ユーフォルビア・オベサ・ドットコム

東京都薬用植物園の記事の続きです。前回はあへん法で栽培が基本的に禁止されているケシと、園芸用に栽培が可能なケシについてでした。今回は「漢方薬原料植物区」に戻ります。「民間薬原料植物区」や「製薬原料植物区」もごちゃ混ぜで撮影していますから、たぶん色々混ざっていますから悪しからず。


250511092736327
ツルドクダミ Polygonum multiflorum
(Fallopia multiflora)
見た瞬間、少し驚いたのですが、それは私的な話ですので、また別に記事にします。
それはそうとして、日本薬局方に記載されているカシュウ(何首烏)で、塊根を利用する漢方薬原料です。中国や台湾が原産地。

ドクダミはドクダミ属(Houttuynia)ですが、ツルドクダミはタデ属(Polygonum)ですから、他人の空似ということになります。()に書かれたFallopiaはソバカズラ属で、かつてはイタドリ(F. japonica)を含んでいました。しかし、イタドリは現在Reynoutria属とされています。そして、ツルドクダミもまた現在はReynoutria属とされているようです。


250511092915917
チュウマオウ Ephedra intermedia
いわゆる麻黄で、様々な漢方薬に使用されます。風邪の初期症状の発熱や寒気、筋肉痛、咳などに効果があるとされています。
250511092950715
ちょうど花が咲いていました。


250511093038148
オオバナオケラ Atractylodes ovata
中国原産の漢方薬原料。塊根は白朮という名前で様々な漢方薬に利用されます。種としてはホソバオケラ(A. lancea)と同一種扱いのようです。


250511093142212
シオン(紫苑) Aster tataricus
花は咲いていませんが、花を見ればアスターであることがわかります。漢方としては鎮咳・去痰作用があるとのこと。絶滅危惧II類。


250511093201607
ミシマサイコ(三島柴胡) 
一見してなんてことはない草ですが、妙な名前なので名前だけ頭に残っていました。やはり、漢方薬として利用されます。



250511093310973
サンシュユ(山茱萸) Cornus officinalis
いかにもなミズキ科の葉ですね。中国や朝鮮半島の原産。
250511093302358
実がなっていました。果肉部分を漢方として強壮や収斂に利用されるそうです。


250511093427327
シャクヤク(芍薬) Paeonia lactiflora
芍薬は芍薬甘草湯で知られる通り、漢方薬として利用されます。
250511093351378
美しい花は牡丹が終わった頃に咲き始めます。


というわけで、東京都薬用植物園をダラダラ歩いて撮影して回っています。普段はあまり見かけない植物との出会いは、今まで行ったすべての植物園に共通します。しかし、東京都薬用植物園では、ネームプレートの立った圃場に一年草を植えて育成しているところは、他の植物園とは異なる特徴です。薬用植物を展示するという目的なためでしょう。個人的には面白くてなかなか進めずやたらに時間がかかりました。さて、次回も圃場をぶらぶらします。



ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。


にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

5月は春バラの最盛期なので、何処かに見に行こうと考えていました。都内にもバラの見どころはありますが、埼玉県内で探してみました。すると、伊奈町制施行記念公園のバラ園が良いらしいことが分かりました。なんでも、400種5000株のバラを見ることができる県内最大のバラ園とのことです。
土曜日は1日雨で当日も薄暗い曇天でしたが、日中は雨が降らないという天気予報を信じて行ってきました。


250518085604209
大宮駅で埼玉新都市交通のニューシャトルに乗り換えます。改札前にはばらまつり関連の切符を販売していました。


250518110313537
ニューシャトルの終点の内宿駅で下車します。
伊奈町はバラの町として売り出しているようです。駅前にもバラが植えられていました。


250518105341075
マンホールがバラの絵柄です。


250518105356808
水道のマンホールはカラーのバラが描かれています。


250518105014646
会場に到着すると、何故か神輿がお出迎え。
250518105031671
どうやら子供神輿をやるみたいで、地域のお祭り要素もあるようです。屋台も沢山出ていましたしね。


250518104220108
まあ、とりあえずバラソフトを食べて一息つきます。バラ園はばらまつりの時期だけ入場料がかかります。


250518094329807
満開のバラが絡まるウェルカムボードがまずお出迎え。記念撮影スポットです。


250518094355466
バラのアーチもいくつもありました。
250518094400879
非常に美しいですね。


250518094411975
Novalis
2010年にドイツで作出されたHT系統の青バラ。まあ、青バラといわれるものは、大抵は淡い紫程度ですけどね。しかし、撮影すると何故かピンク色に写ってしまいます。実際にはもうちょっと青みがあります。


250518094453689
Queen Elizabeth
エリザベス女王の戴冠に因んで名前を捧げた、1954年にアメリカで作出されたHT系統のバラ。



250518094545477
Barock
1999年にドイツで作出されたCL系統のつるバラ。絶妙な色合いです。


250518094754940
Blue Moon
実際には紫色のバラ。上手く撮影出来ません。1964年にドイツで作出されたHT系統の強香の大輪バラ。


250518094816975
Oklahoma
1964年にアメリカで作出されたHT系統の大輪バラ。作出当時はもっとも黒みが強いバラと言われていたようです。しかし、やはり上手く撮影出来ていません。ダマスクの強い香りがあります。



250518094922764
イナ姫
このバラ園のために作出されたバラ。房咲きで豪華ですね。



250518095018552
黒真珠
1988年に京成バラ園で作出されたHT系統の黒薔薇。実際にはもっと深い色合いです。


250518095131335
Hot Cocoa
2002年にアメリカで作出されたF系統のバラ。やや茶色がかり、目を引きます。これも、上手く色合いが再現出来ていません。



250518095234711
Petit Trianon
2006年にフランスで作出されたF系統のバラ。近年、このような過剰な八重咲きのものが当たり前になりました。


というわけで、伊奈町制施行記念公園のバラ園に行ってきましたが、例によって記事は続きます。ただ撮ってきた写真を並べるだけになりますが、5000株ありますからなかなか写真を絞れなかったので長々と続けます。しばしお付き合い下さい。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。


にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

ゴールデンウィーク中に東京都薬用植物園に行ってきました。お目当ては5月が見頃のケシの花です。ケシと言ってもポピーではなく、あへん法で栽培が禁止されているアヘンやモルヒネの原料となる植物です。


250511094110388
ケシを栽培している区画は、厳重な二重の檻の中にあり、監視カメラで監視されています。しかし、ケシの開花期だけは外の檻の一部が開放されます。


250511094143687
檻越しに見るケシ畑。


250511094203073
色とりどりのケシ(Papaver somniferum)が咲いていました。こちらは「トルコ種」とありました。蜜蜂が沢山来ていましたね。


250511094224801
こちらは「一貫種」。一貫種は日本で作出されたアヘン収量が多いとされる品種。


250511094252518
こちらは園芸種です。


250511094305716
八重咲きの園芸種。


250511094313868
こちらも八重咲きの園芸種。果実である芥子坊主が沢山見えます。芥子坊主を傷つけて出てくる乳液を集めて固めたものが生アヘンです。


250511094336135
アツミゲシ Papavera setigerum
日本では渥美半島で初めて見つかった帰化植物。モルヒネやコデインといったアルカロイドを含み、栽培は禁止されています。しかし、繁殖力が強いため庭や畑地に生えてきて、たまにその駆除がニュースになります。


250511094427689
東京都の運営ですから、違法な植物に対する啓蒙に力を入れているようで、見分け方のパネル展示がありました。説明によると、違法なケシの葉のあまり切れ込まず、葉柄が茎を抱き込み、ほとんど毛がありません。対する違法ではないケシは、葉は深く切れ込み、葉柄は茎を抱き込まず、剛毛があるとのこと。


250511100652888
モンツキヒナゲシ Papaver commutatum
こちらは、檻の外にある違法ではない園芸で利用されるケシです。「ケシ比較植物」と書いてありましたから、わざわざ比較用に栽培されているということでしょう。
250511100703198
「ポピー・レディバード」や「ピエロ」の名前で流通しているそうです。


250511100725657
アイスランドポピー Papaver nudicaule
シベリアヒナゲシ。一般的なポピーです。当然、違法ではありません。学名は2021年にOreomecon nudic aulisとされているようです。


250511100809053
ヒナゲシ Papaver rhoeas
別名、「虞美人草」とありました。違法ではありません。


250511100736115
シャーレーポピー Papaver rhoeas 'Shirley'
ヒナゲシの園芸品種。違法ではありません。


250511100754016
ハナビシソウ Eschscholzia californica
Papavera属ではありませんが、「カリフォルニアポピー」と呼ばれるケシ科植物です。違法ではありません。


250511101027646
アザミゲシ Argemone mexicana
「メキシカンポピー」と呼ばれる熱帯アメリカ原産のケシ科植物。葉がアザミのように激しい切り込みます。違法ではありません。



250511101110615
ナガミヒナゲシ Papaver dubium
ナガミヒナゲシはここ10年ほどで爆発的に増え、あっという間に帰化した外来種です。特定外来生物には指定されていませんが、厄介な植物です。花が綺麗なため、積極的に駆除されにくいような気がします。困ったものですね。


というわけで、あへん法で規制されたケシを見ることが出来ました。東京都薬用植物園は日本国内で唯一、違法ケシを見ることが出来る植物園なんだそうです。大変、貴重な体験でした。さて、次回は「漢方薬原料植物区」に戻り、「民間薬原料植物区」、「製剤原料植物区」も見ていきます。



ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。


にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

相変わらず多肉植物の植え替えをしていますが、本日は多肉植物の花をお届けします。

250510142721109
Haworthia cooperi cv.
盆栽鉢に植えたコオペリ(クーペリ)が開花しています。周年屋外栽培ですが、非常に丈夫で霜が降りても平気です。
250510142727622
みっちり詰まっていますが、あまり混みすぎると根腐れするため、たまに植え替える必要はありますが、基本的に放置栽培です。
250510142747961
花は根元が膨らみ、全体的に赤みがかります。


250510143053299
Gasteria nitida
ニティダが初めて開花しました。

250510143111765
思ったより小さく地味な貧相な花でした。


250510143157295
Gasteria baylissiana
バイリシアナが開花しました。丸みがあり鮮やかな色合いで美しいですね。


250510152247271
「子持ちオーニソガラム」などの名前で知られる球根植物ですが、長い花茎が伸びています。学名は一般的にはOrnithogalum caudatumですが、実際にはO. bracteatumが正しく、2009年にはアルブカ属に移されAlbuca bracteataとなっています。
250510152300289
まだ咲き始めです。
250510152217213
耐寒性が強いので地植えしていますが、すごい勢いで増えます。
250510152222076
このように子球根が親球根の球根表面に出来て、ある日ポロリと落ちて転がった先で増殖します。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。


にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

東京都下の小平市にある東京都薬用植物園に行ってきました。4月は忙しく植物園巡りは中断していましたが、ようやく再開します。
東京都薬用植物園は管轄が東京都保険医薬局なため、薬草や毒草、さらには御禁制品(ドラッグ)まで扱う特殊な植物園です。時期的に冬は何も生えてなさそうですから、暖かくなるのを待っていました。5月中旬は「あへん法」で栽培が禁止されているケシの花が見頃とのことで楽しみです。


250511091223988
西武拝島線の東大和市駅から降りて直ぐに入口があります。


250511091153512
入口には巨大な赤松がありました。黒松の方が一般的に植栽されますが、黒松は海岸沿いに生える植物なため、赤松が本来の植生です。しかし、黒松は枝ぶりや樹形、幹肌の荒れ模様が豪壮で良いため、植生されるのは大抵は黒松です。というわけで、赤松は市街地ではあまり見かけない樹木となりました。
250511091211902
この赤さが赤松たる所以です。
250511091200834
東京都薬用植物園では、このように成分や詳細な用途が書かれています。薬用植物園らしいですね。


250511091605182
ナギイカダ Ruscus aculeatus
トイレの植え込みが、まさかのナギイカダです。ちょうど実がなっていました。地中海沿岸に自生し、明治初期に渡来したようです。



250511091649336
アオノリュウゼツラン Agave americana
なんとなくアオノリュウゼツランがあります。



250511091700503
キダチアロエ Aloe arborescens
キダチアロエは放置していても、いつの間にやら群生しがちです。


250511091835835
クサノオウ Chelidonium majus var. asiaticum
クサノオウが開花しています。ケシ科の有毒植物。現在はC. asiaticumとして独立種になっているようです。

250511091852686
花はアブラナに似ています。


さて、先ずは「漢方薬原料植物区」に向かいます。隣接する「有用樹木区」も一緒に見ていきます。


250511092027702
フランスカイガンショウ Pinus pinaster
「海岸松」という意味のようです。
250511092033006
葉が長く枝が繊細な松です。


250511092114525
ヤマモモ Myrica rubra
まだ小さいですが、ヤマモモの実がなっていました。
250511092118433
どうやら、漢方としての用途もあるようですね。


250511092155874
アオツヅラフジ Cocculus trilobus
アオツヅラフジはブルームに覆われた青い実がなり、個人的には観賞に耐える植物だと思っています。漢方薬としては「木防已」と呼ばれますが、市場性はないそうです。
学名は2020年にNephroia orbiculataとなりました。日本の分類学ではCocculusは「アオツヅラフジ属」でしたが、その代表格たるアオツヅラフジが、別属となってしまったため今後どうなるのか気になります。


250511092211016
アサクラザンショウ Zanthoxylum piperitum form. inerme
山椒のトゲがない品種。多肉植物でも「inermis」というトゲのない種類はありますね。
アサクラザンショウは、かの牧野富太郎が記載した植物ですが、現在サンショウに亜種・変種・品種は認められておりません。

250511092231906
まだ若い実がなっていました。


250511092327652
ブドウサンショウ
アサクラザンショウから派生した品種で、実が大きいとのこと。

250511092347895
実はなっていましたが、まだ若いのでその違いは明らかではありません。


250511092409842
ウド Aralia cordata
「うどの大木」と言いますが、ウドを見るのは初めてです。まあ、本当に大木にははなりません。

250511092428081
若芽や根茎を食用にしますが、漢方としての利用もあるそうです。知りませんでした。


250511092518935
フユアオイ(冬葵) Malva verticillata
見た感じはゼニアオイですが、フユアオイは初めて見ました。種子や葉を漢方として利用するそうです。
250511092549143
花を見ると違いは一目瞭然ですね。


250511092613540
カラスビシャク Pinellia ternata
カラスビシャクは畑地では割りとポピュラーな雑草です。「半夏」という名前で漢方として利用されるそうです。



250511092646731
バショウ(芭蕉) Musa basjoo
中国原産と考えられているバショウですが、耐寒性があるため日本でもたまに庭に植栽されます。日本には江戸時代に入ってきたそうです。
250511092657843
ちょうど花が咲いていました。小さなバナナがなっていますが、大きくはならず食用には向きません。生薬としての利用はあったようですね。


記事が長くなったので、続きは次回としましょう。しかし、この植物園は素晴らしいですね。気になる植物が多すぎて、なかなか進めません。「漢方薬原料植物区」で30分以上うろついてしまったため、このペースでは明らかに他を見る時間がなくなります。中断してケシを見に行きました。というわけで、次回はお楽しみのケシの様子を記事にします。



ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。


にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

天気予報も安定しませんが、夕方に雨上がりの後、なんとか植え替えをしている状況です。ちなみに、今年の植え替えは今回で109鉢になりました。


250510165806297
Haworthia parksiana
我が家では珍しい軟葉系のパルクシアナを植え替えます。ちなみに、2023年の秋にタナベフラワーのイベントで購入しました。

250510170518842
根は豊富です。
250510172215036
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。実は最小クラスの葉を持つハウォルチアです。


250510165808808
Haworthia chloracantha var. subglauca RIB 0099
個人的に気になっているクロラカンタ系のスブグラウカも植え替えます。ちなみに、2023年の秋にタナベフラワーのイベントで購入しました。

250510170523003
地上部より地下の方が発達しています。
250510172212009
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。しかし、フィールドナンバーつきのこのワイルドさがたまりませんね。


250510165818034
星の林 Haworthia reinwardtii var. archibaldiae
「鷹の爪」系の星の林は、現在はHaworthiopsis reinwardtii var. reinwardtiiの異名扱いです。1937年に命名されましたが、Haworthiopsisに移行する提案はないので、Haworthiopsis reinwardtii var. archibaldiaeは誤り。nom. nud.です。ちなみに、2022年の秋にタナベフラワーのイベントで購入しました。
250510170553961
根は絡まるくらいありました。
250510172222767
植え替え後。そのままのプレステラ105に植えました。非常に締まった良い形ですから、維持していきたいものです。


250510165821738
H. coarcutata DMC 06356(IB 5850)
こちらは鷹の爪系ではなく、「九輪塔」系。ちなみに、2022年に鶴仙園にて購入しました。
250510170613755
根はかなり豊富。
250510172226241
植え替え後。そのままのプレステラ105に植えました。一度、やや徒長してしまったことがあるのですが、今は良い葉が出ています。


250510165814988
Euphorbia silenifolia
難物と言われることもあるシレニフォリアです。根が弱い印象ですが、どうでしょうか? ちなみに2021年にファーマーズ三郷店にて購入しました。
250510170535431
根は大変良い感じでした。それにしても繊細な根ですね。
250510172218545
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。去年くらいから、周年葉を落とさないで育てられるようになりました。生長は目に見える変化はないくらい遅いのですが、じっくり育てていきます。


250510165824225
Euphorbia schoenlandii
いわゆる「闘牛角」。ちなみに、2021年の冬のビッグバザールにて購入しました。
250510170626620
根は大変な勢いです。プレステラ120では小さく感じてしまいます。
250510172233567
植え替え後。プレステラ120からEG-135Lに植えました。植え替えてから鉢が大きすぎることに気が付きましたが、プレステラ150でも合わないような気がします。なかなか難しいものです。


250510183845754
Fouquieria purpusii
かなり寒くなるまで屋外に出しっぱなしだったので、すっかり葉が枯れたプルプシイです。あまり水やりをしていないので、まだ動いていません。雑草が蔓延っているので植え替えます。ちなみに、2024年の春のビッグバザールにて購入しました。
250510184214419
根は良い感じです。
250510184828789
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。生長は非常に良いので、これからが楽しみです。



ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。


にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

顕花植物の多くは、風媒花ではない限りは受粉に花粉媒介者を必要とします。植物と花粉媒介者との関係において、非常に特殊化した例として有名なのはイチジクとイチジクコバチでしょう。お互いに特殊化した関係性を持ち、これを絶対送粉共生と言います。イチジクコバチの例はよく植物関連の書籍でも取り上げられています。イチジク以外の例としては、コミカンソウとハナホソガや、ユッカとユッカガも稀に取り上げられることもあります。これらは非常に面白く気になっていたので、今回少し調べてみることにしました。
しかし、当ブログは広義には植物ブログであり、記事は必ずしも多肉植物に限らないわけですが、出来る限りは多肉植物を中心としておりますわけで、一応は多肉植物の範疇とされることもあるユッカについて取り上げげさせていただきます。まあ、イチジクとイチジクコバチについては、あまりに有名で今更ですからね。

さて、というわけで本日ご紹介するのは、Yaron Ziv & Judith L. Bronsteinの1996年の論文、『Infertile seeds of Yucca schottii: a beneficial role for the plant in the yucca-yucca moth mutualism?』です。

ユッカ・スコッティイ
Yucca schottiiはアリゾナ州の山岳地帯、標高1200〜2400mに自生する森林植物で、オーク林の低地から松林に生えます。Y. schottiiは多年生かつ多結実性で、花序は6月中旬頃に芽が出現し、花茎は12〜14日で急激に伸びて開花します。受粉後は25〜30日で果実は生長しますが、種子の成熟にはさらに1ヶ月かかります。

ユッカ蛾
Y. schottiiにはTegeticula yuccasellaとParategeticula polleniferaという2種類の蛾が共生しています。T. yuccasellaはほぼすべてのユッカと共生しますが、P. polleniferaはY. schottiiとY. elephantipesのみと共生します。
この研究が行われた場所では、T. yuccasellaが圧倒的に多く見られます。T. 
yuccasellaはユッカの開花期にユッカの近くの地中にある蛹から羽化し、ユッカの花の中で交尾をします。雌は開花したばかりの花で花粉を集めてから、別の花に行き子房に産卵し、集めた花粉を柱頭に付けます。
幼虫は6つある子房の房の1つで生育し、近くの種子を食べます。約4週間後に幼虫は果実から出て地中に繭を作り、翌年の夏まで地中に留まります

相利共生のベネフィット
ある種が単独で存在するよりも、他種と共存する方が利益が高い場合、その2種間の関係性は相利共生であるとみなされます。2種が完全に相互に依存し合う場合を絶対相利共生と言い、典型的な例としてユッカとユッカ蛾の関係性が挙げられます。
相利共生を維持するためには、互いが互いに対して報奨を与える必要があります。通常はエネルギーと栄養素の分配が必要であるため、何らかのコストを伴います。純コストと利益のバランスが、それぞれの純利益を決定します。よって、相利共生の関係性を評価するためには、それぞれの種のコストと利益を調べる必要があります。
コストをかけて花蜜を生産することにより、利益として花粉媒介者に花粉の散布と運搬を行う一般的な相利共生では、コストと利益が比較的無関係です。しかし、ユッカとユッカ蛾の関係性では、ユッカの種子がユッカ蛾の幼虫の食糧となるため、コストと利益は密接に関係しています。ユッカ蛾による受粉により生産される種子は増えますが、一方で幼虫が食べる種子が多いほど種子は減少します。これは、相利共生者間の根本的な葛藤を示しています。


調査
著者らはアリゾナ州ツーソンで、Y. schottiiのユッカ蛾の幼虫の脱出口のある果実を集めました。果実を解剖し、6つある小室の配置を調べました。つまり、ユッカ蛾に食害された種子と食害されなかった種子、受粉した種子(稔性種子)と受粉していない種子(不妊種子、infertile seeds)です。受粉した種子は厚みがあり黒く、受粉していない種子は薄くて白いため容易に区別がつきます。食害された種子は穴が空いています。また、他の昆虫の影響により枯れたり虫癭が出来た小室は解析から除外されました。採取した年によっては甲虫による食害が盛んだったため、ほとんどのデータを除外せざるを得ませんでした。さらに、見られたのはほとんどがT. yuccasellaであり、P. polleniferaは極わずかで、しかも甲虫による食害との区別が難しく正確に評価出来ませんでした。

稔性種子と不妊種子

ユッカ蛾の幼虫は別の小室に移動することは稀(約2%)であったため、データは小室ごとに分析しました。
ユッカ蛾が寄生と不妊種子は関係があるか調査しました。幼虫がいる小室といない小室で、不妊種子の割合を比較しました。結果、1992年の調査では有意差は見られず、1993年の調査では有意差が見られました。よって、ユッカ蛾の寄生により、不妊種子の割合は寄生されていない種子と同程度か、あるいはより多く見られるということです。
次にユッカ蛾の幼虫が、稔性種子と不妊種子のどちらを好むかを調査しましたが、不妊種子を好む傾向は見られませんでした。また、幼虫による不妊種子への損傷が稔性種子より大きいか調査しましたが、稔性種子をより多く食害しました。


不妊種子の意義
不妊種子の存在は、ユッカ蛾の幼虫が食べる種子の数を減らすのでしょうか。幼虫が稔性種子を好む、あるいは不妊種子を避ける場合、食害される種子の数は不妊種子の存在により左右される可能性があります。
幼虫に食害された種子の総数は、不妊種子が増えるほど減少しましたが、稔性種子が増えても減少しませんでした。このことから、不妊種子は幼虫の食害を阻害し、食害される種子の数を制限する役割があることが分かります。ただし、食害は減少しますが阻止しているわけではありません。
この、相利共生の根底にある「パートナーシップの葛藤」、つまりはパートナーが課すコストを削減すると、相利共生者の方がより利益を得られる可能性があり、この相互作用を安定化させるのかも知れません。こうした形質は、特に資源が限定され、消費により相利共生者の利益が減少する可能性がある場合には不可欠です。不妊種子の存在は食害される稔性種子を減らすことにより、Y. schottiiに有利かも知れません。

不妊種子の発生原因
不妊種子の発生原因はよく分かっていません。3つの仮説があります。Riley(1892)はユッカ蛾の産卵管が胚珠を傷つけたり、種子の発育を妨げることで、産卵部位の果実が狭窄する可能性を示唆しました。実際に狭窄部の両側に不妊種子が頻繁に見られましたが、全体的に見られる不妊種子とは明確に異なります。次に、Powell(1984)とAddicott(1986)は、花粉の輸送が不十分だと胚珠が発育しない可能性を述べています。しかし、Powell(1984)によると、ユッカ蛾の密度が高い場合でも不妊種子があるため、花粉が受粉の制限要因ではないのかも知れません。最後にもっとも可能性が高いAddicott(1986)の指摘で、種子の発育に必要な資源が不足するため発育が阻害される可能性です。

相利共生と進化
著者らは不妊種子がユッカ蛾の食害を避けるために進化したと主張しているわけではありません。しかし、不妊種子の発生原因が何であれ、不妊種子が散在することがユッカにとって有利になる可能性があります。さらに言えば、有益な効果を発揮するために、不妊種子が発生するならば無秩序に散在するように進化した可能性もあります。

最後に
以上が論文の簡単な要約です。
ユッカとユッカ蛾の関係についての内容ですが、相利共生における互いのコストと利益について深掘りしています。相利共生は一見して互いに協力関係を結んでいるように見えますが、進化論的に見るならばこれはたまたま互いに利益になるから偶然そうなっているだけでしょう。ですから、互いに相手を出し抜こうとし、最大限自身に有利な関係性を指向するのです。もちろん、片方が有利になり過ぎれば関係性が破綻してしまう可能性もあるでしょうし、場合によっては相手に従属を強いるかも知れません。共生関係は平和に見えますが、実は互いに競争があるかも知れません。このような視点から見れば、また世界が違った姿で見えることでしょう。非常に面白い論文でした。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

最近は天気が不安定で、出掛けるにしろ植え替えをするにせよ困ります。なかなか、植え替えが進みません。ちなみに、今年の植え替えは今回で102鉢になりました。

250510144953432
H. glauca var. herrei RIB 0217
フィールドナンバーつきのヘレイを植え替えます。葉が短いタイプのヘレイです。ちなみに、2022年の夏に鶴仙園にて購入しました。
250510145706892
根の発達はまあまあ。
250510151247048
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。よく育っています。このような青白いタイプは流行っても良さそうな気もしますが、硬葉系自体が人気がないので無理かも知れません。


250510144957082
H. limifolia
一般的なリミフォリアです。ちなみに、2023年の春にタナベフラワーにて購入しました。
250510145716251
根の量は豊富です。
250510151255177
植え替え後。子株が出ていますから、プレステラ90からプレステラ105に替えました。リミフォリア系は渋くて好きなハウォルチアです。


250510145006110
H. fasciata fa. vanstaadensis
ファスキアタの矮性品種ヴァンスタアデンシスも植え替えます。ちなみに、2022年の夏のビッグバザールにて購入しました。

250510145742093
太い根が割りとあります。
250510151300038
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。株としてかなり充実しています。


250510145001116
スーパーゼブラ
「十二の巻」の選抜品種と思われるスーパーゼブラも植え替えます。一般的にはH. fasciataと書かれがちです。ちなみに、2023年の冬に世田谷ボロ市にて購入しました。
250510145722156
根はまあまあ。
250510151250637
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。非常に美しいハウォルチアですね。


250510145008738
特アルバ
明らかにH. attenuata系である特アルバです。ちなみに、2022年の冬にヨネヤマプランテイションにて購入しました。
250510145730918
根は少な目。
250510151302106
植え替え後。そのままのプレステラ105に植えました。


250510145011421
Commiphora aff. orbiqularis
コミフォラも植え替え。ちなみに、2024年の秋に木更津C & Sフェアにて購入しました。
250510145748443
根は割りとありました。
250510151306833
植え替え後。プレステラ90に植えました。しかし、コミフォラは始めたばかりなので、イマイチ育て方がわかりません。乾燥地の植物と言っても灌木ですから、多肉植物や塊根植物と異なり水が好きなような気もします。育てながら探っていきます。


250510184057705
Fouquieria fasciculata
ファスキクラタは去年植え替えましたが、ちょうど良いサイズの鉢がなかったのでそのままの鉢に植えた経緯があります。ゆえに、根はかなり詰まっているでしょう。ちなみに、2023年の春のビッグバザールにて購入しました。

250510184223315
根はかなりの量です。しかし、丸々2年育てていますが、枝ばかり伸びて幹がまったく太りません。
250510184755913
植え替え後。EG-135Lに植えました。そろそろ太ってきて欲しいところです。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

ゴールデンウィーク最終日、朝から晩まで多肉植物の植え替えをする予定でしたが、残念ながら朝から晩まで雨模様でした。植え替えが出来なかったので、急遽出掛けることにしましたが、あまり遠出は面倒なので、行き慣れた池袋の鶴仙園に行ってまいりました。鶴仙園は去年の11月のイベント以来、実に久しぶりです。

さて、11時くらいに到着しましたが、雨模様のせいか空いていてじっくり見ることが出来ました。まあ、しかし隣から謎の爆音が響いており、妙にうるさくはありました。
さて、売り場に入るとアガヴェコーナーがあり、最近流通し始めたAgave albopilosaが並んでいました。さらに、珍しいところではAloe florenceaeなんかもありましたね。やはり、最近流通し始めたEuphorbia cap-saintemariensisなんかもありました。サボテンの部屋では弁慶柱の苗がいくつかあり目を引きました。しかし、弁慶柱なんか手に負えなくなるのは確実ですよね。いつかは地植えする必要が生じ、植物園のような背の高い温室は一般人には厳しい気がします。まあ、育つのが遅いと言いますから、生きている間には問題にはならないのかも知れませんが…
ユーフォルビアも割りとあり、立派で高額な塊根も並んでいました。気になったのは、カクタス長田のE. lugardiaeです。小型でよく分岐し、細かい節だらけの奇妙なサボテン様ユーフォルビアでした。しかし、本来のE. lugardiaeは旧・モナデニウムで、リチェイのようなぶつぶつしたのっぺりしたあの感じなんですよね。一体、何者なのでしょうか。
まあ、このように一巡したわけですが、私が鶴仙園に行くと結局ハウォルチアを買ってしまいます。今回もハウォルチアを買ってしまいました。と言うわけで購入品です。

250506151515072
H. limifolia v. ubomboensis GGS 5739
またもや、ウボンボエンシスを買ってしまいました。前にもやはり鶴仙園で購入していますが、なんとフィールドナンバーつきですよ。調べて見ると以下の如くでした。

Field number: ISI 1339
Collector: International Succulent Introductions (previously International Succulent Institute)
Species: Haworthia limifolia v. ubomboensi
Locality: Ubombo Mountains, near Stegi, Swaziland
Altitude:
Date:
Notes: Rooted offsets of plants from G.G.Smith5739

フィールドナンバーのGGSは聞き覚えがないと思っていたら、Gerald Graham Smithのことでした。しかし、「G.G.Smith5739」は標本ナンバーでありフィールドナンバーではないような気もします。G.G.Smithの採取した個体の子孫が「ISI 1339」ですから、フィールドナンバーで呼ぶならこちらが正しいのでしょう。

250506151505743
Haworthia zantneriana
妙に気になるハウォルチアです。というか軟葉系ハウォルチアに見えません。しかし、H. parksiana やH. chrolacanthaあたりの軟葉系ハウォルチアに見えない連中は大好物です。調べて見ると、案の定H. chloracantha var. zantnerianaとする意見もあったようです。

というわけで、ゴールデンウィークに久しぶりに鶴仙園を見てきました。売り場が広くなり、扱う鉢数もかなり増えていました。相変わらずハウォルチアばかり買ってしまいますが、やはり普段イベントでも見かけない珍品揃いなので、ついつい目がいってしまうのは仕方のないことですよね。そういえば、そろそろバラの季節になります。どこか近場で行けるところがないか調べてみます。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

ゴールデンウィークも過ぎましたが、休み中にようやく多肉植物をすべて外に出すことが出来ました。今回は冬の間も屋外に出しっぱなしの多肉植物を少し植え替えることにしました。本来は連休中に一気に植え替えるつもりでしたが、出かけたり雨が降ったため、それほどこなせません。というわけで、今年の植え替えは今回で95鉢になりました。


250504092726560
オペルクリカリアの葉が、直射日光を浴びてストレスカラーで色づいています。


250504144354572
臥牛 Gasteria nitida var. armstrongii
格安で入手した臥牛を植え替えます。ちなみに、2023年の夏にコーナン港北インター店にて購入しました。
250504150341995
根はかなり強いですね。
250504152100109
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。だいぶ貫禄が出てきました。


250504144601276
Astroloba rubriflora
Poellnitziaとして入手したルブリフロラです。現在はアストロロバですが、白い花を咲かせるアストロロバの中で唯一赤い花を咲かせるため、別属とされてきました。ちなみに、2022年の春に鶴仙園にて購入しました。

250504150351620
根はすでに動いています。
250504152107899
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。入手時からするとかなり育っていますが、まだ花を咲かせていません。今年は見られるでしょうか。


250504144702425
Haworthiosis glauca var. herrei
長葉タイプのヘレイですが、下葉が枯れて顔色が良くありません。ちなみに、2022年の夏にコーナン港北インター店にて購入しました。

250504150417081
根腐れではなさそうですが、根は枯れていました。茎も枯れてしまっています。
250504150439580
よく見ると新しい根が出ています。
250504152120069
植え替え後。プレステラ75に植えました。しっかりと根を張るまでは様子見します。


250504144623648
Tulista pumila var. sparsa
かなり締まった良い形の変種スパルサです。ちなみに、2022年の秋に鶴仙園にて購入しました。

250504150357963
根はよく動いています。
250504152113447
植え替え後。そのままのプレステラ105に植えました。


250504144712364
Tulista pumila
こちらのプミラは徒長してしまいました。仕立て直す必要がありますが、ぐらつくためとりあえず植え替えます。ちなみに、2021年の冬に木更津C&Sフェアにて購入しました。

250504150447195
頭が重いだけで、根には問題はなさそうです。
250504152123001
植え替え後。そのままのプレステラ120に、グラつかないように深植えしました。いつ切り戻すか悩みどころです。


250504144607748
Haworthiopsis reinwardtii f. kaffirdriftensis
「鷹の爪」系のカフィルドゥリフテンシスも植え替えます。片方は何故か倒れてしまいます。ちなみに、2022年の春に鶴仙園にて購入しました。

250504150353966
両方とも根は微妙。何故か縦ではなく横方向に根が出ています。植えにくいですね。
250504152110860
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。やや深植えしています。


250504144438985
Gasteria acinacifolia
アキナキフォリアも植え替えます。ちなみに、2023年の春にビッグバザールにて購入しました。

250504150346521
根は浅く張っていました。
250504152105134
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。


250504144359616
Gasteria pillansii
ピランシイも植え替え。ちなみに、2022年の夏にコーナン港北インター店にて購入しました。

250504150344374
根はまあまあ。
250504152102377
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。


250504144652785
Astroloba hallii n.n.
「ハリー」の名前で流通しているアストロロバ。おそらく、ペンタゴナ系のA. spiralisなのでしょう。ちなみに、2022年の春のビッグバザールにて購入しました

250504150408650
根はかなり強いですね。
250504152117094
植え替え後。そのままのプレステラ105に植えました。最近は割りと見かけるようになりました。



ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

ゴールデンウィークに行ったあしかがフラワーパークの記事の続きです。

250505102839742
「シャクナゲの小路」には沢山のシャクナゲが満開でした。大型種だけではなく、小型のシャクナゲも美しいものです。

250505103044931
白メインは少し珍しく見えます。

250505103223445
「白藤の滝」は満開。圧倒的な迫力があります。

250505103457936
こちらは、「大長藤」。
250505103513448
やはり巨木ですね。
250505103522441
やはり圧巻の光景です。

250505101337630
「きばな藤」も咲いていました。普通の藤ほどツル性が高くないように見えました。
250505101320143
黄色い藤は見頃でした。

250505103941911
「ハンカチノキ」
存在は知っていたものの初めて見えました。しかも、ちょうど花期で運が良かったですね。


250505104123905
「ナンジャモンジャの木」
正式な名前は「ヒトツバタゴ」ですが、一般的にはナンジャモンジャの木で通っています。なかなかの巨木で花の数が凄まじいことになっていました。

250505105909584
「うす紅藤」はすでにほとんど散っていました。よく見ると少しだけ咲いていました。

250505105507627
あちこちに花壇があり、様々な花が植栽されています。

250505111427132
池に置かれた花壇。単純な構成ですが、非常にゴージャスに見えます。

250505110020163
「八重藤」は最盛期をわずかに過ぎたあたりで、まだ見頃でした。
250505110024807
まるでぶどうの房のようです
250505110104404
こちらも巨木。

250505114740663
あしかがフラワーパーク内のレストランで昼食を取りましたが、かなり並んでいて私は1時間近く待つ羽目になりました。

250505112014934
レストランの植え込みにも特徴的なバラが咲いていました。

250505121200317
下野牛のステーキ丼。柔らかく美味。

250505123310442
藤のクリームソーダ。まあ記念ということで。

あしかがフラワーパークは時期により入場料が変わりますが、藤の花の最盛期とあって一番の高額時期でした。しかし、藤だけではなく、バラやシャクナゲ、花壇の様々な花々が見られ満足度が高いテーマパークでした。天気もよく1時間半ほどかけてゆっくり見て回ることが出来ました。観光バスが引っ切り無しにやって来るくらいでかなり人は多かったのですが、屋外なので割りとスムーズに移動出来ました。混雑具合ではお土産店やJR両毛線の方が上ですね。
また、様々な花や藤の苗も販売しており、多肉植物もそれなりにありました。Adenia glaucaやジグザグの木なんかもありましたが、サボテンや多肉植物の寄せ植えがメインでしたね。何故か交配系のハウォルチアがそれなりにありました。まあ、結局のところ植物は買わず、佐野ラーメンやあしかがフラワーパークのお菓子類をお土産に買って帰りました。
気分転換にもなって、良い小旅行でした。というわけで、あしかがフラワーパークでした。



ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

ゴールデンウィークに何処か行けないかと調べましたが、調べるのが遅すぎて特急券やら宿泊先の手配が無理なことが判明しました。そこで、日帰りで行ける場所を探しましたが、今の時期、植物の開花はやや微妙な感じがします。薔薇は少し早いみたいですから、他にはと検索すると藤が出てきました。関東だと要するにあしかがフラワーパークですね。あしかがフラワーパークは知ってはいましたが、あまりにも遠いため基本的に守備範囲外でした。しかし、今回は奮起して栃木まで行ってきました。まあ、特急は予約出来なかったので、のんびり各駅停車の旅と相成りました。

250505132838045
JR両毛線の新駅、あしかがフラワーパーク駅はあしかがフラワーパークの目の前です。歩いて直ぐの正面ゲートは、白藤に飾られ期待感が高まります。

250505095433756
入場すると直ぐにお土産コーナーがありますが、お土産は帰りのお楽しみとして、とりあえず進みます。まず、藤ソフトを買ってみました。香りが良いソフトクリームです。

250505100052906
バラのアーチは記念撮影スポットとなっていました。
250505100043792
アーチのバラは、「Spanish Beauty」。スペインで1927年に作出された素晴らしい香りのCL系統の大輪バラ。20世紀を代表するつるバラとのこと。

250505100156608
バラはあちこちに咲いていました。こちらは、「芳純」。日本で1981年に作出された香りの良いHT系統の大輪バラ。

250505100235536
早速、白藤がお目見え。連休終わり頃は、紫の藤は盛りを過ぎており、白藤が見頃でした。
250505100245758
下からも撮影。

250505100356527
ツツジはもう終わりの気配。
250505100439594
しかし、満開のものもまだありました。

250505100445559
クレマチスが満開であちこちで咲いていました。

250505100703478
フローティングフラワーも美しいですね。

250505100819759
斜面を登って行くと、シャクナゲが咲き乱れていました。

250505100828936
シャクナゲが満開で、ちょうど良い時期でした。
250505100814585
実に美しいですね。ここから、一気に降りてローズガーデン方面に向かいます。

250505101224827
途中にあったマロニエが咲いていました。マロニエ、つまりはトチノキ(栃の木)。
250505101239633
これは、ベニバナトチノキで、マロニエとアカバナアメリカトチノキとの交配種です。昔、大学で実を拾ったことがあります。

250505101522834
あしかがフラワーパークのメインである大藤に到着。花は花穂の根元、つまりは上から咲いていきますが、すでに半分以上が咲いた後でした。上の方は花殻ですから、見頃はすでに過ぎています。
250505101616915
藤には見えない巨木です。樹齢160年を超えるだけありますね。
250505101809199
600畳敷の藤棚な圧巻の一言。

250505102004910
白藤のトンネルに向かいます。色とりどりのルピナス。シャクヤクはこれからですね。

250505102118388
白藤のトンネルに入ります。
250505102138541
どこまでも続くような白藤。甘い香りに包まれます。

250505102509177
ローズガーデンに到着。こちらは、「Mysterieuse」。2013年にフランスで作出された、S系統の中輪房咲き品種。咲き始めでまだ房咲きになっていませんね。

250505102544900
「Blue for You」。イギリスで2006年に作出されたFL系統の半八重咲きの中輪バラ。

250505102632620
「New Wave」。2000年に日本で作出されたHT系統の大輪バラ。

250505102347669
オニゲシでしょうか。全体的に粗大。

250505102422090
Alliumの仲間。面白い花火のような花です。

ということで、あしかがフラワーパークに行ってきましたが、記事は続きます。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

最近は植え替えの記事ばかりでしたが、多肉植物たちもポツポツ花が咲いていますなら、本日は久しぶりに花を取り上げましょう。

250426140328617
Euphorbia antisyphilitica
アンティシフィリティカが開花しました。北米原産のPencil-Stemのユーフォルビア。一見して花は見えませんが…
250429175901182
拡大すると分かりますが、ミリ単位の花が咲いていました。

250426141241531
Gasteria disticha
ディスティカが開花しそうです。

250426141307851
まだ開いていませんが、ガステリア特有の花型です。

250426141333716
Gasteria glomerata
グロメラタも開花。

250426141358742
ディスティカより膨らんだ形で、色も鮮やかですね。

250426141623661
Haworthia herbacea
ヘルバケアも開花しました。

250426141636471
美しいロゼットです。株が充実していますね。
250426141709317
花はハウォルチアにしては大型。ややピンク色がかる部分があるのは珍しいですね。

250426172829739
Stephania electa
ステファニアも開花。
現在はS. pierreiとされています。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

皆様、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか。私は例年通り多肉植物の植え替えをして、と考えていました。しかし、少し遠出していつもは行けない植物園にでも行こうかとも考えましたが、連休の前週に思い至っても特急券やら宿泊先やらはすでに予約が満杯でした。普段、滅多に旅行はしないので、実にうっかりしていました。まあ、各駅停車かつ日帰りの旅に出かけましょう。
話は変わって、本日も我が家の多肉植物たちを少し植え替えしました。ちなみに、今年の植え替えは本日で86鉢になりました。本日はアロエ特集です。


250426173433764
Aloe saundersiae
サウンデルシアエは子株が増えて、非常に元気です。
250426174511796
根はまあまあでした。
250426180712610
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。サウンデルシアエのようなアロエ感がないアロエは割りと好みです。

250426173454703
Aloe fragilis
フラギリスは子株が沢山出来ています。
250426174519053
子株はすでに外れていました。外れやすいのかも知れません。
250426180717208
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。

250426173447793
Aloe spectabilis
巨大アロエであるスペクタビリスです。A. feroxやA. marlothiiと関連するアロエです。育て方が厳しいせいか、なかなか大きくなりません。まあ、大きくなれば手に負えなくなるのは目に見えていますが…
250426174515143
根は強いですね。大型のアロエは太い根はありますが、細根がほとんど出ないため貧弱に見えます。
250426180715036
植え替え後。そのままのプレステラ120に植えました。枯れた葉が硬く、トゲが刺さるためニッパーで取り除きました。

250426173509809
Aloe florenceae
非常に美しい青い小型アロエであるフロレンケアエ(フローレンシー)です。
250426174521824
根は非常に良いですね。
250426180720881
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。

250426173423964
Aloe haworthioides
ハウォルチオイデスは下葉が枯れ込み、葉がベロンベロンに徒長しています。明らかに異常がある模様。
250426174509250
どうやら、根腐れしていたようです。冬の間に過湿になってしまったようです。
250426180706564
植え替え後。浅い鉢に植えた方が良かったかも知れません。
250426180709051
一部はプレステラ75に植えて、日当たりが異なる置き場に配置してみることにしました。

250426173532292
Aloe thompsoniae
トンプソニアエは鋸歯がほとんどない変わったアロエです。去年はよく生長しました。
250426174531711
根は強力。
250426180723137
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。

250426181345166
Aloe calcairophila
小型の2列性アロエのカルカイロフィラも植え替え。
250426181629860
根は控え目。でも生長しているから問題ありません。
250426182122835
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。

250426173515497
Gonialoe sladeniana
スラデニアナは下葉がブヨブヨしていて、かなり危険な兆候があります。
250426174524310
やはりかなり過湿だったようです。下葉は腐りましたが、根はなんとか無事でした。
250426180725789
植え替え後。一応、新しいプレステラ90に植えました。

250426181342834
Aloe descoingsii
デスコイングシイの中でもかなり小型のタイプです。しかし、この枯れ方は危険ですね。


250426181624518
根腐れしていましたが、すでに新しい根が出ていました。とりあえず、一安心。
250426182125523
植え替え後。新しいプレステラ90に植えました。

250426181338097
Aloe bakeri 
去年は顔色が悪い感じでしたが、調子は良さそうです。
250426181617954
根は問題がありません。
250426182128245
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。勢いがありますから、今年は花を見てみたいものです。

250426173524138
白磁盃 Aloe pratensis
「白磁盃」Aloe pratensisとありましたが、白磁盃はA. pretriensisですから、誤記でしょうか。流通している白磁盃は何らかの交配種のような気がします。
250426174528921
根は少ないものの強いですね。
250426180727919
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

3月に行った筑波実験植物園で開催されたつくば蘭展の続きです。蘭展の展示物を一通り見た後、サバンナ温室と熱帯雨林温室をさっと廻りました。

250320114036255
温室の入口にあるAdenia glaucaが芽吹いています。
250320114106729
よく見ると、蕾が出来ていました。

250320114304970
吹上 Agave stricta
激しく分頭しています。


250320114405965
瑠璃丸 Ferocactus alamosanus
花が終わった瑠璃丸。あまり聞かない名前のフェロカクタスです。


250320114544022
Pseudobombax ellipticum
2月に訪れた時にも咲いていましたが、低い位置の枝にも花があったので撮影してきました。


250320114710060
パンヤノキ Ceiba pentandra
パンヤノキも開花中でした。
250320114726449
花はこんな感じ。見上げないとわかりません。
250320114828672
パンヤノキの実からとれた綿。実はあちこちに綿が散乱していました。
250320114731123
中央にある果実が熟すと開裂して、綿が出てくるわけです。

さて、サバンナ温室を出たら熱帯雨林温室に向かいます。

250320115434093
Michelia platypetala
中国原産のMichelia、つまりはオガタマノキ属です。オガタマノキ属はあまり見かけませんから、花を見ることが出来てラッキーでした。しかし、いつの間にやらオガタマノキ属はモクレン属(Magnolia)に吸収されてしまったようです。というわけで、現在の名前は、Magnolia maudiae var. platypetalaとなっているようです。

250320115439476
柔らかそうな花弁がある大型の花です。美しいですね。

250320115806889
Dendrobium palpebrae
こちらは熱帯雨林温室内のデンドロビウムです。着生させた生態展示となっています。

250320115731080
ヒスイカズラ Strongylodon macrobotrys
ヒスイカズラは満開で、あちこちに花がありました。相変わらずすごい色合いです。

250320113327294
ミツマタ Edgeworthia chrysantha
以前来た時はまだ蕾でしたから、最後に見てみました。

250320113348431
開花していました。リベンジ成功です。

というわけで、3月末から始まった筑波実験植物園のつくば蘭展の記事は今回で終了です。長々と1カ月もかかってしまいました。4月は植物園にはいけませんでしたから、5月は何処かに行きたいですね。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。


にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

今日は訳アリな多肉植物たちを植え替えます。しかし、この時期は生長が始まっていますから水やりはそれなりにしないといけませんが、なかなか屋外に出せないとなかなか乾かないため過湿になりがちです。ちなみに、今年の植え替えは、今回で75鉢になりました。

250426142056803
Euphorbia gymnocalycioideis
ソマリアもの難物ユーフォルビア、ギムノカリキオイデスです。根が弱く冬の間になくなりがちでした。妙に明るい色合いですが、今年は根があるでしょうか?

250426142557131
なんと、驚くべきことに根があります。
250426144454183
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。見た目より元気そうです。しっかりと根を張って欲しいですね。

250426142133458
Euphorbia columnaris
こちらもソマリアものの難物です。以前の植え替えでは弱々しい根しかありませんでした。

250426142609756
根がありません。微塵が鉢底に詰まりがちで、過湿になっていた模様です。
250426144504175
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。今年の植え替えは篩できっちり微塵抜きしていますから、あまり過湿にはなりにくいでしょう。

250426142129393
Gymnocalycium friedrichii VoS 01-017
フィールドナンバーつきの、いわゆる牡丹玉です。この類はすべてG. stenopleurumに統合されてしまいました。それはそうと、なんだかずっと不調なんですよね。

250426142605484
根は弱いものの、根腐れ等の痕跡はありません。
250426144500337
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。今年は順調に育って欲しいものです。

250426142035636
Haworthia arachnoidea
軟葉系ハウォルチアはほとんど持っていない上、どうもこういうタイプは苦手です。ロゼットが鉢に蓋をしてしまい、過湿になりがちです。プレステラだとそれが顕著で、去年は根腐れしてしまいました。しかし、ご覧の通り復活しました。鉢の種類を替えましたが、根の状態はどうでしょうか?

250426142553795
根の状態は良好です。
250426144451212
植え替え後。そのままの鉢に植えました。

250426142122618
羅星丸 Gymnocalycium bruchii
今年の4月頭に開催されたヨネヤマプランテイションのイベントで購入したものですが、まだ植え替えていなかったので植え替えます。

250426142559908
太い立派な根があります。しかし、用土はだいぶジメジメしていたので、根腐れを起こしやすい状態です。
250426144457729
植え替え後。プレステラ90に植えました。


ブログランキング参加中のです。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

昨日に引き続き、川口緑化センター樹里庵で開催された「春の多肉植物・サボテン展示会」に行ってきたという記事です。

250427094037626
パークレクチア
花が可愛らしいサボテンです。しかし、パークレクチアとはよく分からない名前です。名札にはスルコレブチア(Sulcorebutia)とありますが、どうでしょうかね? どうも、Rebutia perplexaと呼ばれているもののような気がします。この場合、一般的には「パープレクサ」、ラテン語読みでは「ペルプレクサ」でしょうか。まあ、現在はAylosteraになっています。Rebutiaは分割されて3種になり、Aylosteraは27種となっています。
ここからは蛇足ですが、Rebutiaが遺伝的に2群に分けられることが明らかとなって、Rebutia①にはWeingartiaやSulcorebutia、Cintiaが吸収され、Rebutia②はAylosteraに吸収されたことがありました。しかし、WeingartiaはSulcorebutiaとCintiaを含む属として独立し、現在33種からなります。

250427094045440
レーイ
Escobaria leeiですね。いやはや、エスコバリアも実に分類がややこしいサボテンです。EscobariaはMammillariaやCoryphantha、Pelecyphora、Neolloydia、Ortegocactusと同じグループに属します。しかし、遺伝的にはこれらは入れ子状になっており、再分類されました。Mammillariaは分割され、一部のMammillariaとNeolloydia、OrtegocactusはCochemiaとしてまとめられました。さらに、Coryphanthaの一部とEscobaria、EncephalocarpusはPelecyphoraとしてまとめられました。よって、現在Escobariaは存在せず、E. leeiはPelecyphora sneedii subp. sneediiとされています。

250427094054353
超大型白星
白星(Mammillaria plumosa)の大型のタイプ。


250427094102299
恩塚鸞鳳玉
Astrophytum myriostigmaの白点が大きな選抜品種。


250427094109841
ガラパゴス
「ガラパゴス」としか書いてありませんでしたが、要するにガラパゴスウチワということでしょうか。Opuntia galapageiaですね。

250427094127290
滝の白糸
「滝の白糸」はAgave schidigera、あるいはAgave × leopoldiiを指します。A. × leopoldiiはA. filiferaとA.schidigeraの交配種とされていますから、似ているのでしょう。そもそも、A. 
schidigera自体かなりの変異幅があり、本来のA. schidigeraとは何かはよく分かりません。

250427094130576
黒法師
Aeonium arboreum。単純に育てるだけなら簡単ですが、このように綺麗に育てるのは難しいものです。

250427094140318
ラウィー
Echeveria laui。美しい白いエケベリア。


250427101735637
展示会はここまでで。そういえば、展示会の会場では、サボテンや多肉植物の販売もありましたね。まあ、買いませんでしたが。
あと、JAの農産物の直売所がちょうど開店する時間でしたから、行列に並びいくつか野菜や果物を買ってみました。その後、植木の圃場や販売所を見て回りました。椿が欲しかったのですが、流石に季節外れなせいかあまりありませんでした。さらに、
和菓子の売店で、いくつか和菓子を買いました

250427101746969
立派な蘇鉄の鉢植え。

というわけで、川口緑化センターのイベントに行ってきました。私が行くのは基本的に即売会ばかりですから見るのは苗ばかりで、趣味家が育て上げた良品を見る機会はあまりないので良い刺激になりました。今後はこのような展示会も行けたら行きたいと思いました。さらに、実はイベントの規模はかなり小さいのですが、川口緑化センター自体を見て回るだけでも楽しいので、その点においても行って良かったですね。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

川口緑化センター樹里庵で開催された、春の多肉植物・サボテン展示会を見に行きました。しかし、最近忙しく出かけるのも憚られる状況ではあります。それでも、今回のイベントは割と近く時間がかからないため、買いものついでに行ってきました。実は木更津C&Sフェアも同日に開催されていたのですが、流石に時間的にしんどいので断念しました。
そうそう、昔、川口緑化センター樹里安に行った際に貰ってきたパンフレットによると、埼玉高速鉄道の戸塚安行駅から要所を巡りながら、ゆっくり歩いて20分ちょいとあります。まあ、めんどくさいので、バスで行きました。しかも、東武線の草加駅からです。

250427095755610
草加駅からバスで15分ほどで到着。バス停の目の前が川口緑化センターなので便利です。

250427102353781
展示会の開催を告げる旗。主催は埼玉多肉・サボテン友の会です。

250427095354356
正面の入口にはシャクナゲが沢山並んでいました。

250427095044237
入るとエビネと山野草の展示会も開催されていました。ふらりと建屋内を見て回りましたが、売り物の多肉植物も少しあり、A. dichotomaなんかもありました。

さて、ここからは「春の多肉植物・サボテン展示会」の展示物を見ていきます。

250427093902963
花牡丹
Ariocarpus furfuraceusですが、牡丹類のサボテンはイボがより大きい選抜品種が好まれます。A. furfuraceusは、現在「岩牡丹」(A. retusus)の異名とされています。

250427093914964
姫春星
Mammillaria humboldtii var. caespitosa。「春星」の変種とされますが、M. humboldtiiに変種はなく、変種caespitosaは学術的に記載された名前ではないようです。


250427093926181
黒王丸
Copiapoa cinerea。このように維持出来れば良いのですが、近年のブームではまったく維持出来ていない軟弱な株が目立ちます。


250427093934275
太平丸
Echinocactus horizonthalonius。よく締まった太平丸。
 
250427093954321
緋冠竜
Thelocactus hexaedrophorus var. fossulatus。天晃の変種ですが、T. hexaedrophorusの異名扱いで変種は認められていません。ずいぶんと強刺ですね。

250427093959779
白条複隆鸞鳳
鸞鳳玉(Astrophytum myriostigma)の変異株。しかし、Vladimir A. Basiukの2013年の報告によると、高温の温室内の鸞鳳玉の蕾が生長障害を起こし、新芽に変わり、「複隆」が生じたとのことです。これは、綴化やモンストと同じように、遺伝的な突然変異ではなく、生長点の障害とA. Basiukは捉えています。
件の記事は以下のリンクをご参照下さい。




250427094015643
白閃小町
Notocactus rudibuenekeriが一般的ですが、NotocactusがParodiaに吸収されて消滅したことからParodiaになりました。しかし、どういうわけか、Parodia scopaが現在の学名です。ここいら辺の経緯はよく分からないですね。少し調べてみます。

250427094022535
小人の帽子
Epithelantha bokei。エピテランサは整然とした美しい姿で憧れます。しかし、安定して育てられない性分なもので、私では綺麗に育てられそうにありません。

250427094030938
マタンザヌス
Melocactus matanzanus。最近ではホムセンのイベントでも販売されることもあるメロカクタスです。花座が美しいですね。
そういえば、最近我がブログのメロカクタスの記事がやたらに閲覧されているみたいです。メロカクタスの果実をトカゲが食べるという論文を訳した記事なのですが、最近書いた記事でもないし不思議ですね。

件の記事は以下のリンクをご参照下さい。



というわけで、春の多肉植物・サボテン展示会ですが、疲れたので続きは明日にします。ということで続きます。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

いつの間にやら4月も終わってしまいます。4月は公私ともにバタバタしたため、5月は落ち着くといいのですが、まだわかりません。さて、植え替えはまだまだ続きます。今年の植え替えは、今回で70鉢になりました。

250420110908675
Kumara plicatilis 
プリカティリスは葉の枚数が増えて、かなり見栄えが良くなってきました。しかし、分頭する気配はまったくありません。ちなみに、2020年の春に二子玉川のプロトリーフにて購入しました。
250420111836569
根が鉢の形に伸びています。
250420141828952
植え替え後。そのままのリッチェルのスクエアポットの5号鉢に植えました。

250420110913609
Aloe peglerae
ペグレラエはだいぶ育ちましたが、冬室内に入れると徒長気味になってしまうのが悩みです。ちなみに、2021年の冬に開催された木更津C&Sフェアにて購入しました。
250420111841567
根はやや貧弱。深さがない鉢の方が良いかもしれません。
250420141831920
植え替え後。そのままのリッチェルのスクエアポットの6号鉢に植えましたが、次回の植え替えでは考えます。

250420151414285
Adenia kirkii
去年の夏のビッグバザールにて購入しましたが、植え替えた時に細根が少ないため、グラつかないように深植えしました。現在どうなっているでしょうか。
250420151502916
細根が沢山出ています。ただ、縦に長いため、そのまま植えると細根の伸びるスペースがあまりありません。
250420151646910
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。やや塊根を出して、細根の伸びるスペースを確保しました。

250420151954723
Euphorbia waringiae
ワリンギアエは新葉が出てきましたが、何故か直ぐに落ちてしまいました。どうやら、ハダニがわいてしまったようです。しかし、根腐れの可能性もありますから、一応植え替えをします。ちなみに、2024年の1月のビッグバザールにて購入しました。

250420152105211
根には問題はなさそうです。とりあえず一安心。
250420152446432
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。ハダニを早く駆除しないといけませんね。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

3月に行った筑波実験植物園で開催されたつくば蘭展の記事の続きです。記事の更新間隔が空き過ぎて、未だに終わりません。さて、熱帯資源植物温室の続きですが、つくば洋蘭会、水戸市植物公園蘭科協会、らん友会龍ケ崎といった愛好家団体の育てた素晴らしい蘭を見ていきます。

250320123150988
Arpophyllum giganteum
一見して蘭に見えないアルポフィルムです。小さな苗から始めて、なんと16花茎も咲かせるまで育て上げたそうです。確かにお見事。

250320123154647
よく見ると、一輪一輪は蘭の花の形をしています。

250320123231313
Den. smillieae fma. album
大型の蘭ですが、実に奇妙な花を咲かせています。
250320123236253
とても不思議な形状です。「fma. album」とありますが、「album」は白いことを表しています。「fma.」は「forma」の略ですが、一般的には「f.」の方が馴染みがあるような気がします。この場合、「fma.」は品種ですから、Dendrobium smillieaeの花が白い品種ということになります。

250320123304841
Baptistonia echinata
初めて見る蘭です。垂れ下がり沢山の花をつける面白い蘭ですね。調べてみましたが、旧・Onc.系みたいです。しかし、Gomesaに吸収されてしまったようで、Baptistoniaは消滅した模様。

250320123324000
Comp. Oberhausen
Onc.系の形の花は基本的に黄色いので、Comparettiaの紅色は非常に目を引きますね。OberhausenはComp.同士の交配種とのこと。


250320123420944
こちら温室内のバナナの花。蘭展なので中々目線が上に向きませんが、見どころはあちこちにあります。

250320124810792
中央の広場の樹木に花が咲いていました。
250320124815558
トサミズキ(Corylopsis spicata)でした。

というわけで、3月に行った筑波実験植物園のつくば蘭展の記事は今回で終了です。しかし、蘭展とは関係ないサバンナ温室も見てきましたから、次回で最後です。今は忙しくて遠出は難しいのですが、手が空いたら植物園に出かけましょう。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

またまた植え替えです。あまりグズグズしていられないため、焦っています。のんびりしていると、あっという間に夏になってしまいます。というわけで、今年の植え替えは今回で66鉢になりました。

250420103512198
Euphorbia lophogona
ロフォゴナは冬の間、ずっと開花し続けていました。生長も良く丈夫な花キリンです。ちなみに、2023年の秋にタナベフラワーにて購入しました。

250420104355628
生長が良いなあとは思っていましたが、根の量が凄まじいですね。
250420105803448
植え替え後。プレステラ120からEG-135Lに植え替えました。

250420103514463
Euphorbia flanaganii
いわゆる「孔雀丸」と呼ばれる小型のユーフォルビア。丈夫で安いため、タコものユーフォルビアの入門種です。ちなみに、2020年の春にコーナン港北インター店にて購入しました。
250420104403254
根はまあ普通です。
250420105800364
植え替え後。プレステラ105にそのまま植えました。

250420103516634
Euphorbia infausta
インファウスタはやや日焼け気味です。インファウスタはE. meloformisに含まれるものとされているようです。
250420104412338
根はまあ普通ですが、生長が鈍りがちなので、植え替えで元気になって欲しいところです。
250420105758085
植え替え後。そのままのプレステラ105に植えました。

250420110856989
Euphorbia fuscoclada
フスコクラダもだいぶ生長しました。根の状態はどうでしょうか。ちなみに、2023年の秋にタナベフラワーにて購入しました。

250420111818585
根は良さそうです。
250420141816641
植え替え後。そのままのプレステラ105に植えました。今年は花が見たいものです。

250420110900514
Euphorbia phillpsiae
フィリプシアエは去年やや徒長気味でした。遮光の度合いに毎年悩みます。

250420110902898
こちらもフィリプシアエ。根元から分岐するタイプ。
250420111828396
根の状態は良好です。
250420111831386
こちらも良好。
250420141825493
植え替え後。そのままのプレステラ90に植えました。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

相変わらず植え替えばかりしています。ちなみに、今年の植え替えは今回で60鉢になりました。

250420095607435
Euphorbia resinifera
「白角キリン」の名前で知られるユーフォルビア。生長が良いので、鉢が小さく感じます。
250420100910927
根は見かけよりは少なく感じます。やや深植えしているせいで、根域が狭いのかも知れません。
250420102859330
植え替え後。プレステラ105からプレステラ120にサイズアップしました。

250420095631930
仔吹シンメトリカ
仔吹シンメトリカは見た目的にも窮屈そうですね。ちなみに、2021年の冬に木更津C&Sフェアにて購入しました。

250420100925220
根は大変な量でした。
250420102903272
植え替え後。プレステラ105からプレステラ120に植えました。

250420095640176
貴青玉錦
こちらも仔が育ってきたので、窮屈そうに見えます。ちなみに、2020年の夏に鶴仙園にて購入しました。
250420100927730
こちらも根の量は豊富です。
250420102917424
植え替え後。プレステラ105からプレステラ120に植えました。

250420103509413
Euphorbia moratii
モラティイは鉢がパンパンに張っており、根詰まりが心配です。ちなみに、2022年の冬のビッグバザールにて購入しました。
250420104345140
おっと、これはすごい根の量です。プレステラ120にギュウギュウに入っていたみたいです。しかも、塊根はかなり生長しています。これなら、徐々に露出させても良さそうですね。
250420105806581
植え替え後。プレステラ120からEG-135Lに変更しました。少しだけ塊根を出しましたが、地下部が多いため最適な深さです。
しかし、EG-135Lは塊根系には最適ですね。試しに5つ買いましたが、あっという間に使い切りました。プレステラは使いやすいのですが、90→105→120で深さはそれほど違わないため、地下部が長い塊根ではスケールアップに向かない場合もあります。ましてや、150や180は幅ばかり広くて塊根だと使いにくくて敵いません。



ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

もう4月も終わってしまいますが、室内の多肉植物を屋外の置き場に置くのが遅れに遅れています。今週末に最低でも半分くらいは出したいのですが、なかなか時間が取れません。それはそうと、植え替えを続けます。ちなみに、今年の植え替えは本日で56鉢目となりました。

250420095514980
Euphorbia erythrocucullata
塊根性花キリンですが塊根が丸まっており、根が少ないため塊根を露出しにくい形でした。あれからどうなっているでしょうか。2023年の秋にタナベフラワーにて購入。
250420100758021
だいぶ根が伸びました。次回の植え替えでは、塊根周りの細根を整理して、塊根を出していきます。
250420102847714
植え替え後。プレステラ105からプレステラ120にサイズアップしました。

250420095521622
Euphorbia quadrangularis
「氷河」の名前で最近流通しているユーフォルビア。しかし、「氷河」は同じユーフォルビアの初雪草(Euphorbia marginata)の品種名ですでに使われており、あまり良い名前ではないような気がします。ちなみに、2023年の春にタナベフラワーにてE. confinarisの名前で入手しました。同じ間違いが他でも見られるため、おそらく輸入種子の名前が間違っているのでしょうね。
250420100809086
根はイマイチでした。生長が良い割に寂しい感じがします。
250420102851012
植え替え後。同じプレステラ105に植えました。

250420095540748
Euphorbia greenwayi
生長点が潰れがちです。根詰まり気味なのかも知れません。ちなみに、2023年の冬のビッグバザールにて購入しました。
250420100818163
根は大変な勢いでした。
250420102853692
植え替え後。プレステラ90からプレステラ105に植えました。今年はきれいに育って欲しいですね。

250420095557413
Euphorbia lonewtonii
あまり見た目が変わらないロネウトニイも植え替えます。

250420100824997
根は少なくだけではなく、細根がないのが気になります。あと、何やら妙な発酵臭がします。何かの菌に冒されているのかも知れません。根を切り詰めて、殺菌剤をかけておきました。
250423060306951
植え替え後。しばらくは様子見します。

250420095602950
Euphorbia imperatae cv.
斑入りの花キリンです。インペラタエとされていますが、ミリイの定義が変わったこともあり、こちらが本来のミリイで普及している花キリンがインペラタエなのかも知れません。ちなみに、2021年の秋にヨネヤマプランテイションにて購入しました。

250420100901942
根の状態は良好です。
250420102855711
植え替え後。そのままプレステラ120に植えました。枝を増やしたいので枝を切り詰めました。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村 

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

3月に行った筑波実験植物園で開催されたつくば蘭展の続きです。前回は研修展示館を見ましたが、今回からは熱帯資源植物温室に入ります。ここでは、つくば洋蘭会、水戸市植物公園蘭科協会、らん友会龍ケ崎といった愛好家団体の、丹精込めて育てた蘭を見ることが出来ました。

250320122909078
入ると直ぐに蘭が目に入ります。まずはアイスキャスケード系の枝垂れるCymbidiumがお出迎え。

250320123016177
Rth. Shinfong Little Sun
目を引く鮮烈な色合いです。Rth.はRhyncattleanthe、つまりはRhyncholaelia × Cattlea × Gualiantheの交配。

250320123025015
C. intermedia
こういう淡い色合いのカトレアは結構好きですね。


250320123043065
Onchstele Wildcat
強烈な印象のオンコステレ。略号はOns.。RhynchosteleとOncidiumの交配。


250320123114084
蘭の雛壇。

250320123122718
Ren. imschootiana
Renantheraは巨大で花も大きく沢山つきますから、だの蘭展でもインパクトが強いですね。特にこの個体は花茎が沢山出ていて見事です。


250320123135992
Den. Chantaboon Sunrise
小型のデンドロビウムですが、これは見事ですね。

というわけで、蘭愛好家の方々の育てた素晴らしい蘭ですが、すべてではなくこれは極一部に過ぎません。というわけで、もう少しだけ続きます。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

天気が崩れがちで、植え替えが少し遅れ気味かも知れません。少々、ペースアップしましょう。というわけで、今年の植え替えは今回で51鉢目となりました。

250412181501317
怪竜丸とエリナケウムが開花しています。

250412094723870
Pachypodium makayense
マカイエンセは何やら元気がありません。花芽も出てきません。ちなみに、2021年の冬のビッグバザールにて購入しました。
250412094732630
よく見るとハナキリンの実生が勝手に生えていたりします。
250412100215425
少し根腐れ気味でした。早く気付いて良かったですね。
250412101843566
植え替え後。そのままプレステラ120に植えました。排水が悪くなっていたのかも知れませんが、暖かくなってはきましたが、室内では乾きにくいので加湿状態が続いたせいかもしれませんね。
250412101908819
ハナキリンの実生も植えました。おそらく、Euphorbia ramenaでしょうね。

250412094741721
Euphorbia iharanae
イハラナエはよく生長しています。幹が回転し始めました。2023年の春に川崎市にあるタナベフラワーにて購入しました。
250412100221381
根は非常に多く今の鉢では小さく感じます。
250412101846733
植え替え後。プレステラ105でしたがプレステラ120に植えました。

250412094747279
Euphorbia griseola
E. richardsiaeの名前で入手したユーフォルビア。安いミニ多肉植物のシリーズでしたから、随分と育ちましたね。ちなみに、2022年の夏の鶴仙園にて購入しました。
250412100226358
根の状態は良さそうです。
250412101853561
植え替え後。そのままプレステラ105に植えました。

250412094757548
Gymnocalycium friedrichii LB 2178
有名なLB 2178です。現在では普及してすっかり安くなりました。ちなみに、2023年の夏にヨネヤマプランテイションで開催された多肉植物BIG即売会にて購入しました。
250412100233311
根は非常に多いですね。
250412101900857
植え替え後。同じプレステラ90に植えました。

250412094814625
Euphorbia primulifolia
プリムリフォリアが開花しています。

250412094827373
2023年の夏にコーナン港北インター店にて購入しました。
250412100229056
イモムシのような形です。
250412101857464
植え替え後。そのままプレステラ105に植えました。少しだけ塊根を出しました。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

蘇鉄は「生きた化石」と呼ばれることもあるように、起源が古く原始的な特徴を残した植物です。分類的には基本的に風媒花である裸子植物の一員です。しかし、蘇鉄類に関しては虫媒も行われていることが複数種で報告されています。日本に自生する蘇鉄(Cycas revoluta)は、雄株と雌株が近くにあれば風媒でも受粉しますが、驚くべきことにゾウムシが受粉に関与することがわかりました。風媒と言ってもせいぜい2mとのことですから、風媒花としてはあまり意味がないように思われます。本来的に風媒花は広い範囲に大量の花粉をばらまくことに意味があるわけですから、蘇鉄の花粉は拡散能力が低く、飛散する花粉の量も大したことがないのでしょう。さらに、ゾウムシは蘇鉄の花(=Corne)に産卵し、ゾウムシの幼虫は蘇鉄を食べながら育ちます。蜜や花粉で花粉媒介者を呼ぶ被子植物とは異なり、未熟な虫媒です。この中途半端は風媒と未熟な虫媒は、蘇鉄が風媒から虫媒へ移行しようとした最初の植物の1つなのではないかと想像させます。

さて、このように、植物と花粉媒介者が互いになくてはならない関係を結ぶことを送粉共生と呼びます。本日は日本の蘇鉄だけではなく、海外の蘇鉄、フロリダソテツ(Zamia integrifolia)について、送粉共生の様子を見てみましょう。ご紹介するのは、Avi Simonらの2023年の論文、『Behavior and feeding of two beetle pollinators of Zamia integrifolia (Cycadales): Rhopalotria slossoni (Coleoptera: Belidae) and Pharaxanotha floridana (Coleoptera: Erotylidae)』です。

花粉媒介者と偽装受粉
Zamia integrifolia(以下、フロリダソテツ)はフロリダ唯一のソテツ類で、国際自然保護連合連合(IUCN)のレッドリストでは準絶滅危惧種に指定されています。フロリダソテツは雌雄異株で、雄株と雌株のCorneが別の個体に出来るため、花粉媒介者が必要です。
フロリダソテツは2種類の甲虫、Rhopalotria slossoni(ゾウムシの仲間)とPharaxanotha floridana(オオキノコムシの仲間)に受粉を依存しています。花粉媒介者は雄株のCorneを訪れ産卵し、幼虫は雄株のCorneを食べて育ちます。受粉が起きるには、花粉媒介者は雌株のCorneも訪れる必要がありますが、雌株のCorneの胚珠は食物や幼虫の餌としては意味がないと考えられてきました。そのため、これは偽装受粉(deceptive pollination)であるという仮説があります。


なぜ雌株のCorneは拒否されるのか?
雌株のCorneに対する拒否は、β-Nmethylamino-L-alanine(BMAA)に対する毒素への回避行動である可能性が示唆されていました。雄株のCorneの場合はBMAAは特殊な異形細胞に隔離されており、異形細胞は昆虫の胃をそのまま通過しますが、雌株のCorneでは発達中の異形細胞が破裂しBMAAが組織内に分散します。近年の研究では、BMAAは鱗翅目昆虫の摂食障害物質にはならない可能性も示唆されています。しかし、実際の野外調査では雌株のCorneは2種類の花粉媒介者である甲虫に忌避されます。

実験
雄株のCorneと雌株のCorneの鱗片を用意し、2種類の花粉媒介者の成虫を放ちました。
ゾウムシは雄株の鱗片でより長い時間を過ごしましたが、3Dプリンタで作製した偽の鱗片を用いた場合、雄株や雌株の鱗片との有意差はありませんでした。また、ゾウムシが鱗片を食べた量においては、雄株と雌株に有意差はありませんでした。しかし、雌株の鱗片を食べた方が、実験終了時(30時間)に生存している個体が多く見られました。
オオキノコムシの場合は、鱗片上で過ごす時間に差はありませんでした。しかし、オオキノコムシは雄株の鱗片より雌株の鱗片をより多く食べていました。オオキノコムシは柔組織ではなく、鱗片表面の細かい毛を食べていました。雌株の方が摂取量が多いのは、雌株の鱗片の方がより毛が多いためかも知れません。


結論
試験結果からはフロリダソテツの花粉媒介者は雌株のCorneを利用しないという仮説に疑問を投げかけます。ゾウムシは雌株より雄株のCorneに多くの時間を費やしており、野外の行動観察の結果を裏付けています。しかし、雄株のCorneと雌株のCorneの消費量に違いはなく、野外での観察結果からの予想と矛盾します。
ゾウムシの生存率やオオキノコムシの消費量を見ると、フロリダソテツの雌株のCorneを食べることに利点があるようにも考えられます。フロリダソテツの受粉が欺瞞のみで成立するという仮説に疑問を投げかけます。

最後に
以上が論文の簡単な要約です。
フロリダソテツは雌雄異株で花粉媒介者による受粉が必要であるということですが、これは送粉共生にあたるということでしょう。日本の蘇鉄と同じですね。しかし、釈然としないのは雌株のCorneではなく、雄株のCorneに産卵するのかということです。なぜなら、花粉媒介者が欺瞞により雄株のCorneに行き花粉が体に付着し、さらに雌株のCorneに行くことにより受粉が完了するという流れが良さそうに思えるからです。種子にならない花粉が詰まっているだけの雄株のCorneが食べられた方が、無駄がなくて良さそうな気もしますが、かと言って雌株のCorneが忌避されているため受粉の効率があまりにも悪い気もします。実験結論のやや曖昧な感じも含め、何やらモヤモヤしますね。さらに突っ込んだ研究が望まれます。



ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

じゃんじゃん植え替えをしていきます。植え替えていなかった購入品以外のものも植え替えて行きます。ちなみに、今回で今年の植え替えは46鉢になりました。

250412091443023
Euphorbia curvirama
クルヴィラマは実によく生長していますが、流石にプレステラ90では窮屈に見えます。大きい鉢に植え替えます。ちなみに、2020年の2月にサカタのタネのガーデンセンター横浜(2023年に閉店)にて購入しました。
250412092839389
上モノに比べると根は貧弱でしたが、弱っている感じはありません。深植えしていたので、根圏が狭かったのでしょう。
250412094252017
植え替え後。プレステラ90でしたがプレステラ105に植えました。

250412091417252
Euphorbia gottlebi
冬の間、終始咲き続けてくれたゴトゥレベイも植え替えます。ちなみに、2022年の夏にヨネヤマプランテイションにて購入しました。
250412092836665
根は非常によく発達していますが、プレステラ120では窮屈そうです。
250412094311010
植え替え後。プレステラ120では小さいし、縦長に育っていますからプレステラ150では持て余します。というわけで、EG-135Lに植えました。

250412091448776
Cycas cairnsiana
オーストラリア原産の青い蘇鉄であるカイルンシアナは、2024年の秋のビッグバザールにて購入しましたが、まだ植え替えていませんでした。
250412092843895
塊根が長く伸びています。まだ実生1年目といったところでしょうか。
250412094258907
植え替え後。同じ鉢に縁までぱんぱんに用土を詰めました。蘇鉄は長い鉢が必要です。

250412091434848
武勲丸
G. ochoterenae系と言われる武勲丸ですが、鉢がぱんぱんに硬くなっており根が張っていることが分かります。ちなみに、2022年のビッグバザールにて購入しました。

250412092834345
根はやはりかなりの量でした。
250412094245442
植え替え後。プレステラ90でしたがプレステラ105に植えました。

250412091359483
Pachypodium windsorii
ウィンドゥソリィは新芽が出てきたところですが、植え替えます。ちなみに、2021年の冬のビッグバザールにて購入しました。
250412092831980
根はすこぶる良いですね。
250412094241079
植え替え後。根が多くプレステラ90では狭いため、プレステラ105に植えました。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

3月に筑波実験植物園で開催されたつくば蘭展の記事の続きです。今回は研修展示館の1階の展示を見ていきます。

250320121645897
Vanilla borneensis
念願のヴィニラの花です。あちこちの植物園でヴァニラを見ましたが、残念ながら花は見たことがありませんでした。蘭としては割りと地味な花ですが、ボルネエンシスは白い花茎が目立ちますね。

250320121651575
よく見ると可憐な花ですね。

250320121718216
Vanilla planifolia
もっとも一般的なヴァニラ。残念ながら花はありませんでしたが、沢山の果実がなっていました。黒く変色した果実は、強いヴァニラの香りを放っていました。


250320121739174
様々な蘭が展示されています。

250320121826583
チケイラン Lyparis bootanensis
ヒマラヤから東南アジア、日本まで広く分布する竹慧蘭です。花は咲き終わったようにも見えますが、小さな花が咲いています。
250320121847248
不思議な形の花です。すでに受粉しているように見えますが、まだ花が付いているのでしょうか?

250320121917452
Strongyleria pannea
非常に小さな花ですが、拡大すると密な毛に覆われていました。


250320121941800
Phreatia vanoverberghii
蘭好きを名乗っておいて、お恥ずかしい話ながらフレティア属は知りませんでした。「lace orchid」と呼ばれるようで、非常に小さな白い花が密につきます。面白い蘭です。


250320122111077
Bulbophyllum lemniscatoides
ブルボフィルムは非常に多様かつ印象的な風変わりな花を咲かせます。目立たない小さな花が房状に垂れ下がります。花からは長い毛が出ており、風が吹くと垂れ下がった花穂が揺れます。ブルボフィルムにはこのように風で動くものがあり、花粉媒介者のハエに対するアピールとされているそうです

250320122133978
Bulbophyllum acuminatum
ブルボフィルムではメジャーな形態の花です。このタイプは、根元の花弁が風でぴょこぴょこ動いたり、毛の房がついていて風でチラチラ動いたりします。まあ、大抵は著しい異臭があり、冬に締め切った部屋にあると結構臭いです。

250320122143724
Bulbophyllum sp.
これは一体どういう形の花なのか、よく分かりません。基本的な蘭の花の形状からすると、目立つ3枚は萼片でしょうか?よく見ると中央に小さなリップらしき構造があるようにも見えます。

250320122629618
Kandelia candel
これは蘭ではなく、水生植物温室のマングローブです。水生植物温室は研修展示館とくっついていますからね。一応寄ったら咲いていました。メヒルギの花は初めて見ました。貴重な体験です。

研修展示館の展示はかなり多く、流石に撮りきれなかったため、撮影したのは極一部です。他の蘭展ではあまり見ることがないような珍しい蘭を沢山見ることが出来ました。さて、最後は熱帯資源温室に展示された蘭を見ましょう。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

さて、4月は植え替えに専念すると決めましたから、今回も植え替えをします。購入してからまだ植え替えをしていない多肉植物が残っていますから、そちらから片付けましょう。ちなみに、今回で今年の植え替えは41鉢となりました。

250406171710846
Euphorbia sipolisii
Pencil-Stemのユーフォルビアですが、まだ植え替えていないため植え替えます。ちなみに、2024年の10月に開催された木更津C&Sフェアにて入手しました。
250406172619659
根の状態は良さそうです。
250406174353785
植え替え後。背が高いのでバランスをとってプレステラ105に植えました。

250406171706074
Euphorbia biselegans
こちらも2024年の10月に開催された木更津C&Sフェアにて入手したものです。タンザニア原産の木質となる旧・モナデニウム。

250406172616470
根は問題なさそうです。
250406174348794
植え替え後。プレステラ105に植えました。

250406171724729
H. attenuata var. radula MBB 6831
フィールドナンバーつきのアテヌアタ変種ラドゥラも植え替えます。3月にシマムラ園芸で開催された、JSS春の多肉市で入手したばかりのものです。
250406172624366
これは非常に状態が良いですね。
250406174400660
植え替え後。最初プレステラ75に植えるつもりでしたが、根が多いためプレステラ90に植えました。

250406171654845
Agave stricta 'nana'
妙に色味が悪い矮性の吹上です。先日、横浜にあるヨネヤマプランテイションの多肉植物BIGフェアにて入手しました。

250406172613661
根は見た目よりはしっかりとありました。
250406174345056
植え替え後。プレステラ90に植えました。日照不足か間延びした感じがしますから、締めて育てていきます。

250406171719111
Euphorbia cylindrifolia
2023年の12月頃にキリンドゥリフォリアの枝をうっかり折ってしまいました。室内とは言え真冬なので、挿し木は諦めてそのまま鉢の中に置いておいたわけです。しかし、2024年の4月に植え替えたところ、置いていただけなのに根がしっかり張っていて驚きました。というわけで、あれから1年でどうなったか見てみましょう。
250406172644704
しっかり塊根が出来ています。実生苗のように1つの大きな塊根は出来ませんが、塊根の生長はかなり早そうです。
250406174357916
植え替え後。生長を見込んで、プレステラ90に植えました。挿し木苗の塊根の育ち方も気になりますね。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

さて、本日も3月に筑波実験植物園で開催されたつくば蘭展の記事です。今回から研修展示館の展示を見ていきます。やはり、花のもっとも重要な役割である受粉のための、花粉媒介者との関係について取り上げられていました。

250320121002826
これは、香りのある蘭で、嗅ぎ比べる企画です。カトレアのような甘い香りではなく、ややきつめの香りでした。

250320121011062
Lycaste puntarenasensis
リカステは花弁が小さく萼片が大きい特徴的な花を咲かせます。リカステは交配系の大型花に見慣れているせいか、原種は逆に新鮮な感じがします。

250320121019188
Miltoniopsis roezlii
ミルトニアではなくミルトニオプシスでした。ウェブ上では、黄色い花のロエズリィは変種xanthinaとされている雰囲気ですが、どうでしょうかね?

250320121024988
Coelogyne cobbiana
これは、いかにもな旧・Dendrochilumですが、2021年にコエロギネ(セロジネ)に吸収されました。

250320121156428
筑波実験植物園では、希少な蘭がこのように培養されて維持されています。ただのテーマパークではなく、研究施設としても重大な役割があるのです。

蘭もまた他の多くの顕花植物と同じように、花粉媒介者により受粉します。蘭に限らず、一般的には昆虫が多く、中でも花粉媒介者として汎用的なのは蜂でしょう。しかし、蜂だけではなく、蝶や蛾、ハエなどでも受粉するものもあります。さらに言えば、鳥やコウモリにより受粉する植物すらあります。蘭の多様な花粉媒介者を示す良い展示がありましたのでご紹介しましょう。
250320121308082
Preptanthe rubens
こちらは、蝶により受粉するタイプの花です。このように長い距がある花は、蝶や蛾がメインターゲットです。距に溜まった蜜を吸えるのは、長い口吻を持つ鱗翅目の昆虫だけです。しかも、このように明るい色合いの花は基本的に昼咲性ですから、訪問するのは蝶ということになります。ただし、蜂は距に穴を開けて盗蜜しますが、反則技なので受粉には寄与しません。

250320121317267
Dendrobium sp.
ニューギニア原産のデンドロビウム。

250320121329882
鳥により受粉する鳥媒花です。鳥がクチバシを差し込める太さ長さの筒状の花です。鳥媒花の多くは赤やオレンジ色です。筒状で赤〜オレンジ系統の花を咲かせる多肉植物では、アフリカではアロエやガステリア、新大陸ではFouquieriaやCleistocactus、Oreocereus、Denmoza、Matucanaあたりも鳥媒花ですね。

250320121344855
Bulbophyllum lobbii subsp. breviflorum
東南アジア原産の着生ラン。ブルボフィルムは赤褐色の花(腐肉色)が多く、腐敗したような異様な臭気を持つものが多くあります。これはハエを呼ぶためで、このような色合いの花は腐肉臭、あるいはキノコ臭を持ちます。巨大な花で有名なラフレシアやショクダイオオコンニャクも腐肉色で腐敗臭を持ちハエを呼びます。多肉植物では旧・ガガイモ科のStapeliaやBrachystelmaは強烈に臭います。


250320121408112
Angraecum leonis
アングラエクム(アングレカム)は、非常に長い距を持つ白い花を咲かせます。長い距を持つ花の花粉媒介者は鱗翅目ですが、花色が白色や緑色、クリーム色の花の中には夜咲性のものがあります。この淡い色合いは、夜に咲くので花粉媒介者に色が認識されないため退化したのでしょう。つまりこれは、蝶ではなく蛾による蛾媒です。夜咲性の花は良い香りのものもあります。いつぞやの世界らん展日本大賞で、アングレカムの花の香りの香水が展示されていましたね。そういえば、Lophocereusの中には蛾媒のものがあるという記事を書いたことがあります。


250320121427348
Dendrobium linawianum
中国、台湾原産のデンドロビウム。蜂により受粉します。蜂を花粉媒介者としていない花にも蜂は訪れ、蜜や花粉を集めます。日中に咲いている花なら何でも良いわけです。まあ一応、好みの花色はあるようですけどね。ただし、蜂は咲いていれば蜜がなくても花に来ますが、蜂がちゃんと花粉を媒介するとは限りません。花により適不適というものはありますからね。
そういえば、特にカトレアなどの蘭はリップの中央は濃い色合いですが、これを蜜標(nectar guide)と呼びます。花が花粉媒介者のために用意した、花の中心近くにある花蜜の目印です。


さて、つくば蘭展の企画展示はここまでです。あとは、研修展示館の1階の展示室の珍しい蘭の展示と、熱帯資源温室につくば洋蘭会の展示があります。というわけで、つくば蘭展の記事はまだまだ続きます。私のような蘭好きには堪らないイベントですね。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

性懲りもなく、またそぞろに植物園に行きたくなってしまいました。しかし、公私ともに忙しくそれどころではないので、4月は多肉植物を外に出したり植え替えしたりして大人しく過ごす予定です。というわけで、代わり映えなく本日も多肉植物をチマチマ植え替えます。ちなみに、今年の植え替えは本日で36鉢になりました。

250405095623662
Euphorbia marsabitensis
あまり生長が見られないマルサビテンシスを植え替えます。ちなみに、2023年の秋に木更津C & Sフェアにて入手しました。
250405100347821
あまりユーフォルビアらしさがないストレートな根でしたが、根はかなり充実しています。
250405101130599
植え替え後。同じプレステラ90にそのまま植えました。今年はよく生長して欲しいものです。

250405095703852
Euphorbia neorubella
ネオルベラは冬の間、長く開花していました。ユーフォルビア感がない見た目ですが、旧・モナデニウムです。Monadenium rubellumという名前の方が通りが良いかもしれませんね。ちなみに、2024年の10月にオザキフラワーパークで開催された「多肉大集合!」というイベントにて入手しました。

250405100408830
塊根は非常によく発達していました。しかし、ピート主体の極めて水はけが悪い用土に植えられていました。冬の間によく腐らなかったものです。流水でよく洗い、用土を丁寧に取り除きました。
250405101618676
植え替え後。塊根が大きいため、これから根が長く伸びると踏んで、EG-135Lに植えました。

250405095654161
Aloe bowiea
ボウィエアは去年は地味な花を咲かせ、子株が2つ出来ました。ちなみに、ボウィエアは2020年の夏にコーナン港北インター店にて入手しました。

250405100401789
根は特に問題はなさそうです。
250405101146958
植え替え後。そのままプレステラ105に植えました。

250405095643387
Euphorbia tulearensis
トゥレアレンシスも植え替えます。2020年の夏に鶴仙園にて入手しました。最近トゥレアレンシスはイベントでよく見かけますが、当時はそれほど流通していませんでしたね。

250405100352396
根はかなり太く発達しています。
250405101134430
植え替え後。トゥレアレンシスは枝の伸びは恐ろしく遅いのですが、よく開花し丈夫で育てやすい小型種です。

250405095647969
Gymnocalycium ragonesei
国内実生感のあるラゴネセイです。2024年の11月に鶴仙園にて購入しましたが、植え替えはしていませんでした。

250405100356795
根は問題なさそうです。
250405101140562
植え替え後。プレステラ90に植えました。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

3月に筑波実験植物園で開催されたつくば蘭展の続きです。本日は教育棟の企画展示の残りを見ていきます。オーストラリアの地生ランとバケツランの奇妙な生態についての展示です。写真家の故・山口進氏の蘭と昆虫の関係を捉えた素晴らしい写真の展示もありました。

250320111733395
Corybas diemenicus
オーストラリアの地生ラン。1cm程度の小さな花を咲かせます。種小名の「diemenicus」は「タスマニアから来た」という意味で、タスマニアにも分布します。英名は「Stately helmet orchid」ですから、「壮麗なヘルメット蘭」という意味です。そういえば、コリバス属自体が「ヘルメット蘭」と呼ばれており、やはり皆こんな感じの花です。


250320111807949
Diuris magnifica
スラリとした草姿が美しいオーストラリアの地生ラン。「large pansy orchid」の英名の通り、パンジー的な配色です。
250320111803979
非常に装飾性が高い面白い花です。

250320111851711
Caladenia attingens
不思議な形状の花を咲かせるオーストラリアの地生ラン。「mantis orchid」、つまり「カマキリ蘭」の意ですが、カマキリが腕を上げた姿に見えないこともありません。
250320112616061~2
花の構造的に、花蜜があるのは①の奥ですから、昆虫は②の花弁に止まって奥に頭を突っ込むことになります。すると、③の先端にある花粉塊が昆虫の背中に付着する仕組みなのでしょう。

250320111939747
Pterostylis concinna
オーストラリアの地生ラン。風変わりな花ですが、筒状の花に昆虫が潜り込むことにより受粉する仕組みなのでしょう。


250320111956304
Caladenia flava
一見して蘭に見えませんが、よく見るとリップがあって、典型的な蘭の花であることが分かります。長い2枚の萼片が特徴的です。オーストラリアの地生ラン。


250320112003972
Caladenia serotina
オーストラリアの地生ランで、「Christmas spider orchid」と呼ばれています。山火事の翌年によく咲くと言われていますが、山火事が起きやすいオーストラリアらしい生態です。複雑な形状の花ですが、C. attingensと同じ仕組みがあるようです。


250320112012367
Caladenia varians
オーストラリアの地生ラン。花弁や萼片の先端が糸状に長く伸び、とても面白い形状です。


250320112150555
Coryanthes macrocorys
いわゆる「バケツラン」と呼ばれる蘭で、特殊な形状の花が咲きます。名前の通り、リップがバケツのように水を溜めます。まさにバケツですが、この水は自身で分泌するそうです。本物を見たのは初めてです。
250320112145856
花を訪れたハチが水の溜まったバケツ部分に落ちると、翅が濡れて飛び立つことが出来ず、さりとて内壁はつるつるしていて登れません。バケツランは脱出口を準備しており、その狭い通路を通過すると花粉がハチに付着します。非常に凝った仕組みですね。

250320112422075
蘭を訪問するハチたち。

今回までが企画展示でした。故・山口進氏の素晴らしい写真は是非ご紹介したかったのですが、撮影禁止でしたので悪しからず。つくば蘭展は、熱帯資源植物温室や研修展示館にも展示があります。次回からは、研修展示館を見ていきましょう。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

妙に寒い日が続きましたが、しばらくは暖かい日が続くようです。多肉植物の植え替えは始まっていますが、室内の多肉植物を外に出すタイミングを見計らっています。ちなみに、今年の植え替えは31鉢目になりました。

250405092230981
Gymnocalycium erinaceum WR 726B
エリナケウムが開花しています。花が終わったら植え替えをしましょう。


250405092104849
Pachypodium brevicaule
恵比寿笑いが開花しました。咲いていたのになかなか撮影しなかったので、終わりかけだったようでさわったらポロリと花が落ちてしまいました。2022年に神代植物公園にて開催された多肉植物展にて購入しましたが、生長が早く植え替えは2回目です。

250405094054253
鉢が歪んでおり割りときつそうでしたが、根は非常に充実しています。
250405095222424
植え替え後。プレステラ90からプレステラ105に植え替えました。このままぐんぐん育って欲しいものです。

250405092859987
Pachypodium rutenbergianum
2023年の3月にルームズ大正堂八王子店にて購入しましたが、根がカリカリに干からびたものを掴まされてしまいました。まあ、捨て値でしたし、根腐れではないため簡単に発根出来ますから、特に遺恨はありません。

250405094100655
あれから2年経ちましたが、根は豊富でかなり太い根も発達しています。
250405095241247
植え替え後。同じプレステラ105に植えました。ルテンベルギアヌムは縦にひょろひょろ伸びますが、枝を切り戻して枝分かれさせる予定です。枝がもう少し伸びてからですかね。ケヤキの盆栽の箒作りのような形を目指します。

250405092857413
Pachypodium saundersii
いわゆる「白馬城」ですが、なかなか勢いがあります。ちなみに、2021の冬のBBで入手したものです。

250405094056779
思ったより根が深いですね。深型のプレステラでも少し浅く感じます。
250405095231112
植え替え後。今回はプレステラ120に植えましたが、その先は考えものです。急に鉢サイズを増すと、乾きにくくなるため腐りやすくもなります。丁度良い鉢は難しいものです。

250405092907014
Pachypodium brevicalyx
ブレビカリクスも植え替え。かなり太っていますが、そろそろ根が詰まってくる頃合いです。生長も鈍ってきたので植え替えます。2021年の秋にヨネヤマプランテイションのイベントで入手したものです。
250405094103600
根は非常に発達していました。
250405095246927
植え替え後。同じプレステラ120に植えました。今年はよく生長して欲しいですね。

250405092909842
Stephania pierrei
いわゆるS. erectaと呼ばれているステファニアです。2020年に東京ドームで開催された世界らん展日本大賞にて購入しましたが、芋を夏の直射日光に当ててしまい、萎びれて枯れてしまいました。しかし、芋が分球しており、地中に数mmの芋があったので、大事に育ててきました。
250405094106372
抜いてみると驚きの芋の太り具合でした。
250405095254773
植え替え後。明らかに鉢が小さいので、プレステラ105に植えました。微妙に芋を出しましたが、トラウマがあるので慎重に徐々に出していきます。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

日曜日に横浜にあるヨネヤマプランテイションで開催された、「多肉植物BIGフェア」に行ってきました。年に3回ほど開催されるイベントで、ここ3年ほどは欠かさず参加しています。普段通うには遠いのでイベントでしか行きませんが、思わず結構面白いものがあったりします。

ba0ea5a858dedf24c16a5d3d82d117a9

雨の予報もありましたが、雨には降られずに済みました。また、おそらく初日の土曜日は混雑したのかも知れませんが、日曜日はゆっくり見ることが出来ました。
今回のイベントは割りと珍品揃いでしたが、運悪く手持ちと被りまくってしまいました。これは残念。というより、市場に流通する前の先触れをいち早く入手しているからかも知れません。まあ、価格的にはかなりお求めやすくなっており、私は一番高い時に買ってしまっているわけで何とも言えないものがありますが仕方がありません。その時点で入手しないと、いつ入手出来るか分かりませんからね。
さて、最近は各種イベントでもサボテンの存在感が増していますが、今回はかなり良いラインナップでした。ミラクル兜やスーパー兜があり、ヒトデ型のものは欲しくなりました。また、Turbinicarpus alonsoiや昇竜丸(T. schmiedickeanus)、姫牡丹(Ariocarpus kotschoubeyanus  var. macdowellii)、菊水(Strombocactus disciformis)、帝冠(Obregonia denegrii)、晃山(Leuchtenbergia principis)、Ortegocactus macdougallii(2021年にCochemiea属となった)、綾波(Homalocephala texensis)など非常にバラエティがありましたね。
ユーフォルビアは豊富で、E. spanringiiやE. woodii、E. hedyotoidesなどの今まで見かけなかったあたりが、当たり前のように並んでいました。しかし、すべてBBで入手済みでしたから、今回はユーフォルビアは買いませんでした。
アガヴェは今回それほどでもなく、オテロイなどの苗があったくらいです。パキポディウム苗は沢山ありました。後はセンナやAloe zebrinaあたりが目についたでしょうか。あとは、カクタス長田苗が沢山ありましたが、ラインナップが少し変わったようです。

さて、購入品です。それほど気になるものはなかったのですが、記念に2株購入しました。

250406140231467
Agave stricta 'nana'
一巡した時はなんだアガヴェかとスルーしましたが、よくよく考えるとこれは吹上の矮性品種であることを思い出しました。吹上は新属Echinoagaveへの分類が提案されていますから、気になっている存在です。

250406140222771
羅星丸 Gymnocalycium bruchii
カクタス長田苗。非常に安いので購入。丁度、花の時期でした。可愛らしいトゲが痛くない小型ギムノです。

というわけで、今年もヨネヤマプランテイションのイベントに参加してきました。例年通り硅酸白土も購入し、まあまあ悪くないイベントでしたね。しかし、往復の電車賃と多肉植物の購入費用があまり変わらないという、何とも無駄が多い感じはあります。しかし、移動時間はかかりますが、乗り換え1回で駅前に店舗がありますから面倒くさくないという点は助かります。
今回は正直なところ疲労が溜まっており、今日行くか割りと悩みました。ですから、ついでにいつもは寄るコーナン港北インター店や、帰宅路にあるタナベフラワーやプロトリーフに寄るのは諦めました。というわけで、2025年初のヨネヤマプランテイションのイベントでした。



ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

ほぼ毎年、東京ドームで開催される世界らん展日本大賞に行っていました。しかし、プリズムホールでの開催になってからは、会場が狭く異常に混むため、今年は行きませんでした。しかし、たまたま2月に筑波実験植物園に行った折、つくば蘭展の開催を告げるポスターがありました。蘭と昆虫との関係についての展示があるようでしたから、これは見に行かないといけません。当ブログでは、普段から受粉生物学の記事を挙げていますからね。ということで、つくば蘭展の記事が始まります。
本日はヨーロッパの地生ランを取り上げます。ヨーロッパの蘭は展示会でも基本的に見かけないので、珍しいものを見ることが出来ました。特に花をメスのハチに擬態させて、オスのハチを呼び寄せるOphrys属の蘭は地味ですがとても面白い蘭です。


250320132422212
蘭展の開催を告げるポスター

250320110507044
入り口付近に早咲きの桜が咲いていました。この日はよく晴れて、暖かく行楽日和でした。

さて、まずは教育棟の展示から見ていきます。教育棟は小さいのですが、しっかりとした企画展示がありました。ただ、沢山の蘭を並べがちな一般的な蘭展とは異なります。やはり、教育や研究に重点を置いている筑波実験植物園ならではと言えるでしょう。


250320111606533
Ophrys speculum
地中海沿岸に自生する球根性の地生ラン。オフリス属の蘭は花のリップがハチに擬態しています。雌のフェロモンまで再現しており、騙されて交尾をしにきたハチにより受粉する面白い生態を持ちます。ですから、「bee orchid」と言う呼び名も納得ですね。ちなみに、このような擬態をPouyannian擬態と呼ぶそうです。

250320111626654
Ophrys tenthredinifera
やはり、地中海沿岸に自生するオフリス属の地生ランです。「Sawfly orchid」と呼ばれますが、ハバチとの関係が深いのでしょうか? 

250320111640085
Ophrys fusca subsp. iricolor
こちらも地中海沿岸に自生する地生ラン。亜種イリコロルですが、意味的には「虹色の」だとか「多色の」ですが、あまりそんな感じはしませんね。

250320111700418
Orchis italica
オルチス属、つまりは蘭属ですから、これは蘭につけられた最初期の属名かも知れませんね。しかも、種小名がイタリカですから、直球で「イタリアの蘭」となります。

250320111650730
しかし、美しい花ですね。そういえば、イタリカのリップは人型をしていると言われ有名です。
250320111650730~2
なんとなく人型。
250320111703172
やはり、地生ランのようです。それはそうと、実に装飾的な葉ですね。

250320111716386
Himantoglossum robertianum
花色はかなりバリエーションがあるようで、この個体は割りと地味なタイプのようです。球根は食べられると言いますが、どのような料理にして食べるのでしょうか?

さて、本日はヨーロッパというか地中海沿岸に自生する地生ランを見てきました。基本的にあまり見かけない蘭で、今までの蘭の展覧会でも見た記憶がありません。まあ、単純に地味なので目に入らなかった可能性もありますけどね。
Ophrys属の蘭はある程度限定された相手をターゲットにして、花を特殊化させた面白い花です。つまり、種により引き寄せるハチの種類が異なるのです。このように、花粉媒介者との関係を特殊化させた花は蘭に多く、花粉媒介者と1対1の関係になるまで特殊化したものもあります。蘭の美しい花は、花粉媒介者を引き寄せるために生まれました。ただ美しいだけではなく、その自然の生態のあり方も面白く、知ればより蘭を楽しむことが出来るでしょう。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

マダガスカルは多肉植物の宝庫で、固有種も多く種類も豊富です。花キリンはマダガスカル固有のユーフォルビアですし、ディディエレア科植物やアロエも固有種ばかりです。コーデックスも豊富で、オペルクリカリアやパキポディウムは日本でも非常に人気があります。しかし、残念ながらマダガスカルの多肉植物の多くは自生地の破壊とともに急激に失われています。
本日はマダガスカルの12種類の多肉植物について、その保全状況を調査したBako H. Ravaomanalinaらの2011年の論文、『Conservation status of some commercialized succulent species of Madagascar』をご紹介します。

多肉植物の宝庫・マダガスカル
マダガスカルの南部と南西部には多くの多肉植物が生息し、Didierea科-Euphorbiaが優勢ですが他にも様々な植物があります。生息する維管束植物の約90%は、固有種であり、その多くは希少種で、特定の狭い分布を持ちますが、植生の急速な破壊の影響によりIUCNレッドリストでは絶滅危惧種に分類されます。多肉植物はその多様性と魅力的な形から、例えばSenna meridionalisやOperculicarya属は盆栽(bonsai tree)として世界中の植物愛好家に人気があります。マダガスカルの多肉植物の国際取引は、市場の高い需要により深刻な脅威となっています。

240622113014115
Operculicarya decaryi
筑波実験植物園にて。(2024年6月)

国際貿易需要植物
この研究には、国際貿易需要の高い12種類のマダガスカル固有種が選ばれました。
①Adenia firealavensis
②Adenia olaboensis
③Adenia subsessifolia
④Senna meridionalis
⑤Cyphostemma elephantopus
⑥Cyphostemma laza
⑦Cyphostemma montagnacii
⑧Operculicarya decaryi
⑨Operculicarya hyphaenoides
Operculicarya pachypus
⑪Zygosicyos pubescens
⑫Zygosicyos tripartitus

この12種類はすべて鑑賞用植物として利用されており、地元の村民が野生植物を採取し、採取人や仲買人に販売しています。その植物は地元の市場で商品化されるか、海外に輸出される前に輸送され、そのまま保管されるか業者の苗床に植えられます。採取人によると、村民はこれらの植物の鑑賞用としての価値を理解しておらず、日銭稼ぎに非常に安価で販売しているそうです。また、鑑賞用以外では、Operculicarya属は薬用植物としてや木炭としても利用されています。

250118115719184
Cyphostemma laza
東京農業大学バイオリウムにて。(2025年1月)


個体数と再生数
単位面積あたりの個体数はO. pachypusがもっとも豊富でした。これは、伐採されても萌芽する能力が高いからです。O. decaryiも豊富で広く分布していました。C. elephantopusの個体数は少なく、生息地が居住地として開拓されたためです。落葉樹林に生えるC. lazaは成木が優勢で実生が少なく、新たな個体の加入に問題があります。
植物の再生能力は繁殖能力でもあります。最大の再生率はZ. pubescensの488%でした。調査した他の種の大部分は100%程度の再生率で、比較的良好でした。しかし、C. lazaで4%、C. elephantopusで19%、A. olaboensisで86%の再生率でした。これは、調査地周辺でかなりの生息地の劣化が起きているためです。


DSC_0570
Operculicarya pachypus
神代植物公園にて。(2023年5月)

希少植物の脅威
マダガスカルの乾燥林の主たる脅威は焼畑農業です。さらに、森林火災や過放牧は植物の再生の可能性を低下させ、残る自然林に負荷をかけています。さらに、採取された植物数と、政府が発行する収集許可証による最大数には大きな違いがあります。採取者は損傷した植物を補うためにより多くの植物を採取する傾向があり、政府による現地での管理は不十分です。
伐採や過剰な採取は、Ekodidaの落葉樹林の1カ所でのみ発見されたZ. pubescensにとって最大の脅威です。さらに、森林火災などによる人為的撹乱により生息地は大幅に減少しています。
Toliara南部のLa Table地域は深刻な撹乱を受けた地域です。調査対象のほとんどの種が分布していますが、木炭生産のための伐採など、広範囲の人為的撹乱により自然植生は大幅に減少しています。適切な地域保全政策が欠如していることが問題です。
O. decaryiやC. laza、A. olaboensisは広く分布しますが、伐採などの脅威には敏感です。A. firealavensisやZ. tripartitusは拠水林に分布しますが、このタイプの森林は急速に伐採が進んでおり、マダガスカル南部でもっとも危機に瀕している植生の1つです。


250118115807990
Adenia olaboensis
東京農業大学バイオリウムにて。(2025年1月)


最後に
以上が論文の簡単な要約です。
マダガスカルは固有の動植物の宝庫ですが、乱開発に歯止めがかからない状況です。分布が狭い小型アロエなどは、いくつかはすでに絶滅してしまっている可能性が指摘されているくらいです。しかし、調査もされずに消失する森林があることが残念でなりません。なぜなら、マダガスカルでは未だに新種が次々と発見されており、人知れず未知の新種が絶滅している可能性があるからです。
もどかしくはありますが、現地の人たちが炭焼きのために伐採したり、放牧のために森を焼き払うことを、我々は責めることは出来ません。なぜなら、現地の人たちは、その時を生きていくのに精一杯で、食べていくためには仕方のないことだからです。それが、将来の自身やその子供やその先の子孫の未来を食いつぶすものであってもです。
この論文は2011年ですから、書かれた時点からもう14年経ちます。状況は改善しないし悪化し続けているでしょう。果たして、有効な解決策はあるのでしょうか? 


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

本日も購入してから植え替えていないものを、優先的に植え替えていきます。ちなみに、今年の植え替えは今回で26鉢になりました。

250330112120930
ハナズオウが咲いて、一足早く春を告げています。

250330113900651
Adenia venenata
ヴェネナタは冬の間は葉がありませんでしたが、急激に生長しています。明らかに鉢が小さいので植え替えます。ちなみに、去年の11月に開催された、11月のサボテン・多肉植物のビッグバザールにて購入しました。

250330115713034
根は鉢のサイズ通りでした。
250330122149134
植え替え後。勢いが良いので、これからが楽しみです。

250330113908895
H. scabra
結節が強いタイプのスカブラですが、新しい葉は拗れ気味です。根に問題があるかも知れません。ちなみに、去年の11月に鶴仙園で開催されたPlant's Workさんとのコラボイベントにて購入しました。

250330115718503
根には問題はなさそうです。
250330122153044
植え替え後。そのままの鉢に、新しい用土で植えました。購入後の環境変化か、冬の間の環境が合わなかったのかも知れません。しばらくは様子見します。

250330113918695
H. scabra v. lateganiae
変種ラテガニアエですが、上と同じスカブラには見えません。風変わりな変種です。こちらも上のスカブラと同じイベントで購入しました。

250330115723774
根の状態は良好です。
250330122155436
植え替え後。そのままの鉢に植えました。

250330113941696
H. venosa ssp. granulata
現在はH. granulataとして独立種とされるグラヌラタも植え替えます。ちなみに、上2つと同じイベントにて購入しました。

250330115726545
根はやや枯れがちかも知れません。
250330122159000
植え替え後。グラヌラタはあまり見かけない硬葉系ハウォルチアですから、大事にしたいですね。

250330113933303
Commiphora mildbraedii
ミルドブラエディイはやや徒長気味かも知れません。そもそも、上に伸びる性質が強そうではありますが、早く外栽培したいものです。ちなみに、去年の10月にヨネヤマプランテイションで開催された、多肉植物BIGフェアにて購入しました。
250330115734362
小さい鉢でしたが、根はかなり詰まっていました。
250330122202701
植え替え後。プレステラ90に植えました。

250330115705965
Commiphora holtziana
ボルトジアナは植え替え前の写真を撮り忘れました。根は結構ありましたね。
250330122147034
植え替え後。プレステラ90に植えました。コミフォラは初挑戦なので、どのように育つのか楽しみですね。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

2月に行った筑波実験植物園の記事も本日で最後です。前回は熱帯雨林温室に入り上から見ていましたが、今回は階段を降りて1階を廻りました。

250224105613249
湿潤なジャングルの林床といった雰囲気です。

250224105638230
キョチク(巨竹) Dendrocalamus giganteus
高さ30m、直径30cmになる世界最大の竹。そういえば、夢の島熱帯植物館ではゾウタケ(ダイマチク)という和名でしたね。

250224105711585
ジャワムカゴコンニャク
Amorphophallus oncophyllus

アンダマン諸島原産の珍しいコンニャク。ちょうど、実が出来たタイミングでした。
250224105713834
この茎の模様の鮮烈さは目を引きます。

250224105818114
ショクダイオオコンニャク
Amorphophallus titanum

ショクダイオオコンニャクがなかなか巨大に育っています。花に遭遇したことはありませんが、集合花としては世界最大の花を咲かせます。

250224105940927
Macropiper latifolium
葉を見た瞬間、ピペル(コショウ属)かと思いましたが、マクロピペルでした。しかし、マクロピペル属はピペル属に吸収されたため、現在はPiper latifoliumとなっています。
250224105933807
よく見ると果穂が出ていました。いかにもピペルらしい花です。

250224110017996
Rhaphidophora cryptantha
ニューギニア原産の着生アロイドです。樹の幹に着生していますが、湿潤な熱帯では着生は一般的な生態様式です。熱帯の林床は暗いので日本のように藪にはなりにくく、アロイドなど耐陰性がある植物が優先します。林床より光が欲しい植物は、つるを伸ばして登攀したり着生したりして、より高い位置で育ちます。


250224110055867
Angiopteris pruinosa
リュウビンタイの仲間。このような巨大なリュウビンタイは、熱帯資源温室ではナンヨウリュウビンタイ(A. evecta)、夢の島熱帯植物館ではホソバリュウビンタイ(A. palmiformis)を見ましたが、A. pruinosa初めて見ました。

250224110102837
立派な塊根があります。

250224110440618
シナマンサク Hamamelis mollis
丁度、シナマンサクが満開でした。寒いこの時期(※2月末)に咲く貴重な花です。

250224110716662
つくば蘭展の開催を告げるポスターがありました。ポスターで初めてイベント開催を知りましたが、これは是非行きたいですね。ということで、つくば蘭展は最終日近くに見に行きました。次回からはつくば蘭展の記事をお送りします。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

今回は調子が悪そうなハウォルチアと、去年の秋以降に購入した鉢を植え替えます。あと、暖かくなってきましたから、少しずつ多肉植物たちを外に出して行く予定です。ちなみに、今年の植え替えは20鉢になります。

250330134238988
Dendrobium lindleyi
非常に乾燥に強いデンドロビウムで、毎年律儀に開花してくれます。


250330113821483
H. nigra IB 1284
いくつかの硬葉系ハウォルチアが不調です。特にこの小型タイプのニグラは脇芽も枯れてしまったので、どうやら根をやられているようです。
250330115645998
抜くと根がすっかりありません。用土を見てみると、鉢の底の方はかたまっていました。一応は事前に簡単に微塵抜きはしていて、植え替え後に水を大量に流してさらに微塵を抜いていたつもりなのですが、どうも微塵抜きが不十分だったようです。今は目の粗い篩をかけているので、今後は大丈夫でしょう。
250330122135251
植え替え後。プレステラ90からプレステラ75にスケールダウンしました。まあ、枯れることはないでしょう。しばらくは様子見します。

250330121520212
H. viscosa
ヴィスコサも同じ状態です。こちらは、外置き場の不織布が風で煽られて、引っかかってスッポ抜けてしまいました。
250330122216375
植え替え後。こちらもプレステラ75に植え替えました。

250330121539942
カンディカンス
謎のハウォルチア、カンディカンスもヴィスコサと同様に根がありません。学名は学術的に意味がないH. angustifolia v. candicansらしいのですが、アングスティフォリアは軟葉系でまったく似ておらず、どう見ても硬葉系で一般的にも硬葉系として扱われています。おそらくは交配種なのでしょう。

250330122214481
植え替え後。プレステラ90に植えました。

250330113824151
Euphorbia mitrifolmis
ミトリフォルミスは今年の1月に開催された新年のサボテン・多肉植物のビッグバザールにて入手しましたが、まだ植え替えていませんでした。ソマリアものですから、乾きにくいこの用土は不安があります。

250330115652919
根はちょびっとありましたが、繊細な感じがE. gymnocalycioidesに似ていて嫌な感じがします。
250330122137732
植え替え後。プレステラ90に植えました。育て方はよく分かりませんから、育てながら見極めるしかありません。ソマリアものでも、E. phillipsiaeのように丈夫だと良いのですがね。

250330113837140
Commiphora pseudopaolii
初めてのコミフォラですが、去年の10月にヨネヤマプランテイションで開催された、多肉植物BIGフェアにて入手した3種類のうちの1つです。コミフォラはすべて生長を開始していますが、鉢が小さいので気になっていました。
250330115657214
根は鉢のサイズにあった量でしたね。
250330122140536
植え替え後。プレステラ90に植えました。多肉植物というか乾燥地の灌木なので、水をじゃんじゃんやって育てます。しかし、プセウドパオリイはケニア、ソマリア原産と言いますから、高地性なんでしょうか?

250330113845962
Adenia stylosa
スティロサは去年の11月に開催された、11月のサボテン・多肉植物のビッグバザールにて入手しました。良さげな鉢に植えられていたのですが、抜く時に割れてしまいました。残念。
250330115700744
根の状態は良好です。結構根が長いため、深い鉢が必要です。プレステラでは深型でも深さが足りなさそうです。
250330122144490
植え替え後。この前、シマムラ園芸で買ったEG-135Lに植えました。試しに買いましたが、早速役に立って良かったですね。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

2月に行った筑波実験植物園の続きです。いよいよ、本来の目的である熱帯雨林温室です。ちなみに2月の訪問記事は次で終わりで、3月末に行った筑波実験植物園のつくば蘭展の記事が新たに始まります。

250224104729255
去年来た時には行けなかった熱帯雨林温室に向かいます。

250224104740160
入り口は階段を登った2階になります。

250224104846254
入ると直ぐにCymbidium tracyanumが満開でした。実にゴージャスな花です。

250224105004066
2階から見下ろす風景は、まさに熱帯雨林です。

250224105045147
Vanda coelurea
美しいヴァンダ・コエルレア(セルレア)。

250224105110760
Coelogyne cobbiana
こういう蘭を見ると、反射的にDendrochilumを思い浮かべてしまいますが、Coelogyneです。というか、旧・Dendrochilumはいつの間にやらCoelogyneに吸収されてしまいました。

250224105115419
旧・Dendrochilumは香りの強い蘭ですから、このような形の蘭が咲いていたら匂いを嗅いでみて下さい。

250224105138482
Coelogyne glumacea
典型的な旧・Dendrochilum。こちらは小型種。
250224105145943

250224105203036
ガラス越しに沢山の蘭が栽培されています。

250224105327817
ヒスイカズラが一房だけ咲いていました。本格的なシーズンはこれからのようです。

250224105353506
Myrmecophila grandiflora
巨大なバルブが目を引きます。種小名の通り、大きな花が咲きます。

250224105426137
Myrmecodia tuberosa
ミルメコディアは有名なアリ植物です。アリを住まわすことにより、アリに害虫を撃退してもらったり、ゴミや死骸から養分を得ることが出来ます。
250224105430774
蘭と同じように樹木に付着して育つ着生植物です。どうやら、ヘゴ付けされているようです。
250224105500263
根元は膨らみ、内部は迷路状の空洞があります。よく見ると、アリが入るための穴が空いていますね。

250224105557016
Tecomanthe dendrophilla
ニューギニアなどに生えるノウゼンカズラの仲間。手すりにつるが絡んで、沢山の花が咲いていました。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

早いもので、もう3月も終わってしまいます。一応、鉢や用土は揃えたので、植え替えは出来ますが、今年は忙しくてなかなか進みそうもありません。いや、それよりそろそろ多肉植物たちを外に出す必要がありますが、これがなかなか大変で時間がかかります。生長期に室内栽培はもったいないので、早いところどうにかしないと…。とまあ、色々ありますが、本日も我が家の多肉植物たちを少しご紹介しましょう。

250326070634229
Aloe fleuretteana
フレウレテアナが開花しました。
250326070657110
小型のアロエに典型的な配色です。

250326070842299
Euphorbia waringiae
春先の陽射しが思いのほか強く、窓際の多肉植物たちは少しダメージがあるみたいです。ワリンギアエも葉が焼けてしまい、葉を落としてしまいました。しかし、置き場所を変えたところ、新しい葉が出てきました。


250326071230366
Euphorbia millotii
ミロティイも新葉を展開中です。

250326071704736
Euphorbia crassicaulis
クラシカウリスは冬の間もちらほら開花していましたが、暖かくなってきたせいか花がだいぶ増えました。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

2月に行った筑波実験植物園の記事の続きです。相変わらずサバンナ温室を漂っていますが、それも今回までです。実は現在筑波実験植物園で開催中のつくば蘭展を先日見てきましたから、この2月の訪問時の記事が終わったら記事にします。ただし、まだ去年見れなかった熱帯雨林温室もありますから、2月の記事はまだ続きます。

250224102759444
Aloe marlothii
巨大アロエのマルロティイです。「鬼切丸」の名前で苗がホームセンターなどでも売っていますが、このように巨大に育つと思っていない人も多いでしょうね。
250224102805252
この貫禄はすごいですね。

250224102954282
Aloe plicatilis
プリカティリスも花茎を伸ばしています。現在はアロエ属から分離され、Kumara plicatilisとなっています。我が家のプリカティリスは分岐すらしていないので、私が生きている間に花を見ることはないでしょう。プリカティリスについては何度か記事にしています。以下の記事をご参照までに。



250224103020858
Euphorbia weberbaueri
ウェベルバウエリは奇妙なPencil-Stemのユーフォルビアです。我が家のウェベルバウエリは単頭ですが、このサイズになると分岐するようですね。マダガスカルではなくエクアドル、ペルーの原産。

250224103051529
Euphorbia grandidens
グランディデンスは何故か植物園でよく見かけるユーフォルビアです。新宿御苑の温室では「スミダノユキ」の名前で小型個体、東京農業大学のバイオリウムでは「ダイシキリン(大歯麒麟)」の名前でやはり小型の個体を見ましたが、この個体は非常に立派ですね。本来は樹木状に育つ大型種で、見上げる高さになりますから、これでもまだ小さいですね。


250224103229281
奇想天外 Welwitschia mirabilis
もっとも珍奇な植物の1つである奇想天外ですが、初めて開花を見ました。
250224103248245
花は終わっていて鮮度はありません。しかし、貴重な体験です。
Welwitschiaは驚くべきことに裸子植物で、グネツム(Gnetum)と麻黄(Ephedra)と合わせてグネツム亜綱に属します。グネツム亜綱は針葉樹と姉妹群であり、蘇鉄やイチョウとは系統的には離れているのが、なんとも面白いですね。


250224104108735
Euphorbia unispina
猛毒で知られるユニスピナが開花していました。
250224104116412
花は小さく地味ですが、葉がなく白い枝の先にかたまってつくため目立ちますね。

250224102621028
Bombax ceiba
キワタの仲間。
250224102631145
奇妙な幹肌です。

250224104344963
着生サボテンが沢山吊るされている通路を抜けると、熱帯資源温室です。

250224103653412
Vanilla planifolia
これがヴァニラの実です。プラニフォリアは商業的に生産されるヴァニラで、品質も良いとのこと。
しかし、ヴァニラはタイミングが悪く、花を見たことがありません。割りとあちこちの植物園で見かけてはいるのですがね。

250224104458318
蕾はあるのですが、本当にタイミングが悪いですね。まあ、つくば蘭展で見ることが出来ましたが。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

少し植え替えをします。去年の秋以降に購入して植え替えをしていないものを、まず優先的に植え替えていきます。使用している用土が異なるため、なるべく早く植え替えたいのです。用土や鉢が統一されていれば、乾き具合などの把握も容易になります。さらに、やはり根の状態を確認したいということもありますからね。ちなみに、今年は今回で14鉢を植え替えました。今年は何鉢植え替えることになるでしょうか?

250322161506712
Euphorbia heterodoxa
冬の間は室内の窓際に置いていましたが、春先になり陽射しが強くなったせいか、日焼けしてしまいました。しばらくは、半日陰に置いて様子見していましたが、ようやく復活してきましたが、まだ一部色が抜けてしまっています。ちなみに、去年の10月末に横浜のヨネヤマプランテイションで開催された、「多肉植物BIGフェア」にて入手しました。
250322162303664
根はよく張っていましたが、鉢が小さいように感じます。
250322165450011
植え替え後。プレステラ90に植え替えました。ユーフォルビアの中でも割りと面白い花を咲かせますから、早く見てみたいものですね。

250322161433433
白葉姫性吹上
吹上の葉が白い矮性品種。ポット植えなので、ちゃんとした鉢に植えてやりたいところです。ちなみに、今年の1月に開催された、「新年のサボテン・多肉植物のビッグバザール」にて入手しました。

250322162306486
根は結構ありました。
250322165446244
植え替え後。アガヴェは生育が良いため、大きめのプレステラ105に植えました。

250322161458634
Agave albopilosa
アルボピロサは冬の間も生長していましたが、根の状態はどうでしょうか。ちなみに、去年の11月に開催された、「11月のサボテン・多肉植物のビッグバザール」にて入手しました。
250322162258079
太い根はありますが、根の量は少ないですね。
250322165441864
植え替え後。やはり大き目のプレステラ105に植えました。現在、新属Echinoagaveが提唱されていますが、アルボピロサや吹上も含まれています。これから、Agaveから独立するのは気になりますね。

250322161453984
Adenia keramanthus
アデニアも植え替えます。これは根域がかなり狭そうですね。ちなみに、去年の10月に開催された、「木更津Cactus & Succulentフェア」にて入手しました。
250322162249166
根はやはり鉢のサイズで制限されていたようです。
250322165438975
植え替え後。背が高いためプレステラ90ではバランスが悪いので、プレステラ105に植えました。

250322161442956
Euphorbia micracantha
「怒竜頭」なる名前もあるミクラカンタです。近年、E. stellataの亜種となりましたが、その妥当性はよく分かりません。しかし、塊根植物でこの鉢のサイズですから、塊根の育ち具合が気になりますね。ちなみに、今年の1月に開催された、「新年のサボテン・多肉植物のビッグバザール」にて入手しました。
250322162252455
塊根はよく育っています。思ったより地下部が大きいですね。
250322165434389
植え替え後。塊根の形が真っすぐではないため、大きめのプレステラ120に植えました。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

2月に行った筑波実験植物園の続きです。去年行った時に気が付かなかったことや、変わった部分、それと花を中心にお送りします。

250224101541165
Macrozamia communis
巨大な葉を持つマクロザミアですが、コーンが出ていました。

250224101545004
コーンもかなりのサイズになりそうです。
250224101602144
よく見たら、地面にマクロザミアのサンゴ根が露出していました。蘇鉄と共生する藍藻が窒素固定を行っているのでしょう。

250224101628001
Metrosideros excelsa
ニューギニアやオセアニアなどに自生するフトモモ科植物に典型的な花です。

250224101745459
Pachypodium lealii subsp. saundersii
立派な「白馬城」です。現在はP. saundersiiとして独立しています。


250224101848547
Euphorbia gottlebei
ゴトレベイが咲いていました。我が家のゴトレベイも冬の間はずっと開花していましたから、環境が良ければ周年開花するのかも知れません。

250224101952513
Protea cynaroides
ヤマモガシ科の奇妙な花が咲いていました。プロテアと言えば、オーストラリアを思い浮かべますが、こちらは南アフリカ原産種です。

250224102207053
Grevillea hookeriana
グレヴィレアの奇妙な花が開花していました。こちらもヤマモガシ科植物です。オーストラリア原産。

250224102216272
一見して松柏のようにも見えます。

250224102322100
Aloe excelsa
巨大なアロエが開花していました。
250224102327896
最大倍率で撮影しても、なお遠いですね。脚立に登って近くで見てみたいものです。

250224102530669
Adenia heterophylla
東南アジア〜オーストラリア原産のアデニア。灌木の木陰にいくつかありました。

250224102534905
こちらも同じアデニアです。

250224102701155
Stephania rotunda
アデニアと思いきやステファニアでした。同じつる植物で似たような塊根ですが、表面はひび割れます。チベット、ヒマラヤ地域からインドからタイ、ラオス、カンボジアまで広く分布します。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

日本多肉植物の会が主催する「JSS春の多肉市2025 in シマムラ園芸」が、3月23日にシマムラ園芸の第二ハウスで開催されました。去年の開催に続き、今年も開催されたので見に行って来ました。

250323094750903~2

さて、会場について言われたのが、先行入場料が500円とのこと。9時〜10時までが先行入場らしいのですが、あと10分くらいで10時なので待ちました。流石にこの時間では先行入場する意味がありませんからね。しかし、この規模の業者メインではないイベントで、先行入場する意味が私にはよく分かりません。個数が限定されたレアものがあるわけでもないのに不思議です。

そんなこんなで、入場するものの、まあ当たり前ですが、それほど珍しいものがあるわけではなく、一般的な多肉植物のラインナップです。エケベリアはあちこちにあり、アガヴェ専門ブースもあり、ハウォルチアやサボテン、ビカクシダ、ユーフォルビア、メセン、ケープバルブ、ガステリアあたりでしょうかね。BBのように現地球やらのコーデックスが並ぶ風景はありません。ただし、他のイベントに比べると、あまり混雑しないので、割りと落ち着いてゆっくり見られるはかなりの利点です。同じ会場で開催されるアガヴェ系のイベントでは、身動きがとれないくらい混雑しますからね。あれには懲りたので、あのイベントはパスします。
さて、ぐるりと一周してみるものの、まあそれほど目を引くものはありませんでした。まあ、基本的には手持ちにあるものばかりでした。最終的には去年と同じブースで硬葉系ハウォルチアを購入しました。しかも、去年も買ったアテヌアタです。同じようなものばかり集めているような気もしますが、まあ好きなものは仕方がありません。
というわけで、購入品です。

250323121536424
H. attenuata v. radula MBB 6831
なんと、アテヌアタの変種ラドゥラです。初めて見ました。しかも、フィールドナンバーつき。繊細な結節が美しいですね。購入したのは、去年と同じくNiche plantsさんで、ロカリティ(採取地)データがついています。早速、QRコードを検索すると南アフリカの地図が出てきました。
Screenshot_20250323-121620
ふむふむ、Hankeyの辺りですね。しかし、このHankeyという地名はハウォルチアでは実によく出てくる名前です。

さて、今回の購入品はこれだけで、帰りにシマムラ園芸の店舗の方に寄っていきます。まあ、鉢が欲しかっただけですが。
250323122229454
基本的には深型のプレステラ90が無くなりそうなので、補充したかっただけです。20個買いました。真ん中がプレステラ90ですが、左の新しく出た深型のプレステラ75があったので、20個ほど購入しました。今までは小型のハウォルチアもプレステラ90だったのですが、サイズ的にはこちらの方が合ってますよね。最後は右のEG-135Lです。試しに5個買いました。プレステラ180より深いので、塊根には良さそうです。高さは19.5cmとのこと。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

セダムやエケベリアを含むベンケイソウ科は、遺伝子を解析するとかなり入り組んだ様相を示し、旧・分類体系が通用しない可能性が出てきました。しかし、ベンケイソウ科は種類が多く、完全な系統分類を確定させることは恐ろしく困難でしょう。そんな中、新たに分離された新属も誕生しています。2016年に提唱されたChaloupkaea、2023年のJeronimoa、Chazaroa、Quetzalcoatliaといったベンケイソウ科の新属です。実は2023年の3属はすでに記事にしています。ということで、本日は残りのChaloupkaeaについて見ていきましょう。ちなみに、Chaloupkaeaは主にトルコに分布する小型のベンケイソウ科植物です。

新属・ジェロニモアについては以下の記事をどうぞ。

新属・チャザロア、ケツァルコアトリアについては以下の記事をどうぞ。

本日、参照とするのはJosef Niederleの2016年の論文、『Chaloupkaea (Crassulaceae)』です。非常に簡潔な内容、というかあまりにも説明がなく簡潔すぎるので、私の解説というか感想も併記します。まあ、私にも経緯がよくわからないため、理解出来ているのは怪しい気もしますが…


進化が完全な単系統ではなく、本質的に側系統的です。よって、't Hart(1995)が、Rosularia属の黄色い花を咲かせる小アジア種について、Prometheum属に組み換えた単系統的なアプローチを拒否します。Chrysanthae Eggli, 1988は、Sedum L.に属する分類群から分離されます。

(解説): この段落は非常に分かりにくい話です。理解出来る範囲ですと、1988年に提唱されたRosularia属内分類のSection Chrysanthae Eggliについて、独立属としますということです。さらに、このSectionのタイプであるRosularia chrysanthaについて、1995年に't HartがPrometheum chrysanthaとしましたが、著者はその提案を拒否しました。なぜなら、それは単系統的なアプローチであり、側系統的に理解すべきだからです。


よく引用されるRosularia chrysantha (Boiss.) Takht, 1953は出版されておらず、Rosularia chrysantha (Boiss. & Heldr.) Mulkidzhanjan, 1953を適切に引用する必要があります。第二に、有効な出版場所が参照に含まれていませんでした。よって、この組み合わせは命名規約に従っていません。1958年に発行されたTakhtadjianの出版物のみが有効です。

(解説): これは命名規約の話です。属名を変更する際は必ず最初に命名された名前と、命名された時の文献を引用する必要があります。その際に、異なる文献を引用してしまった場合、命名の変更は認められません。そもそも、Rosularia chrysanthaは初めて命名されたのは1849年で、Umbilicus chrysanthus Boiss. & Heldr.でした。1958年にRosularia chrysantha (Boiss. & Heldr.) Takht.とされました。Rosularia chrysantha (Boiss.) Takhtは誤りで、誤引用ということになります。ただ、1958年のTakhtadjianが有効という意味と、Mulkidzhanjanについてはよく分かりません。


Takhtajian(1958)によりRosularia chrysanthaと特定された植物は、無毛のロゼットと、細長い釣鐘型の黄色い花を持ちます。それは、Rosularia lipskyiだったかも知れません。EggilihoがRosularia aizoonを決定したのは、ありそうもないことのように思えます。

(解説): この段落の始めの文は、私には判断できかねますが、そのままの意味です。しかし、後半はよく分かりません。脈絡もなくRosularia aizoonが急に出てきたのも困りますが、命名者でもないEggilihoの決定とは何かが分かりません。しかし、調べるとRosularia aizoonは、1995年に't HartがPrometheum aizoon (Fenzl) 't Hartを提唱しましたが、これを発表した出版物の発行者がH. 't Hart & Eggliということでした。つまり、発表したのは't Hartですが、共同出版者のEggliが決定したのはありそうもないということでしょうか。ただし、それがなぜありそうもないのかは釈然とはしません。
しかし、よくよく見ると、「Takhtajian(1958)によりRosularia chrysanthaと特定された植物」をRosularia aizoonとしたことに、Section Chrysanthaeを提唱したEggliが賛成しないだろうという意味かも知れません。この場合はどうでしょうか。著者が疑うRosularia lipskyiは現在もRosulariaです。これは、果たしてSection Chrysanthaeを提唱したEggliが誤るだろうか?という疑問でしょうか。

最後に
以上が論文の内容です。
あまりに簡潔過ぎて、私にもイマイチよく意味が分からない部分がありました。また、これはチェコの論文で英語ではないため機械翻訳にかけただけですから、精度もなかなか怪しいところです。
この論文は新属を提唱していますが、何故かその旨を示す文章がありません。最後に新属による新しい組み合わせの一覧が示されるだけです。本当に簡略というか省エネ論文ですね。一応、新しい組み合わせの名前を示しておきましょう。


Chaloupkaea aizoon (Fenzl) Niederle, 2016
Basionym: Umbilicus aizoon Fenzl, 1842
≡Rosularia aizoon (Fenzl) A.Berger, 1930
≡Prometheum aizoon (Fenzl) 't Hart, 1995

https://inaturalist.lu/taxa/962952-Chaloupkaea-aizoon/browse_photos

Chaloupkaea bonorum-hominum (Niederle) Niederle, 2016
Basionym: Rosularia bonorum-hominum Niederle, 2015

Chaloupkaea chrysantha (Boiss. & Heldr.) Niederle. 2016
Basionym: Umbilicus chrysantha Boiss. & Heldr., 1849
≡Rosularia chrysantha (Boiss. & Heldr.) Takht., 1958
※Rosularia chrysantha (Boiss. & Heldr.) Takht., 1953, no basyonim ref.
≡Prometheum chrysanthum (Boiss. & Heldr.) 't Hart, 1995

https://mexico.inaturalist.org/taxa/962949-Chaloupkaea-chrysantha

Chaloupkaea gigantea (Eggli) Niederle, 2016
Basionym: Rosularia serpenticum (Wederm.) Muirhead var. gigantea Eggli, 1987
≡Prometheum serpenticum (Wederm.) 't Hart var. giganteum (Eggli) 't Hart, 1999
≡Rosularia gigantea (Eggli) Niederle, 2015

Chaloupkaea muratdaghensis (Kit Tan) Niederle, 2016
Basionym: Rosularia muratdaghensis Kit Tan, 1989
≡Prometheum muratdaghense (Kit Tan) 't Hart, 1999

Chaloupkaea pisidica (Niederle) Niederle, 2016
Basionym: Rosularia pisidica Niederle, 2015

Chaloupkaea rechingeri (C. -A. Jansson) Niederle, 2016
Basionym: Rosularia rechingeri C. -A. Jansson, 1966
≡Prometheum rechingeri (C. -A. Jansson) 't Hart, 1995

Chaloupkaea serpentinica (Werderm.) Niederle, 2016
Basionym: Umbilicus serpentinicus Werderm.,  1939
≡Rosularia serpentinica (Werderm.) Muirhead, 1972
≡Prometheum serpentinicum (Werderm.) 't Hart, 1995


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村
 
にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

植え替えの準備をしなければいけませんが、うっかりしていてアレもコレも足りません。買いに行く時間もなさそうですから、割高ですがアマゾンで買ってしまいますかね。まあ、仕方がありません。というわけで、本日も我が家の多肉植物たちを少しご紹介しましょう。

250316165847371
Euphorbia ramena
ラメナは葉はすべて落ちましたが、冬の間は花がずっと咲いていました。


250316170540579
Euphorbia razafindratsira
なかなか生長が思わしくなかったラザフィンドゥラトゥシラですが、去年は良い生長具合でした。冬の間もちらほら開花していましたが、新葉も出てきましたね。


250316170704706
H. tessellata IB 6776
非常に美しいフィールドナンバーつきのテセラタです。花茎の伸びがゆっくりで時間がかかりましたが、ようやく開花しました。
250316170647470
花は強い緑色のラインが目を引きますね。

250316171620327
鉄甲丸 Euphorbia bupleurifolia
鉄甲丸も新葉を展開中です。


250316171912636
Commiphora pseudopaolii
プセウドパオリイの伸びがいいですね。しかし、どうにも形が悪いのが気になります。今年は植え替えをしますから、来年はバッサリ剪定することにしましょう。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

2月に行った筑波実験植物園の記事の続きです。前回に引き続きサバンナ温室で多肉植物を見ています。本日はサボテンがメインですね、

250224100453093
刈穂玉 Ferocactus gracilis
言わずと知れた刈穂玉ですが、何か妙なものがくっついています。


250224100510732
どうやら、このPilosocereus?の花殻のようですね。

250224100438300
Sulcorebutia rauschii
最近、園芸店でも見かけるようになったスルコレブチアです。しかし、現在はスルコレブチアはウェインガルティアに吸収されたため、スルコレブチア属は消滅してしまいました。現在はWeingartia canigueraliiの1タイプという扱いのようです。


250224100603017
赤鳳 Ferocactus stainesii
フェロカクタスの中でも、やや渋い存在の赤鳳です。良いサイズですね。なお、現在はF. pilosusとされているようです。


250224100743921
Agave utahensis var. eborispina
最近人気のエボリスピナ。


250224100843116
笹の雪 Agave victoriae-reginae
どうやら、新しく植えられたらしい、非常に美しい笹の雪です。このような美品を見てしまうと、ついつい欲しくなってしまいます。


250224100936213
Euphorbia punicea
ジャマイカ・ポインセチアと呼ばれる樹木性のユーフォルビア。前回来た時には花はなかったので、花は初めて見ます。ジャマイカ原産。
250224100928612
ポインセチア同様、赤く大きな苞が非常に目立ちます。かなりの量の蜜が出ているみたいですが、蜜源植物として重要かも知れません。花粉媒介者が気になりますね。

250224101108089
サンゴアブラギリも開花中。

250224101130886
Pseudobombax ellipticum
プセウドボムバクスが開花しています。見上げないとわからないため、何気なく歩いていると見過ごしてしまいそうです。
250224101142797
花糸で構成された刷毛のような花です。

250224101233457
ドラゴンフルーツ Hylocereus undatus
樹木状に見えますが、樹木に絡みついているだけです。ドラゴンフルーツは扱い的には登攀植物でいいのでしょうか? ちなみに、
HylocereusはSelenicereusに吸収されたため、ドラゴンフルーツの学名もSelenicereus undatusとなっています。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

3月も半ば過ぎて、多肉植物たちも生長が始まるものも出てきました。外に出してやりたいところですが、最低気温がまだ氷点下近くまで下がる日もあるようですからもう少しの我慢です。さて、本日も我が家の多肉植物たちの様子を少しご紹介しましょう。

250316172121508
Pachypodium densiflorum
デンシフロルムが開花しました。

250316172053113
まだ花茎は2本しか出ていません。これからが本番です。

250316170349599
Euphorbia bongolavensis
ボンゴラベンシスは新しく新葉が展開中です。毎年、ボンゴラベンシスは冬の間はすべて葉が落ちますが、春を感じているのでしょう。


250316171034251
Euphorbia ankarensis
アンカレンシスも開花しています。まあ、特徴的にはE. denisianaっぽいわけですが。


250316170802906
Commiphora mildbraedii
コミフォラも葉を出しています。特にミルダブラエディイは枝もぐんぐん伸びて勢いがあります。


ブログランキング参加中です。
クリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

2月に行った筑波実験植物園の続けです。今回からサバンナ温室に入ります。去年の6月以来のサバンナ温室ですから、開花していたり変わっている部分もあるでしょう。

250224100124402
丁度、サボテンやアガヴェの入れ替えやら、ウチワサボテンの枝の整理をしていました。枯れたら新しく植えるというより、普通に入れ替わりがあるようです。

250224100114213
大きなアガヴェが植えられるのか、抜かれたのか分かりません。

250224100148426
松笠団扇 Tephrocactus articulatus var. inermis
現在、T. articulatus(武蔵野)には変種は存在しないということになっているようですから、武蔵野のトゲがほとんどない変種未満の変異幅という扱いなのかも知れません。


250224100218994
Opuntia debreczyi
小型のウチワサボテンですが、新しく植えられたものでしょう。そういえば、O. debreczyiはO. fragilisとO. polyacanthaの交雑種と考えられているようで、現在はOpuntia × debreczyiという交雑を示す学名となっています。

250224100226926
大丸盆 Opuntia robusta
生長しすぎて倒れた大丸盆ですが、以前来た時には下敷になっていたのがラベルがありませんでしたが、新しいラベルがありました。


250224100256930
王冠竜 Ferocactus glaucescens
ちょっとピンボケ。王冠竜に蕾が出ています。


250224100321658
アガヴェも花茎を伸ばしています。

250224100343625
朱雲 Melocactus matanzanus
ちょっと日焼け気味のメロカクタス。


250224100351840
獅子頭 Thelocactus lophothele
平べったく育った獅子頭。現在ではT. rinconensisにまとめられているようです。


250224100412271
翠冠玉 Lophophora diffusa
翠冠玉はなかなか自生地風でいいですね。そういえば、烏羽玉(L. williamsii)は幻覚作用のあるメスカリンを含みますが、翠冠玉や銀冠玉(L. fricii)はメスカリンを含みません。銀冠玉を烏羽玉の変種とする考えもありましたが、メスカリン一つ取ってみても違いがあるわけです。


250224100421077
玉翁 Mammillaria hahniana
玉翁が開花しています。マミラリアは花冠のように開花するので楽しいですね。しかし、マミラリアは夏の蒸れに弱く、個人的には苦手です。マミラリアは群生しますから余計に蒸れやすく、しかも白毛を美しく保つとなると、私には無理ですね。

250224100425940
満月 Mammillaria candida var. rosea
満月も開花中。コンパクトに群生しておりかわいらしいですね。満月は変種ロゼアとされがちですが、現在はM. candida(雪白丸)のタイプ違い程度の扱いのようです。


ブログランキング参加中です。
下のにほんブログ村のバナーをクリックしていただけますと嬉しく思います。

にほんブログ村 花・園芸ブログ 塊根植物・塊茎植物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花・園芸ブログ サボテンへ
にほんブログ村

このページのトップヘ