本日はヴロキイという名前の南アフリカ原産のガステリアをご紹介します。
ヴロキイは東ケープ州のHankey郊外のKouga地方に自生します。自然保護区の岩肌に生えるために保護の必要はないそうです。標高1000-1500メートルの石英質砂岩地の、ミネラル分が少ない砂質の腐食土壌がたまった岩の割れ目や隙間に生えます。pH4.1という非常に強い酸性条件で育つようです。生息地にはSenecio crassulifolius、Crassula atropurpurea、Crassula ericoides subsp. tortuosa、Adromischus maculatusなどが生えるそうです。

Gasteria vlokii
ヴロキイは1984年に南アフリカの植物学者であるJan Vlokが、Waboomsbergの1946メートルの岩肌で発見しました。高地の湿ったフィンボス(夏に乾燥する冬の降雨地域)ではじめて発見されたガステリアということで、驚きをもって受け止められました。
ヴロキイは南アフリカの植物学者であるErnst van Jaarsveldが1987年にGasteria vlokii van Jaarsv.と命名しました。vlokiiは発見者であるJan Vlokに対する献名です。
ガステリア属は南アフリカ原産ですが、種類ごとの分布が近いものは遺伝的にも近縁であることがわかりました。以下に示すのはガステリアの遺伝子解析の結果です。ヴロキイは南アフリカ南西部のガステリアと近縁です。
┏━━━━━━━━━━G. pillansii
┃
┃ ┏━━━━━━━━G. vlokii
┃ ┃
┃┏┫ ┏━━━━━━G. koenii
┃┃┃┏┫
┫┃┃┃┗━━━━━━G. brachyphylla
┃┃┗┫
┃┃ ┃ ┏━━━━━G. thunbergii
┃┃ ┃┏┫
┃┃ ┃┃┗━━━━━G. carinata
┃┃ ┗┫ var. glabra
┗┫ ┃┏━━━━━G. retusa
┃ ┗┫
┃ ┃┏━━━━G. carinata
┃ ┗┫
┃ ┃┏━━━G. langebergensis
┃ ┗┫
┃ ┗━━━G. disticha
┃
┃ ┏━━━━━━━G. bicolor
┃┏┫
┃┃┗━━━━━━━G. rawlinsonii
┃┃
┗┫┏━━━━━━━G. nitida
┃┃
┃┃ ┏━━━━G. excelsa
┃┃ ┏┫
┃┃ ┃┗━━━━G. pulchra
┃┃ ┃
┃┃┏ ┫ ┏━━━━G. ellaphieae
┃┃┃ ┃ ┃
┃┃┃ ┃ ┃ ┏━━G. polita
┗┫┃ ┗ ┫┏┫
┃┃ ┃┃┃┏━G. acinacifolia
┃┃ ┃┃┗┫
┃┃ ┗┫ ┗━G. barbae
┃┃ ┃
┃┃ ┃┏━━G. armstrongii
┗┫ ┗┫
┃ ┃┏━G. glauca
┃ ┗┫
┃ ┗━G. glomerata
┃
┃ ┏━━━━G. croucheri
┃┏┫
┃┃┗━━━━G. loedolffiae
┗┫
┃┏━━━━G. tukhelensis
┗┫
┃┏━━━G. batesiana
┗┫ var. batesiana
┗━━━G. batesiana
var. dolomitica
ヴロキイは花の形状からは、G. glauca、G. ellaphieae、G. nitidaと近縁とされてきましたが、遺伝子解析の結果からは支持されません。
世の中には多肉植物ブームなるものが、私が知らない間にあったらしいです。しかし、その時の一時の過熱はなくなったものの、どうも多肉人口が増えたせいか多肉植物自体は以前より今の方が色々入ってきているように思います。そんな中でも、何故かガステリアは見かけません。もちろん、臥牛や恐竜は見かけますけど、それ以外の種類、しかも原種となると中々厳しいところです。私もチマチマ集めてはいますが、ガステリアは現在8種類のみです。先日のビッグバザールでも、ガステリアはほぼありませんでした。しかし、ガステリアは非常に美しいので、もう少し流行って欲しいところですね。
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ヴロキイは東ケープ州のHankey郊外のKouga地方に自生します。自然保護区の岩肌に生えるために保護の必要はないそうです。標高1000-1500メートルの石英質砂岩地の、ミネラル分が少ない砂質の腐食土壌がたまった岩の割れ目や隙間に生えます。pH4.1という非常に強い酸性条件で育つようです。生息地にはSenecio crassulifolius、Crassula atropurpurea、Crassula ericoides subsp. tortuosa、Adromischus maculatusなどが生えるそうです。

Gasteria vlokii
ヴロキイは1984年に南アフリカの植物学者であるJan Vlokが、Waboomsbergの1946メートルの岩肌で発見しました。高地の湿ったフィンボス(夏に乾燥する冬の降雨地域)ではじめて発見されたガステリアということで、驚きをもって受け止められました。
ヴロキイは南アフリカの植物学者であるErnst van Jaarsveldが1987年にGasteria vlokii van Jaarsv.と命名しました。vlokiiは発見者であるJan Vlokに対する献名です。
ガステリア属は南アフリカ原産ですが、種類ごとの分布が近いものは遺伝的にも近縁であることがわかりました。以下に示すのはガステリアの遺伝子解析の結果です。ヴロキイは南アフリカ南西部のガステリアと近縁です。
┏━━━━━━━━━━G. pillansii
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┃ ┏━━━━━━━━G. vlokii
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┫┃┃┃┗━━━━━━G. brachyphylla
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┃┃ ┃ ┏━━━━━G. thunbergii
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┃┃ ┃┃┗━━━━━G. carinata
┃┃ ┗┫ var. glabra
┗┫ ┃┏━━━━━G. retusa
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┃ ┃┏━━━━G. carinata
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┃ ┃┏━━━G. langebergensis
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┃ ┗━━━G. disticha
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┃ ┏━━━━━━━G. bicolor
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┃┃┗━━━━━━━G. rawlinsonii
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┗┫┏━━━━━━━G. nitida
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┃┃ ┏━━━━G. excelsa
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┃┃ ┃┗━━━━G. pulchra
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┃┃┏ ┫ ┏━━━━G. ellaphieae
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┃┃┃ ┃ ┃ ┏━━G. polita
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┃ ┃┏━G. glauca
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┃ ┗━G. glomerata
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┃┃┗━━━━G. loedolffiae
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┃┏━━━━G. tukhelensis
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┃┏━━━G. batesiana
┗┫ var. batesiana
┗━━━G. batesiana
var. dolomitica
ヴロキイは花の形状からは、G. glauca、G. ellaphieae、G. nitidaと近縁とされてきましたが、遺伝子解析の結果からは支持されません。
世の中には多肉植物ブームなるものが、私が知らない間にあったらしいです。しかし、その時の一時の過熱はなくなったものの、どうも多肉人口が増えたせいか多肉植物自体は以前より今の方が色々入ってきているように思います。そんな中でも、何故かガステリアは見かけません。もちろん、臥牛や恐竜は見かけますけど、それ以外の種類、しかも原種となると中々厳しいところです。私もチマチマ集めてはいますが、ガステリアは現在8種類のみです。先日のビッグバザールでも、ガステリアはほぼありませんでした。しかし、ガステリアは非常に美しいので、もう少し流行って欲しいところですね。
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