蒼角殿は不思議な球根植物です。緑色の巨大な球根から、モジャモジャした鞭の様な葉(正確には茎で葉はないらしい)と長い蔓を伸ばします。アフリカの自生地では蔓が岩場を這うように伸びるため、"climing onion"、つまり「登攀タマネギ」という愉快な名前で呼ばれているようです。

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分球しましたが、左は蔓が真夏なのに出ていますが、右は休眠中。冬型とされますが蔓は真夏に出たりもします。同じ環境で並べて育てていても、春~夏は何故か蔓が出たり出なかったりします。不思議ですね。

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3つに別れたので、一つは独立させました。こちらも蔓が伸びてます。

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冬に目立たない緑の花が良く咲きます。

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結実。増やす予定もないので、採種はしませんでした。

ボウィエアは南アフリカの東ケープ州からリンポポ州、ジンバブエ、ザンビア、タンザニア、ウガンダ、ケニア、モザンビーク、マラウイ、アンゴラで確認されています。

蒼角殿の学名は1867年に命名されたBowiea volubilis Harv. ex Hook.f.です。
しかし、このBowiea属にはBowiea myriacantha(=Aloe myriacantha)やBowiea africana(=Aloe bowiea)など、現在ではアロエ属とされているグラスアロエを含んでいました。というより、Bowiea myriacanthaやBowiea africanaは1824年にHaworthにより命名されたものの、5年後の1829年にはアロエ属となり、一度は消滅したようです(Bowiea Haw.)。その後、1867年に蒼角殿の学名としてBowiea volubilisとして復活したわけです(Bowiea Harv. ex Hook.f.)。
今ではBowiea属は蒼角殿1種類のみですが、Bowiea属自体が蒼角殿のために創設された属です。そんな経緯のためか、1911年にOphiobostryx volubilis (Harv. ex Hook.f.) Skeels、1918年にSchizobasopsis volubilis (Harv. ex Hook.f.) J.F.Macbr.が提唱されましたが、現在では認められておりません。しかし、一度使われたBowiea 属を再利用していますから、属名を変更するのは割りと合理性があるような気もしますが…

そういえば、蒼角殿にはガリエペンシスとキリマンドスカリカという仲間がいます。ガリエペンシスは1983年にBowiea gariepensis van Jaarsv.と命名されましたが、1987年(publ 1988)にはBowiea volubilis subsp. gariepensis (van Jaarsv.) Bruryns.とされ現在ではこれが正式な学名です。ガリエペンシスは白花で蔓の色合いも異なり、別種に見えるのですがね。キリマンドスカリカは1934年にBowiea kilimandscharica Mildbr.と命名されましたが、現在ではBowiea volubilis var. volubilisと同種とされているようです。キリマンドスカリカは球根が小さいタイプです。
あと、大蒼角殿という名前も聞いたことがありますから調べて見ましたが、蒼角殿の大きいやつだとか、ガリエペンシスのことだとか色々言われているみたいです。どうやら、最近ではガリエペンシスを大蒼角殿の名前で販売しているようです。




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