シレニフォリアは南アフリカ原産の多肉ユーフォルビアです。冬型のコーデックスで栽培難易度は高く、長期間の維持は難しいとされているようです。
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私は去る2020年の4月に、三郷のファーマーズガーデンという園芸店で購入しました。園芸店で冬を越した株、しかも葉もない状態でしたから、果たして育てる以前に葉が出てくるのか自体が賭けでした。
直ぐに植え替えをしたところ、根には問題がない様子でしたが、難物だからわからないなぁなんて思ったりしました。しかし、やがて葉が出て来てほっとしたのを覚えています。それから、約2年間育ててきましたが、何となく特徴がわかってきました。

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2021年11月。
葉の出る時期など育て方は鉄甲丸に似ていますが、異なる部分もあります。鉄甲丸の葉は柔らかく長持ちしないタイプですが、シレニフォリアの葉は硬く長持ちします。
夏の蒸し暑さを嫌うところは鉄甲丸と同じですが、鉄甲丸と異なり幹で光合成できないため、鉄甲丸より葉が重要でしょう。シレニフォリアの長持ちする葉は、葉を作るためにも鉄甲丸よりも相応のコストがかかっていますから、葉が出て直ぐに枯れるということを繰り返していると、幹がしぼんでしまいます。葉がないと光合成できないため、消耗してしまうわけです。
しかし、春先の天気次第では葉が急に枯れ混んだりしますから、エネルギー収支がマイナスになってしまいます。とにかく、葉を枯らさないことが重要です。真夏の管理は悩ましいところです。
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2022年3月。
新しい葉が伸びるとともに、古い葉はすべて枯れ落ちました。
植え替えの時にやや深植えしたので、購入時よりも小さく見えますが、サイズは変わっておりません。

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幹肌は地上から出ている部分はひび割れてきます。乾燥や紫外線に耐えるためにコルク質が厚くなっているのでしょう。亀甲竜と同じですね。
購入時からほぼサイズに違いがないため、かなり生長は遅いみたいです。しかし、幹が縮む感じもありませんから、維持は出来ているみたいです。


分類
シレニフォリアはユーフォルビア属のなかでも、リザンチウム亜属アンタカンタ節フロリスピナ亜節リザンチウム列に分類されます。多肉ユーフォルビアのなかではマイナーな分類群に所属します。

学名
シレニフォリアの学名は
1821年に命名された、Tithymalus silenifolius Haw.が最初です。しかし、1826年にユーフォルビア属に移されて、Euphorbia silenifolia (Haw.) Sweetとされました。これが、現在学術的に認められている学名です。
最初の命名者である
Haw.はイギリスの昆虫学者・植物学者・甲殻類学者であるAdrian Hardy Haworthのことです。フランスの植物学者であるHenri August Duvalはハウォルチア属(Haworthia)を創設しましたが、これはHaworthに対する献名として命名されました。
シレニフォリアをユーフォルビア属に移動させたSweetは、イギリスの植物学者、園芸家、鳥類学者の、Robert Sweetのことです。Sweetは王立植物園であるキューガーデンを批判したことから、植物を盗んだとしてキューガーデンから訴えられましたが、裁判では無罪となりました。なにやら、役人が冤罪をふっかけてきたみたいで、そのことが認められたようです。
1860年に詳細な経緯はわかりませんが、Klotzsch & Garckeにより4種類、つまりはTithymalus attenuatus Klotzsch & GarckeTithymalus bergii Klotzsch & GarckeTithymalus ellipticus Klotzsch & GarckeTithymalus longipetiolatus Klotzsch & Garckeが提唱されました。現在ではすべてシレニフォリアと同一種とされていますが、シレニフォリアを細分化しようとしたのでしょうか?
また、1986年にEuphorbia mira L.C.Leachが命名されましたが、これはシレニフォリアと同一種であるとされて、現在は認められていない学名です。
実は、シレニフォリアは1800年にEuphorbia elliptica Thunb.という学名がつけれています。学名は先に命名された小種名が優先ですから、こちらの学名に正統性があるように思えます。しかし、1788年にショウジョウソウに対してEuphorbia elliptica Lam.が命名されているのです。Euphorbia ellipticaは先に命名されたショウジョウソウが優先ですから、シレニフォリアの学名とは認められませんでした。


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