ユーフォルビア・オベサ・ドットコム

多肉植物たちも秋の生長期に入り、見ていて楽しい季節です。そんな我が家の多肉植物たちを少しご紹介しましょう。

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Euphorbia hedyotoides
ヘディオトイデスの勢いが止まりません。分岐しまくっています。

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実は相変わらず地味な花も咲いていたりします。

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Euphorbia silenifolia
シレニフォリアに新しい葉が沢山出てきました。

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塊茎はなかなか大きくなりません。

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Adenia olaboensis
オラボエンシスは相変わらずといった感じがありますが、幹は太く成りつつあるようです。

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幹が割れてきました。太くなっている証拠ですね。

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Fouquieria splendens
スプレンデンスは何故か夏の間は葉を落としてしまい、完全に休眠状態でした。他のFouquieriaは元気なのに不思議です。しかし、ようやく葉がお目見えです。枯れなくて一安心しました。


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Euphorbia spannringii
スパンリンギイは最近植え替えましたが、新しい葉がもりもり出ています。将来が楽しみな塊根性ユーフォルビアです。



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9月に行った新宿御苑の温室の記事の続きです。不定期に記事にしていますが、今回は林床っぽいフロアの続きから、空中遊歩道へ行き高い位置から見た温室の状況です。

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クスダマジンジャー(マツカサジンジャー)
Tapeinochilos ananassae
名前の通り面白い花を咲かせる植物ですが、ジンジャーとありますがショウガ科ではなくホオザキアヤメ科です。まあ、ショウガ科に近縁ではあるようですが。オーストラリア北東部、ニューギニアの原産。

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何とも言えない形状ですが、実に目立ちます。

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シナニッケイ Cinnamomum cassia
いわゆるシナモンですが、シナモンとして利用される5種のうちもっとも一般的とのことです。そういえば、板橋区立熱帯植物館で大きなセイロンニッケイは見たことがあります。
しかし、このCinnamomum cassiaという名前には問題があり、インド原産のNeolitsea cassiaの異名でもありnom. illeg.です。現在、シナニッケイはCinnamomum burmanni (ジャワニッケイ、インドネシアン・シナモン)と同一種とされています。中国南部から東南アジアの原産。

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ソーセージノキ Kigelia africana
ソーセージノキは熱帯アフリカに広く分布するノウゼンカズラ科植物です。長く垂れた花柄の先に、重さ5〜10kgにもなる巨大なソーセージ型の果実を沢山つけます。観葉樹としては非常に面白い植物ですが、残念ながら果実は見られませんでした。


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ヒカゲヘゴ Cyathea lepifera
背の高いヘゴも空中遊歩道から見ることが出来ます。

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下から見上げるのではなく、横から見るヘゴの葉は非常に装飾的で美しいものです。
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鱗片に覆われた新芽が見えます。

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ホウオウボク Delonix regia
マダガスカル原産のマメ科植物。熱帯地方で広く植栽されており、日本では沖縄で見ることが出来ます。その花の美しさで有名ですが、残念ながら今回は花は見られませんでした。


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ベニラタンヤシ Latania lontaroides
ベニラタンヤシが大きな美しい葉を広げています。レユニオン島原産。


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上から林床の熱帯植物を見ることが出来ます。サトイモ科やらパイナップル科やら。

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鬱蒼としています。

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崖から水が滴る小さな滝がありました。

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何やら細く垂れ下がる植物に花が咲いています。Russeliaでしょうか? 名札がないので分かりません。

さて、空中遊歩道を渡ったらいよいよ乾燥地の植物たちの登場です。続きます。


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今年の秋はサボテンや多肉植物の展示会がいくつか催されるようです。私も時間が合えば行ってみるつもりです。さて、本日も我が家の多肉植物たちを少しご紹介しましょう。

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閃光閣 Euphorbia knobelii
クノべリイは冬の間に植物用ランプで焼けてしまい、模様があやふやかつ全体的に黄色くなり、生長が止まってしまいました。しかし、徐々に色味が戻り最近ようやく生長を再開しました。


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龍尾閣 Euphorbia griseola
グリセオラが非常に元気で、グングン伸びています。グリセオラは何故かE. richardsiaeの名前で販売されているようです。


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亀甲竜 Dioscorea elephantipes
亀甲竜もだいぶ蔓が伸びてきましたね。しかし、火星人(Fockea edulis)の蔓と絡んでしまい、外すのに難儀しました。メタルラックに絡ませた方が管理が楽なので、室内に移動させます。

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丸みがあって可愛らしい亀甲竜です。

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Pachypodium enigmaticum
どういう訳か、エニグマティクムの葉が落葉しています。幹は健全ですが地下が心配です。グラついてはいないようですが…


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Euphorbia venefica
猛毒3兄弟のヴェネフィカが元気です。黄色いのは去年の葉ですが、新しい葉はより立派ですね。


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Euphorbia geroldii
トゲなし花キリンのゲロルディイが開花しています。まあ、夏の間はずっと開花していたのですが、相変わらずの美しさです。



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花の受粉に関わる話は面白く、私も度々記事にしています。例えばサボテンで言えば、昆虫だけではなくハチドリやコウモリも花粉媒介者として受粉に寄与しています。花の受粉様式は恐ろしく多様で、花粉媒介者だけではなく、雌雄異株と雌雄同株、雌雄異熟、雌雄離熟など、様々な用語が飛び交います。しかし、受粉した後の話、つまり結実して種子が散布される植物の繁殖ではとても重要な部分は、何故か受粉と比較すると論文も少なく感じます。この部分は重要かつ面白いため、以前から気になっていました。ところが驚くべきことに、動物による種子散布に関する本が出版されたのです。それは、総勢18人の研究者による2024年9月の新刊、『タネまく動物』(文一総合出版)です。様々な動物の様々な種類の植物の種子散布について語られます。その中の一部のトピックを少しご紹介しましょう。

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植物の種子散布は、ホウセンカやユーフォルビアのように種子をはね飛ばしたり、タンポポの綿毛がついた種子が風で運ばれたりと、必ずしも動物が種子散布に関与するわけではありません。しかし、全体的に見れば、植物の種子散布は動物に依存していると言っていいはずです。もっとも一般的な動物による種子散布は被食散布でしょう。果実を食べた動物が糞として種子を動き回りながら散布するのです。この図式は割りと一般的にも知られていますが、一部の昆虫も被食散布を行っていることは私も初めて知りました。しかも、まだまだ未開拓な分野のようです。研究されていないだけで、あるいは昆虫による種子散布は特殊な事例ではなく、一般化するかもしれません。また、果実を食べた動物を肉食動物が食べて、肉食動物の糞から2次的に種子が散布されるという話には驚きました。確かに言われて見れば、そのようなことは日常的に起こっているのでしょう。

種子散布の様式は実に多様です。私は果実ではなく種子そのものを食べる動物のことをすっかり失念していました。ですから、大型動物の糞に含まれる大量の種子を、ネズミが持ち去るという話には驚かされました。もちろん、種子を食べられてしまいますから、持ち去られた種子は発芽しません。場合によっては冬のために種子を隠して忘れてしまうこともあるかもしれません。しかし、確実なのは糞虫が糞の下に穴を掘って、種子ごと糞を埋めてしまうことです。このように、動物に食べられて糞として散布されて終わりではないのです。まったく、生態系の複雑さには驚かされます。

被食散布の次によく知られているのは付着散布でしょう。オナモミやセンダングサなど鉤爪などで動物の体毛に付着して運ばれるものや、粘着質なものもあるようです。しかし、付着散布はそれだけではなく、海洋鳥には付着種子ではない雑草の種子も付着しており、島を越えて種子が散布されています。さらに、驚いたのはカナリア諸島の猛禽類の話で、捕獲した獲物を調べると様々な種子が見つかったということです。カナリア諸島には複数の島に分布するEuphorbia canariensisと1つの島にしか分布しないEuphorbia handiensisという2種類のサボテン様ユーフォルビアが生えています。E. canariensisの種子は付着種子ではないのに複数の島に分布し、E. handiensisは1つの島にしか分布しない謎は、もしかしたらこのあたりに解決の鍵があるのかも知れませんね。

さて、本書は動物による種子散布に特化した稀有な読み物と言えます。研究者の手による本にも関わらず、初学者にも分かりやすく誰でも読める難易度となっています。しかし、それでも研究された内容は鋭く、まったく知らなかった話も多く大変勉強になりました。このようなニッチな分野を扱った本はあまりないため、このような本が出版されたことを嬉しく思います。普通に読み物としても面白い本ですから、ぜひ多くの方に手にとっていただきたいと思います。おすすめします。


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この間行った新宿御苑の温室の続きです。今回は入り口付近の外周部のヤシの鉢植えと、熱帯雨林の林床環境っぽい部屋をご紹介しましょう。

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トックリヤシ Hyophorbe lagenicaulis
小さな鉢植えですが、茎の基部が綺麗に徳利型になっています。モーリタニア原産。

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トックリヤシモドキ Hyophorbe verschaffeltii
滑らかな幹肌が美しいヤシですが、まだ小さいので分かりません。モーリシャスのロドリゲス島原産の珍種。


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ビンロウジュ Areca catechu
東南アジアでビンロウジュの実を噛む習慣があります。フィリピン原産ですが東南アジアに広く移植されています。

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幹はこんな感じ。

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ヤエヤマヤシ Satakentia liukiuensis
ヤエヤマヤシは八重山列島原産ですが、ヤエヤマヤシ属はヤエヤマヤシ1種しかありません。高さ25mに達する大型のヤシです。

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根張りが強そうです。

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アケビバナナ(ピンクバナナ) Musa velutina
ちょうどカラフルなアケビバナナの実がなっていました。耐寒性があるため、日本でも露地栽培可能らしいですね。アッサム、東ヒマラヤの原産。


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こちらはバナナの実ができ始めています。
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背は高くありませんが、葉は大きく通路にトンネルを作っていました。

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ブラジルシシガシラ Blechnum brasilense
南米原産のシダ植物。ここからは半日陰のややジメジメした場所で、熱帯雨林の林床のようでした。


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リュウビンタイも巨大でした。
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リュウビンタイは塊状の塊根を持ちますが、これほど巨大な塊根は初めて見ました。

まだ温室は始まったばかりですが、思いの外内部は広く植物の密度が高いので、見どころが多くなかなか進めません。とはいえ、すべてを撮影出来ないので、これでもセーブしている方です。心残りはありますが、また来れば良いと思い諦めました。
続きはこの先にある空中遊歩道の様子です。ということで続きます。


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以前、草加のお祭りに行った際に色々調べたせいか、草加市民でもないのに草加のイベントがグーグルのおすすめ記事で挙がるようになりました。そんなこんなで、そうか公園で28日に何やらマルシェが開催されるという情報を得ました。とはいえ、日本でマルシェと付くイベントは、手作り小物だのオーガニック食品だのがメインで、個人的には興味がありません。たこ焼きやら焼きそばやらがない祭りなど行く価値がないというのが正直なところです。ところが場違いにも多肉植物の屋台が出るというので、ちょっくら見に行くことにしました。出店はこのあたりではアガヴェで有名なカトーエンゲーと、Cosmico plantsということです。アガヴェは興味がありませんが、もしかしたら何か面白いものがあるかも知れません。

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イベントは中央の広場にて開催。いや広すぎますよね、これ。芝生が育ち過ぎて足が埋まってしまい歩きにくかったですね。ほぼ草原。

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シナモンとカルダモンが効いたパンを買ってみました。非常に香りがよく美味しかったですね。

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ポツンと園芸コーナー。なんで孤立してあるのかは不明ですがわかりやすくはあります。カトーエンゲーはやはりアガヴェでしたが、アガヴェは詳しくないため、珍しいものがあったかはよく分かりません。Cosmico plantsは初めてで何があるのはわからなかったのですが、パキポディウムの実生苗やらそこそこのサイズの灌木系コーデックス一点物まで様々でした。Trichodiademaが気になりましたが、なんと珍しいことにPencil-Stemのユーフォルビアがあったので購入しました。

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Euphorbia alluaudii
購入品。これは、割と珍しいユーフォルビアです。しかし、名前については、ウェブ上の情報含め思うところがあります。

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これは以前購入した安い多肉植物のシリーズで、Euphorbia alluaudii subsp. oncocladaという名前で流通しているユーフォルビアです。しかし、その正体はEuphorbia alluaudii subsp. alluaudiiです。キュー王立植物園のデータベースで標本を確認してみましょう。

Euphorbia alluaudii subsp. alluaudii
亜種アルアウディイは枝が膨れない棒状のユーフォルビア。

https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:77168299-1/images

Euphorbia alluaudii subsp. oncoclada
亜種オンコクラダは枝が膨れます。

https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:880526-1/images

ということで、本日購入したユーフォルビアは、亜種オンコクラダですね。輸入種子の名前が間違っているというのはよくある話で、アルアウディイは海外でも情報が錯綜していますから、仕方がない部分もあります。しかし、珍しいものを入手できてラッキーでした。

さて、多肉植物のオンリーイベントは沢山ありますが、今回のようにイベントの一部に組み込まれているとなかなか情報が見つかりません。多肉植物のイベントは普段からチェックしていますが、このイベントはまったく出てきませんでした。ということで、近隣でも気がついていない方も多そうです。私は朝イチで向かいましたが、多肉植物ブースにはそれほど人が集まっていませんでしたね。人が集まるであろう昼頃はどうだったのでしょうか? イベントは盛り上がってくれるとまた開催されますから、人が来てくれた方が私も嬉しいのです。というわけで、思わぬ収穫があり大変満足なイベントでした。


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やや涼しくなり過ごしやすい日も出てきました。多肉植物たちも皆元気に生長しています。さて、本日も我が家の多肉植物たちを少しご紹介しましょう。

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狗奴子キリン Euphorbia knuthii
狗奴子キリンは塊根は太るものの、イマイチ育ちが悪くて困っていました。ところがどういうわけか、急激に枝が伸び始めました。

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勢いがよく太い枝です。
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塊根の太り具合も良くなるかも知れません。

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Gasteria ellaphieae GM 300
フィールドナンバー付きのエラフィエアエが回転し始めました。割と扁平なタイプ。

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Gasteria ellaphieae
こちらはタイプ違いのエラフィエアエ。やはり回転が始まっています。


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五重の塔 Haworthiopsis × tortuosa
五重の塔が非常に充実して素晴らしい姿です。五重の塔はH. viscosaの交配種とされています。


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Haworthiopsis × pseudorigida
プセウドリギダは詳細不明の交配種とされていますが、H. viscosa系に見えます。



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今年は植物園を沢山巡るつもりでいましたが、実際には忙しくそれほど行けませんでした。今年の夏はあまりにも暑いため植物園巡りは中断していましたが、最近は涼しくなったため、再開する運びとなりました。先ずは行きやすい新宿御苑へ行って来ました。

当時は雨の予報でしたが、その代わり少し涼しく陽射しが弱く過ごしやすい感じでした。朝イチで向かいましたが、弱い雨が降ったり止んだりしていました。
新宿御苑前駅から大木戸門まで、鬱蒼とした遊歩道を歩きました。入園料は500円ですが、1日券なので出入りが可能です。天候もよろしくないので、今回は温室にターゲットを絞ることにしました。ということで、温室に向かいます。

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巨大なヒマラヤスギ。奥に見えるのが温室。
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ヒマラヤスギに巨大な球果、いわゆる松ぼっくりがついていました。

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温室は熱がこもらないようにか、壁がオープンになっています。真夏の密閉された温室は地獄ですからね。

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途中に池がありました。

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ハスの実がなっています。
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花は遠くに1輪だけ咲いていました。
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蕾は濃色で美しいですね。

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ガガブタも咲き乱れていました。

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ミズカンナらしき大型の水生植物が開花中。
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涼しげな花。

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入り口付近にはカラフルなクロトンなどの鉢植えが沢山ありました。

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入り口付近の植栽にAloe arborescnens、いわゆるキダチアロエだとか医者いらずとか呼ばれている昔から日本で栽培されているアロエが、まあまあの群落を作っています。

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巨大なアガヴェ。

さて、ようやく温室に入ります。どのような植物が見られるでしょうか?

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斑入りのハイビスカスがお出迎え。上から垂れ下がって低い位置で咲いていました。

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コモチクジャクヤシ Caryota mitis
東南アジア原産の面白い形の葉を持つヤシです。これは鉢植えの小株でしたが、板橋区立熱帯環境植物館では結実する様子を見ることが出来ました。


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Ficus umbellata
最近ホームセンターでもよく見かけるウンベラータですが、熱帯性のイチジクですからまあそれなりに巨大に育ちます。西アフリカ、ギニア湾沿いの原産。


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プルメリア
ちょうど開花中でした。中南米、カリブ海地域の原産。


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サンタンカモドキ Acokanthera spectabilis
アカネ科のサンタンカに似ていますが、こちらはキョウチクトウ科で毒があるようです。覚めるような鮮烈な赤。南アフリカ原産。ちなみに、現在はA. oblongifoliaと同一種とされているようです。


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巨大なビカクシダの塊。

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アメフリノキ Samanea saman
「Rain Tree」と呼ばれるマメ科の樹木。テレビCMでお馴染みの「この木何の木」というあれですね。中米から南米北部の原産。現在では世界中の熱帯地域に植栽されているようです。

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花が少し咲いていました。ネムノキによく似ていますが、ネムノキ属(Albizra)ではありません。

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Portea petropolitana
ブラジル原産のパイナップル科植物。

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タンクブロメリアなので水が溜まってますね。
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蕾が沢山。

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オウコチョウ Caesalpinia pulcherrima
見上げる高さにマメ科植物の葉が拡がっています。ジャケツイバラ(蛇結茨)の仲間のようです。その美しい花が見られなかったのは残念。中米原産ですが、世界中に植栽されているようです。


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天井にツルが張っていました。名前が分かりませんが、アリアケカズラでしょうか?
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割りと大型の花。

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フウリンブッソウゲ Hibiscus schizopetalus
ケニア、タンザニア原産。まるで作り物のよう。


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Dendrochilum
デンドロキラムが沢山並べてありましたが、如何せん地味なので無視されてました。しかし、デンドロキラムは香りの良い蘭として有名なので、嗅いで見ないと勿体ないですよ。

実は温室はまだ入り口付近です。まだまだ続きます。


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最近は少し過ごしやすい日も出てきました。そろそろ、植物園巡りを再開したいですね。さて、本日も我が家の多肉植物たちを少しご紹介しましょう。

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武勲丸
武勲丸は割りと扁平なギムノカリキウムですが、今年の生長は中々良かった模様です。プレステラ90はそろそろ限界な雰囲気ですが、鉢を触るとパンパンに膨れており植え替えの必要がありそうです。


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Astroloba spiralis
スピラリスの勢いが良好です。別にレア物でも何でもありませんが、あまり見かけない多肉植物です。アストロロバ自体が不人気かつスピラリスが地味なこともあるのでしょうね。


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Astroloba hallii nom. nud.
ハリイと呼ばれる白みがかる美しいアストロロバで、白亜塔と呼ばれているようですが、大変美しい葉が出ています。ハリイは正式に記載されていない裸名で、学術的には意味がありません。その正体はA. spiralisです。スピラリスには小型のスピラリス・スピレラ系(A. spiralis, A. spirella)と、大型のペンタゴナ系(A. pentagona)が見受けられますが、ハリイはペンタゴナ系の特に白いタイプを指す名前のようです。


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Aloe fleuretteana
フレウレテアナが開花しました。

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実にカラフルな花ですね。
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先端が緑色というのは、少し珍しく感じます。

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Haworthiopsis koelmaniorum
コエルマニオルムの充実ぶりがすごいですね。隙のない完全なロゼットがたまりません。


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Haworthia chloracantha var. subglauca RIB 0099
フィールドナンバーつきのクロラカンタ変種スブグラウカですが、相変わらず野趣あふれる素晴らしさ姿を見せてくれています。軟葉系でこれほどの渋さは中々ありませんよね。


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トリコケレウスには幻覚作用があり、古来よりシャーマンが儀式に使用してきたと言われています。その成分や効果、あるいは使用について調べていたのですが、思わぬ論文を見つけました。それは、Cristian Corioらの2013年の論文、『An alkaloid fraction extracted from the cactus Trichocereus terscheckii affects fitness in the cactophilic fly Drosophila buzzatii (Diptera: Drosophilidae)』です。私はトリコケレウスは何故そのような成分を有しているのかは考えたことがありませんでしたが、論文では実験によりその謎を考察しています。

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Trichocereus terscheckii
『The Cactaceae II』(1920)より。

好サボテン性害虫
南米の好サボテン性のショウジョウバエであるDrosophila buzzatiiは、ウチワサボテンの腐った枝葉に好んで卵を産みますが、CereusやEchinopsisといった柱サボテンかにも見られます。しかし、柱サボテンで飼育したハエは、生存率の低下や、サイズの小型化、発育に時間がかかるなどの特徴が見られました。ウチワサボテンと異なり柱サボテンはアルカロイドや中鎖脂肪酸、ステロールジオール、トリテルペン配糖体などの毒性化合物を生成します。
ショウジョウバエはアルゼンチンのSan Juan州で、発酵させたバナナを用いて集められました。採取地ではD. buzzatiiが繁殖し、主にOpuntia sulphureaの腐った茎につきます。次いでT. terscheckiiにもつきます。

Trichocereus terscheckiiのアルカロイド
Trichocereus terscheckiiの化学的性質については、ほとんど知られていません。そこで、T. terscheckiiの抽出物の、好サボテン性ショウジョウバエのDrosophila buzzatiiへの影響を調べました。
T. terscheckiiはショウジョウバエの採取地で採取され、成分を分析しました。分析すると
T. terscheckiiの組織には、≒0.33mg/gのアルカロイドが含まれていました。これは、T. terscheckiiには0.25〜1.2%のアルカロイドが含まれている可能性を示した過去の研究内容と一致します。

アルカロイドの影響
T. terscheckiiの成分をアルカロイドと非アルカロイドに分離し、サボテンに含まれる濃度に調製し、D. buzzatiiに与えました。T. terscheckii由来成分を与えていないコントロールと比較すると、T. terscheckiiのアルカロイドを与えたショウジョウバエの生存率は低くなりました。また、T. terscheckiiの非アルカロイド成分を与えたショウジョウバエは、コントロールより生存率が高くなりました。また、幼虫の生存率には違いが見られず、生存率の差は蛹になって以降に生じているようです。
ショウジョウバエの羽を分析したところ、アルカロイドを与えたハエの多くは羽の展開に失敗したか、異常な羽脈パターンを示しました。また、アルカロイドを与えたハエは羽が小型化していました。


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Trichocereus terscheckiiの花と果実

最後に
ウチワサボテンの害虫であるDrosophila buzzatiiに対するTrichocereus terscheckiiの影響は、幼虫の成長遅延と生存率の低下でした。蛹化後に生存率が下がることから、羽化に失敗していることが考えられます。羽の小型化や異常からも、T. terscheckiiはD. buzzatiiの適した餌ではないのでしょう。ただし、ショウジョウバエの生存率が下がると言っても、それは蛹化後なのですからハエの幼虫が育ちきった後の話です。ハエは周囲のウチワサボテンからやって来ますから、生存率が低下しても食害が減少するようには思えません。ハエがT. terscheckiiを好まず産卵数が少ないなどの現象があるかなど、T. terscheckiiに有利な適応であると言えるのかを確認する必要があるかも知れません。

さて、これは蛇足なのですが、最後に少しだけ
T. terscheckiiについての話をします。他の柱サボテンと同様に、はじめに記載された時はCereusでした。1837年のことです。次いで、1920年にBritton & RoseによりTrichocereusとされました。おそらく一番使用されてきた名前でしょう。その後、TrichocereusやLobiviaをEchinopsisに統合すると言う動きがあり、T. terscheckiiも1974年にはEchinopsisとされました。しかし、近年の遺伝子解析技術により、巨大化したEchinopsis属は外見的な特徴が似ているだけで、近縁ではないものも含んだ雑多なグループであることが明らかとなったのです。肥大化したEchinopsisは徹底的に分解され、わずか20種類の小属におさまりました。T. terscheckiiも2012年にLeucosteleに分類されました。


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この間開催されたBBで購入したアデニアを植え替えました。葉を展開中ですからいじらない方が良いのですが、赤玉細粒で冬越しはしたくないため植え替えてしまいます。

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Adenia stenodactyla
ステノダクティラは小さな葉が出始めてまだ開いていない状態です。
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思いの外、塊根は大きかったようです。すっぽ抜けないように深植えしていた模様。ただ、塊根を大きく見せようと超浅植えでグラグラしたものを高値で売り捌くパターンが多いため、実に誠実な売り方ですね。しかし、このままだと根が鉢底についてしまっていますから、もうちょい浅植えにします。
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植え替え後。根が少ないため、しばらくは水多めで様子見します。

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Adenia goetzei
ゴエトゥゼイは一輪開花した後、葉が展開し始めました。花は撮影するのを忘れました。しかし、鉢があまりにも浅いので気になります。

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根は少ないですね。塊根から出ている根も太るようです。
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植え替え後。明らかに根域が狭かったので、これで十分に根が張れるはずです。

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Adenia isaloensis
イソラエンシスは生長中です。化粧砂があるので下の用土が分からないのは不安です。
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細根が割りかしありました。しかし、用土は水はけにやや難がありそうでした。
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植え替え後。塊根はまだ埋めておきます。地際の緑色の部分が太るところなど、Adenia glaucaに少し似た雰囲気がありますね。塊根の太り方はかなり違うかもしれませんが。


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アロエや硬葉系ハウォルチアはこの暑さの中、ポツポツと開花しています。本日も我が家の多肉植物たちを少しだけご紹介しましょう。

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女王錦 Aloe parvula
今年2回目の開花ですが、花はこれだけ。先端部の蕾が遮光ネットに擦れてしまったせいですね。

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Aloe fleuretteana
フレウレテアナが花茎を伸ばしています。今年2回目です。葉も実に美しいですね、

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開花まではもう少しかかりそうです。蕾の時点でカラフルですね。

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Fouruieria macdougalii
マクドウガリイは今年は非常に調子が良かったのですが、葉を喰われてしまいました。姿が見えないのでヨトウムシでしょうか? まったく困ったものです。

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マクドウガリイは根本が膨らんで、なかなか良い感じです。枝分かれもしていますから、仕立て方次第では面白い樹形になりそうです。

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小松波(姫紅小松) Trichodiadema bulbosum
ブルボスムは育て方がよく分かりません。強光だか乾燥だか分かりませんが、一度坊主になったことがあるので、何かと甘やかしています。

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この塊根は枝挿しでも出来るそうです。
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一応、ほんのり多肉植物。

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Euphorbia fianarantsoae
フィアナラントゥソアエは去年の春に購入しましたが、1年以上まったく動きがありませんでした。最近ようやく新しい葉が出始めて一安心です。


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新刊というか、気になる特集を組んでいる雑誌がありましたのでご紹介します。それは、「生物の科学 遺伝」(NTS)という雑誌のVol.78、2024年のNo. 5にあたる、特集「バラ研究最前線」です。植物園にはバラ園があるのは一般的で、シーズンにはバラ展も催されます。私も植物園へ行きますし、バラ展も楽しみました。ここで少しバラについて知っておくのも悪くないと思い、読んでみることにしました。

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なんと言っても、バラの花の写真が沢山掲載されていますから、眺めているだけで楽しくはありますが、内容もなかなか興味深いものでした。まず「バラの自然史」では、野生のバラの由来と交配の歴史が語られます。次いで「バラの育種」では、国際的な育種のトレンドや、日本のバラ育種の歴史、近年の優れたバラの品種などが写真付きで解説されます。「青いバラを目指して」では遺伝子導入による青いバラの誕生について化学的に解説し、「バラのゲノム解読と遺伝子の研究」では四季咲きや八重咲きなどの原因遺伝子の特定などが解説されます。この2つのトピックは割りと専門的な内容でした。最後は「バラの香り」で、様々な香り成分があり、それらがどのような香りであるか解説されます。また、品種ごとの香りについても解説があり、バラ園で実際に香りを嗅いでみたくなりました。

さて、特集以外にも記事はありますが、気になったのは「ソテツ精子発見と池野成一郎博士」という記事で、ソテツの精子の発見の経緯が述べられています。ソテツはイチョウと同じく、種子植物でありながら精子を持つ面白い植物です。イチョウの精子発見は当時としては驚くべきニュースでしたが、ソテツの精子発見もほぼ同時期であることを初めて知りました。ソテツ好きとして、中々にして感銘を受けるものがありました。

バラを売りにしてバラ展やバラフェスタを開催する植物園は割りとあり、バラ専門のバラ園もあります。今号を読んでバラを見に行きたくなりました。とりあえずは、一番馴染みがある神代植物公園の秋のバラフェスタでしょうか? スケジュールが合えば、観て嗅いで撮影してこようと思います。知識があれば、楽しみは倍増します。皆様も本誌を手に、植物園へ行ってみるのはいかがでしょうか?


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連休中に庭木を剪定していたら、イラガにしこたま刺されてしまいました。刺された時には激痛がありますが、むしろその後に腫れ上がって痒くなるので非常に面倒くさいですね。さて、そんな感じで少し凹んでいますが、本日も我が家の多肉植物たちをご紹介しましょう

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蘇鉄キリン
蘇鉄キリンは怪魔玉と鉄甲丸(E. bupleurifolia)の交配種と言われています。伸び過ぎてついに自重を支えきれずに、倒れてしまいました。
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実はこの倒れている部分が主頭になります。

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H. tuberuclata v. subexpansa
変種スブエクスパンサの花茎が分岐して、新たな蕾が出来ています。最初の花は7月末くらいでしたから、実に長く咲きますね。

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ツベルクラタ変種スブエクスパンサは非常に渋い硬葉系ハウォルチアです。現在はH. sabra v. sabraの異名扱いとされていますが、実に個性的な姿です。よく見ると子吹きしていました。
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開花にはもうちょっとかかりそうです。

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Euphorbia bongolavensis
ボンゴラベンシスは生育は良好です。本来は深緑色の葉ですから、遮光をもっと強めにした方が良いのかも知れませんが、まあ特に問題はなさそうです。今は乾燥にも弱く直ぐに日焼けしてしまいますが、株が充実して根が木質化していけば強くなるのかも知れません。

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主幹はこれでもだいぶ太くなりました。ロングポットに植えて、株を充実させた方が良いかも知れません。

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白馬城 Pachypodium saundersii
サウンデルシイはやや徒長気味かも知れません。生育は順調なので、少し明るい場所に移動しました。


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Aloe bergerii
これは、正体不明の謎アロエです。正体を突き止めるために開花を待っていましたが、ようやく開花したので同定してました。名前的にはベルゲリーなどというアロエは存在しません。オークションサイトに珍品だの原種だの言って出品されたことがあるみたいですが、それ以外に情報はなく胡散臭さしかありませんよね。ちなみに、一番近い名前はAloe  bergerianaですが、これはかつてChortolirion bergerianumと呼ばれていたやつで、球根性のアロエですからまったく似ていません。

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まずは草体を画像検索すると、いくつか候補が出てきました。とりあえず、ディッキアだとか、単純に形が似てるだけでまったく特徴が異なるAloe parvulaあたりは除外します。さらに、たまたま画像で似た雰囲気に撮影されてしまったAloe bowieaあたりも除外しました。
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花はかなり特徴的。筒型で先端まで直線的です。花茎は黄色から緑色。
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さて、では似ている連中と比較してみましょう。

①Aloe perrieri
ペリエリはかなり似ていますが、花は釣鐘型で形状がまったく異なります。葉や花色はもっと濃いかもしれません。花茎は強い赤。


②Aloe bellatula
これはたまたま似ている画像があっただけですね。若い時に一時的に似ているようです。育つと葉は立ち上がり気味で、全体的に暗色で斑が沢山入ります。花も釣鐘型で、花茎もやや色付きます。


③Aloe thompsoniae
花の特徴から言えばトンプソニアエに当てはまります。しかし、個人的には疑義があります。なぜなら、トンプソニアエはトゲが痕跡状で、アロエらしさが薄いからです。日本のサイトでは、トンプソニアエで検索して出てくる画像の多くは、明瞭なトゲが沢山ありトンプソニアエには見えません。ちなみに、Aloe thompsoniaeと検索すると海外のサイトが中心となりますが、こちらは正しくトゲが目立たないタイプばかりです。要するに、日本国内ではトンプソニアエの名前で別物が流通している可能性があるのです。可能性としては、「トンプソニアナ×ベラツーラ」という名前で販売されている雑種かも知れません。

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ちなみに、こちらがAloe thompsoniaeです。まったく似ていないのに、なぜ混同されたのかは謎ですね。


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いよいよ秋の植え替えのシーズンです。今年は190鉢ほど植え替えを敢行しましたが、流石に8月には中断していました。とりあえず、夏以降の購入品を植え替えてしまいましょう。私の苦手な赤玉細粒に植えられていたり、化粧砂で植え込み用土が不明だったりするので、基本的に購入品は直ぐにも植え替えたいのです。というわけで、じゃんじゃん植え替えます。

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H. limifolia v. ubomboensis
8月に鶴仙園で購入した、スワジランド原産のリミフォリアです。私の苦手とする赤玉細粒で植えられています。
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根はあまり動いていないようです。白いのは根ではなく地下茎で、先端が地上に出ると子株になります。
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植え替え後。これで水はけがよくなりました。

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H. nigra BK596
こちらも鶴仙園での購入品。化粧砂は下の用土がわからないのはあまり好かないので、直ぐにも植え替えたいところです。
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根はあまり動いていないみたいです。やはり地下茎が出ていますね。
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植え替え後。子株も出るように植えました。

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Euphorbia spannringii
この間の9月のBBでの購入品。フィッシュボーンと呼ばれる塊根性ユーフォルビアです。塊根の育ち具合が気になります。
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塊根は出来ていますね。何やら根菜感が満載です。
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植え替え後。塊根はまだまだ小さいので埋めておきます。


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去年はサボテンやアロエ類の新種の情報を記事にしましたが、先日サボテンについては記事を更新しました。あれから1年に見つかった新種の情報と、いくつか抜けていた種を追加しました。
さて、一般的には論文が出た=科学的な証明がなされたと解釈されがちですが、それは正確ではありません。論文の内容はまだ仮説のようなもので、沢山の科学者が読み内容を吟味します。場合によっては試験を再試し確認されることもあります。ですから、新種についても、まだ論文で新種が説明されただけでは駄目で、他の知られている種ではないのか、記載内容は科学的に正確かが吟味されます。
去年の8月に記事を書いた時点では、まだ論文で主張されただけで新種と認められていないものもありました。というわけで、アロエ類についても最新版の記事に改訂します。以下、去年の記事のコピーです。変わった部分は【追記】としています。いくつかの新種には画像リンクを貼りました。

先日、ここ10年ちょいくらいの、サボテンの新種についての記事を書きました。サボテンは巨大なグループで分布も広く、新種が見つかる余地はまだまだありそうです。その他の多肉植物では、何と言ってもアロエは新種が見つかる可能性が高いと言えます。アロエの新種を説明した論文を探してみたので、少し見てみましょう。まあ、サボテンの時と同じく、すべての新種を調べた訳ではなく、簡単に調べて出てきたものだけです。一応、アロエと近縁なAstrolobaやHaworthia、Gasteriaと、GonialoeやAloidendronなどの旧・アロエ属についても一部の情報を追加しました。

2010年
★モザンビークから南アフリカのKwaZulu-Natalにかけての地域より、新種のAloe tongaensisが記載されました。しかし、2013年にAloidendron属に移され、Aloidendron tongaenseとなりました。
https://pza.sanbi.org/aloidendron-tongaense
【追記】南アフリカのKuwaZulu-Natal州中部から、新種のLeptaloeであるAloe nicholsiiが記載されました。
http://redlist.sanbi.org/species.php?species=2206-827

2011年
★エチオピアから4種類の新種のアロエが記載されました。Aloe benishangulanaAloe ghibensisAloe weloensisAloe welmelensisです。
https://powo.science.kew.org/taxon/77110966-1
【追記】ケニアより新種の2種類のアロエが記載されました。ケニア南西部に自生するAloe springatei-neumanniiは、Aloe wallastoniiに近縁なアロエです。ケニア北部の山地よりAloe tegetiformisが記載されました。枝分かれの多い匍匐茎を持ち、岩や土の上に密集したマット状に育ちます。
【追記】ウガンダより新種の2種類のアロエが記載されました。ウガンダ西部のアルバート湖平原に自生するAloe butiabanaと、ウガンダ東部のElgon山の尾根の断崖から下垂するAloe wanalensisです。
https://uk.inaturalist.org/taxa/1417652-Aloe-butiabana

2012年
★北ソマリアから新種のAloe nugalensisが記載されました。
★マダガスカルから新種の3種類のアロエが記載されました。Aloe beankaensisAloe ivakoanyensisAloe analavelonensisです。
★ナミビアのBaynes山から新種のAloe huntleyanaが記載されました。
https://pza.sanbi.org/aloe-huntleyana
★南アフリカのMpumalngaから新種のAloe condyaeが記載されました。
https://uk.inaturalist.org/taxa/1239374-Aloe-condyae
★アンゴラ南西部のナミブ砂漠から新種のAloe mocamedensisが記載されました。

2014年
★マダガスカル北部から新種のAloe gautieriが記載されました。
★南アフリカのMpumalangaから新種のAloe andersoniiが記載されました。
https://pza.sanbi.org/aloe-andersonii
★南アフリカの東ケープ州から新種のAloe liliputanaが記載されました。
★南アフリカの東ケープ州から新種のGasteria loedolffiaeが記載されました。
https://pza.sanbi.org/gasteria-loedolffiae
★南アフリカの西ケープ州新種のからGasteria barbaeが記載されました。
【追記】エリトリアのナブロ山東斜面とマブラ平原より新種であるAloe montis-nabroが記載されました。散在する低木に守られた軽石上や溶岩の隙間に育ちます。

2015年
★ウガンダから新種のAloe lukeanaが記載されました。
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Aloe_lukeana
★南アフリカの西ケープ州から新種のAstroloba cremnophilaが記載されました。

2017年
★マダガスカル北西部から新種のAloe belitsakensisが記載されました。
https://inaturalist.nz/taxa/746185-Aloe-belitsakensis
★マダガスカルから新種のLomatophyllum類である、Aloe maningoryensisAloe alaotrensisが記載されました。
★ケニアから新種のAloe zygorabaiensisAloe uncinataが記載されました。
★南アフリカから新種のAstroloba tenaxAstroloba robustaが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/580780-Astroloba-robusta
★南アフリカの西ケープ州から新種のHaworthia grenieriが記載されました。
★南アフリカの西ケープ州から新種のGasteria koelniiが記載されました。
https://www.janvandorpe.be/gasteria/gasteria-koenii
【追記】ケニアより新種のAloe mangeaensisが記載されました。

2018年
★南アフリカのCape Provから新種のHaworthia duraHaworthia ernstiiHaworthia vitrisが記載されました。

2019年
★ソマリランドから新種のAloe sanguinalisが記載されました。
https://www.sci.news/biology/aloe-sanguinalis-06915.html

2020年
★マダガスカル東部の湿潤林から新種のAloe vatovavensisAloe rakotonasoloiが記載されました。
★南アフリカの東ケープ州から新種のGasteria visseriiGasteria camillaeが記載されました。
https://pza.sanbi.org/gasteria-camillae
【追記】ケニア南東部より新種のAloe ngutwaensisが記載されました。
【追記】インドより新種のAloe trinervisが記載されました。


2021年
★アンゴラ北西部から新種のAloe uigensis が記載されました。

2022年
★南アフリカ北部から新種のLeptaloe類であるAloe hankeyiが記載されました。
https://uk.inaturalist.org/photos/272064040
【追記】南アフリカ北部州よりAloiampelos temuior  var. erntrtiiが記載されました。オレンジ色の花を咲かせます。

2023年
★アンゴラ南部からの新種としてGonialoe borealisが説明されました。まだ、キュー王立植物園のデータベースには記載されていません。【追記】The International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2024. により新種として記載されました。
【追記】ケニアより新種であるAloe nderianaが説明されました。まだ、キュー王立植物園のデータベースには記載されていません。
【追記】ソマリランドのアカシアが優占する乾燥地で、新種であるAloe kayseiが説明されました。まだ、キュー王立植物園のデータベースには記載されていません。


最後に
と言う訳で、近年のアロエ類の新種でした。基本的に調べたのは名前だけで、そのすべてについて画像検索はしていないため、園芸的な重要度は分かりません。ところで、1753年にAloe L.と言う学名がつけられてから270年ほど経ちますが、まだ新種が続々と発見されていることに驚きます。おそらく、これからも沢山の新種が発見されることでしょう。しかし、残念ながら自生地の破壊により絶滅の危機に瀕しているアロエも沢山あります。また、発見される前に自生地の破壊により絶滅するものも出てくるはずで、既に人知れず絶滅しているものも少なくないはずです。新種の記載は不道徳なコレクターや業者による盗掘の危険性を高めてしまいますが、自生地の保護には多少の力が働く可能性もあります。知られていなければ保護の算段すらつかないため、科学者たちの奮闘に期待したいところです。


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残暑厳しいというか、体感温度は8月よりも高く感じてしまい、外に出ると尋常ではない量の汗をかいてしまいます。そのせいで、なかなか庭の手入れなどが出来ずにおります。体調もあまりよろしくないので、今月はイベントにもいかないで大人しくしている予定です。さて、そんな暑さの中でも我が家の多肉植物たちは割りかし元気です。本日も我が家の多肉植物を少しだけご紹介します。

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Euphorbia cylindrifolia
キリンドゥリフォリアは冬に枝を1本折ってしまいましたが、折れた枝から新芽が出てきました。しかし、この如何にも折れそうな枝ぶりはどうにかならないものでしょうか。むしろ、定期的にカットして短く分岐させた方が良いのかもしれませんね。

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塊根はかなり太りました。

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Euphorbia tulearensis
トゥレアレンシスは非常に丈夫な花キリンで、乾燥にも強く一年中花が咲いています。割と乾かし気味なので、中々大きくなりませんが、詰まった形にしたいのでこのままの育て方でいきます。

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枝は中々伸びませんが、非常に太いですね。

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Euphorbia ambobombensis
アンボボンベンシスも非常に元気です。しかし、この個体は何故か花をつけません。


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Euphorbia subapoda
スバポダはまだ小さく葉も少ないのですが、塊根は太り始めています。


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Euphorbia milii cv.
ミリイの白花矮性品種ですが、最近の日照の強さで葉が傷んでしまいました。半日陰に移して様子見していましたが、新しい葉が出てきて一安心です。


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そういえば、秋の植え替えはどうしようか考え中です。とりあえず、夏以降に購入した多肉植物たちは植え替える予定です。化粧砂とかあると、ちょっと水はけの悪い用土が隠されていないか怖いわけです。そのまま冬に突入すると高率で根腐れしますからね。さてさて、本日も我が家の多肉植物たちを少しだけご紹介しましょう。

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Euphorbia gottlebi
ゴトレベイが非常に元気ですが、なんと先端付近で枝分かれしました。根本から盛んに分岐するタイプですから意外です。


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Pachypodium rutenbergianum
ルテンベルギアヌムは非常によく伸びました。来年は枝の先端をカットして枝を増やしていきます。こんもりとした形に仕立てたいですね。


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Dasylirion berlandieri
ベルランディエリは青白い葉を持つ美しいダシリリオンです。しかし、ダシリリオンはみな似ていますから、イマイチ区別がつきませんね。

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美しい葉は逆向きのトゲだらけです。

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Euphorbia dichroa
ディクロアが非常に元気です。地際からの枝分かれがだいぶ増えました。ウガンダ原産。


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Ceraria namaquensis
ナマクエンシスは非常によく生長しました。思った以上に生長が早いですね。
ナマクエンシスはケラリア属とされがちですが、もともとPortulacariaでした。近年の遺伝子解析の結果ではCerariaとPortulacariaは区別出来ないことが明らかとなりました。ということで、現在の学名はPortulacaria namaquensisです。他のケラリア属もPortulacariaとなりましたから、人気があるCeraria pygmaeaもPortulacaria pygmaeaとなっています。



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食虫植物とは実に不思議なもので、その奇妙な姿や脅威的な生態には驚かされると同時に、多くの人を魅了してきました。かのチャールズ・ダーウィンもその一人です。近年、多肉植物ブームから派生して、珍奇植物やビザールプランツという名前で、多肉植物も含んだビカクシダやツツアナナスなども人気なようです。やはり、その姿の面白さから食虫植物も人気なようで、園芸書も沢山出版され、以前と比較にならないほど多種類の食虫植物が入手可能となっています。そんな中、食虫植物についての学術的な本が出版されました。2023年に刊行された、野村康之 / 著『あなたの知らない食虫植物の世界』(DOJIN選書)です。
内容的には食虫植物についての様々な事柄について、網羅したものとなっています。食虫植物の定義、捕虫方法、自生環境、蟲(昆虫など)との関係、進化、保全まで、非常は幅広く食虫植物の基本的事項はすべて学ぶことが出来ます。さて、本書を読んでいていくつか私個人が特に気になったトピックを、いくつかご紹介していきます。

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多肉植物の定義
まずは食虫植物の定義についてです。これは中々難しい問題です。思い浮かぶだけでもテンナンショウやバケツラン、ハスに至るまで、昆虫を一時的に捕らえる植物はそれなりにありますが、これらは食虫植物ではありません。なぜなら、食虫植物は捕らえた昆虫などを、誘引、捕獲、分解、吸収、養分活用という要素があるからです。上に挙げた植物は、あくまでも受粉のためであり、捕らえた獲物の養分を活用していません。しかし、現存する食虫植物でも、必ずしもこれらの定義がすべて当てはまるわけではありません。必ずあるのは捕獲と吸収でしょう。分解は消化酵素を出すものもありますが、微生物などに分解を委ねるものもあり必須とは言えないようです。捕獲については食虫植物でない植物でも割りと見られます。例えば、害虫対策で粘液を出す植物がありますが、これらは捕らえた獲物を分解も吸収もしません。ただの防御手段なのです。さらに、分解もカビなどの感染症への対抗策として分解酵素を有している植物もあります。これらの特徴はきちんと検証しないと食虫植物と見誤ってしまいますが、実はこれらは重要な意味があるのかも知れません。なぜなら、食虫植物が今までなかった粘液や分解酵素を新たに作り出したと考えるより、防御手段として粘液や分解酵素を発達させていた植物が食虫植物に進化した際にそれらの機能を転用したと考えた方が自然だからです。これらの非食虫植物の共通する機能が詳しく研究されることにより、食虫植物の進化についてもさらに深く知ることが出来るかも知れません。

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サラセニア(筑波実験植物園)

捕虫と受粉のアポリア
次に気になったのは、蟲との関係です。本書では昆虫以外の小動物を含むことから「蟲」という表現をしています。対象が食虫植物ですから、獲物としての蟲を想像してしまいます。しかし、当然ながら食虫植物も植物です。花を咲かせ受粉しなくては繁殖出来ないため、花粉媒介者としての蟲とも付き合う必要があります。ここにアポリアがあります。花を訪れた花粉媒介者が、他の花に行く前に捕虫されてしまう可能性があるのです。または、花より捕虫器に優先して引き寄せられてしまう可能性すらあります。この問題は言われて初めて気が付きましたが、確かに非常に根源的で面白い指摘でした。いくつか解決策はあるようですが、まだ完全解決とはいかないようです。とても興味深い話題でした。

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ウツボカズラ(神代植物公園)

最後に
食虫植物はあまり詳しいとは言えませんでしたから、本書は大変勉強になりました。しかし、この手の網羅系の本はどうしても薄口になりがちですが、本書はかなり濃厚です。この1冊ですべてが分かるとは言いませんが、重要な議題は網羅しているように思います。皆様にもご一読をおすすめします。

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日曜日に開催されたビッグバザールは大変な盛況で、多肉植物の質も量も豊富で、個人的には最高クラスのビッグバザールでした。今後の開催が確定している行けそうなイベントは、10月の木更津C&Sと11月の五反田BBくらいですかね。前回の木更津C&Sは残念ながら仕事でいけませんでしたから、今回は行きたいものですね。さて、本日も我が家の多肉植物を少しご紹介しましょう。

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Tulista pumila var. ohkuwae
変種オウクワエがストレスカラーで色付いています。均整が取れた美しいツリスタです。


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Tulista maginata
マルギナタは一度日焼けしてしまい、復活に時間がかかりましたが、ようやく見られるようになってきました。


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Aloe saundersiae
サウンデルシアエが花茎を伸ばしています。今年2回目の開花となります。


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Aloe fleuretteana
2000年に記載されたフレウレテアナも、今年2本目の開花です。

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Aloe bakeri
野生絶滅種のバケリも元気です。夏にやや弱りましたが葉の色艶が良いですね。まだ未開花なので、そろそろ花が見たいところです。


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Aloe bergerii
謎のアロエが開花しそうです。ペリエリ系の交配種かと思いましたが、花は黄色系統ですから違うかもしれません。

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開花した花の形が気になります。


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今年の夏は暑くて何もする気力が湧きませんでしたが、まだまだ暑い日々は続きそうです。外出はなるべく控えていたのですが、ビッグバザールが開催されるため久々の遠出です。今回も東京流通センターの開催です。しかし、次のビッグバザールからまた五反田TOCビルに戻るようです。まあ、五反田の方が行きやすいので個人的には助かりますが、結局TOCビルは存続するようですね。

昨日も朝から暑くなりましたね。いつものようにゆっくり開場後につくようにと考えていましたが、うっかり開場前についてしまいました。流通センタービルの廊下に並ぶ羽目になりましたが、まったくうっかりしていましたね。
さて、開場は前回同様にとても広く、どこがどの店だか忘れました。42店くらい出店していたようです。
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とりあえずは、ふらふらと一周しましたが、まあ色々あったとしか言いようがありません。個人的に気になる硬葉系ハウォルチアやガステリアもまあまああり、手持ちにない変種や変わった外見のシノニムもありました。しかしながら、今回は購入せず。前回のBBでは目を皿のようにして探しても、あまりなかったアデニアが何故か今回は沢山ありました。最近、アデニアが気になっていたこともあり、いくつか購入しました。

さてさて、ここからは購入品です。記憶が定かではないのですが、確かカクタスレイズでユーフォルビアの実生苗、次にSucculent Connectionでアデニアを2種類、最後にBabyleaf plantsで追いアデニアを購入しました。ということで、なんだかんだで40分ほどで退散しました。そういえば、相変わらずオペルクリカリアは沢山見ましたが、最近はオペルクリカリア熱はすっかり冷めてしまいましたね。なんだか、輸入種子の名前が滅茶苦茶だし、オペルクリカリア属の分類表に引っかからない、よくわからない苗が出回っています。その正体は雑種かもしれないので、しばらくは買わないでおきます。

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Euphorbia spannringii
入って右の壁際で購入。多分、卓の形からしてカクタスレイズっぽい感じがします。
しかし、これってフィッシュボーンですよね。いつの間にやら学名がついたのかと確認したら、2021年に記載されたようです。マダガスカル原産。

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Adenia stenodactyla
Succulent Connectionのアデニア。A. kirkiiの実生が沢山ありましたが、手持ちにあるので一点物のこちらを購入。ちなみに、以前他店から購入したA. kirkii苗より安く、塊根植物と言うより安いハウォルチアとかの値段帯でした。


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Adenia goetzei
こちらもSucculent Connectionのアデニア。このデカさで、この値段かと驚きました。人気がイマイチだからかもしれませんね。この値段でオペルクリカリアだのフォウクィエリアを買おうとしたら、爪楊枝みたいなやつしか買えませんからね。蕾が付いていますが、自家受粉して面白い実がなるといいます。楽しみですね。


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Adenia isaloensis
最後はBabyleaf plantsでイサロエンシスの実生苗を購入。他にも気になる小型アロエやガステリア、硬葉系ハウォルチアもありましたが、今回の軍資金の関係で断念。

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小さい塊根があります。まだ埋めておいてもいいかもしれません。

というわけで、9月のサボテン・多肉植物のビッグバザールでした。いやはや、今回は気になる多肉植物が沢山ありすぎて目移りしてしまいました。衝動的に買わずに、一回見回ってから買って良かったです。過去のビッグバザールでは、ガステリアや硬葉系ハウォルチアはないとまいどまいど愚痴を言っていたのですが今では嘘のようです。どうも、多肉植物の盛り上がりは過去最高かもしれませんね。多肉植物ブームが始まってかなり経ちますが、塊根やエケベリア、アガヴェときて、さらに盛り上がるとは思っていませんでした。かなりマニアックな多肉植物も見受けられましたから、ますますビッグバザールが楽しみになりました。次回の11月のビッグバザールは五反田TOCに戻ります。どのような多肉植物が見られるか、今から楽しみですね。


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本日はビッグバザールが開催されます。私も参加予定ですが、あまり時間が取れないので、一巡してすぐ帰る羽目になりそうです。たまにはゆっくりしたいところですが仕方がありません。

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皇帝
皇帝はなんと1ヶ月も咲き続けています。おそらく200輪以上咲いています。しかし、まだ咲くようです。

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ところが、流石に消耗して痩せてきてしまいました。これ以上は危険なので花茎はカットしました。

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Euphorbia silenifolia
シレニフォリアの新葉が沢山出てきました。しかし、生長が遅いですね。


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Zamia integrifolia
インテグリフォリアは今年は絶好調で、素晴らしい葉が出ています。一般的には、Z. floridanaの名前で流通しています。
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よく見ると新葉が出ています。

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Copiapoa hypogaea
黒王丸には興味がありませんが、ヒポガエアは可愛らしい感じがして好きですね。花芽があがっていますが、多分タイミングが合わなくて写真は撮れないでしょうね。今年は既に開花していましたが、やっぱり写真撮れないですね。


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Gonialoe sladeniana
スラデニアナは根がないカット苗として入手しましたが、発根しても色味が薄く生長も鈍いものでした。あれから1年半を過ぎて、ようやく色味が濃くなり素晴らしい葉が出てきています。今年は花も咲いたので、嬉しい限りです。



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サボテンも生物である以上は繁殖する必要があり、そのために花を咲かせます。しかし、一口にサボテンと言ってもその繁殖戦略は様々で、花粉媒介者も昆虫だけではなくハチドリやコウモリにより受粉するサボテンもあります。当ブログでは度々サボテンの受粉様式=受粉生物学をご紹介してきました。参照とするのは、Bruno Henrique dos Santos Ferreiraらの2020年の論文、『Flowering and pollination ecology of Cleistocactus baumannii (Cactaceae) in the Brazilian Chaco: pollinator dependence and floral larceny』です。本日の主役はブラジルとその周囲に分布するヒモ状のサボテン、Cleistocactus baumanniiです。

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Cleistocactus baumannii(右)
筒状の花に注目。
『The Cactaceae II』(1920年)より。


C. baumanniiは鳥媒?
サボテンはブラジルのCaatingaやChaco植生の重要な要素の1つです。サボテン科の中でも、南米のサボテンでは様々な系統で鳥媒が想定されています。Cleistocactusは鳥による受粉に極端に特化した例として挙げられますが、それは花の特徴から推測されたものでした。Cleistocactusの受粉の評価は2016年(Gorostiague & Ortega-Baes, 2016)に行われ、C. baumanniiはハチドリによってのみ受粉し、C. smaradigoflorusはハチドリとミツバチにより受粉する可能性が示されました。
C. baumanniiはアルゼンチンやブラジルでは、アオムネヒメエメラルドハチドリ(Chlorostilbon lucidus)だけが花粉媒介者であると考えられています。しかし、花を訪問する昆虫による盗蜜の影響を調査する必要があります。


盗蜜
盗蜜者(nectar robbers)は、受粉せずに花の資源(花蜜や花粉)を集める花への訪問者ですが、花を噛んだりして傷付けるなどイリーガルな方法を用います。この花の損傷は、本来の花粉媒介者の行動や、花粉の飛散距離に影響を及ぼし、結実や種子数、種子の発芽率を低下させる可能性があります。しかし、盗蜜により蜜が減少するため、本来の花粉媒介者が訪れなければならない花の数が増えるため、他家受粉が促進される可能性もあります。
花への訪問者は次のように分類されます。
①潜在的な花粉媒介者(potential pollinators)
②非花粉媒介者(non-pollinators)
③泥棒(thieves)
④強盗(robbers)
泥棒は花粉や柱頭に触れることなく、花に損傷を与えない訪問者を指します。強盗は花に損傷を与える訪問者でこれを一次強盗、一次強盗のつけた傷口を利用する訪問者を二次強盗としました。


C. baumanniiの開花
C. baumanniiは円柱柱状のサボテンで、約1.5mの枝分かれした枝を持ちますが、他の植物に支えられている場合はより高くなることもあります。明るいオレンジがかった赤い花を沢山咲かせます。研究地域ではC. baumanniiは雨期に激しく開花します。花は両性花で、昼行性、匂いはありません。花は自家不稔で、自家不和合性です。花筒の長さは平均48.19mm、直径の平均は9.25mmでした。花は1年を通じて開花し続けます。
C. baumanniiの花の寿命は約48時間です。午前6時には花冠と葯は既に開いているものの、柱頭はまだ受容性はありません。つまり、開花開始時には花は機能的に雄蕊的です。午前8時から柱頭は一部が受容状態となります。午前10時頃には葯に花粉はほとんどなくなり、翌日まで雌性期です。翌日の午後には柱頭は萎れはじめ、翌日には完全に閉じます。
C. baumanniiの花は葯と柱頭が同じ高さで並び、雌雄離熟(herkogamy)ではありません。柱頭が受容前に花粉が放出されることから部分的雄性先熟で、自家受粉を減らし柱頭が詰まるのを防ぐと考えられます。

花への訪問者
ブラジルのChacoにおいて、C. baumanniiの花には5種のハチ、2種のアリ、1種のチョウ、1種のハチドリ(C. lucidus)が訪れました。この内、ハチドリと2種のハチは頻繁に訪花し、ほとんどの月で見られました。
観察すると、ハチドリは花の前でホバリングし、クチバシを花筒に入れて、クチバシ上部と頭が葯と柱頭に接触させて採蜜していました。採蜜は2秒間続き、1つの植物につき1つの花だけを採蜜しました。
3種のハチは花粉を集めるために葯に着地し、葯と柱頭に接触しましたが、基本的に花粉泥棒でした。さらに、Xylocopa splendulaというハチは、すべての訪花で花筒に口器を突き刺して盗蜜しました。このハチは同じ植物の別の花を訪れるため、主要な蜜泥棒です。X. splendulaの残した穴には、他の種類のハチやアリが訪れ、二次的な蜜泥棒となっていました。また、このような盗蜜を受けた花は、柱頭に付着した花粉が少ないことが分かりました。さらに、X. splendulaは自家受粉と隣花受粉(geitonogamy)を促進し柱頭を詰まらせ、盗蜜により有効な花粉媒介者であるハチドリの訪問を減らしている可能性があります。


最後に
以上が論文の簡単な要約です。
観察によりC. baumanniiの花の花粉媒介者はハチドリであることが確認されました。さらに、ハチは有効な花粉媒介者ではなく、それどころか花粉泥棒であり蜜泥棒でもあると判明しました。自家受粉や同じ植物個体の別の花からの受粉を受ける隣花受粉も、ハチにより引き起こされ、蜜の減少によりハチドリの訪花も減ってしまいいいことがありません。論文中で柱頭が詰まると言っているのは、柱頭に沢山の自家受粉、あるいは隣花受粉してしまうと、花粉から花粉管が花柱に伸びて行きますが自家受粉はしないので受粉はせず、後に他家受粉の花粉がついても花粉管を伸ばす隙間がないということでしょう。
まとめると、
本来ならば植物の受粉が期待さるハチが、受粉を阻害する要因になっている可能性があるのです。植物と昆虫との関係も非常に複雑です。今後もサボテンや多肉植物の受粉生物学を見つけ次第取り上げていくつもりです。


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ちょっとだけ秋っぽい感じもあるこの頃ですが、多肉植物たちは生長を再開し始めました。生長が楽しみな季節です。さて、本日も我が家の多肉植物たちを少しご紹介しましょう。

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Euphorbia fimbriata
フィンブリアタの生長が著しいですね。しかし、フィンブリアタは他のユーフォルビアにも何回も重複して命名されたいわく付きの名前です。現在はE. mammillarisの異名扱いですが、太さなど特徴が異なるとよく言われます。ちなみに、E. mammillarisとは、白樺キリンとかミルクトロンと呼ばれている白いユーフォルビアの原種のことです。


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Euphorbia venefica
猛毒3兄弟の長男ヴェネフィカですが、新しい葉が出ています。E. venenificaと呼ばれて来ましたが、これは引用した研究者の誤記でしたが、何故か誤記の方で流通してしまいました。現在は訂正されています。E. poissoniiと似ていますが、トゲが発達するヴェネフィカとは異なります。


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Euphorbia cap-saintemariensis
カプサインテマリエンシスも特徴的な葉を次々と出しています。E. decaryiの変種とされてきましたが、現在では独立種です。


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Pachypodium windsorii
ウィンドゥソリイ(ウィンゾリー)が秋の成長期で、新しい葉を勢いよく出しています。パキポの中でも、特に葉色が濃く艶があって美しい種です。バロニイの変種とされることもありますが、現在は独立種です。というより、1916年に独立種として記載され、1949年にバロニイの変種とされましたから、元に戻っただけとも言えます。


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Dioon edule
エドゥレの赤銅色の美しい新葉が展開中です。エドゥレは2000歳を超える個体もある非常に長寿のソテツです。


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アデニアは割りと古くから塊茎植物として有名ですが、一般的に知られているのはAdenia glaucaやAdenia globosaなど一部に限られます。多肉植物ブームの昨今でもあまり見かけないのは、どちらかと言えば希少だからというより、それほど人気があるわけではないからでしょう。しかし、最近アデニアも面白いと思うようになり、少し調べてみようということになりました。以前、開発に伴いアデニアを移植しようという試みを記事にしてご紹介したことがありますので、そちらもご参照下さい。


アデニアの履歴書
アデニアは主に旧世界の熱帯や亜熱帯に分布するトケイソウ科植物です。塊茎や塊根を持ち、蔓性が一般的なようです。2024年8月時点で認められているアデニア属は105種類です。
アデニア属の経歴を見てみましょう。アデニア属が初めて命名されたのは1775年のことで、スウェーデンの探検家、博物学者、東洋学者であるPeter Forsskålによるものです。つまり、Adenia Forssk.です。Forsskålはvon Linneの弟子であり、アラビア探検中にイエメンでマラリアに罹患し客死しました。31歳でした。Forsskålの原稿は植物についてはForsskålの死から12年にあたる1775年に「Flora Aegyptico-Arabica」として出版され、その中でAdeniaは新属として記載されました。ですから、アデニア属の成立はForsskålの死後になされたのです。ここからは、アデニア属の異名(Heterotypic synonyms)を見ていきましょう。
1797年 Modecca Lam.
1820年 Kolbia P.Beauv., nom. illeg.
1821年 Blepharanthes Sm.
1822年 Paschanthus Burch.
1846年 Microblepharis M.Roem.
              Erythrocarpus M.Roem.
1861年 Clemanthus Klotzsch
1867年 Machadoa Welw. ex Benth. & Hook.f.
              Ophiocaulon Hook.f., nom. illeg.
1876年 Keramanthus Hook.f. 
1888年 Jaeggia Schinz
1891年 Echinothamnus Engl. 

このような異名が生まれる原因は様々ですが、おおよそのパターンは決まっています。新種が見つかった時に既存の属としないで新属を作ったり、既に命名されている種に対して改めて命名してしまったり、既存の属から分離させて新属を創設したりです。このように後にまとめられることはよくあります。また、提唱したものの、まったく認められず使用されてこなかったものもあるかも知れません。

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Adenia glauca Schinz, 1892
ボツワナ、南アフリカ北部州の原産。


アデニア研究最前線
さて、近年のアデニア属に対するアカデミアの興味は、どのようなものがあるでしょうか? 調べてみると、アデニアはどうも有毒なようです。その成分については昔から調べられているのですが、近年では何かに使えないかと研究がなされています。毒性があるということは、何かしらの生理活性があるということです。用法用量を工夫すれば、薬となるかも知れません。
例えば、YESSO Bogui Florianらの2022年の論文では、Adenia lobataの抽出物がラットの貧血に有効であったとしています。この抽出物のLD50(半数致死量)は5000mg/kgなので、人体には無害だとしています。
次にPacome Kouadio N' Goらの2021年の論文では、Adenia lobataがコートジボワールで伝統的に様々な慢性疾患や頭痛・歯肉炎の痛みの緩和、分娩の促進のために広く利用されていることが示されています。アデニア抽出物の抗炎症作用が試験され、伝統医学に科学的な根拠を与えました。
ピンポイントな研究もあります。例えば、Shashikala R. Inamdarらの2021年の論文では、Adenia hondala由来の成分が大腸がんと結合し増殖を阻害し、がん細胞にアポトーシス(自死)を引き起こすとしています。

もちろん、毒性も研究されております。例えば、Massimo Bortolottiらの2021年の論文では、Adenia kirkiiよりキルキリンなる植物毒素を分離しています。キルキリンはタンパク質を合成するリボソームに不可逆的な損傷を与え細胞死を引き起こします。
実はこの手の毒性だの薬理作用だのといった論文は山のようにあり、割りと新しいものをチョイスしました。というか、あまりに沢山あるため調べるのを止めました。期待されているということなのでしょう。

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Adenia olaboensis Claverie, 1909
マダガスカル原産。2変種からなり、var. olaboensisとvar. parvaがあります。


150年ぶりの再発見
Neil R. Crouchらの2016年の論文によると、Adenia natalensisが南アフリカのKwaZulu-Natalの、Tugela川下流域で再発見されました。A. natalensisは1860年代初頭に採取され、William Tyrer Gerrardによる2つのコレクションのみが知られており、原産地は「Natal」あるいは「Natal, Zulu-land」とだけ記録されていたものです。実に150年ぶりの再発見でした。しかし、この論文では、知られていないA. natalensisのメス個体は発見されませんでした。
この発見には続報がありました。Neil R. Crouch & David G. A. Stylesの2021年の論文では、Mngeni川水系の3箇所でもA. natalensisを発見し、開花し結実したメス個体を初めて発見しました。これにより、A. natalensisの雌雄異株についての完全な説明が可能となりました。

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Adenia kirkii (Mast.) Engl., 1891
ケニア、タンザニアの原産。1871年にModecca kirkii Mast.と記載され、後にアデニアとされました。キルキリンという毒素を含みます。


新種の発見
アデニア属も新種が発見されています。新しいものだと、Veronicah Mutele Ngumbauの2017年の論文では、ケニアとタンザニアの海岸林に生息する新種のAdenia angulosaについて説明しています。A. gummiferaに似ているとしています。また、Marc Pingnalらの2013年の論文では、コモロ諸島のMayotte島から新種のAdenia barthelatiiを説明しました。マダガスカルのアデニアに近縁なようです。
 
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Adenia globosa Engl., 1891
エチオピア、ソマリア、ケニア、タンザニア原産。現在は3亜種、subsp. globosa、subsp. curvata、subsp. pseudoglobosaに分けられます。


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台風の進路がめちゃくちゃで、すっかり翻弄されてしまいました。雨はすごかったものの、風がなかったので多肉植物の被害がなくてほっとしました。さて、本日も我が家の多肉植物たちを少しだけご紹介しましょう。

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Gymnocalycium ferocior
フェロキオルに良いトゲが出ています。まあ、まだ小苗ですが。


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H. fasciata fa. vanstaadensis
ファスキアタの矮性種が開花しました。

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矮性ゆえか花は小型。花弁の先端はよく開く方です。

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H. venosa
硬葉系のヴェノサが開花しました。

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随分と子株が増えました。
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花は全体的に白く、先端は非常に狭いですね。

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Aloe thompsoniae
トンプソニアエが非常に元気です。勢いがあります。小型種ですが花が美しいタイプなので、花が楽しみです。


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Euphorbia razafindratsiae
ラザフィンドラトシラエが開花しました。この個体は生長が鈍く、しばらく動きがありませんでしたが、今年は根元から分岐するなど非常に元気です。

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花は緑色。


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台風が来る来る言ってなかなか来ませんね。おかしな天気が続いていますが、雨が止んだ隙に少し撮影しました。というわけで、今日も我が家の多肉植物たちを少しご紹介しましょう。

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Euphorbia hedyotoides
今年は随分と生長しました。よく見ると開花しています。

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初めての開花です。ユーフォルビアの花は地味ですが、ヘディオトイデスはことさら地味ですね。

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H. coarctata IB 5850
九輪塔が咲きました。本体に比べて花茎が短いですね。

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花はスタンダードなタイプ。

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Euphorbia cylindrifolia
キリンドゥリフォリアは室内に取り込んだ冬の間に、うっかり枝を折ってしまいました。そのままにしておいたら根付いたのですが、何故かやたらに花が咲きます。

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Aloe florenceae
マダガスカル原産の小型アロエ、フロレンケアエ(フローレンシー)ですが、新しい葉が勢いよく出ています。この怪し気な青白い雰囲気がたまりませんね。


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Astroloba rubriflora
青白い繋がりでルブリフロラ。だいぶ育ったのですが、なかなか花が咲かないですね。

 
    
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エピジェネティクスとは簡単に言うと、遺伝子を変えずにその発現を制御し、その制御が次世代に伝わりうる仕組みのことです。最近、そのエピジェネティクスに関心があり、岩波新書から出ている入門書を読み、書評の形で記事にしました。(以下、リンク参照)



しかし、エピジェネティクスのメカニズムはともかくとして、挙げられた実例の多くは動物でした。著者の関心も癌などの疾患との関連に注目しているようですが、植物のエピジェネティクスに関しては軽く触れる程度でした。そこで、改めて植物のエピジェネティクスを調べてみました。すると、近藤洋と竹能清俊の2008年の論文、『花成とエピジェネティクス』が見つかりました。簡単に内容を見ていきましょう。

バーナリゼーション
バーナリゼーション(春化)とは、種子や芽生えの時期の低温の有無が、後に成熟した個体の花成の有無に影響を与えることです。「冬の記憶」とも称されるこの現象は、典型的なエピジェネティクスです。これは、種子や芽生えの時に受けた低温が記憶され保持されることと考えることが出来ます。モデル植物であるシロイヌナズナでは、FLC遺伝子が花成を抑制する因子として働きます。その発現は長期間の低温により抑制され、低温が解除されても維持されます。このことは、FLCの発現がエピジェネティクスのメカニズムであるDNAのメチル化やヒストン修飾により制御されている可能性があります。

脱メチル化による花成
バーナリゼーションがエピジェネティクスの制御を受けているか、まずはDNAのメチル化の観点から検討されました。シロイヌナズナにメチル化を解除する脱メチル化剤を施すと、花成が誘導されることが明らかとなりました。この時、実際にFLC遺伝子の発現が低下していました。つまり、FLC遺伝子がDNAのメチル化により制御されていることが示唆されたのです。シロイヌナズナ以外のバーナリゼーションによる花成がおこる植物でも、脱メチル化剤により花成が誘導されるためある程度は普遍性があるようです。

光周的花成
多くの植物は誘導的光周期(短日、長日)により速やかに花成が誘導され、誘導された花成状態は誘導的光周期以外の環境に置かれると持続しません。そのため、光周的花成にエピジェネティクスによる制御が働くとは考えられていませんでした。しかし、絶対的短日植物であるシソ(紫蘇)の光周的花成においては異なります。短日処理を受けたシソは誘導的光周期以外の環境に置かれても、花芽を形成し続けるなど花成状態が長く続きます。このような安定した花成形成が低温にゆるバーナリゼーションと似ているため、両者に共通する制御機構が想定されることから、著者らは光周的花成にエピジェネティクスが関与するのかを検討しました。

光周的花成とエピジェネティクス
脱メチル化剤をシソの種子あるいは茎頂に処理すると、長日条件でも花成は誘導されました。茎頂に脱メチル化剤を処理した場合に、処理された部位より下の茎にも花芽が形成されました。このことは、脱メチル化剤の作用を受けた部位で、輸送可能な花成刺激が生成されたことを示します。つまり、これらのことからシソの光周的花成にエピジェネティクスが関与することが示唆されました。

次世代に伝わるか?
DNAの脱メチル化により誘導された形質は、次世代に遺伝しうることが知られています。しかし、哺乳類のDNAのメチル化は配偶子形成の時にリセットされるため、メチル化状態は遺伝するとは限りません。対する植物はDNAのメチル化により誘導された形質が遺伝するため、植物にはDNAのメチル化のリセット機構がないとされてきました。しかし、脱メチル化剤で誘導したシロイヌナズナの花成の抑制状態は遺伝しないため、少なくともエピジェネティクスな制御を受ける遺伝子に関してはリセット機構があるものと考えられます。しかし、脱メチル化剤は同時に、シソの栄養生長の抑制をもたらしますが、この栄養生長の抑制は次世代に伝わることが確認されています。

最後に
以上が論文の簡単な要約です。とはいえ、論文的には遺伝子の詳細な分析によるメカニズムの話が重要であり、論旨を証明する根拠なのですが、この記事では省きました。気になる方は、J-STAGEで一般にも公開されていますから、PDFをダウンロードしてみて下さい。論文は日本語で書かれた短いものです。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/plmorphol1989/19and20/1/19and20_1_15/_article/-char/ja/

さて、今回は植物のエピジェネティクスの例を1つご紹介したのですが、他にも植物のエピジェネティクスに関する論文は沢山出ているようです。まだ、日本語の論文しか検索していませんが、時間があれば海外の論文も検索してみるつもりです。


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台風が来ているため、撮りためた写真でお送りします。鉢が転がりそうなのでサギソウを室内に取り込みましたが、ちょうど花が咲いています。

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サギソウ Pecteilis radiata
湿地に生える球根性の蘭。


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天平丸 Gymnocalycium spegazzinii
天平丸が元気です。南米病にビビってなかなか手が出ないでいましたが、安売りしていたので去年の夏につい買ってしまいました。しかし、この素晴らしいトゲには感心しています。


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Euphorbia millotii
ミロティイの新葉が展開しています。日が強いため、新しい葉は小型です。

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古い葉は焼けていますが、花キリンは芽と幹にダメージがなければ問題ありません。環境に合った新しい葉が出ますからね。

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Euphorbia viguieri var. caproniana
変種カプロニアナも元気です。葉が非常に大きいですね。


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Dioon edule
エドゥレが今年2回目のフラッシュです。購入時は2枚だった葉はこれで6枚になりました。エドゥレは非常に生長が遅いソテツですから、葉が増えてもなかなか大きくなりません。

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密に詰まっています。エドゥレの葉はその青白い色合いや整然と揃った小葉など、非常に美しいソテツです。大事に育てたいものです。


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以前、CAM植物について簡単にまとめた記事を書いたことがあります。CAMとは光合成の方法の1つで、蒸散を抑えるために夜間に二酸化炭素を取り込み、リンゴ酸に変換して貯蔵する仕組みです。CAMという名前は、ベンケイソウ型有機酸代謝(Crassulacean Acid Metabolism)の略ですから、エケベリアやセダムなどのベンケイソウ科植物に典型的に見られ、乾燥に強いシステムですからパイナップル科植物やサボテンなどに広く見られます。
しかし、その時の記事の内容的は、あくまでも一般的に言われていることをまとめただけに過ぎないものでした。(以下、リンク)


そこで、今回は科学者によるCAMの概観とこれからについて見ていきたいと思います。参照とするのは、Kevin R. Hultineらの2019年の論文、『New perspective on crassulacean acid metabolism biology』です。

CAM植物の特徴
CAMは維管束植物の38科400属以上見つかっており、60以上の独立した進化の起源を持ちます。CAMの起源は、過去に起きた乾燥化と大気中の二酸化炭素の減少に相関しており、地球規模の気候変動に対する進化的対応の代表的な事例です。また、CAMは茎や葉の多肉質化、水の捕捉と貯蔵、厚いクチクラとワックス沈着、低い気孔密度、高い気孔応答性などの共通の適応形質と共に進化し、これらの特徴により水の利用が限られている、あるいは断続的な厳しい環境に生息出来ます。

CAMへの進化
CAMは38科の植物で知られており、その広い系統の中の分布から、CAMは独立して複数回に渡り発生したと考えられています。最古のCAMについては、証拠が化石に残らないためよくわかりません。陸生植物のCAMは乾燥が主な要因と考えられています。それは、日中の高温と相対湿度の低ささらされる砂漠に生える多肉植物でよく見られるからです。ただし、CAMは二酸化炭素を有機酸に変換し、炭素を濃縮するメカニズムですから、利用可能な二酸化炭素が少ない環境に対する適応も想定されます。例えば、Isoetes (ミズニラ属)などの原始的な水生植物はCAM植物なのは、水中の二酸化炭素の拡散係数が低いために、CAMに進化したと考えられます。陸生植物のCAMは、大気中の二酸化炭素濃度が低下し、CAMやC4という光合成経路が有利になった更新世の氷河期に反応したものと考えられます。

CAM研究
CAMの古典的なモデルは、気孔の反転と4段階のガス交換、および生化学的活性により定義されます。しかし、これはCAMの多様性と複雑性を否定するものです。CAMに関する最近の理解の進歩は、「弱い」、「通性」、「中間」のCAM植物の限界に関する研究から得られています。多くのCAM植物がCAMをC3やC4と共に発現し、その発現は発育の段階により変化することが多く、旱魃や塩分にさらされると通性で変化することもあります。

CAMの利用
CAM植物の中でも、旧世界のユーフォルビアと新世界のサボテンの茎が多肉質な種は、密猟や地球規模の気候変動により前列のない脅威にさらされています。しかし、多くのCAM植物は将来的な食料、飼料、繊維、バイオ燃料、医薬品とされる可能性がある高い農業的価値を持ち、しかも乾燥に強い作物です。少数のCAM植物製品は、テキーラ(Agave)やパイナップル、アロエ、バニラ、果実(ウチワサボテン)など、世界的に取り引きされています。しかし、これらの種は伝統的に過小評価されており、農業的改良のための投資はほとんど行われていません。これらのCAMは、遺伝学の進歩により遺伝的改良が促進されることが期待されています。中でもAgaveはバイオ燃料の原料として高く注目されています。

最後に
以上が論文の簡単な要約です。
一応ですが、CAMについて簡単に解説しましょう。
日中に二酸化炭素を取り込もうと気孔を開くと、高温と乾燥により水分が失われてしまいます。しかし、CAM植物は気温が低い夜間に二酸化炭素を取り込みます。取り込んだ二酸化炭素は、リンゴ酸の形で濃縮・貯蔵されます。気体は貯蔵が難しく場所をとりますから、リンゴ酸という液体に変換するのは理にかなっています。また、貯蔵が出来るため、夜間でも暑い日には、気孔を閉じて二酸化炭素の取り込みをしないこともあります。
論文の内容についてですが、驚くべきことにCAMは複数回、独立して進化したことが示されています。つまり、植物が進化の過程で1回だけCAMを獲得し、その子孫がCAMというわけではないのです。CAMは様々なグループのあちらこちらで、それぞれ獲得されました。それなりに複雑なシステムですから、共通祖先が獲得したわけではないのことに驚かされます。洋蘭の仲間であるDendebiumでは、属内で複数回のCAMの進化があったことが報告されているそうです。
さて、CAMの研究は何をもたらすのでしょうか。まずは、希少植物の保全が挙げられます。その植物の生態や生理などを理解することは、保全計画には欠かせません。詳しい調査もなしに似た環境に植栽しても上手くいかないケースが度々見られます。やはり、事前の研究は必須なようです。次はやはり作物として利用です。CAM植物は乾燥に強いため、通常の作物が育ちにくいような環境でも栽培出来ます。例えば、トウモロコシは主に家畜の飼料として莫大な量が生産されていますが、バイオ燃料への利用がよく言われています。しかし、米国では地下水を汲み上げて強引に生産しているため、地下水の著しく減少を招いているそうです。CAM研究により、地下水を利用しないAgaveなどを利用したバイオ燃料の開発や、CAM回路自体を組み込んだ作物も将来的には可能となるかもしれません。論文では、CAMの進化は①乾燥化、②二酸化炭素の減少、③植物育種となっており、ヒトによる開発を第三のCAMの進化イベントと捉えているようです。CAM利用に関する、その期待の大きさが分かりますね。



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いよいよ台風が来ます。前回は肩透かしでしたが、今回は直撃しそうです。しかし、何やらふらふらしていていつ来るのやら。困ったものです。それはそうと、本日も我が家の多肉植物を少しご紹介しましょう。

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龍尾閣 Euphorbia griseola
龍尾閣の新芽が勢いよく伸びています。E. richardsiaeの名前で入手したユーフォルビアですが、特徴的にグリセオラでした。


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H. limifolia var. glaucophylla
グラウコフィラが開花しました。

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変種グラウコフィラは実に個性的です。
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花は典型的な色合いですが、根元が膨らみ先端がすぼまる形です。花弁の開き方が特徴的。

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Euphorbia erythrocucullata
塊根性花キリンのエリスロククラタも急成長しています。古い葉は焼けていますが、まあ問題ありません。塊根はまだ地下で養成中。

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グングン伸びています。面白い花を咲かせるようですから、楽しみですね。

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Gymnocalycium erinaceum WR 726B
エリナケウムが盛んにトゲを出しています。あまりギムノカリキウムらしくない姿ですが、種小名も「禾状トゲの」という意味ですから、まあ見たまんまです。ちなみに、「ハリネズミ」という意味であるとしているサイトが沢山ありますがこれは誤りのような気がします。ハリネズミはErinaceus属ですが、その見た目からラテン語のErinaceusがつけられただけで、元来ラテン語にハリネズミという意味はないように思われますが。

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Aloe erinacea
エリナケアもやはり外見から命名されました。そういえば、栽培されているエリナケアをウェブ上で探すと、徒長しているものが多いことに気が付きました。私は早く育てる意味がないため、非常に締めて作っていますからなかなか大きくなりません。しかし、それ故に整った姿をキープしています。



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エピジェネティクスとは、一般的に「遺伝子の配列を変えずに遺伝子を制御」する仕組みと言われていますが、これだけだと何だかわかりませんね。初めてこの言葉を聞いたのは、某ネット掲示板の書き込みで、確か「その世代が獲得した特徴が子孫に伝わる仕組み」のように言われていたように記憶しています。しかし、それはラマルクの進化論のように聞こえて、首を傾げたものです。一体どういうことなのでしょうか。まあ、知らないのなら調べたら良いではないかということで、手軽に読める新書を手にとってみました。本日は、2014年に刊行された、仲野徹 / 著、『エピジェネティクス -新しい生命像をえがく』(岩波新書)をご紹介します。

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まず、読んで直ぐに少しだけ知っている話だと気が付きました。要するにこれは、ヒストンのメチル化に関係する話ですね。それがエピジェネティクスと呼ばれていることを知りませんでした。とはいえ、私の知識はえらくぼんやりしていて、具体例と言われるとよくわかりません。一体どういうことなのでしょうか?

エピジェネティクスの仕組みは、簡単にいうとDNAやDNAを折りたたむヒストンというタンパク質がメチル化やアセチル化などの修飾・脱修飾をされると、その遺伝子がオンになったりオフになったりするということです。遺伝子は生きている間に変わりませんが、このスイッチのオン・オフは変わりうるものです。そして、そのオン・オフは次世代に伝わる可能性があります。しかし、エピジェネティクスはどうもそれほど万能なものではないようです。なぜなら、受精の際に遺伝子は脱メチル化され、一度リセットされるからです。ですから、必ずしもスイッチのオン・オフが次世代に伝わるとはいえないようです。正確には、この時にリセットされないでオン・オフが保存されるものもあるということです。

エピジェネティクスは遺伝子に依存しない仕組みのように捉えられる向きもあるようです。どちらかと言えば、遺伝子を制御する仕組みの一部と考えた方が自然かも知れません。遺伝子自体は変わりませんから、ラマルクの用不用説とも異なりますね。また、エピジェネティクスの制御は、ある遺伝的な現象に対し、それを主体的に制御しているのか、一部が関連するだけなのか、全く関与していないのか、かなり温度差があるようです。重要ではあるものの、すべての事象を説明しうるものではないということです。

エピジェネティクスの具体例としては、植物では春化現象が挙げられます。秋まき小麦を低温で処理(春化処理)すると、春まき小麦になるという現象です。これは、悪名高きルイセンコが見つけた現象です。観察された現象自体は正しいものの、解釈が間違っていました。春化処理するとその獲得形質は遺伝するとし、遺伝学や進化論を歪めてしまいました。これは、遺伝ではなく、エピジェネティクスの変化によるものだったのです。また、植物は受精の際の脱メチル化が動物のように広範に起きないとされているようです。


ここで、ラマルクの用不用説との違いを明確にしておきましょう。よくある用不用説の例として、キリンの首の長さに対する説明があります。曰く、高い場所にある枝についた葉を食べるために首を伸ばしていたら、世代を重ねる毎に徐々に首が長くなったというものです。エピジェネティクスで考えた場合、首の周囲の筋細胞のエピジェネティクスの変化でしかなく、生殖細胞のエピジェネティクスは変わっていないため、次世代には伝わりません。エピジェネティクスは生殖細胞に起きている必要があるのです。例として挙げると、飢饉が起きていた時に生まれた子供は、将来的に糖尿病などの生活習慣病になりやすいという調査の結果があります。これは、低栄養に耐えられるようにエピジェネティクスが変化した例です。この場合、生殖細胞を含めたすべての細胞にエピジェネティクスの変化があるため、次世代に伝わる可能性があります。さらに言えば、エピジェネティクスは用不用説の想定する新たに獲得した形質などではなく、既存の遺伝子が働くか働かないかというものですから、まったく異なりますね。

読んでいて驚いたのは、遺伝的には問題がなくてもメチル化の違いにより発病する病気があるなど、思いの外様々な部分に影響を及ぼしていることです。しかし、分かっている部分はまだまだ少ないようで、はっきりとしないモヤモヤした部分が残りました。エピジェネティクスが一部の病気に関わるため、例えば癌については研究が進行中です。もちろん、メチル化の制御が癌治療に有用な可能性があるからです。しかし、それも始まったばかりで、その他のエピジェネティクスについてはこれからの分野のようです。エピジェネティクスが関係していることは分かっていても、それがどれだけの重要性があるのかすら解明が難しいのです。実際にエピジェネティクスの関連が言われている現象でも、エピジェネティクスを確実に証明することはなかなか困難なようです。まあ、エピジェネティクスは仕組みの一端なのですから、エピジェネティクス以外の仕組みも合わせて理解しないと意味がないのかも知れません。
本書では植物のエピジェネティクスは扱いが少ないのですが、これは著者の専門外であるからなのか、植物のエピジェネティクス研究が進んでいないからなのかは、よくわかりません。ただ、医学研究などと比べると重要性は下がるため、それほどの進展はないであろうことが予想されます。植物のエピジェネティクスはかなり複雑なようですから、研究も難しそうです。本書によりエピジェネティクスに興味が湧きました。何か良い論文がないか調べてみます。そのうち、ブログで取り上げるかも知れません。


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.何やらまた台風が来ていますね。直撃する可能性が高そうですから、私も台風対策をしないとまずそうです。さて、本日も我が家の多肉植物たちを少しだけご紹介しましょう。

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Gymnocalycium prochazkianum subsp. simile VoS 1417
鳥についばまれてしまいました。トゲが虫に見えるのでしょうか? 以前も同じことがありましたが、困ったものです。


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Gymnocalycium intertextum
こちらは流石に鳥についばまれないであろうインテルテクスツムです。そういえば、学名の読み方ですが、私は個人的な好みでラテン語読みしていますが、一般的には英語読みとラテン語読みがチャンポンになっていたりします。この場合、英語読みだとインターテクスツムですね。


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Aloe bowiea
ボウィエアが開花しました。株が充実していますから、よく開花します。

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アロエは一般的に鳥媒花ですから、アロエの花は鳥にアピールするために赤や橙などの暖色系です。しかし、ボウィエイはご覧の通り緑色からクリーム色です。虫媒花、しかもこの地味さは蛾媒っぽいですね。雄しべや雌しべが飛び出していますから、花に潜り込むような小型の蜂は関係がなさそうです。筒状で口が狭いため、蛾の長い口吻を差し込む時に受粉するのでしょう。

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Euphorbia iharanae
イハラナエが非常に元気です。イハラナエは非常に丈夫で生長は早いようです。ちなみに、イハラナエはE. viguieri系ではなくE. neohumbertii系の花キリンです。

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葉には産毛が生えており、美しい模様があります。

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Euphorbia hofstaetteri
ホフスタエテリが活発に生長しています。

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よく見ると、根元から分岐し始めました。

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Operculicarya pachypus
パキプスは勢いがあります。まあ、おかしな形に育ちましたけど。とはいえ、パキプスは乾燥地の灌木に過ぎないので、盆栽よろしく切り戻せばいいだけです。

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ロングポットに植えてから、生長が良くなり幹も太くなりました。ポットの底から根がはみ出しているくらいですから、根もよく張っているのでしょう。


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気が付けばもう8月も終わってしまいます。今年の夏はあまりに暑くてやる気が起きず、庭や多肉植物関連のことが何も出来ませんでした。涼しくなるこれからバタバタ忙しくなりそうです。本日も我が家の多肉植物を少しご紹介します。

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Euphorbia granticola
グランティコラの実生苗ですが、今年は一気に生長しました。特徴があらわれてきました。


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Euphorbia alluaudii
アルアウディイはあまり元気がありませんでしたが、今年は生長してくれました。割と乾燥に強いタイプです。


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闘牛閣 Euphorbia schoenlandii
闘牛閣は非常に元気です。やはり闘牛閣はなるべく太く育てたいものですね。こう見えてタコものユーフォルビアの仲間です。


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Aloe pseudoparvula
「偽のパルヴラ」という不名誉な名前のプセウドパルヴラですが、少し特徴が見えてきました。とはいえ、今年6月のビッグバザールで購入したばかりですから、まだまだこれからです。


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Aloe parvula
パルヴラは2022年に入手しましたが、見違えるように生長しました。しかし、まだ当時の葉が少し残っていますね。プセウドパルヴラとあまり似ていないようにも見えますが、小さな苗のうちは区別がつかないくらい似ていました。

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根がはみ出してきました。来年は植え替えないといけませんね。


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去年の8月にサボテンの新種について調べた記事をあげました。論文が出たばかりで、まだ新種として認定されていないものもありました。ということで、去年の記事を振り返ります。現在ではどうなっていますでしょうか。また、あれからの1年間で新たに発表された新種のサボテンはあるのでしょうか。以下、去年の記事のコピーです。変わった部分は【追記】としています。いくつかの新種には画像リンクを貼りました。

1753年にCarl von LinneがサボテンをCactus属と命名した時には、すでにヨーロッパでもサボテンが栽培されていました。それから、沢山のサボテンが命名されてきましたが、未だに新種のサボテンが見つかっています。最近見つかったサボテンはなんだろうかと思って、少し調べてみました。と言っても、すべての新種を調べた訳ではなく、検索してすぐに出てきたものだけです。しかし、それでも2010年以降に限っても、それなりの種類は見つかりました。主に論文のAbstractだけをサラッと読んだだけですから、あまり詳しい内容は分かりません。ですから、簡単に見ていきましょう。

2011年
【追記】メキシコのTamaulipas州からマミラリアの新種、Mammillaria cielensisが記載されました。しかし、現在はM. zubleraeの異名となっています、

2012年
★アルゼンチンのブエノスアイレス州からウチワサボテンの新種、Opuntia ventanensisが記載されました。しかし、現在ではOpuntia fragilisの異名とされています。

2013年
★ペルー南部からボルジカクタスの新種、Borzicactus hoxeyiが記載されました。しかし、2014年にLoxanthocereus属になり、Loxanthocereus hoxeyiとなりました。

2014年
★ペルー北部からエスポストアの新種、Espostoa cremnophilaが記載されました。
★メキシコのオアハカ州からウェベロケレウスの新種、
Weberocereus alliodorusが記載されました。【追記】2018年にSelenicereus alliodorusとする意見もありましたが、認められておりません。
★メキシコのタマウリパス州からマミラリアの新種、
Mammillaria huntianaが記載されました。しかし、現在ではM. roseoalbaの異名とされています。
【追記】メキシコのZacatecasからオプンチアの新種、Opuntia gallegianaが記載されました。
【追記】米国のアリゾナ州からオプンチアの新種、Opuntia diploursinaが記載されました。
【追記】米国のカリフォルニア州からキリンドロプンティアの新種、Cylindropuntia chuckwallensisが記載されました。
【追記】ブラジルのリオデジャネイロ州からリプサリスの新種、Rhipsalis flagelliformisが記載されました。


2015年
★アルゼンチンのコルドバ州からギムノカリキウムの新種、Gymnocalycium campestreが記載されました。
https://identify.plantnet.org/k-world-flora/species/Gymnocalycium%20campestre%20%C5%98epka/data
★メキシコ中央部でツルビニカルプスの新種、
Turbinicarpus heliaeが記載されました。 しかし、2021年にKadenicarpus属になり、Kadenicarpus heliaeとされています。
【追記】メキシコ中部からオプンチアの新種、Opuntia delafuentinaが記載されました。
【追記】メキシコのバハ・カリフォルニア州で、7種類のウチワサボテンの新種が記載されました。それは、Opuntia clarkiorumCylinderopuntia libertadensis
Cylinderopuntia waltoniorumCylinderopuntia cedrosensisCylinderopuntia alcahes var. gigantensisCylinderopuntia alcahes var. mcgilliiCylinderopuntia ganderi var. catavinensisです。このうち、3つの変種は2019年に新種を記載した著者自身により亜種に変更されています。

2017年
★エルサルバドルでディソカクタスの新種、Disocactus salvadorensisが記載されました。
★メキシコのCoahuila州からウチワサボテンの新種、
Corynopuntia deinacanthaCorynopuntia halophilaが記載されました。しかし、2018年に2種類ともGrusonia属になり、Grusonia deinacanthaGrusonia halophilaとされています。実は、Corynopuntia属は消滅し、すべてGrusonia属となっています。
【追記】ドミニカ共和国南西部のPedernales州からレプトケレウスの新種、Leptocereus demissusが記載されました。
【追記】ハイチからケレウスの新種、Cereus haitiensisが説明されました。しかし、この名前は非合法名(nom. illeg.)とされ、認められませんでした。これは、1926年にすでにC. haitiensisが命名されていたため、名前が重複してしまうことからと考えられます。ちなみに、現在ではSerrulatocereus serruliflorusの異名となっています。


2018年
★メソアメリカ地域からデアミアの新種、Deamia montalvoaeが記載されました。
★メキシコのオアハカ州からテロカクタスの新種、
Thelocactus tepelmemensisが記載されました。
https://www.thelocactus.cactus-mall.com/Species_Files/tepelmemensis.html
【追記】メキシコ原産のStenocereus griseus複合体から、Stenocereus huastecorumが分離されました。しかし、未だに未記載種となっています。
【追記】キューバ西部のPinar del Rio州のカルスト石灰岩の崖からレプトケレウスの新種、Leptocereus assurgens var. albellusLeptocereus chrysotyriusが記載されました。L. 
assurgens var. albellusは、2020年にL. assurgens subsp. albellusとなっています。また、同じく2020年にL. albellusとする意見もありました。同じく2020年にL. chrysotyriusはL. assurgens subsp. chrysotyriusとされました。

2019年
★メキシコ南部からケファロケレウスの新種、Cephalocereus parvispinusが記載されました。
https://inaturalist.ca/taxa/1133501-Cephalocereus-parvispinus
★メキシコのヌエボレオン州からツルビニカルプスの新種、
Turbinicarpus boedekerianusが記載されました。
https://uk.inaturalist.org/taxa/858375-Turbinicarpus-boedekerianus

2020年
★ペルーからリマンベンソニアの新種、Lymanbensonia choquequiraensisが記載されました。
★メキシコのハリスコ州からアカントケレウスの新種、
Acanthocereus paradoxusが記載されました。
★メキシコのシナロアからコケミエアの新種、
Cochemiea thomasiiが記載されました。【追記】2021年にMammillaria thomasiiとする意見もありましたが、認められておりません。
★メキシコからマミラリアの新種、
Mammillaria breviplumosaが記載されました。しかし、現在ではM. sanchez-mejoradae subsp. breviplumosaの異名とされています。
★分類が曖昧だったEchinocereus pulchellus複合体が整理され、
Echinocereus acanthosetusEchinocereus sharpiiが新種として分離されました。
【追記】ドミニカ共和国のアンティル諸島原産のLeptocereus weingartianus複合体から、新種のLeptocereus velozianusが分離されました。また、2021年にNeoabbottia velozianaとする意見もありましたが認められておりません。


2021年
★メキシコのハリスコ州南部からアカントケレウスの新種、Acanthocereus atropurpureusが記載されました。
★メキシコのバハ・カリフォルニア半島からウチワサボテンの新種、Opuntia sierralagunensisOpuntia caboensisが記載されました。
★ドミニカ共和国やハイチに自生するPilosocereusはP. polygonusとされてきましたが、新種のPilosocereus brevispinusPilosocereus excelsusPilosocereus samanensisに分解されました。

2022年
★ニカラグアからデアミアの新種、Deamia funisが記載されました。
★メキシコのサン・ルイス・ポトシ州からマミラリアの新種、Mammillaria morentinianaが説明されました。しかし、キュー王立植物園のデータベースにはまだ記載がありません。新種であるか否か、正式に審査されるのはこれからのようです。【追記】現在、M. morentianaはThe International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2024.により新種として認定されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1433006-Mammillaria-morentiniana
★分類が曖昧だったMammillaria fittkaui複合体を分析し、ハリスコ州原産のMammillaria arreolaeを新種として説明しました。しかし、こちらもまだキュー王立植物園に記載はありません。【追記】現在、M. arreolataはThe International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2024.により新種として認定されました。
https://uk.inaturalist.org/taxa/1427658-Mammillaria-arreolae/browse_photos
【追記】メキシコのBajioからステノカクタスの自然交雑種であるStenocactus × irregularisが記載されました。

2023年
★ペルーからウチワサボテンの新種、Cumulopuntia mollispinaが説明されました。【追記】現在、C. mollispimaはThe International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2024.により新種として認定されました。
★ブラジルからパロディアの新種、Parodia flavaが説明されました。【追記】まだ未記載種のようです。
★ブラジルのリオグランデ・ド・スル州西部からパロディアの新種、Parodia hofackerianaが説明されました。【追記】現在、P. hofackerianaはThe International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants 2024.により新種として認定されました。また、2023年にNotocactus hofackerianusとする意見もありましたが認められておりません。ちなみに、NotocactusはParodiaに吸収され、属としては消滅しました。
【追記】ホンジュラスのCelaque山国立公園からアカントセレウスの新種、Acanthocereus lempirensisが記載されました。
https://uk.inaturalist.org/taxa/1491587-Acanthocereus-lempirensis
【追記】ブラジル東部の半乾燥地からタキンガの新種、Tacinga
 paiaiaが説明されました。まだ、未記載種のようです。
【追記】メキシコのGuanajuatoからマミラリアの新種、Mammillaria monochrysacanthaが記載されました。
https://www.inaturalist.org/taxa/1500362-Mammillaria-monochrysacantha
【追記】ケレウス属の遺伝子を解析し、ブラジルのミナスジェライス州とバイーア州原産のCereus ingensと、ブラジル北部原産のCereus gerardiが分離されました。しかし、まだ未記載種のようです。

2024年
2024年に公表された新種は、まだ未記載種となっています。これから、審査されることになります。
【追記】ブラジル北東部のCeara州からタキンガの新種、Tacinga mirimが説明されました。いままで、より大型のT. palmadoraと混同されてきました。
【追記】コロラド州西部からスクレロカクタスの新種、Sclerocactus dawsoniaeが説明されました。S. glaucusより小型でトゲが少なく、遺伝的にも異なります。
https://guatemala.inaturalist.org/taxa/1551384-Sclerocactus-dawsoniae
【追記】メキシコのBajio地域からマミラリアの新種、Mammillaria ariasiiが説明されました。M. hahnianaに似ています。
https://www.inaturalist.org/taxa/1543654-Mammillaria-ariasii/browse_photos
【追記】メキシコのSan Luis Potosi州からオプンチアの新種、Opuntia fortanelliが説明されました。
【追記】ユーベルマニア属の分子系統解析により、Ubelmannia nudaが分離されました。ブラジルのGerais州の原産で、遺伝的にはU. pectiniferaに近縁です。半地下生など珍しい特徴を持ちます。
https://www.cactuspro.com/forum/read.php?1,921125

最後に
以上が調べた限りの最近の新種のサボテンです。検索が不十分だったのでいくつか追加しました。また、2024年にも、8月までで既に5種類もの新種のサボテンが発表されています。しかし、まだ確認段階で正式に認められるのは来年以後になるでしょう。園芸的に見るならば、ユーベルマニアの新種はかなりインパクトが大きく感じます。今後、園芸市場に出回るでしょうか?
さて、今年に発表された種は、これから検証されて、将来的に正式にデータベースに記載されていく可能性があります。せっかく調べたのですから、これからは毎年チェックしていきたいですね。



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鶴仙園に行ったりして疲れてしまい、相変わらずぐうたらしていますが、多肉植物たちの写真は撮りました。少しだけご紹介しましょう。

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Euphorbia brachyphylla
7月に横浜のヨネヤマプランテイションのイベントで購入したブラキフィラですが、生長が始まりました。

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新しいトゲと葉が出ています。トゲは平たい面白い形です。

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Euphorbia delphinensis
デルフィネンシスが相変わらず開花しています。

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よく見ると結実しています。
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どうやら、雌雄同株のようです。

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Euphorbia gorgonis
ゴルゴニスも相変わらず結実していますが、よく見るとやはり雌雄同株のようです。


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Gymnocalycium prochazkianum subsp. simile VoS 1417
プロカズキアヌム亜種シミレがパンパンにふくれています。新しいトゲも出て調子が良さそうですね。

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紅彩ホリダ
紅彩閣×ホリダの交配種と言われる紅彩ホリダです。個人的には好きなんですが、人気がないらしく検索かけても、ほとんど情報がありません。普及種ですが、育てている人はあまりいないようです。


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Haworthiopsis fasciata var. browniana
ファスキアタ変種ブロウニアナが開花しています。花は随分とスリムです。蛾媒なのでしょうか? あと、花の開き方がハウォルチアにしては激しいですね。


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所用があって都内に出ることになったため、ついでに西武池袋の屋上にある鶴仙園へ行って参りました。5月以来ですから、3ヶ月ぶりのことです。台風一過の蒸し暑さの中ですが、どんな多肉植物があるのか楽しみです。

さて、本日の鶴仙園はという前に、西武池袋は全面改装のため、屋上に直通で行けずにパズルゲームのようにエスカレーターを乗り継いで向かいました。
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めちゃくちゃややこしいですね。

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なんとか、屋上に到達しましたが、公式ブログにある通りパキポディウム苗が大量に並んでいました。また、ユーフォルビア・コーナーがあり、普及種から高額な塊根まで沢山のユーフォルビアがありました。とはいえ、普及種は大抵は手持ちにあり、塊根は懐具合からちょっと遠慮しました。サボテンも見ましたが、私の好きなギムノカリキウムに変わったところはあまりなく、いつも通りといったところです。ハウォルチアは相変わらず大量にありましたが、軟葉系ばかりです。私の好きな硬葉系は、H. sordidaとH. nigraくらいでしたね。私の手持ちのニグラは小型のタイプですが、異なるタイプがあったので購入。あと、リミフォリアの変種があったのでこれも購入しました。

以下、購入品です。
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H. nigra BK596 ハマー4
このニグラはルチアさんの株ですよね。しかし、この「BK596」はフィールドナンバーでしょうか? ハウォルチアでBKは聞いたことがありませんね。「ハマー4」はもっとわかりませんけどね。


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H. limifolia v. ubomboensis
南アフリカではなくスワジランドのUbombo山の原産のリミフォリア変種です。非常に独特の外見ですね。リミフォリアには見えません。


西武池袋の食品売り場(菓子・惣菜)が何故か7階に移動するらしいという話を聞いたので、調べてみたところ衝撃の事実を知ってしまいました。なんと、全面改装で、鶴仙園のサービスを終了するというのです。まさかの、これが最後の鶴仙園かと唖然としてしまいました。しかし、鶴仙園のHPやブログにはそんな話はありません。よくよく西武池袋のHPを見ると、西武百貨店としてのサービス(アプリ、領収書など)が終了するだけで、閉店はしないのでは?という感じがします。鶴仙園のHPのお知らせでも、同じ文面でした。実際に鶴仙園の店員さんに聞いたところ、池袋の鶴仙園は営業を継続するとのこと。いやはや、焦りました。隣の観葉植物のお店は既に空になっていましたが、なんとそちらのスペースも鶴仙園の販売スペースとなるということです。かなり、広くなりますね。心配から一転して、逆に楽しみになりました。秋口になり少し涼しくなったらまた訪れるとしましょう。


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台風7号が大暴れしましたが、風は言われていたより大したことはなく、多肉植物たちにこれといった被害はありませんでした。お手製の雨よけが飛んでいくかも知れないとだいぶ心配していましたから、一安心です。さて、そんな台風一過の青空の下で撮影した、我が家の多肉植物たちを少しご紹介しましょう。

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矢毒キリン Euphorbia virosa
矢毒キリンの美しい新トゲが出ています。


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グロエネフィカ
交配種のグロエネフィカが次々と開花しています。


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Aristaloe aristata
1ヶ月以上咲き続けていたアリスタタの花が、いよいよ終わりの雰囲気です。

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と思ったのですが、花茎が分岐してまだ咲くみたいです。
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2014年にアロエから独立し、1属1種のアリスタロエになりました。ハウォルチア・ライクの美しいアロエ類です。

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Aloe bergerii
正体不明の謎アロエに蕾が出てきました。これで正体が分かるかもしれません。


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H. tessellata IB 6776
テセラタが開花しました。実は1度花茎が萎れてしまったので、今年2本目の花茎でした。

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フィールドナンバー付きですが、何ともいえない渋さがあります。
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花はかなり大型で、緑色が強いですね。非常に個性的です。


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サボテン栽培は日本でもそれなりに歴史がありますから、昔からサボテンの本は沢山出版されています。しかし、サボテン以外は単に「多肉植物」と称されがちで、なかなか単体では扱われて来ませんでした。ハウォルチアやエケベリアは近年の多肉植物ブームが起因となって本がでているようですが、私の好きなユーフォルビアについてはまだありませんでした。アガヴェとかエケベリアが好きな人は沢山いますが、ユーフォルビア好きで集めている人は、比べると少し珍しいかも知れません。ユーフォルビアはその種類の多さや多様性の高さなどは、多肉植物の中でも唯一サボテンに匹敵しますが、何故かそれほどの人気がありません。しかし、近年では、沢山の種類のユーフォルビアを見かけますし、珍しいユーフォルビアも流通してきました。これは、ユーフォルビア・ブームが来る前兆でしょうか? と言うことで、全ユーフォルビア・ファン待望のユーフォルビア本が出版されたので、簡単にご紹介しましょう。

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日本中のユーフォルビア・ファンが待ち望んでいたその本は、今年の7月に出版された靍岡秀明 / 著、『12か月栽培ナビNEO 多肉植物 ユーフォルビア』(NHK、趣味の園芸)です。靍岡秀明さんと言えば鶴仙園、私もお世話になっております。
さて、この趣味の園芸のシリーズは月ごとの栽培方法を指南するものですが、ユーフォルビアはどのような栽培が適しているのでしょうか。私などは、何となく試し試しというか、だましだまし栽培してきましたから、俄然プロの栽培方法には興味があります。細かい月ごとの管理が、春秋型、夏型、冬型で示されますが、正直そこまで細かく意識していなかったので、非常に参考になります。さらに、植え替えや挿し木、接ぎ木、受粉から種まき、さらには傷んだ株の仕立て直しまで、初心者が知りたい情報は大抵含んでいると思われます。
やはりと言うか、前半にあるユーフォルビア図鑑の個体の素晴らしさには圧倒されます。しかし、ユーフォルビアは種類も多く、その生活型や形態があまりにも異なるため、そのすべてが同じ属であることに改めて驚きを覚えます。ユーフォルビアを一冊の本にまとめるのは大変ですよね。

サボテンを栽培している人は昔から沢山いて、その栽培方法については割と一般化していると思います。しかし、ユーフォルビアに関しては、昔から普及種は売られていましたが、集めているのは一部の好事家くらいで、栽培方法などは個々で見つけていく雰囲気でした。ウェブ上の情報は割と怪しいものばかりですから、私も探りながらの栽培で困っていました。ですから、本書はすべてのユーフォルビア・ファンにとっての福音となるはずです。私個人としても、ユーフォルビアがより盛り上がって欲しいと考えております。まあ、ユーフォルビア・ブームが来たら珍しい種類も流通するだろうという、棚ぼたを期待してのことですが。まあ、それはさて置き、良書ですからおすすめ致します。


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本日も特にこれといった話題はありませんが、我が家の多肉植物たちを少しご紹介します。

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Euphorbia hedyotoides
この暑い中でもヘディオトイデスは実に元気です。葉が細長いユーフォルビアは何種類か育てていますが、その中でもヘディオトイデスが一番細い葉を持ちますね。

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短枝と長枝を繰り返す「ヘディオトイデス型分岐」が見られます。枝分かれは常に短枝から出て、長枝は枝分かれしません。

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Euphorbia sapinii
サピニイにようやく葉が出てきました。長らく坊主だったので心配でしたから、ほっとしましたね。


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魔界玉 Pachypodium makayense
魔界玉は葉焼けしつつも、勢いがあります。

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本体はほとんど見えませんが、赤味があるトゲが特徴的ですね。

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Euphorbia makayensis
こちらは、花キリンのマカイエンシスです。今年の生長は良好ですが、乾燥に弱く葉がすぐに巻いてしまいます。

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マカイエンシスの美しい新トゲ。

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Euphorbia woodii
タコものユーフォルビアの珍品、ウォオディイ(ウーディー)です。まだまだ小さいのですが、生長は旺盛で、かつ大変引き締まっています。将来が楽しみです。

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鉄甲丸 Euphorbia bupleurifolia
鉄甲丸が開花し始めました。暑さに弱いようなことも言われますが、実際には極端な乾燥を嫌うだけです。水切れに注意していれば、真夏でも盛んに葉を出して開花もします。



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8月はあまりの暑さに参ってしまい、イベントはすべてパスしました。まあ、馴染みのあるイベントはなかったので特に問題はありません。新しいイベントを開拓する元気がないだけです。しかし、都内に出なくてはならない用事が出来たため、西武池袋の鶴仙園に寄ってみる予定です。まあ、そんなこんなで、本日も我が家の多肉植物を少しご紹介しましょう。

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Euphorbia boiteaui
一般的にはE. decaryiと呼ばれている花キリンです。挿し木苗が流通していますが、この株は珍しいことに実生苗です。ちなみに、一般的にE. francoisiiと呼ばれている花キリンがE. decaryiとなっています。ボイテアウイは年間降水量が730mmの半乾燥地に生え、フランコイシイ(=デカリイ)は1600mmを越える湿潤地に自生します。


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Euphorbia guillauminiana
グイラウミニアナは暑さ知らずで、よく生長しています。グイラウミニアナはマダガスカルでも降水量が多い地域の原産ですから、他の花キリンよりも水切れを嫌います。


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孔雀丸 Euphorbia flanaganii
孔雀丸は久しぶりに調子が良さそうです。タコものユーフォルビアはみな近縁なグループですが、日照に対する好みは種ごとにまったく異なります。ゴルゴニスが日照を好むため、孔雀丸も以前は同じ環境に置いていましたが、どうしても生長不良になっていました。今年は遮光を強くしたため、枝の勢いも数も良好です。


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Euphorbia pachypodioides
パキポディオイデスは当初は育て方が分からず、他のユーフォルビアと同じ管理していたため、葉が直ぐに落ちてしまい、常に葉が1〜2枚しかない貧相な外見でした。植え替えをしてみると根が細く繊細で、とても乾燥に強いようには見えません。調べてみると、パキポディオイデスは年間降水量が1600mmを越える地域の原産なので、それなりに湿潤な環境を好むようです。


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貴青玉錦 Euphorbia melofolmis cv.
メロフォルミス系の交雑種らしき貴青玉の斑入り品種。ユーフォルビアの班入りはあまりにも整然と入るため、作り物のように見えますね。

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Haworthia maraisii var. notabilis JDV 87/197
マライシイ変種ノタビリスが開花しました。
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流石に暑いようで顔色はあまりよくありません。
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花は典型的な配色。

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今年の植え替えでは、どうにも調子が悪そうな多肉植物がいくつかありました。様子を見ていましたが、いくつかは復活の兆しがあります。忙しさにかまけて十分に手入れ出来ない私のせいではありますが、なんとか完全復活して欲しいものです。

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Euphorbia poissonii
ポイソニイは去年、急に調子を落としてしまいました。理由がわかりませんでしたが、今年植え替えたところ、根か寄生性のカビにやられていました。このカビはある程度広まってしまったようですが、殺菌剤がよく効くようで、ポイソニイも危機は脱したようです。ただ、ユーフォルビアは根をやられるとなかなか復活しない場合が多いため、カビは駆除出来ても生長が止まってしまいがちです。

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飛竜 Euphorbia stellata
飛竜は中々上手くいきません。購入時にあった脇の太い塊根が腐り、今でも深い傷跡が残ります。その後はそれ以上、腐敗は進行しませんでしたが、例によって寄生性のカビが感染してしまったようです。こちらも殺菌剤で治療中です。この寄生性のカビは、塊根ではない太い根に感染し、黒い菌核を作ります。今のとこユーフォルビアだけで、何故か同じユーフォルビアである花キリンには感染しないようです。

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Euphorbia magnifica
おそらくですが、根詰まりと言うか根腐れを起こしてしまいました。冬の間に下から枯れていったので、水やりを中止したらそれ以上は進行せず、先端だけ生きている状態で春を待っていました。その状態で少し根が出ていましたから、切断して植え込みましたが、どうやら大丈夫なようです。購入時に小さな鉢にミッチリ根が詰まっており、カチカチに固まってしまっており、ほとんどほぐせませんでした。仕方なくそのまま植え込みましたが、やはり塊部分が過湿になっていたのでしょう。

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Euphorbia gymnocalycioides
ギムノカリキオイデスは、今年の植え替えでは根がほとんどありませんでした。冬の間の植物用ランプが強すぎたようで、やや焼け気味の色合いでした。しかし、室内で様子見していたところ、色合いも良くなり触ってもぐらつかなくなりました。ちゃんと根を張ったようですね。

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大型鬼胆丸
すっかり縮んでしまいましたが復活しました。まあ、根には問題かなかったので、去年厳しくしすぎただけのようです。
一般的に大型鬼胆丸はGymnocalycium gibbosum var. nigrumとされており、というか変種ニグルムの中でも大型のタイプを大型鬼胆丸と呼んでいるらしいです。では、大型ではない鬼胆丸はというと、Gymnocalycium gibbosum var. brachypetalum、あるいはGymnocalycium brachypetalumと呼ばれます。しかし現在では変種ニグルムも変種ブラキペタルムも、
Gymnocalycium gibbosum subsp. gibbosumに含まれてしまっているようです。

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Aloe humilis
小さい鉢に植えられていたので、根詰まりからの過湿で弱っていたので植え替えました。現在は新しい葉を盛んに出しており、完全に復活したようです。

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Haworthia arachnoidea
アラクノイデアは育ちすぎて、葉で鉢に蓋をした形となってしまい、水分がまったく蒸発しない状況になってしまいました。根腐れを起こし、葉も全体的に軟弱になりましたが、植え替え後しっかり根を張ったようです。中央の新しい緑色の葉はしっかりしており、周囲の色味の悪い古い葉はぐにゃぐにゃしています。まあ、ハウォルチアは強いので多分大丈夫だろうとは思っていました。


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暑い日が続きます。水をまくだけで全身汗だくで、写真を撮るだけでも疲れてしまいます。日中に撮影していると、スマホが過熱してしまいカメラが強制停止してしまうため、夕方の明るいわずかな時間に慌てて撮影しました。

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亀甲竜 Dioscorea elephantipes
亀甲竜が早くもお目覚めです。暑くよく日に当たる場所に置いたせいかもしれません。

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恵比寿笑い Pachypodium brevicaule
恵比寿笑いは、パキポディウムの中でも非常に元気です。葉が繁りすぎて本体が見えませんね。

240810183326871
塊茎がよく発達しています。少し窮屈かも知れません。

240810183735037
Uncarina roeoesliana
ロエロエスリアナの葉は大変勢いが良いですね。しかし、何故か花は咲かず…。

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露出させた塊根部がひび割れを起こしています。塊根の生長は順調なようです。

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Euphorbia mlanjeana
ムランジェアナがようやく動き始めました


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Pachypodium densiflorum
デンシフロルムの2番花が咲いています。今年は3番花はあるでしょうか?



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本日はちょっと変わったサボテンの論文を見つけましたので、ご紹介します。それは、N. B. Englishらの2021年の論文、『Age-growth relationships, temperature sensitivity and palaeclimate-archive potential of the threatened Altiplano cactus Echinopsis atacamensis』です。ボリビアに自生する絶滅危惧種である柱サボテン、Echinopsis atacamensis var. pasacanaについて様々な視点から研究を行っています。

pasacanaについて
南部Altiplanoでは、長寿の柱サボテンであるpasacana=Echinopsis atacamensis var. pasacanaが自生します。南Altiplanoのpasacanaは海抜2000〜4000mの、寒く(年間平均気温-0.6〜16.4℃)、乾燥した(年間降水量200mm)生息地に適応しており、地元の木材としての価値もあり絶滅危惧あるいは準絶滅危惧種と考えられています。
サボテンの生長に関して、従来は写真撮影や測定を繰り返し数年〜数十年にわたり行われてきました。しかし、pasacanaの自生地は遠隔地にあるため調査は困難で、その生態などについてほとんど知られておりません。

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Trichocereus pasacana
「The Cactaceae」(1922)より。


棘に刻まれた過去
著者らが開発したサボテンのトゲの放射性炭素同位体の測定手法により、1950年代以降のサボテンの樹齢を正確に判定することが出来ます。また、トゲの中の酸素同位体比はサボテンの茎の水分量と関係します。サボテンの茎の水分の貯蔵は、温度や降水量の変化に反応します。サボテンのトゲは降雨と旱魃による茎の膨張と収縮を記録しています。従って、サボテンのトゲは生長中の気候変動を反映しているのです。

pasacanaの樹齢
ボリビアのウユニ塩湖にあるPescado島に自生する2個体のpasacanaのトゲを解析しました。1個体は約70年にわたり年平均5.8cm生長し、もう1個体は約50年にわたり年平均8.3cm生長しました。Pescado島でもっとも背が高いpasacanaは高さ8.3mでしたが、計算上ではその樹齢は308〜430年と推定されます。また、生長率から生存曲線を描くと、1993年、1965年、1943年、1904年、1862年付近で生存率はピークとなっていました。

Altiplanoの過去
pasacanaのトゲの酸素同位体と放射性炭素同位体の比を測定すると、1953年〜2011年の間の変動は41.6〜62.5%と極端でした。しかし、降水量はその間に約6%の変動しかありませんでした。北米の柱サボテンでは、酸素同位体比は降水量と相関します。しかし、Altiplanoでは南米夏季モンスーン(SAMS)により、水の供給は安定しています。サボテンはCAM植物ですが、水分の蒸発を抑えるために夜間に気孔を開きます。そのため、蒸散は主に夜間に起こり、蒸散速度は夜間の気温と蒸気圧差により制御されます。標高約4000mの夜間の気温は冷涼ですから、気温のわずかな上昇が蒸気圧差に影響を与えます。そのため、夜間気温の高い年には、茎の水分が蒸発しトゲの酸素同位体比が上昇します。

最古のサボテン記録
この研究では462本のpasacanaの高さを測定しましたが、pasacanaが154cm、つまり約50〜60歳に達すると急激に死亡率が低下することが分かりました。降水量の増加や低気温が長く続いたり、深刻な旱魃がなかったりした場合に、新しい実生の加入が起きると考えられます。人口統計学的には、pasacanaは成熟するのに、つまりは腕が追加されるのに約100〜150年かかり、北米の柱サボテンより生長は遅いことが分かりました。また、約400歳に達する非常に長寿なサボテンで、これまでに推定された最古の記録となります。

最後に
以上が論文の簡単な要約です。
樹木の放射性炭素同位体による年代測定は盛んに行われていますが、年輪を作らないサボテンの放射性炭素同位体による年代測定は初めて聞きました。トゲは確かに作られた時の環境に影響を受けていますから、言われてみれば納得です。
しかし、推定年齢はなんと400歳に達する可能性があると言うことに驚きます。巨大な柱サボテンであるSaguaro(弁慶柱)などは、あまり背が高くなると倒れるイメージでしたから、樹木のような長寿は予想だにしていませんでした。
さて、論文では古代の海洋気候などと関連付けた壮大な考察が続きますが、そこら辺は私の専門外と言うか、あまり興味がないので割愛させていただきました。
最後になりますが、pasacanaの学名の変遷を簡単におさらいしましょう。
Echinopsis atacamensis var. pasacanaは、2021年にLeucostele atacamensis subsp. pasacanaとなっています。このpasacanaの歴史は、1885年のPilosocereus pasacanusから始まり、1894年のCephalocereus pasacanus、1920年のTrichocereus pasacana、1959年のHelianthocereus pasacanus、1974年のEchinopsis pasacana、1980年のTrichocereus atacamensis var. pasacanus、1996年のEchinopsis atacamensis subsp. pasacana、2012年のTrichocereus atacamensis subsp. pasacanusなど沢山の異名があります。複数種だと思われていたのではなく、どの分類群に該当するのかはっきりしなかったようですね。


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本日はあまり多肉植物に動きがないため、適当に撮影しました。何となく、硬葉系ハウォルチアを少しだけご紹介します。

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Haworthiopsis limifolia
普通のリミフォリアです。この場合、H. limifolia var. limifoliaと言うことになるのでしょうか? 勢いはあるのに、何故か花が咲きません。不思議。


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Haworthiopsis limifolia var. stolonifera
変種ストロニフェラは色合いが明るいだけで、だいぶ雰囲気が変わりますね。明るい色ですが、実に元気で育て方に特別な違いはなさそうです。現在は変種リミフォリアの異名とされています。


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Haworthia gideonii
ギデオニイは葉が薄いみたいで、乾燥で葉が巻いてしまいました。流石に置き場所を変えて遮光を強くしました。ちなみに、H. gideoniiと書きましたが、明らかにH. limifolia系です。しかし、ギデオニイはキュー王立植物園のデータベースにはないよくわからない名前です。Haworthia Updateと言うサイトでは、「
Haworthia gideonii Breuer(2010)、nom inval.(非公式名)」とありました。一般的にもnom. nud.(裸名)とされていますし、まあ現状は渾名のようなものかも知れません。原産は南アフリカのKomatipoortと言うモザンビークとの国境付近とのこと。小型の暗色のタイプのようですね。

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Haworthiopsis limifolia var. glaucophylla
変種グラウコフィラは明るい色合いと、結節がない滑らかな肌が特徴です。4月にホムセンで買った時には根がほとんどありませんでしたが、復活し花茎を伸ばしています。


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Haworthiopsis fasciata var. browniana
変種ブロウニアナは7月にホムセンで購入しましたが、早くも花茎を伸ばしています。ファスキアタの結節が目立たない変種ですが、思った以上に美しいですね。


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Gymnocalycium friedrichii LB 2178
タイミングが合わなくて、なかなか開花した写真が撮れません。そういえばLB 2178は有名ですが、情報を調べたことがなかったような気がします。と言うことで調べてみました。

Field number : LB 2178
Collector : C. A. Ludwig Bercht
Species : Gymnocalycium friedrichii
Locality : Agua Dulce, Alto Paraguay, Paraguay


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怪竜丸
怪竜丸に蕾がつきましたが、タイミングが合わなさそうなので、室内に入れてシャッターチャンスを狙いましたがなんかイマイチですね。ちなみに、怪竜丸はG. basiatrumに比定されているようです。



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久しぶりにダーウィンに関する新書が出版されました。2024年7月の新刊、鈴木紀之 / 著、『ダーウィン 「進化論の父」の大いなる遺産』(中公新書)です。実は進化生物学に関する本は割とでていますが、ダーウィンその人、あるいは「ダーウィンの進化論」についてはあまり語られません。本書では珍しくダーウィンの植物に関する本についても取り上げられていますから、今回記事にしてみました。

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種の起源
ダーウィンと言えば進化論を世に問うた「種の起源」が有名で、一般的に解説されるのも大抵はこの本です。しかし、意外にも大きな理論はともかく、詳細は語られないことが多いように思われます。本書ではそこに至るまでの道筋となる研究が示されます。
ダーウィンが進化論の問題点をまとめて議論している章もあり、大変興味深く読みました。なぜなら、意外にもこの時点の議論で、現代のウェブ上の進化論否定論者の批判の多くに対し、すでに回答しているからです。今日でも、ウェブ上などではラマルクやその他の進化論を批判することにより、ダーウィンの進化論を否定すると言う不可思議な言説が目立ちます。結局のところ、ダーウィンの進化論については実はよく知らないのでしょう。いみじくも、ダーウィンその人による「知識より無知のほうがより多くの自信を生み出すものだ。」と言う戒めは、未だに通用する考えでしょう。

性淘汰
本書では珍しいことに「人間の由来と性淘汰」が取り上げられています。進化論は当時のキリスト教下のヨーロッパ世界に対する重大な挑戦でした。しかし、「種の起源」では慎重に避けられていた人間の進化について、ついに語られる時が来たのです。しかし、「人間の由来と性淘汰」は、やはりダーウィンの実に独創的な理論である性淘汰について語られることが重要です。しかし、性淘汰は進化論の同士であるウォレスにすら批判されるなど、当時は理解されない理論でした。性淘汰が学術的に認められたのは、「人間の由来と性淘汰」が出版されてから約100年後であったことを思うと、ダーウィンはあまりに先駆的過ぎたのでしょう。

ダーウィンと植物
植物については専門家ではないとダーウィン自身が述べていますが、実際には6冊もの植物を研究した本を書いています。ダーウィンの植物研究についてはほとんど語られませんが、非常に重要な内容を含んでいます。
「ランの受精」では、花粉媒介者の役割りについて言及されます。実は当時の花に対する理解としては、人々を楽しませるために神が創造したとされており、花を訪れる昆虫の働きは注目されていませんでした。「ランの受精」では他家受粉のメリットについても説明されますが、「植物の受精」において自家受粉のデメリットについて徹底的に実験し検証しています。
また、「植物の運動力」では、芽の光に対する屈曲を実験により確認しています。この光の屈曲は、植物ホルモンの働きとして教科書に載る重要な現象です。ダーウィンが植物ホルモンを見つけたわけではありませんが、当時の権威の説く常識に真っ向から対立する考え方でした。後にダーウィンの方が正しいことが明らとなりましたが、徹底した実験と観察により証明するダーウィンの真骨頂ですね。


最後に
本書はダーウィンの著作について、一通り解説しています。珍しいことです。ちゃんと、ダーウィンの行った実験を1つずつ丁寧に解説された本は、実はそれほどないような気もします。ダーウィン本と言えば、その生涯や場合によってはゴシップ、あるいは社会ダーウィニズムなどへのダーウィンには責がないことへの悪影響などを綴るものもありますが、それらは個人的には偉人伝以上の価値はないと感じてしまいます。本書はあくまでも科学的な見地から解説し、科学的な価値や影響を示しています。残念なことに流言飛語に満ち誤解されたダーウィンの進化論について、正しく学べる良い機会です。皆様もこの機会に手にとってみては如何でしょうか?


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サボテンが水を蓄えて多肉質な面白い姿をしているのは、当然ながら乾燥地の厳しい環境に適応した結果です。しかし、環境の厳しさとサボテンに種ごとの特徴との関係性は、あまり詳しくは分かっていないようです。そこで、6種類のギムノカリキウムについて、それぞれの自生地の降水量と形態的な特徴との関係を調査した論文をご紹介しましょう。それは、Solana B. Perottiらの2022年の論文、『Biomass Partitioning and Morphoanatomical Traits of Six Gymnocalycium (Cactaceae) Species Occurring along a Preciptatiom Gradient』です。

ギムノカリキウム属と降水量勾配
ギムノカリキウム属は南アメリカ南部原産のサボテンで、約50種が含まれます。アルゼンチン北西部の山岳地帯にもっとも豊富に生息しています。この地域は気候が非常に不均一で、湿潤した環境から非常に乾燥した環境まで様々な生態系があります。本研究の目的は、降水量勾配に沿って分布する6種のサボテンが、バイオマス分配(茎や根、トゲなどのどこに資源をどの程度分配するか)と、形態・組織学的な特徴の点でどのように異なるのかを分析することです。

生息地域の環境
調査はアルゼンチンのCatamarca州において実施されました。乾燥地帯としてMonte ecoregionから、G. pugionacanthumとG. marianaeを採取しました。半乾燥地帯としてSan Fernando del Valle de Catamarca市近郊から、G. stellatumとG. hybopleurumを採取しました。亜湿潤地帯としてEl Rodeoから、G. oenanthemumとG. baldianumを採取しました。
この乾燥地帯は年間平均降水量は380mmで平均気温は16.3℃、半乾燥地帯の年間平均降水量は460mmで平均気温は19.7℃、亜湿潤地域の
年間平均降水量は500mmで平均気温は17.4℃でした。
属下分類は、乾燥地帯のG. 
pugionacanthumはScabrosemineum亜属、G. marianaeはGymnocalycium亜属で、半乾燥地帯のG. stellatumはTrichomosemiuneum亜属、G. hybopleurumはScabrosemineum亜属で、亜湿潤地帯のG. oenanthemumはScabrosemineum亜属、G. baldianumはGymnocalycium亜属です。

形態学的な特徴
もっとも乾燥した地域に分布するG. pugionacanthumは、非常に粗くて長く太いトゲを持ち、地下茎がもっとも長いと言う特徴がありました。さらに、乾燥地に分布するG. marianaeは高い密度のアレオーレとトゲを持っていました。
半乾燥地に分布する
G. hybopleurumは、全長のほぼ半分に達する長さの紡錘根(napiform root)を持ち、中程度の密度のアレオーレ、多数の大きく幅広いトゲを持つものの、G. pugionacanthumやG. oenanthemumと比較すると少ないものでした。G. stellatumは稜(rib)がもっとも多く、地下茎は地上部の2倍に達し、トゲの数は少なく高密度のアレオーレを有していました。
G. oenanthemumは全長のほぼ半分に達する長さの主根を持ち、長くて幅広いトゲは数が多いものの、アレオーレの密度は低いものでした。G. baldianumも長い主根があり、地上部の方が短く、もっとも高密度のアレオーレを持っています。

環境とバイオマスの分配
以上のようにバイオマスをどこに振り分けるかは異なります。G. baldianumはトゲに対する割り当てが少なく、逆にG. pugionacanthumはより多く割り当てました。特に乾燥した環境に自生するG. pugionacanthumは、主根に多くを割り当てています。しかし、湿潤な環境に自生するG. baldianumは、乾燥した環境に自生するG. marinaeよりも、主根へより多くバイオマスを割り当てていました。

組織学的な特徴
表皮は種の間で、もっとも変化に富んだ組織でした。G. pugionacanthum、G. hybopleurum、G. oenanthemum、G. stellatumは、陥没した気孔と楕円形の肥厚またはクチクラの外縁を示しました。G. pugionacanthumやG. stellatumは大きなイボ状の突起、または乳頭状突起を示しますが、G. hybopleurumやG. oenanthemumはより小さいものでした。対照的に、G. marinaeやG. baldianumでは、気孔は表皮細胞と同レベルであり非常に豊富で、薄いクチクラと表皮を持っています。G. pugionacanthumは最高値の厚いクチクラと表皮、皮下組織を持ち気孔は陥没し、その特徴は乾燥した環境と一致します。

結論
著者らは環境と形態学特徴、あるいは組織学的特徴が関係していることを想定しました。しかし、実際には特徴は系統関係と関連があるように見えます。つまり、同じ亜属内の種は類似しているのです。
皮下組織の層数と細胞壁の厚さは、乾燥に対する形態と考えられています。そのため、G. pugionacanthumとG. stellatumがもっとも乾燥環境に適していると考えられます。

最後に
以上が論文の簡単な要約です。
著者らの想定した降水量と形態的特徴は、必ずしも相関はありませんでした。むしろ、系統関係が意味を持っているようです。これはなかなか意味深で、各種が各々で乾燥に耐えるべく進化したと言うより、各亜属が別々に乾燥に適応していった可能性を示唆するからです。
また、著者らは乾燥地帯に自生するG. pugionacanthumと、半乾燥地帯に自生するG. stellatumがもっとも乾燥に強い可能性を示しました。これはどう捉えたら良いのでしょうか。例えばですが、各種の自生地は、乾燥に耐えられる極限であるとは言えないとするのはどうでしょう。乾燥に対する耐性は、ある程度の幅があるはずです。ある一定以上の乾燥耐性があれば、割りと場所を選ばない可能性もあります。つまりは、単純に種分化する道筋で様々な環境と出会っただけで、様々な環境に出会ったからその環境に適応したわけではないと考えてはいかがでしょうか? G. pugionacanthumはその環境でもっとも上手くやれる能力があると言うだけのことです。まあ、これはただの思いつきに過ぎません。まだ、分からないことが沢山ありますから、様々な可能性がありそうです。今後の研究に期待しましょう。


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猛暑が続き私はあまり元気がありませんが、多肉植物たちは大変元気です。本日も多肉植物が開花したりしましたから、少しご紹介しましょう。

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グロエネフィカ
交配種のグロエネフィカが開花しています。E. groenewardii × E. veneficaと言う面白い組み合わせの交配種です。

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花は筒状。

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大正キリン
大正キリンが開花しました。しかし、大正キリンの学名は、一般的にはE. echinusと言われてきましたが、実はE. officinarumが正しく、E. echinusは異名となりました。しかし、近年ではE. officinarumは3亜種に分割されたようで、"echinus"の名前は亜種として復活したようです。この内、稜(rib)が少ない(5〜8本)ものが亜種echinusの特徴とされるようです。一般的に国内で普及している大正キリンは、おそらくはE. officinarum subsp. echinusなのでしょう。


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Euphorbia gorgonis
ゴルゴニスが結実しました。一般的にユーフォルビアは雌雄異株なので、結実しないはずですが…。ちょうど花が咲いているタコものユーフォルビアはありません。何と交配したのでしょうか? 近くにあるのはE. handiensisで、確かにずっと開花しています。他だと花キリンがいくつか開花していますが、果たして受粉するでしょうか? まあ、ユーフォルビアは稀に雌雄同株もあるようですから、必ずしも他家受粉とは限りませんが。


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Euphorbia rossii
ロシイは植え替えの効果か元気です。この暑い最中、開花し始めました。

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花は割と目立ちません。
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塊根は荒れた感じで実に良いですね。

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Aloiampelos striatula var. caesia
とんでもない形に育っているストリアツラ変種カエシアです。以前は棒で支えていましたが、根本が樹木化してきたので自立しましたが、頭が重いのでこうなります。

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根本から新しい芽が出てきました。藪状に育つアロイアンペロスですが、これからどのように育つが楽しみです。


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アロエやハウォルチアなどの仲間をまとめてアロエ類と呼びますが、本日はその中でも特に小さい連中をご紹介しましょう。

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Aloe descoingsii
一般的に最小のアロエと呼ばれているデスコイングシイです。理由はわかりませんが、何故か「ディスコイングシー」と読まれているようです。その方が言いやすいからでしょうか。
さて、
デスコイングシイは小さいだけで、外見的にはアロエらしいアロエです。葉には厚みがあり幅が広く、全体的に斑点があり葉縁には鋸歯があります。異なるのは、全体的に小型で、葉が幅と比べて異様に短いため、寸詰まりな外見となります。有名な割りにあまり見かけないアロエです。

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Aloe haworthioides
こちらも最小のアロエと呼ばれることがあるハウォルチオイデスです。群生して密集した塊になります。ハウォルチオイデスは、外見的にはアロエらしさはありません。あまり多肉質でもなく、葉は細長く鋸歯もありません。毛に覆われる姿はどちらかと言えばハウォルチアで、学名も「ハウォルチアに似た」と言う意味です。
ハウォルチオイデスの葉はデスコイングシイよりも長いのですが、全体的に貧相で葉の幅がほとんどないため、肉質なデスコイングシイよりも小さいように感じるのかも知れません。ちなみに、ハウォルチオイデスは偽物もあるようで、
もっと多肉質で鋸歯のあるアロエらしい姿をしています。どうやらハウォルチオイデスの交配種らしいのですが、無責任にも誤った名前で販売している人がいるようです。

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Aloe 
calcairophila
カルカイロフィラは葉は長いのですが、草体は非常に小柄です。カルカイロフィラは葉が回転しないで育ちます。アロエやハウォルチアなどのアロエ類は、小さなうちは2列性ですがやがて回転し始めます。アロエ類で生涯に渡り2列性と言うのは、割と珍しい部類です。アロエ類ではGasteria nitida v. armstrongiiなど、ガステリアは回転しないものもあります。そういえば、Kumaraは2種類とも2列性ですね。


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Haworthia parksiana
こちらは最小のハウォルチアと呼ばれるパルクシアナです。非常にコンパクトで整った美しいハウォルチアです。葉の長さ、幅、厚み共に小さいですね。

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H. nigra IB 1284
硬葉系ハウォルチア、つまりはハウォルチオプシスの最小は何でしょうか? 聞いたことがありません。硬葉系と軟葉系を区別せず、単に「最小のハウォルチア」としているからかもしれません。硬葉系ではニグラは小さい方だと思います。
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ニグラにはタイプ違いが沢山あり、サイズは様々です。右側はH. beanii IB 284ですが、現在ではニグラの異名となっていますから、タイプ違いと言うことになります。サイズ感が違いますね。

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H. woolley GM 079
ウォオレイ(ウーレイ)ですが、小柄なタイプのようで小さいままです。
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ウォオレイはヴェノサの亜種や変種とする考えもありましたが、今は独立種です。右側はH. venosaですが、やはりサイズ感の違いに驚きます。

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H. fasciata fa. vanstaadensis
矮性のファスキアタです。葉が短く詰まった外見となります。

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通常のファスキアタと比較すると、小ささが分かります。右側はH. fasciata DMC 05265。

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H. attenuata f. tanba
こちらは矮性のアテヌアタです。

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十二の巻系のスーパーゼブラと比べると、やはり葉は短いですね。

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H. scabra var. morrisiae VA 6451
こちらのモリシアエは割と小型です。花茎の細さからして、大きくならないでしょう。

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右側のH. scabraもダルマ型なので葉は短いのですが、全体的に大柄に見えます。

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H. viscosa
ヴィスコサも割と小型ですね。最近、ヴィスコサ系交配種の五重の塔(H. tortuosa)をH. viscosaの名前で販売するのが流行っているようです。皆様、お気をつけ下さいね。

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右側はH. rynveldiiですが、現在はH. viscosaの異名です。つまりはただのタイプ違いと言うことになりますが、えらく違いますね。

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H. jonesiae
ヨネシアエ(ラテン語の"jo"は"ヨ"と読みます)は、それほど小さくもありませんが、実は小さい部類です。と言うのも、ヨネシアエは現在ではH. glauca v. herreiの異名だからです。

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右側がH. glauca v. herreiですから、ヨネシアエは小型で華奢に見えます。まあ、変種ヘレイはかなりのバリエーションがありますから、右側のヘレイが典型的と言うわけでもありません。

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H. coarctata var. tenuis
テヌイスも葉は短く小さいですね。

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右側のH. coarctata IB 5850と比べると如何に小さいか分かります。

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Astro foliolosa
フォリオロサの小型のタイプです。アストロロバもアロエ類の一員です。

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Astroloba aspera
アスペラも小さいですね。ちなみに、アスペラは現在は存在しない名前で、おそらくはA. corrugataの1タイプのような気がします。1804年にHaworthが命名したAloe asperaが何だったのか、調べてもよくわからないのです。
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並べてみると、サイズ感は似ています。


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あまりにも暑い日が続くせいで、花キリンの一部は乾きすぎて葉が巻いてしまいます。塊根性ではなく葉が薄いものは、週1回の水やりでは厳しすぎるようです。

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Euphorbia f. rubrifolia
ルブリフォリアが開花しています。学名がおかしな感じですが、これは購入時のラベル情報です。一応説明しておくと、これはE. francoisiiと呼ばれてきた花キリンの仲間です。しかし、
E. francoisiiは誤りで、正しくはE. decaryiであるとされています。今までE. decaryiと呼ばれてきた花キリンはE. boiteauiとなっています。さらに、E. francoisiiからE. crassicaulisが分離され、別種となったのです。と言うことで、これはE. crassicaulisの葉が赤いタイプです。名前がコロコロ変わるので、何のforma.とするかで困ってしまったのかも知れません。

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Euphorbia crassicaulis
購入時のラベルはE. francoisii var. crassicaulisでしたが、上記のように現在は独立種です。

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草体は赤味がかりますが、花は薄緑色です。
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実生苗なので塊根があります。

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Euphorbia paulianii
パウリアニイの新葉と新トゲが美しいですね。

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幹の螺旋状の回転が始まりました。

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Gymnocalycium ochoterenae var. cinereum
キネレウムは実に均整の取れた姿です。 


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Haworthiopsis reinwardtii f. chalumnensis
鷹の爪系のカルムネンシスが開花しました。

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結節が目立ちますね。
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花は先端に近い半分だけ緑色のラインが入っています。全体的に白っぽいですね。
 
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Haworthiopsis scabra
スカブラも開花しました。

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よく日を浴びているので、実に良い色合いとなっています。
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花は典型的な形状・配色ですが、やや根元が赤味がかるようです。


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