海外ではコーデックスとして扱われている植物が、日本ではコーデックスとして扱われていなかったりします。その代表例がミラビリス・ヤラパです。

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ミラビリス・ヤラパ Mirabilis jalapa

ミラビリス・ヤラパとは何かというと、ただのオシロイバナのことです。実は地下に大きな塊根ができるため、海外ではコーデックスとして鑑賞されます。私は「世界の多肉植物3070種」の記載を見てはじめて知りました。日本ではあちこちに生えていて、勝手に増える帰化雑草ですから、わざわざ栽培するというのはなんとも不思議な気がします。原産地は熱帯アメリカのようですが、世界中の熱帯から温帯域に広がっています。
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しかし、こんなものでも売れるみたいですね。ネットでは、"ミラビリス・ヤラパ"の名前で1~2万円で売られていたりして驚きます。そこら辺に生えている大型のオシロイバナを掘り起こして売れば、大儲け出来そうですか…。まあ、実際のところ、オシロイバナの生長は早いので数年で見られる塊根になります。乾燥地の植物でもありませんし、多肉植物ではないので、普通の観葉植物とか野菜の土に植えて、肥料と水をドシドシやればぐんぐん巨大化します。根の生長が激しいので、毎年植え替えたほうが早く育ちます。私は丈夫なのをいいことに、何年も植え替えせずに、根詰まりで腐らせたりしましたが…

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オシロイバナは日本では一年草扱いです。しかし、道路脇にかなり繁って大きく育っているオシロイバナを見ますが、これは冬を越している様な気がします。もちろん葉や茎は冬に枯れますが、地下の塊根は枯れない株もあるのでしょう。やはり、種からではあれほどの急成長は難しいのではないでしょうか。とは言え、鉢に植えたオシロイバナを外で冬越しさせるのは、かなりリスキーです。地面に埋まっている方が、寒さの影響を受けにくくなります。
しかし、一般的に 鉢植えよりも地植えの方が育ちが良く、塊根の太りも良好です。また、塊根は亀甲竜の様に埋まっている方が早く大きくなるため、塊根が小さい内は地面に埋めて育てるのが良いでしょう。安全策を採るならば、冬は掘り起こして鉢に植えて室内管理した方がいいかもしれません。もちろん、最初から鉢植えで育てても良いのです。この場合、生長は遅くなりますが、オシロイバナは塊根の生長が早いので、鉢植えでも見られるようになります。私も鉢植えで、ゆっくり育てています。

そういえば、オシロイバナはMirabilis属ですが、この「ミラビリス」とは、「素晴らしい」という意味となります。「ミラビリス」は種小名で良くみますね。ネットで検索すると良くヒットするのは、Phyllanthus mirabilisみたいですが、一番有名なのはWelwitschia mirabilisでしょうか。まあ、意味が「素晴らしい」ですから、植物に限らず、様々な動植物の学名で使用されています。私はEchinarachnius mirabilisという学名のウニの仲間(スカシカシパン)の化石を思い出したりしました。
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Welwitschia mirabilis

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Echinarachnius mirabilis

オシロイバナの学名は、1753年に命名されたMirabilis jalapa L.です。異名は沢山あって、どうやら50以上ありそうです。基本的には属名の変更があったり、種を分けようとしたみたいですが、現在ではすべて認められておりません。代表的な異名をあげてみます。
カール・フォン・リンネの命名した正式学名Mirabilis jalapaは上記のように1753年ですが、1759年にやはりリンネがMirabilis dichotoma L.という学名を命名しています。これは、オシロイバナにも複数種あると考えたのでしょう。現在は認められていませんが、このMirabilis dichotomaは受け継がれます。1766年に命名されたJalapa dichotoma (L.) Crantzや、1802年に命名されたNyctago dichotoma (L.) D.C.です。Jalapa属やNyctago属は現在使用されていない属名ですが、Nyctago属はMirabilis jalapaから来ている1805年に命名されたNyctago jalapa (L.) D.C.や、Mirabilis属からきたとおぼしき1805年命名のNyctago mirabilis A.St.-Hil.が知られています。他にもMirabilis属やJalapa属として命名された学名は沢山ありますが割愛します。変わったところでは、1840年に命名されたTrimista leavigata Raf.がありますが、Trimista属もまた現存しない属名です。

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