サキュレンタムPachypodium succulentumは南アフリカ原産のパキポディウムです。天馬空という名前もあります。
パキポディウムはマダガスカル原産の種類が多く、デンシフロルムPachypodium densiflorum、恵比寿笑いPachypodium brevicaule、ロスラツムPachypodium rosulatum、グラキリウスPachypodium graciliusなど有名種はだいたいそうです。マダガスカル原産ではない、南アフリカなどアフリカ南部原産の種類はサキュレンタム、ビスピノスムPachypodium bispinosum、光堂Pachypodium namaquanum、白馬城Pachypodium saundersii、レアリィイPachypodium lealiiなどがあります。この中ではサキュレンタムに近いのは、遺伝子解析の結果ではビスピノスムです。
マダガスカル原産種のパキポディウムは枝は太く、花が咲くと3つに別れます。しかし、サキュレンタムやビスピノスムは細い枝がヒョロヒョロ伸びます。


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2021年10月
購入時。すぐに植え替えました。


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2022年2月
購入から4ヶ月後。葉が緑色のまま、パラパラ落ちるのでとても心配になりました。根腐れの恐れもありました。

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2022年5月
かなり心配していたのですが、根の状態を確認するために4月に植え替えました。良く見ると、鉢がひし形にゆがんでいました。抜いてみたところ、塊根が巨大化しており、鉢底に当たっていました。どうも、鉢がゆがんでいたのは、塊根が大きくなりすぎていたようです。葉が緑色のまま落ちたのは、それが原因のような気もします。大きい鉢に植え替えて、塊根も少し出しました。しかし、秋から冬の間にこんなに生長するとは想定外です。生長著しいので、来年も植え替える必要があるかもしれません。近縁種のP. bispinosumも育てていますが、こうなっていないか心配です。

サキュレンタムの学名が最初に命名された時はパキポディウムではありませんでした。1782年に命名されたEchites succulentus L.fil.です。ちなみにパキポディウム属は1830年の創設で、この時にPachypodium succulentum (L.fil.) Sweetとされました。これが、現在学術的に認められている正式な学名です。同じく1830年にBelonites succulentus (L.fil.) E.Mey.も命名されましたが、認められておりせん。また、Pachypodium succulentum Steud.も知られていますが、こちらは由来がよく分からない学名で、当然ながら認められていない学名です。
サキュレンタムにはその他にも、沢山の異名があります。命名から早い順に、1830年に命名されたPachypodium tuberosum Lindl.、1837年に命名されたPachypodium tomentosum G.Don、1840年に命名されたEchites tuberosus Haw. ex SteudBarleria rigida Spreng. ex Schultdl.、1932年に命名されたPachypodium griquense L.BolusPachypodium jasminiflorum L.Bolusが知られています。



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