ユーフォルビア・オベサ・ドットコム

2022年04月

今日は天気も良いので、植え替えをと思っていましたが、所用で午前中丸々つぶれてしまいました。なので、窮屈そうな2鉢だけ植え替え。

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瑠璃晃(左)とインターテクスツム(右)

瑠璃晃は植え替えてから4年目、インターテクスツムは3年目。いかにも窮屈そうです。

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抜いてみると、瑠璃晃は完全に根詰まり状態。

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ふた回り大きな鉢に植え替えました。
瑠璃晃(Euphorbia susannae)は何故かほぼ仔吹きせず、すごい早さで大きくなっています。仔吹き群生する図鑑の姿とも違う姿ですが、まあこれはこれで面白い感じがします。

インターテクスツム(Gymnocalycium ochoterenae=Gymnocalycium intertextum)も思いの外、生長が早いので驚かされます。インターテクスツムはギムノカリキウムの中でも怪竜丸とかバッテリーに近い仲間なので、それほど生長が早いイメージはないのですが。

過去に書いた瑠璃晃とインターテクスツムの記事はこちら。

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女王錦は昔から知られている有名なアロエです。しかし、園芸店やホームセンターではあまり販売していません。
女王錦はアロエではやや珍しいマダガスカル原産です。

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女王錦 Aloe parvula
柔らかくしなやかなアロエで、トゲは触っても柔らかく、どちらかと言えば肉イボです。
そういえば、こういうソフト系のアロエは寒さに弱い傾向があり、霜にあたると氷ってしまい駄目になりやすいので注意が必要です。

学名は1908年に命名されたAloe parvula A.Bergerです。異名として1926年に命名されたAloe semperviroides H.Perrierがありますが、女王錦と同種として認められていません。また、アロエらしさがないせいか、女王錦は1994年にLemeea属とされ、Lemeea parvula (A.Berger) P.V.Heathとする考え方もありますが、現在では認められていません。


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独特の形のトゲをもつユーフォルビア・コルムナリスを入手しました。ソマリア原産ということで、栽培難易度は高そうです。ソマリア原産の多肉植物やコーデックスは、一般的にソマリアものと呼ばれ、高地に生えるため日本の高温多湿に弱い傾向がありますから。
そんなコルムナリスですが、自生地では過放牧や乾燥地の農業につきものの塩害により、残念ながらほぼ絶滅状態とのことです。


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Euphorbia columnaris

どうやらかなり腐りやすい様で、接木により維持されていることが多いようです。寒さにかなり弱いとのことですが、おそらくは夏の加湿のほうが危険でしょう。自根では生長が著しく遅いといわれますが、こればかりは育ててみないとわかりません。ユーフォルビアは根はしっかりしているのに、急に生長が止まったりしますからね。

コルムナリスの学名は、1964年に命名されたEuphorbia columnaris P.R.O.Ballyです。Ballyはスイスの植物分類・分類学者のPeter René Oscar Ballyのことです。



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アストロロバ属Astrolobaは、アロエや硬葉系ハウォルチアに近い多肉植物です。
アストロロバ属は1947年にUitewaalにより創設された分類群です。アストロロバ属が創設されるまでは、アロエ属Aloeやアピクラ属Apicraとされてきました。また、アストロロバ属創設後、ハウォルチア属Haworthiaやツリスタ属Tulistaとする考え方もあります。
さて、そんなアストロロバ属ですが、分類はやや混乱しているようです。アストロロバは、そもそもあまり売っていないわけですが、ごく稀に売っていてもラベルの名前が異名(synonym)なパターンが多いようです。現在、『World Checklist of Selected Plant Families』 によると、アストロロバ属は10種類とされています。
旧名と異名をまとめてみました。


①Astroloba bullulata (Jacq.) Uitewaal,1947
   
=Aloe bullulata Jacq.,1809
    =Apicra bullulata (Jacq.) Willd.,1811
    =Haworthia bullulata (Jacq.) Parr,1971
    =Tulista bullulata (Jacq.) G.D.Rowley,2013
    =Apicra egregia Poelln.,1930
    =Astroloba egregia (Poelln.) Uitewaal,1947
    =Haworthia egregia (Poelln.) Parr,1971

②Astroloba congesta
              (Salm-Dyck) Uitewaal,1947

    =Aloe congesta Salm-Dyck,1836
    =Apicra congesta (Salm-Dyck) Baker,1880
    =Haworthia congesta (Salm-Dyck) Parr,1971
    =Tulista congesta (Salm-Dyck)
                                    G.D.Rowley,2013
    =Aloe deltoidea Hook.f.,1873
    =Apicra deltoidea (Hook.f.) Baker,1880
    =Astroloba deltoidea (Hook.f.)
                                           Uitewaal,1947
    =Haworthia deltoidea (Hook.f.) Parr,1971
    =Apicra turgida Baker,1889
    =Astroloba turgida (Baker) H.Jacobsen,1960
    =Haworthia shieldsiana Parr,1971

③Astroloba corrugata N.L.Mey.
                                & Gideon F.Sm.,1998
    =Haworthia corrugata
      (N.L.Mey & Gideon F.Sm.) M.Hayashi,2000
    =Tulista corrugata
      (N.L.Mey & Gideon F.Sm.) G.D.Rowley,2013
   
=Astroloba muricata L.E.Groen
    =Astroloba rugosa Robertson Reinecke
    =Aloe aspera Salm-Dyck

④Astroloba cremnophila van Jaarsv.,2015

⑤Astroloba foliolosa (Haw.) Uitewaal,1947
    =Aloe foliolosa Haw.,1804
    =Apicra foliolosa (Haw.) Willd.,1811
    =Apicra foliosa Willd.  ※おそらく誤記
    =Haworthia foliolosa (Haw.) Haw.,1812
    =Tulista foliolosa (Haw.) G.D.Rowley,2013
    =Astroloba spiralis
              subsp. foliolosa (Haw.) L.E.Groen,1987
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Astroloba foliolosa

⑥Astroloba herrei Uitewaal,1948
    =Tulista herrei (Uitewaal) G.D.Rowley,2013 
    =Astroloba dodsoniana Uitewaal,1950
    =Haworthia dodsoniana
                            (Uitewaal) Parr,1971
    =Haworthia harlandiana Parr,1971

⑦Astroloba robusta P.Reinecke ex. Molteno,
             van Jaarsv. & Gideon F.Sm.,2017

⑧Astroloba rubriflora (L.Bolus)
              Gideon F.Sm. & J.C.Manning,2000
     =Apicra rubriflora L.Bolus,1920
     =Aloe rubriflora  (L.Bolus) G.D.Rowley,1981
     =Haworthia rubriflora (L.Bolus) Parr,1971
     =Tulista rubriflora
                         (L.Bolus) G.D.Rowley, 2013
     =Poellnitzia rubriflora (L.Bolus)
                                              Uitewaal,1940
     =Poellnitzia rubriflora var. jacobseniana
                              (Poelln.) Uitewaal,1955
     =Apicra jacobseniana Poelln.,1939
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Astroloba rubriflora

⑨Astroloba spiralis (L.) Uitewaal
     =Aloe spiralis L.,1753
     =Haworthia spiralis (L.) Duval,1809
     =Apicra spiralis (L.) Baker,1880
     =Tulista spiralis (L.) G.D.Rowley,2013
     =Aloe spiralis Haw.,1804
     =Apicra spiralis Willd.,1811
     =Haworthia spirella Haw.,1812
     =Aloe spirella (Haw.) Salm-Dyck,1817
     =Apicra spirella Willd. ex. Haw.,1819
     =Haworthia gweneana Parr,1971
     =Aloe pentagona Haw.,1804
     =Apicra pentagona (Haw.) Willd.,1811 
     =Haworthia pentagona (Haw.) Haw.,1812
     =Astroloba pentagona (Haw.)
                                          Uitewaal,1947
     =Astroloba halii nom. nud.
     =Aloe cylindracea Lam.,1783
     =Aloe imbricata Haw.,1804
     =Apicra imbricata (Haw.) Willd.,1811
     =Haworthia imbricata (Haw.) Haw.,1812
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Astroloba spiralis

⑩Astroloba tenax Molteno,
             van Jaarsv. & Gideon F.Sm.,2017

  

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すっかり暖かくなってきたので、多肉植物を外に出すことにしました。というか、出そうと思ったまま忙しさにかまけて、今になってしまいました。4月ももう終わろうとしていることに気が付いて、慌てて出した次第。

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ほぼユーフォルビア。アロエも少々有。

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柱状ユーフォルビアとパキポディウムはまだ外に出していないので、こちらの棚は空きがあります。

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新設した多肉棚。ハウォルチア、ハウォルチオプシス、ツリスタ、アストロロバ、ガステリア専用。

日中は暑くなりましたから、出すだけで疲れました。まだ全部出していないので、来週がんばります。
そういえば、パキポディウムの植え替えもしなければなりません。鉢が窮屈になってきた多肉ユーフォルビアも気になります。やることが多いのですが、なかなか時間がとれなくて困ります。



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最近は広義のアロエ類、つまりは旧アロエ属、旧ハウォルチア属に興味があって、じわじわと集めはじめています。アロエ類の中では硬葉系ハウォルチアは渋い存在で大好きになったのですが、同じく大変渋いガステリアも気にはなっていました。まあ、あまり売っていないこともあり、手を出していませんでした。まあ、もしかしたら他の多肉に目移りして気が付かなかっただけかもしれませんが。
そんな中、ひさびさに行ったファーマーズガーデン三郷店で、"バイリシアナ"という名前のガステリアが沢山並んでいたので購入しました。


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ガステリア・バイリシアナ
葉は暗色の地に、白い斑点があるように見えます。しかし、この斑点は模様ではなく、細かいイボ状の突起物です。だから触ると表面はザラザラしています。
また、あまり大型にはならず、子吹きしやすいタイプなのでしょう。おそらくはお店で冬越しした個体みたいですが、どうやら根元もしっかりしている様子なので基本的に丈夫なのでしょう。

軽く検索してみると、南アフリカ共和国の東ケープ州原産とあります。さらに、Addo Elephant国立公園のWittetrivier渓谷と詳細もありました。限られた地域に分布するらしいので、野生株の保護状況が気になります。しかし、どうやら保護色で見つけにくいこと、さらには採取困難な急峻地に生えることから、自生地の個体数には問題がないとのことです。

バイリシアナの学名は1977年に命名された、Gasteria baylissiana Rauhです。意外と最近です。命名は南アフリカの探検家で植物収集家の、Roy Douglas Abott Bayliss大佐にちなむということです。 



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桜が咲き終わり暖かくなってきましたから、そろそろ室内の多肉を屋外に出すタイミングを見計らっています。しかし、最近ではハウォルチアの仲間を集めはじめていますが、よく考えたら屋外に置く場所がありません。ユーフォルビアとパキポディウム、アロエといった太陽光大好きな多肉の置き場はありますが、ハウォルチアは一緒に置けないなぁということに今さら気付いた訳です。日焼けしてしまいますからね。遮光するにせよ、設置場所も考えたいものです。
まず、雨がかからないように屋根付きにしたい。さらに、遮光しやすいように天板が平らな置き場がいいかなあなんて考えました。日当たりがちょうど良さそうな場所は狭く細長いので、市販の園芸用フレームだと微妙な感じです。仕方がないので自作することにしました。

まずは材料。
骨組みは塩ビ管でつくることにしました。塩ビ管は水道関係に使われますから、水に強く屋外向けです。しかも、パーツが豊富なのもいい。


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塩ビ管 VP13
塩ビ管の規格にはVPとVUがあるそうです。VPは水道に使い耐圧性が必要なため厚みがありますが、VUは排水用なので薄いということらしいです。丈夫に作るにはVPかな?位の決め方です。


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ポリカ中空ボード 透明4mm
冬にミニ温室化する予定なので、波板は止めて保温性があるポリカ中空ボードにしました。


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塩ビ管カッター
塩ビ管カッターはピンきりで、高いやつはかなり高いのですが、これは最安値に近いやつです。なんか真っ直ぐに切れないとか、すぐに切れなくなるとクレームがあるみたいですが、そんなに使わないしこれで十分。

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三方エルボ 13A
塩ビ管の連結パーツ。


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四方エルボ 13A
塩ビ管の連結パーツその2。


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セメダイン 塩ビパイプ用
塩ビ管の連結パーツは外れやすいので、専用接着剤で留めます。ちなみに接着剤は用途別に買わないと、うまく付かない可能性大です。


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角バンド
塩ビ管の地面への固定用です。コンクリートの下に何やら配管が通っているため、杭を打ったり出来ないので、接着剤で固定します。屋根付きだと強風でひっくり返って、鉢に直撃すると困りますからね。


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シリコン系充填剤、コンクリート・金属用ボンド
コンクリート・金属用ボンドで地面に固定します。
シリコン系充填剤はポリカ中空ボードの穴を埋めるために用意しました。
実はポリカ中空ボードは穴が空いたままだと、保温性がありません。発泡スチロールにせよ二重サッシにせよ、空気の壁を作ることが保温性につながっています。ですから、穴をふさいで閉じ込められた空気の層を作る訳です。まあ、いずれにせよ虫とかゴミとか砂とか入ってしまうので、ふさいでおいたほうが後々で楽になります。

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ひたすら塩ビ管をカット。

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連結。幅170cm×奥行き50cm×高さ70cm。塩ビ管は塩ビパイプ用のセメダインでしっかり固定します。

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コンクリート・金属用ボンドで接着。

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ポリカ中空ボードの穴をシリコンで埋めます。あとは塩ビ管用接着剤で固定。今はテープで仮止め中。
植物を置く棚を忘れていたので、今日はここまで。



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先日の春のサボテン・多肉植物のビッグバザールで、購入した白雲巒岳をご紹介。
白雲巒岳はジンバブエ原産の柱状の多肉ユーフォルビアです。

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白雲巒岳 Euphorbia confinalis subsp. rhodesiaca
非常に美しい斑が入ります。柱状の多肉ユーフォルビアの最高峰と言えます。


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新しいトゲは赤黒く強烈な印象を与えます。

名札には「ユーフォルビア コンフィナリス ローデシカ」とありましたが、これはEuphorbia confinalis subsp. rhodesicaのことです。白雲巒岳の名前から、巒岳Euphorbia abyssinicaの斑入りかと思ってしまいますが、全く違う別種です。

学名は1951年に命名されたEuphorbia confinalis R.A.Dyerの亜種である、Euphorbia confinalis subsp. rhodesiaca L.C.Leachとして1966年に命名されました。subsp. rhodesicaとされ勝ちですが、正確にはローデシカではなくローデシアカです。L.C.Leachは、ローデシアの植物分類学者のLeslie Charles Leachのことです。



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アロエ属は2014年に解体され、アロエ属、アロイアンペロス属、アロイデンドロン属、アリスタロエ属、ゴニアロエ属、クマラ属に別れました。アロエ属以外は詳しくないので、アロイデンドロン属、クマラ属、アリスタロエ属を入手して調べてきました。やはり、画像だけではダメで、実際に手にとって育ててみないとわからないことが沢山あります。そこで、次はゴニアロエ属を知りたいという訳です。

ゴニアロエ属では千代田錦が有名で、日本でも昔から知られています。昔は小さな花屋さんにもミニ観葉植物として苗がよく売っていたものです。しかし、最近はあまり目にすることはありません。多肉ブームにも関わらず、まあ人気がないということなのでしょう。

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千代田錦
昔はこんな立派な千代田錦は見た記憶がありません。デカイ。
ゴニアロエ属は3種類が認められていますが、みな葉が三方向に伸びます。ゴニアロエの「goni」は「角度」を示しています。千代田錦の葉の固さはアリスタロエ属に雰囲気が似ています。
ゴニアロエ属は実際の分類学では、硬葉系ハウォルチアの一部であったツリスタ属、旧アロエ属のアリスタロエ属、そしてアストロロバ属が一つのまとまったグループを作ります。

千代田錦は1753年にAloe variegata L.から始まります。アロエ属はリンネにより1753年に設立されたので、千代田錦はアロエ属の設立メンバーです。
その他にも1804年に命名されたAloe punctata Haw.、1928年に命名されたAloe ausana Dintrがありますが、現在では千代田錦と同種とされています。
さらに、2014年にGonialoe variegata (L.) Boatwr. & J.C.Manning、さらにはTulista variegata (L.) G.D.Rowleyが命名されました。しかし、現在の学術的に認められている学名は、Gonialoe variegataとなっております。


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2020年の2月にジョイフル本田千葉ニュータウン店にいきましたが、その時にキリンドゥリフォリア、いわゆる筒葉ちび花キリンを購入しました。
筒葉ちび花キリンは、名前の通り「筒状の葉」を持つ「小さい花キリン」です。マダガスカル原産で、アンボボンベンシスとともにキツネザルの住む森の下生えです。

よく似た花をつける筒葉ちび花キリンの仲間の記事はこちら。


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2020年2月。購入時。葉色は緑色でした。

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花は目立たない。

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2022年3月、枝も増え塊根も一回り大きくなりました。

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良く日に当てると、葉は赤くなります。寒さに弱いので冬に室内に取り込みますが、どうしても日照不足になり勝ちです。深い緑色は本来の葉色ですが、葉が明るい緑色になっていたら日照不足かもしれません。基本的に多肉ユーフォルビアは強光を好むものが多く、例えばハウォルチアなんかの感覚で育てると徒長してしまいます。室内栽培は乾きにくいので、乾燥を好む多肉ユーフォルビアは腐りやすいので注意が必要です。

室内で葉が明るい緑色の状態=日照不足ですから、春なって外に出したらあっという間に日焼けして葉が落ちるかもしれません。ですから、冬に日照不足で外に出すなら、いきなり直射日光に当てないで、遮光しながら慣らしていくしかありませんね。また、もし葉が日焼けして落ちても、あわてて遮光する必要はないような気がします。枝や塊根は日焼けしませんから、ノーダメージですからね。そのまま置いておけば、新しい葉が生えてきますし、直射日光に耐えられるはずです。筒葉ちび花キリンは基本的に強い植物ですから。

筒葉ちび花キリンの学名は1961年に命名された、Euphorbia cylindrifolia Marn.-Lap. & Rauhです。ちび花キリン(デカリー)の1934年と比べると遅い感じもしますが、アンボボンベンシスの1987年、トゥレアレンシスの1988年に比べれば早い発見でしょう。いずれにせよ、多肉ユーフォルビアは18世紀には命名された種類が多いので、ちび花キリンの仲間の発見は最近と言えます。


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小松波、あるいは姫紅小松と呼ばれる南アフリカ原産のコーデックスを入手しました。以前から本では気になっていたのですが、実際に目にするのは初めてでした。ラベルは小松波と書いてありましたが、ネットではあまり使われていない名前みたいですね。よく使われる姫紅小松は、小さな紅色の花が咲くので、合っていて良い名前の様な気がします。

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姫紅小松

姫紅小松の学名は、1824年に命名されたMesembryanthemum bulbosum Haw.から始まりました。1934-1935年に命名されたMesembryanthemum intonsum Eckl. & Zeyh.は認められていない学名です。
1926年にはメセンブリアンテムム属からトリコディアデマ属に移され、Trichodiadema bulbosum (Haw.) Schwantesとされました。Schwantesはドイツの考古学者・植物学者の
Martin Heinrich Gustav Schwantes のことです。植物学者としては、ハマミズナ科を専門としていました。

ちなみに、姫紅小松は挿し木ができます。しかも、ちゃんと塊根ができるようです。姫紅小松は盆栽の様に、伸びすぎた枝をカットして形を整えます。カットした枝を、試しに挿し木して見ようと思います。



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アロエ・ポリフィラは珍しいレソト産のアロエです。レソト王国は南アフリカ共和国の国内に存在する山岳国家です。アロエ・ポリフィラは「ソロモン王の碧玉扇」という、あまり使われない名前もあります。
アロエ・ポリフィラは"Spiral aloe"の英名の様に、生長すると葉が螺旋状に並ぶ様に育ちます。
また、"Basutoland aloe"の呼び名もありますが、こちらはレソトの独立前の名前から来ています。

アロエ・ポリフィラは海抜2000~2500m、場合により3000m以上に自生します。自生地の冬は雪に覆われるため寒さには強いのですが、暑さは苦手としているようです。海外の園芸サイトを見ていても、腐りやすいとあります。特に葉の間に水が溜まることが、腐敗の原因になるようです。

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購入時には葉で鉢の用土が全く見えない状態でした。当然、水やりをするときに上からかけることになるので、このままでは腐ってしまいます。また、用土が見えないので、乾きにくい状態です。要するに風通しが最悪。すぐに植え替えました。
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根は沢山あるようですが…
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枯れた根を取り除くと、たったこれだけ。
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植え替え後の状態。用土が見えるように大きめの鉢に植えました。用土が多いと乾きにくい様な気もしますが、風通しが良ければ購入時よりも湿気が溜まらないので、こちらのほうがいいはず…

アロエ・ポリフィラの学名は、1934年に命名されたAloe polyphylla Pillansです。Pillansは南アフリカの植物学者であるNeville Stuart Pillansのことです。



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春のサボテン・多肉植物のビッグバザールの、購入品の続きです。




Ruchiaさんは以前、千葉のイベントでツリスタ・プミラを購入しました。
やはり、今回もハウォルチアが多いのですが、悩みましたが今回は変わったところをチョイス。まあ、今になって思えばフィールドナンバー付きニグラ買えば良かったかも…
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Euphorbia sapinii
かわいいユーフォルビア。原産地は多肉ユーフォルビアでは珍しいギニア湾側らしいです。


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Dasylirion berlandieri
Dasylirion quadrangulatumもありましたが購入せず。やっぱり買えば良かった…


お次はラフレシアリサーチさん。去年の11月のビッグバザールではサボテンを、千葉のイベントではオペルクリカリアを買いました。
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Euphorbia columnaris
図鑑ではお馴染みでしたからなんとなく買いましたが、かなりの難物種らしいです。いわゆるソマリアもの。同じソマリア原産ユーフォルビアの、フィリプシアエとフィリプシオイデスを育てていますから、多分大丈夫だと思いますが…


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ユーフォルビア コンフィナリス ローデシカ
白雲巒岳の名前で知られる、非常に美しいユーフォルビア。学名はEuphorbia confinalis subsp. rhodesiaca。

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プロチャズキアナム
白い粉におおわれた非常に美しいギムノカリキウム。


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Agave multifilifera
ラフレシアリサーチさんの今回のおまけはアガヴェでした。しかし、アガヴェまで手を拡げたら、家中多肉だらけになってしまいます。なので、意識的にアガヴェは避けてきましたが、ついに手を出してしまいました。ある種の罠に嵌まったような…


今年最初のビッグバザールはユーフォルビアが豊富で、個人的には大変楽しかったです。ハウォルチア系も勉強の甲斐があって、図鑑で見た種類が沢山あって感激しました。


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春のサボテン・多肉植物のビッグバザール2022の続きです。


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紙袋を持参すると便利。

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購入品はユーフォルビア5、アストロロバ2、アロエ1、ハウォルチオプシス1、ダシリリオン1、パキポディウム1、おまけのアガヴェ1の計12種類。趣味を反映しています。

購入品をご紹介。
名前はラベル表記のまま。
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P. gracilius
こんなに小さなパキポディウム・グリキリウスははじめて見ました。あまりにかわいいので、うっかり購入。


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ユーフォルビア ロリカータ
紅彩閣とロリカータの交配種である紅彩ロリカかもしれません。面白い姿です。

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Euphorbia subapoda
塊根ユーフォルビアですが、埋まっており見えません。まあ、小さなうちは埋めといたほうがよく育つから、これでいいんです。

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女王錦 Aloe parvula
結構有名なアロエですが、はじめて見ました。

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アストロロバ ハリー
アストロロバは普段園芸店では見ないので、今回かなり気を付けて探しました。ハリーは白亜塔という美しい名前もあるようです。学名は"ハリー"が一般的ですが、スピラリス、つまりはAstroloba spiralisが正式名称です。


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コエルマニオルム
ビニールポット植えなせいか、お手頃価格でした。コエルマニオルムはお高いイメージがあります。学名はHaworthiopsis koelmaniorum。

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フェリオサ 小型
国内ではアストロロバ・フェリオサ、海外ではAstroloba foliosaで流通しているようですが、正式な学名はフォリオロサ、つまりはAstroloba foliolosaです。


続きます。


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昨年の11月のビッグバザールでは、まだ新型コロナの影響か出店が少な目でした。それでも、普段目にすることがない珍しい多肉植物を沢山見ることが出来てとても有意義な時間でした。実際には、近所のお店では売っていないパキポディウムの苗を買い込むのに忙しく、ゆっくり鑑賞は出来ませんでしたが…。
それから冬の間は、主に鶴仙園に通ってハウォルチアの仲間を漁ったりして過ごしました。


過去のビッグバザールについてはこちら。
春になって暖かくなってきましたから、休眠中のサボテン・多肉植物も動き始めています。春のビッグバザールではどんな多肉が見られるか楽しみにしておりました。流石に冬型は減って春秋型が増えるのか?果たして私のメイン多肉のユーフォルビアはあるのか?ツリスタは?ギムノカリキウムは?アストロロバは?さて、どうなることやら…

そんなこんなで、会場の五反田TOCに到着。
早めに到着する予定だったのですが、普通に寝坊しました。TOC到着は10時ちょい前位です。混雑具合はなかなかエグい感じです。基本的に人だかりで見えない…

昨年の11月と比べると、春のビッグバザールは、流石に冬型はほぼない感じでした。相変わらずサボテンは少な目です。やっぱり、コピアポアあたりが人気なんでしょうね。多肉ブームを牽引するエケベリアなどのベンケイソウ科の多肉も今日は豊富でした。
私のメイン多肉のユーフォルビアは結構ありました。お店より安い価格で買える、パキポディオイデス、闘牛角、群星冠、金輪際は目につきました。まあ、ウン万円のユーフォルビアの塊根もありましたが…
最近、ハウォルチアを勉強中です。以前は見ていなかったので、気にしていませんでしたが、気にして見るとある種凄まじい世界です。マニアック度合いも高いこと。小指の先程の苗に万単位の値札が付いていたりして、驚かされます。交配種も多く、園芸植物として非常に進んでいます。これはえらいところに手を出してしまった感があります。

なんだかんだで1時間位いましたが、暑さで若干くらくらしてしまいました。それでも、今回はユーフォルビアが割りとあったこともあって、財布の紐が弛んで、ついつい買いすぎてしまいました。疲れたものの、非常に充実したイベントでしたね。

続きます。

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鶴仙園池袋店で「H. mucronata v. mucronata JDV90-111 SE of Gouritz Bridge」という表記のハウォルチアを入手しました。どういったハウォルチアなのでしょうか?

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ムクロナタの学名は、1819年にHaworthia mucronata Haw.と命名されました。これが、現在の正式な学名です。
また、1829年にAloe mucronata (Haw.) Schult. & Schult.f.、1937年にHaworthia altilinea var. mucronata (Haw.) Poelln.とする意見もありましたが、現在では認められていません。
ラベル表記のムクロナタ変種ムクロナタは、他の変種と区別するための名前なので、基本的にただのムクロナタでも構いません。

「JDV90-111 SE of Gouritz Bridge」の方を見ていきましょう。JDV90-111は採取時の情報を含む、いわゆるフィールドナンバーです。
JDVは採取者のJakobus D. Venterの略です。90-111と合わせて、採取者、採取年月日、採取場所がわかります。早速、調べて見ましたが、残念ながら情報がありません。フィールドナンバーを収集しているサイトを見てみましたが、JDVで登録されている436個の中にはありませんでした。しかし、すべてのフィールドナンバーを収集しているわけではないので、こういうこともあるのでしょう。一応、ラベルの表記ミスを考えて、実際に登録されていて一番似ているJDV91-111を見てみましたが、Haworthia marumiana var. dimorphaという全く異なる種類でした。
ただ、JDV90-111(=JDV90/111)を検索すると、Haworthia spinata n.n.がヒットしました。n.n.はいわゆる裸名で、学術的に認められていない学名という意味です。なにやら、余計にわからなくなってしまいました。
とりあえず、続きを見てみます。Gouritz Bridgeは、南アフリカのケープタウンからポートエリザベスの間にあるN2ルート上の、Gouritz Riverにかかった橋のことです。SEはおそらくはSoutheast、つまり南西を示しているのでしょう。だいたいの採取地点はわかりました。
とまあ、わかるのはこんなところです。相変わらずハウォルチアについては気になっているので、イベントの際には注視していきます。


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桜も咲いて春が来たと思いきや、最近は寒い日もありました。そんな中、我が家の多肉ユーフォルビアも目立たない花を咲かせていて少し春を感じます。庭の花木も咲き始めたので、一緒にご紹介。

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Euphorbia caput-medusae
まだ、枝も出ていない苗なのに開花しました。花の形は、意外にも闘牛角にそっくりです。確かに同じ縦長のタコものユーフォルビアではありますが…


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Pachypodium densiflorum
こちらは開花から1週間で咲き乱れています。花茎は現在10本。他のパキポディウム苗も葉が出始めました。


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Haworthiopsis starkiana
硬葉系ハウォルチアの「風車」。紅色のラインが入る。


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Haworthia maraisii var. notabilis JDV87/197
緑色のラインが入る。


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Haworthia herbacea
緑色のラインが入るが、色は薄い。花はやや大きい。


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Dendrobium lindleyii
かなり乾燥に強いタイプの原種の着生蘭。毎年咲いてくれます。

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江戸錦
大輪系の椿。中輪系の乙女椿より少し遅れて開花。今年は咲き年みたいです。紅色の斑の入り方はランダムで、完全に紅色の花も咲きます。

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レンギョウ
レンギョウは丈夫で虫もつかないし、毎年よく咲いてくれます。何故か鳥が花をむしるので、それだけは困っています。



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最近、ミニ多肉植物のコーナーで、様々な多肉植物とともにザミア・フロリダーナという海外原産のソテツの苗が売られているのを見ます。私も購入して育てていますが、よくよく調べてみると学名は様々な変遷を辿ってきたようです。

フロリダーナという名前は、1868年に命名されたZamia floridana A.DC.から始まりました。また、1791年に命名されたZamia angustifolia Jacq.の変種として、1878年に命名されたZamia angustifolia var. floridana (A.DC.) Regalとされたことがあります。パルミフォリウム属とされたこともありますが、フロリダヌムと語尾が変化しています。すなわち、1891年に命名されたPalmifolium floridanum (A.DC.) Kuntzeがあります。

さらに、フロリダーナ以外の種小名の場合もあります。1798年に命名されたZamia media Jacq.、1806年のZamia tenuis Willd.、1829年のZamia dentata Voigt、1921年のZamia umbrosa Small、1926年のZamia silvicola Small1932年のZamia subcoriacea H.L.Wendl. ex J.Schust.がありました。
これらは、現在ではフロリダーナと同種とされていますが、沢山の種にわかれていると考えられていたのかもしれません。さらに、1891年にKuntzeによりPalmifolium属とされました。すなわち、Palmifolium media (Jacq.) KuntzePalmifolium tenuis (Willd.) Kuntzeですが、Palmifolium属は現在は存在しない属名です。また、変わったところでは、1939年にはエンケファラルトス属とする、Encephalartos prunifer Sweetとする学名もありました。

ここからが本題です。私もフロリダーナという学名を当たり前のように使っていたのですが、これは上記のごとく1868年の命名です。学名は先に命名されたほうが優先というルールがありますが、フロリダーナ以外の学名のほうが早いことに気がつきます。上記で一番早いのは、1798年のザミアメディアです。では、ザミア・メディアが正式学名かというと、実はそれも違います。実は1789年Zamia integrifolia L.f.が命名されているのです。この、ザミア・インテグリフォリアが現在学術的に認められている正式な学名です。一番有名なフロリダーナは異名です。なぜ、フロリダーナのほうで定着してしまっているのかは、良くわかりません。しかし、園芸的な通称としてフロリダーナと呼ばれるのは構わないでしょうが、正式な学名はインテグリフォリアですから、間違わない様にしましょう。

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ザミア・インテグリフォリア
Zamia integrifolia


他のザミアについての記事はこちら。


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ヘルバセアは南アフリカ原産のレース系ハウォルチアです。葉には透明の斑点、いわゆる"窓"があって、光を透過して宝石の様に輝きます。
レース系ハウォルチアの中でも、ヘルバセアの様なタイプは種類が沢山あって、よく似たものが多いように思われます。ヘルバセアはアラクノイデアの変種とされた過去がありますが、マライシィ系にも似ています。

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ヘルバセア Haworthia herbacea

ヘルバセアの学名は1768年に命名されたAloe herbacea Mill.から始まりました。
その後、Aloe arachnoides var. pelluceurs Salm-Dyckという命名年不明の学名もありますが、命名者のSalm-Dyck、つまりはJoseph zu Salm-Reifferscheidt-Dyckの生没年が1773-1861年なので、おそらくは19世紀前半かと思われます。このアラクノイデスとは、Haworthia arachnoideaのことです。
アラクノイデアについての記事はこちら。
さらに、1938年にHaworthia herbacea (Mill.) Stern、1939年にHaworthia luteorosa Uitewaalという学名がつけられました。しかし、1768年から始まる種小名herbaceaが優先されますから、正式な学名はルテオロサではなくヘルバセアとなります。

マライシィ変種ノタビリスについての記事はこちら。


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昨日、所用があって武蔵野線に乗ったのですが、帰り道に三郷駅を通ったので、ひさびさにファーマーズガーデン三郷店に行って来ました。

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あいにくの雨模様でした。

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暖かくなってきましたから、多肉コーナーも拡充中みたいです。

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名前のわからなく謎の植物がありました。

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ファーマーズガーデンさんは、毎度非常に丁寧に包んでくれるので、助かります。

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購入品は3点。
名前はラベル表記のままです。


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ディスキディア カンガルーポケット

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エクセルサ

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ガステリア バイリシアナ


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綾錦はかつてアロエ属とされていましたが、現在はアリスタロエ属となりました。アリスタロエ属は綾錦ただ1種だけの、1属1種の分類群です。硬葉系ハウォルチアと呼ばれていた種は、現在ではハウォルチオプシス属とツリスタ属になりましたが、アリスタロエ属はゴニアロエ属、ツリスタ属、アストロロバ属と近縁です。
ホソバキダチロカイという現在では使われることのない古の名前もあります。

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綾錦

綾錦の学名は1825年に命名された、Aloe aristata Haw.から始まります。
1829年にAloe longiaristata Schult. & Schult.f.、1934年にはAloe ellenbergeri Guillaminという学名もつきましたが、これはAloe aristataと同種であるとして認められておりません。
旧アロエ属が、アロエ属・ゴニアロエ属・アリスタロエ属・アロインペロス属・アロイデンドロン属・クマラ属に分かれました。その時、つまりは2014年に綾錦はAristaloe aristata (Haw.) Boatwr. & J.C.Manningとなりました。
なんと、初めて命名されてから189年もアロエ属だった訳です。
ちなみに、2013年にはTulista aristata (Haw.) G.D.Rowleyも提唱されていますが、現状認められておりません。他のツリスタ属とは著しく特徴が異なりますが…

海外のサイトを見ていると、綾錦は南アフリカ・レソト原産で、マイナス7℃まで耐えられるとあります。私も綾錦は基本的に冬でも屋上栽培ですが、氷点下にも耐えています。やはり、かなり寒さには強い様です。しかも、夏の暑さにも強いので大変丈夫で育てやすい多肉植物です。



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大正キリンはモロッコ原産の多肉ユーフォルビアです。海胆キリンという呼び方もあるようです。
多肉ユーフォルビアはアフリカ大陸の東側、南アフリカから紅海沿岸までに多いため、大西洋側でしかも地中海に近いモロッコ原産は割りと珍しいのではないでしょうか。しかし、日本では普及種かつ簡単に増やせるので、ミニ多肉植物としてワンコインで売っていたりします。
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2020年1月、オザキフラワーパークで購入しました。なんと、398円という安さ。

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2020年11月。たった10ヶ月で急成長しました。上に着いているゴミみたいなものは、花ガラ。

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2020年8月。花は赤い。

地味なイメージだが…
大正キリンは地味というか、多肉ユーフォルビアの中ではあまり特徴がないため、逆に多肉ユーフォルビアの中でもサボテンによく似ているような気がします。
普及種の悲しさで、安いためホームセンターでしなびていたり、買われても放置されたあげく、冬に外でお亡くなりになるイメージがあります。しかし、ちゃんと育てれば、高さ1メートルになり、枝分かれして貫禄ある立派な姿となります。安い普及種とバカにしたものではありません。


学名
ネットや図鑑では、大正キリンの学名はEuphorbia echinusとされていますが、これは実は誤りです。大正キリンの正式な学名は、1753年にかのカール・フォン・リンネにより命名されたEuphorbia officinarum L.という由緒正しい名前があります。
しかし、なぜか1874年に命名されたEuphorbia echinus Hook.f. & Coss.が使われ勝ちなのが現状です。先に命名された学名が優先ですから、Euphorbia officinarumが学術的に認められている学名です。
同じく1882年に命名されたTithymalus officinarum (L.) H.Karst.という、属名自体が現存しない異名もありました。
また、1874年に命名されたEuphorbia beaumieriana Hook.f. & Coss.は、Euphorbia officinarumと同一種であるとされました。これは情報がなくて詳細不明なのですが、Euphorbia hernandez-pachecoi Caball.という謎の学名も提唱されたようですが、当然ながら認められていません。


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