鉄甲丸は南アフリカ原産の多分ユーフォルビアです。マツカサの様な本体から柔らかい葉が伸びる不思議な見た目で、非常に人気があります。原産地では薬用とするために、乱獲されて非常に減っているそうで心配です。
鉄甲丸はリザンチウム亜属アンタカンタ節フロリスピナ亜節ヒストリクス列に分類されます。ヒストリクス列はEuphorbia loricataやEuphorbia multifoliaといったあまり見ない種類の仲間となります。

我が家の鉄甲丸は育てかたを間違ったせいで、おかしなことになっています。我が家では、多肉ユーフォルビアに関しては基本的に遮光しません。鉄甲丸もホリダなどと並べて育てた結果、葉が全て枯れ落ちました。新しい葉が出ても、すぐに日焼けして枯れてしまいます。そのため、この1年というもの、まったく葉がない松ぼっくり状態でした。葉がなくても光合成してそうなので、枯れはしないだろうとたかをくくっていた部分はあります。まあ、でもさすがに懲りたので、今年は遮光することにします。夏場の蒸れに弱く通風が大事ては聞いていましたが、ここまで強光線を苦手とするとは思いませんでした。
鉄甲丸の生態写真を海外の研究機関のデータベースで見ましたが、岩場の割れ目のやや陰になった場所や、乾燥した草原で他の草に埋もれる様に生えている様子です。なるほど、直射日光を嫌う訳です。


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2022年2月。久しぶりに葉が出てきました。室内の植物用ライトを当てていますが、真下に置いていないせいか、葉のダメージはないようです。

鉄甲丸の学名は1797年に命名されたEuphorbia bupleurifolia Jacq.です。Jacq.はオランダ生まれの植物学者である、Nicholaus Joseph Freidherr von Jacquinのことです。Jacquinは神聖ローマ帝国の皇帝フランツ1世の命により西インド諸島や中央アメリカへ派遣され、珍しい植物・動物・鉱物の収集を行いました。
また、異名として1812年に命名されたTithymalus bupleurifolia (Jacq.) Haw.、1862年に命名されたEuphorbia proteifolia Boissがありますが、現在では認められていない学名です。


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