今年の正月明けに五反田TOCで開催された新年のサボテン・多肉植物のビッグバザールで、Euphorbia greenwayiというユーフォルビアを入手しました。赤いトゲと蒼白い肌色が大変美しいですね。どのような多肉植物なのでしょうか? 少し調べてみました。

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Euphorbia greenwayi

調べてわかったこととして、E. greenwayiはあまり情報がないということです。とは言うものの、実は論文が1報出ているのですが、何故かE. greenwayiの成分の殺菌作用について調べたものでした。ユーフォルビアは毒性のある乳液を出しますから、その成分を調べた論文は沢山出ています。ですから、この手の論文は珍しくはありませんが、研究者がヨーロッパに多いこともありヨーロッパのユーフォルビア、あるいは世界中に移植されているEuphorbia tirucalli(ミルクブッシュ、緑珊瑚)が一般的で、わざわざE. greenwayiを使うのは珍しいと言えば珍しいですね。とはいえ、化学的な内容のものも多いため、あまり読む気にはなりません。というわけで、一般的な情報について記していきます。
E. greenwayiはタンザニア原産の希少なユーフォルビアです。というのも、分布するのはIringa断崖のみの1箇所で、推定される生息範囲はたった3km2に過ぎないと言います。海抜は1000~1250mほどです。

E. greenwayiの学名は1974年に命名されたEuphorbia greenwayi P.R.O.Bally & S.Carterです。E. greenwayiを命名したP.R.O.Ballyとは、スイスの植物学者、植物画のイラストレーターであるPeter Rene Oscar Ballyのことです。S.Carterとはユーフォルビアとモナデニウムの専門家で、キュー王立植物園のSusan Carter Holmesのことです。国立ユーフォルビア協会の会長です。ちなみに、種小名はイギリスの植物学者で、タンザニアやケニアで研究したPercy (Peter) J.Greenwayに対する献名です。1987年には亜種のEuphorbia greenwayi subsp. breviaculeata S.CarterEuphorbia greenwayi subsp. greenwayiが命名されています。

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我が家に来てからまだ1ヶ月ですが、根元から新芽が吹いてきました。1月は氷点下にもなりましたが、最近は0℃以上の日が続いてますね。とはいえ、まだまだ寒い日が続いています。それでも、E. greenwayiは一足早く春の気配を感じているのかもしれません。

アフリカのユーフォルビアは素晴らしいものが多いのですが、環境破壊などにより絶滅を危惧されている種が沢山あります。E. greenwayiは生息域が狭く限られています。しかも、薪や炭焼きのために生息域の森林が伐採されており、環境が悪化し個体数を減らしているということです。非常に美しい植物ですから、自生地で絶滅してしまわないことを願っております。


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