原産地の南アフリカでは、spinnekopnes(クモの糸)、papierrosie(紙のバラ)と呼ばれる、アラクノイデアを入手しました。ハウォルチアの仲間です。
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アラクノイデア
こういうトゲやイボではないハウォルチアを、ノギ系ハウォルチアと呼ぶそうです。ノギは漢字で「禾」と書きますが、これは稲などの穀物に生える毛のことです。禾の様な毛が生えることからついた名前でしょう。
さて、アラクノイデアは葉が増えて密になると、ノギに覆われて、まるで羽毛に包まれている様に見えます。「クモの糸」の名前の理由もわかります。

学名は1753年にAloe pumilaの変種として、Aloe pumila var. arachnoidea L.と命名されました。(Aloe pumilaは、Haworthia pumila、最終的にTulista pumilaとなりました。アラクノイデアとはまったく似ていません。)
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Tulista pumila

アロエの仲間とする考えは続いて、1768年にAloe arachnoidea (L.) Burm.f.、1785年にはAloe arachnoides Thunbとする意見もありました。
アラクノイデアは1786年にCatevala arachnoidea (L.) Medik.、1811年にApicra arachnoidea (L.) Willd.とされましたが、Catevala属とApicra属はともに今は存在しない幻の属です。
1809年にHaworthia arachnoidea (L.) Duvalとしてハウォルチア属の単独種になりました。これが現在の正式学名です。
Duvalはフランスの医師・植物学者のHenri Augusta Duvalのことです。Duvalは1809年にHaworthia属とGasteria属を提唱した人物です。


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