ユーフォルビア・オベサ・ドットコム

10月に新宿御苑に行きましたが、そろそろ薔薇の季節だろうと期待していましたが、残念ながらまだまだこれからといったところでした。ですから、11月の上旬にリベンジマッチとして、京成バラ園にいって参りました。実は以前から京成バラ園は気になってはいました。薔薇園に行くと、海外作出品種に混じり、京成バラ園の作出した品種が結構あることに気が付いたからです。これは一度は見に行かねばということで、ちょうど良い機会でしたね。


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園内マップ。とても広いのですが、付属するレストランとお土産屋、園芸店、さらにはパン屋は同じ敷地内ですが園内に入らなくても利用出来ます。


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当日は朝から晴れて良い日柄でした。翌日は大雨だったので実にラッキー。しかし、あまりにも薔薇の種類が多く早々に撮影は諦めて、ちょっと変わったものや目についたものだけ撮影しました。特に説明もありませんが、しばらくはひたすら淡々と薔薇の写真をアップします。


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Princess Michiko ,Cl.
1977年、京成バラ園作出。Cl.。入口付近には皇族に因んだ薔薇が植えられていました。1966年にイギリスで作出されたPrincess Michikoもありますが、こちらはつるバラのPrincess Michikoとなります。


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Empress Michiko
こちらは、立后4年目の1992年にイギリスのディクソン社より貢献された薔薇。



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Princess Aiko
2002年、京成バラ園作出。F系統。咲きそろって見頃でした。


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Disneyland Rose
2003年作出。F系統。ディズニーランドの名前を冠したバラです。


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ミッキーもいました。


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アメジストセージも美しいですね。


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早くもひと休憩してバラのアイスを食べました。バラの良い香りがついていました。


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Jubile du Prince de Monaco
2000年作出。F系統。何とも言えない絶妙な配色です。


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Peach Drift
2006年作出。花束のように密に咲きます。



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敷地は広大。何処を見ても薔薇が咲いています。


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White Koster
1929年、オランダ作出。Pol系統。小輪ですが房咲きで花が丸味があり可愛らしい薔薇です。


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La Rose de Versailles
2012年、フランス作出。HT系統。訳すと「ベルサイユのばら」。



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薔薇のアーチ。


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Baby Romantica
2003年作出。F系統。開きかけですが、良い色合いです。



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Pink Haze
1999年作出。S系統。花型は一重で単純ですが、美しいですね。


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10月に行った日比谷花壇大船フラワーセンターの記事の続きです。思いの外広く、歩いて廻るだけで結構時間がかかりました。ちょうど薔薇がよく咲いていましたから、次回は薔薇特集です。本日はあちこち雑多に見て回りました。酔芙蓉がよく咲いていましたが、オオモクゲンジの面白い実がなっていたのが印象的でした。


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シャクナゲモドキ Rhodoleia championii
シャクナゲはツツジ科ですがシャクナゲモドキはマンサク科です。花はシャクナゲに似ていませんが、美しい花です。花は下向きで鳥媒花とのこと。ラオス、マレーシア、スマトラ島、台湾、ベトナム、海南島の原産。

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つややかな新芽。


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藤棚がありました。
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とっくに花期は終えていますが、実が沢山なっていました。


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レモングラス Cymbopogon citratus
お茶にしたりカレーの風味付けに使われます。インド、スリランカの原産ですが、世界中の熱帯域に定着しています。


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 コットン Gossypium
綿の実がありました。アオイ科。


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パイナップルセージ Salvia elegans
葉と花を食用とします。全体的に甘酸っぱい香りがあります。メキシコの原産で赤く筒状の花とくれば、当然ながらハチドリがくる花です。シソ科。


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青系の花のサルビアですが、ブルーサルビア(S. farinacea)ではなさそうです。S. guaranticaですかね?


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ダンチク(葮竹・暖竹、Arundo donax)ですかね?大型のヨシ(Phragmites australis)のように見えますが、2〜4mと巨大になり海岸沿いに生えます。ヨシ属ではなくダンチク属ですが、ダンチク属は5種あります。稈は丈夫で木管楽器のリードの素材となるそうです。トルコからカスピ海沿岸、アラビア半島南部、南アジア、東南アジア、中国南部、日本に分布しますが、世界中の暖地に定着し世界の侵略的外来種ワースト100に選定されています。イネ科。


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園内は広く鬱蒼とした道もあります。


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常設展示棟を覗いてみます。
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写真展示がありました。


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蓮が沢山並んでいました。流石に花は終わっていますが、この物量はすごいですね。花期はさぞ見事なことでしょう。


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酔芙蓉がよく咲いていました。酔芙蓉は芙蓉の八重咲きの園芸品種です。学名はHibiscus mutabilis f. versicolorと言われますが、園芸品種なのでcv. Versicolorの方が正確です。芙蓉は花色が変化する面白い花です。中国、台湾の原産。
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大変美しく大きな花です。


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ギョリュウ(御柳)  Tamarix chinensis
中国の内モンゴルやシルクロードの砂漠に生える灌木です。砂漠植物らしく耐乾性、耐塩性が高い植物です。



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フクワバモクゲンジというネームプレートがありましたが、マルバモクゲンジやフクロモクゲンジ、オオモクゲンジなど様々な名前があります。モクゲンジ属には3種ありますが、皆袋状の実をつけるためフクロモクゲンジはあまり良い名前ではありません。葉に丸味があるためマルバモクゲンジは特徴を示しており良い名前ですが、標準和名はオオモクゲンジのようです。学名はKoelreuteria bipinnata。中国、ベトナムの原産。ムクロジ科。
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袋状で色付く実はとても面白いですね。



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NPO法人日本多肉植物の会(JSS)が開催するサボテン・多肉植物の展示会の続きです。日比谷花壇大船フラワーセンターの温室内にて開催されました。
さて、本日はカクタス亜科ケレウス連の、レブチア亜連、ケレウス亜連、トリコケレウス亜連をご紹介します。しかし、ケレウス連は柱サボテンも多いのですが、残念ながら展示会で柱サボテンはほぼ見かけません。面白いものも多いため、即売会ではなく展示会なのですから人気種以外のものも見てみたいものです。とは言え、よく考えたら柱サボテンは運搬も展示も難しいのかも知れません。



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インカの王冠
Discocactus boliviensis。ディスコカクタスと言っても、有名なホルスティイではなくボリビエンシスです。面白い独特の形状です。国内では概ねこのような雰囲気ですが、野生個体ではもう少し多様性があるようですね。ボリビアの原産。
ディスコカクタスはケレウス亜連に含まれ、Melocactusと近縁です。ケレウス亜連はギムノカリキウム亜連と近縁と考えられているようです。



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ディスコカクタス・アラネイスピナ
Discocactus araneispinus。現在はD. zehntneri subsp. boomianusとされていますが、D. zehntneri subsp. araneispinusとされたこともありますから、もとよりD. zehntneriグループと考えられてはいたのでしょう。ブラジルの原産。


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スルコレブチア・カンディアナ
Sulcorebutia candiae。スルコレブチアはウェインガルティアに吸収されたため、現在はWeingartia candiaeとなっています。レブチア、ウェインガルティア、ブロウニンギアはレブチア亜連に含まれます。



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レブチア・パピリシー
非常に細かい大群生株。しかし、パピリシーとは聞き覚えがない妙な名前です。調べても過去に開催された同イベント関連でしか出てきません。名前からしてアルゼンチン原産のRebutia fabrisiiのような気がしますがどうでしょうか。


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マツカナ・アウレイフローラ
Matucana aureiflora。マツカナは外見的にも他の球状のサボテンとは雰囲気が異なり、違和感があります。マツカナは柱サボテンが主であるトリコケレウス亜連に含まれ、OroyaやBorzicactus、Haageocereusと近縁とされています。オロヤは割りと似ていますが、ボルジカクタスもイボやトゲの出方などに近縁性を感じますね。ペルーの原産。


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ロビビア・フェロックス
Lobivia ferox。これは、1922年にBritton & Roseが出版した『The Cactaceae』の第3巻で、エキノプシスからロビビア属を分離した時にフェロックスをロビビアに分類したわけです。しかし、後にエキノプシスとされEchinopsis feroxとされました。外見的にはロビビアというより確かにエキノプシスでしたが、Britton & Roseの記述においてはあくまでも花の特徴のみで判別しています。Britton & RoseによるEchinocereus亜連は6属あり、子房と果実にトゲがあるものをEchinocereusとAustrocactusとしました。逆に子房と果実にトゲがないもののうち、イボ上にトゲがあるものがRebutia、稜(rib)にトゲがあるもののうち小さなものをChamaecereus、大型のものをLobiviaとEchinopsisとしました。さらに、花筒が短いものをLobivia、花筒が長いものをEchinopsisとしました。
しかし、ロビビアはなかなか分類が安定しません。トリコケレウスやレブチアなど花の特徴が類似する仲間を全てエキノプシスとする流れがありましたが、結局は再分割されて行きました。ですから、最近まではロビビアは31種からなる分類群でしたが、どういうわけか再びロビビアはエキノプシスに吸収されてしまったようです。ロビビアの分類は未だに議論があるのでしょう。最終的にどうなるのでしょうか?



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ブーファン・ディスティカ
ブーファン(Boophane)と呼ばれますが、正しくはBoophoneです。とは言え、これは命名者がBoophoneと書いたりBoophaneと書いたりしたために、混乱が生じたせいです。
Boophoneには毒がありますが、幻覚作用があるため呪術師が使用することもあります。南アフリカでは呪術師によりBoophoneの汁を飲んだ依頼者が錯乱して銃を乱射する事件も起きています。しかし、毒性が高いため、一歩間違えば危ないかも知れません。
ところで、Boophoneは巨大な球根を露出させて観賞しますが、野生では球根は地下に埋まっています。塊根は埋めておいた方が太りやすいのですが、Boophoneも球根は埋めておいた方が太りやすいのでしょうか?



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十二の巻・スーパーゼブラ
よく育ったスーパーゼブラですね。スーパーゼブラは白い帯状に繋がった結節が高密度となる、十二の巻の選抜品種です。十二の巻自体が由来がよく分からない硬葉系ハウォルチアですが、均整のとれたロゼットはHaworthiopsis fasciataに、結節の分布はHaworthiopsis attenuataに似ます。


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いよいよ寒くなってきましたが、未だに多肉植物の室内への取り込みが終わっていません。葉が寒さで縮れたリしていますから、急がないといけません。


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今回はこれだけ。バタバタしていて時間がとれません。残念ながら、まだ大物が残っています。


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Euphorbia greenweyi
今年は大変な勢いでした。枝も増え、今までの倍くらい伸びています。



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Euphorbia 'Groenefica'
E. groenewaldii × E. veneficaという交配種。花が咲き続けています。
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目立ちませんが、これでも開花中です。花キリンのように花から花芽が出て、どんどん積み上がっていきます。なんと9段目が開花とは驚きです。


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パキプスは今年、急激に生長しました。流石に鬱陶しいので、枝をカットします。
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大胆にバッサリいきました。
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だいぶスッキリしましたね。



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10月に行った東京農業大学のバイオリウム温室の記事の続きです。サボテンのコーナーが続いています。


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金鯱の周囲にサボテンが増えていました。


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Ferocactus schwartzii
いわゆる黄彩丸ですが、育つとトゲが無くなりがちになります。筑波実験植物園で見ていますが、トゲはまばらに出ていました。これは柱サボテンでも見られる現象です。若い弱いうちは強いトゲで防御して、ある程度育てばトゲが弱くなったり無くなったりします。強いトゲを作るのはコストがかかりますから、不要なら作らないに越したことはありません。なぜなら、そのエネルギーを生長に割り振ったり、より花を咲かせることが出来るからです。メキシコの原産。



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Melocactus azureus
花座が本体に不釣り合いなほどに発達しています。石灰岩地に生える、青い美しいサボテンです。ブラジルの有名なcaatingaの森林に自生します。


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Euphoriabia horrida
こちらはサボテンではなくてユーフォルビアです。他人の空似ですが、それぞれが似た環境に適応した収斂進化の良い例ですね。メキシコの原産。
ホリダはE. polygonaと同一種とされており、現在は変種や亜種は認められていません。ユーフォルビアの花序の特徴であるCyathiumの色がホリダとポリゴナで異なると言われます。しかし、Cyathiumはホリダが緑色でポリゴナが紫色ですが、ゼブラホリダや矮性でトゲがないアノプリアの花は紫色です。ホリダ・ポリゴナ系の分類において、花色で区別するのは難しいように思われます。個人的には今の全てをポリゴナにまとめる分類には違和感がありますが…
そういえば、Carl Ludwig Willdenowによる1799年のスケッチにEuphorbia cucumerinaというヘチマのような形のユーフォルビアが示されていますが、その正体についてはオベサかあるいはトゲがないステリスピナかなどと言われていました。数年前には一応はオベサの異名とされていましたが、なんと謎のユーフォルビアはポリゴナの異名となっていました。何者であるか決着がついたのでしょうか? その根拠とは何でしょうか。論文を探してみます。



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Fouquieria purpusii
プルプシイはフォウクィエリアの中でも太りやすい種です。非常に丈夫で育てやすいので、割りと放任栽培出来ます。メキシコの原産。

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幹表面が木質化しつつあり、縞模様になっていますね。


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朧月 Graptopetalum paraguayensis
一般的に普及しているグラプトペタルム。メキシコの原産。


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植物の中にはサボテンやバラなど、トゲを持つものが沢山あります。この植物のトゲは、基本的には外敵から身を守るための防御として働きます。サボテンやユーフォルビアなど多肉植物にはトゲを持つものが多く、私も植物のトゲに関するいくつかの論文をご紹介してきました。例えば、トゲには遮光や温度調整の役割、さらには寄生植物に抵抗する働きもあるとされています。他にも多肉植物の派手な色合いのトゲは、警告色として働き草食動物に対する忌避効果が考えられます。しかし、トゲがシンボリックで目立つことが、ネガティブに働くこともあるようです。本日、ご紹介するのはKevin D. Kohlらの2015年の論文、『Evolutionary irony: evidence that 'defensive' plant spines act as a proximate cue to attract a mammalian herbivore』です。


トゲは防御に有効か?
多くの植物は、草食動物による食害を防ぐために防御機構を発達させています。しかし、植物のトゲが草食動物に対する防御としての有効性を検証した多くの検証では、一貫性のない結果となっています。
この曖昧な結果は、草食動物の対抗適応(counter-adaptation)であると考えられます。
著者らはサボテンを専門に食べるwhite-throated woodrat(Neotoma albigula、以下ウッドラット)で潜在的な対抗適応を検証しました。



サボテンが主食
ユタ州キャッスルバレーに生息するウッドラットの毛に含まれる安定同位体を分析したところ、生息地に生える他の植物と一致せず、ウチワサボテン(Opuntia macrorhiza × Opuntia polycantha)と一致しました。キャッスルバレーに生息するウッドラットはウチワサボテンを主食としていることが分かりました。


飼育下における嗜好性
野生で捕獲され飼育下にあるウッドラットにトゲのあるウチワサボテンと、トゲを切除したウチワサボテンを与えたところ、8匹中7匹はトゲのあるウチワサボテンを巣に持ち帰りました。持ち帰らなかった1匹は、トゲのあるサボテンを置いた場所に巣を作ってしまったためです。また、ウッドラットはサボテンのトゲを切り取り、ほとんどの部位を食べることが出来ました。
また、飼育下で生まれた2個体のウッドラットも、トゲのあるウチワサボテンを巣に持ち帰りました。飼育下で生まれたウッドラットもまたサボテンのトゲを切り取る行動を示しました。


トゲが目印
サボテンのトゲの防御としての有効性を検証しましたが、ウッドラットの行動適応によりトゲには効果がないことが分かりました。興味深いことに、ウッドラットはトゲのないサボテンよりトゲのあるサボテンを好んでいます。サボテンはトゲのあるものはないものよりタンパク質含有率が高く繊維含有率が低いことが分かっています。これらのことから、トゲがウッドラットを引き付けるための手掛かりとして機能しているように見えます。


トゲの対抗適応
ウッドラットはトゲの防御を克服するために、サボテンのトゲを切り取るという独特の行動を示しました。しかし、同属のN. lepidaはトゲを切り取る行動は示さず、トゲのない部位を齧るだけでした。そして、飼育下で生まれたウッドラットもトゲを切り取ったため、この行動は生得的なものであると考えられます。
サボテンの分析結果から、トゲのあるサボテンはシュウ酸濃度が高いことが分かりました。しかし、ウッドラットはシュウ酸が9%も含まれる餌でも悪影響なく摂餌出来るため、サボテンの1.3〜1.5%の濃度のシュウ酸濃度は、行動を決める重大な要因ではないと考えられます。
ウッドラットはトゲを除去したサボテンよりトゲあるサボテンを好みましたが、このトゲを除去したサボテンはトゲのあるサボテンと同じものであり、その栄養価に違いはありません。ウッドラットはある程度の栄養価の違い、すなわち「栄養的知恵」(nutritional wisdom)を持っています。よって、採餌においては「経験則」仮説によるものと考えられます。例えば、捕食者は獲物の栄養価を調べることは出来ませんが、代わりに大きな獲物=収益性の高い獲物として、獲物のサイズを指標にしています。同様に草食動物は、大きさな色などの目に見える指標を持って選択することがあります。ウッドラットは、繊維質が少なく栄養価が高い可能性が高いトゲのあるサボテンを経験則により選択していると考えられます。



最後に
以上が論文の簡単な要約です。
ウッドラットがより栄養価が高いトゲのあるサボテンを選択しているという話でした。ウッドラットもニオイや見た目から栄養価を判断する能力は持っていますが、トゲのあるサボテンの方が栄養価が高いという経験則から、わざわざ調べないという合理的な判断で行動しているのです。特にネズミのような小型の動物は、餌を探したり採取するのは危険が伴う行為で、なるべく素早く済まして巣に帰る方が良いということになります。実際にウッドラットはサボテンを切り取り巣に持ち帰って食べます。ゆっくり餌を調べることが出来ない場合、つまり素早く餌を探さなくてはならない時に、当てずっぽうで採取した餌が栄養価が高かったり低かったりするより、トゲがある=栄養価が高いという指標があれば、素早く栄養価が高い餌を採取することが出来るのです。
対抗適応(counter-adaptation)という言葉が出てきましたが、これは毒を持つ植物に対しその毒に耐性を獲得した昆虫の例などがよく知られています。植食者が対抗適応を獲得していると、植物の物理防御や化学防御に効果がないように見えてしまいます。ですから、トゲのような植物の物理防御を調査した場合に、植物の周囲の環境に住む植食者は対抗適応を有している可能性がありますから、トゲの効果はいまいちはっきりしないものとなります。しかし、サボテンのトゲは様々な植食者に対する物理防御として働きますから、1種の植食者の対抗適応だけでその効果を測るべきではないでしょう。
まったく、生物の生態は恐ろしく複雑で、その関係性を知るだけでもこのような難しさがあります。サボテンの他の生物との関わりを含めた生態は、一般的にはあまり知られていないように思われます。これからも、そのような論文をご紹介していければと考えております。




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10月に日本多肉植物の会の多肉植物の展示会があり、会場である日本花壇の大船フラワーセンターにいって参りました。展示会の方は既に記事にしていますが、大船フラワーセンターも一通り見ています。というわけで、本日から大船フラワーセンターの記事が始まります。行ったのが10月だったので、ちょうど薔薇がよく咲いていました。しかし、平日の朝イチで行ったため都内の通勤ラッシュに遭遇してしまいました。上野東京ラインに乗りましたから、上野、東京、新橋、品川とえらい混みようで疲れました。


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駅を出ると大船観音寺の観音像が見えます。高さは25mもあるそうです。晴れて良い天気でしたが、雨上がりでいつまた降り出すか分からない天気予報でした。


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柏尾川の遊歩道を歩いて行きます。川には錦鯉がいましたが、柵にも錦鯉があしらわれていました。


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大船フラワーセンターに到着。ちょうどハロウィンの飾りがあり、🎃が沢山ありましたね。


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こちらは記念撮影スポット。朝イチなので空いていますが、一人旅なので記念撮影は無し。
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よく見ると凄まじい数のカボチャ。


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カボチャのオーナメント。


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睡蓮の池というか水路が園内を貫くように続いていました。花期はさぞ華やかなことでしょう。
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コスモスが秋を感じさせます。


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一見してエノコログサ系かと思いましたが稈があるため、おやおやと思いました。
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トウジンビエ(唐人稗)でした。耐乾性や耐塩性が高い乾燥地の雑穀です。アフリカ中部が原産地のようです。イネ科。
本来は高さ1〜3mになりますから、矮性品種なのでしょうか。このような黒いタイプをクロキビと呼ぶようです。ちなみに、Pennisetum glaucumとされていますが、2010年に名前がCenchrus americanaとされています。



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ステビア Stevia rebaudiana
甘味料として知られるステビアですが、実際に植物を見たのは初めてです。ステビアに含まれるステビオシドはショ糖(スクロース)の300倍もの甘さがありますが、人体に吸収されないためダイエットやら糖尿病の治療にも使われているそうです。キク科。


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ローズマリー Salvia rosmarinus
ハーブとして有名です。特に肉料理に合います。地中海沿岸の原産。シソ科。

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花が咲いていました。


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バタフライピー Clitoria ternatea
いわゆる蝶豆で、花の青い色素は食品に利用されます。原産地はアフリカからアラビア半島、なぜか離れて中国南部と台湾です。この不思議な分布は、古い時代の人為的な移入なのか、中間の南アジアや中央アジアで絶滅したせいで空白が生じているのかはわかりません。マメ科。



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チコリー(Chicory) Cichorium intybus
一般的にはサラダなどにしますが、根をコーナーの代用品としたことでも知られています。根には糖類の代イヌリンが含まれますが、人体には吸収されないため食物繊維として扱われるそうです。ヨーロッパ全域、地中海沿岸、カスピ海沿岸の原産。キク科。

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チコリーの花は初めて見ました。


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アメリカザイフリボク Amelanchier canadensis
一般にジューンベリーの名前で知られる果樹。6月頃に実がなります。米国、カナダの原産。バラ科。

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トゲナシニセアカシア
Robinia pseudoacacia f. inermis
ハリエンジュ(針槐)のトゲがないタイプです。和名はハリエンジュですが、一般的にはニセアカシアと呼ばれています。ハリエンジュは公園や街路樹としてもよく利用されていますが、野外で増えてしまっており日本の侵略的外来種ワースト100に指定されています。しかし、蜂蜜の蜜源植物として非常に重要となっています。根が浅く倒れやすいという弱点があるようです。米国の原産。

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10月に行った新宿御苑の記事の続きです。温室を出て、温室の脇道を通り新宿御苑から出ました。ということで、新宿御苑の記事は本日で最後となります。


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温室から出て大木戸門を目指します。


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温室の外から巨大なキダチチョウセンアサガオの花が見えます。


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温室の開閉部の隙間からはみ出した植物が咲いています。


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フジバカマ(藤袴) Eupatorium japonicum
フジバカマが満開でした。秋の七草。中国原産と言われてきましたが、原産では日本が原産地とされているようです。


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ヒメガマ(姫蒲) Typha domingensis
ヒメガマは世界中の熱帯から温帯に分布します。その範囲は恐ろしく広く、旧大陸と新大陸にまたがるため、自然分布としては過剰な気もします。なんと、地中海沿岸からアフリカ、中東、中央アジア、南アジア、東南アジア、ニューギニア島、オーストラリア、台湾、中国、朝鮮半島、北米から南米、カリブ海地域にまで分布します。ところが、不思議なことに日本は自然分布に入っていないようです。

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蒲は湿地帯に一般的な植物です。


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ムラサキルエリア(Ruellia tuberosa)と思しき花が咲いていました。撮影がぶれて名札が写っていませんでした。
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ムラサキルエリアはルエリアの中では一般的なので、おそらくそうでしょう。


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門の近くですが、遠目にフトモモ科の樹木が見えます。
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Callistemonですかね? 開花しています。


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新宿御苑を出て、外周を歩いていたらHemerocallisが咲いていました。ヘメロカリスにはカンゾウ(萱草)、ノカンゾウ、ヤブカンゾウ、ニッコウキスゲ、ユウスゲなどがあります。新宿区の立てた看板によると、ノカンゾウのようです。


ということで、秋の新宿御苑を散策しました。今回は屋外の散策をメインにしましたから、花は少な目です。実は新宿御苑の蘭展が11月の19〜24日に開催されており、私も見に行きました。そのうちに記事にします。


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なんと、未だに多肉植物の室内への取り込みを続けています。このペースだと12月までかかってしまいますが、粛々と取り込んで行きます。


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ホリダ・ポリゴナ系ユーフォルビア。


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こちらもユーフォルビア。


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子吹シンメトリカ
子を外さないので混んでいます。子吹シンメトリカも今年で4年目です。どう仕立てるか考えなくてはいけませんね。


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Euphorbia polygona
ポリゴナのブルームが出にくいタイプ。このタイプは量産されていましたが、多稜のものを選択しました。去年の4月に購入しましたが、購入時のサイズは下部の波打っている部分ですから恐ろしく生長が早いですね。


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怒竜頭 Euphorbia micracantha
最近、出回りようになったミクラカンタですが、相変わらず流通前に高いやつを買ってしまいました。しかし、育ちは大変良好です。

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枝が扁平にならない以外はE. stellataと基本的に同じです。一時はE. stellataに吸収されましたが、2022年にE. stellata subsp. micracanthaとなったようです。


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Adansonia digitata
東京農業大学のバイオリウム温室で購入したバオバブの種子を実生しました。時期が悪く2週間経ってようやく1つ発芽しましたが、さらに1週間経って残りの2 本も発芽しました。しかし、自力で種子の殻を外せないようでしたから、ハサミで強引に取り除いたので双葉はボロボロですが、本葉はきれいに出ています。



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Pachypodium densiflorum
真夏に自家受精しましたが、採れた数十粒の種子はぺったんこで中身がない粃でした。やはり、基本的に自家受精はしないわけです。しかし、種子を播いてみたら、なんと5つほど発芽しました。その後、4本は溶けてなくなりましたが、1本は本葉も出てきました。溶けた4本は茎が針金のように細く、種子に蓄積されている初期栄養が不足していたのかも知れません。




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NPO法人日本多肉植物の会(JSS)が開催するサボテン・多肉植物の展示会の続きです。日比谷花壇大船フラワーセンターの温室内にて開催されました。本日は実は近縁な強刺類と有星類、分類は離れますがギムノカリキウムを見ていきましょう。
強刺類はカクタス亜科カクタス連に分類されます。カクタス連は、アズテキウム、ゲオヒントニアからスクレロカクタスやエキノカクタス、アストロフィツムからなるエキノカクタス亜連、ステノカクタス、レウクテンベルギア、フェロカクタス、テロカクタスからなるフェロカクタス亜連、さらにマミラリアなどのイボサボテンからなるカクタス亜連からなります。
ギムノカリキウムは、カクタス亜科ケレウス連ギムノカリキウム亜連に分類されます。ギムノカリキウム亜連は主に柱サボテンからなるケレウス亜連の姉妹群です。



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金鯱錦
トゲが派手で分かりにくいのですが、「錦」ですからよく見ると斑入りです。金鯱はかつてはEchinocactusでしたが、2014年にKroenleiniaとなりました。つまり、Kroenleinia grusoniiです。かつて読んだ論文では、分子系統ではエキノカクタス系ではなくフェロカクタス系でした。最終的な分類はどうなるのでしょうか?



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刺無王冠竜
王冠竜(Ferocactus glaucescens)のトゲがないタイプ。王冠竜は良く日に当てると蝋質が良く出て、青みがかる美しいサボテンです。英名でも「Blue Barrel」。


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翠平丸
太平丸のタイプ違いですから、学名は太平丸と同じEchinocactus horizonthaloniusです。これはまあ、多様な太平丸の中で、特に美しいいくつかの特徴を持つタイプを園芸的に別名で呼んでいるだけでしょう。


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紅鷹
一般的にはThelocactus heterochromusですが、2000年にT. bicolor subsp. heterochromusとされました。T. bicolorとはいわゆる「大統領」です。そういえば、T. schwarziiとも呼ばれる「春雨玉」はT. bicolor subsp. schwarziiとされていますね。


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黒刺群鳳玉
黒刺の群鳳玉。群鳳玉はAstrophytum senileですが、今は瑞鳳玉(A. capricorne)に含まれるとしているようです。群鳳玉と瑞鳳玉の違いは白点の有無やトゲの強さ、柱状になるか否か程度です。


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複隆碧瑠璃鸞鳳玉
白点がつかない碧瑠璃鸞鳳玉の複隆があるタイプ。


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狂刺バッテリー
バッテリーのトゲがアチラコチラを向いているタイプ。そういえば、バッテリーはGymnocalycium vatteriから来ていますが、現在は武勲丸やインターテクスツムと共にG. ochoterenaeに統合されています。


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守殿玉錦
錦が美しい守殿玉ですが、全斑の個体は光合成出来ているのかよく分かりませんね。守殿玉の学名はGymnocalycium bodenbenderianumと言われていますが、本当かどうかは分かりません。G. bodenbenderianumには、G. riojenseやG. occultumなどを含むとしています。


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黒刺天平丸
Gymnocalycium spegazzinii。天平丸は本体を隠すように密にトゲに覆われます。大変美しいサボテンです。


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ビッグバザールがやって参りました。今年は5回目、年内最後のBBです。場所は毎度お馴染み五反田TOCビルの13階です。これも毎度ですが、並ぶのが面倒くさいので、開催時間より少し経ってからの参加となりました。園芸店では冬型のオトンナやケープバルブもちらほら出ています。今回のBBはどのような多肉植物が見られるでしょうか。


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TOCビルは早くもクリスマス仕様です。


さて、雨の予報もありましたが、取り敢えず午前中は雨に降られずに済みました。朝イチで並ぶのは面倒くさいので、今回も開場30分近く経ってからの参戦です。今回はそれほどの混雑はなく割りとゆったり見れましたから、いつもは一回りして帰ってしまいますが今回は3周しました。


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全体的にはオトンナなど冬型のコーデックスが増え、ケープバルブもあちこちで見かけました。原種シクラメンの専門店も出ていました。次に感じたのは、アガヴェ人気が一段落したような気がします。人気店は少し人だかりがありましたがひと頃と比べると落ち着き、専門店でも人だかりがない店もありました。まだ、アガヴェはあちこちで見かけましたが、それほど人気はなさそうです。ハウォルチアはどうでしょうか。人気店には相変わらず人だかりが凄く立ち入れない感じでした。これは毎回同じで、爆発的なブームはありませんが安定した人気がある模様です。コーデックスブームを牽引したグラキリウスやパキプスの現地球はそれほどなく、一段落したようです。まあ、パキポディウムの実生はひと頃ほどではありませんが、あるにはありました。一方、サボテンは勢いがあります。最近はサボテン専門店も増え、立派な株や流行りものだけではなく少し珍しいものも出てきたように思います。


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最後に私の個人的な好みの多肉植物ですが、アデニアはいまいち、ユーフォルビアは珍しいものも増えましたが、最近はあまり気になるものかなく、手が伸びませんでした。硬葉系ハウォルチアはまあ一般的なラインナップでした。前回のBBでキノコウチワが目につき、帰ってから買えば良かったと後悔しました。ですから、今回はまず前回キノコウチワを見かけたRAINBOW CACTUSに急ぎました。そういえば、最近はグッズが増えましたよね。多肉植物の編み物や木彫りなども見かけました。RAINBOW CACTUSでもレジン製の可愛らしいグラキリウスが様々な色合いでありましたから、1つ購入しました。目的を達成し何となく満足感があり帰ろうかとも思いましたが、たまたまグランカクタスでアストロロバを見つけたので購入しました。アストロロバは本当に見かけませんから貴重です。そういえば、グランカクタスの売り場がいつもより狭かったような気がします。

さて、というわけで、以下購入品です。


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キノコウチワ
愉快な形のウチワサボテン。どうにも気になってしまいました。キノコウチワはPuna clavarioidesと言われますが、AustrocylindropuntiaやCylindropuntia、Tephrocactusとされたりもしました。Cylindropuntiaは違いますが、AustrocylindropuntiaやTephrocactusは近縁です。ちなみに、Puna属は寄せ集めの属とされ分解されてしまいました。キノコウチワはMaihueniopsis、P. bonnieaeはTephrocactus、P. subterraneaはCumulopuntiaとなっています。


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グラキリウスのフィギュアは様々な色合いがありましたが、秋ですからこの色合いがちょうどいいと思い購入。可愛らしいですね。


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アストロロバ・エグレギア
Astroloba egregia。うねる様な葉を持つアストロロバ。結節が目立ちブルームがあるようです。大変面白いですね。現在はA. bullulataに含まれます。


というわけで、11月のサボテン・多肉植物のビッグバザールでした。最近は突出した人気のものがなく種類も増えサボテンが盛り返したため、「サボテン・多肉植物」の名前の通りのイベントになってきました。個人的にはこのような混沌とした雰囲気が楽しいですね。そして、毎度買うと言っているフライレアはまた忘れました。何となく一生買えないような気がしてきました…


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鶴仙園にて開催されたイベントに行って参りました。山口県のPlant's Worksさんとのハウォルチアメインのコラボイベントです。毎年この時期に開催される恒例のイベントで、今年で4回目になります。本日も開催されていますから、皆様どうぞご参加下さい。


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10時開場ですがちょうど10時に池袋駅に到着しました。既に熱心なハウォルチアファンで鶴仙園内はごった返していましたが、新しい店舗になり流石に通路が狭くなかなかイベントには厳しい感じはしました。相変わらず私は硬葉系が目的です。相対的に硬葉系は少ないので、あっという間に見終わって、鶴仙園のサボテンやらガステリアやらを見てから、会計して帰りました。わずか10分くらいの早業でした。まあ、もっとゆっくり見たかったのですが、午後から仕事があるため仕方がありません。さて、今回は以前とラインナップもそれなりに変わったようで、面白いものもありました。驚いたことにH. bruynsiiが販売されていました。しかし、BBもありますから、それを考慮するとちょっと買えない値段でした。あると分かっていれば準備したのですが、今日は抑えなくてはなりません。また来年もあります。慌てることもないでしょう。


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以下、購入品。
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H. nigra v. pusilla
現在はH. nigra v. nigraに含まれるようです。ニグラ系はあまり手持ちにはなく、あるのはH. ryneveldiiぐらいだったような気がします。



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H. tessellata LCB 38, Beaufort west
葉縁がギザつくテセラタ。Beaufort westは、ケープタウンとポートエリザベスの中間くらいの位置の内陸部にあります。


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H. plettens n.n.(H. scabra), Plettenberg Bay
nom. nud.(裸名)ですから、正式に記載がはなされていない名前ということです。その正体はスカブラとのことです。Plettenberg Bayはケープタウンとポートエリザベスの中間くらいの、しかも海沿いの街のようです。


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我がブログでは、多肉植物の2010年以降の新種を列挙した記事を毎年記事にしております。もちろん、全ての多肉植物を取り扱えるわけではなく、基本的に種数が多い、サボテンやアガヴェなどのグループを記事にしています。ベンケイソウ科の中ではエケベリアとセダムの新種についてそれぞれ記事にしていますが、ベンケイソウ科には他にもカランコエやアエオニウムなどポピュラーなグループもあります。ということで、エケベリアとセダム以外のベンケイソウ科植物の新種について記事にしてみました。


内容に入る前にベンケイソウ科の分類についてまとめておきます。とは言え、これは大まかな目安みたいなものです。ベンケイソウ科の分類は係争中の案件のため、未だ定説はなくこれからも変わる可能性が高い分類群です。
①クラッスラ亜科
 1, クラッスラ連
  →Crassula(218種)、Tillaea(→Crassula)
②カランコエ亜科
 1, カランコエ連
  →Adromiscus(29種)、Kalanchoe(177種)、
   Tylecodon(50種)、Cotyledon(19種)
③センペルビブム亜科
 1, テレフィウム連
  →Hylotelephium(28種)、Kungia(2種)、
   Meterostachys(1種)、Orostachys(12種)、
   Sinocrassula(17種)、
 2, ウンビリクス連
  →Umbilicus(16種)、Chiastophyllum(1種)、
   Pseudosedum(14種)、Rhodiola(75種)、
   Phedimus(19種)
 3, センペルビブム連
  →Petrosedum(13種)、Sempervivum(51種)、
   Jovibarba(→Sempervivum)
 4, アエオニウム連
  →Aeonium(38種)、Aichryson(16種)、
   Monanthes(18種)、Hypagophytum(1種)、
   Perriersedum(1種)、Greenova(→Aeonium)
 5, マンネングサ連(セダム連)
  →Sedum(488種)、Rosularia(23種)、
   Prometheum(3種)、Sedella(→Sedum)、
   Dudleya(51種)、Lenophyllum (7種)、
   Villadia(29種)、Echeveria(206 種)、
   Graptopetalum(16種)、Pachyphytum(25種)、
   Thompsonella(8種)、Pistorinia(4種)、
   Cremnophila(3種)、Chaloupkaea(8種)、
   Chazaroa(3種)、Jeronimoa(1種)、
   Quetzalcoatlia(6種)、Afrovivella(1種)


2010年
★中国四川省西部より、新種であるRhodiola wenchuanensisが記載されました。


2011年
★南アフリカの北ケープ州の砂岩の断崖から、新種であるCrassula fragarioidesが記載されました。白い花の背側にある付属品物や赤紫色の葉にある半透明で球状の毛状突起により、C. clavataやC. namaquensis subsp. comptonii、C. elegansと区別されます。
https://inaturalist.nz/taxa/582917-Crassula-fragarioides


2012年
★バハ・カリフォルニアより新種であるDudleya crassifoliaが記載されました。
https://inaturalist.lu/taxa/926017-Dudleya-crassifolia


2013年
★スペインのカナリア諸島のラ・パルマ島より、新種であるMonanthes subrosulataが記載されました。
https://ecuador.inaturalist.org/taxa/1199359-Monanthes-subrosulata


2014年
★ベトナム北部より新種であるSinocrassula vietnamiensisが記載されました。


2015年
★南アフリカより新種であるCotyledon luteaが説明されましたが、この名前はUmbilicus luteusの旧名であることから認められませんでした。また、Crassula ovataの異名でもあります。→Cotyledon adscendens(2016)、Cotyledon xanthantha(2017)参照。
★南アフリカより新種であるCotyledon gloeophyllaが記載されました。
★青海チベット高原より、新種であるRhodiola daochengensisRhodiola tricarpaが記載されました。
★アゾレス諸島のサンタマリア島より、新種であるAichryson santamariensisが記載されました。
https://inaturalist.nz/taxa/976072-Aichryson-santamariensis
★メキシコのJulisco州より、新種であるVilladia ramireziiが記載されました。
★トルコより新種であるRosularia giganteaRosularia bonorum-hominumが記載されました。しかし、2016年にRosulariaから新属Chaloupkaeaが分離され、Chaloupkaea pisidicaChaloupkaea bonorum-hominumとされました。



2016年
★2015年にCotyledon luteaとして説明されたものの、名前が既に使用されていたため使用出来ない非合法名であったことから、新たにCotyledon adscendensとして再度説明されました。しかし、C. adscendensは1949年に既に別種に記載された名前であり、再び非合法名となり認められませんでした。→Cotyledon lutea(2015)、Cotyledon xanthantha(2017)参照。
★南アフリカのナマクワランド北部より、新種であるTylecodon florentiiが記載されました。赤みがかる砂岩の崖の上部に固有です。
https://www.inaturalist.org/taxa/595838-Tylecodon-florentii
★インド北西部より、新種であるRhodiola sedoidesが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/991837-Rhodiola-sedoides
★バハ・カリフォルニアより新種であるDudleya hendrixiiが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/926018-Dudleya-hendrixii
★新属ChaloupkaeaがRosulariaから分離され、Chaloupkaea pisidicaChaloupkaea bonorum-hominumとされました。


2017年
★南アフリカの石英質砂岩土壌からなるサバンナより、新種であるKalanchoe waterbergensisが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/588238-Kalanchoe-waterbergensis
★2015年にCotyledon lutea、2016年にCotyledon adscendensと命名されるも非合法名として却下されたCotyledonは、新種であるCotyledon xanthanthaとして記載されました。
https://ecuador.inaturalist.org/taxa/582859-Cotyledon-xanthantha
★南アフリカより新種であるCotyledon eggliiが記載されました。サバンナの急峻な崖や岩場に生え、蛇紋岩質土壌に生える独特の多肉質の低木です。C. orbiculata var. oblongaと似ていますが、楔形の葉を持ち腺毛がまばらに生え、花冠が水平に広がるなど異なる特徴があります。
https://www.inaturalist.org/taxa/582854-Cotyledon-egglii
★南アフリカより新種であるTylecodon celatusが記載されました。隠蔽性の矮性落葉植物で、黄緑色の花を咲かせます。砂岩室に生育します。T. suffultusやT. similisと近縁です。
https://uk.inaturalist.org/taxa/595833-Tylecodon-celatus
★グラン・カナリア島より、新種であるAichryson roseumが記載されました。


2018年
★メキシコのQueretaro州北西部より、新種であるPachyphytum rogeliocardenasiiが記載されました。石灰岩の岸壁で発見されました。形態的にP. garciaeと似ています。
https://www.inaturalist.org/taxa/746131-Pachyphytum-rogeliocardenasii
★メキシコのGuanajuato州より、新種であるPachyphytum confusumが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1121868-Pachyphytum-confusum


2019年
★南アフリカより新種であるCotyledon tanquanaが記載されました。C. orbiculata var. orbiculataと似ていますが、楔状の腺毛がある鈍緑色の葉と、短い鈍赤色の花は花冠筒部が水平に広がるなどの違いがあります。
https://pza.sanbi.org/cotyledon-tanquana
★メキシコのGuanajuato州、サンタ・バルバラ山脈より、新種であるPachyphytum viscidumが記載されました。茎と葉に粘着性があり、葉が濃い緑色で全身に蝋がない、花は淡いピンク色です。P. brevifoliumやP. hookeriと近縁である可能性があります。
https://www.inaturalist.org/taxa/1073991-Pachyphytum-viscidum


2020年
★中国広東省より、新種であるPhedimus yangshanicusが記載されました。石灰岩の岩盤または丘陵に生育します。
https://inaturalist.lu/taxa/1373318-Phedimus-yangshanicus
★メキシコのSinaloa州より、新種であるGraptopetalum sinaloensisが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/965178-Graptopetalum-sinaloensis
★メキシコのNuevo Leon 州より、新種であるPachyphytum huastecanumが記載されました。形態学的にはP. hookeriに近縁ですが、より短い茎が異なります。


2021年
★南アフリカのクワズールー・ナタール州より、新種であるCrassula stylesiiが記載されました
https://www.biodiversity4all.org/taxa/1618199-Crassula-stylesii
★マダガスカル北東部より、新種であるKalanchoe darainensisが記載されました。
★マダガスカル南部ナモロナ渓谷より、新種であるKalanchoe torrejacqiiが記載されました。
★南アフリカより新種であるKalanchoe benbothaeが記載されました。
★メキシコのJulisco州より、新種であるGraptopetalum rosanevadoensisが記載されました。しかし、2023年に新属Quetzalcoatliaとして分離され、Quetzalcoatlia rosanevadoensisとされました。



2022年
★マダガスカル北部の中高度湿潤常緑林より、新種であるKalanchoe apiifoliaが記載されました。
★インドのケララ州西ガーツ山脈南部のマティケッタン・ショラ国立公園より、新種であるKalanchoe  dineshiiが記載されました。形態的にはK. bhideiに類似しますが、高さ30〜40cmと小型であることや、葉の茎への付着具合や萼片の形状から区別されます。
https://www.inaturalist.org/taxa/431182-Kalanchoe-dinklagei
★南アフリカより新種であるKalanchoe gideonsmithiiが記載されました。K. rotundifoliaやK. decumbensと近縁ですが、花を含むほとんどの部位が青紫色を帯びる点で区別されます。
★中国より新種であるSinocrassula jiaozishanensisが記載されました。
★青海チベット高原より、新種であるRhodiola yushuensisが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/991826-Rhodiola-yunnanensis
★青海チベット高原より、新種であるRhodiola wangiiRhodiola namlingensisが記載されました。
★韓国より新種であるPhedimus daeamensisが記載されました。
★メキシコのMichoacanより、新種であるGraptopetalum kristeniiが記載されました。しかし、2023年に新属Quetzalcoatliaとして分離され、Quetzalcoatlia kristeniiとされました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1496057-Quetzalcoatlia-kristenii
★メキシコ西部より、新種であるGraptopetalum trujilloiが記載されました。しかし、2023年に新属Quetzalcoatliaとして分離され、Quetzalcoatlia trujilloiとされました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1496063-Quetzalcoatlia-trujilloi
★2013年に記載されたメキシコ原産のEcheveria yalmanantlanensisが、新属Chazaroaとして分離され、Chazaroa yalmanantlanensisとされました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1494949-Chazaroa-yalmanantlanensis


2023年
★南アフリカ原産のCrassula expansaの新しい亜種である、Crassula expansa subsp. stellataが記載されました。
★南アフリカより新種であるKalanchoe deliaeが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1543400-Kalanchoe-deliae
★南アフリカのクワズール・ナタール州より、新種であるCotyledon mckayiが記載されました。花がC. nielsiiに似ています。
★メキシコのバハ・カリフォルニア州セドロス島より、新種であるDudleya delgadilloiDudleya cochimianaが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1472009-Dudleya-josedelgadilloi

https://www.inaturalist.org/taxa/1445983-Dudleya-cochimiana/browse_photos

★バハ・カリフォルニアより新種であるDudleya josedelgadilloiDudleya reidmoranii subsp. reidmoraniiDudleya reidmoranii subsp. cascadaが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1472009-Dudleya-josedelgadilloi

https://www.inaturalist.org/taxa/1472010-Dudleya-reidmoranii-cascada


★メキシコのOaxaca州より、新種であるGraptopetalum irmasoniaeが記載されました。
★Graptopetalum属より新属であるQuetzalcoatlia属が分離されました。Quetzalcoatlia grassiiQuetzalcoatlia kirsteniiQuetzalcoatlia pentandraQuetzalcoatlia rosanevadoensisQuetzalcoatlia superbaQuetzalcoatlia trujilloiが記載されました
https://www.inaturalist.org/taxa/1496056-Quetzalcoatlia-glassii?ch=1

https://www.inaturalist.org/taxa/1496057-Quetzalcoatlia-kristenii?ch=1

https://www.inaturalist.org/taxa/1496059-Quetzalcoatlia-pentandra?ch=1

https://www.inaturalist.org/taxa/1496062-Quetzalcoatlia-superba?ch=1

https://www.inaturalist.org/taxa/1496063-Quetzalcoatlia-trujilloi?ch=1


★メキシコのDurango州より新種であるPachyphytum odamが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1516898-Pachyphytum-odam


2024年
★南アフリカの南ケープ州から、新種であるCrassula inopinaが説明されました。まだ、正式に記載されておりません。
★南アフリカより新種であるKalanchoe steyniaeが記載されました。
★中国の四川省から、新種であるSinocrassula ganluoensisが記載されました。



2025年
★南アフリカのドラケンスバーグ北部、ムプマランガの断崖から、新種とされるCrassula turpiniaeが説明されました。まだ、正式に記載されておりません。
★マダガスカル西部のTsingy de Bemaraha国立公園より、新種であるKalanchoe luteolaKalanchoe manambolensisが説明されました。まだ、正式に記載されておりません。
★中国の四川省から、新種であるSinocrassula obliquifoliaが説明されました。まだ、正式に記載されておりません。
★中国の四川省から、新種であるSinocrassula holotrichaが説明されました。まだ、正式に記載されておりません。
★中国より新種であるSinocrassula adpressaが説明されました。まだ、正式に記載されておりません。

★南フランスより新種であるSempervivum druentianumが説明されました。まだ、正式に記載されておりません。
★メキシコのGuanajuato州より、新種であるPachyphytum meyraniiが説明されました。萼片より大キナ黄色の花弁を持ちます。完全な黄色の花弁は、パキフィツムで初めてとなります。まだ、正式に記載されておりません。
★メキシコのGuanajuato州より、新種であるPachyphytum angustiflorumが説明されました。まだ、正式に記載されておりません。



以上がエケベリアとセダム以外のベンケイソウ科植物の新種です。傾向としては、種数の多いクラッスラ(218種)やカランコエ(177種)だけではなく、シノクラッスラ(17種)やグラプトペタルム(16種)、パキフィツム(25種)などの少数属でも新種が次々と発見されていることです。このように、新種は次々と発見されていますし、これからも新種は発見されていくでしょう。2025年に限っても、私の調べた限りだけでも8種類、エケベリアとセダムも含めれば24種の新種が見つかっていますが、これらは本当に新種に値するのか、これから審査されることになります。2026年に果たして新種として正式に記載されるのか、また来年も記事にしたいと思います。



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10月に訪れた東京農業大学のバイオリウム温室の記事の続きです。本格的にサボテンのコーナーに入ります。


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サボテンコーナーが出来ていました。


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Astrophytum myriostigma var. strongyrogonum
説明によると園芸品種の山川ストロンギとのこと。山川ストロンギは、恩塚鸞鳳玉とストロンギロゴヌムの交配種とウェブ上では書かれていたりしますが、私も園芸品種には詳しくないので実際のところはよくわかりません。ちなみに、ストロンギロゴヌムは育つと稜が太って丸っこい感じに育ちます。
しかし、久しぶりにキュー王立植物園のデータベースを漁ってみたら、鸞鳳玉の学名は様変わりしていました。なんと、ストロンギロゴヌムどころか、nidumやらtamauiipense、potosinumも既に存在していません。何でも、鸞鳳玉は現在2亜種に分類されており、1つ目のsubsp. myriostigmaにはvar. nidumやvar. strongyrogonum、subsp. potasinumが含まれ、2つ目のsubsp. quadricostatumにはvar. tamaulipenseを含むとしているようです。このsubsp. quadricostatumですが、5稜ではなく4 稜の鸞鳳玉のようです。しかし、これはよく栽培されている4 稜の四角鸞鳳玉とは異なるような気がします。というのも、四角鸞鳳玉は稀に出現する突然変異に過ぎませんから、変異を固定したとしてもそれはただの園芸品種に過ぎません。この場合、subsp. quadricostatumは特定の産地に分布し、通常の基亜種と分布に隔たりがあるのでしょう。そういえば、var. nidumにも産地があったはずですが、なぜ認められないのかはわかりません。


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銀冠玉
Lophophora williamsii var. decipiens
=L. williamsii var. fricii, =L. fricii
銀冠玉は現在L. friciiとされているようです。そういえば、同じロフォフォラのL. diffusaの花は非常に蜜が少なく、花蜜を全く分泌しない花もあり、花を訪問する花粉媒介者が少なく受粉しにくいそうです。おそらく、乾燥に対する防御で花蜜が減少するのでしょう。ただし、種子にはエライオソームがあり蟻に種子を運んでもらうため、少数の種子でも発芽率は悪くないのかも知れませんね。



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兜丸 Astrophytum asterias
兜丸はこのように平らな面だけを露出させて、基本的に埋まっている野生個体の写真をよく見ますね。生態展示になっています。


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Strombocactus disciformis
菊水ですが平べったく育っています。そういえば、野生の菊水はよく岸壁に張り付いていますが、あれはいったいどういう仕組みなのでしょうかね?


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白星 Mammillaria plumosa
ふさふさして目立つマミラリアも、砂利の中では目立ちませんね。メキシコの原産。


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白楽翁 Espostoa ritteri
現在はE. lanata subsp. lanata(老楽)に含まれるようです。


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白雲錦 Oreocereus trollii
しかし、このような綿毛に覆われるのは何のためなのでしょうか。標高の高いアンデス高地に生えますから、おそらくは防寒なのでしょう。種ごとの耐寒性とは関係なく、背が高い植物ほど寒さの影響を受けやすいとされていますから、このような防寒策が必要なのでしょう。
そういえば、オレオケレウスの花は香りがあるものもあり、コウモリ媒花の特徴を示しますが、自生地は標高が高く氷点下となるためコウモリが分布しない可能性があります。そのため、実際の受粉はハチドリが担っていますから、花の香りは祖先がコウモリ媒花だった時の名残りなのでしょう。O. trolliiも花の色や形状は明らかにハチドリ媒花の特徴を示していますね。アルゼンチン、ボリビアの原産。



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10月に行った新宿御苑の記事の続きです。前回は温室の入口近くの蘭を見ましたが、今回は一気に出口まで行きます。


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イカダバルカス Ruscus hypophyllum
ナギイカダ(R. aculeatus)の仲間。Ruscus属6種のうちの1つ。アルジェリア、シチリア、イタリア、モロッコ、スペイン、チュニジアといった地中海沿岸の原産。

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葉の中から蕾が出ているように見えますが、葉に見えるのは扁平になった茎ですからそれほど不思議ではありません。まあ、葉を痕跡程度までなくして、わざわざ偽葉を茎で作る方が不思議ですけどね。


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Thunbergiaが咲いていました。


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ドラゴンフルーツ Selenicereus undatus
ドラゴンフルーツの花が終わり実が出来始めていました。ドラゴンフルーツは1918年以来Hylocereus undatusとされてきましたが、2017年にSelenicereusとなっています。メキシコ、ホンジュラス、エルサルバドル、グアテマラの原産。
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こちらはより熟しています。


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カカオノキ Theobroma cacao
いつ行ってもカカオは実っていますね。



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群生するアンスリウムが満開。


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温室内の池に熱帯スイレンが咲いていました。


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可愛らしいパイナップルがなっていました。後ろに落ちているのはサガリバナの花。


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滝の裏側を通ります。


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パパイヤ Carica papaya
パパイヤがなっています。パパイヤはかなりのサイズになりますが、材は軟質で樹木と言っていいのか微妙なラインです。

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細長い品種です。



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8月に行った神代植物公園の食虫植物展の続きです。いよいよ温室を出て、ちょうど花期にあたる蓮の花を見に行きました。長々と続いてきましたが、今回で最終回です。


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黒士冠 Copiapoa dealbata
黒士冠か開花しています。黒士冠はC. cinerea var. dealbataとされがちですが、実はC. malletianaが現在の学名です。というのも、C. malletianaという名前は、1845年に記載されたEchinocactus malletianusに由来しますが、C. dealbataは1989年の命名ですから優先されるのはC. malletianaということになります。チリの原産。



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妖鬼丸 Copiapoa echinoides
妖鬼丸も開花しています。名前が似ているC. echinataではなくC. echinoidesとなります。非常にトゲが強いサボテンです。


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屋外の池にオオオニバスがありました。しかし、冬に枯れてしまうのではと思いましたが、土嚢のような袋に植えて池に投入しているだけのようです。暖かい時期限定の栽培方法ですね。


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オオオニバス(Victoria amazonica)です。南米の原産。スイレン科。


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スイレンもありましたが、残念ながら花はありませんでした。


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ついに蓮の花のゾーンに到着です。以下、様々な園芸品種が続きます。しかし、蓮にこれだけの品種があることに驚きました。


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艶陽天


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上海植物園育成品種。未命名。


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露華濃


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紅万々


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西福寺観世


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近くにチリマツが植えられていました。一見して普通の針葉樹ではないことがわかります。一般にチリマツという名前で呼ばれる木は2種類ありますが、こちらはチリやアルゼンチン原産のmonkey puzzuleと呼ばれるAraucaria araucataです。アラウカリア属というかナンヨウスギ科自体が原始的な植物で生きた化石と呼ばれています。商業伐採により著しく減少し、今や絶滅危惧種となってしまいました。ちなみに、もう1つのチリマツとはラジアータパイン(モントレーマツ)と呼ばれるPinus radiataで、原産地はチリではありませんが輸入の関係で材がチリマツの名前で流通しているようです。


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オニバス Euryale ferox
入口にあった水槽にオニバスがありました。よく見ると花があります。アッサム、インド、バングラデシュ、ミャンマー、中国南部、台湾、日本の原産。
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葉を突き破って花が咲きかけていました。いや、開きかけているのか閉じかけているのかはわかりません。
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この巨大さで一年草だと言うのだから驚きます。


さて、久しぶりの神代植物公園でしたが、見どころが多くて非常に楽しめました。目的である食虫植物展では、一般的なウツボカズラやサラセニア、ハエトリグサ、モウセンゴケ、ムシトリスミレ以外のブロキニアやカトプシス、ロリドゥラ、ドロソフィルム、ダルリングトニア、ヘリアンフォラといった珍しい食虫植物を初めて見ることが出来ました。また、一般的であるウツボカズラでもとにかく沢山の種類が展示されており、アンプラリアなど図鑑でした見たことがない珍種も見ることができて感動しました。まあ、その後のラン室で蘭がよく咲いていたため、蘭の記事がやたらに長くなってしまいましたが…。多肉植物も入れ替えがあり、初めて見るものもありました。このように、一度行った植物園でも、再訪すると異なる姿を見せてくれます。時期をずらしまた訪れたいと思います。


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NPO法人日本多肉植物の会(JSS)が開催するサボテン・多肉植物の展示会の続きです。日比谷花壇大船フラワーセンターの温室内にて開催されました。
今回は分類学上、孤立したものを見ていきましょう。


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松露玉
Blossfeldia liliputana。大群生していますし、外見的にも継ぎ下ろしでしょう。ブロスフェルディアは現在1属1種ですが、分類上でも孤立しており1属でブロスフェルディア亜科となります。柱サボテンや玉サボテン、森林サボテンなどを含むカクタス亜科の姉妹群で、一般的にイメージされるサボテンより原始的なサボテンです。アルゼンチン、ボリビアの原産。



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紅籠
子株が綴化していますね。紅籠は2013年にアズテキウムの待望の新種である、Aztekium valdeziiとして記載されました。しかし、ただ花色が違うだけに過ぎませんから、結局は花籠(Aztekium ritteri)と同種とされています。



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ヒントニー錦
Aztekium hintoniiの斑入り。アズテキウムは強刺類や有星類、さらにはマミロイドまでも含むカクタス連に属し、分子系統の根元に位置します。


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メキシカーナ
Geohintonia mexicana。ゲオヒントニアはアズテキウムと姉妹群です。



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ペクチニフェラ
Uebelmannia pectinifera。ユーベルマニアと言えば、2024年に新種のU. nudaが記載されましたね。これでユーベルマニアは4種になりました。そういえば、ユーベルマニアはみなボリビアの原産です。



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エリオカクトイデス
エリオカクトイデスは2010年にペクチニフェラの新変種として記載されましたが、現在はU. pectinifera subsp. pectiniferaとされています。


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黒王丸
Copiapoa cinerea。コピアポアはリマンベンソニアと共にカクタス亜科の中では原始的な位置にあり、孤立している謎めいた属です。



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ヒポガイア
Copiapoa hypogaea。チリの原産。そういえば、ヒポガエアと言えば、かつてvar. barquitensisなんてありましたが、現在はsubsp. hypogaeaに含まれるようです。ヒポガエアは2亜種、var. hypogaeaとvar. cobrensisに分けられます。


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10月に行った東京農業大学のバイオリウムの記事の続きです。着生サボテンであるリプサリスを中心に見ていきましょう。


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Rhipsalis goebeliana
リプサリスは円柱状の紐のような形状が多いのですが、このような葉状のタイプもあります。ボリビアの原産。


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満月月下美人
月下美人(Epiphyllum oxpetalum)と姫月下美人(Epiphyllum pumilum)の交配種。咲きそうですね。まあ、一夜花なので開花は見られません。



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Rhipsalis puniceodiscus
目立つ黄色の実がつきます。しかし、リプサリスは外見的な特徴だけでは種の判別が難しいですね。ブラジルの原産。



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Rhipsalis pilocarpa
今年の1月に来た時は花が咲いていましたね。ブラジルの原産。


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Rhipsalis baccifera
サボテンの分布は新大陸に限られますが、バキフェラはアジアやアフリカにも分布する特異的なサボテンです。これは大変不思議な話ですが、現在の有力な説は渡り鳥によるものとされているようです。しかし、その根拠を知らないため、にわかには信じられません。そのうち、調べてみようかと思います。

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バキフェラはよく実を付けます。しかし、リプサリスはみな同じような実を付けるのに、なぜバキフェラだけが旧大陸に到達出来たのでしょうか。とても不思議です。
そういえば、鳥による種子の散布と聞くと、鳥が果実を食べて、消化されなかった種子が糞と一緒に散布されるイメージがあります。しかし、脚に付着した泥の中にある種子や、体毛に引っ掛かっかる毛や鉤爪のある種子、あるいは粘着性の種子が翼など体にくっついて運ばれることもあります。



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Cleistocactus samaipatanus
ボリビア、ブラジルの原産。なんてことない紐サボテンに見えますが、鮮烈な赤色の花を咲かせます。花色と筒状の形態からすると、おそらくハチドリ媒花。


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金晃丸(Parodia lenninghausii)ですかね。金晃丸はかつてEriocactusとされていましたが、Notocactusなど近縁種ごとParodiaに吸収されました。ちなみに、一般的に学名はP. leninghausiiと書かれがちですが、これは誤りで綴りに「n」が足りていません。


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相変わらず、多肉植物の室内への取り込みを行っています。急に寒くなってきましたから慌てていますが、いやはや一度では終わりません。多肉植物たちも今少し我慢してもらうしかありません。
そういえば、来週末は都内で多肉植物のイベントが立て続けに開催されます。22〜23日は鶴仙園でPlant's WorkとのコラボイベントであるFEHNが開催予定です。ハウォルチアがメインのイベントで、私も毎年楽しみにしています。さらに、23日は五反田TOCビルでサボテン・多肉植物のビッグバザールが開催されます。こちらは言わずもがなですが、都内最大種の多肉植物のイベントです。出来れば両方参加したいと思います。


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やや大型の多肉植物。海外の蘇鉄とか旧アロエ属。


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こちらは小型のアロエなど。


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花キリンなど。


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Pencil-Stemのユーフォルビア。


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旧アロエ属のKumara plicatilis。厳しく育てているため、なかなか育ちません。


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Euphorbia silenifolia
シレニフォリアはよく葉を茂らせるています。

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しかし、5年育てていますがサイズはほとんど変わりません。しかし、胴回りが太くなり、全体的に丸っこくなりました。


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Euphorbia gymnocalycioides
ギムノカリキオイデスも極めて生長が遅いですね。正木なため、根が弱くてどうにも難しいですね。



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Euphorbia waringiae
春先はハダニにやられて葉を落としましたが、ここまで回復しました。


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Euphorbia leistneri
こちらは我が家ではやや古株のレイストネリです。今年は割りと良く葉を出しました。根の動きが悪く生長が止まった年もありましたが、今は根がガッチリ張っています。そういえば、最近入手した柳葉キリン(E. monteiroi)に近縁なんだそうです。


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今年はあちこちの植物園に行きました。植物園では普段は見かけない珍しい植物が沢山見られますが、それだけではなく普及種であっても巨大に育っていることがありたびたび驚かされます。そんな中、巨大に育つカランコエであるKalanchoe beharensisを東京農業大学のバイオリウム温室で見ました。見上げる高さまで育っており、その巨大さとベンケイソウ科とは思えない威容に驚かされました。というわけで、気になったのて少し調べてみることにしました。

エケベリアやセダムに代表されるベンケイソウ科の植物は一般的には小型で、有茎で木質化するTylecodonや金のなる木(Crassula ovata)などもせいぜい小低木止まりです。しかし、カランコエは人の背丈を越える高さに育つものもあります。セイロンベンケイ(Kalanchoe pinnata)のようにひょろひょろと伸びるものもありますが、K. beharensisのように樹木化するものは珍しいのではないでしょうか。さて、本日はColin Charles Walkerの2021年の記事である、『Kalanchoe beharensis』を見ていきましょう。


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Kalanchoe beharensis
東京農業大学バイオリウム(2025年10月)



ベハレンシスの分類
Kalanchoe beharensis(以下、ベハレンシス)はカランコエ属の最大種で、高さは約3mに達します。ベハレンシスは真に樹木状と見なせる数少ないカランコエの1つです。花は直立するか広がり垂れ下がりません。
ベハレンシスはカランコエ亜属(subgene. Kalanchoe)に属します。Boiteau & Allorge-Boiteau(1995)は、非公式群であるLanigeraeに分類し、含まれる14種の中には大型となるものもあります。このグループにはタイプの異なる花を持つものもあり、2つのサブグループの1つは明確な壺型(urceolate)の花冠を持ちます。その花冠の節は縮小し萼片は肉質で著しく縮小しています。植物は無毛、または鏃状あるいは星状の毛を持ちます。2つ目のサブグループは、花冠の裂片が発達し壺型にはならず、萼片は発達し3つに分かれます。このサブグループにベハレンシスは含まれます。近縁種と考えられるのはK. dinklagei(=K. brevisdpala)で、頂花序を持つベハレンシスとは異なり側花序を持ちます。ベハレンシスはマダガスカル南部に自生します。種を名前の由来はBeharaです。


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Kalanchoe beharensis
神代植物公園(2022年5月)



ベハレンシスの多様性
ベハレンシスは多様な形態を持ち非常に変異に富んでいます。しかし、それらは正式に記載されたことはありません。ベハレンシスには有効に公表されたことのない2つの名前があります。K. beharensis 'var. aureo-aeneus' H. Jacobsenは、葉の表裏が短い金褐色の毛に覆われます。一方、K. beharensis 'var. subnuda' H. Jacobsenは、葉の裏側にはまばらに毛がありますが、表側はほぼ無毛です。
南アフリカで栽培されるベハレンシスは驚くほど特徴が均一です。薄緑から灰白色の葉は両面がビロード状です。葉の基部の「翼」(※1)は、葉が葉柄に付着する点を遥かに超えて伸びます。南アフリカで栽培されるベハレンシスは強健で、温暖な気候の東部のいくつかの場所で帰化しています。ベハレンシスの樹皮は樹脂質で、葉が落ちた跡には顕著な「spikes」があります。

(※1) 葉の先端と反対側の葉の根元に翼状の張り出しがあり、まるでアロイドの葉のように見えます。

ベハレンシスはK. millotiiとの交配によりK. × hummeliaeが作出されています。K. × hummeliaeは南アフリカの庭園で見られるベハレンシスよりも小型で、生育形態や葉、花は中間的です。


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ベハレンシスの幹
東京農業大学バイオリウム(2025年10月)



ベハレンシスの栽培
ベハレンシスは南半球では6月から9月にかけて開花し、その最盛期は7月です。ベハレンシスは自己和合性で自家受精し、非常に微細な塵のような種子を大量に生産します。大量の種子生産に加え、種子は容易に発芽し生存能力も高く、さらに落ちた葉からも芽が出る能力が南アフリカに定着した一因となっています。
ベハレンシスは乾燥に非常に強く、栽培も容易で人気があります。陰鬱な冬に巨大な花序が出て、赤紫色の縞模様のある花を多数咲かせます。土壌は選びません。しかし、ベハレンシスは対霜性が低く、霜が降りなくても寒波により葉や枝を酷く損傷することがあります。繁殖は種子や幹の挿し木、枝挿しによります。また、葉からも簡単に発根します。葉は土中に埋めないで、土の上に置くだけで発根します。


最後に
以上が記事の簡単な要約です。
多肉植物は植物の中でも奇妙なものが多く、特にサボテンやユーフォルビアはその多様なあり方に魅力されてきました。しかし、似た雰囲気のものが多いと思っていたカランコエに、これだけの多様性が存在することに驚きました。植物園における新鮮な驚きが契機ですが、このように調べてみるとさらに興味が湧いてきます。知識を得た上で見れば植物はまた違って見えるに違いありません。


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10月に行った新宿御苑の記事の続きです。温室に入りましたが、入口近くに蘭が並べてありました。あと、奥の方に吊り下げられている蘭の中に、ひっそりと咲いているものもありました。


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Oncidiumが満開です。


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名前を見忘れました。Bulbophyllum longiflorumでしょうか。ブルボフィルムは2000種以上あり似たものが多いため、素人の私では同定は難しいところです。


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Brasada Orange Delight
Brasadaとは聞かない名前ですが、Brassia × Adaの交配種とのことです。しかし、Ada属はBrassia属に吸収されたため属内交配となり、現在では名前もBrasadaではなくBrassia表記になっています。


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Chondrorhyacha discolor
何やら見たことがない珍しい蘭です。ChondrorhyachaはWarczeviczellaに吸収されたため、現在はW. discolorとなっています。中南米の原産。


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Masdevallia infracta
マスデヴァリアの奇妙な花が咲いていました。神代植物公園で大量のドラクラを見たせいか、マスデヴァリアが妙に可愛らしく見えます。



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カトレア系交配種。複雑な色合いです。


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カトレア系交配種。


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Warczewiczella Merion
何と読めば良いのか分からない属名ですね。ラテン語読みだとワルクゼウィクゼラでしょうか。「Merion」の組み合わせはW. discolor × W. wailesianaです。実は8月に行った神代植物公園でも花を見ています。


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Mormolyca  ringens
赤く小さなリップの上に、雄蕊と雌蕊が合わさった緑色の蕊柱が目立ちます。さらに、下2枚の萼が広がらず、上2枚の花弁も広がらないため、やや奇妙な雰囲気がありますね。
そういえば、蘭は巨大なグループゆえ、知らない属の方が多いというか、ほとんど知らないわけです。この、モルモリカも知りませんでした。調べてみたところ、モルモリカはマキシラリアに吸収されて消滅したようです。ということで、M. ringensも2015年にMaxillaria lineolataとなったようです。中米の原産。


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Ceratostylis rubra
小さく非常に目立たない花。フィリピンの原産。



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オオナガバサンゴアナナス
Aechmea caudata
蘭ではなくパイナップル科植物。タンクブロメリアの仲間です。蘭と同様にアナナスは熱帯林に適応した着生植物です。アナナスは葉を筒状にして水を貯めます。しかし、強烈な赤色の花穂が目立ちますね。ブラジルの原産。



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Aechmea fasciata variegata
ファスキアタは「シマサンゴアナナス」と呼ばれる、もっとも一般的なAechmeaです。Variegataですから中斑が入るはずですがよくわかりませんね。ブラジルの原産。


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9月に行った東京薬科大学の薬用植物園の続きです。灼熱の温室を出て、周囲を少し彷徨ってから帰りました。というわけで、東京薬科大学の記事は今回で最終回です。


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オオケタデ(大毛蓼) Persicaria  orientalis
見上げる高さに育つ蓼。驚きの一年草。高さ1〜2mと言われますが、薬用植物園のオオケタデはどう考えてもそれ以上の高さがありました。名前は大型で毛があるためですが、オオベニタデとも呼ばれます。日本では江戸時代から観賞用にされてきましたが、栽培されていたのが毛が少なく花が下垂し花色が紅紫色であることから、別種と思われたのかも知れません。南アジア、東南アジア、ニューギニア島、オーストラリア、中国、台湾、朝鮮半島、アムールの原産。タデ科。

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見上げる高さに育ちますが、いかにもな蓼の花。


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ヘビウリ Trichosanthes cucumerina
果実がニョロニョロと長く伸びるウリ科植物。私は初めて見ました。南アジア、東南アジア、オーストラリアの原産。
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長くうねる瓜の実。長さは優に1m以上はありました。アジアでは青い実を食用とし、アフリカでは熟した実を食用とするそうです。


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テオシント Zea mays subsp. mexicana
テオシント(teosinte)とはトウモロコシの原種に相当する植物です。トウモロコシの学名がZ. maysですから、その亜種扱いとなりますが、現在は独立してZ. mexicanaとなっています。日本ではこのZ. mexicanaをテオシントと呼びますが、海外では必ずしもZ. mexicanaをテオシントとは呼んでいないような気もします。Zea属は7種ありますから、トウモロコシ以外の野生種はテオシントでいいのでしょうか。よくわかりませんね。
 

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ダンドク(檀特) Canna indica var. indica
ダンドクが屋外に植栽されていました。今まで温室内では見たことがありますが、屋外栽培は初めてです。意外と平気なものなのでしょうか。中南米の原産。カンナ科。


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キャッサバ Manihot esculenta
温室にマニホットゴム(Manihot glaziovii)がありましたが、屋外にはキャッサバ(マニオク)が植えられていました。地下にある芋からは、タピオカの原材料となるタピオカデンプンがとれますが、暖地では食糧作物として極めて重要です。稲、トウモロコシ、小麦に次ぐ食糧作物と言われています。南米の原産。トウダイグサ科。


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タバコ(煙草) Nicotiana tabacum
煙草の原材料でニコチンを含みます。実は見たのはこれが初めてです。ボリビアの原産。ナス科。


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ニッケイ(肉桂) Cinnamomum sieboldii
いわゆるニッキですが、今やニッキはシナニッケイで代替されています。かつてはベトナムシナモン(C. loureirii)と同一視されましたが、日本の南西諸島に野生株があり別種であることが判明しました。
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目立つ三行脈はシナモン類の特徴です。しかし、葉が少し食害されています。ニッケイはシナニッケイとは異なり、ややツンとする刺激がある香りがしますから、ニッケイを好んで食害する昆虫は限られます。
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やはりいました。アオスジアゲハの幼虫です。アオスジアゲハは公園の楠木にも見られる都会の蝶です。


さて、東京薬科大学の薬用植物園の記事は本日で終了します。他にも見て回りたいところでしたが、あまりの暑さ(9月初め、最高気温38℃)でこれ以上いたら熱中症になりかねないため、今回はここまでとしました。しかし、東京薬科大学の薬用植物園は、コーラノキやキクラントゥス、オールスパイス、コロシントウリあたりの初めて見る植物や、植物園でもまず見かけないマホガニーや紫檀、チークといった高級木材となる樹種、さらには豊富なショウガ科植物など見どころが非常に豊富です。屋外栽培された野菜も面白いものが多く長居できず全てを見ることが出来なかったのは実に残念です。もうちょっと過ごしやすい時期にまた訪れたいと思います。


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8月に行った神代植物公園の食虫植物展の続きです。いよいよ、サボテンや多肉植物が満載の乾燥地植物室に入ります。神代植物公園の乾燥地植物室は割りとレイアウトが変わる上、入れ替えもありますから毎度楽しみにしています。しかし、長々と続いてきた神代植物公園の食虫植物展の記事も次回で終わる予定です。


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Euphorbia gottlebei
モサモサと茂ってます。かなり大型の株です。我が家のゴトレベイは盛んに花は咲いていますが、縦に伸びるばかりです。


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Operculicarya decaryi
オペルクリカリアは基本的にただの灌木なので、自然樹形はこんなものです。よく見る栽培品は盆栽仕立てです。


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Xerosicyos pubescens
マダガスカル原産のウリ科植物。かつてはZygosicyosでしたが、Zygosicyos属はXerosicyosに吸収されて消滅しました。
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つるの下には巨大な塊根があります。


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Gerrardanthus macrorhizus
マクロリズスも塊根性のウリ科植物ですが、最近は小さな実生苗が出回るようになりました。
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ひび割れのある巨大な塊根。


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Alluaudia procera
もっとも一般的なアルアウディイアであるプロケラですが、これは巨大かつよく茂ってます。アルアウディイアはキツネザルが飛び交うマダガスカルの乾燥林の主要な樹種です。よく、Alluaudia-Didierea林と書かれます。


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巌 Echinocactus platyacanthus
まだ小さいのですが、非常に大型になるエキノカクタス。植物園の温室と言えば巨大な金鯱(Kroenleinia grusonii)がシンボリックですが、大型の巌はそれ以上の存在感になりそうですがあまり見かけません。


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Yucca rostrata
立派なロストラタ。ユッカはユッカ蛾という蛾により受粉しますが、代わりに果実の一部をユッカ蛾の幼虫の餌として提供します。これを絶対送粉共生と呼び、イチジク属(Ficus)やコミカンソウの仲間などで知られています。


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トックリラン Beaucarnea recurvata
立派なトックリランですが、以前来た時は入口付近にあったため移動したようですね。


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NPO法人日本多肉植物の会(JSS)が開催するサボテン・多肉植物の展示会の続きです。
前回に引き続きマミラリアが代表するイボサボテンの仲間、Butterworthの言うところのマミロイド・クレードを見ていきましょう。今回は近縁なマミラリアとコリファンタ、ペレキフォラ、コケミエアです。


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カルメナエ
Mammillaria carmenae。
カルメナエは中刺がなく妙な感じがします。アレオーレを縦に伸ばしたら精巧殿(Turbinicarpus pseudopectinatus)みたいになりますね。


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猩々丸綴化
綴化ですがかなりの大物です。猩々丸の学名はMammillaria spinosissima。



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白星
羽毛のようなトゲが美しい白星です。学名はMammillaria plumosaです。


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白星(羽衣タイプ)
白星のトゲが長いタイプ。


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姫春星
姫春星の群生。美しいですね。学名はMammillaria humboldtii var. caespitosaと言われますが、この変種カエスピトサは学術的に記載された名前ではありません。


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玉翁殿
長い毛がふさふさした玉翁殿です。玉翁の毛が長いタイプ。学名はMammillaria hahniana f. lanataと言われますが、M. hahnianaにformaはありません。


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月光殿
こちらもふさふさしたマミラリア、じゃなくて現在はコケミエアです。学名はMammillaria guelzowianaでしたが、2021年にCochemiea guelzowianaとされました。



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竜珠
Cochemiea
 setispina。竜珠は調べてもあまり情報がありません。あまり人気がないのでしょうか。


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マクドガリー
Ortegocactus macdougallii。オルテゴカクタスもマミロイドの一員です。分子系統の立ち位置はまだあやふやではあります。そのせいで、一瞬だけCochemieaにされたりもしました。



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精巧丸
Pelecyphora aselliformis。精巧丸は生長が非常に遅いと言います。大変、立派な個体ですね。
そういえば、マミロイドは再編されてペレキフォラは増えました。マミラリアやコリファンタはこれからも改変が続くでしょう。



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レーイ
Escobaria leei。2022年にPelecyphoraに移されました。現在は、Pelecyphora sneedii subsp. sneediiとされています。



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大型天司丸
Coryphantha elephantidensです。迫力がありますね。そういえば、天司丸はC. burmammaと言われますが現在ではC. elephantidens subsp. burmammaとなり、大型天司丸が基亜種となります。



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10月に行った東京農業大学のバイオリウム温室の続きです。季節的によく葉が茂り、名札が増えて情報量が増え、前回より見どころが増えています。


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カエンボク(火焔木) Spathodea campanulata
アフリカ中部に広く分布するノウゼンカズラ科の花木。ジャカランダ、ホウオウボクと合わせて世界三大花木とされますが、世界の侵略的外来種ワースト100とされています。



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スナバコノキ(砂箱の木、Hura crepitans)に着生する巨大なアスプレニウム。アスプレニウムはヤエヤマオオタニワタリ(Asplenium setoi)。ヤエヤマオオタニワタリは台湾、小笠原諸島、沖縄に分布します。
そういえば、スナバコノキは筑波実験植物園の個体が立派でしたね。幹にトゲがあるためか「猿が登れない」だとか、トウダイグサ科のせいか「毒の木」だとか、果実が爆発することから「ダイナマイトの木」だとか、果実の殻に羽根ペンで書いたインクを乾かすための砂を入れていたから「砂入れの木」だとか面白い名前があるそうです。



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インドシクンシ(印度使君子)
Quisqualis indica var. villosa

シクンシは東京薬科大学の薬用植物園でも見かけましたが、未だ花は見ていません。私も最近気が付いたのですが、いつの間にやらQuisqualis属はCombretum属に吸収されたようです。新しい名前はC. indicumとのことです。ちなみに、シクンシに変種は認められていないようです。
しかし、シクンシの名前は変わったわけですが、名札の名前を変えるべきか否かは難しいところではないでしょうか。というのも、学名がこれからも不変である保証はなく、変遷するかも知れないというのが1つです。その都度変えればいいようにも思えますが、名札を変える手間が面倒くさい以外にも問題をはらんでいます。例えばですが、Q. indica var. villosaの名前で植物を入手したとして、名前が変わったからと言って名札をC. indicumに変えたとしましょう。しかし、後にvar. villosaが認められて、var. indicumと区別されるべきだということになったらどうなるでしょうか。その植物はC. indicumという情報しかないため、それがvar. villosaであったということが分からなくなってしまうかも知れません。入手時の記録や、名札の名前の変遷がデータベースとしてあれば、施設側は問題はなさそうですが、私のような一般客は混乱するでしょう。出来れば異名として記載があれば最良ですが、どのように表記すべきかは本当に難しいですね。


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Euphorbia geroldii
トゲナシ花キリンと呼ばれるゲロルディイが咲き乱れています。冬に期待時には咲いていませんでしたが、これだけ生えていたらさぞ花期は豪奢なことだろうと思いましたが、素晴らしい光景です。

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花キリンですから目立つのは花弁ではなく苞です。しかし、ゲロルディイは花キリンの中でも花が大きく、苞の形が丸く色も目立つため、花キリンの中でも抜群に美しいですね。
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しかし、このゲロルディイは、花に斑が入っていますね。初めて見ました。


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トゥアールソテツ Cycas thouarsii
高さ10mとなる、大変優美な葉を持つ蘇鉄。
Madagascar cycadとは言われますが、マダガスカルだけではなくケニア、モザンビーク、タンザニア、コモロ諸島、アルダブラなどにも分布します。コモロ諸島では有毒の種子を毒抜きして食用とするそうです。

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Moringa drouhardii
マダガスカル原産のワサビノキ科の樹木。種子や葉は食用となるそうです。モリンガもボトルツリーと言われるそうですが、代表的なBrachychitonだけではなくAdeniumやAdansonia、Pachypodium lealii、Ceibaなど幹が太る樹木もボトルツリーと呼ばれることがあるようです。
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見上げる高さに葉があります。


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Adansonia gregorii
オーストラリア原産のバオバブ。説明としてバオバブがアフリカ大陸とマダガスカル、さらにはオーストラリアに分布するのはかつて地続きだったことの根拠の1つとありました。実はバオバブの進化に関する論文をちょうど読んでいるところなので、出来れば今年中に記事にしたいと思っています。

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さらに、アフリカとオーストラリアの関係と言えば、蘇鉄の分子系統解析をした論文を思い出しました。アフリカ大陸に分布するEncephalartosは、同じアフリカ大陸に分布するStangeriaにそれほど近縁ではなく、オーストラリアに分布するLepidozamia、Macrozamia、Boweniaに近縁だと言うのです。ペルム紀から三畳紀にかけて存在したパンゲア大陸では、アフリカ大陸とオーストラリアが後の南極大陸を挟んでつながっていました。南極大陸からはEncephalartosとオーストラリアの蘇鉄の共通祖先と考えられる化石が発見されています。共通祖先が後のアフリカ大陸と後のオーストラリアに分布を拡大し、やがてそれぞれの地で属分化が起こったというシナリオが考えられます。非常に興味深い研究です。


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最低気温がめっきり下がり、寒い日が続きます。多肉植物の室内への取り込みも本格的にやらないと、あっという間に降霜が始まってしまいます。本日も多肉植物たちを取り込みます。ユーフォルビアに加え、海外の蘇鉄類を取り込みました。


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海外の蘇鉄類と花キリンの仲間。


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花キリンの仲間とその他ユーフォルビア。


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Euphorbia bubalina
ブバリナが激しく開花しています。8輪も咲きました。株が充実しているのでしょうね。



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Euphorbia pseudoglobosa
プセウドグロボサはグロボサと異なり、出来た球の生長が止まらずに伸び続けたりします。ですから、きれいな玉にはならなかったりします。


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Pachypodium rutenbergianum
ルテンベルギアヌムは枝を伸ばしているところです。今年はよく枝が伸びました。枝は切り詰めて枝を増やしていく予定です。観葉植物のベンジャミナのように葉をわさわさと茂らせたいですね。



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そういえば、10月中頃に東京農業大学のバイオリウムに行きましたが、バオバブ(Adansonia digitata)の種子を売っていたので購入しました。しばらく忘れていたのですが、播種してみました。何でも、種子が非常に硬いため、色々な方法で軟らかくしたり削ったりする必要があるそうです。私は種子についていた説明書を見て、熱湯を使った方法を試しました。種子を約80℃のお湯に浸けるとのことですが、温度計がないので勘で沸騰前くらいのお湯にしましたが、まあいい加減なものです。種子を丼に入れて熱湯をたっぷり注いで、24時間放置。あとは、赤玉土に鹿沼土を混ぜた用土に播種し、腰水してラップを鉢に被せて放置です。
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バオバブの発芽には温度が必要らしく、夏に播種しないと成績が悪いとされているようです。普通は直ぐに発芽しますから、1週間経っても芽が出ないので駄目かもと思いましたが、2週間経ってようやく発芽しました。発芽は3つまいて1本だけですが、種子の鮮度などもありますから、良し悪しはわかりません。しかしまあ取り敢えずは良かったですね。


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一昨年から2010年以降のエケベリアの新種についての記事を書いています。去年は新たに命名された新種と、一昨年の情報に漏れがあったため追記しました。今年も、あれから1年で命名された新種の情報を追加します。追記した部分は【追記】と表記しています。また、去年の記事は誤記が散見されたため、修正しております。いくつかの新種には画像リンクを貼っておりますからご参照下さい。

実はサボテンや多肉植物も、毎年のように新種が発見されています。地球上のすべての土地が調査し尽くされているわけではないため、未踏の場所を調査したら新種は見つかるもののようです。さらに、詳しく研究されず、似た種類を1種類にまとめてしまっていたりもします。そのようなものは、最近になって再び研究されて整理され始めています。ここ10年ちょいの多肉植物の新種については、サボテン、アロエ、アガベ、セダムについて最近記事にしてまとめて来ました。本日はエケベリアの近年の新種について見てみましょう。論文を軽く漁っただけなので、すべての新種を網羅してはいないかも知れません。

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Echeveria whitei
『Addisonia』(1925年)より。


2010年
【追記】メキシコのJalisco、Nayarit、ZacatecasのSierra Madre山脈より、新種であるEcheveria perezcalixiiが記載されました。E. fulgensと似ていますが、葉は尖り透明な縁があるなど特徴が異なります。
https://www.inaturalist.org/taxa/546477-Echeveria-perezcalixii


2011年
★メキシコのMichoacanより、新種のEcheveria purhepechaが記載されました。


2012年
メキシコのSinaloaより、新種のEcheveria julianaが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1256793-Echeveria-juliana


2013年
★メキシコ西部のSierra de Manantlanより、新種のEcheveria yalmanantlanensisが記載されました。石灰岩の山塊Cerro de Grandeの固有種です。2023年に新属であるChazaroa属が提唱され、Chazaroa yalmanantlanensisに変更されました。 
https://www.inaturalist.org/taxa/1494949-Chazaroa-yalmanantlanensis


2014年
★メキシコのColima火山より、新種であるEcheveria muniziiが記載されました。E. fulgensに似ています。
★メキシコ西部Colimaの石灰岩地より、新種であるEcheveria cerrograndensisが記載されました。E. fulgensと近縁と考えられます。
https://inaturalist.nz/taxa/1141146-Echeveria-munizii
★メキシコのJaliscoより、新種のEcheveria marianaeが記載されました。E. novogaliciana、E. dactyliferaに似ています。


2015年
★メキシコのJaliscoより、新種であるEcheveria rulfianaが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1354116-Echeveria-rulfiana/browse_photos
【追記】メキシコのOaxaca州より、新種であるEcheveria longissima subsp. brachyanthaEcheveria nuyooensisEcheveria triquianaEcheveria uhlii subsp. coelestisが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/275973-Echeveria-craigiana


2016年
★メキシコのMichoacanより、新種であるEcheveria pistioidesが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/628717-Echeveria-pistioides
★メキシコのMichoacanより、新種であるEcheveria coruanaが記載されました。

https://inaturalist.laji.fi/taxa/1257392-Echeveria-coruana


2018年
★ペルーのLimaで、新種であるEcheveria deltoideaEcheveria fruticosaが記載されました。E. deltoideaはE. chiclensisと似ていますが、葉がより大きく幅広で平らな点が異なります。E. fruticosaは直立あるいは横臥する目立つ地上茎を持ちます。
https://www.inaturalist.org/taxa/1597266-Echeveria-fruticosa


2019年
★メキシコのMichoacanより、新種であるEcheveria michihuacanaが記載されました。
https://inaturalist.ala.org.au/taxa/1446671-Echeveria-michihuacana
★メキシコのGuerreroより、新種であるEcheveria xochipalensisが記載されました。
★メキシコのNevado de Colima火山より、新種であるEcheveria sonianevadensisが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/953368-Echeveria-sonianevadensis/browse_photos
【追記】アルゼンチンより新種であるEcheveria argentinensisが記載されました。80年前にJujuy州の標高2700〜3600mで採取されE. peruvianaとされましたが、50年前に新種であると記録されたものの正式に記載されておりませんでした。また、Salta州で新種であるEcheveria saltensisが記載されました。ペルー原産のE. chiclensis var. cantaensisに似ています。
https://inaturalist.mma.gob.cl/taxa/1172257-Echeveria-argentinensis

https://www.inaturalist.org/taxa/1568823-Echeveria-saltensis


2020年
★エクアドルとペルーの国境より、既存種より2種の新種が分離されました。1つはEcheveria quitensisとされてきた中から、Echeveria cojitambensisが分離されました。もう1つはEcheveria cuencaensisと混同されてきたEcheveria tabaconasensisが分離されました。
https://inaturalist.lu/taxa/1413842-Echeveria-cojitambensis
★メキシコのSinaloaより、新種であるEcheveria coppiiが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1203812-Echeveria-coppii


2021年
★ペルーのTayacaja州より、新種であるEcheveria incaicaが記載されました。E. oreophilaに似ています。
★ペルーのCastrovirreyna州より、新種のEcheveria ostolazaeが記載されました。
★メキシコのGuerreroより、新種であるEcheveria islasiaeが記載されました。
★メキシコのDurangoより、新種であるEcheveria kristeniiが記載されました。E. dactyliferaおよびE. novogalicianaに似ています。



2022年
★メキシコのOaxacaのMixteca Atla山地より、新種であるEcheveria andreaeが記載されました。


2023年
Echeveria pringlei var. parvaを独立させ、Echeveria flammigeraを代替名として記載しました。


2024年
メキシコのMichoacanより、Echeveria sotoiが説明されました。E. gibbifloraに似ていますが、茎は細く背が高くなり、葉はより細く紫がかる灰白色にはならないことや、花のいくつもの細かい特徴が異なります。【追記】The International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2025.により新種として記載されました。
★メキシコのMichoacanより、Echeveria coalcomanensisが説明されました。【追記】The International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2025.により新種として記載されました。
★メキシコのJaliscoより、Echeveria cuevasiiEcheveria vazqueziiが説明されました。E. cuevasiiは亜低木状で中型のロゼットなどSeries NudaeのE. flammigeraと特徴を共有していますが、短枝が少なく葉が長く花序あたりの花が多いなど異なる特徴があります。E. vazqueziiはE. marianaeやE. novogalicianaと似ていますが、大きく無毛のロゼット、短い花序、Series Gibbifloraeに典型的な複数の花序からなる円錐花序を持ちます。
【追記】The International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2025.により新種として記載されました。


2025年
【追記】2025年に報告された新種については、まだ論文が出ただけです。来年に正式に記載されることになります。
【追記】メキシコのJalisco州より、新種であるEcheveria machucaeが説明されました。E. flammigeraに似ていますが、茎や葉が大きく総状花序から時に萼片状の花序を持つなど特徴が異なります。また、E. multicaulis、E. pringlei、E. longisepalaとも比較されます。
【追記】メキシコのGuanajuato州より、新種であるEcheveria barbosaeが説明されました。
【追記】コロンビア北部の山岳地帯から、新種であるEcheveria oswaldianaEcheveria adrianaeEcheveria mutisiiEcheveria boyacaensisが説明されました。
【追記】メキシコのOaxaca州より、新種であるEcheveria altamiraeEcheveria apoalaEcheveria mazateca、Echeveria porfiriana、Echeveria yoloxensisが説明されました。



以上がエケベリアの新種たちです。意外と新種は見つかっていますし、これからも見つかる可能性が高そうです。エケベリアの分布の中心はメキシコのようですが、エクアドルやペルー、コロンビアでも新種が見つかっていますね。もしかしたら、メキシコ以外では調査が遅れているだけで、これからまだまだ新種が見つかるかも知れません。また、今は何と言っても遺伝子解析の時代です。エケベリアは形態学的によく似た種類が多いため、混同されている種類もありそうですから、遺伝子解析により大幅に改訂されてしまうかも知れません。これからのエケベリア研究は目が離せませんね。


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10月に行った新宿御苑の続きです。今回は花メインでどんどん進みます。


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キツネノゴマ科のパキスタキスです。一般的に栽培されるパキスタキスはPachystachys luteaなので、おそらくそうでしょう。ブラジル、ペルーの原産。
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黄色の部分は苞で、飛び出してくる白いものが花弁です。


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絶妙な色合いのハイビスカス。花も非常に大型でした。


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Nepenthes × mixta
ウツボカズラの自然交雑種。現在の学名はN. × northisiiで、組み合わせはN. maxima × N. northianaです。



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Kaempferia galanga
地面に張り付くような葉を持つバンウコンの仲間。インドではスパイスに、中国では漢方とします。ショウガ科。南アジア、東南アジア、中国南部の原産。



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Aristolochia gigantea
巨大な花を持つウマノスズクサ科植物。前回来た時も咲いていましたが、今回は沢山咲いていました。


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Dichorisandra thyrsiflora
Blue Gingerと呼ばれるツユクサ科植物。去年来た時はまだ蕾で咲いていなかったのでラッキーでした。オオタチカラクサという名前もあるようです。ブラジルの原産。

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非常の濃厚な紫色です。


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Curcuma zedocaria
夏ウコン、紫ウコンと呼ばれ、生薬とされるショウガ科のガジュツ(莪朮)です。アッサム、バングラデシュ、東ヒマラヤの原産。東京薬科大学の薬用植物園でも見ています。



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Zingiber zerumbet
ハナショウガ、シャンプージンジャーと呼ばれるショウガ科植物。食用となる他、シャンプーになるようです。南アジア、東南アジア、中国南部の原産。



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Tapeinochilus ananassae
クスダマジンジャー、マツカサジンジャーと呼ばれるショウガ科ではなくオオホザキアヤメ科植物。今回はずいぶんと色あせていますが、既に開花した後なのでしょう。以前、新宿御苑に来た時には、目が覚めるような赤色の花穂を見ることが出来ました。




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9月に行った東京薬科大学の薬用植物園の記事の続きです。灼熱の温室を出て、少し周囲を散策しました。珍しいことにヤマノイモ属(Dioscorea)が沢山ありましたから、本日はヤマノイモ属特集です。しかし、これほど沢山のヤマノイモを見たのは初めてです。そういえば、『栽培植物と農耕の起源』で知られる中尾佐助は、東南アジアでの調査中に様々な野生のヤマノイモを見つけ、すり下ろして食べてみたとのことですが、中には有毒なものもありそうですが、しかし昔の研究者は豪気な人も多かったように思います。


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ヤマノイモ(山の芋) Dioscorea japonica
一般的にヤマイモと呼ばれている芋ですが、ヤマイモは日本で食用となるヤマノイモ科食用の芋の総称です。一般的に売られているのは実は別種のナガイモ(D. polystachya)で、ヤマノイモは稀に自然薯という名前で販売されます。ヤマノイモはすり下ろすとナガイモより粘り気が強いのが特徴です。アッサム、中国、韓国、台湾、日本の原産。



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ナガイモ(長芋) Dioscorea polystachya
流通量が多いヤマイモと言えば、この長芋です。D. batatasの名前で知られていましたが、現在はD. polystachyaとされているようです。長芋はすり下ろすとやや水っぽいので、個人的には柵状に切って食感よく生で食べたり、火を通した方が美味しいような気がします。中国、韓国、台湾の原産。



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ダイジョ(大薯) Dioscorea alata
南アジア、東南アジア、ニューギニア島あたりの原産ですが、日本でも南方で栽培されており、沖縄では大薯をヤマイモと呼んでいるそうです。長芋より粘り気が強く、紫色のものもあります。


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ニガカシュウ(苦荷首烏) Dioscorea bulbifera
大きなムカゴがつくため、エアーポテトとか宇宙芋の名前で観賞用に園芸植物として販売されています。名前の通りニガカシュウの芋は苦いのですが、アフリカでは茹でて苦味を除去して食用としているそうです。アフリカ、マダガスカル、南アジア、東南アジア、中国、ニューギニア島、オーストラリア、韓国、台湾、日本の原産。


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ミツバドコロ Dioscorea hispida
南アジア、東南アジア、ニューギニア島、オーストラリア、台湾の原産。芋は食用とされますが、毒があるため水に晒して毒を除去するそうです。また、熱帯アメリカ原産のD. trifidaをミツバドコロと呼ぶこともあるようですが、基本的に葉は5裂します。



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アケビドコロ Dioscorea pentaphylla
南方では芋を食用とするそうです。芋は有毒ですが煮ることにより毒を除去するそうです。南アジア、東南アジア、ニューギニア島、オーストラリア、中国南部、台湾、沖縄北部の原産。



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ハリイモ Dioscorea aculeata
ヒマラヤ、東南アジア、ニューギニア島の原産。食用ヤムの1種。トゲドコロ(棘野老)という名前の方が一般的なようです。
ネームプレートには「D. aculeata L.」とあり、Syn.(異名)として「D. esculenta (Lour.) Burkill」とありました。しかし、D. aculeataは同じ名前の植物が3つもあります。von LinneによるD. aculeata L.はバングラデシュやインドの原産でこれは別種です。D. esculentaを指すD. aculeataは、「D. aculeata Roxb.」にあたります。そして、D. aculeata L.が認められた名前であるならば、当然ながら同名のD. aculeata Roxb.は認められません。ですから、ハリイモの学名は「Dioscorea esculenta」が正しいということになります。ハリイモやトゲドコロという名前の通り、ツタや根にトゲがありますが、まさに「D. aculeata var. spinosa」という異名があります。ちなみに、もう1つのD. aculeataは「D. aculeata Balb. ex Kunth」で、アフリカ原産のD. cayenensis subsp. cayenensisの異名です。



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Dioscorea kalkapershadii
バングラデシュやインド原産ですが、あまり情報が出てきません。珍しい種なのかも知れませんね。


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8月に行った神代植物公園の食虫植物展の続きです。ラン室から出て、ベゴニアの部屋、さらには熱帯スイレンを見ていきます。ここいら辺はただ見るだけです。


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ベゴニアのフローティングフラワー。花が大きく八重咲きなので豪華に見えます。


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何やらオシャレな空間です。


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いつ来ても満開ですね。


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ベゴニアの部屋から出て熱帯スイレンの部屋に入ります。こちらは部屋に入ると直ぐにある赤バナナ。
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よく見るとバナナはなっていましたが、まだ赤くありませんでした。


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様々な熱帯スイレンが咲いていました。


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'Ultra Violet'
花弁の数が非常に多いですね。2007年作出。


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'Pink pearl'
優しい色合いで先端が濃いタイプです。1947年作出。


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'White Pearl'
花弁の形がスッキリしています。黄色の花蕊が目立ちます。



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'Wood's Blue Goddess'
青みがかる花に紅色のクラウンのような花蕊が目立ちます。



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'Bull's Eye'
花弁が細く非常に枚数が多くなる品種。2007年作出。


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'St. Louis Gold'
スッキリした黄色いスイレン。1956年作出。


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'Rachel Presnell'
大菊のような花弁のスイレン。花の中央の花弁が短く盛り上がるため、そう見えるのでしょう。



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'June Alison'
非常に整った形の品種。1980年作出。



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多肉植物たちの室内への取り込みを始めています。大抵のユーフォルビアは寒さに弱いため、優先的に取り込みます。


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Aloe albiflora
アロエでは珍しい純白な花を咲かせるアルビフロラが開花しています。花茎がもう1本出ていますから、株が充実しているのでしょう。



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Euphorbia primulifolia
プリムリフォリアは葉がよく茂ってますが、新しい葉の生長が鈍ってきたため室内に入れます。


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Euphorbia begardii
ベガルディイも室内へ。プリムリフォリア系ですかが、葉は全縁で波打ちません。


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Euphorbia subapoda
スバポダはサイズが小さいため、葉は控え目です。やはり、プリムリフォリア系。


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Euphorbia caput-medusae
カプトメドゥサエは枝がよく出て、今年は良い感じです。



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11月1日に横浜市の港北区にあるヨネヤマプランテイションで開催された、多肉植物のイベントに行って参りました。その帰りに同じ港北区にあるコーナン港北インター店に寄るのは、毎度恒例となっています。何と、今回は三連休に合わせてコーナンでも多肉植物のイベントを開催するということです。どのような多肉植物が見られるでしょうか。


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巨大な鉢植え替えに植えられた椰子の木。


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飾り気がなさすぎるイベントのポスター。コーナンっぽいですね。


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イベント会場は外のテントです。


店舗の方の多肉植物はいつもより少ない感じでしたが、駐車場にテントを張って沢山の多肉植物が並べられていました。何とヨネヤマプランテイションのイベントよりラインナップが豊富でした。まあ、珍しいものはなく、半分はエケベリアでしたけどね。今回はバルサミフェラと格安の笹の雪苗を購入しました。


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Euphorbia balsamifera
バルサミフェラは何年か前に購入しましたが、菌核菌が感染してしまい根に深刻なダメージがありました。殺菌剤で菌は防除しましたが、新しい根がなかなか復活せず葉も拗れてしまいあまり出ません。菌核菌は他のユーフォルビアでも発生し、菌は消えても根が張らなくなりじわじわ弱って枯れてしまいました。ですから、結局は枯れてしまう可能性が高いのでまた買ったわけです。


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笹の雪 Agave victoriae-reginae
可愛らしい笹の雪の小苗です。アガヴェは集めていませんが、アガヴェの中でも格別な美しさがありますからいつか買おうと思っていました。あまり小苗は見かけないため、苗から育てたいのでなかなか食指が動きませんでしたが、今回実に小さな苗でしたから購入を決めました。


コーナン港北インター店のイベントは、色々な生産者の苗が並んだため、バラエティー豊かで見ていて楽しかったですね。店内では寄せ植えや苔テラリウムのワークショップも開催されていました。そういえば、店内にアロイドが並んでいましたが、ヨネヤマプランテイションもアロイドだらけでしたね。思い起こせば、オザキフラワーパークはかつてサボテンが並んでいたスペースはアロイドに占領されていましたから、時代はアロイドなのかも知れません。ビカクシダは種類や園芸品種が少ないこともあり、多少流行りましたが小ブーム程度でした。しかし、アロイドは種類が多く多様で、園芸品種も豊富です。タイなどでは盛んに品種改良が進行中です。どうも、アロイドブームはしばらく続きそうですね。現地球だの密輸だのと胡散臭い話だらけの多肉植物界とは異なり、それらとは無縁なアロイドブームは園芸としても健全でしょう。全くうらやましい限りです。


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この三連休は横浜市の港北区にあるヨネヤマプランテイションで多肉植物のイベントが開催されたので、昨日いって参りました。「多肉植物BIGフェア」というイベントですが、今年は4月と7月にも開催されています。掘り出し物があるかも知れませんから、毎度楽しみにしています。


今年開催されたイベントの様子は以下のリンクをご参照下さい。




先週の予報では雨でしたが、よく晴れました。9時くらいに新羽駅に到着しましたが、既に多肉植物ファンが沢山集まっていましたね。
さて、ラインナップですが、時期的にケープバルブが沢山ありました。また、PseudobombaxやOthonnaは沢山ありました。サボテンは亀甲兜や精巧殿の他、珍しく白星や姫春星、希望丸などマミラリア系が豊富でしたね。ユーフォルビアではE. tortiramaやE. micracanthaなんかもありました。蘇鉄はCycas revoluta苗、Zamia furfuracea苗、Enephalartos horrdus苗あたりがありました。しかし、今回は全体的に目新しさはありませんでしたね。それほど目を引くものはありませんでした。まあしかし、記念にピグマエアの小さな苗を購入することにしました。


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三連休の開催を告げるポスター。


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Ceraria pygmaea
ケラリア属はポルツラカリア属に吸収されたので、現在はPortulacaria pygmaeaとなっています。ちょっと前に少しブームがあって、五反田BBでも大量に出回りだいぶ安くなりました。最近は実生する人も増えましたから、割りと入手しやすくなりました。ポルツラカリアはスベリヒユ科でしたが、今はディディエレア科です。



さて、イベントは20分ほどで切り上げ、直ぐに横浜市営バスに乗りコーナン港北インター店を目指します。何とこの三連休はコーナン港北インター店でも多肉植物のイベントを開催しているとのことです。コーナンの様子は明日記事にします。


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ここ2年ばかり、2010年以降に発見されたセダムについての記事を書いています。ということで、今年もセダムの新種2025をお届けします。
本日はあれから1年経って、当時は論文が出ただけで正式に記載されていなかった新種がどうなったのでしょうか。答え合わせの時間です。さらには去年の記事からは漏れていた種も追記しました。新たな情報には【追記】と表記してあります。あと、いくつかスペルミスもあったので修正したのと、いくつかの種には画像のリンクを貼りました。

Sedumは丈夫で育てやすく、寄植えやグランドカバーなど用途の幅も広く、その種類も非常に沢山あります。しかも、近年に至っても沢山の新種が発見されています。新たな調査により発見される場合もありますが、近年の特徴は遺伝子解析による新種の発見でしょう。産地ごとの微妙な違い程度と考えられて変種や亜種とされてきたものが、遺伝子解析により分離されるという報告がなされるようになりました。このように、新種の発見は大変興味深いものです。しかし、我々趣味家には中々情報が入って来ないものです。本日はそんなセダムのここ10年と少しの新種について、ごく簡単にご紹介しましょう。ただ、私もそのすべてを歩漁出来ませんから、おそらくご紹介出来たのはその一部に過ぎないかも知れません。


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タイトゴメ Sedum japonicum 
小石川植物園(2025年7月)



2010年
★米国のアイダホ州から新種であるSedum valensが記載されました。
https://inaturalist.mma.gob.cl/taxa/625968-Sedum-valens


2011年
【追記】メキシコのGuerrero州から新種であるSedum salazariiが記載されました。多年性の塊根植物で、網目状の葉脈を持ちます。
https://mexico.inaturalist.org/taxa/1457543-Sedum-salazarii


2012年
★メキシコから新種であるSedum kristeniiが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1256784-Sedum-kristenii
★メキシコとグアテマラから新種であるSedum mesoamericanumが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/865046-Sedum-mesoamericanum
★中国の鉛・亜鉛鉱山地域から新種であるSedum plumbizincicolaが記載されました。
https://mexico.inaturalist.org/taxa/1447376-Sedum-plumbizincicola
★メキシコから新種であるSedum perezdelarosaeが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1370184-Sedum-perezdelarosae
★メキシコから新種であるSedum jarochoが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/784929-Sedum-jarocho
★メキシコから新種であるSedum brachetiiが記載されました。



2013年
★台湾の石灰岩地から新種であるSedum tarokoenseが記載されました。
https://inaturalist.ala.org.au/taxa/906949-Sedum-tarokoense
★中国から新種であるSedum kuntsunianumが記載されました。



2014年
★米国のカリフォルニア州から新種であるSedum citrinumが記載されました。
https://ecuador.inaturalist.org/taxa/704705-Sedum-citrinum
★中国から新種であるSedum spiralifoliumが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/238489-Sedum-spathulifolium-spathulifolium


2015年
★メキシコから新種であるSedum moniliformeが記載されました。Sedum longipesに良く似ているということです。
★メキシコから新種であるSedum piaxtlaenseが記載されました。
★メキシコから新種であるSedum pyriseminumが記載されました。
https://panama.inaturalist.org/taxa/1256783-Sedum-pyriseminum
★フランスとイタリアの狭い地域から、新種であるSedum aquilanumが記載されました。イベリアとモロッコの固有種であるS. nevadensisであると考えられてきましたが、新たな調査により新種であることが判明しました。


2016年
★東アフリカのケニア山高地から、新種であるSedum kenienseが記載されました。


2017年
★日本の男女群島より新種であるSedum danjoenseが記載されました。Sedum formosanumとされてきましたが、遺伝子解析により別種として分離されました。
★メキシコから新種であるSedum sinforosanumが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/868719-Sedum-sinforosanum
★中国からSedum peltatumが説明されました。しかし、キュー王立植物園のデータベースには記載がありません。



2019年
★中国の石灰岩地から新種であるSedum lipingenseが記載されました。
★中国から新種であるSedum ichangensisが記載されました。
★台湾から新種であるSedum kwanwuenseSedum taiwanalpinumが記載されました。
https://inaturalist.ca/taxa/957574-Sedum-kwanwuense

https://www.inaturalist.org/taxa/1400913-Sedum-taiwanalpinum


2020年
★中国から新種であるSedum nanlingenseが記載されました。Sedum onychopetalumやSedum kiangnanenseに近縁とされます。
★ペルー北部から新種であるSedum hutchisoniiが記載されました。
★日本の小笠原諸島から新種のSedum mukojimenseが記載されました。Sedum boninenseから分離されました。
★日本の宮古島から新亜種であるSedum formosanum subsp. miyakojimaenseが記載されました。基準種であるS. formosusと比較したところ、多年性で多結実性、側腋枝を持つなど異なる特徴があります。


2022年
★メキシコから新種であるSedum dormiensが記載されました。
★日本の九州地方から沖縄に分布するSedum japonicum subsp. uniflorumあるいはSedum uniflorumとされるセダムは、Sedum ryukyuenseとされました。これは、1838年に記載されたSedum uniflorum Hook. & Arn.は、過去に同名のセダムが命名されていたため非合法名として命名され直されました。ちなみに、同名のセダムとは、1810年に命名されたSedum uniflorum Raf.(=Phedimus stellatus)です。 

https://inaturalist.ca/taxa/1630780-Sedum-ryukyuense


2023年
★中国から新種であるSedum jinglaniiが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1630275-Sedum-jinglanii
★中国から新種であるSedum yangjifengenseが記載されました。
★中国から新種であるSedum danxiacolaが記載されました。
https://inaturalist.ala.org.au/taxa/1584651-Sedum-danxiacola
★日本の九州地方の石灰岩地より、新種であるSedum kawaraenseが記載されました。説明されました。Sedum lipingenseに近縁とされます。【追記】The International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2025.により新種として記載されました。



2024年
★中国の浙江省より新種であるSedum xunvenseが説明されました。S. formosanumに似ていますが、いくつかの特徴と遺伝的に独立していることが確認されています。しかし、まだキュー王立植物園のデータベースには記載がありません。【追記】The International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2025.により新種として記載されました。
【追記】中国の江西省北東部より、新種とされるSedum fluvialeが説明されました。蓮の花状の栄養枝を持ちます。S. subtikeに似ています。しかし、まだキュー王立植物園のデータベースには記載がありません。
https://mexico.inaturalist.org/taxa/1589243-Sedum-fluviale


2025年
【追記】日本の南西諸島の4つの島に分布する、Sedum formosanum subsp. formosanumとされていましたが、分子系統解析と形態学的な解析を行い、新種とされるSedum diversflorumが説明されました。S. danjoenseやS. formosanum subsp. formosanum、S. formosanum subsp. muyakojimense、S. plumbizincicola、S. tetractinumと似ていますが、多年生で黄緑色の茎や、側枝があり、先端が丸いヘラ状の葉、萼片の形態、黄色の葯、10〜12月に開花するなどの特徴が異なります。特に花弁や花芯の数に多様性があります。しかし、まだキュー王立植物園のデータベースには記載がありません。
【追記】中国の広西チワン族自治区で、新種とされるSedum guangxienseが説明されました。S. tosaenseやS. emaginatumに似ていますが、若い茎が直立し葉が遥かに大きく、花弁が狭三角であるなど特徴により容易に区別出来ます。しかし、まだキュー王立植物園のデータベースには記載がありません。
【追記】中国の浙江省はから、新種とされるSedum yongkangenseが説明されました。近縁であるS. ryukyuenseやS. mukojimense、S. boninenseとは異なり、二年生で散房花序を持つなどの特徴があります。しかし、まだキュー王立植物園のデータベースには記載がありません。
【追記】中国東部より、新種とされるSedum orientalichinenseが説明されました。葉が対生するため、S. makinoi、S. emarginatus、S. baileyiと誤認されてきましたが、先端が凹状の葉身を持つため容易に区別出来ます。しかし、まだキュー王立植物園のデータベースには記載がありません。
【追記】中国の浙江省より、新種とされるSedum simingshanenseが説明されました。近縁であるS. xunvenseやS. formosanumとは、単生で薄緑の滑らかな茎と扁平な葉などの特徴により区別されます。しかし、まだキュー王立植物園のデータベースには記載がありません。



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Sedum bourgaei
『Addisonia』(1917年)より。



セダムは種類が多く皆よく似ていますから、種類の判別は中々困難です。意外にも日本でもまだ新種のセダムが見つかっていますが、その経緯は種の整理や分離独立といった形です。これは、日本のセダムが広く分布する種類と似ていたら、基本的に広域種の地方変異程度に考えてしまうため、このような事態となっているのでしょう。今は遺伝子解析という武器があるため、隠蔽されていた新種が見つけ出されたのです。これからも、このようなケースは増えてくることは確実ですから、場合によっては新種が次々と見つかる可能性もあります。セダムはある意味、今熱い分野なのかも知れませんね。

そういえば、セダムを含むベンケイソウ科の分類は、ここ10年ほどの研究成果により大きな転換期を迎えています。遺伝子工学の発展により進化関係を類推出来る分子系統解析の精度が高まり、ベンケイソウ科植物についてもいくつかの研究がなされています。その成果によると、セダムとされてきた植物は実はまとまりがなく、多系統であることが判明したのです。今までの分類はあくまでも外見的な特徴によるものでしたが、その分け方が必ずしも妥当なものではなかったということです。しかし、セダム属はあまりにも種類が多いため、そのすべてを解析することはなかなか困難で、かつベンケイソウ科全体の改変が必要なことから、分類の変更はなされていません。しかし、研究が進めばベンケイソウ科は改変される可能性が高いでしょう。その時、エケベリア属など馴染みのある名前が統合されて無くなるかも知れません。どのように分類されていくのか、注意深く見守っていきたいと思います。


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前回は東京農業大学の博物館の企画展示を見て回りましたが、今回からはいよいよバイオリウムの温室に入ります。


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生憎の雨模様でしたが、温室なので関係がありません。前回は1月の訪問でしたから葉を落とした植物もありましたが、今回は花も期待出来ます。


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Adansonia za
マダガスカル原産のバオバブ。実生から育てたそうです。前回は葉を落としていましたが、今回は葉がよく茂ってますね。


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Euphorbia milii var. tananarivae
タナナリヴァエは2021年にE. tananarivaeとして独立したようです。


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Kalanchoe beharensis
巨大な樹木状となるカランコエ。「仙女の舞」の名前でも知られます。マダガスカルの原産。

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幹は樹木のようで太くなります。


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バオバブの実生苗。


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ウツボカズラのトンネル。
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Dracontium sp.
ドラコンティウムは地下に芋があるサトイモ科植物で、中南米に29種知られています。旧世界に分布するコンニャクイモ属(Amorphophalus)に似ていますが、ドラコンティウムは新世界に分布します。



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オキナワウラボシ Phymatosorus scolopendria
葉の切れ込みが激しい美しい葉を持つシダ植物。アフリカ、マダガスカル、インド〜東南アジア、ニューギニア島、オーストラリア、中国南部、台湾、小笠原諸島と沖縄以南の日本と、恐ろしく広く分布します。沖縄では珊瑚由来の石灰岩に岩生するということです。


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いかにもなウコギ科ですが、おそらくTrevesia palmataでしょう。「スノーフレーク・ツリー」の名前もあります。まだ若い個体のようです。板橋区立熱帯環境植物館で見た大型の個体は、葉は非常に大きく激しい切れ込みがありました。アッサム、ネパールから、中国南部、広く東南アジアの原産。


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10月に行った新宿御苑の続きです。園内を半周しましたが、いよいよ温室に入ります。


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まずは温室の入口付近の植物から。これは、皇帝ダリアの交配種、ガッツアリアとのこと。大変美しいですね。皇帝ダリアはあまりに背が高くなるため、あまり観賞向きとは言えませんが、これはちょうど良いサイズですね。
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花は皇帝ダリアよりは小さいですが、八重咲きで美しい花です。


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パンパスグラスの穂が出ています。出始めでしょうか?


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チユウキンレン(地湧金蓮) Musella lasiocapa
中国南部からインドシナ半島原産のバショウ科植物。そういえば、2023年の5月に神代植物公園で鉢植えのチユウキンレンが咲いていましたね。


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シークァーサー Citrus depressa
8月に神代植物公園に行きましたが、鉢植えのシークァーサーがなっていました。しかし、地植えでも大丈夫なんですね。沖縄のイメージが強すぎて寒さに弱い気がしていました。ちなみに、交配種なので学名はCitrus × depressaです。


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パイナップルリリー Eucomis comosa
南アフリカ原産の草本で、MassoniaやDrimiopsis、Lachenalia、Ledebouriaなどに近縁です。

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とても面白い花です。


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温室に入ると直ぐにハイビスカスが咲いていました。


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Ixora × 'Super King'
サンタンカの仲間。アカネ科。


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Pachira aquatica
園芸店や100均でもお馴染み、インテリアの定番となっているパキラですが、その種に関してはややこしい事情があるようです。何でも、台湾で苗が生産されているものの、P. aquaticaではなくP. glabraを誤認したということです。そのため、インテリア用に幹が編み込まれたものはP. glabraです。ただ、植物園のパキラはどちらの種になるのかは分かりません。
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幹は太っています。


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ビロウ Livistona chinensis
九州南部や四国南部から、台湾、中国南部に分布する椰子。ビロウという名前はビンロウ(檳榔)と混同されたためとのことです。大変美しい葉を持つ椰子です。
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幹はまだ短いですね。そういえば、夢の島熱帯植物館ではオガサワラビロウ(L. boninensis)を見ていますが、オガサワラビロウは葉柄のトゲか少ない、あるいはまったくないそうです。


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アリアケカズラの仲間が沢山咲いていました。


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プルメリアも満開で美しいですね。


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NPO法人日本多肉植物の会(JSS)が開催するサボテン・多肉植物の展示会にいって参りました。JSSと言えば、過去に飛鳥山公園やシマムラ園芸で開催された即売会に行ったことはありますが、展示会は初めてです。


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会場は日比谷花壇大船フラワーセンターの温室です。大船フラワーセンターもぐるりと一周して一通り見てきましたから、そのうち記事にします。


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流行りのアガヴェなんかもありました。本日はマミラリアが代表するイボサボテンの仲間、Butterworthの言うところのマミロイド・クレードを見ていきましょう。まずは系統樹の根元にあたるアリオカルプスとツルビニカルプス、次の分岐枝のロフォフォラです。最近、サボテン科の分類の記事を挙げていますから、何となく分類を意識してみます。


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花牡丹
いやはや巨大な花牡丹です。綿毛もすごいですね。
花牡丹はAriocarpus furfuraceusと言われますが、現在はA. retususに含まれます。



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丸疣青磁牡丹
青磁牡丹のイボが丸いタイプ。まん丸ですね。
青磁牡丹もやはりA. furfuraceusと言われていますから、やはりA. retususのタイプ違いです。



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三角牡丹
サボテン感が薄い三角牡丹ですが、群生しています。三角牡丹の学名はA. trigonusです。


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アロンソイ
Turbinicarpus alonsoi。よく見る実生苗のアロンソイはアリオカルプスの小型版みたいな感じですが、大株になると雰囲気がガラリと変わりますね。


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ロゼイフロルス
Turbinicarpus × roseiflorus。
ロゼイフロルスは自然交雑種で、組み合わせはT. lophophoroides × T. gielsdorfinusとのこと。


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精巧殿
精巧殿の学名はTurbinicarpus pseudopectinatusです。精巧丸(Pelecyphora aselliformis)と似ていますが、同じマミロイドではありますが、系統樹の違う枝に乗っていますからすごい近縁というほどではありません。精巧丸よりトゲが弱く繊細です。


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銀冠玉
銀冠玉が群生しています。ロフォフォラは魅力的ではありますが、ハダニ予防が大変そうなので手が出せません。学名はLophophora friciiと言われますが、烏羽玉(L. williamsii)のタイプ違い的なことも言われたりしました。しかし、国内流通している銀冠玉は幻覚成分であるメスカリンを含まないため、L. williamsiiではないのでしょう。



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こちらも銀冠玉。


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単頭の銀冠玉。


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烏羽玉
烏羽玉の学名はLophophora williamsiiです。成分分析では、烏羽玉、大型烏羽玉、子吹烏羽玉はメスカリンを含むため、L. williamsiiの範疇と考えて良さそうです。



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赤花烏羽玉
L. jourdanianaと呼ばれたりしましたが、現在はL. williamsiiに含まれます。



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こちらも烏羽玉。


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翠冠玉
ふさふさした翠冠玉ですが、私が育てたらこれほどふさふさには出来ないでしょうね。学名はL. diffusaで、メスカリンを含みません。



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天世界
Epitherantha micromeris var. greggiと言われますが、現在はE. greggiとして分離されています。エピテランサはマミロイドの仲間なのは間違いないようですが、分析の仕方で配置が変わるため、いまいち収まりが悪いですね。



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9月に行った東京薬科大学の薬用植物園の記事の続きです。当時の最高気温が38度でしたが、温室内は地獄と化していました。拭いても汗が止まらず、全身から汗が滴る始末でした。堪らずに温室から出ましたが、風もなく容赦ない直射日光で逃げ場がありません。これは、本当に日射病になる危険があるため、早々と逃げ出す始末でした。


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イエローピタヤ Selenicereus megalanthus
ボリビア原産。一般的なドラゴンフルーツ(S. undatus)とは異なり黄色の実を付けます。ドラゴンフルーツにも黄色の実を付ける品種がありますが、イエローピタヤは実にトゲがあるため区別されます。とは言え、イエローピタヤをイエロードラゴンフルーツとも呼ぶためややこしい感じがします。ブラジルの原産。
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古い実が転がっていました。


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ケープアロエ Aloe ferox
青鰐の名前で流通している巨大アロエ。南アフリカ、レソトの原産。


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Aloe africana
南アフリカ原産の大型アロエ。


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Aloe spicata
スピカタは初めて見ました。南アフリカ、モザンビーク、ジンバブエの原産。



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テキーラリュウゼツラン Agave tequilana
商業的にテキーラを生産するために利用されているアガヴェ。Blue Agaveとも呼ばれます。2004年にA. angustifoliaの亜種とする意見もありました。


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蘇鉄(Cycas revoluta)もなかなかよいサイズです。


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コロシントウリ Citrullus colocynthis
茂る葉を見て西瓜かと思いましたが違いました。コロシントウリです。

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小さい西瓜のようですが、苦く食べると下痢をしてしまいます。砂漠に生えていますから、喉が渇いたからといって西瓜様のコロシントウリを食べると、下痢をして脱水症状になってしまうという罠のような植物です。


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8月に行った神代植物公園の記事の続きです。ラン室に入りましたが、あまりにも花が多くなかなかラン室から出られませんでした。しかし、ラン室も本日で最後です。


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Coelogyne speciosa
ジャワ、スマトラ島、スンダ列島の原産。
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やや花色の濃いスペキオサです。


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Coelogyne tomentosa
タイ、マレーシア、スマトラ島、ジャワの原産。
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ちょうど、咲きそろったよいタイミングでした。コエロギネ(セロジネ)にしては花色が鮮やかで、かつ房咲きなのでゴージャスな感じがします。


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Mycaranthes pannea
=Eria pannea

ミカランテスは初めて聞く名前でしたが、2009年にEriaから分離したとのこと。しかし、2018年に新属であるStrongyleriaとされたようです。アッサム、中国南部から東南アジアの原産。
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毛に覆われた面白い花です。


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リュウキュウセッコク Pinalia ovata
セッコク(石斛)とは言うものの、Dendrobiumではありません。かつてはEriaでしたが、2009年にPinaliaとされました。沖縄、台湾、フィリピン、ボルネオ島、マレーシア、ミャンマーという一筆書きのような線状の分布です。
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あまりセッコク感はないクリーム色で開ききらない花です。


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Rhynchostylis coelestis
一見してヴァンダかと思いましたが、名札はリンコスティリスなので混乱しました。確かにR. coelestisは2021年にVandaとする意見もありましたが、現在はリンコスティリスです。
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いやあ、どう見てもヴァンダですよね。リンコスティリスらしさはまったくありません。しかも、「coelestis」ですから、この色合いも納得がいきません。むしろ、旧・Ascocentrumに見えます。


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Anguloa clowesii
コロンビア、ベネズエラの原産。どうやら落葉性で、Lycasteに近縁で交雑することもあるようです。アングロアは花の形から「tulip orchids」と呼ばれるそうです。花はシナモンの香りがするといいますが、匂いを嗅ぐのを忘れてしまいました。


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Promenaea stapelioides
久しぶりに見たプロメナエア。地面に転がるように咲きます。種小名は「スタペリアに似た」ですが、まあ肉色の色合いはそんな感じがします。ということは、ハエを呼ぶために腐臭を放つのでしょうか?


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最近は日が落ちると寒い日も出てきました。多肉植物たちは秋の生長期ですが、そろそろ室内への取り込みを考えなければなりません。というのも、去年はいよいよ氷点下という段階になって慌てて取り込んだ苦い記憶があります。まあそれなりの量があるので、計画的にやらないと後々大変です。少しずつ取り込んで行きます。居住地の最低気温は11月に入ると10℃程度、末くらいだと5℃程度です。12月には氷点下にもなりますから、11月が取り込みのメインとなります。


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Euphorbia erythrocucullata
取り込みの前に少し花も見ます。エリスロククラタが初めて開花しそうです。
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面白い花を咲かせますが、蕾の時点で既に面白い形です。


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Euphorbia razafindratsirae
このラザフィンドゥラトシラエは挿し木苗で、根が弱かったせいかなかなか生長しませんでした。今年は調子が良さそうで、花も咲いています。
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花は単純な緑色です。


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Euphorbia razafindratsirae
こちらは実生のラザフィンドゥラトシラエ。上の挿し木苗とは異なり葉の先端が尖りません。

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花に模様が入ります。


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まず、室内に取り込む第一弾は、アデニアとコミフォラです。


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コミフォラは非常に生長が早く鉢が小さく見えます。葉が落ちるものも出てきたので、念の為にすべて取り込んでしまいます。


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Ibervillea tenuisecta
我が家では珍しいウリ科植物。つるが大変な勢いで伸びましたが、やや葉が枯れ気味なので室内に取り込みます。

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塊根はよく太っています。


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次はパキポディウムと花キリンを少し。まだ生長期ですが取り込んでしまいます。


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Euphorbia guillauminiana
今年のグイラウミニアナは大変好調で、花も沢山咲き、枝もよく伸びました。先端が枝分かれして、いよいよグイラウミニアナらしくなってきましたね。


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Euphorbia fianarantsoae
購入してからしばらくはなぜか不調でしたが、今年はようやくまともに生長しました。花キリンの中ではいち早く葉が紅葉してきたため、室内に取り込みます。


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Pachypodium saundersii
今年のサウンデルシイは勢いがよく、ついに蕾がつきました。
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初めての開花です。



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サボテン科全体を分子系統により分類した論文の続きです。引き続きJurriaan M. de Vosらの2025年の論文、「Phylogenomics and classification of Cactaceae based on hundreds of nuclear genes」をご紹介します。昨日はCereus連のUebelmannia亜連、Aylostera亜連、Rebutia亜連、Gymnocalycium亜連について記事にしました。本日はCereus連のTrichocereus亜連を見ていきます。


Cactus亜科の分子系統(連レベル)
本日はCereus連の続きを扱います。

 ┏Lymanbensonieae
┏┫
┃┗Copiapoeae

┫┏Cacteae
┃┃
┗┫┏Phyllocacteae
    ┃┃
    ┗┫    ┏Fraileeae 
        ┃┏┫
        ┃┃┗Rhipsalideae
        ┗┫
            ┃┏Notocacteae
            ┗┫
                ┗Cereeae


Cereus連の分子系統(亜連レベル)
本日はTrichocereus亜連を扱います。
 
┏Aylosterinae

┫┏Rebutiinae
┃┃
┃┃    ┏Gymnocalyciinae
┗┫┏┫
    ┃┃┗Cereinae
    ┗┫   
        ┃┏Reicheocactinae
        ┗┫
            ┗Trichocereinae


☆Trichocereus亜連(※1)
※1: Borzicactinae、Echinopsidinae、Eriocereinae、Acanthocalyciinaeを含む。
 
Trichocereus亜連は系統学的に基底群と3つの非公式群からなります。この系統は強い支持があるわけではありませんが、その構成は一貫しています。
Trichocereus亜連はカリブ海地域やフロリダにも分布するHarrisia以外は、完全に南米に分布します。小型で球形のものから、柱サボテン状まで多様性があります。花の形態も極めて不安定です。Trichocereus亜連は過去に行われた分類により境地に立たされました。それは、多数の分離種を認める一方で、広義のCleistocactusや広義のEchinopsisといったごく少数の属のみを認めるものでした。このアプローチは不十分で、Schlumberger & Renner(2012)による詳細なサンプリングによる解析でも、Trichocereus亜連の全体に適応出来る解決策はまだ見つかっていません。AcanthocalyciumとDenmozaを別属とするAnderson(2001, 2005)や、Denmozaのみを認めるHuntら(2006)が提唱する広義のEchinopsisの概念は、著者らの系統により支持されているクレード1とほぼ一致します。しかし、Anderson(2002, 2005)やHuntら(2006)が提唱する広義のCleistocactusの概念はまったく受け容れられず、著者らの系統ではクレード2とクレード3に散在します。伝統的に認められている多数の属が多系統であるという状況は、繰り返された平行進化による特徴の類似により、北米のCactus亜連に状況が近いものがあります。


Trichocereus亜連の分類の大部分は、弱く支持されているに過ぎませんが、地理的に比較的一貫性がある3つのクレードの姉妹系統を区別することが出来ます。この支持の弱さはSchlumberger & Renner(2012)による詳細なサンプリングによる調査で示された内容は反映していますが、その系統関係は著者らの結果と共有しているのは一部に過ぎません。特にHarrisiaやWeberbauerocereus、広義のEchinopsisを構成する系統群では配置が異なります。Schlumberger & Renner(2012)によると、WeberbauerocereusはVatricania + 狭義のCleistocactusの姉妹群で、Harrisia + Leucosteleは狭義のEchinopsisの姉妹群でした。Arthrocereusはこれらの姉妹群としています。Franckら(2013)はArthrocereusの明確な位置を見つけられませんでした。Romeiro-Britoら(2022)はArthrocereusをHarrisiaとTrichocereus亜連の残りすべての系統群の姉妹群としましたが支持は弱く矛盾する証拠があるため、さらなる研究が必要です。しかし、HarrisiaとArthrocereusは初期に分岐した系統群であり、Romeiro-Britoら(2023)でも単系統です。Leucosteleの分類も未解決で、Schlumberger & Renner(2012)ではCleistocactus-Echinopsisクレードにおいて、LeucosteleをHarrisiaの姉妹群としていますが、Franckら(2013)では単系統を形成しませんでした。また、Romeiro-Britoら(2023)はLeucosteleをEchinopsisクレードにおいて、Soehrensia formosaの姉妹群てしています。以上のような不確実性を考慮し著者らは暫定的にLeucosteleをTrichocereus亜連の初期分岐系統群に位置付けました。

LeucosteleとReicheocactusを除外した広義のEchinopsisは、Schlumberger & Renner(2012)において2つの主要なクレードに広がっています。これらのすべてが単系統のクレード1として裏付けられた著者らの結果と対照的です。しかし、すべての属が非常に近縁であり、属間雑種が人工的に作られていることからも、Trichocereus亜連にいくつかの非公式群が存在するという著者らの見解は過大評価すべきではありません。これらの雑種は異なる属を含んでいても稔性があり、それらの雑種からさらなる複雑な雑種を作ることが出来ます。そのため、Trichocereus亜連全体を便宜上「Echinopsis comparium」と呼ぶことも出来ます。


①初期分岐系統群
含まれる属: Arthrocereus(※2)、Harrisia(※3)、Leucostele(※4)、Weberbauerocereus

※2: Chapadocereusを含む。※3: Brasiliharisia、Eriocereus、Estevesiaを含む。※4: 暫定的な分類。

┏Reicheocactus亜連
┃ 初期分岐系統群
┫┏Harrisia tortuosa
┃┃ (=Eriocereus tortuosus)
┃┃
┗┫┏Weberobauerocereus
    ┃┃           weberbaueri
    ┗┫┏クレード1
        ┃┃
        ┗┫┏クレード2
            ┗┫
                ┗クレード3

生物地理的に言うならば、この分類群は謎に包まれています。Eriocereusを含むHarrisiaは、アルゼンチン、ボリビア、パラグアイ、ブラジル北西部に散在し、さらにはカリブ海、北はフロリダまで分布します。一方、Weberbauerocereusはペルーのアンデス山脈西部斜面にのみ分布します。Romeiro-Britoら(2023)はブラジル北東部に分布するH. adscendensが、パラグアイやボリビア、アルゼンチンに分布する2種の姉妹群であることを明らかとしました。Franckら(2013)の系統によると、カリブ海に分布する種は単一の系統を形成し、H. adscendensの姉妹群であるとしました。最近記載された単型のEstevesiaは、中央ブラジルの狭い地域の固有種で、Harrisiaと全体的に類似し種子の特徴も共有するため、暫定的にHarrisiaに含めました。

②クレード1(※5)
含まれる属: Acanthocalycium、Denmoza、Echinopsis(狭義、※6)、Setiechiopsis

※5: 広義のEchinopsis=Echinopsis Clade。※6: Acantholobivia、Chamaecereus、Helianthocereus、Lobivia、Pseudolobivia、Soehrensia、狭義のTrichocereusを含む。

    ┏Setiechiopsis mirabilis
┏┫        (=Echinopsis mirabilis)
┃┗Acanthocalycium spiniflorum
┃            (=Echinopsis spiniflora)
┫┏Denmoza rhodacantha
┃┃ 
┗┫┏Lobivia tegeleriana
    ┃┃(=Echinopsis tegeleriana)
    ┃┃(=Acantholobivia tegeleriana)
    ┗┫┏Echinopsis eyriesii
        ┃┃
        ┗┫┏Trichocereus macrogonus
            ┗┫ (=Echinopsis macrogona)
                ┃┏Chamaecereus silvestrii
                ┗┫ (=Echinopsis chamaecereus)
                    ┗Soehrensia bruchii
                        (=Echinopsis bruchii)
                                  

このクレードの多様性の大部分は、広義のEchinopsisに属します。ごく少数の種を除き完全に東アンデスに固有です。以前の分派のほとんどは、生育形態と開花時期や花の色や形態、受粉シンドロームなどの花の特徴の組み合わせにより定義されてきました。Acanthocalycium、Denmoza、SetiechiopsisはSchlumberger & Renner(2012)な系統では、裏付けの乏しいDenmozaクレードを構成していました。SetiechiopsisはDenmozaとAcanthocalycium(Echinopsis leucanthaを含む)の姉妹属とされていますが、著者らのAcanthocalyciumとSetiechiopsisがDenmozaとその他のEchinopsisクレードの姉妹属とするよく支持された系統とは異なります。著者らのサンプリングは単純化されています。Schlumberger & Renner(2012)が示した広義のEchinopsisの種間の複雑な関係は、クレード1がどのように多様化したのかまだ明確に分かっていません。

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Echinopsis rhodotricha
=Acanthocalycium rhodotrichum
神代植物公園(2023年5月)



③クレード2(※7)
含まれる属: Cephalocleistocactus、Cleistocactus(狭義、※8)、Cremnocereus、Samaipaticereus、Vatricania、Winterocereus(※9)、Yungasocereus


※7: East Andean Clade=Cleistocactus Clade。※8: Bolivicereus、Seticleistocactusを含む。※9:= Hilddwintera
 
┏Cleistocactus baumannii
┃     
┫┏Vatricania guentheri
┃┃
┃┃    ┏Samaipaticereus
┗┫┏┫      corroanus
    ┃┃┗Cleistocactus winteri
    ┃┃ (=Winterocereus aureispinus)
    ┗┫┏Yungasocereus
        ┃┃         inquisiviensis
        ┗┫┏Cleistocactus tarijensis
            ┗┫(=Cephalocleistocactus
                ┃                   tarijensis)
                ┗Cleistocactus 
                                 chrysocephalus
               (=Cephalocleistocactus
                               chrysocephalus)                       


Trichocereus亜連の他のすべての系統群とは対照的に、クレード2は全体的な形態や地理的な特徴が均一です。すべての種は円柱状で肋(rib)があり、東アンデスに分布し、ボリビアのアンデス山脈の麓の低地が中心です。ちなみに、Cleistocactusはアルゼンチン北部まで分布します。不可解にもクレード2のほとんどは種が乏しいか単型です。クレード3に分類されるBorzicactusをCleistocactusから除外した場合でも、多系統とされてしまいます。タイプ種であるCleistocactus baumanniiはクレード2の残りすべてと姉妹種であり、C. baumanniiと近縁とされるCleistocactus tarijensisはCephalocleistocactusの姉妹種として別の系統群とされます。Romeiro-Britoら(2023)は分類を合理化し、Samaipaticereus、Vatricania、Yungasocereusを含む拡張された広義のCleistocactusを提案しています。しかし、クレード2の不確実性を考慮するとこの提案は時期尚早であり、より詳細なサンプリングによる評価がされるまで分離の維持を推奨します。

Vatricaniaは長らくEspostoaの異名と見なされてきましたが、Schlumberger & Renner(2012)により初めて狭義のCleistocactusの直系に属することが確認されました。
近年記載されたボリビア原産の単型であるCremnocereusは、ごく狭い地域に2つの分布が知られています。狭義のCleistocactusといくつかの特徴を共有するだけではなく、花はコウモリ媒(chiropterophilous)であることからOreocereusとも異なります。著者らの分類はまったく暫定的なものです。


④クレード3(※10)
含まれる属: Borzicactus(※11)、Espostoa(※12)、Haageocereus(※13)、Lasiocereus、Matucana(※14)、Mila、Oreocereus(※15)、Oroya、Pygmaeocereus、Rauhocereus(?)

※10: Western Andean and High Andean Clade、Oreocereus Clade。※11: Borzicactellaを含む。※12: Pseudoespostoa、Thrixanthocereusを含む。※13: Loxanthocereus、Peruvocereusを含む。※14: Eomatucana、Submatucanaを含む。Anholoniopsis、Perucactusを含む? ※15: Arequipa、Morawetziaを含む。
 
┏Oreocereus pseudofossulatus

┃    ┏Espostoa blossfeldiorum
┫┏┫(=Thrixanthocereus blossfeldiorum)
┃┃┃┏Lasiocereus rupicola
┃┃┗┫
┃┃    ┗Espostoa lanata
┃┃
┗┫┏Haageocereus
    ┃┃       pseudomelanostele
    ┃┃
    ┗┫    ┏Borzicactus
        ┃┏┫     ventimigliae
        ┃┃┗Matucana haynei
        ┗┫
            ┃┏Matucana madisoniorum
            ┗┫ (=Anhaloniopsis madisoniorum)
                ┗Oroya peruviana


クレード3の系統は支持が低いものの、例外的にThrixanthocereusがLasiocereus + Espostoaの姉妹群を形成するクレードは完全に支持されています。2種からなるLasiocereusはペルー北部のRio Maranon流域の狭い地域の固有種です。Ritter(1981)はLasiocereusをTrichocereus亜連に分類しましたが、Nyffeler & Eggli(2010)はRebutia亜連の初期分岐系統の側系統としました。また、Schlumberger & Renner(2012)はLasiocereus fulvusを(Browningia + Sulcorebutia) + (Rebutia + Aylostera)の姉妹群としましたが支持は低いものでした。属のタイプであるLasiocereus rupicolaを狭義のEspostoaの姉妹群とする配置は、新しく裏付けがあります。ペルー北部の原産で共通する形態や花の構造は一致していますが、Lasiocereusは花座(Cephalium)を持ちません。興味深いことに、LasiocereusとThrixanthocereus(=Espostoa)が近縁であることは、Ritter(1981)により既に仮定されていました。

単型のRauhocereusは、Schlumberger & Renner(2012)がEspostoa lanataの姉妹種であることを発見したためクレード3に含めています。

著者らのデータでは上記のクレード3の属以外の類縁関係については、これ以上の結論は出せません。Schlumberger & Renner(2012)はやや詳細にサンプリングしており、MatucanaやBorzicactusは多系統であることが示されています。著者らの解析でも、M. madisoniorumがOroyaの近くで分離されており、多系統である可能性が示されています。

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Espostoa ritteri
=Espostoa lanata subsp. lanata
東京農業大学バイオリウム(2025年10月)



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Matucana aureiflora
JSS、サボテン・多肉植物展(2025年10月)



最後に
以上が論文の簡単な要約です。
近年の遺伝情報に基づく分類では、特にMammillariaの仲間とTrichocereusの仲間が大きな改変に見舞われました。今回取り上げたTrichocereus亜連は、少し前までTrichocereusやRebutia、LobiviaあたりはすべてEchinopsisに統合されてしまいました。その後行われた分子系統においては、肥大化したEchinopsisにまとまりが見られないことから、再分割され現在に至ります。しかし、今回の論文は以前の論文とは必ずしも系統分類が一致せず、系統の分岐の支持も低いものでした。おそらく、急激に種分化したため解析が難しいのでしょう。それでも、著者らは自然分布も考慮に入れているのは新しい観点です。一般的に分布を拡大し移動しながら種分化しますから、進化の経路を考えた場合は自然分布も根拠の1つでしょう。

長々と続いたサボテン科の分類の記事は本日で終了です。2025年に発表されたばかりの最新の研究成果となります。新しく分かったことや、近年の他の分子系統の結果を再確認し裏付けるものもありました。しかし、今回の論文はサボテン科全体の解析のため、沢山の属は解析していますが、各属あたりの種数は少ないものです。どうしても属内分類はこの論文では分かりません。ある属が単系統ではなく多系統である可能性は、さらなる詳細なサンプリングによる解析でなければ分かりません。ですから、これからもサボテン科の分類について、新たな論文が出ましたら記事にしていきたいと考えております。



ちなみに、本論文は案を提唱している段階ですので、現在認められている分類ではないことに注意が必要です。今回扱った範囲の現在の属分類を一応お示しします。

Arthrocereus(4種、Chapadocereusを含む)、Harrisia(18種、Brasiliharisia、Eriocereus、Erythrocereus、Roseocereus)、Leucostele(13種)、Weberbauerocereus(8種、Meyeniaを含む)
Estevesia(→Cereus)

Acanthocalycium(5種)、Denmoza(→Echinopsis)、Echinopsis(21種、Andenea、Aureilobivia、Cosmantha、× Cosmopsis、Denmoza、Echinonyctanthus、Hymenorebutia、Pilopsis、Salpingolobivia、× Salpingolobiviopsisを含む)、Setiechiopsis(1種、Acanthopetalus)
Acantholobivia(→Lobivia)、Chamaecereus(5種)、Helianthocereus(→Soehrensia)、Lobivia(31種、Acanthanthus、Acantholobivia、Cinnabarinea、Furiolobivia、Hymenorebulobivia、Lobiviopsis、Mesechinopsis、Neolobivia、Pseudolobivia、Scoparebutiaを含む)、Pseudolobivia(→Lobivia)、Soehrensia(24種、Helianthocereus、Megalobiviaを含む)、Trichocereus(4種)

Cephalocleistocactus(→Cleistocactus)、Cleistocactus(30種、Akersia、Bolivicereus、Borzicactella、Cephalocleistocactus、Cleistocereus、Clistanthocereus、Hildewintera、Maritimocereus、Samaipaticereus、Seticleistocactus、Varticania、Winteria、Winterocereus、Yungasocereusを含む)、Cremnocereus(1種)、Samaipaticereus(→Cleistocactus)、Vatricania(→Cleistocactus)、Winterocereus(→Cleistocactus)、Yungasocereus(→Cleistocactus)

Borzicactus(10種、Seticereusを含む)、Espostoa(11種、Binghamia、Pseudoespostoa、Thrixanthocereusを含む)、Haageocereus(7種、Floresia、Haageocactus、Peruvocereusを含む)、Lasiocereus(2種)、Matucana(25種、Anhaloniopsis、Eomatucana、Oroya、Perucactusを含む)、Mila(1種)、Oreocereus(8種、Arequipa、Arequipopsis、Moraquipa、Morawetzia、Submatucanaを含む)、Oroya(→Matucana)、Pygmaeocereus(3種)、Rauhocereus(1種)
Loxanthocereus(12種)


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10月初めくらいに東京農業大学にいって参りました。目的はバイオリウムの温室です。実は1月にも行きましたが、なんせ真冬なもので温室とは言えども葉を落としているものもあり、良い時期に再訪しようと思っていました。
あと、今回からは試したことがありました。毎度、植物園では撮影しまくるわけですが、どうしてもスマホが過熱してしまい、シャッター速度が極端に遅くなったり、撮影後の処理が遅くなったり、フリーズしたり強制シャットアウトしたりと難儀していました。撮影時間よりスマホを冷やす時間の方が長いくらいでした。まあ、原因は様々ですが、1つは処理速度の問題で、古いマイクロSDの容量が小さくてギリギリかつ書込み速度が遅かったのです。というわけで、1TBのマイクロSDXCに変更しました。あとは、スマホ用の冷却機を購入しました。どの程度効果があるか試してみる良い機会です。


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久しぶりの訪問。


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9ヶ月振りの闘鶏の像との再会です。まずは博物館の企画を見ていきます。


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古代の両生類であるディプロカウルスは、面白い形の頭骨を持ちます。
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よく、左のようなユーモラスな想像図が描かれました。
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しかし、最近では右のような想像図に変わったようです。よりおマヌケな感じもしますが…


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現在、「いきもの研究所の舞台裏」という企画展が開催中です。展示内容が入れ替わっていく面白い企画です。4〜5月は標本ラベルとタイプ標本について、6〜8月は標本づくりについて、9〜10月はアンモナイトの魅力について、11〜12月は三葉虫の進化について、来年1〜2月は恐竜のレプリカについて、同3月はマダガスカルの生きものについてです。ということで、今回の展示はアンモナイトについてでした。


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アンモナイトの切断面から内部構造が分かります。


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真珠層が残っており、虹色に輝くものも稀にあります。


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アンモナイトの蓋は初めて見ました。


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3Dスキャナーで取り込んで、3Dプリンターで成形した模型。ワークショップがあったようです。


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恐竜標本の梱包や組み立て。


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蝶の標本。標本づくりと言えば昆虫、しかも鱗翅目はアマチュアでもコレクターが沢山いますよね。


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標本ラベルについての解説。標本は長期間保存するために、標本の種類によりそれぞれ適した保存方法があります。さらに、正確で詳細な記録とラベリングが必要です。正しく作られラベリングされた標本は、後に標本を見た研究者が研究に活用することが出来るのです。

さて、次回はいよいよ隣接する温室であるバイオリウムに入ります。どのような植物が見られるでしょうか。


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10月の中頃に新宿御苑にいって来ました。バラがその頃から見頃だと言う話があり、ちょいと見てきたわけです。まあ、バラは全然咲いていなかったわけですが、園内を2時間ほどかけて散策しました。涼しくなって来ましたから、気持ちの良い散策でしたね。実は新宿御苑では11月に蘭展があるため、来月もまた訪れるつもりです。ですから、今回の新宿御苑の記事はさっと終わらせます。本日は大木戸門からバラ花壇とプラタナス並木を経由して、丸花壇に至るまでを駆け足でご紹介します。


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大木戸門から入りました。入口にこんな看板がありました。今見頃の植物が分かります。


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何となく生えているイチョウが、当たり前のように巨木です。
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これは乳イチョウなどと呼ばれますが、ある種の気根のようなものらしいです。すべてのイチョウにあるわけではなく、気根は割りと高い位置から出がちなので地面に着くこともありません。何のためにあるのか不思議です。


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カラスウリがなっていました。


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遊歩道は巨木に挟まれ、木漏れ日の中を歩きます。ふと見上げると、巨木たちの林冠はまるで空の天蓋の如くでした。


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アツバキミガヨランでしょうか。バラ花壇の周囲に沢山植栽されていました。
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このように花茎があちこちからにょきにょき出ていました。しかし、バラだけではなくアツバキミガヨランまで花が見られないとは、これは実に遺憾。


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バラ花壇はまだまだこれからでした。


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Strawberry Ice
1975年、フランス作出。


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Lilli Marleen
1959年、ドイツ作出。


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Glamis Castle
1992年、イギリス作出。香りの強いバラ。



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Pat Austin
1995年、イギリス作出。香りの強いバラ。


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Jubile du Prince de Monaco
2000年、フランス作出。


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庭園風の庭木。
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丸く整えられています。


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羽衣
1970年、京成バラ園芸作出。



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Tchin-Tchin
1978年、フランス作出。



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Cornelia
1925年、イギリス作出。


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Ballerina
1937年、イギリス作出。



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Andalusien
1976年、ドイツ作出。



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Goldmarie '84
1984年、ドイツ作出。



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Queen Elizabeth
1954年、米国作出。


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Esmeralda
1973年、ドイツ作出。



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Fragrant Cloud
1963年、ドイツ作出。



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Gina Lollobrigida
1990年、フランス作出。



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Black Tea
1973年、日本作出。香りの強いバラ。



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Ingrid Bergman
1981年以前、デンマーク作出。


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プラタナス並木も立派。


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彼岸花はもう終わりの時期で、ここだけ咲いていました。


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ヒマラヤスギの大きな球果。
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これも巨木。


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丸花壇に到着。温室は目の前です。
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時期により植栽される植物は変わるのでしょう。


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アメジストセージ(Salvia leucantha)
アメジストセージが満開でした。
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種小名のレウカンタとは白いという意味がありますが、紫色の萼片から白い花が出てくるからでしょう。


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9月に行った東京薬科大学の薬用植物園の続きです。熱帯の樹木を見ていますが、スパイスや食用の樹木が沢山あります。


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ムユウジュ(無憂樹) Saraca indica
ブッダ三聖樹の1つで、ブッダの生誕に関わる樹。夢の島熱帯植物館でも見かけましたが、東京薬用植物園ではS. indicaと同種とも言われるA. asocaの花を見ています。ミャンマー、タイ、ベトナム、マレーシア、スマトラ島の原産。マメ科。


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カカオ Theobroma cacao
植物園の温室にはつきもののカカオノキです。興奮作用のあるテオブロミンを含みますが、カフェインほど強い作用はありません。南米北部の原産。アオイ科。
余談ですが、テオブロミンはカフェインとまったく同じ骨格で官能基だけが違うだけとのことです。これは、近年の違法薬物に対する法規制のイタチごっこを思い起こします。官能基が違うから規制の対象じゃないため、脱法ハーブなんて呼ばれてましたね。

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今回は花と果実を同時に見ることが出来ました。カカオの花は筑波実験植物園で見た以来です。
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カカオの若い果実。果実は新宿御苑と夢の島熱帯植物館、東京都薬用植物園で見かけています。
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見上げると大きな果実がなっていました。


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ベンガルコーヒー Coffea bengalensis
Psilanthusとされることもあります。コーヒーとしての品質はアラビカ種に劣ります。インド、アッサム、ミャンマー、ネパール、タイ、ベトナムの原産。アカネ科。


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オールスパイス Pimenta officinalis
果実や葉を香辛料とします。シナモン、グローブ、ナツメグの香りを併せ持つと言われます。現在、学名はP. dioicaとなっています。中米原産。フトモモ科。


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ポンデローザ Citrus pyriformis
これは巨大な果実がなるレモンで、オオミレモンとも呼ばれます。C. pyriformisは交配種であることから、C. × 
pyriformisとなっており、現在はC. × lumiaの異名とされています。交配の組み合わせは、C. maxima(ブンタンやザボン) × C. medica(シトロン)とのことです。
ちなみに、筑波実験植物園では「Citrus limon 'Ponderosa'」という名前でした。こちらはレモンの1種であるとされるからかも知れません。レモンの学名は、やはり交配種なので、C. × limonとなっています。レモンはC. maxima(ブンタン、ザボン) × C. medica(シトロン) ×C. reticulata(マンダリンオレンジ)との交配と言われています。
他にも柚子とレモンの交配であるとも言われます。柚子はC. × junosと言われており、C. cavaleriei(中国原産の柑橘、Ichang papeda) × C. maxima × C.reticulataと言われています。
何れにせよ、柑橘系は複雑に交配されており、本当のことは分からないような気がします。


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まだ青い実がなっていました。


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ニオイタコノキ Pandanus amaryllifolius
ニオイタコノキは初めて見ました。葉に香りがあり、料理の香り付けに利用されるそうです。モルッカ諸島の原産と言われていますが、栽培が古く広い地域で栽培されるため、本来の自生地であるかはわかりません。タコノキ科。



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いよいよ秋らしくなってきました。出掛けるのに良い時期になりました。何処に行こうか思案中です。さて、本日も我が家の多肉植物を少しご紹介しましょう。


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Zamia integrifolia
Syn. Zamia floridana
インテグリフォリアは秋のフラッシュも終了しました。葉のサイズはどんどん大きくなります。葉の枚数は13枚になりました。


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Cycas debaoensis
中国原産の蘇鉄であるデバオエンシスも秋のフラッシュが終わりました。非常に良い大きな葉が出ています。


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Cycas cairnsiana
オーストラリア原産の青白い蘇鉄のカイルンシアナです。こちらも秋のフラッシュが終わりました。春フラッシュで出た葉は、遮光ネットに当たってしまい真っすぐ伸びませんでした。



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Aloe saundersiae
小型アロエのサウンデルシアエが開花しています。

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アロエには珍しい淡いピンク色の可愛らしい花です。


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Euphorbia schoenlandii
闘牛角が満開です。ユーフォルビアにしては大きな花が咲きます。


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Euphorbia gorgonis
ゴルゴニスの開花は一段落して、実がなっています。



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Aloe erinacea
エリナケアはなかなか大きくなりません。まあ、徒長しないように締めて作っていますから仕方がありません。


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相変わらず8月に行った神代植物公園の食虫植物展の続きです。メインの食虫植物展は見終わりましたが、次の部屋であるラン室では蘭の開花ラッシュでした。本日はバスケット植えの、花がバスケットの下から咲くスタンホペアやドラクラを見ていきます。しかし、これほど沢山のドラクラを見たのは初めてです。


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Stanhopea embreei
エクアドルの原産。バスケット植えで、下方から花が咲きます。

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花は奇妙な形ですが、外側の萼片3枚と花弁3枚という蘭の花の基本形が見て取れます。蘭の花には目立つリップという大きな花弁がありますが、スタンホペアではリップに蜂などがとまるものの足場がすべるため、先端にある蕊柱に触れて受粉する仕組みです。蕊柱とは雄蕊と雌蕊が合わさったもので、写真ではリップの上に突き出した緑色の部分です。


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Stanhopea insignis 'Dark Jungle
ブラジルの原産。そういえば、スタンホペアは特定種の蜂を香りにより呼び寄せており、受粉可能性を高めているそうです。


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Dracula Vampire 'Zorba'
ドラクラ(ドラキュラ)属で「ヴァンパイア」とは狙った名前です。ドラクラにしては大型で、色合いや模様が不気味な雰囲気を醸し出しています。

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ドラクラは小さな花が多いので分かりにくいのですが、変わった構成の花です。目立つ外側の3枚は花弁ではなく萼片で、中に見えるのがリップです。他の2枚の花弁は退化して痕跡状となっています。これは、萼片で花粉媒介者にアピールし、リップは花粉媒介者が掴まる足場、あるいは蜜標(nectar guide)として機能しているということでしょう。下向きの花なので、見えない残り2枚の花弁は確かに不要です。


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Dracula bella
コロンビアの原産。

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花が猿の顔に見えることから、ドラクラの仲間はモンキーオーキッドとも呼ばれます。


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うっかり名札を見忘れました。D. sodiroiかなあとは思いますが、似た種が多いので確信はありません。なんせ、ドラクラ属は146種ありますからね。

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クラゲのような面白い形です。


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Dracula felix
エクアドルとコロンビアの原産。
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これは見事ですね。まるで、イヌセンボンタケのようです。


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Dracula severa
コロンビアの原産。


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Dracula inaequalis 'Superba'
ランプのシェードようなドラクラ感がない面白い花。コロンビアの原産。


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Dracula platycrater
コロンビアの原産。現在、D. spectrumの異名となっているようです。



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サボテン科全体を分子系統により分類した論文の続きです。引き続きJurriaan M. de Vosらの2025年の論文、「Phylogenomics and classification of Cactaceae based on hundreds of nuclear genes」をご紹介します。昨日はCereus連のUebelmannia亜連、Aylostera亜連、Rebutia亜連、Gymnocalycium亜連について記事にしました。本日はCereus連の残りの、Cereus亜連とReicheocactus亜連を見ていきます。


Cactus亜科の分子系統(連レベル)
本日はCereus連の続きを扱います。

 ┏Lymanbensonieae
┏┫
┃┗Copiapoeae

┫┏Cacteae
┃┃
┗┫┏Phyllocacteae
    ┃┃
    ┗┫    ┏Fraileeae 
        ┃┏┫
        ┃┃┗Rhipsalideae
        ┗┫
            ┃┏Notocacteae
            ┗┫
                ┗Cereeae


Cereus連の分子系統(亜連レベル)
本日はUebelmannia亜連とCereus亜連、Reicheocactus亜連を扱います。
 
┏Aylosterinae

┫┏Rebutiinae
┃┃
┃┃    ┏Gymnocalyciinae
┗┫┏┫
    ┃┃┗Cereinae
    ┗┫   
        ┃┏Reicheocactinae
        ┗┫
            ┗Trichocereinae


☆Cereus亜連(※1)
※1: Discocactus亜連、Melocactus亜連、Pilosocereus亜連を含む。

南米東部と北東部にほぼ限定された系統群です。ただし、カリブ海地域や中米、メキシコ、フロリダにも分布するものもあります。Cereus亜連の多様性の大部分はブラジル北東部に見られる属により構成されます。いくつかの属には花座(Cephalium)が見られます。CoelocephalocereusやEspostoopsis、Facheiroa、広義のMicranthocereusの花座は側面にあり、DiscocactusやMelocactusは先端、ArrojadoaやStephanocereusは環状につきます。
Cereus亜連のサンプリングは不十分です。解析結果の不確実性や不十分な支持は、急速に多様化した結果であることを示唆します。著者らの結果に、Romeiro-Britoら(2023)のデータを散りばめました。よって、Cereus亜連は未解決なクレードから構成されており、明確な境界があり種の多い非公式なクレードを復元しています。

①初期に分岐した群
含まれる属: Brasilicereus(※2)、Cereus(※3)、Cipocereus(※4)、Facheiroa(※5)、Leocereus、Praecereus、Stetsonia

※2: Bragaiaを含む。※3: Mirabella、Subpilocereusを含む。Serrulatocereusを含む? ※4: Floribundaを含まない。※5: Zehntnerellaを含む。

┏Praecereus euchlorus

┫┏Stetsonia coryne
┃┃
┃┃    ┏Cereus fricii
┗┫┏┫ (=Subpilocereus fricii)
    ┃┃┃┏Cereus hexagonus
    ┃┃┗┫
    ┃┃    ┗Cereus jamacaru
    ┗┫   
        ┃     ┏Leocereus bahiensis
        ┃┏ ┫
        ┃┃ ┗Facheiroa ulei
        ┗┫
            ┃┏Brasilicereus phaecanthus
            ┗┫  
                ┗非公式系統群
                

系統的に基底的な群で、Cereusクレード、Facheiroaクレード、Romeiro-Britoら(2023)のStetsoniaとPraecereusに相当します。PraecereusとStetsoniaがこの群の初期分岐に位置付けられていることは花序の構造と一致します。しかし、正確な位置は不明です。著者らのデータと異なり、Francoら(2017)やRomeiro-Britoら(2022, 2023)は、StetsoniaをCereus亜連の残りの属の姉妹群としています。Romeiro-Britoら(2016)の系統分類において、PraecereusはCereus属の2種とクレードを形成しています。しかし、Francoら(2017)やRomeiro-Britoら(2022)では、PraecereusをCereusおよびCipocereusの姉妹群としています。一方、Fantinatiら(2021)は、PraecereusがCereusに深く関係することを示しています。Cereus属の関係性は以前として大部分が未解決であり、カリブ海地域原産の2種のCereusは、Romeiro-Britoら(2023)のデータでは単系統ですが、Francoら(2017)のデータでは単系統ではありません。

Cipocereusの配置も未解決です。Francoら(2017)は、CipocereusをMirabellaの姉妹種とし、さらにPraecereusやCereusを含む他の系統群の姉妹種としました。対照的にAmaralら(2021)とRomeiro-Britoら(2023)は、PraecereusとCipocereusがCereusの連続した姉妹種としており、Romeiro-Britoら(2022)では使用したデータの違いによりCipocereusがCereusに埋め込まれているかMirabellaの姉妹種であるかという矛盾した結果を示しました。後者についてはFantinatiら(2021)でも見られ、これらを合わせるとCipocereusとPraecereusを含むより広いCereusを主張出来る可能性があります。

本研究に見られるLeocereusとFacheiroaの近縁性は、Schlumberger & Renner(2012)により初めて確認されました。この近縁性は花序の構造にも反映されており、周皮には多数の鱗片が密集し、しばしば豊富なフェルト層を有します。歴史的にはBarthlott & Hunt(1993)やTaylor & Zappi(2004)により、Trichocereus亜連に分類されていました。これは、Trichocereus亜連の周皮に毛があることによります。また、Fantinatiら(2021)はLeocereusをBrasiliの姉妹としており、Romeiro-Britoら(2022)はLeocereusは解析していないものFacheiroaをBrasilicereusの姉妹としています。著者らのデータでは、BrasilicereusはFacheiroa + Leocereusのクレードに属しませんが、Cereus亜連の残り(非合法群)と姉妹であるとしましたが根拠は薄いものです。

Romeiro-Britoら(2023)のサンプルにはBragaia estevesiiも含まれています。Bragaiaは形態学的にはBrasilicereusと区別することは困難です。Facheiroa系統群を、狭義のBrasilicereus + (Bragaia + (Facheiroa + Leocereus))とし、側系統となる広義のBrasilicereusを解決するためにBragaiaとBrasilicereus、Leocereusを拡張されたFacheiroaに含めることを提案しました。しかし、形態学的な顕著な違いなどを考慮して、これは時期尚早であると著者らは考えます。

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Cereus repandus
夢の島熱帯植物館(2024年12月)



②非公式系統群【Melocactus亜連 + Pilocereus亜連】
含まれる属: Arrojadoa(※6)、Coelocephalocereus(※7)、Discocactus、Espostoopsis、Floribunda、Lagenosocereus、Melocactus、Micranthocereus(※8)、Pierrebraunia、Pilosocereus、Siccobaccatus、Stephanocereus、Xiquexique(※9)

※6: Arrojadoopsisを含む。※7: Buiningia、Mariottiaを含む。※8: Austrocephalocereus、Viridicereusを含む。※9: Caerulocereusを含む?

┏Micranthocereus polyanthus
┫           
┃┏Espostoopsis dybowskii
┃┃
┗┫    ┏Coelocephalocereus aureus
    ┃┏┫ (=Buiningia)
    ┃┃┗Coelocephalocereus
    ┃┃              fluminensis
    ┗┫
        ┃    ┏Discocactus zehntneri
        ┃┏┫          
        ┃┃┗Melocactus oreas
        ┗┫              
            ┃    ┏Xiquexique gounellei
            ┃┏┫(=Pilosocereus gounellei)
            ┃┃┃ 
            ┃┃┗Pilosocereus
            ┗┫           leucocephalus
                ┃
                ┃┏Arrojadoa pusilliflora
                ┗┫ (=Floribunda pusilliflora)
                    ┃ (=Cipocereus pusilliflorus)
                    ┃┏Stephanocereus
                    ┗┫            leucostele
                        ┗Arrojadoa rhodantha


ブラジル北東部原産のEspostoopsisはEspostoaとの表面的な類似により、以前はTrichocereus亜連に含まれると考えられてきました。 著者らの非公式系統群の中では、もっとも初期の分岐枝の中にあります。Schlumberger &  Renner(2012)はEspostoopsisをMicranthocereus densiflorusの姉妹種としましたが、ブラジルにおけるサンプリングは不十分なものでした。初期に分岐した系統群は解析ごとに異なります。著者らのデータでは、狭義のMicranthocereusはCereus亜連の非公式系統群の残りすべての属の姉妹属としましたが、Romeiro-Britoら(2023)はEspostoopsisが狭義のMicranthocereusと残りの属の姉妹属としました。高い支持がなく正当性にかけるため、この系統群には正式な命名をせず、非公式系統群とします。

広義のCoelocephalocereus、すなわちBuiningiaは完全に支持されており、Romeiro-Britoら(2023)もこれを確認しています。DiscocactusとMelocactusとの関係も同様です。両者は通常は分岐せず頂端に花座を持ちます。Discocactusは夜行性でスズメガ媒(sphingophilous)で、Melocactusは昼行性で鳥媒(ornithophilous)です。

StephanocereusとArrojadoaの密接な関係性は、輪状の花座が共通することからも言えます。また、Stephanocereusは夜行性でコウモリ媒(chiropterophilous)、Arrojadoaは昼行性、または薄明薄暮性で鳥媒です。著者らはFloribunda pusilliflora(一般的にはCipocereus)をArrojadoa-Stephanocereusクレードの姉妹種と位置付けましたが、これはRomeiro-Britoら(2023)やFantinatiら(2021)においても確認されています。Romeiro-Britoら(2023)のサンプルの種類が多い解析では、Pierrebraunia bahiensisとStephanocereus luetzelburgiiは、Micranthocereus violaciflorusと共にArrojadoa-Stephanocereusクレードの構成種とされました。Floribunda、Pierrebraunia、Lagenosocereusは花座を形成しませんが、Micranthocereus violaciflorusは側頭に花座を形成し、StephanocereusとArrojadoaは断続的に環状に花座を形成します。Romeiro-Britoら(2023)は大胆にもこれらすべてを拡張されたArrojadoaに含めています。分析されたMicranthocereus violaciflorus以外のすべての系統群が完全に支持されたため、Floribunda + ((Pierrebraunia) + (Lagenosocereus + Stephanocereus) + Arrojadoaと認識した方が進化の分岐をより適切に表すことが出来るとしています。このLagenosocereusとPierrebrauniaの配置は、Fantinatiら(2021)により発見されました。Micranthocereus violaciflorusについては、当面は未解決な孤児として扱う方が最善であり、Guiggi(2024)による単型属Viridicereusとして分離するのは時期尚早です。

広義のPilocereusとMicranthocereusは、Cereus亜連のブラジル原産種に焦点を当てた複数の研究により注目を集めています。Calventeら(2017)やLavorら(2019, 2000)、Fantinatiら(2021)では、Pilosocereusから分離されたXiquexiqueが狭義のPilosocereusとは異なる十分に裏付けられた系統群であることを発見しました。これは、Romeiro-Britoら(2022, 2023)による詳細な研究によっても裏付けられています。さらに、Xiquexiqueを除くPilosocereusはP. bohlei(=X. bohlei)を除いた場合には単系統になります。Romeiro-Britoら(2023)ではP. bohleiはXiquexiqueの姉妹種であるとしていますが、裏付けは限られています。Fantinatiら(2021)やRomeiro-Britoら(2022, 2023)はMicranthocereusを多系統群としました。基準種であるM. polyanthusとその他のAustrocephalocereusを含む数種は、Xiquexiqueの姉妹系統群を形成します。Fantinatiら(2021)はCoelocephalocereus goebelianusの姉妹系統としてM. aurei-azureusを発見しました。Romeiro-Britoら(2023)はMicranthocereusの顕著な多系統性を明らかとしています。MicranthocereusはXiquexiqueの姉妹種ですが、以前はSiccobaccatusとして分離されていた種がCoelocephalocereusの姉妹種とされていました。SiccobaccatusはCoelocephalocereus goebelianusと形態は似ていますが、茎の組織が乾燥させても崩れないという解剖学的な構造が異なります。よって、著者らはこの差異に注目し分離属を認めます。

過去の複数の研究では、ブラジルのBahia中央の狭い地域の固有種であるPilosocereus aureispinusが残りすべての同属の分類群の姉妹種であり、ブラジル国外に分布するPilosocereusはブラジル東部に分布するPilosocereus chrysosteleを姉妹種として狭義のPilosocereusに属し、単一の系統群を形成します。

250427094030938
Melocactus matanzanus
春の多肉植物・サボテン展示会、川口緑地センター樹里庵(2025年4月)



240622110008482
Melocactus bahiensis
筑波実験植物園(2024年6月)


240622105951880
Melocactus zehntneri
筑波実験植物園(2024年6月)


☆Reicheocactus亜連
含まれる属: Reicheocactus


矮性の球形から短い円筒形で、節はなく通常は単生です。塊茎状の主根を持ち、多数の密集した低い肋があります。櫛歯状で弱いトゲがあります。花は昼行性で、外果皮の鱗片には豊富な綿毛と毛があります。

アルゼンチン中部のアンデス山脈東部の斜面に分布するReicheocactusがTrichocereus亜連の姉妹群であり孤立しているという見解は、Schlumberger & Renner(2012)により初めて指摘され十分な裏付けがあります。本研究もこれを裏付けています。単属の亜連を形成しその孤立した位置付けが強調されます。Reicheocactus famatimensisは、長年に渡りEchinopsis densispina やEriosyce odieriに誤認されてきました。


最後に
以上が論文の簡単な要約です。
本日の中心はCereus亜連でした。系統図を見ればおわかりの通り、非常に複雑で入り組んでいます。解析は不十分であり、著者らも正式な分類は時期尚早と考えています。さて、このグループは、基本的に柱サボテンにより形成されますが、DiscocactusやMelocactusなど球形のものも含まれます。また、Cephaliumと呼ばれる特徴的な花座を持つものもいくつかありますが、基本的にMelocactusくらいしか見たことがありません。あまり一般的ではない属が多いように思われます。
Reicheocactusは1種で亜連を形成します。かつては、RebutiaやLobiviaてされてきましたが、現在ではReicheocactus famatinensisとなっています。しかし、柱サボテン状でもなく肋ではなく結節(イボ)からなる見た目は、分類学的な位置を見るととても不思議です。
さて、長々と続いたサボテンの最新分類についての記事も次回で最後です。分類が混乱して名前がコロコロ変わったTrichocereus亜連の分類となります。


ちなみに、本論文は案を提唱している段階ですので、現在認められている分類ではないことに注意が必要です。今回扱った範囲の現在の属分類を一応お示しします。

Brasilicereus(→Facheiroa)、Cereus(29種、Cirinosum、Estevesia、Mirabella、Piptanthocereus、Praepilocereus、Subpilocereusを含む)、Cipocereus(5種)、Facheiroa(8種、Bragaia、Brasilicereus、Leocereus、Zehntnerellaを含む)、Leocereus(→Facheiroa)、Praecereus(2種、Monvillea、× Prilleaを含む)、Stetsonia(1種)、Serrulatocereus(1種)

Arrojadoa(14種、Arrojadoopsis、Floribunda、Lagenosocereus、Pierrebraunia、Stephanocereus、Viridicereusを含む)、Coelocephalocereus(9種、Buiningia、Mariottia、Siccobaccausを含む)、Discocactus(15種、Neodiscocactusを含む)、Espostoopsis(1種、Gerocephalusを含む)、Floribunda(→Arrojadoa)、Lagenosocereus(→Arrojadoa)、Melocactus(48種)、Micranthocereus(10 種、Austrocephalocereusを含む)、Pierrebraunia(→Arrojadoa)、Pilosocereus(56種、Pseudopilocereusを含む)、Siccobaccatus(→Coelocephalocereus)、Stephanocereus(→Arrojadoa)、Xiquexique(3種、Caerulocereusを含む)

Reicheocactus(1種)


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サボテン科全体を分子系統により分類した論文の続きです。引き続きJurriaan M. de Vosらの2025年の論文、「Phylogenomics and classification of Cactaceae based on hundreds of nuclear genes」をご紹介します。本日はCactus亜科Cereus連の解説と、Cereus亜連のUebelmannia亜連とAylostera亜連、Rebutia亜連、Gymnocalycium亜連を見ていきます。


Cactus亜科の分子系統(連レベル)
本日はCereus連を扱います。

 ┏Lymanbensonieae
┏┫
┃┗Copiapoeae

┫┏Cacteae
┃┃
┗┫┏Phyllocacteae
    ┃┃
    ┗┫    ┏Fraileeae 
        ┃┏┫
        ┃┃┗Rhipsalideae
        ┗┫
            ┃┏Notocacteae
            ┗┫
                ┗Cereeae



★Cereus連(※1)
※1: Melocacteae、Harrisieae、Trichocereeae、Brownningieae、Echinopsideae、Acanthocalycieaeをを含む。


Cereus連の分子系統(亜連レベル)
本日はUebelmannia亜連とAylostera亜連、Rebutia亜連、Gymnocalycium亜連を扱います。
 
Aylosterinae

┫┏Rebutiinae
┃┃
┃┃    ┏Gymnocalyciinae
┗┫┏┫
    ┃┃┗Cereinae
    ┗┫   
        ┃┏Reicheocactinae
        ┗┫
            ┗Trichocereinae



ごく稀に着生(Echinopsis arboricola)する、小型で球形の単生から群生、あるいは象徴的な柱状や燭台状まで多種多様です。多くの場合、頭状部が明確に変化し(Cephalium)、花は多様です。

Cereus連は分布がほぼ南米に限定されている単系統のクレードです。CereusやHarrisa 、Melocactus、Pilosocereusの中のごく少数の種が中米やメキシコ、カリブ海地域、米国のフロリダまで広がっています。
Cereus連の種の多様性の大部分は、Cereus亜連とTrichocereus亜連に属します。形態は多様で、矮性の孤立した球形のものから柱サボテンまで連続しています。いくつかの系統では生殖する茎部分(Cephalia)が顕著です。ブラジル原産のCereus亜連では先端あるいは環状のCephaliumが見られ、Cereus亜連やTrichocereus亜連のいくつかの系統では側方にCephaliumが見られます。側方のCephaliumは、MicranthocereusやEspostoaの形態学上の「鍵」である特徴として、繰り返し使用されてきました。しかし、それらは平行進化によるものでしかありません。


著者らのデータでは、Cereus連の最初の分岐はAylostera亜連です。次に分岐するRebutia亜連は謎を抱えており、不確定なものです。これは、円柱状や枝分かれした樹木状のBrowningiaや、小型で球形のRebutiaやWeingartiaといった極端な多様性が関係していると考えられます。

Uebelmanniaはブラジル北東部カンポ・ルペストレ植生に生えます。UebelmanniaはそのタイプであるU. gutmiferaが顕著なゴム道(gum duct)を有する特異的な茎を持ちます。
著者らは解析していませんが、Silvaら(2020)やZappiら(2024)はUebelmanniaをCereus連の早期の分岐における単属のクレードと位置付けており、その根拠とする論文がいくつかあります。歴史的にUebelmanniaは、Barthlott & Hunt(1993)はNotocactus連に、Taylor & Zappi(2004)はTrichocereus連に分類されてきました。

種数が豊富なCereus亜連とTrichocereus亜連は、従来の分類では単一属の最古のクレードのパターンを共有します。Cereus亜連のGymnocalyciumをGymnocalycium亜連とし、Trichocereus亜連のReicheocactusをReicheocactus亜連とすることを提案します。


☆Uebelmannia亜連
含まれる属: Uebelmannia


属のタイプであるU. gutmiferaは黄色の花や球形な姿から、当初はParodiaとして記載されました。分布はブラジルのミナス・ジェライス州中心部に限定されます。


☆Aylostera亜連
含まれる属: Aylostera(※2)

※2: Digitorebutia、Mediolobiviaを含む。


Aylostera亜連、Rebutia亜連の分子系統
 
  Aylostera亜連
    ┏Aylostera einstenii
    ┃    (=Rebutia einstenii)
┏┫┏Aylostera pygmaea
┃┗┫(=Digitorebutia haagei)
┃    ┗Aylostera(Rebutia)fiebrigii
┃          (=Rebutia fiebrigii)
┃      Rebutia亜連
┃    ┏Rebutia minuscula

┫┏┫
┃┃┃┏Browningia candelaris
┃┃┗┫
┃┃    ┃┏Weingartia fidana
┃┃    ┗┫
┃┃        ┃┏Weingartia steinbachii
┃┃        ┗┫(=Sulcorebutia steinbachii)
┃┃            ┃┏Weingartia
┃┃            ┗┫   neocumingii
┃┃                ┗Weingartia neocumingii
┃┃                         subsp. pulquinensis
┃┃                   (=Gymnorebutia pulquinensis)     

┃┃    ┏Gymnocalycium亜連
┗┫┏┫
    ┃┃┗Cereus亜連
    ┗┫   
        ┃┏Reicheocactus亜連
        ┗┫
            ┗Trichocereus亜連

広義のRebutiaの多様性は、Ritzら(2007)により明らかとされており、Mostiら(2011)やRitzら(2016)により裏付けられています。広義のRebutiaとは、Anderson(2001, 2005)ではAylosteraやDigitorebutia、Mediolobiviaを含み、Huntら(2006)ではCintiaやWeingartiaを含むものでした。AylosteraとRebutiaを別の属として認識することは、Aylosteraは6〜8花粉片で狭義のRebutiaは3花粉片であるという花粉の形態の違いと整合性があります。

AylosteraはRitzら(2016)により詳細に研究されており、Aylosteraに合致する3系統群に分けられます。2つの系統はDigitorebutiaとMediolobiviaに相当します。ちなみに、著者らはA. einsteiniiを解析しましたが、Ritzらはこれを属のタイプであるA. aureifloraの異名と見なしました。この結果は著者らの分析により裏付けられています。広義のAylosteraは、Mediolobivia(A. einsteinii) + (狭義のAylostera + Digitorebutia)という分岐となりましたが、サンプル数が多いRitzら(2016)では(Mediolobivia + Aylostera) + Digitorebutiaとされています。


☆Rebutia亜連(※3)
含まれる属: Browningia(※4)、Rebutia(狭義)、Weingartia(※5)

※3: Browningiinaeを含む。※4: Azureocereus、Gymnanthocereus、Gymnocereusを含むが、Leptocereus亜連のCastellanosiaを含まない。※5: Cintia、Gymnorebutia、Sulcorebutiaを含む。

狭義のRebutia、Browningia、WeingartiaからなるRebutia亜連は、もっとも謎めいた系統群です。Lendelら(2006)とRitzら(2007)の暫定的なデータにより初めて明らかとなりましたが、Schlumpberger & Renner(2012)の系統にも見られます。

RebutiaとWeingartiaの矮性で球形の形態と、Browningiaの枝分かれした樹木状の形態との間の相違点は極めて顕著です。著者らの系統やRitzら(2007)の系統の支持が低いのは、BrowningiaがRebutiaやWeingartiaに対し長く孤立して進化したためであると考えられます。GymnanthocereusやAzureocereus、Gymnocereusを含む解析が行われることを期待します。また、Schlumberger + Renner(2012)は、Lasiocereus fulvusをBrowningia-Rebutia-Weingartiaクレードの姉妹種としましたが、著者らは属のタイプであるL. fulvusをTrichocereusに属する種であると特定しました。

広義のWeingartiaの単系統性は、Browningia-Rebutia-Weingartiaクレードの姉妹種としています。これは、Ritzら(2007)やMostiら(2011)の研究とは対照的に、著者らのデータでは裏付けられています。


250427094037626
Rebutia perplexa
春の多肉植物・サボテン展示会、川口緑地センター樹里庵(2025年4月)



☆Gymnocalycium亜連
含まれる属: Gymnocalycium(※6)

※6: Brachycalyciumを含む。

Gymnocalyciumはブラジル南部やウルグアイからパラグアイ、ボリビア、南部はパタゴニア地方までアルゼンチンに至る、南米東部の平野およびアンデス山脈斜面に分布します。近年の研究ではGymnocalyciumは単系統であることは一致していますが、属の内部の分類はそれぞれ異なります。また、GymnocalyciumのCereus連内の位置付けは依然として議論が続いています。Ritzら(2007)はGymnocalyciumをTrichocereus亜連の姉妹群としましたが、その根拠は薄いとしています。GymnocalyciumはCereus連の中でも非常に孤立しているため、単属の亜連であるGymnocalycium亜連を提案します。

250831170801616
Gymnocalycium friedrichii LB 2178


250721135142299
Gymnocalycium spegazzinii subsp. cardenasianum


最後に
以上が論文の簡単な要約です。
本日はウエベルマンニア(ユーベルマニア)亜連、アイロステラ亜連、レブチア亜連、ギムノカリキウム亜連についてでした。
ウエベルマンニアは外見的な特異性そのままに、分離された亜連としています。しかし、著者らはサンプリングしていないため、分子系統にはありません。
レブチアは分離されてわずか3種からなる小属です。遺伝的に2群に分けられるため、片方はアイロステラになりました。しかも、2属に分けられるだけではなく、亜連レベルで異なるという見解には驚かされます。
ギムノカリキウムはまとまりのある単系統群です。属内分類もある程度は傾向が解析されています。以前、当該論文を記事にしたことがありますので、そちらもご参照下さい。



ちなみに、本論文は案を提唱している段階ですので、現在認められている分類ではないことに注意が必要です。今回扱った範囲の現在の属分類を一応お示しします。

Uebelmannia(4種)

Aylostera(27種、Cylindrorebutia、Digitorebutia、Echinolobivia、Echinorebutia、Mediolobivia、Rebulobivia、Setirebutiaを含む)

Browningia(11種、Azureocereus、Gymnanthocereus、Gymnocereusを含む)、Rebutia(3種、Eurebutiaを含む)、Weingartia(34種、Neogymnantha、Spegazzinia、Bridgesia、Cintia、Gymnantha、Gymnorebutia、Sulcorebutiaを含む)

Gymnocalycium(67種、Brachycalyciumを含む)



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9月に行った東京薬科大学の薬用植物園の続きです。コショウ属やショウガ科を中心に見てきましたが、本日は熱帯果樹を見ていきます。


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クスノハガシワ Mallotus philippensis
カシワ(Quercus dentata)の葉には似ていませんが、クスノキ(Camphora offichinarum)のような葉のアカメガシワ(M. japanicus)という意味なのでしょう。インド、ネパールから台湾、中国南部、広く東南アジア、ニューギニア島、オーストラリアの原産。



250902102043815
マンゴー Mangifera indica
なかなか立派なマンゴーの木がありました。日本でもマンゴーは暖地で栽培されますが、最大の栽培地域のインドであり紀元前から栽培されていたそうです。インド、ミャンマー、タイ、中国南部の原産。
250902102036131
実に立派な株です。


250902102107843
アボカド Persea americana
アボカドは糖類が少なく脂肪分が多い変わった果樹です。人間以外の動物には毒性が高いので注意が必要です。アボカドを含むPersea(ワニナシ属)は、111種もあるそうです。中米の原産。


250902102618287
バナナ Musa paradisiaca var. sapientum
バナナがなっていました。植物園の温室ではバナナはよく見かけます。しかし、一般的によく見かけるバナナは自然交雑種ですから、学名は「Musa  × paradisiaca」となっています。組み合わせは、マレーヤマバショウ(M. acuminata)とリュウキュウバショウ(M. balbisiana)とのことです。ちなみに、異名は沢山ありますが、代表的にはM. paradisiaca系とM. sapientum系があり、sapientumの亜種や変種のparadisiacaだったり、paradisiacaの亜種のsapientumなどの名前もあります。しかし、これらはすべて異名扱いとされています。マレーシア、フィリピンの原産。
250902102622997
なかなかに立派なバナナがなっています。


250902102743388
ユカン(油甘) Phyllanhus emblica
一見してネムノキの仲間に見えますが、コミカンソウ科とのこと。果実は食用とされるそうです。インド、バングラデシュから台湾、中国南部、東南アジアの原産。


250902102835605
コーラノキ Cola nitida
コラの種子にはカフェインを含みます。ニティダは代表的なコラで、種子はコーラ・ナッツと呼び、カフェインの1種であるコラチンやテオブロミンを含みます。古くからアフリカでは興奮剤とされてきました。コカ・コーラにコラの種子が用いられていたのは有名な話ですが、コラの実は高価なため使用されなくなりました。アフリカ西海岸沿いおよびマリ、コンゴの原産。


250902102350157
シクンシ(使君子) Quisqualis indica
かつて種子を駆虫薬としたそうです。シクンシの花は夕方に開く白い花で香りがあり、明らかに蛾媒でどうもスズメガ媒花とされているようです。しかし、やがて花色はピンク色になり最終的には赤色となります。これは、花粉媒介者をスズメガから蜂や鳥に変えているということのようです。複数の花粉媒介者による確実な受粉、あるいは花粉媒介者の増減に関わらず受粉可能性を残す策かも知れません。
インド、ネパールから台湾、中国南部、東南アジア、ニューギニア島、オーストラリア、タンザニアの原産。分布がとても広いのですが、これは種子が浮いて海を漂流するからでしょう。しかし、それでもタンザニアに飛び地があるのが不思議です。やはり分布が広く種子が漂流する
モモタマナ(Terminalia catappa)も、似たような分布でマダガスカルに飛び地があります。海流なのか古代の人流なのか気になりますね。



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最近は明け方や夜間は肌寒くなってきました。相変わらず多肉植物たちは元気ですが、室内の多肉植物置き場を整理して冬の準備を始める頃合いかも知れません。そんなこんなで、本日も我が家の多肉植物たちを少しご紹介しましょう。


250927102108089
Fouquieria fasciculata
ファスキクラタはどういうわけか葉がありません。何と大きなスズメガの幼虫がついていて、ほとんどの葉を食べられてしまいました。おそらく、エビガラスズメですが、本来は日本に存在しないフォウクィエリアを食害するとは驚きです。

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とは言え、フォウクィエリアは直ぐに新しい葉を出すので、それほど心配はしていません。


251012085759082
Euphorbia pteroneura
プテロネウラが初開花しました。

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苞が白くなってきました。これは、同じユーフォルビアであるポインセチアと同じです。


251012085929875
Euphorbia heterodoxa
ヘテロドクサも開花しました。
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苞はもう少し大きくなるでしょうか。


251012090138594
Portulacaria namaquensis
=Syn. Ceraria namaquensis

ナマクエンシスもよく生長しています。冬にハダニにやられてだいぶボロボロにされましたが、まったく影響を感じさせません。
251012090156741
とても面白い葉の出方をしますが、葉の出方が似ているAlluaudiaやDidiereaの仲間です。ちなみに、かつてはCerariaでしたが、現在CerariaはPortulacariaに吸収されています。


251012092117543
武勲丸 Gymnocalycium ochoterenae
武勲丸が水を吸って膨らんでいます。丈夫で育てやすいギムノカリキウムです。


251012090718694
白葉姫性吹上
吹上の小型のタイプですが、非常によく生長しました。下の方の葉が購入時の葉ですから、大変な勢いです。新しい葉は密に詰まって美しいですね。




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