鯨鬚キリンはエチオピア・スーダン・エリトリア・ソマリア・イエメンといった、紅海沿岸域を原産とする多肉ユーフォルビアです。
名前は並んだトゲの様子から来たのかもしれません。英語名はFish-bone cactusですが、「魚の骨」というのは上手い表現です。まあ、cactus (サボテン)とありますが、サボテンではなくてユーフォルビアなんですけどね。

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鯨鬚キリン

原産地では生け垣としたりするそうです。高さ1.5mほどになるそうですが、検索して出てきた画像を見ると結構太くなりそうです。
また、薬用とするとありますが、なんでも刻んでミルクや水に入れて飲むとあります。大なり小なり毒性があるユーフォルビアを食べるのは、かなり抵抗がありますが…
その用途ですが、Albizia anthelminticaというネムノキ科の樹木と同じとあります。調べてみると、その樹木は駆虫薬あるいは淋病薬として利用されるそうです。この場合、同じというのは駆虫薬としてなのか淋病薬としてなのか、その両方なのかはよくわかりません。ニュアンス的には代替品として同じ使い方の様な気がします。
また、スーダンではサソリ刺しに利用するそうです。毒で毒を制す的なことなのでしょうか?

鯨鬚キリンの学名は1860年に命名された、Euphorbia polyacantha Boissです。Boissはスイスの著名な植物学者・探検家・数学者である、Pierre Edmond Boissierのことです。Boissierは広くヨーロッパ内と、地中海沿岸のアフリカや中東において調査を行いました。Boissierに献名された動植物も沢山あるようです。
また、認められていない学名ですが、1868年に命名されたEuphorbia thi Schweinf.という奇妙な名前もあります。Schweinf.はロシア帝国領ラトビアのリガ生まれのドイツ人である、Georg August Schweinfurthのことです。Schweinfurthは探検家・植物学者・民族学者として知られております。1863-1866年に紅海沿岸とナイル川を何度も往復して調査しました。鯨鬚キリンもこの時に見つけたのでしょう。残念ながら鯨鬚キリンはBoissierにより8年前に命名済みでしたから、せっかく命名したのに認められませんでした。その後、東アフリカの内陸部の探険を行いました。かなりの大探険だったようです。何やら1冊本が書けそうな人生を送ったみたいですね。
あと、私自身よく理解していないのですが、Euphorbia infausta N.E.Br.も鯨髭キリンの異名として出てくるわけです。しかし、Euphorbia infausta N.E.Br.はメロフォルミスやバリダの仲間の"インファウスタ"の学名としても出てくるのです。鯨髭キリンは1912年で、"インファウスタ"は1915年とあるため、N.E.Br.が同じく名前の学名を、違う年に別の種類に命名したということでしょうか?謎が深まります。

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