約です。今回も花の特徴などは割愛しています。
さて、Euphorbia fuscocladaは割りと新しく命名された花キリンですが、命名からわずか2年で私が入手していますから、かなり流通が早いですね。しかも、現地球ではなく実生で、それなりの量が流通したようですから、既に栽培品が大量に栽培されているということでしょう。これは大変良いことです。なぜなら、実生由来の栽培品が大量に出回れば、密輸品などの現地球の価値も低下するため、密輸組織の旨味がなくなるため密輸そのものが減少するからです。密輸組織とは大げさなと思われるかも知れませんが、実際に国際的な密輸シンジケートが存在し、それらの組織はマフィアが絡んでいたりします。現地球を購入することで、間接的にマフィアに資金提供をしていることになりますからご注意下さい。



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そろそろ、植え替えもおしまいです。たぶん、次回でラストです。あとはイベントなどの購入品を、その都度植え替えるくらいですかね。というわけで、今年の植え替えは今回で150鉢となりました。


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謎の札落ちのオブツーサのようなものの鉢がパンパンです。放置系の多肉植物で、かなり丈夫です。
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根は浅いものの豊富です。
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植え替え後。そのままの鉢に植えました。次回は浅い盆栽鉢に植えたいですね。良さ気な鉢を買わないといけません。


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松の雪 Haworthiopsis attenuata cv.
微妙に斑入りの松の雪です。流石に松の雪錦と呼ぶのは憚られます。
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根はかなり多いですね。
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植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。


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Haworthiopsis scabra var. starkiana
スカブラの変種スタルキアナです。葉が短いダルマ型。

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根は半分くらい枯れていました。
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植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。


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Haworthiopsis tessellata
あまり特徴がないノーマルな竜鱗です。長らく植え替えていないため、植え替えます。

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根は枯れがちでした。
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植え替え後。根が短いので盆栽鉢に植えました。こちらの方が過湿にならないので良いような気がします。


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Aloe polyphylla
なにやらずっと不調で、半日陰に移したせいか縦長に育っています。
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思ったより根は沢山ありますね。
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植え替え後。根が長いのでEG-135Lに植えました。調子を崩してからは半日陰に置いていましたが、調子が良さそうなので、徐々に日に慣らしていきます。



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本日は久しぶりに読んだ本の話をしましょう。本はまあそれなりに読んではきましたが、植物関連の本というとそれほどは出版されないため、なかなか良い本には巡り会えないものです。さて、前置きはこれくらいにして、本題に入りましょう。本日、ご紹介するのは、2024年に淡交社より出版された、湯浅浩史 / 著、『秘境、辺境、異文化 世界の絶景植物』です。


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絶景に生える植物
本書は著者が世界60カ国以上を廻り撮影した、絶景に生える植物と解説からなります。絶景ということで僻地になりがちではありますが、地元の人々には身近にあるものの我々には珍しい植物も沢山紹介されています。


僻地と言えば多肉植物
さて、私の興味の範囲は多肉植物に限らず植物全般ではありますが、一応はサボテンと多肉植物のブログということになっていますから、先ずはサボテンと多肉植物を取り上げましょう。
有名どころでは、マダガスカルのバオバブ(Adansonia)や、南アフリカの樹木アロエ(Aloidendron)を始めとするアロエ類、ソノラ砂漠の、弁慶柱(Carnegiea gigantea)、チリのCopiapoaやアタカマ柱(Leucostele atacamansis)、メキシコのバハ・カリフォルニア半島の観峰玉(Fouquieria columnaris)やPachycereusなどの素晴らしい自生地の写真があります。また、キューバのMelocactusやエチオピアのジャイアントロベリア(Lobelia bambuseti)、ボリビアのウユニ塩湖の中にある島に生えるパサカナ柱(Leucostele atacamensis subsp. pasacana)、オマーンの乳香樹(Boswellia)、キルギスのRosulariaなどややマニアックなもの、インドに自生する柱サボテン状のユーフォルビア(Euphorbia antiquorum)、ベネズエラのギアナ高地に自生する巨大なキク科植物Chimantaea、コロンビアの高地に生えるやはり巨大なキク科植物Espeletiaあたりは私も知らない多肉植物でした。
それなりに長く植物好きで色々調べてきたはずですが、未だに知らないことばかりです。そして何より写真が素晴らしいですね。まさに絶景ですが、それだけではなく自生地の環境や野生個体の本来的な姿は大変勉強になります。

多様な在り方
もちろん、絶景は多肉植物の独占事項ではなく、植物は実に様々な様体で現れ、我々の目を愉しませてくれます。例えば、ギリシャのミケーネ遺跡に咲く野生のシクラメン(Cyclamen)や、大樹の気根に呑み込まれるアンコール遺跡、ブータンのシャクナゲ、キルギスの花園など、実に多様です。
個人的には、5月は堀切菖蒲園に行ったこともあり、アルメニアのアイリスは実に興味が惹かれました。日本でアヤメ属(Iris)と言えば、カキツバタやアヤメ、ハナショウブが代表的ですから、水辺の植物といった感があります。しかし、アルメニアでは草原や石がゴロゴロしている乾いた土地に生える姿は、実に奇妙な感じがしてしまいます。しかも、驚くべきことに首都のはずれに自生しており、地元の人々にとっては当たり前の光景なのでしょう。
とまあ、このように実に様々な植物とその自生地での姿が素晴らしい写真により、提示されます。とにかく、世界中の植物の全く異なる在り方は、植物の多様性の高さを実感する契機です。そして、写真を眺めているだけで楽しい1冊でした。



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相変わらず、5月に行った東京都薬用植物園の記事の続きです。ちまちまやっていたら、いつの間にやら7月になってしまいました。


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ハマナス(浜茄子) Rosa rugosa
ハマナスが咲いていました。ハマナシ(浜梨)とも呼ばれますが、いずれにせよ「浜」とあるように海岸植物です。Rosa属ですから野生バラの1種で、果実はローズヒップとして利用されます。



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アメリカシャクナゲ Kalmia latifolia
カルミアの和名がアメリカシャクナゲだとは知りませんでした。しかし、シャクナゲとつく以上はツツジ科というのはわかりやすいかも知れません。一見して何の仲間か分かりにくい外見ですからね。葉は有毒で呼吸麻痺などを引き起こすそうです。



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ウマノスズクサ(馬の鈴草) Aristolochia debilis
ウマノスズクサはかつては生薬とされていましたが、成分のアリストロキア酸が腎障害を引き起こすため、現在では使用されません。

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しかし、見た瞬間、これはジャコウアゲハが来ているのではないかと期待しました。ウマノスズクサはジャコウアゲハの食草ですからね。
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探すと卵が産み付けられていました。
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しばらく待つと蝶がやってきました。しかし、動きが速くヒラヒラした動きでなかな上手く撮影出来ません。これがベストショットでした。
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拡大すると何とか確認出来ます。ジャコウアゲハです。日照が強すぎて色が飛んでいますが、大型で美しい蝶です。ウマノスズクサが生える草地が開発などにより減少し、ジャコウアゲハも珍しい蝶となってしまいました。


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ムサシアブミ(武蔵鐙) Arisaema ringens
割りとポピュラーな天南星です。天南星は有毒植物とされますが、有毒成分はただのシュウ酸カルシウムです。サトイモ科ですから地下には芋が出来ますが、砕いて水に晒せばデンプンを回収出来ます。これはドングリのアク抜きと同じ手法ですから、縄文人も天南星を食べていたかも知れません。


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アムールテンナンショウ Arisaema amurense
中国、朝鮮半島、ロシア極東部に分布する天南星。緑色の仏炎苞が特徴なのかと思いましたが、赤褐色の模様が入るものもあり多様なようです。生薬とするらしいです。


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ムギナデシコ Agrostemma githago
種子にサポニンが含まれており、食べると胃痛や嘔吐、下痢を引き起こすとのこと。しかし、ムギナデシコという名前は、バラモンジン(婆羅門参、Tragopogon porrifolius)を指すこともあり、あまり良い名前ではないかも知れません。ちなみに、ムギセンノウ(麦仙翁)という名前もありますが、ナデシコ科のムギセンノウと、キク科のバラモンジンならば、ムギセンノウの方がムギナデシコらしさがあるような気もします。地中海沿岸の原産。



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チョウジソウ(丁字草) Amsonia elliptica
青みがかる美しい花を咲かせます。園芸で栽培されるのは海外の種とのこと。準絶滅危惧種。有毒植物。


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スイレンはまだ早かったですね。


さて、長々と東京都薬用植物園の記事を続けて来ましたが、次回から温室に入ります。しかし、温室に至るまでに撮影しすぎて、スマホの過熱がピークに達してしまいました。温室内ではシャッター速度が低下してブレるは、本体の過熱で強制シャットダウンするはで散々でした。結局、いつもと比べると撮影は淡白にならざるを得ない感じではありましたが、まあそれなりにあります。というわけで続きます。



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